JPH07128195A - 車両の走行抵抗検出装置 - Google Patents

車両の走行抵抗検出装置

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JPH07128195A
JPH07128195A JP5274234A JP27423493A JPH07128195A JP H07128195 A JPH07128195 A JP H07128195A JP 5274234 A JP5274234 A JP 5274234A JP 27423493 A JP27423493 A JP 27423493A JP H07128195 A JPH07128195 A JP H07128195A
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sin
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Abstract

(57)【要約】 【目的】タイヤ交換などによる平坦路走行抵抗の変化に
対応して路面勾配が精度良く検出できるようにする。 【構成】車両の駆動力F,加速抵抗Mα,標準走行抵抗
L を算出し、これらの値から勾配Sin(=sin θ)
を求める。一方、前記駆動力F及び勾配Sinを勾配S
inの平均値が零となるような比較的長い期間で平均化
し(S21)、該平均値を車速毎に記憶させる(S22)。
そして、前記平均化した駆動力F及び勾配Sinと標準
走行抵抗RL の基本値RL BASEとから、標準走行抵抗R
L の誤差を車速毎に検知し(S23)、該誤差に基づいて
前記基本値RL BASEを補正するための補正値RLHOSを車
速毎に設定する(S24,S25)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は車両の走行抵抗検出装置
に関し、車両の走行抵抗を車両の諸元データの変化に対
応して精度良く検出するための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、車両の走行抵抗を求め、該走
行抵抗に応じて車両の内燃機関,駆動力伝達系,ブレー
キなどを制御するシステムが提案されている。例えば特
開平3−90808号公報に開示される路面勾配検出装
置では、トルクセンサの出力に基づいて駆動力Fを算出
する一方、車両重量,車速などから加速抵抗,転がり抵
抗,空気抵抗などの走行抵抗を求め、駆動力Fと走行抵
抗との相関から車両が走行している勾配抵抗(路面勾
配)を算出するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、特開平3−
90808号公報に開示される路面勾配検出装置では、
車両重量を一定と見做し、また、車速に応じた転がり抵
抗,空気抵抗(平坦路走行抵抗)の値も一定であると見
做して勾配を検出させているが、実際には車両重量は変
化し、また、タイヤの交換などによって転がり抵抗の変
化も発生する。
【0004】このため、上記の従来装置では、走行抵抗
(勾配抵抗)を安定的に精度良く求めることができず、
以て、車両の内燃機関,駆動力伝達系,ブレーキなどを
車両の走行抵抗に応じて高精度に制御することができな
いという問題があった。本発明は上記問題点に鑑みなさ
れたものであり、車両重量や車速に応じた平坦路走行抵
抗などの車両諸元データの変化を簡便に検出でき、以
て、精度の良い走行抵抗の検出が行なえる走行抵抗検出
装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】そのため本発明にかかる
車両の走行抵抗検出装置は、図1に示すように構成され
る。図1において、運転状態検出手段は車両の運転状態
を検出し、走行抵抗算出手段は、前記検出された車両の
運転状態と車両の諸元データとに基づいて車両の走行抵
抗を算出する。
【0006】そして、車両諸元データ更新手段は、走行
抵抗算出手段で算出される走行抵抗の平均値に基づいて
走行抵抗算出手段で用いられる車両の諸元データを更新
設定する。ここで、前記運転状態検出手段が少なくとも
車速を検出するよう構成されると共に、前記車両諸元デ
ータ更新手段が、前記走行抵抗算出手段で算出される走
行抵抗の平均値を車速毎に求めるよう構成される一方、
前記走行抵抗算出手段が少なくとも車速に対応する走行
抵抗値を諸元データとして備え、前記車両諸元データ更
新手段が、前記車速毎に求められる走行抵抗の平均値に
基づいて車速に対応する前記走行抵抗値のデータを車速
毎に更新するよう構成することができる。
【0007】また、前記車両諸元データ更新手段が、前
記走行抵抗算出手段で算出される走行抵抗の平均値を、
車両の過渡運転状態と定常運転状態とで個別に求める一
方、前記走行抵抗算出手段が諸元データとして少なくと
も車両重量のデータを備え、前記車両諸元データ更新手
段が、前記車両の過渡運転状態と定常運転状態とで個別
に求められる走行抵抗の平均値に基づいて前記車両重量
のデータを更新するよう構成することもできる。
【0008】
【作用】かかる構成によると、走行抵抗に含まれる勾配
抵抗については、登りと下りとを平均的に経験した値を
平均化させることが可能であり、以て、勾配抵抗につい
ては比較的長期の平均化によって略零になるものと見做
すことができる。従って、長期平均が零にならない場合
には、勾配抵抗の算出に用いた諸元データの誤差を推定
できることになり、また、上記のように長期平均をとる
ことで勾配抵抗以外の走行抵抗成分を抽出でき、かかる
走行抵抗成分の算出に用いた諸元データの誤差を推定で
きることになる。
【0009】そして、平坦路走行抵抗で代表される車速
に応じて変化する走行抵抗の誤差を求める場合には、車
速毎に走行抵抗の平均値を求めることで、車速毎に異な
る誤差分を求めることができ、以て、車速に対応する走
行抵抗のデータを正しい値に更新させることが可能とな
る。更に、車両の過渡運転状態と定常運転状態とに分離
して、走行抵抗の平均値を求める構成とすれば、一方の
走行抵抗に含まれて他方に含まれないことになる加速抵
抗を抽出でき、加速抵抗を算出の基準となる車両重量の
誤差を求めることができる。
【0010】
【実施例】以下に本発明の実施例を説明する。一実施例
のシステム構成の概略を示す図2において、図示しない
車両に搭載された内燃機関1の出力側に自動変速機2が
設けられている。この自動変速機2は、機関1の出力側
に介在する流体式トルクコンバータ3と、この流体式ト
ルクコンバータ3を介して連結された歯車式変速機4
と、この歯車式変速機4中の各種変速要素の結合・開放
操作を行う油圧アクチュエータ5とを備える。油圧アク
チュエータ5に対する作動油圧は各種の電磁バルブを介
して制御されるが、ここでは自動変速のためのシフト用
電磁バルブ6A,6Bのみを示してある。尚、7は自動
変速機2の出力軸である。
【0011】ここで、流体式トルクコンバータ3及び油
圧アクチュエータ5に対する作動油圧であるライン圧を
得るために、歯車式変速機4の入力軸により駆動される
オイルポンプ8が用いられると共に、パイロットバルブ
9,電磁バルブ10,プレッシャモディファイヤバルブ11
及びプレッシャレギュレータバルブ12が設けられてい
る。
【0012】パイロットバルブ9は、オイルポンプ8の
吐出圧を電磁バルブ10に作用するパイロット圧に調圧す
る。電磁バルブ10は、後述の如くデューティ制御され、
前記パイロット圧を運転条件に応じたスロットル圧に調
圧し、プレッシャモディファイヤバルブ11では、パイロ
ット圧をスロットル圧に応じたプレッシャモディファイ
ヤ圧へ調圧し、プレッシャレギュレータバルブ12へ作用
する。プレッシャレギュレータバルブ12では、オイルポ
ンプ吐出圧を、プレッシャモディファイヤ圧に比例した
ライン圧へ調圧し、流体式トルクコンバータ3及び油圧
アクチュエータ5等の油圧回路へ送る。
【0013】コントロールユニット13には、各種のセン
サからの信号が入力されている。前記各種のセンサとし
ては、機関1の吸気系のスロットル弁14の開度TVOを
検出するポテンショメータ式のスロットルセンサ15が設
けれらている。また、機関1のクランク軸又はこれに同
期して回転する軸(カム軸)にクランク角センサ16が設
けられている。このクランク角センサ16からの信号は、
例えば基準クランク角毎のパルス信号で、その周期によ
り機関回転速度Neが算出される。
【0014】また、機関1の吸気系に吸入空気流量Qを
検出する熱線式のエアフローメータ17が設けられてい
る。このエアフローメータ17で検出される吸入空気流量
Qと前記クランク角センサ16の信号に基づいて算出され
る機関回転速度Neとから、電子制御燃料噴射装置によ
る燃料噴射量の演算の基礎となる基本燃料噴射量Tp=
K×Q/Ne(Kは定数)が算出される。
【0015】また、自動変速機2の出力軸7の回転速度
Noを検出することによって車速VSPを検出する車速
センサ18が設けられている。更に、流体式トルクコンバ
ータ3におけるタービン回転速度Nt を検出するタービ
ン回転センサ19が設けられている。コントロールユニッ
ト13は、機関制御(燃料噴射及び点火時期制御)用のユ
ニットと、自動変速制御用のユニットとを一体的に内蔵
するもので、相互のユニットが信号交換を行えるように
なっている。
【0016】前記自動変速制御用のユニットは、主に変
速制御とライン圧制御とを行う。自動変速制御は、運転
者が操作する図示しないセレクトレバーの操作位置に適
合して行い、特にセレクトレバーがDレンジの状態で
は、スロットル弁開度TVOと車速VSPとに従って1
速〜4速の変速位置を自動設定し、シフト用電磁バルブ
6A,6Bのオン・オフの組み合わせを制御して、油圧
アクチュエータ5を介して歯車式変速機4をその変速位
置に制御する。
【0017】ここで、上記のような自動変速機2と機関
1との組み合わせにおいては、変速パターンやロックア
ップクラッチの締結力などを、機関1が搭載された車両
の走行抵抗(特に勾配抵抗)に応じて変化させることが
望まれる。そこで、コントロールユニット13は、図3の
フローチャートに示すようにして路面の勾配(勾配抵
抗)を算出し、この路面勾配に応じて自動変速機におけ
る変速パターンなどを変化させるようになっている。
【0018】尚、前記図3のフローチャートに示すルー
チンは所定時間毎に割込み実行されるようになってお
り、本実施例において走行抵抗算出手段としての機能は
前記図3のフローチャートに示すように、コントロール
ユニット13がソフトウェア的に備えている。また、本実
施例において、前記車速センサ18,タービン回転センサ
19,スロットルセンサ15が運転状態検出手段に相当す
る。
【0019】図3のフローチャートにおいて、ステップ
1(図中ではS1としてある。以下同様)では、スロッ
トルセンサ15で検出されたスロットル弁開度TVOを読
み込む。ステップ2では、タービン回転センサ19で検出
されたタービン回転速度Ntを読み込む。
【0020】そして、ステップ3では、予めタービン回
転速度Ntとスロットル弁開度TVOとをパラメータと
してタービントルクTtを記憶したマップを参照し、現
在のスロットル弁開度TVO及びタービン回転速度Nt
に対応するタービントルクTtを求める。更に、ステッ
プ4では、前記タービントルクTt,変速機におけるギ
ヤ比i,ファイナルギヤ比if,変換係数kを用い、車
両の駆動力Fを、 F=Tt×i×if×k として算出する。
【0021】尚、スロットル弁開度TVOの代わりに内
燃機関1の基本燃料噴射量Tpをパラメータとしてター
ビントルクTtを記憶させるようにしても良い。また、
ステップ5では、予め記憶しておいた標準の車両重量M
BASEに後述するようにして求められる補正値MHOS を加
算して、修正された車両重量M(=MBA SE+MHOS )を
求める。
【0022】ステップ6では、予め車速VSPに対応し
て標準走行抵抗RL BASE(転がり抵抗,空気抵抗からな
る平坦路走行抵抗)を記憶したマップを参照し、現在の
車速VSPに対応する標準走行抵抗RL BASEを求める。
また、ステップ7では、後述するように車速毎に前記標
準走行抵抗RL BASEの補正値RL HOS が学習されたマッ
プを参照し、現在の車速VSPに対応する補正値R
L HOS を求める。
【0023】そして、ステップ8では、前記ステップ6
で求められた標準走行抵抗RL BASEに、前記ステップ7
で求められた補正値RL HOS を加算して、最終的な標準
走行抵抗RL (=RL BASE+RL HOS )を設定する。ス
テップ9では、車速VSPの単位時間当たりの変化量に
基づいて車両の加速度αを算出する。
【0024】そして、ステップ10では、前記加速度α
と、車両重量Mとに基づいて加速抵抗Mα(=M×α)
を算出する。ステップ11では、前記駆動力F,加速抵抗
Mα,標準走行抵抗RL ,重力加速度g,車両重量Mに
基づいて、勾配Sin(=sin θ) を下式に従って算出
する。
【0025】 Sin=sin θ=(F−Mα−RL )/(M×g) 尚、上式は、駆動力F=加速抵抗Mα+標準走行抵抗R
L +勾配抵抗M×g×sin θに基づいて設定されてい
る。上記のようにして求められた勾配Sin(=sin
θ) は、自動変速制御における変速パターンの変更やロ
ックアップクラッチの締結力制御の制御情報として用い
られる。
【0026】ここで、前記補正値RL HOS の学習の様子
を、図5のフローチャートに従って説明する。尚、本実
施例において、車両諸元データ更新手段としての機能
は、前記図5のフローチャートに示すように、コントロ
ールユニット13がソフトウェア的に備えている。図5の
フローチャートにおいて、まず、ステップ21では、前記
図3のフローチャートのステップ4及びステップ11にお
いて算出された駆動力F及び勾配Sinの平均値をそれ
ぞれに算出し、次のステップ22では前記平均値を車速毎
に記憶させる。
【0027】前記勾配Sin及び駆動力Fの記憶は、図
3のフローチャートに従って所定時間毎に算出される勾
配Sin及び駆動力Fを、図4に示すように、10〜30分
程度の時間枠毎に平均し、該平均値SinMn ,FMn
を求めたときの車速VSPに対応させて順次記憶させて
いく。従って、前記平均値SinMn ,FMn の記憶に
おいては、前記時間枠の内で一定車速に略安定している
状態(定常運転状態)が必要である。
【0028】ここで、各車速VSP毎に、前記時間枠に
おける平均値SinMn ,FMn を記憶させるエリアを
複数(n個)備えており、これによって1〜数時間にお
ける平均値が車速毎に後から算出できるようになってい
る。前記勾配Sin及び駆動力Fの記憶を行なうと、次
のステップ23では、同じ車速VSPに対応して記憶され
ている駆動力Fのデータ(10〜30分間における平均値)
の積算値と、これらの駆動力Fのデータと対をなして記
憶されている勾配Sinの積算値との差をデータ数Nで
除算した値、即ち、数時間における駆動力Fの平均値と
勾配抵抗Sinの平均値との偏差から、予め車速VSP
に応じて記憶されている標準走行抵抗RL BASEを減算し
て、当該車速VSPにおける標準抵抗RL の補正値R
L HOSNとして設定する。
【0029】
【数1】
【0030】尚、同一車速VSPに対する平均値Sin
n ,FMn の記憶データ数が所定以下であるときに
は、その車速VSPに対応する補正値RL HOSNの演算は
行なわないようにすることが好ましい。駆動トルクFと
全走行抵抗との関係は、全走行抵抗が加速抵抗Mα,勾
配抵抗Sin(=M×g×sin θ),標準走行抵抗RL
(平坦路走行抵抗)からなるとすると、 F=Mα+RL +M×g×sin θ となるが、上記実施例では、前記駆動力F及び勾配Si
nの平均値の記憶は各車速VSP毎に行なわれ、加速抵
抗Mαを零と見做すことができるから、補正値R L HOSN
の演算において上式はF=RL +M×g×sin θと見做
すことができる。
【0031】また、平均化の時間を必要充分に長く設定
すれば、登り及び下りを平均的に経験し、勾配Sinの
平均値は零になるものと想定され、勾配Sinに算出誤
差がない場合、即ち、勾配Sinの長期平均が零である
場合にはF=RL となる一方、図3のフローチャートで
演算される標準走行抵抗RL に誤差があるとすれば、か
かる誤差は勾配Sinを長期平均したときの値の零に対
する偏差として示されることになる。
【0032】従って、長期平均の駆動力Fから長期平均
の勾配Sinを減算した値から標準走行抵抗のマップデ
ータRL BASEを減算することで、マップデータを真の値
に修正するための補正値RL HOSNが得られることにな
る。ステップ23で補正値RL HOSNを求めると、ステップ
24では、前記補正値RL HO SNを実際に標準走行抵抗R
L BASEの補正に用いるデータRL HOS に変換テーブルを
用いて変換し、次のステップ25では、前記変換して得ら
れた補正値RL HOS に基づいて車速VSPに応じて前記
補正値RL HOS を記憶したマップの当該車速VSPに対
応するデータを書き換える。ここで、前記車速VSPに
応じた補正値R L HOS (走行抵抗値)のマップが、車両
の諸元データに相当する。
【0033】前記ステップ25で書き換えられる補正値R
L HOS のマップが、前記図3のフローチャートのステッ
プ7で参照されて、勾配Sinを求めるときの用いる標
準走行抵抗RL が真の値として補正設定され、以て、勾
配Sinの算出精度を向上させることができる。即ち、
勾配Sinを長期に平均化すれば、その値は略零になる
はずであり、零にならなかった場合には、勾配Sinを
求めるときに用いた標準走行抵抗(平坦路走行抵抗)R
L に誤差があるために勾配Sinの算出結果に誤差を生
じたもの推定できるので、前記誤差に基づいて標準走行
抵抗RL を補正して、長期平均したときに勾配Sinが
零になるように修正するものである。
【0034】従って、タイヤの交換などによって転がり
抵抗が変化して、初期設定された標準走行抵抗RL が適
合しなくなると、かかる不適合が勾配Sinの長期平均
をとっても零にならないこととして表れ、以て、前記タ
イヤ交換による標準走行抵抗RL の変化が修正されるこ
とになる。次に、図3のフローチャートのステップ5に
おいて車両重量Mの補正に用いる補正値MHOS の設定
を、図6のフローチャートに従って説明する。
【0035】図6のフローチャートにおいて、まず、ス
テップ31では、車両が加速運転状態であるか否かを判別
する。そして、車両が加速運転状態でないときには、ス
テップ32へ進み、前記図3のフローチャートにおいて算
出される駆動力F,標準走行抵抗RL ,勾配Sinを、
前述のように1〜数時間の平均が求められるように所定
時間枠で平均処理して時系列的に記憶させる。
【0036】一方、車両の加速運転状態においては、ス
テップ33へ進み、前記駆動力F,標準走行抵抗RL ,勾
配Sinに加え、前記図3のフローチャートのステップ
9で算出される加速度αを平均化処理して記憶させる。
ここで、加速時の駆動力Fと走行抵抗との相関をF1
L1+M×g×sin θとし、非加速時の駆動力Fと走行
抵抗との相関をF2 =RL2+Mα+M×g×sin θとす
ると、必要充分に長い時間における平均をとれば前式に
おいて勾配Sinは零になる。
【0037】そこで、次のステップ34では、Sinの長
期平均を零と見做し(或いは零であることを確認し)、
1 =RL1,F2 =RL2+Mαであると仮定して、真の
重量mを導き出す式をm={(RL1−RL2)−(F1
2 )}/αとする。そして、前記重量mを導き出す式
に、駆動量F1 ,F2 、標準走行抵抗RL1,RL2及び加
速度αの数時間における平均値を代入して、重量mを算
出させる。
【0038】そして、次のステップ35では、前記ステッ
プ34で算出した重量mと標準重量M BASEとの偏差ΔMを
算出し、ステップ36では、前記偏差ΔMを所定の変換テ
ーブルに従って実際に標準重量MBASEを補正するための
補正値MHOS に変換する。ステップ37では、前記ステッ
プ36で求めた補正値MHOS を、実際に標準重量MBASE
補正に用いるデータとして更新設定する。
【0039】上記のようにして、走行抵抗の比較的長期
に渡る平均をとることで、勾配抵抗を無視できるように
なることを利用して、車両諸元データとしての重量Mを
真の値に補正できるようにしてあれば、例えば乗員数の
変化や荷物の積載によって実際の車両重量が変化したと
きに、車両重量を用いて演算される加速抵抗Mαを精度
を高め、引いては勾配Sinの推定精度を高めることが
でき、そのときの勾配Sinに最適な制御(変速パター
ン制御,ロックアップ制御)を行なわせることができ
る。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように本発明によると、比
較的長期の平均をとって勾配抵抗が零になる条件とし
て、走行抵抗を判別するようにしたので、勾配抵抗の誤
差、又は、勾配抵抗以外の走行抵抗成分の誤差を検知で
き、以て、走行抵抗の算出に用いる諸元データを真の値
に修正できるようになるという効果がある。
【0041】特に、車速に応じて前記長期平均値を得る
構成とすれば、車速に応じて決定される走行抵抗(平坦
路走行抵抗)の誤差を車速毎に検出することが可能とな
り、例えばタイヤ交換による平坦路走行抵抗の変化に対
応できるようになる。また、過渡と定常とでそれぞれ個
別に走行抵抗の平均をとることで、長期平均により勾配
抵抗の影響を排除しつつ、加速抵抗分を抽出することが
可能となり、以て、加速抵抗の算出に用いられる車両重
量を真の値に更新させることができるという効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本構成を示すブロック図。
【図2】本発明の一実施例を示すシステム概略図。
【図3】勾配検出の様子を示すフローチャート。
【図4】駆動力及び走行抵抗の記憶状態を示す図。
【図5】標準走行抵抗の補正値設定を示すフローチャー
ト。
【図6】車両重量の補正値設定を示すフローチャート。
【符号の説明】
1 内燃機関 2 自動変速機 3 流体式トルクコンバータ 4 歯車式変速機 5 油圧アクチュエータ 7 出力軸 13 コントロールユニット 14 スロットル弁 15 スロットルセンサ 16 クランク角センサ 17 エアフローメータ 18 車速センサ 19 タービン回転センサ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両の運転状態を検出する運転状態検出手
    段と、 該運転状態検出手段で検出された車両の運転状態と車両
    の諸元データとに基づいて車両の走行抵抗を算出する走
    行抵抗算出手段と、 該走行抵抗算出手段で算出される走行抵抗の平均値に基
    づいて前記走行抵抗算出手段で用いられる前記諸元デー
    タを更新設定する車両諸元データ更新手段と、 を含んで構成されたことを特徴とする車両の走行抵抗検
    出装置。
  2. 【請求項2】前記運転状態検出手段が少なくとも車速を
    検出するよう構成されると共に、前記車両諸元データ更
    新手段が、前記走行抵抗算出手段で算出される走行抵抗
    の平均値を車速毎に求めるよう構成される一方、前記走
    行抵抗算出手段が少なくとも車速に対応する走行抵抗値
    を諸元データとして備え、前記車両諸元データ更新手段
    が、前記車速毎に求められる走行抵抗の平均値に基づい
    て車速に対応する前記走行抵抗値のデータを車速毎に更
    新することを特徴とする請求項1記載の車両の走行抵抗
    検出装置。
  3. 【請求項3】前記車両諸元データ更新手段が、前記走行
    抵抗算出手段で算出される走行抵抗の平均値を、車両の
    過渡運転状態と定常運転状態とで個別に求める一方、前
    記走行抵抗算出手段が諸元データとして少なくとも車両
    重量のデータを備え、前記車両諸元データ更新手段が、
    前記車両の過渡運転状態と定常運転状態とで個別に求め
    られる走行抵抗の平均値に基づいて前記車両重量のデー
    タを更新することを特徴とする請求項1記載の車両の走
    行抵抗検出装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN113884314A (zh) * 2021-10-19 2022-01-04 湖南行必达网联科技有限公司 一种动力性能结果校准方法
WO2023228795A1 (ja) * 2022-05-24 2023-11-30 株式会社堀場製作所 機械学習装置、車両試験システム、機械学習方法、及び車両試験方法

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