JPH0712377Y2 - ビーム運搬車におけるビーム押込装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、フルワープビームを上載した運搬車上より、
前記ビームを織機のビーム受けに移載するビーム押込装
置に関するものである。

（従来の技術） 運搬車に設けたビーム支持アームに上載したフルワープ
ビームを織機の所定位置に移動し、前記ビームを織機の
ビーム受けに移載装着を行うビーム運搬車に関しては、
出願人は既に実開昭50−120117号公報で提案した。

前記従来のビーム運搬車を使用し、これに上載したフル
ワープビームを織機のビーム受けに装着する操作は、フ
ルワープビームを上載支持したビーム支持アームを、織
機の所定位置に搬送後、運搬車を織機側に移動せしめ、
次いでビーム支持アームを揺動下降せしめて両端の軸部
を織機のビーム受けの端部に上載した後、空となつたビ
ーム運搬車を後退せしめ並列した織機に沿つてビームの
完全装置に支障の無い位置に移動待避せしめた後、人為
的にビームを押圧しビーム受け上を転動せしめて行つて
いた。

（考案が解決しようとする問題点） ところが、従来のビーム運搬車を使用したフルワープビ
ームの装着操作は非能率的で、しかもビームを織機のビ
ーム受けに転動押込みを行う場合重量の重いビームの場
合二人の作業員を要し、疲労度が大きいと言う問題があ
つた。

本考案は、従来のようにビーム運搬車を移動待避せしめ
ることなく、所定位置に停止した後、織機側に移動せし
めた状態で、フルワープビームを上載支持したビーム支
持アームの揺動下降に次いで、自動的にビーム受けにビ
ームの装置を行うことができるビーム運搬車におけるビ
ーム押込装置を提供することを目的としている。

（問題点を解決するための手段） 上記目的を達成するために、本考案のビーム装着装置に
あつては、運搬車の基台間に横軸を回動可能に支持する
と共に、前記横軸の両側に、その上部に押込み部材３を
設けた一対の揺動アーム４の基部を固定し、横軸を回動
機構に連結したものである。

（作用） 上記のようなビーム押込装置を備えたビーム運搬車を使
用し、織機のビーム受けにフルワープビームを装着する
には、織機の所定位置え搬送に次いで織機側に移動せし
めた後、フルワープビームを上載支持したビーム支持ア
ームを、公知のように油圧シリンダーのピストンの下降
動作で下降揺動せしめ、フルワープビームの両端軸部を
織機のビーム受の端部に上載しめ、次いで横軸を回動機
構の動作で回動せしめビームのフランヂ部に押込部材を
接圧せしめ、横軸の回動による押込部材の揺動で、フル
ワープビームを押圧して装着を行う。

（実施例） 実施例について図面を参照して説明すると、第１図に示
すようにビーム運搬車Ａは公知のように一対のビーム支
持アーム10の基部を軸11に固定し、該軸の両側に、軸11
の回動を司る油圧シリンダー12が備えられ、油圧シリン
ダー12のピストン13の昇降による横11の回動で、フルワ
ープビーム（図示せず）を支持した一対のビーム支持ア
ーム10を揺動せしめ織機のビーム受けの端部にフルワー
プビームの両端部を上載せしめるものである。そしてこ
のビーム運搬車Ａは左右に一対の90°旋回自在な駆動車
輪14と自由回動車輪15を備えている。そして第１図に示
す駆動車輪14の状態でフルワープビームを上載支持した
運搬車Ａを織機の所定位置に移動後、駆動車輪14の方向
を90°転換しビーム運搬車を織機側に移動してフルワー
プビームの下降を行い、前記したようにフルワープビー
ムの装着を行うものである。本考案は上記した公知のビ
ーム運搬車Ａの基台１間に横軸２を回動可能に支持し、
前記横軸の両側に、その上部にロール５を回動可能に支
持した押込部材３を設けた一対の揺動アーム４の基部を
固定し、横軸２に取付けたブラケツト６にフレーム７に
取付けた油圧シリンダー８のピストン９を取付けた横軸
２の回動機構を備えたものである。前記押込部材３の位
置はビーム運搬車の一対のビーム支持アーム10に支持す
るフルワープビームのフランジ部に対応せしめてある。

上記のように構成したもので、油圧シリンダー８のピス
トン９の往復運動による横軸２の回動に連動して一対の
揺動アーム４を揺動せしめるものである。

フルワープビームの装着に際し、ビーム運搬車Ａのビー
ム支持アーム10に上載支持したフルワープビームを、ビ
ーム支持アーム10の下降揺動で、織機のビーム受けの端
部にフルワープビームの端部を上載せしめた後、運搬車
を移動待避せしめることなく、油圧シリンダー８の動作
で、一対の揺動アーム４を織機側に揺動せしめ、フルワ
ープビームのフランジ部に押込部材３のロール５をを当
接せしめ、フルワープビームの両端軸部織機のビーム受
部を転動せしめ定位置に押込む装着動作を行うものであ
る。前記したビームの装着動作終了後、一対の揺動アー
ム４を元の位置に復帰せしめ、空のビーム運搬車Ａを後
退し、織機列に沿つて移動せしめるものである。

（考案の効果） 本考案は以上説明したように、織機に装着するフルワー
プビームを上載して所定位置に運搬するビーム運搬車に
おいて、フルワープビームのフランジ部を押圧する押込
部材を揺動可能に設け、押込部材の揺動でビーム装着に
際し、織機のビーム受けに運搬車上より移載したビーム
のフランジ部を押圧してビーム受けに完全に装着するも
のであるから、従来のビーム装着のように運搬車を一旦
待避し、人為的にビームを押圧してビーム受け上を転動
せしめて行う操作に比較し、単に押込部材をビーム運搬
車に備えるだけで、ビーム装着操作を自動的に且つ容易
に行うことができる効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案装置を備えたビーム運搬車の斜視図を示
すものである。 Ａ……運搬車、１……基台、２……横軸 ３……押込部材、４……揺動アーム

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】織機に装着するフルワープビームを一対の
   ビーム支持アーム10に上載して所定の位置にビームを運
   搬するビーム運搬車において、運搬車Ａの基台１間に横
   軸２を回動可能に支持すると共に、前記横軸の両側で一
   対のビーム支持アーム10に上載するフルワープビームの
   フランジ部に対応せしめた位置に、その上部にロール５
   を回動可能に支持した押込部材３を設けた一対の揺動ア
   ーム４の基部を固定し、横軸２に取付けたブラケット６
   とフレーム７間に設けた油圧シリンダー８の動作で横軸
   ２を回動せしめ、フルワープビームのフランジ部に押込
   部材３のロール５を当接しフルワープビームを転動せし
   め一対のビーム支持アーム10から織機のビーム受け移載
   することを特徴とするビーム運搬車におけるビーム押込
   装置。