JPH0712694U - 管継手 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は、ソケットとプラグの接続時に互い
のパッキンを当接させてシ−ルする管継手に関する。 【構成】 プラグ本体内に、前方からバルブとスプリン
グと第２パッキンとを収容し、この第２パッキンの先端
をプラグ本体の先端面から若干突出させ、後方からスプ
リングで弾発させた弁機構の弁座とバルブの掛止部材を
一つの第２パッキンで行い、プラグ単品でのシ−ル部品
や、ソケットと接続させた場合のシ−ルを該第２パッキ
ンで行う。 【効果】 第２のパッキンは、プラグ単体の際のシ−ル
部品やバルブのプラグ先端からの脱出を防止するストッ
パ−部品でり、一つの部品で複数の部品を兼用するた
め、プラグの構成部品の数を著しく少なくして小型且つ
軽量化できる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ソケットとプラグの接続時に互いのパッキンを当接させてシ−ルす る管継手に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種の管継手におけるプラグ６０は、図６に示す如くプラグ本体６１ と後部体６３とからなり、該プラグ本体６１の先端に弁座６２を設け、後部側か らバルブ６４や該バルブを弾発するスプリング６５や支持筒６６を組み込んで弁 機構を構成し、後部体６３によって組付けられている。しかし、この構造ではプ ラグ本体６１と後部体６３とを組付けるとき、スパナ締付部６７、６８が両側に 必要となるためプラグ６０が長くなってしまい、該プラグ６０が大型化すると共 に組付作業に時間を要するほか、弁機構の部品点数が多くなるという問題点を有 している。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、プラグ本体内に前方からバルブとスプリングとを挿入し、先端に挿 着したパッキンによって後方からスプリングで弾発されたバルブを係止する構成 になっており、該パッキンは前記バルブのストッパの役割を果たすと共に弁座を 有しており、該弁座によってプラグ単体時の流体のシ−ルを行い、ソケットと接 続させた場合のシ−ルを前記パッキンで行えるため、弁機構の部品点数を少なく してプラグの小型化を図ることを目的とするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、施錠機構を具えた筒状本体と後部体とからなる筒状本体の流体通路 内に、先端部に弁座を有するバルブステムを配し、該弁座に係止し且つ流体を密 封するパッキンを先端部に有するスライド弁をスプリングで弾発させて設けたソ ケットと、外周の一端に前記施錠機構と係合する係止凹部を設けたプラグ本体の 流体通路内に、スプリングで弾発させたバルブを摺動自在に収容し、該プラグ本 体の先端部に該バルブを係止し且つ流体を密封する弁座を有するパッキンを設け た構成を、上記課題を解決するための手段とするものである。

【０００５】

【作用】

筒条本体に具えた施錠機構を解除して、プラグをソケットの流体通路内に挿入 させると、該流体通路内に配したバルブステムがプラグの先端に設けたパッキン 内に進入し、該パッキンがスライド弁の先端に設けたパッキンに当接して流体を シ−ルする。さらに、該プラグを押し込むと、該スライド弁はスプリングの弾発 力に抗して後退して、弁座から離れて流体通路を開放する。 この流体通路を開放すると同時に、プラグの流体通路内に設けたバルブの先端 面にバルブステムの先端面が当接し、スプリングに抗して後退してパッキンに形 成された弁座から離れて流体通路を開放し、ソケット側からの流体がプラグ内に 流入する。このプラグが流体通路内に完全に挿入されると、プラグの外周に設け た係止凹部に施錠機構が係合してプラグとソケットを接続する。前記スライド弁 及びプラグ本体の両方またはいずれか一方の先端面からパッキンを突出させて、 スライド弁のパッキンとプラグ本体のパッキンによって流体をシ−ルする。

【０００６】

【実施例】

本考案を実施例の図面に基づいて説明すると、図１〜３において管継手１は、 ソケット２とプラグ３９とからなり、ソケット２は後部体３と筒状本体５とから なっている。即ち、後端にホ−ス３４接続用のニップル４を有した後部体３の内 部に環状のガイド７を収容し、このガイド７の中央には先端部に弁座１０を設け たバルブステム９の後部を固定する保持部８を設け、この保持部８の周囲に複数 の連通口８ａを形成してある。このガイド７は後部体３と筒状本体５とを螺着さ せたとき、該後部体３内に設けた段部３ａと該筒状本体５の後部に設けた係止部 １１によって固定されている。

【０００７】 この筒状本体５の内部中間に形成した係止段部１２の前方に、やや大径に形成 したプラグ挿入用の収容室１５を設け、この係止段部１２の前方内壁に設けた円 周溝１３内にシ−ルリング１４を収容してある。筒状のスライド弁１７を筒状本 体５内に進退動可能に収容し、該スライド弁１７の後部と前記ガイド７との間に 第１のスプリング１９を弾発させてある。このスライド弁１７の外周面に設けた 第２の円周溝２０内に、筒状本体５とスライド弁１７との間をシ−ルする第２の シ−ルリング２１を収容し、さらに、スライド弁１７の先端内部に第１パッキン ２２を設けてある。

【０００８】 第１パッキン２２は、スライド弁１７の先端内壁に設けた第３の円周溝１８に 固定されており、このスライド弁１７の先端面１７ａと該パッキン２２の先端面 とを同一面に形成してある。このスライド弁１７は背面側から第１のスプリング １９によって弾発されて前方に付勢され、前記バルブステム９の先端に設けた弁 座１０に係止させ、筒状本体５内に設けた流体通路６からの脱出を防止すると共 に、該パッキン２２が弁座１０に着座して流体を密封している。

【０００９】 筒状本体５の先端外周には小径部２５を設け、該小径部の先端周面に設けた複 数のテ−パ−孔２７内に夫々ボ−ル２８を遊嵌させてある。この小径部２５にス リ−ブ２９を第２のスプリング２６で弾発させて進退動可能に装着し、テ−パ− 孔２７内に遊嵌させたボ−ル２８を求心方向に押圧し、該スリ−ブ２９の前方へ の脱出を防止するストップリング３０を該小径部２５の先端に固着して施錠機構 ３５を構成している。

【００１０】 次に、プラグ３９について説明すると、後部に配管等に連結するねじ部４１を 形成したプラグ本体４０の外周には、配管等に該プラグを螺着させる際にスパナ を取付けるスパナ締付部４２を設け、さらに前記ボ−ル２８を係止する係止凹部 ４３を形成してある。このプラグ３９の内部に設けた流体通路５１のねじ部４１ 側に掛止部４４を設けて大径な弁室４５を形成し、この弁室４５内には複数の流 通孔４６ａを有するバルブ４６を進退動可能に収容して該バルブの内部に設けた 掛止受部４７と前記掛止部４４との間に第３のスプリング４８を弾発させ、弁室 ４５内からのバルブの飛び出しを防止する第２パッキン４９をプラグ本体４０の 先端内壁に形成した第４の円周溝４０ａ内に設けてある。このプラグ本体の先端 に設けた第２パッキン４９は、プラグ３９の先端面４０ｂから先端を若干突出さ せてあり、該パッキン４９の後部内側にはテ−パ−に形成した弁座５０を形成し 、この弁座５０に前記バルブ４６の先端外周に設けた傾斜面４６ｃを係止させて 流体通路５１を閉塞している。

【００１１】 次に、本実施例の作用について説明すると、ソケット１とプラグ３９が分離し ている場合は、図１に示すように第１のスプリング１９の弾発力によってスライ ド弁１７は流体通路６内を前進し、バルブステム９の先端に設けた弁座１０に係 止して該流体通路６を閉塞しているため、ニップル４に連結したホ−ス３４側か ら流入する流体は、流体通路６及びスライド弁１７内で遮断される。また、筒状 本体５とスライド弁１７との間は、第２のシ−ルリング２１でシ−ルされ、さら に、後部体３と筒状本体５との間は、第３のシ−ルリング３２でシ−ルされてい るため漏出することがない。この場合、第２のスプリング２６により小径部２５ に装着しているスリ−ブ２９は前進し、小径部２５に設けた複数のテ−パ−孔１ ２に収容したボ−ル２８が求心方向に押圧されているため、収容室１５内に突出 してプラグ３９は挿入させることができない。

【００１２】 このプラグ３９をソケット２に接続するには、図１において、第２のスプリン グ２６に抗してスリ−ブ２９を後退させ、テ−パ−孔２７に遊嵌させてあるボ− ル２８を自由にした状態で、該プラグ３９を収容室１５内に挿入させると、ソケ ット２の収容室１５内に配しているバルブステム９の弁座１０が、プラグ３９の 第２パッキン４９の内部に進入し、該パッキン４９がスライド弁１７の先端に設 けた第１のパッキン２２に当接して流体を密封する。その状態で該プラグ４０を さらに、収容室１５内に押し込むと、該スライド弁１７は第１のスプリング１９ の弾発力に抗して後退させられて流体通路６を開放する。

【００１３】 流体通路６の開放と同時にプラグ３９内のバルブ４６の先端面が、該弁座１０ に突合して第３のスプリング４８の弾発力に抗して後退して流体通路５１を開放 し、流体はソケット２の流体通路６側からプラグ３９内に流入して、流通孔４６ ａを通って流体通路５１に流入する。このプラグ３９が収容室１５内に完全に挿 入すると、プラグの外周に設けた係止凹部４３がテ−パ−孔２７に遊嵌している ボ−ル２８と合致して係止凹部４３に係止する。その結果、スリ−ブ２９は第２ のスプリング２６により前進し、該ボ−ルを求心方向に押圧してプラグ３９をソ ケット２に接続することができる（図３）。

【００１４】 このスライド弁１７の先端に設けた第１パッキン２２と、バルブ４６の先端に 突出させて設けた第２パッキン４９とが互いに当接して押圧されたとき、このス ライド弁１７及びバルブ４６は、スライド弁１７の先端面１７ａとプラグ３９の 先端面４０ｂとが当接するため、両パッキンが必要以上に押圧されないようにな っている。このため、両パッキンは必要以上の強さで押付けられることによる材 質の劣化を防止できるので耐久性を高めることができる。

【００１５】

【考案の効果】

本考案は、第２パッキンがプラグ単体の際にはシ−ル部品であり且つプラグ先 端からバルブが脱出するのを防止するストッパ−部品でもある。さらに、ソケッ トとプラグを接続させるときにシ−ル機能を果たすもので、このように一つの部 品で複数の部品を兼用でき、しかもバルブ及びスプリングをプラグ本体の前方か ら挿入して組付けることができ、プラグの構成部品の数を少なくして小型且つ軽 量化を促進してコストダウンを図ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係るソケットの断面図である。

【図２】本考案に係るプラグの断面図である。

【図３】ソケットとプラグを接続させた状態の断面図で
ある。

【図４】スライド弁の要部拡大断面図である。

【図５】プラグ先端部分を拡大した要部拡大断面図であ
る。

【図６】従来のプラグを示した断面図である。

【符号の説明】

２ ソケット ３ 後部体 ５ 筒状本体 ６ 流体通路 ９ バルブステム １０ 弁座 １７ スライド弁 １９ スプリング ２２ パッキン ３５ 施錠機構 ３９ プラグ ４０ プラグ本体 ４３ 係止凹部 ４６ バルブ ４８ スプリング ４９ パッキン ５０ 弁座 ５１ 流体通路

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 施錠機構を具えた筒状本体と後部体とか
   らなる筒状本体の流体通路内に、先端部に弁座を有する
   バルブステムを配し、該弁座に係止し且つ流体を密封す
   るパッキンを先端部に有するスライド弁をスプリングで
   弾発させて設けたソケットと、外周の一端に前記施錠機
   構と係合する係止凹部を設けたプラグ本体の流体通路内
   に、スプリングで弾発させたバルブを摺動自在に収容
   し、該プラグ本体の先端部に該バルブを係止し且つ流体
   を密封する弁座を有するパッキンを設けたプラグとから
   なる管継手。
2. 【請求項２】 前記スライド弁及びプラグ本体の先端部
   に各々設けたパッキンの両方またはいずれか一方が、該
   スライド弁及びプラグ本体の先端面から突出させて設け
   られた請求項１に記載の管継手。