JPH07128708A - レンズ付きフイルムユニット - Google Patents

レンズ付きフイルムユニット

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JPH07128708A
JPH07128708A JP27283293A JP27283293A JPH07128708A JP H07128708 A JPH07128708 A JP H07128708A JP 27283293 A JP27283293 A JP 27283293A JP 27283293 A JP27283293 A JP 27283293A JP H07128708 A JPH07128708 A JP H07128708A
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JP
Japan
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lens
film
frame
objective lens
unit
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Application number
JP27283293A
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English (en)
Inventor
Nagayoshi Noguchi
修由 野口
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 レンズ付きフイルムユニットは、本体基部3
3、露光ユニット36、前カバー56、及び後カバー3
4とから構成されている。本体基部33には、未露光フ
イルムを収納するフイルムロール室と、撮影済みフイル
ムを巻き込んでゆくパトローネ収納室とが一体に設けら
れ、これらの間に露光枠40が一体に設けられている。
露光枠40の前面には、露光ユニット36が着脱自在に
取り付けられている。露光ユニット36の上部には、対
物レンズ19と接眼レンズ20とからなる逆ガリレオ式
のファインダーレンズを組み込んだ保持枠51が一体に
形成されている。この保持枠51には、接眼レンズ53
から覗いた際に、対物レンズ52の底面を隠すための遮
断壁59が一体に形成されている。 【効果】 遮断壁によって、対物レンズ52の底面に反
射する光が目に入射することが確実に防止され、ファイ
ンダー視野範囲が鮮明に視認できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レンズ付きフイルムユ
ニットに関し、更に詳しくは、ファインダー光学系を備
えたレンズ付きフイルムユニットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】レンズ付きフイルムユニット(以下、単
に「フイルムユニット」と称す。)が良く知られてお
り、これには、国際標準規格ISOの1007−197
9年で規定された135タイプのパトローネ付き写真フ
イルムを装填した本体部と、この本体部の前に着脱自在
に取り付けられる前カバーと、本体部の背面に着脱自在
に取り付けられる後カバーとを持っている。本体部に
は、シャッタ機構、撮影レンズ、フイルム巻き止め機構
等が組み込まれている。このフイルムユニットは、写真
フイルムの全てのコマの撮影が終了すると、そのまま現
像所に提出される。現像所では、露光済の写真フイルム
を収納したパトローネを取り出し、現行の現像処理シス
テムを使用して現像及び焼付け等の処理を行い、ユーザ
ーにはプリント写真とネガフイルムとが返却される。
【0003】最近、環境保全あるいは産業廃棄物を削減
するために、フイルムユニットのリサイクルが行われて
いる。リサイクルは、部品の原料化と、部品をそのまま
新しい部品に用いる再使用とがある。そこで、再使用可
能な部品点数を増やすために、カウンタ機構、シャッタ
機構、及びフイルム巻き止め機構等を露光ユニットとし
て本体部から分離したフイルムユニットが特開平5−1
9419号公報に提案されている。また、露光ユニット
にファインダー光学系を内蔵し、再使用可能な部品点数
をさらに向上させたフイルムユニットも特願平5−42
878号に提案されている。
【0004】特願平5−42878号に提案されている
フイルムユニットは、図11及び図12に示すように、
本体基部10、露光ユニット11、前カバー12、及び
後カバー13とから構成されている。本体基部10に
は、未露光フイルムを収納するフイルムロール室14
と、撮影済みフイルムを巻き込んでゆくパトローネ収納
室15とが一体に設けられ、これらの間に撮影用の開口
16を形成した暗箱17が一体に設けられている。開口
16の前面には、露光ユニット11が着脱自在に取り付
けられ、撮影レンズ18を通過した被写体光を開口16
を介してフイルムに導く。この露光ユニット18の上部
には、両凹レンズである対物レンズ19と平凸レンズで
ある接眼レンズ20とからなる逆ガリレオ式のファイン
ダーレンズが内蔵されている。これらのレンズ19,2
0は前カバー12で押さえ付けられているため、リサイ
クルの際に、前カバー12を取り外せば、露光ユニット
11とともに容易に取り外すことが可能となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、写真撮影時
には太陽や室内灯のように、視野範囲の上方に明るい光
源があるのが普通で、これらの光がファインダー光路内
に入射するとファインダー視野画像のコントラストが低
下しやすい。特に、逆ガリレオファインダーでは対物レ
ンズに厚手の凹レンズが用いられているため、上方から
入射した光が対物レンズの底面で反射し、目の位置によ
ってはほぼ直接反射光となって観察されることがあり、
ファインダー視野画像が見にくくなるという欠点があっ
た。
【0006】さらに、最近ではフイルムユニットにおい
ても、1本のフイルムの撮影途中でパノラマプリント用
に露光画面を切り替えられるようにしたものが検討され
ているが、この場合、パノラマ撮影モードに切り替えた
ときにファインダー視野範囲もパノラマ撮影用に制限す
る必要がある。このようなファインダー視野範囲の切り
替えは、対物レンズの前面にパノラマ視野枠を挿入する
のが簡便である。ところが、上述したように太陽や室内
灯からの光が対物レンズに入射してその前面で反射され
ると、さらにパノラマ視野枠の背面側で再反射してファ
インダー光路内に入ってくることになり、やはりファイ
ンダー視野画像のコントラストを低下させる原因にな
る。
【0007】本発明は、このような問題点を解決するた
めになされたものであり、ファインダー視野画像のコン
トラストの低下を防止したレンズ付きフイルムユニット
を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明では、撮影用の開口を有し、こ
の開口を挟む一方の側に未露光のフイルムが収納される
フイルム収納室と、他方の側に撮影済フイルムを巻き込
んでゆくパトローネ収納室とを設け、これらの間に対物
レンズと接眼レンズとからなる逆ガリレオ式のファイン
ダーレンズが挿入される保持枠を配置し、接眼レンズか
ら覗いた際に対物レンズの底面を隠すための遮断壁を前
記保持枠に一体に設けたものである。この遮断壁は、例
えばファインダー光軸の上方から覗いた場合でも、対物
レンズに底面で反射した光を防止する高さで形成されて
いる。
【0009】また請求項2記載の発明では、対物レンズ
の前に配置された視野制限枠の少なくとも内面側を粗面
としたものである。これによれば、パノラマ視野枠の内
面側が粗面となっているので、対物レンズの前面で反射
した光がパノラマ視野枠の内面側で再反射した場合、こ
の反射光を粗面によって攪乱させてファインダー光路内
に入射することが防止できる。粗面としては、シボ加工
当を施して細かい凹凸面にするのが望ましい。さらに、
請求項3記載の発明では、少なくとも対物レンズの底面
に凹凸を施したものである。これによれば、接眼レンズ
から覗いた際に対物レンズの底面で反射する光が凹凸に
よって拡散されるから、目に入射するとこが防止でき
る。なお、凹凸は、対物レンズの底面だけでなく、上面
及び接眼レンズの上及び底面とに施すのが望ましい。ま
た、凹凸を形成する方法としては、シボ加工によって施
すのが好適である。このシボ加工は、二次加工で施すよ
りもレンズ成型時に同時に施すのがコストの面で好適で
ある。
【0010】
【実施例】図2に示すレンズ付きフイルムユニット22
(以下、「フイルムユニット」と称す。)は、画面サイ
ズ切替え用の操作摘み23をスライド操作することによ
り、フイルムの画面サイズをフルサイズとパノラマサイ
ズとの何れか一方に選択して撮影が行える。このフイル
ムユニット22は、ユニット本体を外ケース24で包ん
だ構成となっており、外ケース24には、撮影レンズ2
5、シャッタボタン26、操作摘み23、ストロボスイ
ッチ27、巻き上げノブ28、ファインダー対物窓2
9、充電完了ランプ確認窓30、撮影枚数表示窓31、
及びストロボ発光窓32等を外部に露呈させるための開
口が設けられている。
【0011】図3、図4及び図5に示すように、外ケー
ス24の内部には、ユニット本体が内蔵されている。こ
のユニット本体は、本体基部33の背面に後カバー34
が、また前面にストロボユニット35、メカユニット3
6が着脱自在に取り付けられ、これらの上、前、及び両
側面を覆うように前カバーユニット37が着脱自在に被
着される構造となっている。メカユニット36は、露光
画面切替え機構38と撮影レンズ25を備えた露光付与
機構39とからなる。
【0012】本体基部33には、光軸25aの上に露光
枠40が一体成形されており、露光枠40を挟んだ両側
にパトローネ室41とフイルムロール室42とが一体成
形されている。パトローネ室41とフイルムロール室4
2との内部には、国際標準規格(ISO:1007−1
979年版)で規定された135タイプのパトローネ付
きフイルム43が装填され、後カバー34とで光密に収
納される。
【0013】露光枠40は、フルサイズよりも僅かに大
きい大きさで形成されており、背面に設けたフイルム支
持面44とともにフイルム給送方向に対して背面側に凸
となるように湾曲した形状となっている。また、フイル
ム支持面44に対峙する後カバー34には、フイルム支
持面44と同じに湾曲したフイルム規制面45が形成さ
れている。そして、露光枠40には、前面にメカユニッ
ト36が、また右横にストロボユニット35がそれぞれ
爪結合等で着脱自在に取り付けられる。
【0014】メカユニット36は、撮影レンズ25を透
過した被写体光だけを露光枠40に導くための暗箱50
に露光画面切替え機構38や露光付与機構39等を組み
込んだ構成となっており、この要部を図6に示す。
【0015】暗箱50の上部右側には、凹型の保持枠5
1が一体に形成されている。この保持枠51には対物レ
ンズ52と接眼レンズ53とからなる逆ガリレオ式のフ
ァインダーレンズが上方から着脱自在に組み込まれ、そ
の後、上方に天板54が被せられる。これらのファイン
ダーレンズ52,53は、それぞれプラスチック材料で
成型されており、各レンズ52,53の主点がファイン
ダー光軸55の線上に位置した状態で、前カバー56の
対物窓57と後カバー34の接眼窓58との間に配置さ
れる。
【0016】保持枠51には、接眼レンズ53から覗い
た際に、対物レンズ52の底面を隠すための突条形状の
遮断壁59がファインダーレンズ52,53との間に一
体に設けられている。この遮断壁59は、ファインダー
光軸55の上方から覗いた場合でも、対物レンズ52に
底面で反射した光を遮断する高さで形成されている。
【0017】露光付与機構39は、フイルム巻き止め機
構、フイルムカウンタ機構、及びシャッタ機構とから構
成されており、これらは特公平2−32615号に記載
されている機構と同じなので、ここでは詳しい説明を省
略する。
【0018】前カバーユニット37は、操作板60と、
カバー板61と、これらを着脱自在に組み込んだ前カバ
ー56とから構成されている。前カバー56には、ファ
インダー光軸55の上にフルサイズと同じアスペクト比
に規定するフルサイズ視野枠57やストロボ発光窓32
の他に、シャッタボタン26等が一体成形されている。
ファインダー対物窓57の前面には、操作板60がフイ
ルム給送方向に沿ってスライド移動自在に組み込まれ
る。操作板60には、パノラマ視野枠62と操作摘み2
3とが一体に形成されており、外及び内面とにシボ加工
によって凹凸60aがそれぞれ施されている。パノラマ
視野枠62は、接眼レンズ53から覗いた際にファイン
ダー視野範囲をパノラマサイズと同じアスペクト比に規
定する大きさで形成されている。またカバー板61に
は、フィンダー光路を遮らない大きさで形成されたファ
インダー対物窓29と、操作摘み23を移動自在に外部
に露呈させるための長穴開口63とが一体に設けられて
いる。
【0019】操作板60は、操作摘み23を長穴開口6
3内でスライド操作することによって、パノラマ視野枠
62がファインダー光軸55の上に位置したパノラマ撮
影位置とこれから退避したフルサイズ位置との間でスラ
イド移動自在に組み込まれる。これらの位置で、両サイ
ド下部に設けた切り欠き64,65と前カバー56に一
体に設けた弾性自在なクリック爪66,67とがクリッ
ク結合する。この操作板60には、これらの位置へ移動
した際にこれに連係して後述する露光画面切替え機構3
9を連動させるためのカム68が一体に設けられてい
る。なお、操作板60の移動量を少なくするために、操
作板60の片端のエッジ69は、フルサイズ位置の際に
ファインダー視野範囲を塞がないように切り欠いた断面
形状となっている。
【0020】図7に露光画面切替え機構39の要部を示
す。露光画面切替え機構39は、大別して中間レバー8
0、捩じりバネ81、クランクレバー82、上下遮光板
83,84、及び引っ張りバネ85とから構成されてい
る。中間レバー80は、天板54の上面に植設された軸
86を中心に回動自在に設けられている。この中間レバ
ー80は、操作板60のカム68に摺接する突起部80
aと、クランクレバー82のピン82aに係合する下突
出片80bとが一体に形成されており、捩じりバネ81
により突起部80aがカム68に当接する方向(同図に
示す時計方向)に向けて付勢されている。
【0021】クランクレバー82は、一端に前記下突出
片80bに係合するピン82aが、また他端に軸受部8
2bがそれぞれ設けられている。この軸受部82bは、
暗箱50に設けた軸受開口89を介して上遮光板83を
枢支し、圧入ピンによって上遮光板83とクランクレバ
ー82とが連結される。
【0022】暗箱50は、下部がストロボユニット35
に装填される電池35aの輪郭に沿った曲線形状となっ
ており、撮影レンズ25から入射する被写体光を露光枠
40に導くために、光軸25aに沿った前面及び背面
に、被写体光を通過させるための開口87,88がそれ
ぞれ設けられている。暗箱50には、光軸25aを挟ん
だ両側面に貫通穴である軸受開口89及び軸受穴90〜
92がそれぞれ一体に形成されており、これらの軸受開
口89及び軸受穴90が上遮光板83の、また軸受穴9
1,92が下遮光板84の回動中心となる。
【0023】上遮光板83は、前側の両サイドに軸部8
3a,83bがそれぞれ一体に設けられており、後側の
エッジ83cがフイルム支持面25と同じに湾曲した形
状となっている。軸部83a,83bは、これらの間に
切欠き部が設けられており、弾性変形させて軸受穴8
9,90にスナップ結合される。また切欠き部とエッジ
83cとの間には、切欠き部から入射するよけいな光を
遮断するための遮断壁83dが一体成形されている。
【0024】上遮光板83には、クランクレバー82の
回動を下遮光板84に伝達させるための連結ピン83e
が設けられている。この連結ピン83eには、下遮光板
84の突出片84aが当接する。そして、バネ85によ
って突出片84aは、連結ピン83eに当接する方向、
すなわち、露光枠40内でフルサイズを画定するフルサ
イズ位置に向けて上下遮光板83,84とを付勢してい
る。なお、突出片84aには、連結ピン83eから受け
る押圧を吸収するために、スリット84bが設けられて
いる。また、暗箱50の内部には、通常撮影の際にフレ
アの防止を図るための遮光枠96が取り付けられてい
る。
【0025】下遮光板84には、前端側の両サイドに軸
部84c,84dがそれぞれ設けられている。軸部84
c,84dは、これらの内側に切り欠きがそれぞれ形成
されており、弾性変形させて軸受穴91,92にスナッ
プ結合される。そして、下遮光板84は、上遮光板83
の回動に連動して撮影光路内に突出したパノラマ位置
(図8参照)とこれから下方に退避したフルサイズ位置
(図9参照)との間で回動する。
【0026】下遮光板84は、内面反射によるフレアを
確実に防止するために、暗箱50の底面に沿った曲線形
状となっており、エッジ84eが上方に向けてL字曲げ
された断面形状となっている。このエッジ84eは、水
平方向に沿ってフイルム支持面44と同じに湾曲した形
状となっている。また、軸部84c,84dには、切り
欠き部からフイルム面に入射するよけいな光を遮断する
ために一対の袋状の遮断壁84fがそれぞれ一体成形さ
れている。なお、暗箱50の内部の両側面には、上下遮
光板83,84をパノラマ位置に位置決めするための一
対のストッパ93,94がそれぞれ一体に設けられてい
る。また、図7では、図面の煩雑化を防止するために、
露光付与機構38を省略している。
【0027】次に上記実施例の作用を説明する。フイル
ムユニット22は防湿袋に収納された形態で提供されて
おり、この防湿袋から取り出した状態は、図1に示すよ
うに、上・下遮光板83,84がパノラマ位置の状態と
なっている。したがって、そのまま接眼窓58から覗く
と、操作板60のパノラマ視野枠62によってファイン
ダー視野範囲がパノラマサイズのアスペクト比に相似し
た視野範囲となっている。
【0028】撮影を行う場合には、先ず、巻き上げノブ
28を回してフイルム巻き上げ操作を行う。このフイル
ム巻き上げ操作に連動してフイルム43aが移送され、
1コマ分の移送が完了した時点でフイルム巻き止め機構
が作動し、巻き上げノブ28の操作がロックされるとと
もに、シャッタ機構のチャージが行われる。
【0029】巻き上げ操作完了後、撮影者は、接眼窓5
8から覗きフレーミングを行う。この際、ファインダー
光軸55の上面から覗いても、対物レンズ52の底面が
遮断壁59によって遮られているため、ここで反射する
光(同図に示す点線B)が目に入射することが確実に防
止される。さらに操作板60の外及び内面とに凹凸60
aが形成されているため、ここでの内面反射が防止さ
れ、鮮明な被写体像を視認することができる。
【0030】撮影は、シャッタボタン26の押圧操作に
よって行う。この操作によってシャッタ機構が作動す
る。この作動によって被写体光は、撮影レンズ25を透
過して上下遮光板83,84で遮光され、フイルム43
aにパノラマサイズで露光される。
【0031】フルサイズの露光画面で撮影を行う場合に
は、操作摘み23を図7において右方向に沿ってスライ
ド移動させ、操作板60の切り欠き65と前カバー56
のクリック爪67との結合を解除する。これらの結合を
解除すると、捩じりバネ81が中間レバー80を時計方
向に向けて付勢しているため、操作板60がスムーズに
右方向に沿って移動し、最後のひと押しで切り欠き64
がクリック爪66に係合する。これにより、ファインダ
ー光軸55からパノラマ視野枠62が退避し、ファイン
ダー視野範囲がフルサイズ視野枠57に規制された状態
となる。
【0032】操作板60の移動によって中間レバー80
は、バネ81の付勢により軸86を中心に時計方向に回
転する。この回転に連動してクランクレバー82は、軸
受け部82bを中心に反時計方向に回転する。この回転
に連係して上遮光板83が軸83a,83bを中心に反
時計方向に回転し、バネ85の付勢により下遮光板84
も軸84c,84dを中心に時計方向に回転する。これ
により、上・下遮光板83,84は、図9に示すよう
に、露光枠40の内部で画面サイズをフルサイズに画定
した状態となる。
【0033】その後、前述したと同じにフイルム巻き上
げ操作を行った後に、接眼窓58から覗いてフレーミン
グを行う。このときのファインダ視野範囲は、フルサイ
ズ視野枠57でフルサイズに応じた視野範囲に規定され
ており、また、ファインダー光軸55の上面から覗いて
も、対物レンズ52の底面が遮断壁59によって遮られ
ているため、ここで反射する光が目に入射することが確
実に防止される。そして、シャッタボタン26の押圧操
作によって前述したと同じに露光が行われる。
【0034】このように操作摘み23をフルサイズ撮影
位置とパノラマ撮影位置とのいずれか一方に選択操作し
ながら撮影を行う。そして、全てのコマの撮影が終了す
るとフイルムユニットは、そのまま現像所に提出され
る。現像所では、露光済のフイルム43aを収納したパ
トローネ43bを取出す。このときパトローネ43bに
混在フイルムである故を示す表示を施しておけば、現像
所での作業が簡便になる。
【0035】取り出されたパトローネ43bは、フイル
ムプロセサで現像処理された後、ノッチャー・パンチャ
ーでコマサイズ等を検定する。この検定では、パノラマ
サイズコマとの区別するために、フルサイズコマにノッ
チを施す。このとき、パノラマサイズのコマが約13×
36mmの矩形サイズとなっているから、このコマサイ
ズを検出しながら行う。そして、検定されたネガフイル
ムは、スキャナーにセットされ、ここで、ノッチ付きの
コマ、すなわちフルサイズコマだけの画像を読み取り、
プリント時に適正な露光量とするための各コマの補正量
を算出する。補正データは、コマ番号に対応付けされて
LSIカードに書き込まれる。スキャナーでの作業が終
了すると、LSIカードとともにネガフイルムは、プリ
ンタプロセサにセットされる。ここでは、連続的にフル
サイズコマだけをプリント処理し、89×127mmの
プリント写真が得られる。
【0036】次に、ネガフイルムは、LSIカードとと
もに再びスキャナーにセットされ、パノラマサイズのコ
マだけ読み取って適正な露光量とするための補正量が算
出される。そして、LSIカードとともにネガフイルム
は、プリンタプロセサにセットされ、連続的にパノラマ
サイズコマだけがプリントされる。これにより、89×
254mmのサイズとなったプリント写真が得られる。
このときプリンタのプリント倍率と、印画紙及びペーパ
ーマスクのサイズとが変更される。なお、フルサイズコ
マから印画紙に引き伸ばすプリント倍率は約3.5倍で
あり、パノラマサイズコマから印画紙に引き伸ばすプリ
ント倍率は約7倍である。このようにプリント処理を行
った後に、ユーザーにプリント写真とネガフイルムとを
返却する。そして、空のフイルムユニットは工場に回収
されリサイクルされる。
【0037】図10に示す実施例では、遮断壁59の代
わりに、対物レンズ52の上面及び底面と、接眼レンズ
53の上面及び底面とに凹凸52a,52b,53a,
53bがそれぞれ一体に形成されている。これらの凹凸
52a,52b,53a,53bによって、接眼レンズ
53から覗いた際に各ファインダレンズ52,53の底
面及び上面とで反射した光が拡散され、これらの光が目
に入射することを減少させることができる。なお、これ
らの凹凸52a,52b,53a,53bは、シボ加工
によって施される。このシボ加工は、対物レンズ52、
及び接眼レンズ53とがそれぞれプラスチック材料で成
型されているから、この成型時に同時に施すようにする
のが望ましい。
【0038】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、請求項1記
載の発明によれば、接眼レンズから覗いた際に対物レン
ズの底面を隠すための遮断壁をファインダ保持枠に一体
に設けたから、対物レンズの底面で反射する光が目に入
射することを減少させるため、ファインダー視野画像の
コントラストの低下を防ぐことができる。また、請求項
2記載の発明によれば、視野制限枠の少なくとも内面側
を粗面としたから、対物レンズの前面で反射した光がパ
ノラマ視野枠の内面側で再反射した場合、この反射光を
粗面によって攪乱してファインダー光路内に入射する光
が減少し、ファインダー視野画像のコントラストの低下
を防止することができる。さらに請求項3記載の発明で
は、少なくとも対物レンズの底面に凹凸を形成したか
ら、前述したのと同じに、対物レンズの底面で反射した
光が目に入射することを減少させるため、ファインダー
視野画像のコントラストの低下を防ぐ効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】レンズ付きフイルムユニットの縦断面図であ
る。
【図2】レンズ付きフイルムユニットの外観を示す斜視
図である。
【図3】レンズ付きフイルムユニットの要部を示す分解
斜視図である。
【図4】前カバーユニットの分解斜視図である。
【図5】レンズ付きフイルムユニットの横断面図であ
る。
【図6】露光ユニットの要部分解斜視図である。
【図7】露光画面切替え機構を示す分解斜視図である。
【図8】上下遮光板のパノラマ位置の状態を示す説明図
である。
【図9】上下遮光板のフルサイズ位置の状態を示す説明
図である。
【図10】ファインダーレンズの上下面にシボを施した
実施例を示す断面図である。
【図11】従来技術で説明したレンズ付きフイルムユニ
ットの分解斜視図である。
【図12】従来技術で説明したレンズ付きフイルムユニ
ットの縦断面図である。
【符号の説明】
41 パトローネ収納室 42 フイルムロール室 52 対物レンズ 52a,52b,53a,53b,60a 凹凸 53 接眼レンズ 59 遮断壁 60 操作板 83 上遮蔽板 84 下遮蔽板

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撮影用の開口を有し、この開口を挟む一
    方の側に未露光のフイルムが収納されるフイルム収納室
    と、他方の側に撮影済フイルムを巻き込んでゆくパトロ
    ーネ収納室とを設け、これらの間に対物レンズと接眼レ
    ンズとからなる逆ガリレオ式のファインダーレンズが挿
    入される保持枠を配置し、接眼レンズから覗いた際に対
    物レンズの底面を隠すための遮断壁を前記保持枠に一体
    に設けたことを特徴とするレンズ付きフイルムユニッ
    ト。
  2. 【請求項2】 ファインダー対物レンズの前に視野制限
    枠が設けられたレンズ付きフイルムユニットにおいて、
    前記視野制限枠の少なくとも内面側は、粗面となってい
    ることを特徴とするレンズ付きフイルムユニット。
  3. 【請求項3】 撮影用の開口を有し、この開口を挟む一
    方の側に未露光のフイルムが収納されるフイルム収納室
    と、他方の側に撮影済フイルムを巻き込んでゆくパトロ
    ーネ収納室とを設け、これらの間に対物レンズと接眼レ
    ンズとからなる逆ガリレオ式のファインダーレンズを配
    置し、接眼レンズから覗いた際に対物レンズの底面で反
    射する光が目に入射するとこを防止するために、少なく
    とも対物レンズの底面に凹凸を施したことを特徴とする
    レンズ付きフイルムユニット。
JP27283293A 1993-10-29 1993-10-29 レンズ付きフイルムユニット Pending JPH07128708A (ja)

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