JPH07126543A - インドリジン系色素および溶解性向上方法 - Google Patents

インドリジン系色素および溶解性向上方法

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JPH07126543A
JPH07126543A JP5172708A JP17270893A JPH07126543A JP H07126543 A JPH07126543 A JP H07126543A JP 5172708 A JP5172708 A JP 5172708A JP 17270893 A JP17270893 A JP 17270893A JP H07126543 A JPH07126543 A JP H07126543A
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halogen atom
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貴彦 鈴木
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正博 新海
Noriyoshi Nanba
憲良 南波
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 式(I)のインドリジン系色素の2個のイン
ドリジン環の3位にそれぞれフェニル基を導入した色素
において、少なくとも一方のフェニル基の2位および6
位のうちの一方、あるいは両方にメチル基、メトキシ基
等の置換基を導入したもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特に、光記録媒体の記
録層用の色素として用いるのに適する新規なインドリジ
ン系色素および記録層用の色素塗膜を形成するのに適す
る溶解性向上方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、大容量情報担持媒体として、追記
型や書き換え可能型などの各種光記録ディスクが注目さ
れている。このような光記録ディスクのなかに、色素を
主成分とする色素膜を記録層として用いるものがある。
また、構造的には従来、汎用されている色素膜からなる
記録層上に空気層を設けたいわゆるエアーサンドイッチ
構造のものや、コンパクトディスク(CD)規格に対応
した再生が可能なものとして色素膜からなる記録層に反
射層を密着して設けた構造のものが提案されている(日
経エレクトロニクス1989年1月23日号,No.4
65,P107、社団法人近畿化学協会機能性色素部
会,1989年3月3日,大阪科学技術センター、PROC
EEDINGS SPIE-THE INTERNATIONAL SOCIETY FOR OPTICAL
ENGINEERINGVOL.1078 PP80-87,"OPTICAL DATA STORAGE
TOPICAL MEETING"17-19,JANUARY 1989 LOS ANGELES
等)。
【0003】このような記録層に用いる色素としては、
耐熱性、耐水性等の点から、インドレニン系シアニン色
素が好ましく用いられている(特開昭59−24692
号等)。
【0004】しかし、このようなインドレニン系シアニ
ン色素は、例えば溶解性の良好な過塩素酸塩では、再生
光の繰り返し照射による再生劣化や明室保存下での光劣
化が生じやすい欠点を有する。このため、色素と金属錯
体クエンチャーを混合して用いることが提案され、実用
化されている(特開昭59−59795号等)。このよ
うな金属錯体のうち、特にビス(フェニレンジチオー
ル)系のNi錯体等は、シアニン色素の再生劣化や光劣
化防止の点できわめて優れた効果を発揮する。
【0005】しかし、溶解性の点で不十分であり、メタ
ノール等のアルコール系には1%以下の溶解度しかな
く、これらの溶媒を用いて記録層を塗設することができ
ない。また、吸収波長が700〜1000nmであり、色
素の吸収に影響を与え、結果として反射率が低下し、再
生出力が低い。
【0006】従って、色素自体で耐光性に優れるなど、
色素膜とするのに十分に良好な特性を有するとともに、
色素塗布液を調製する際の塗布溶媒に対する溶解性が十
分である色素を得ることが望まれている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、新規
なインドリジン系色素を提供することにあり、特に光記
録媒体の記録層設層用色素塗布液調製の際の塗布溶媒に
対する溶解性が良好であり、記録層としたときの特性が
十分であるインドリジン系色素およびこのインドリジン
系色素において上記塗布溶媒に対する溶解性を向上させ
る溶解性向上方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(3)によって達成される。 (1)下記化1で示されるインドリジン系色素。
【0009】
【化3】
【0010】[化3において、R1 、R1 ′、R5 およ
びR5 ′はそれぞれ水素原子またはアルキル基、アリー
ル基、アルコキシ基、アリーロキシ基、ハロゲン原子、
ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、アシル基、アシロ
キシ基、アルキルチオ基およびアリールチオ基から選ば
れる置換基を表わし、R1 、R1 ′、R5 およびR5
うち少なくとも一つは前記置換基である。R2 、R
2 ′、R3 、R3 ′、R4 およびR4 ′はそれぞれ水素
原子、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、ヒド
ロキシ基またはニトロ基を表わし、R2 とR3 、R2
とR3 ′、R3 とR4およびR3 ′とR4 ′は、それぞ
れ互いに結合して環を形成してもよい。R6 、R6 ′、
7 、R7 ′、R8 およびR8 ′は、それぞれ水素原
子、アルキル基またはハロゲン原子を表わし、R6 とR
7 、R6 ′とR7 ′、R7 とR8 およびR7 ′とR8
は、それぞれ互いに結合して環を形成してもよい。Xは
陰イオンを表わし、mは電荷の均衡を保つための数であ
る。] (2)2個のインドリジン環の3位にそれぞれ結合する
フェニル基の少なくとも一方のフェニル基の2位および
6位のうち少なくとも一方に、アルキル基、アリール
基、アルコキシ基、アリーロキシ基、ハロゲン原子、ヒ
ドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、アシル基、アシロキ
シ基、アルキルチオ基およびアリールチオ基から選ばれ
る置換基を導入してインドリジン系色素を得、その溶解
性を向上させる溶解性向上方法。 (3)下記化4で示されるインドリジン系色素を得る溶
解性向上方法。
【0011】
【化4】
【0012】[化4において、R1 、R1 ′、R5 およ
びR5 ′はそれぞれ水素原子またはアルキル基、アリー
ル基、アルコキシ基、アリーロキシ基、ハロゲン原子、
ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、アシル基、アシロ
キシ基、アルキルチオ基およびアリールチオ基から選ば
れる置換基を表わし、R1 、R1 ′、R5 およびR5
のうち少なくとも一つは前記置換基である。R2 、R
2 ′、R3 、R3 ′、R4およびR4 ′はそれぞれ水素
原子、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、ヒド
ロキシ基またはニトロ基を表わし、R2 とR3 、R2
とR3 ′、R3 とR4 およびR3 ′とR4 ′は、それぞ
れ互いに結合して環を形成してもよい。R6、R6 ′、
7 、R7 ′、R8 およびR8 ′は、それぞれ水素原
子、アルキル基またはハロゲン原子を表わし、R6 とR
7 、R6 ′とR7 ′、R7 とR8 およびR7 ′とR8
は、互いに結合して環を形成してもよい。Lは、アゾメ
チン基(=N−)およびメチン基(=CH−)のうちの
少なくとも一方あるいは両方の基で構成されるCおよび
/またはNの個数の総計が奇数個の連結基である。Xは
陰イオンを表わし、mは電荷の均衡を保つための数であ
る。]
【0013】なお、特開昭62−227693号公報等
にはインドリジン系ペンタメチン色素が、特開平3−7
5190号公報等にはインドリジン系トリメチン色素が
開示されている。そして、上記公報にはインドリジン環
の3位にフェニル基を有する本発明と類似の構造の色素
が例示されている。
【0014】しかし、このようなフェニル基において本
発明のR1 ないしR1 ′、R5 ないしR5 ′に相当する
ものは、いずれも水素原子であり、本発明と異なり、メ
チル基、メトキシ基等で置換されているものは示されて
いない。
【0015】従って、後述のように、本発明のような溶
解性向上効果は得られず、このことは後記実施例からも
明らかである。
【0016】
【具体的構成】以下、本発明の具体的構成について詳細
に説明する。
【0017】本発明のインドリジン系色素は、化3で示
されるインドリジン系アゾメチン色素である。
【0018】化3について説明すると、R1 、R1 ′、
5 およびR5 ′はそれぞれ水素原子またはアルキル
基、アリール基、アルコキシ基、アリーロキシ基、ハロ
ゲン原子、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、アシル
基、アシロキシ基、アルキルチオ基およびアリールチオ
基から選ばれる置換基を表わし、R1 、R1 ′、R5
よびR5 ′のうち少なくとも一つは前記置換基である。
【0019】R1 、R1 ′、R5 、R5 ′で表わされる
アルキル基としては炭素数1〜7のものが好ましく、直
鎖でも分枝を有するものであってもよい。また、置換基
を有するものであってもよく、この場合の置換基として
はハロゲン原子等が特に好ましい。特に好ましいのは炭
素数1〜4の無置換のアルキル基、ハロゲン化アルキル
基等であり、具体的にはメチル基、エチル基、プロピル
基、クロロプロピル基、ブチル基、クロロブチル基等が
ある。
【0020】R1 、R1 ′、R5 、R5 ′で表わされる
アリール基は無置換のものであっても置換基を有するも
のであってもよく、特にフェニル基等が好ましい。
【0021】R1 、R1 ′、R5 、R5 ′で表わされる
アルコキシ基は無置換のものであっても置換基を有する
ものであってもよく、炭素数1〜7、特に1〜4のもの
が好ましい。また置換基を有する場合の置換基としては
ハロゲン原子等が好ましい。アルコキシ基の具体例とし
ては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、3−ク
ロロプロポキシ基、4−クロロブトキシ基等が好ましい
ものとして挙げられる。
【0022】R1 、R1 ′、R5 、R5 ′で表わされる
アリーロキシ基は無置換のものであっても置換基を有す
るものであってもよく、特にフェノキシ基等が好まし
い。
【0023】R1 、R1 ′、R5 、R5 ′で表わされる
ハロゲン原子としては、具体的にフルオロ、クロロ、ブ
ロモ、ヨード等が挙げられ、フルオロ、クロロ等である
ことが好ましい。
【0024】R1 、R1 ′、R5 、R5 ′で表わされる
アシル基としては、炭素数1〜10、特に2〜7のもの
が好ましく、具体的にはアセチル基、プロピオニル基、
ベンゾイル基等が挙げられる。
【0025】R1 、R1 ′、R5 、R5 ′で表わされる
アシロキシ基としては、炭素数2〜10、特に2〜7の
ものが好ましく、具体的にはアセトキシ基、ベンゾイル
オキシ基等が挙げられる。
【0026】R1 、R1 ′、R5 、R5 ′で表わされる
アルキルチオ基としては、炭素数1〜5、特に1〜3の
ものが好ましく、具体的にはメチルチオ基、エチルチオ
基、プロピルチオ基等が挙げられる。
【0027】R1 、R1 ′、R5 、R5 ′で表わされる
アリールチオ基としては、フェニルチオ基等が好ましい
ものとして挙げられる。
【0028】R2 、R2 ′、R3 、R3 ′、R4 および
4 ′はそれぞれ水素原子、アルキル基、アルコキシ
基、ハロゲン原子、ヒドロキシ基またはニトロ基を表わ
す。
【0029】R2 、R3 、R4 で表わされるアルキル
基、アルコキシ基、ハロゲン原子はR1 、R1 ′、R
5 、R5 ′のところと同様のものを挙げることができ
る。また、R2 とR3 、R2 ′とR3 ′、R3 とR4
3 ′とR4 ′は、それぞれ、互いに結合して環を形成
してもよく、このような環としては特に炭素環が好まし
く、ベンゼン環等が好ましい。
【0030】R6 、R6 ′、R7 、R7 ′、R8 および
8 ′は、それぞれ水素原子、アルキル基またはハロゲ
ン原子を表わす。
【0031】R6 、R6 ′、R7 、R7 ′、R8 、R
8 ′で表わされるアルキル基、ハロゲン原子はR1 、R
1 ′、R5 、R5 ′のところと同様のものを挙げること
ができる。また、R6 とR7 、R6 ′とR7 ′、R7
8 、R7 ′とR8 ′は、それぞれ、互いに結合して環
を形成してもよく、このような環としては特に炭素環が
好ましく、ベンゼン環、ナフタレン環等が好ましい。
【0032】Xは陰イオンを表わし、具体的にはハロゲ
ン化物イオン(Cl- 、Br- 、I- 等)、ClO4 -
BF4 -、PF6 -、VO3 -、VO4 3- 、WO4 2- 、CH3
SO3 -、CF3 COO- 、CH3 COO- 、HSO4 -
CF3 SO3 -、PO4 ・12WO3 3- 、パラトルエンス
ルホン酸イオン(PTS-)、p−三フッ化メチルフェ
ニルスルホン酸イオン(PFS- )等が挙げられる。
【0033】mは電荷の均衡を保つための数である。
【0034】なお、化3においてR1 とR1 ′、R2
2 ′、R3 とR3 ′、R4 とR4′、R5 とR5 ′、
6 とR6 ′、R7 とR7 ′、R8 とR8 ′は、各々合
成上、通常同一(対称形)であることが好ましいが、異
なるもの(非対称形)であってもよい。
【0035】化3で示されるインドリジン系アゾメチン
色素の具体例を表1、表2に示すが、本発明はこれに限
定されるものではない。なお、表中には化3におけるR
1 〜R8 、R1 ′〜R8 ′、Xおよびmの組み合わせで
示している。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】表1、2では対称形のみを例示している
が、非対称形のものとしては、D1およびD2において
各々R1 ′=Hとしたものや、D6においてR5 ′=H
としたものなどが挙げられる。
【0039】化3で示されるインドリジン系アゾメチン
色素は、前述のように、R1 、R1′、R5 およびR
5 ′のうちの少なくとも一つを置換基とすることによっ
て、R1 、R1 ′、R5 およびR5 ′のうちの少なくと
も1つがインドリジン環とアゾメチン基を含む色素骨格
平面に対して立体障害となり、その結果このような置換
基を有する少なくとも一方のフェニル基が分子全体の平
面性を崩す形で色素平面と交差する構造となると考えら
れる。高い平面性を有する構造をとるとき会合体を形成
しやすく難溶性になりやすいが、化3の構造ではR1
1 ′、R5 およびR5 ′のうちの少なくとも一つが平
面性を崩すため溶解性が著しく向上すると考えられる。
【0040】従って、化3で示されるインドリジン系ア
ゾメチン色素は、ほとんど全ての溶媒、例えばアルコー
ル、ケトン、ハロゲン炭化水素、芳香族炭化水素、ハロ
ゲン化芳香族炭化水素、等に優れた溶解性を示す。
【0041】これらの優れた溶解性を示す溶媒は、主に
光記録媒体の記録層とする色素塗膜形成の塗布溶媒とし
て用いられるものも含まれている。具体的には、無置換
炭化水素、ケトアルコール系、ケトン系、エステル系、
エーテル系、セロソルブ系、芳香族系、ハロゲン化アル
キル系等である。特に、ケトアルコール系(ジアセトン
アルコールなど)、セロソルブ系(メチルセロソルブ、
エチルセロソルブなど)が好ましいものである。このほ
か、ハロゲン化アルコール系、特にフッ素化アルコール
(2,2,2−トリフルオロエタノール、2,2,3,
3,3−ペンタフルオロ−1−プロパノール、2,2,
3,3,4,4,4−ヘプタフルオロ−1−ブタノー
ル、2,2,3,3−テトラフルオロ−1−プロパノー
ル等)などがある。
【0042】化3で示されるインドリジン系アゾメチン
色素のこれらの溶媒に対する溶解度は25℃で1〜35
%程度である。これらを溶媒にして1〜6wt% の色素含
有塗布液の調製が可能となる。このため、記録層とする
のに十分に良好な膜質の色素塗膜を形成することができ
る。
【0043】なお、例えばメタノールに対する25℃の
溶解度を示すと、化3で示される色素は2〜35%であ
る。これに対し、化3においてR1 、R1 ′、R5 およ
びR5 ′が水素原子である色素は0.2%以下で、ほと
んど溶けないものが大多数であり、溶解度は格段と低い
ものになる。
【0044】化3で示されるインドリジン系アゾメチン
色素は、ベンズアルデヒド化合物およびアセチルピリジ
ン化合物を出発原料として、アルカリ性の条件下でいわ
ゆるアルドール縮合によりシンナモイルピリジン中間体
を合成し、このシンナモイルピリジン中間体を酢酸アン
モニウムなどを用いて反応させることによって得られ
る。
【0045】シンナモイルピリジン中間体の合成につい
ては、Indian Journal of Chemistry, 1, 484-486(196
3); The Journal of Organic Chemistry, 20, 1785-179
2(1955)等の記載を参照することができる。
【0046】また、シンナモイルピリジン中間体から化
3で示されるインドリジン系アゾメチン色素を合成する
方法については、Friedriich Wilhelm Krock and Friit
z Krohnke, Chemische Berichte 104, 1645-1654(197
1); Eine neue Indolizin-Synthese mit 2-Acyl-pyridi
nen, II Blaue Azacyanine [Krock, Friedrich W.; Kro
ehnke, Fritz Chem. Ber., 104 (5), 1645-1654(1971);
Novel cyanines. 9. New indolizine synthesis with
2-acylpyridines. II. Blue azacyanines]等の記載を参
照することができる。
【0047】シンナモイルピリジン中間体の合成 目的とする色素化合物に応じたベンズアルデヒド化合物
を用い、これと2−アセチルピリジンを等モル量ずつN
aOH等によるアルカリ条件下でメタノール−水等の混
合溶媒中などで反応させて得られる。このときの反応温
度は2〜20℃、反応時間は2〜15時間とすればよ
い。反応生成物の精製は、液状物であるときは溶媒抽出
等によればよく、結晶物として得られるときは適当な溶
媒(アルコールや炭化水素等)を用いた再結晶等によれ
ばよい。
【0048】インドリジン系アゾメチン色素の合成 上記のようにして得られたシンナモイルピリジン中間体
をほぼ3倍モル量の酢酸アンモニウム等、および例えば
過塩素酢酸を得るときは過塩素酸アンモニウム等を用い
て、氷酢酸中などで反応させて得られる。このときの反
応温度は90〜140℃、反応時間は1〜25時間とす
ればよい。反応生成物の精製は、通常、適当な溶媒を用
いた再結晶等によればよい。
【0049】以上は、対称形のものを得る場合について
述べたが、非対称形のものを得る場合は、2種のシンナ
モイルピリジン中間体を用い、上記と同様に反応させ、
非対称形のもののみをカラムクロマトグラフィー等によ
り分離することによって得ることができる。
【0050】このようにして得られる化3で示されるイ
ンドリジン系アゾメチン色素は、元素分析、二次イオン
質量分析計(SIMS)等による質量分析、赤外吸収ス
ペクトル(IR)、可視紫外吸収スペクトル(UV)等
によって同定することができる。
【0051】SIMS測定においてはインドリジン骨格
に対応する親ピーク(M+ のピーク)と場合によっては
M+1ピークが観測され、IRにおいてはインドリジン
環骨格に基づく吸収が1000〜1110cm-1に観測さ
れる。
【0052】UVスペクトルにおいては640nm付近に
吸収極大(λmax )を有し、モル吸光係数(ε)は10
5 程度である。
【0053】また、場合によっては薄層クロマトグラム
(TCG)を用いて化合物の確認を行うことができる。
【0054】以上においてはインドリジン系アゾメチン
色素について述べてきたが、溶解性を向上させたインド
リジン系色素は、化3に示すようなアゾメチン基を有す
るもののみならず、2個のインドリジン環の3位にそれ
ぞれ結合するフェニル基の少なくとも一方のフェニル基
の2位および6位のうちの少なくとも一方に、化3のR
1 、R1 ′、R5 、R5 ′で述べた置換基を導入した構
造のものであればよく、このようなものとしては化4で
示されるインドリジン系色素が好ましい。
【0055】化4において、R1 、R1 ′、R5 および
5 ′、R2 〜R4 、R2 ′〜R4′、R6 〜R8 、R6
′〜R8 ′、X、mは化3におけるものと同義であ
り、R1 、R1 ′、R5 およびR5 ′のうちの少なくと
も一方を、化3のR1 、R1 ′、R5 、R5 ′で表わさ
れる置換基と同様のものとすることによって前記と同じ
理由で溶解性が向上する。
【0056】化4において、Lは、アゾメチン基(=N
−)およびメチン基(=CH−)のうちの少なくとも一
方あるいは両方の基で構成されるCおよび/またはNの
個数の総計が奇数個の連結基である。
【0057】 Lの具体例としては、アゾメチン基(=N−)のほか、 =N−(CH=CH)p − (pは1以上の整数である。) =CH−(N=N)q − (qは0または1以上の整数である。) =CH−(CH=CH)r − (rは1以上の整数である。) =N−(N=N)s − (sは1以上の整数である。) などが挙げられる。上記において、p、rおよびsはそ
れぞれ1または2が好ましく、qは0、1、または2が
好ましい。また上記L中のメチン基は、上記のように、
無置換であることが好ましいが、場合によっては置換さ
れていてもよく、この場合の置換基としてはメチル基、
エチル基等の低級アルキル基などが挙げられる。
【0058】化4で示されるインドリジン系色素の具体
例を表3に示す。
【0059】
【表3】
【0060】表3では対称形のみを例示したが、非対称
形としてはDL1、DL2およびDL3のそれぞれにお
いて、R1 ′=Hとしたものや、R5 ′=Hとしたもの
などが挙げられる。
【0061】化4で示されるインドリジン系色素は、化
3で示されるインドリジン系アゾメチン色素の合成に準
じた方法、あるいは特開昭62−227693号公報、
特開平3−75190号公報等の記載あるいはLiebigs
Annalen der Chemie, 752, 182-195(1971)等の記載を参
照して合成することができる。
【0062】本発明の溶解性の向上した化3、化4のイ
ンドリジン系色素は、光記録ディスクの記録層に用いる
ことができる。
【0063】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
する。
【0064】実施例11−[3−(2,4,6−トリメチルフェニル)インド
リジニル−(1)−イミノ]−3−(2,4,6−トリ
メチルフェニル)−1H−インドリジニウムパークロレ
ート(例示化合物D1)の合成 2−(2,4,6−トリメチルシンナモイル)ピリジン
の合成 22mlの10wt% NaOH水とメタノール20mlの混合
物を9℃に冷却し、2,4,6−トリメチルベンズアル
デヒド(東京化成)5.93g (40mmol)を加えた。
攪拌しながら2−アセチルピリジン4.90g (40mm
ol)を徐々に1時間かけて滴下した。その後14時間反
応させた。反応液を静置すると下層に暗褐色の生成物が
分離したので上層の水を捨て、少量のジクロロメタンを
加えた後、分液ロートで3回水洗した。有機層を硫酸マ
グネシウムで乾燥させて、ロータリーエバポレーターに
てジクロロメタンを留去した。7.84g (78%)の
油状の粗生成物が得られた。
【0065】目的物の合成 2−(2,4,6−トリメチルシンナモイル)ピリジン
7.84g (31mmol)を、酢酸アンモニウム7.25
g (94mmol)と過塩素酸アンモニウム2.32g (2
0mmol)とともに、氷酢酸中(20ml)で、110℃、
1時間加熱攪拌した。3分程で緑色に呈色し、10分後
には濃い青色に変色した。反応液に水を注いで生成物を
沈殿させ、再びメタノールに溶解した後に水に投入して
粉体として取り出した。不純物をトルエンとエーテルの
混合溶媒で洗い流し吸引ろ過により集め、真空乾燥し
た。収量0.7g (8%)、薄層クロマトグラム上、単
一スポットを示した( Merck Kieselgel, アセトン:ヘ
キサン=2:1、Rf=0.2)。
【0066】この生成物について、元素分析を行った。
さらに、二次イオン質量分析計(SIMS)による質量
分析によりM+ を求めた。さらに、IRスペクトル、U
Vスペクトルを測定した。これらの結果を以下に示す。
【0067】元素分析:(理論値%)C:66.08;
H:5.22;N:6.80 :(実測値%)C:65.89;H:5.30;N:
7.03 SIMS:483(M+ ) IR :1086cm-1、1048cm-1(骨格) 1456cm-1、1416cm-1(−CH3 ) UV :λmax 640nm(ε105 ) 以上の結果より、例示化合物D1と同定することができ
る。
【0068】実施例21−[3−(2−メトキシフェニル)インドリジニル−
(1)−イミノ]−3−(2−メトキシフェニル)−1
H−インドリジニウムパークロレート(例示化合物D
2)の合成 2−(2−メトキシシンナモイル)ピリジンの合成 2−アセチルピリジン(和光純薬1級)4.85g (4
0mmol)および2−メトキシベンズアルデヒド(アルド
リッチ社)5.45g (40mmol)をメタノール20ml
に溶かし、攪拌しながら15wt% の水酸化ナトリウム水
溶液を5ml加えた。数時間後に析出してきた固体を水に
投入し生成物を沈殿させた。結晶を吸引ろ過により集
め、水で数回洗浄してアルカリを除き、エタノールから
再結晶させ精製した。収量7.85g (82%)、融点
102〜104℃。
【0069】目的物の合成 2−(2−メトキシシンナモイル)ピリジン6.02g
(25mmol)を、酢酸アンモニウム5.76g (75mm
ol)と、過塩素酸アンモニウム2.00g (17mmol)
とともに、氷酢酸中(20ml)で、110℃、1時間加
熱攪拌した。5分程で緑色に呈色し、10分後には濃い
青色に変化した。反応液に水を注いで生成物を沈殿さ
せ、再びメタノールに溶解した後に、水に投入して粉体
として取り出した。メタノールおよびヘキサンの混合溶
媒から再結晶させて精製した。収量2.51g (41
%)。
【0070】この生成物について、実施例1と同様に元
素分析等を行った。これらの結果を以下に示す。
【0071】元素分析:(理論値%)C:64.58;
H:4.34;N:7.53 :(実測値%)C:64.21;H:4.55;N:
7.56 SIMS:459(M+ ) IR :1096cm-1、1055cm-1(骨格) 1000cm-1(−OCH3 ) UV :λmax 640nm(ε105
【0072】実施例31−[3−(2,4−ジメトキシフェニル)インドリジ
ニル−(1)−イミノ]−3−(2,4−ジメトキシフ
ェニル)−1H−インドリジニウムパークロレート(例
示化合物D4)の合成 2−(2,4−ジメトキシシンナモイル)ピリジンの合
2−(2−メトキシシンナモイル)ピリジンと同様に、
2−アセチルピリジン(和光純薬1級)4.85g (4
0mmol)および2,4−ジメトキシベンズアルデヒド
(アルドリッチ社)6.65g (40mmol)から9.8
0g (91%)の中間体目的物が得られた。融点137
〜140℃。
【0073】目的物の合成 2−(2,4−ジメトキシシンナモイル)ピリジン7.
27g (27mmol)を、酢酸アンモニウム6.82g
(88mmol)と過塩素酸アンモニウム4.93gととも
に(42mmol)、氷酢酸中(20ml)で、110℃、1
時間加熱攪拌した。5分程で緑色に呈色し、10分後に
は濃い青色に変化した。反応液に水を注いで生成物を沈
殿させ、再びエタノールに溶解した後に水に投入して粉
体として取り出した。エタノールおよびヘキサンの混合
溶媒から2回再結晶させて精製した。収量3.42g
(41%)。同様に、元素分析等の結果を示す。
【0074】元素分析:(理論値%)C:62.19;
H:4.57;N:6.80 :(実測値%)C:62.33;H:4.61;N:
6.74 SIMS:519(M+ ) IR :1079cm-1、1063cm-1(骨格) 1002cm-1(−OCH3 ) UV :λmax 640nm(ε105
【0075】実施例41−[3−(2,4,6−トリメトキシフェニル)イン
ドリジニル−(1)−イミノ]−3−(2,4,6−ト
リメトキシフェニル)−1H−インドリジニウムパーク
ロレート(例示化合物D8)の合成 2−(2,4,6−トリメトキシシンナモイル)ピリジ
ンの合成 2−(2−メトキシシンナモイル)ピリジンと同様に、
2−アセチルピリジン(和光純薬1級)4.85g (4
0mmol)および2,4,6−トリメトキシベンズアルデ
ヒド(アルドリッチ社)7.85g (40mmol)から1
0.41g (87%)の中間体目的物が得られた。
【0076】目的物の合成 2−(2,4,6−トリメトキシシンナモイル)ピリジ
ン8.98g (30mmol)を、酢酸アンモニウム7.1
6g (93mmol)と過塩素酸アンモニウム4.93g
(42mmol)とともに、氷酢酸中(20ml)で、110
℃、2時間加熱攪拌した。10分程で緑色に呈色し、2
5分後には濃い青色に変化した。反応液に水を注いで生
成物を沈殿させ、一度、アセトンに溶解した後に水に投
入して粉体として取り出した。トルエンおよびヘキサン
の混合溶媒から再結晶させて精製した。収量4.78g
(47%)。同様に、元素分析等の結果を示す。
【0077】元素分析:(理論値%)C:60.22;
H:4.76;N:6.20 :(実測値%)C:59.99;H:4.56;N:
6.41 SIMS:579(M+ ) IR :1091cm-1、1086cm-1(骨格) 995cm-1(−OCH3 ) UV :λmax 640nm(ε105
【0078】実施例51−[3−(2−フルオロフェニル)インドリジニル−
(1)−イミノ]−3−(2−フルオロフェニル)−1
H−インドリジニウムパークロレート(例示化合物D1
5)の合成 2−(2−フルオロシンナモイル)ピリジンの合成 2−アセチルピリジン(和光純薬1級)4.85g (4
0mmol)および2−フルオロベンズアルデヒド(アルド
リッチ社)4.96g (40mmol)をメタノール20ml
に溶かし、攪拌しながら10wt% の水酸化ナトリウム水
溶液を3ml加えた。速やかに結晶が析出した。吸引ろ過
により結晶を集め、5%酢酸水溶液中に分散させて攪拌
しながら中和させ、再び吸引ろ過して結晶を水洗した。
60℃で16時間、熱真空乾燥させて7.64g (84
%)の中間体目的物を得た。
【0079】目的物の合成 2−(2−フルオロシンナモイル)ピリジン7.27g
(32mmol)を、酢酸アンモニウム7.78g (101
mmol)と過塩素酸アンモニウム5.52g (47mmol)
とともに、氷酢酸中(20ml)で、110℃、2時間加
熱攪拌した。5分程で緑色に呈色し、15分後には濃い
青色に変化した。反応液に水を注いで生成物を沈殿さ
せ、一度、エタノールに溶解した後に水に投入して粉体
として取り出した。エタノールおよびエチルエーテルの
混合溶媒から再結晶させて精製した。収量2.82g
(33%)。同様に、元素分析等の結果を示す。
【0080】元素分析:(理論値%)C:62.99;
H:3.40;N:7.87 :(実測値%)C:62.67;H:3.34;N:
7.91 SIMS:434(M+ ) IR :1101cm-1、1092cm-1(骨格) 1100cm-1(Ph−F) UV :λmax 640nm(ε105
【0081】実施例61−[3−(2−クロロフェニル)インドリジニル−
(1)−イミノ]−3−(2−クロロフェニル)−1H
−インドリジニウムパークロレート(例示化合物D1
6)の合成 2−(2−クロロシンナモイル)ピリジンの合成 2−(2−フルオロシンナモイル)ピリジンと同様に、
2−アセチルピリジン(和光純薬1級)4.85g (4
0mmol)および2−クロロベンズアルデヒド(東京化成
97%)5.63g (40mmol)から8.95g (92
%)の中間体目的物を得た。融点86〜87℃
【0082】目的物の合成 2−(2−クロロシンナモイル)ピリジン8.53g
(35mmol)を、酢酸アンモニウム7.71g (113
mmol)と過塩素酸アンモニウム3.40g (29mmol)
とともに、氷酢酸中(20ml)で、110℃、1時間加
熱攪拌した。5分程で緑色に呈色し、15分後には濃い
青色に変化した。反応液に水を注いで生成物を沈殿さ
せ、一度、アセトンに溶解した後に水に投入して粉体と
して取り出した。トルエンおよびヘキサンの混合溶媒か
ら再結晶させて精製した。収量3.67g (37%)。
同様に、元素分析等の結果を示す。
【0083】元素分析:(理論値%)C:59.33;
H:3.20;N:7.41 :(実測値%)C:59.26;H:3.11;N:
7.64 SIMS:467(M+ ) IR :1083cm-1、1049cm-1(骨格) 1101cm-1、1000cm-1(Ph−Cl) UV :λmax 640nm(ε105
【0084】実施例71−[3−(2,4−ジクロロフェニル)インドリジニ
ル−(1)−イミノ]−3−(2,4−ジクロロフェニ
ル)−1H−インドリジニウムパークロレート(例示化
合物D17)の合成 2−(2,4−ジクロロシンナモイル)ピリジンの合成 2−(2−フルオロシンナモイル)ピリジンと同様に、
2−アセチルピリジン(和光純薬1級)4.85g (4
0mmol)および2,4−クロロベンズアルデヒド(東京
化成95%)7.00g (40mmol)から9.35g
(84%)の中間体目的物を得た。融点122〜124
℃。
【0085】目的物の合成 2−(2,4−ジクロロシンナモイル)ピリジン9.4
6g (34mmol)を、酢酸アンモニウム9.09g (1
18mmol)と過塩素酸アンモニウム2.82g(24mmo
l)とともに、氷酢酸中(20ml)で、110℃、1時
間加熱攪拌した。3分程で緑色に呈色し、10分後には
濃い青色に変化した。反応液に水を注いで生成物を沈殿
させ、一度、アセトンに溶解した後に水に投入して粉体
として取り出した。トルエンおよびヘキサンの混合溶媒
から再結晶させて精製した。収量4.76g (44
%)。同様に、元素分析等の結果を示す。
【0086】元素分析:(理論値%)C:52.90;
H:2.54;N:6.61 :(実測値%)C:53.11;H:2.43;N:
6.62 SIMS:536(M+ ) IR :1085cm-1、1051cm-1(骨格) 1100cm-1、1153cm-1(Ph−Cl) UV :λmax 640nm(ε105
【0087】実施例81−[3−(2,4−ジヒドロキシフェニル)インドリ
ジニル−(1)−イミノ]−3−(2,4−ジヒドロキ
シフェニル)−1H−インドリジニウムパークロレート
(例示化合物D23)の合成 2−(2,4−ジヒドロキシシンナモイル)ピリジンの
合成 2−(3−メトキシ−2−ヒドロキシシンナモイル)ピ
リジンと同様にして、2−アセチルピリジン(和光純薬
1級)4.85g (40mmol)および2,4−ジヒドロ
キシベンズアルデヒド(アルドリッチ社)5.52g
(40mmol)から7.81g (81%)の中間体目的物
を得た。
【0088】目的物の合成 2−(2,4−ジヒドロキシシンナモイル)ピリジン
6.03g (25mmol)を、酢酸アンモニウム6.09
g (79mmol)と過塩素酸アンモニウム2.81g (2
4mmol)とともに、氷酢酸中(20ml)で、110℃、
一昼夜加熱攪拌した。反応液に水を注いで生成物を沈殿
させ、一度、アセトンに溶解した後に水に投入して粉体
として取り出した。粗生成物をジクロロメタンに溶か
し、分液ロート中で10wt% の炭酸水素ナトリウム水溶
液で中和させながら洗浄した。さらに純水で水層が中性
になるまで洗浄を繰り返した。有機層を無水硫酸マグネ
シウムで乾燥させ、減圧下、ジクロロメタンを留去し
た。この粗結晶をメタノールおよびヘキサンの混合溶媒
から2回再結晶させて精製した。収量2.25g (32
%)。同様に、元素分析等の結果を示す。
【0089】元素分析:(理論値%)C:59.85;
H:3.59;N:7.48 :(実測値%)C:60.07;H:3.44;N:
7.19 SIMS:462(M+ ) IR :1092cm-1、1081cm-1(骨格) 3410cm-1(−OH) UV :λmax 640nm(ε105
【0090】実施例91−[3−(4−メトキシ−2−ヒドロキシフェニル)
インドリジニル−(1)−イミノ]−3−(3−メトキ
シ−2−ヒドロキシフェニル)−1H−インドリジニウ
ムパークロレート(例示化合物D27)の合成 2−(4−メトキシ−2−ヒドロキシシンナモイル)ピ
リジンの合成 2−アセチルピリジン(和光純薬1級)4.85g (4
0mmol)および3−メトキシ−2−ヒドロキシベンズア
ルデヒド(アルドリッチ社)6.09g (40mmol)を
メタノール20mlに溶かし、攪拌しながら10wt% の水
酸化ナトリウム水溶液を5ml加え3時間攪拌した。析出
してきた結晶を吸引ろ過により集め、5%酢酸水溶液中
に分散させて攪拌しながら中和し、再び吸引ろ過して結
晶を水で洗浄し、次に少量のメタノールで洗浄し、空気
乾燥した。9.08g (89%)の中間体目的物を得
た。
【0091】目的物の合成 2−(4−メトキシ−2−ヒドロキシシンナモイル)ピ
リジン7.65g (30mmol)を、酢酸アンモニウム
7.01g (91mmol)と過塩素酸アンモニウム2.3
5g (20mmol)とともに、氷酢酸中(20ml)で、1
10℃、5時間加熱攪拌した。反応液に水を注いで生成
物を沈殿させ、一度、アセトンに溶解した後に水に投入
して粉体として取り出した。粗生成物をジクロロメタン
に溶かし、分液ロート中で10wt% の炭酸水素ナトリウ
ム水溶液で中和させながら洗浄した。さらに純水で水層
が中性になるまで洗浄を繰り返した。有機層を無水硫酸
マグネシウムで乾燥させ、減圧下、ジクロロメタンを留
去した。この粗結晶をエタノールおよびヘキサンの混合
溶媒から再結晶させて精製した収量2.57g (29
%)。同様に、元素分析等の結果を示す。
【0092】元素分析:(理論値%)C:61.07;
H:4.10;N:7.12 :(実測値%)C:59.89;H:4.27;N:
7.30 SIMS:491(M+ ) IR :1078cm-1、1045cm-1(骨格) 998cm-1(−OCH3 )、3450cm-1(−OH) UV :λmax 640nm(ε105
【0093】実施例101−[3−(2,4−ジニトロフェニル)インドリジニ
ル−(1)−イミノ]−3−(2,4−ジニトロフェニ
ル)−1H−インドリジニウムパークロレート(例示化
合物D29)の合成 2−(2,4−ジニトロシンナモイル)ピリジンの合成 2−アセチルピリジン(和光純薬1級)4.85g (4
0mmol)および2,4−ジニトロベンズアルデヒド(ア
ルドリッチ社)7.84g (40mmol)をメタノール2
0mlに溶かし、攪拌しながら10wt% の水酸化ナトリウ
ム水溶液を5ml加え一昼夜攪拌した。析出してきた結晶
を吸引ろ過により集め、5%酢酸水溶液中に分散させて
攪拌しながら中和させ、メタノールおよびヘキサンの混
合溶媒から再結晶した。9.33g (78%)の中間体
目的物を得た。
【0094】目的物の合成 2−(2,4−ジニトロシンナモイル)ピリジン8.9
7g (30mmol)を、酢酸アンモニウム9.33g (1
21mmol)と過塩素酸アンモニウム2.34g(20mmo
l)とともに、氷酢酸中(20ml)で、110℃、1時
間加熱攪拌した。10分程で緑色に呈色し、25分後に
は濃い青色に変化した。反応液に水を注いで生成物を沈
殿させ、吸引ろ過により集め、水で洗浄した後に空気乾
燥した。この粗結晶をトルエンおよびヘキサンの混合溶
媒から2回再結晶させて精製した。収量2.03g (4
0%)。同様に、元素分析等を行った。
【0095】元素分析:(理論値%)C:49.61;
H:2.38;N:14.46 :(実測値%)C:49.41;H:3.45;N:1
5.23 SIMS:578(M+ ) IR :1088cm-1、1060cm-1(骨格) 1501cm-1(ニトロ基) UV :λmax 640nm(ε105
【0096】実施例11 実施例1〜10で合成した表1に示す例示化合物D1、
D2、D4、D8、D15〜D17、D23、D27、
D29を用い、これら各色素のメタノールに対する25
℃における溶解度を調べたところ、2〜35%の範囲に
あった。
【0097】これに対し、例示化合物D2において、R
1 =R1 ′=Hとした比較化合物a、例示化合物D1に
おいて、R1 =R1 ′=R5 =R5 ′=Hとした比較化
合物b、例示化合物D4において、R1 =R1 ′=Hと
した比較化合物cを用いて上記と同様にメタノールに対
する溶解度を調べたところ、いずれも0.2%以下であ
り、なかにはほとんど溶解しないものもあり、本発明の
ものに比べて格段と低い溶解性しか示さなかった。
【0098】以上の結果から、R1 、R1 ′、R5 およ
びR5 ′のうちの少なくとも一つを置換基とすることに
よって溶解性が向上すると考えられる。
【0099】実施例121−[3−(3−(2,4,6−トリメチルフェニル)
−1−インドリジニル)−2−プロペニリデン]−3−
(2,4,6−トリメチルフェニル)−1H−インドリ
ジニウムパークロレート(例示化合物DL1)の合成 3−(2,4,6−トリメチルフェニル)インドリジン
4.70g (20mmol)および1,3,3−トリメトキ
シプロペン2.01g (15mmol)を、エタノール40
mlに溶解させ、濃塩酸を3ml加えて、攪拌しながら30
分間加熱還流した。ここへ過塩素酸テトラブチルアンモ
ニウムを5.85g (20mmol)加え、さらに30分間
加熱還流を続けた。反応液を放冷した後に、ロータリー
エバポレータにて溶媒(エタノール)を約10ml程度ま
で溜去し、ここへトルエンを注いで結晶を析出させた。
析出してきた結晶を吸引ろ過して集め、ヘキサンおよび
エーテルで洗浄して少量の不純物を除き、エタノール−
トルエンから再結晶させて精製した。真空乾燥させて目
的物3.40g (56%)を得た。このものについて元
素分析、質量分析を行った。結果を以下に示す。
【0100】元素分析:(理論値%)C:73.20;
H:5.81;N:4.61 (実測値%)C:72.94;H:5.87;N:4.
51 SIMS:508(M+
【0101】実施例131−[5−(3−(2,4,6−トリメチルフェニル)
−1−インドリジニル)−2,4−ペンタンジエニリデ
ン]−3−(2,4,6−トリメチルフェニル)−1H
−インドリジニウムパークロレート(例示化合物DL
2)の合成 3−(2,4,6−トリメチルフェニル)インドリジン
4.70g (20mmol)およびグルタコンアルデヒドジ
アニル塩酸塩4.27g (15mmol)を、メタノール4
0mlに溶解させ、濃塩酸を3ml加えて、攪拌しながら3
0分間加熱還流した。ここへ過塩素酸テトラブチルアン
モニウムを5.88g (20mmol)加え、さらに30分
間加熱還流を続けた。反応液を放冷した後に、ロータリ
ーエバポレータにて溶媒(メタノール)を約10ml程度
まで溜去し、ここへトルエンを注いで結晶を析出させ
た。析出してきた結晶を吸引ろ過して集め、ヘキサンお
よびエーテルで洗浄して少量の不純物を除き、メタノー
ル−トルエンから再結晶させて精製した。結晶を真空乾
燥させて目的物3.04g (48%)を得た。
【0102】元素分析:(理論値%)C:73.98;
H:5.89;N:4.42 (実測値%)C:73.75;H:5.90;N:4.
44 SIMS:534(M+
【0103】実施例141−[((3−(2,4,6−トリメチルフェニル)−
1−インドリジニル)アゾ−メチレン]−3−(2,
4,6−トリメチルフェニル)−1H−インドリジニウ
ムパークロレート(例示化合物DL3)の合成 3−(2,4,6−トリメチルフェニル)インドリジニ
ウム過塩素酸塩6.72g (20mmol)をクロロホルム
40mlに溶解させ、20mlのクロロホルムに溶かしたビ
ス(フェニルスルホニル)ジアゾメタン(12mmol)お
よびトリエチルアミン1.99g (20mmol)を加えて
1時間室温で攪拌した。反応液は速やかに緑色に呈色し
た。ロータリーエバポレータで溶媒をできる限り溜去
し、ヘキサンを加えて生成物を粉体として取り出した。
この粗結晶をアセトン−エーテルから再結晶させて目的
物2.45g (40%)を得た。
【0104】元素分析:(理論値%)C:69.01;
H:5.46;N:9.20 (実測値%)C:70.11;H:5.32;N:9.
36 SIMS:510(M+
【0105】実施例15 実施例12〜14で合成した表3に示す例示化合物DL
1〜DL3を用い、これらの各色素のメタノールに対す
る25℃における溶解度を調べたところ、15〜25%
の範囲にあった。
【0106】これに対し、特開昭62−227693号
公報実施例1第1表に示されるNo.8(化4において、
1 〜R8 =H:R1 ′〜R8 ′=H、L;=CH−
(CH=CH)2 −;X=ClO4 - :m=1:インド
リジン環の2位にさらにフェニル基が結合)、特開平3
−75190号公報合成例2に示される色素2(化4に
おいて、R1 〜R5 =H:R1 ′〜R5 ′=H、R6
6 ′=R8 =R8 ′=H、R7 =R7 ′=CH3
L;=CH−CH=CH−:X=ClO4 -:m=1)に
ついて上記と同様に溶解度を調べたところ、No. 8が
0.5%程度、色素2が0.3%程度であり、本発明の
ものに比べ、溶解性が格段と劣った。
【0107】
【発明の効果】本発明によれば、比較的容易な合成法で
新規なインドリジン系アゾメチン色素を得ることができ
る。このインドリジン系アゾメチン色素をはじめとし
て、特定部位に特定の置換基が導入されているので、イ
ンドリジン系色素の溶解性が向上する。このようなイン
ドリジン系色素は光記録媒体の色素膜からなる記録層に
用いるのに適する。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記化1で示されるインドリジン系色
    素。 【化1】 [化1において、R1 、R1 ′、R5 およびR5 ′はそ
    れぞれ水素原子またはアルキル基、アリール基、アルコ
    キシ基、アリーロキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシ
    基、ニトロ基、シアノ基、アシル基、アシロキシ基、ア
    ルキルチオ基およびアリールチオ基から選ばれる置換基
    を表わし、R1 、R1 ′、R5 およびR5 ′うち少なく
    とも一つは前記置換基である。R2 、R2 ′、R3 、R
    3 ′、R4 およびR4 ′はそれぞれ水素原子、アルキル
    基、アルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシ基または
    ニトロ基を表わし、R2 とR3 、R2 ′とR3 ′、R3
    とR4およびR3 ′とR4 ′は、それぞれ互いに結合し
    て環を形成してもよい。R6 、R6 ′、R7 、R7 ′、
    8 およびR8 ′は、それぞれ水素原子、アルキル基ま
    たはハロゲン原子を表わし、R6 とR7 、R6 ′とR
    7 ′、R7 とR8 およびR7 ′とR8 ′は、それぞれ互
    いに結合して環を形成してもよい。Xは陰イオンを表わ
    し、mは電荷の均衡を保つための数である。]
  2. 【請求項2】 2個のインドリジン環の3位にそれぞれ
    結合するフェニル基の少なくとも一方のフェニル基の2
    位および6位のうち少なくとも一方に、アルキル基、ア
    リール基、アルコキシ基、アリーロキシ基、ハロゲン原
    子、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、アシル基、ア
    シロキシ基、アルキルチオ基およびアリールチオ基から
    選ばれる置換基を導入してインドリジン系色素を得、そ
    の溶解性を向上させる溶解性向上方法。
  3. 【請求項3】 下記化2で示されるインドリジン系色素
    を得る溶解性向上方法。 【化2】 [化2において、R1 、R1 ′、R5 およびR5 ′はそ
    れぞれ水素原子またはアルキル基、アリール基、アルコ
    キシ基、アリーロキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシ
    基、ニトロ基、シアノ基、アシル基、アシロキシ基、ア
    ルキルチオ基およびアリールチオ基から選ばれる置換基
    を表わし、R1 、R1 ′、R5 およびR5 ′のうち少な
    くとも一つは前記置換基である。R2 、R2 ′、R3
    3 ′、R4およびR4 ′はそれぞれ水素原子、アルキ
    ル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシ基また
    はニトロ基を表わし、R2 とR3 、R2 ′とR3 ′、R
    3 とR4 およびR3 ′とR4 ′は、それぞれ互いに結合
    して環を形成してもよい。R6、R6 ′、R7 、R
    7 ′、R8 およびR8 ′は、それぞれ水素原子、アルキ
    ル基またはハロゲン原子を表わし、R6 とR7 、R6
    とR7 ′、R7 とR8 およびR7 ′とR8 ′は、互いに
    結合して環を形成してもよい。Lは、アゾメチン基(=
    N−)およびメチン基(=CH−)のうちの少なくとも
    一方あるいは両方の基で構成されるCおよび/またはN
    の個数の総計が奇数個の連結基である。Xは陰イオンを
    表わし、mは電荷の均衡を保つための数である。]
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