JPH07121974B2 - 含フツ素共重合体の製造方法 - Google Patents

含フツ素共重合体の製造方法

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JPH07121974B2
JPH07121974B2 JP4731487A JP4731487A JPH07121974B2 JP H07121974 B2 JPH07121974 B2 JP H07121974B2 JP 4731487 A JP4731487 A JP 4731487A JP 4731487 A JP4731487 A JP 4731487A JP H07121974 B2 JPH07121974 B2 JP H07121974B2
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vinyl ether
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純 岡部
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、含フッ素共重合体の製造方法に関する。更に
詳しくは、耐候性、耐薬品性などにすぐれているばかり
ではなく、防汚性を有し、透明塗膜を形成し得る含フッ
素共重合体の製造方法に関する。
〔従来の技術〕
含フッ素共重合体は、一般に耐候性、耐薬品性などにす
ぐれていることが知られているが、その一方でフッ素含
有率の高い共重合体は、溶剤可溶性に乏しいこともまた
よく知られている。
この溶剤可溶性を改良するものとして、含フッ素オレフ
ィンとアルキルビニルエーテルなどを共重合する方法が
知られており、例えば米国特許第2,834,767号明細書に
はテトラフルオロエチレンとエチルビニルエーテルまた
は2−クロルエチルビニルエーテルなどとの共重合例が
記載されており、それによって弾性状共重合体が得られ
たとの記載がある。溶剤可溶化の主要目的の一つに塗膜
形成が挙げられるが、上記弾性状共重合体に関しては透
明性についての記載がなく実際にこのような組成では白
く、不透明な塗膜しか得られない。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明者らは先に、従来公知の含フッ素共重合体よりも
耐候性、耐薬品性を一層向上させ、更に可撓性を有しか
つ透明塗膜を形成し得る含フッ素共重合体を求めて種々
検討した結果、含フッ素オレフィン、2−クロルエチル
ビニルエーテルおよびアルキルビニルエーテルに更に官
能性基含有単量体を組合せて共重合させることにより、
上記目的を有効に達成することができた(特願昭61−22
7,698号)。
これらの各単量体を共重合させて得られた含フッ素共重
合体は、所期の目的は達成されたものの、若干防汚性の
点に問題がみられた。
そこで、透明性の点ばかりではなく、防汚性の点でも問
題のない含フッ素共重合体を得るべく更に検討を重ねた
結果、2−クロルエチルビニルエーテルに代えてビニル
シクロヘキサンを共重合させることにより、かかる問題
点も同時に解消し得ることを見出した。
〔問題点を解決するための手段〕
従って、本発明は含フッ素共重合体の製造方法に係り、
含フッ素共重合体の製造は、(a)含フッ素オレフィン
約20〜70モル%、(b)ビニルシクロヘキサン約5〜40
モル%、(c)アルキルビニルエーテル10〜40モル約%
および(d)官能性基含有単量体約1〜15モル%を重合
開始剤の存在下に共重合させることによって行なわれ
る。
(a)成分の含フッ素オレフィンとしては、好ましくは
テトラフルオロエチレンまたはクロルトリフルオロエチ
レンが単独で用いられるが、この他にフッ化ビニリデ
ン、ヘキサフルオロプロペン、ヘキサフルオロイソブテ
ンなどもテトラフルオロエチレンまたはクロルトリフル
オロエチレンと併用して用いることができる。
(c)成分のアルキルビニルエーテルとしては、エチル
ビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチ
ルビニルエーテル、n−ヘキシルビニルエーテル、2−
クロルエチルビニルエーテルなどが一般的に用いられる
が、この他第3ブチルビニルエーテル、シクロヘキシル
ビニルエーテル、4−第3ブチルシクロヘキシルビニル
エーテルなども用いられ、更にアルキル基がフッ素置換
されたフルオロアルキルビニルエーテルなども用いるこ
とができる。
(d)成分の官能性基含有単量体としては、官能性基と
してヒドロキシル基、エポキシ基またはトリアルコキシ
シリル基を有する2−ヒドロキシエチルビニルエーテ
ル、3−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、4−ヒド
ロキシブチルビニルエーテル、アリルアルコール、2−
ヒドロキシエチルアクリレート、グリシジルビニルエー
テル、アリルグリシジルエーテル、ビニルトリメトキシ
シラン、アリルトリメトキシシラン、3−(トリメトキ
シシリル)−プロピル(メタ)アクリレートなどが用い
られる。
以上の各成分は、(a)成分が約20〜70モル%、(b)
成分が約5〜40モル%、好ましくは約5〜30モル%、
(c)成分が約10〜40モル%、また(d)成分が約1〜
15モル%の割合で共重合反応に供せされる。
(a)成分がこれ以下の割合で用いられると、耐候性や
耐薬品性の点で好ましくないばかりではなく、重合率が
上がらないという製造面での不都合を生ずる。一方、こ
れ以上の割合で用いられると、製造面での不都合ばかり
ではなく、得られる共重合体が溶剤可溶化目的を達成し
得ないようになる。(b)成分に関しては、これ以下の
割合で用いられると塗膜の硬度や防汚性が低下するよう
になり、一方これより多く用いられると塗膜の透明性、
可撓性が低下するようになる。(c)成分の場合には、
(b)成分とは逆に、これ以上の割合で用いられると塗
膜の透明度が低下し、これより少なく用いられると塗膜
の伸びが低下するようになる。また、(d)成分に関し
ては、共重合体の硬化塗膜を形成させるのに必要な硬化
部位の導入のために、このような割合が用いられる。
以上の各成分以外に、この共重合体に求められている特
性を損わせない範囲内で他の単量体、例えばパーフルオ
ロアルキルパーフルオロビニルエーテル、エチレン、プ
ロピレン、イソブチレン、塩化ビニル、塩化ビニリデ
ン、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、マレ
イン酸ジエステル、マレイン酸モノエステル、アクリル
酸、メタクリル酸、酢酸ビニル、酢酸アリル、酪酸ビニ
ルなどを共重合させることもできる。
共重合反応は、一般に用いられている重合開始剤の存在
下において、溶液重合、けん濁重合、乳化重合など任意
の重合方式によって行なうことができる。
得られた共重合体は、共重合体中に硬化部位として導入
されたヒドロキシル基、エポキシ基またはトリアルコキ
シシリル基の官能性基を利用し、硬化剤を用いて約0〜
200℃で硬化させ、架橋構造を有する塗膜を形成させる
ことができる。硬化剤としては、官能性基がヒドロキシ
ル基の場合ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロ
ンジイソシアネートなどのポリイソシアネート類、ブチ
ル化またはメチル化メラミン樹脂、ブチル化またはメチ
ル化尿素樹脂などが用いられ、官能性基がエポキシ基の
場合には各種アミン類多官能性エポキシ化合物などが用
いられる。
塗膜の形成に際しては、本発明に係る共重合体が溶剤可
溶性であるという性質を利用し、キシレン、トルエンな
どの芳香族炭化水素類、n−ブタノールなどのアルコー
ル類、酢酸ブチルなどのエステル類、メチルイソブチル
ケトンなどのケトン類、エチルセロソルブなどのグリコ
ールエーテル類、市販のシンナー類などの溶液型塗料と
して調製した上で用いることができる。
〔発明の効果〕 本発明方法によって得られる共重合体は、含フッ素オレ
フィンとして好ましくはテトラフルオロエチレンまたは
クロルトリフルオロエチレンを用いることにより、共重
合体中のフッ素含有量を高め、それによって耐候性や耐
薬品性を更に向上させ、それにアルキルビニルエーテル
を共重合させるだけでは透明性が損われるようになる
が、そこにビニルシクロヘキサンを更に共重合させるこ
とにより、耐候性、耐薬品性、可撓性などのすぐれた特
性を実質的に失なうことなく、防汚性を有しかつ透明性
が高い溶剤可溶性の共重合体を得ることを可能とし、更
に共重合体中に導入した硬化部位を利用して架橋硬化さ
せることにより、塗膜の接着性、耐溶剤性などを改善さ
せる。
このように、本発明に係る共重合体は、溶剤可溶型であ
るため溶液型塗料として種々の形状、形態の基材に適用
することができ、しかもそこに形成される塗膜は高い透
明性を有しており、また可撓性のある塗膜を形成させ
る。
〔実施例〕
次に、実施例について本発明を説明する。
実施例1 容量200mlのステンレス鋼製撹拌機付きオートクレーブ
に、次の各成分を仕込み、 ビニルシクロヘキサン 5.9g(10モル%) エチルビニルエーテル 11.7g(30モル%) 4−ヒドロキシブチルビニルエーテル 6.2(10モル%) 酢酸メチル 100ml イソブチリルパーオキシド 0.5g 液体窒素により固化、脱気した後、テトラフルオロエチ
レン27g(50モル%)を導入し、オートクレーブの内温
が40℃に達する迄徐々に昇温した。その後8時間撹拌下
に反応を続け、圧力が1kg/cm2以下に低下した時点でオ
ートクレーブを水冷し、反応を停止した。
無色透明のやや粘稠な溶液が得られ、この溶液をメタノ
ール中に投入し、撹拌すると、白色の重合体が沈殿し
た。乾燥すると白色弾性状の重合体が40g得られ、これ
は91%の収率に相当する。
得られた共重合体10gをキシレン10gおよびメチルイソブ
チルケトン10gの混合溶液を溶解し、これに硬化剤(日
本ポリウレタン製品コロネートEH)2gを加え、7×15cm
のアルミニウム板にアプリケーターを用いて塗布した。
このアルミニウム板を、80℃のオーブン中で4時間加熱
硬化させると、透明な塗膜が形成された。この塗膜は、
鉛筆硬度HB(傷付き)、3H(剥れ)、T折曲げ1T、ゴバ
ン目試験100/100、キシロールラブテスト(塗膜面をキ
シレン含浸布で摩擦し、100回目の摩擦で塗膜面の地肌
が見えるようになるか否か)OK、防汚性(硬化塗膜に青
マジックインキを塗り、2時間後ベンジンで拭きとった
とき完全に拭きとれるか否か)OKであった。
比較例 実施例1において、ビニルシクロヘキサンを用いずに、
エチルビニルエーテルの使用量を15.6gに変更して共重
合を行なうと、42gの白色弾性状共重合体が得られた。
得られた共重合体を用い、実施例1と同様にして硬化剤
を加えてアルミニウム板上に塗膜を形成させると、形成
された塗膜は白色不透明のものであった。
実施例2〜7 以下の各単量体を用いて共重合反応を行ない、得られた
共重合体を用いて、実施例1と同様に各種の観察および
測定を行なった。得られた結果は、単量体の仕込み量と
共に、後記表に示される。
(単量体略号) TFE :テトラフルオロエチレン CTFE:クロルトリフルオロエチレン VCH :ビニルシクロヘキサン EVE :エチルビニルエーテル iBVE:イソブチルビニルエーテル HBVE:4−ヒドロキシブチルビニルエーテル GVE :グリシジルビニルエーテル VTMS:ビニルトリメトキシシラン (共通する測定結果) 透明性:良好 T折曲げ試験:1T ゴバン目試験:100/100 キシロールラブテスト:OK 防汚性:OK ただし、実施例6では硬化促進剤としてセチルジメチル
ベンジルアンモニウムクロラライド0.1gが硬化剤の代り
に用いられ、また実施例7では硬化剤が用いられなかっ
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08F 220/20 MMP 8619−4J 230/08 MNU

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)含フッ素オレフィン20〜70モル%、
    (b)ビニルシクロヘキサン5〜40モル%、(c)アル
    キルビニルエーテル10〜40モル%および(d)ヒドロキ
    シル基、エポキシ基またはトリアルコキシシリル基含有
    単量体である官能性基含有単量体1〜15モル%を重合開
    始剤の存在下に共重合させることを特徴とする含フッ素
    共重合体の製造方法。
  2. 【請求項2】(a)成分がテトラフルオロエチレンまた
    はクロルトリフルオロエチレンである特許請求の範囲第
    1項記載の含フッ素共重合体の製造方法。
JP4731487A 1987-03-02 1987-03-02 含フツ素共重合体の製造方法 Expired - Lifetime JPH07121974B2 (ja)

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