JPH0712016A - 内燃エンジンの蒸発燃料処理装置 - Google Patents

内燃エンジンの蒸発燃料処理装置

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JPH0712016A
JPH0712016A JP5181946A JP18194693A JPH0712016A JP H0712016 A JPH0712016 A JP H0712016A JP 5181946 A JP5181946 A JP 5181946A JP 18194693 A JP18194693 A JP 18194693A JP H0712016 A JPH0712016 A JP H0712016A
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和同 澤村
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洋 丸山
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    • F02M25/00Engine-pertinent apparatus for adding non-fuel substances or small quantities of secondary fuel to combustion-air, main fuel or fuel-air mixture
    • F02M25/08Engine-pertinent apparatus for adding non-fuel substances or small quantities of secondary fuel to combustion-air, main fuel or fuel-air mixture adding fuel vapours drawn from engine fuel reservoir
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 必要以上に減圧処理を施さなくても蒸発燃料
の漏れの有無を簡便に検出できる内燃エンジンの蒸発燃
料処理装置を提供することを目的とする。 【構成】 燃料タンク内の圧力を圧力検出手段により複
数回検出し、少なくとも検出値の最小値が大気圧より低
い所定基準値より小さいとき蒸発燃料処理系は正常であ
ると判定する。また、キャニスタの大気開放弁を閉弁し
パージ弁を開弁することにより前記蒸発燃料処理系内を
負圧状態にしたときの前記圧力検出手段の出力により、
蒸発燃料処理系の異常を診断する負圧診断手段を設け、
前記蒸発燃料処理系が正常と判定されなかったとき前記
負圧診断を作動させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃エンジンの燃料タ
ンク内で発生する蒸発燃料を吸気系に放出(パージ)す
るようにした蒸発燃料処理系の異常を診断することがで
きる内燃エンジンの蒸発燃料処理装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、燃料タンクと、該燃料タンク
内で発生する蒸発燃料を吸着するキャニスタと、キャニ
スタと内燃機関の吸気系を連通する通路に設けられキャ
ニスタに吸着された蒸発燃料の供給を制御するパージ制
御弁とを備える蒸発燃料処理系を有する内燃エンジンの
蒸発燃料処理装置が広く用いられおり、この種の蒸発燃
料処理系の異常診断手法としては、例えば特開平2−1
02360号公報(公報1)、特開平4−362264
号公報(公報2)及び特表平4−505491号公報
(公報3)に開示されるものがあった。
【0003】公報1に開示された手法では、燃料タンク
の圧力取出し通路に圧力検出手段が取付けられ、この圧
力検出手段によって検出されたタンク内圧が所定の基準
値よりも大きいときに蒸発燃料処理系の異常(燃料タン
クとキャニスタ間の通路の詰まり)を検出するものであ
る。
【0004】公報2に開示された手法では、蒸発燃料処
理系を内燃エンジンの吸気系の負圧により負圧状態に減
圧した後、該蒸発燃料処理系を閉じた系にして所定時間
における蒸発燃料処理系の圧力の変化を検出し、これが
所定値よりも大きい場合に蒸発燃料処理系が異常(蒸発
燃料の漏れ)であると判定するものである。
【0005】また、公報3に開示された手法では、蒸発
燃料処理系内の圧力を検出する圧力検出手段と、キャニ
スタの大気開放通路に開閉可能な制御弁とを設け、該制
御弁を閉弁し前記パージ制御弁を開弁することにより蒸
発燃料処理装置内を負圧状態にできたとき、蒸発燃料処
理系は正常であると判断するものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の異常診断手法では次のような問題点があった。 (1)上記公報1の手法では、単にタンク内圧が所定の
基準値よりも大きいときに蒸発燃料処理系を異常と判定
するものであるため、蒸発燃料の漏れ(リーク)を検出
することができない。 (2)上記公報2及び公報3の手法では、蒸発燃料のリ
ークを検出することはできるものの、蒸発燃料処理系を
所定の負圧にまで減圧するのにかなりの時間を要するば
かりか、減圧している間にキャニスタ及び燃料タンク内
の蒸発燃料が内燃エンジンの吸気系へ供給されるために
エンジンに供給される混合気の空燃比が過濃となり運転
性及び排気ガス成分の悪化をきたす恐れがあった。
【0007】本発明は上記従来の問題点に鑑み、必要以
上に減圧処理を施さなくても蒸発燃料の漏れの有無を簡
便に検出することができる内燃エンジンの蒸発燃料処理
装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明では、燃料タンク、該燃料タンク内で発生する
蒸発燃料を吸着するキャニスタ、及び前記燃料タンクと
前記キャニスタとを連通する通路に設けられ燃料タンク
内の圧力が所定値より大きいとき開弁し該所定値より小
さいとき閉弁する弁手段を有する蒸発燃料処理系と、前
記燃料タンク内の圧力を検出する圧力検出手段とを備え
た内燃エンジンの蒸発燃料処理装置において、前記圧力
検出手段により検出された前記燃料タンク内の圧力値が
大気圧より低い所定基準値よりも小さいときに前記蒸発
燃料処理系が正常であると判定する診断手段を設けたも
のである。
【0009】好ましくは、前記診断手段は、前記燃料タ
ンク内の圧力を前記圧力検出手段により複数回検出し、
少なくとも検出値の最小値が前記所定基準値より小さい
とき前記蒸発燃料処理系は正常であると判定するように
構成する。
【0010】更に好ましくは、前記診断手段は、燃料タ
ンク内の検出値の最小値が前記所定基準値よりも大きく
かつ前記圧力検出手段により検出された前記燃料タンク
内の圧力値の平均値が大気圧近傍にあるとき前記蒸発燃
料処理系が異常であると判定するように構成する。
【0011】また、前記蒸発燃料処理系は、更に前記キ
ャニスタと大気を連通する大気通路に設けられ該大気通
路の開閉する大気開放弁と、前記キャニスタと前記内燃
エンジンの吸気系とを連通するパージ通路に設けられ該
パージ通路を開閉するパージ弁とを有し、前記大気開放
弁を閉弁し前記パージ弁を開弁することにより前記蒸発
燃料処理系内を負圧状態にしたときの前記圧力検出手段
の出力により、蒸発燃料処理系の異常を診断する負圧診
断手段を設け、前記診断手段により前記蒸発燃料処理系
が正常と判定されなかったとき前記負圧診断を作動させ
るようにする。
【0012】
【作用】上記構成により本発明によれば、圧力検出手段
により検出された圧力値が大気圧より低い所定基準値よ
りも小さいときは、通常のエンジン運転中において正常
な蒸発燃料処理系の下でパージが行われていることを示
すものであるから、診断手段は、蒸発燃料処理系から蒸
発燃料の漏れがなく蒸発燃料処理系は正常な状態である
と判定する。これにより、簡易、且つ的確に蒸発燃料処
理系の正常状態を判定できる。
【0013】また、前記診断手段により蒸発燃料処理系
が正常と判定されなかったときに負圧診断手段を作動さ
せる。これにより、蒸発燃料処理系が正常と判定された
ときは負圧診断手段を作動しなくともよく、漏れの可能
性があると判定されたときのみ負圧診断手段を作動して
蒸発燃料処理系の漏れの有無を検出するので、時間のか
かる負圧診断手段の作動を必要最小限に抑えることがで
きる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて
説明する。
【0015】図1は本発明の一実施例に係る内燃エンジ
ンの蒸発燃料処理装置の全体構成図である。
【0016】図中、1は例えば4気筒を有する内燃エン
ジン(以下、単に「エンジン」という)であって、該エ
ンジン1の吸気管2の途中にはスロットル弁3が配され
ている。また、スロットル弁3にはスロットル弁開度
(θTH)センサ4が連結されており、当該スロットル
弁3の開度に応じた電気信号を出力して電子コントロー
ルユニット(以下「ECU」という)5に供給する。
【0017】燃料噴射弁6は、吸気管2の途中であって
エンジン1とスロットル弁3との間の図示しない吸気弁
の少し上流側に各気筒毎に設けられている。また、各燃
料噴射弁6は燃料供給管7を介して燃料タンク9に接続
されており、燃料供給管7の途中には燃料ポンプ8が設
けられている。燃料噴射弁6はECU5に電気的に接続
され、該ECU5からの信号により燃料噴射の開弁時期
が制御される。
【0018】吸気管2の前記スロットル弁3の下流側に
は吸気管内絶対圧PBAを検出する吸気管内絶対圧(P
BA)センサ13及び吸気温TAを検出する吸気温(T
A)センサ14が装着されており、これらのセンサの検
出信号はECU5に供給される。
【0019】エンジン1のシリンダブロックの冷却水が
充満した気筒周壁にはサーミスタ等からなるエンジン水
温(TW)センサ15が挿着され、該TWセンサ15に
より検出されたエンジン冷却水温TWは電気信号に変換
されてECU5に供給される。
【0020】エンジン1の図示しないカム軸周囲または
クランク軸周囲にはエンジン回転数(NE)センサ16
が取り付けられている。
【0021】NEセンサ16はエンジン1のクランク軸
の180度回転毎に所定のクランク角度位置で信号パル
ス(以下、「TDC信号パルス」という)を出力し、該
TDC信号パルスはECU5に供給される。
【0022】排気管12の途中には、排気濃度センサと
してのO2センサ32が装着されており、排気ガス中の
酸素濃度を検出してその検出値VO2に応じた信号を出
力しECU5に供給する。排気管12のO2センサ32
の下流には、排気ガス浄化装置である三元触媒33が設
けられている。
【0023】またECU5には、エンジン1が搭載され
た車両の走行速度VPと検出する車速センサ17、バッ
テリ電圧VBを検出するバッテリ電圧センサ18及び大
気圧PAを検出する大気圧センサ19が接続されてお
り、これらのセンサの検出信号はECU5に供給され
る。
【0024】次に燃料タンク9、チャージ通路20、キ
ャニスタ25、パージ通路27等から構成される蒸発燃
料排出抑止系(以下「排出抑止系」という)31につい
て説明する。
【0025】燃料タンク9はチャージ通路20を介して
キャニスタ25に接続されており、チャージ通路20は
第1〜第3の分岐部20a〜20cを有する。その分岐
部20a〜20cと燃料タンク9との間のチャージ通路
20には、タンク内の圧力PTANKを検出するタンク
内圧センサ11が設けられており、このセンサの検出信
号はECU5に供給される。第1の分岐部20aには、
一方向弁21及びパフロス弁22が設けられている。一
方向弁21は、タンク内圧PTNKが大気圧より5mm
Hg程度高くなったときのみ開弁作動するように構成さ
れている。パフロス弁22は、後述するパージ実行中に
開弁され、エンジン停止中は閉弁される電磁弁であり、
その作動はECU5により制御される。
【0026】第2の分岐部20bには二方向弁23が設
けられている。二方向弁23は、タンク内圧PTNKが
大気圧より20mmHg程度高くなったとき及びタンク
内圧PTNKが二方向弁23のキャニスタ25側の圧力
より10mmHgだけ低くなったときに開弁作動するよ
うに構成されている。
【0027】第3の分岐部20cには、バイパス弁24
が設けられている。バイパス弁24は、通常は閉弁状態
とされ、後述する負圧診断実行中開閉される電磁弁であ
り、その作動はECU5により制御される。
【0028】キャニスタ25は、燃料蒸気を吸着する活
性炭を内蔵し、通路26aを介して大気に連通する吸気
口(図示せず)を有する。通路26aの途中には、ドレ
ンシャット弁26が設けられている。ドレンシャット弁
26は、通常は開弁状態に保持され、後述する負圧診断
実行中、一時的に閉弁される電磁弁であり、その作動は
ECU5により制御される。
【0029】キャニスタ25は、パージ通路27を介し
て吸気管2のスロットル弁3の下流側に接続されてお
り、パージ通路27は第1及び第2の分岐部27a,2
7bを有する。第1の分岐部27aにはジェットオリフ
ィス28及びジェットパージ制御弁29が設けられ、第
2の分岐部27bにパージ制御弁30が設けられてい
る。ジェットパージ制御弁29は、パージ制御弁30で
は正確に制御できないような小流量のパージ燃料混合気
を制御するための電磁弁であり、パージ制御弁30は、
その制御信号のオン−オフデューディ比を変更すること
により流量を連続的に制御することができるように構成
された電磁弁であり、これらの電磁弁29,30の作動
はECU5により制御される。
【0030】ECU5は、上述の各種センサからの入力
信号波形を整形して電圧レベルを所定レベルに修正し、
アナログ信号値をデジタル信号値に変換する等の機能を
有する入力回路と、中央演算処理回路(以下「CPU」
という)と、該CPUで実行する演算プログラムや演算
結果等を記憶する記憶手段と、前記燃料噴射弁6、パプ
ロス弁22、バイパス弁24、ジェットパージ制御29
及びパージ制御弁30に駆動信号を供給する出力回路と
を備えている。なお、ECU5は、後述する図2〜図4
に示すPTANKモニタ及び図6〜図8に示す負圧診断
プログラムを有する。
【0031】図2、図3及び図4は、本実施例のPTA
NKモニタを示すフローチャートであり、図5は該PT
ANKモニタによって読込まれたタンク内圧値の頻度を
示す図である。
【0032】まずステップS1では、後述する負圧診断
処理が終了したことを“1”で示すフラグFDONE9
0が“1”であるか否かを判別する。最初はその答が否
定(NO)であるので、ステップS2へ進んでエンジン
1が始動モードにあるか否かを判別する。その答が肯定
(YES)である始動モードのときに、タンク内圧PT
の最小値PTKMIN及び最大値PTKMAXを記憶す
ると共に、圧力キャンセル用のタイマtCANCEL1
を所定時間T1にセットする(ステップS3)。
【0033】続いて、排出抑止系31でリークが発生し
ている可能性が大きいことを“1”で示すフラグFNG
KUSAを“0”にセットし(ステップS4)、さらに
後述するPTANK値の合計値PTKSUMを“0”に
セットしておくと共に、当該PTANKモニタの実施回
数(サンプリング回数)をカウントするカウンタCPT
ANKを所定値(例えば255)にセットする(ステッ
プS5)。その後、現時点のタンク内圧PTをPT変動
量算出用の基準値PTKBASEとして設定し、またタ
ンク内圧PTをサンプリングするためのタイマtPTA
NKを所定時間T2(例えば5sec)にセットして本
ルーチンを終了する(ステップS6)。
【0034】前記ステップS2の答が否定(NO)とな
ってエンジン1が通常モードへ移行したときはステップ
S7へ進み、前記タイマtCANCEL1が“0”にな
って所定時間T1が経過したか否かを判別する。その答
が否定(NO)のときは本ルーチンを終了し、肯定(Y
ES)のときは現在のタンク内圧PTをPTANKとし
て読込む(ステップS8)。続くステップS9では、今
回のPTANK値から前記基準値PTKBASEを差分
した絶対値が所定の閾値BASELMTよりも大きいか
否かを判別し、その答が肯定(YES)のときはPTA
NK値の変動が大きいと判断し、安定したタンク内圧の
みを読込むべく前記ステップS6の処理を再度行う。す
なわち、基準値PTKBASEを現時点のタンク内圧P
Tに、タイマtPTANKをT2にそれぞれセットし直
す。
【0035】また、前記ステップS9の答が否定(N
O)のときは、PTANK値の変動が大きくなくPTA
NKモニタを行うのに適していると判断し、ステップS
10でタイマtPTANKが“0”か否かを判別する。
その答が否定(NO)のときは本ルーチンを終了し、肯
定(YES)のときは前記タイマtPTANKが所定時
間T2経過したと判断して次のステップS11に進む。
【0036】これにより、PTセンサ11の出力変動が
大きくない場合におけるタンク内圧PTの値が、所定時
間T2の間隔でPTANKとして取り込まれることにな
る。
【0037】ステップS11では、前記カウンタCPT
ANKの値が“0”か否かを判別し、最初はその答が否
定(NO)であるのでステップS12へ進み、今回読込
まれたPTANK値が前記最小値PTKMINよりも小
さいか否かを判別し、その答が肯定(YES)のときは
この最小値PTKMINにPTANK値の今回値を設定
する(ステップS13)。また、前記ステップS12の
答が否定(NO)のときは、今回読込まれたPTANK
が最大値PTKMAXよりも大きいか否かを判別する
(ステップS14)。その答が肯定(YES)のときは
該最大値PTKMAXにPTANK値の今回値を設定す
る(ステップS15)。
【0038】次のステップS16では、当該PTANK
モニタによるパフロス弁22の閉弁を“1”で示すフラ
グFPLCLが“1”であるか否かを判別する。最初は
その答が否定(NO)、即ちパフロス弁22が開弁状態
(1ウェイコントロール)にあるのでステップS17へ
進み、前記最小値PTKMINが所定値PTKLM1
(例えば−5mmHg)よりも大きいか否かを判別す
る。その答が否定(NO)のときは燃料タンク9はリー
クがなく正常状態にあると判断し、フラグFTANKO
Kを“1”に設定して(ステップS18)次のステップ
S19へ進む。
【0039】ここで、タンク内圧の最小値PTKMIN
が所定値PTKLM1(例えば−5mmHg)より小さ
いとき燃料タンク9はリークがなく正常状態にあると判
断するのは、燃料タンク9内の圧力が一方向弁21及び
二方向弁22にて調整されていて燃料タンク9が正常状
態でリークがない場合は、タンク内の蒸発燃料が冷やさ
れて液化し、これによってタンク内が負圧になり、これ
に対して、燃料タンク9にリークがある場合には、燃料
タンク内は大気圧より小さくなることがないという実験
結果に基づいている。すなわち、図5のP1に示すよう
にタンク内圧の最小値PTKMINが負圧の所定値PT
KLM1以下になるとき、燃料タンク9からリークが発
生していないと判断できる。
【0040】また、ステップS17の答が肯定(YE
S)であるときは、前記ステップS18をスキップして
ステップS19へ進む。ステップS19では、前回まで
のPTANK値の合計値PTKSUMに今回のPTAN
K値を加えて今回の合計値PTKSUMとすると共に、
カウンタCPTANKをディクリメントする。そして、
前記ステップS6の処理を再度行って本ルーチンを終了
する。
【0041】以上の処理を255回繰り返すと、カウン
タCPTANKの値が“0”となって前記ステップS1
1の答が肯定(YES)となる。この時点では、タイマ
tPTANKで設定された所定時間T2間隔毎に1個ず
つ取込まれたPTANK値が合計255個となってい
る。
【0042】続くステップS22では、PTANK値の
合計値PTKSUMが所定負圧値PTKLM2(例えば
−5mmHg)と所定正圧値PTKLM3(例えば5m
mHg)との間にあり、かつ前記最大値PTKMAXと
最小値PTKMINの差分がが所定値PTKLM4(例
えば3mmHg)より小さいか否かを判別する。その答
が否定(NO)の場合は、タンク内圧PTに変動がある
と判断して前記ステップS4へ進んでフラグFNGKU
SAを“0”に設定してステップS5以降の処理を繰り
返す。
【0043】また、前記ステップS22の答が肯定(Y
ES)のときは、タンク内圧PTが大気圧近傍で固定状
態にあると判断し、さらに前記最小値PTKMINが前
記所定値PTKLM1よりも大きいか否かを判別し(ス
テップS23)、その答が否定(NO)のときは燃料タ
ンク側がサンプリング中に少なくとも1回は負圧状態に
あったと判断して前記ステップS5以降の処理を繰り返
す。前記ステップS23の答が肯定(YES)のときは
タンク内圧PTが1回も負圧でなく大気圧近傍で固定状
態にあると判断してステップS24以降へ進む。
【0044】ここで、タンク内圧PTが負圧でなく大気
圧近傍で固定状態となる場合には、(1)大規模なリー
クがあるとき、(2)小規模なリークがあり且つ蒸発燃
料の発生量が少ないとき、(3)リークが無く且つ蒸発
燃料の発生量が少ないとき、(4)蒸発燃料の発生量が
多い場合でタンク内圧PTが一方向弁21の開弁圧(5
mmHg)に制御されているときの、4通りが考えられ
る。
【0045】前記(4)で示したように、一方向弁21
の開弁圧に制御されている場合にタンク内圧PTが大気
圧近傍で固定状態を示すことがあるが、これは、PTセ
ンサ11の出力値のずれ(ゼロ点ばらつき)が±5mm
Hg程度あり、例えばPTセンサ11の出力値が正規の
値よりも5mmHg低くなるような場合は、たとえタン
ク内圧PTが一方向弁21の開弁圧(5mmHg)の状
態にあるときであっても、PTセンサ11の出力値は大
気圧(0mmHg)を示すことになるからである。即
ち、PTセンサ11の出力値が−5mmHg〜+5mm
Hgのときはタンク内圧PTは略大気圧に等しいと見做
さざるを得ない。
【0046】前記(1)〜(3)の場合はタンク内圧が
真に大気圧近傍にある状況であってリークの可能性が大
きいが、前記(4)の場合は一方向弁21の開弁圧まで
蒸発燃料が発生している状況であってリークの可能性が
小さい。そこで、本実施例では、タンク内圧PTがこの
(4)で示した状態にあるか否かを次のステップS24
以降で判別するようにしている。これにより、タンク内
圧PTが負圧でなく大気圧近傍で固定状態となる場合
は、前記(4)で示した状態であるか、あるいはそれ以
外の上記(1)〜(3)の状態であるかを区別すること
ができる。
【0047】ステップS24では、前記フラグFPLC
Lが“1”であるか否かを判別し、最初はパフロス弁2
2が開弁状態(1ウェイコントロール)にあるのでその
答が否定(NO)となってステップS25へ進み、2ウ
ェイコントロールの実施を“1”で示すフラグF2WA
Yが“1”か否かを判別する。1ウェイコントロール時
ではフラグF2WAYが“0”となっているので、ステ
ップS26へ進み、1方向弁21の貼り付き基準圧力P
PLVLVとして前記最大値PTKMAXを設定すると
共に、前記フラグF2WAYを“1”に設定し、さらに
フラグFPLCLを“1”にしてパフロス弁22を閉弁
し2ウェイコントロールに設定する。
【0048】その後、前記ステップS5以降を繰り返し
て、タンク内圧PTの変動状態を調べる。すなわち、タ
イマtPTANKで設定された所定時間T2間隔毎に1
個ずつPTANK値が取込まれる。その際、前記ステッ
プS16の答が肯定(YES)となり、最大値PTKM
AXから1方向弁21の貼り付き基準圧力PPLVLV
を差し引いた値が、所定値DP1WAYよりも小さいか
否かを判別し(ステップS20)、その答が肯定(YE
S)のときは、この2ウェイコントロール時にタンク内
圧PTの上昇がないと判断して前記ステップS17以降
へ進む。
【0049】前記ステップS20の答が否定(NO)の
ときは、2ウェイコントロール時にタンク内圧PTが上
昇したと判断してステップS21へ進み、フラグFPL
CLを“0”に設定して1ウェイコントロールに戻し、
さらに前記ステップS19以降へ進む。取込まれたPT
ANK値が255個になると、カウンタCPTANKの
値が“0”となって前記ステップS11の答が再び肯定
(YES)となる。
【0050】そして、その間にタンク内圧PTが上昇す
れば、それに応じて最大値PTKMAXが変わるので、
前記ステップS22の答が否定(NO)となり、前記ス
テップS4でフラグFNGKUSAが“0”に設定され
る。すなわち、パフロス弁22を閉弁して2ウェイコン
トロールに設定した状態の下において、リークがなく蒸
発燃料の発生量が多い状態でタンク内圧PTが一方向弁
21の開弁圧(5mmHg)に制御されている状態(前
記(4)で示した状態)であれば、その後のタンク内圧
PTは上昇するはずである(図5のP2)。従って、前
記(4)で示すような状態では燃料タンク9が正常であ
る可能性が高いとしてフラグFNGKUSAを“0”に
設定した後、前記ステップS4以降を繰り返し実行す
る。
【0051】また、タンク内圧PTの変動状態を調べた
結果、負圧になく大気圧近傍で変動がない状態のままで
あれば(図5のP3)、前記ステップS22及びステッ
プS23の答が肯定(YES)となる。そして、前記ス
テップS26で2ウェイコトロールに設定した結果、ス
テップS24の答は肯定(YES)となってステップS
27へ進む。ステップS27では、このような状況は前
述した(1)大規模なリークがあるとき、(2)小規模
なリークがあり且つ蒸発燃料の発生量が少ないとき、
(3)リークが無く且つ蒸発燃料の発生量が少ないと
き、のいずれかであると判断して後述する実際の負圧診
断を行うべく前記フラグFTANKOKを“0”に、フ
ラグNGKUSAを“1”にそれぞれ設定すると共に、
フラグFPLCLを“0”に戻す。その後、前記ステッ
プS5及び前記ステップS6の処理を経て本ルーチンを
終了する。
【0052】以下、排出抑止系31の負圧診断手法につ
いて詳述する。
【0053】図6及び図7は本実施例の負圧診断手法を
示すフローチャートであって、本プログラムはバックグ
ラウンド処理時に実行される。
【0054】まず、ステップS41では、上述したPT
ANKモニタで設定されたフラグFTANKOKが
“1”か否かを判別し、その答が否定(NO)であると
きは本ルーチンを終了し、その答が肯定(YES)のと
きはステップS42へ進む。ステップS42では、モニ
タ許可条件(前条件)として、例えばエンジン1が暖機
中であり、しかもその運転状態が安定しているか否かを
冷却水温TAや、吸気温TW、エンジン回転数NE等に
より判断する。そして前条件が成立しているときはフラ
グFMONを「1」に設定し、不成立のときはフラグF
MONを「0」にする。
【0055】続くステップS43では前記モニタ許可判
断によりフラグFMONが「1」に設定されているか否
かを判別する。そして、エンジンの始動直後はエンジン
1がモニタ条件を充足せずステップS43の答が否定
(NO)となりステップS44に進んで、第1のタイマ
tmPTOを所定時間T1に設定する。この所定時間T
1はタンク内圧PTが大気に開放されたときにタンク内
圧PTが安定するのに充分な時間、例えば30secに
設定される。そしてこの第1のタイマtmPTOをスタ
ートさせた後ステップS45に進み排出抑止系31を通
常のパージモードに設定し、本プログラムを終了する。
すなわち、パージ制御弁30、パフロス弁22、ドレン
シャット弁26及びジェットパージ制御弁29を開弁状
態にし、バイパス弁24を閉弁状態にして本プログラム
を終了する。なお、本実施例で述べるパージ制御弁30
の開弁状態とは、エンジン1の運転状態に応じたデュー
ティ比で開弁制御されることをいう。
【0056】一方、その後のループで所定のモニタ条件
が成立するとフラグFMONは「1」となり、第1のタ
イマtmPTOが所定時間T1を経過して「0」になっ
たか否かを判別する(ステップS46)。最初はその答
が否定(NO)となるため、ステップS47に進み排出
抑止系31をタンク内圧大気開放モードに設定する。す
なわちバイパス弁24を開弁状態にすると共にパージ制
御弁30を閉弁状態にし、パフロス弁22、ドレンシャ
ット弁26及びジェットパージ制御弁29を開弁状態に
維持する。
【0057】次いで、第2のタイマtmPTDを「0」
に設定する(ステップS48)。この第2のタイマtm
PTDは後述するタンク内圧PTの減圧処理に要する時
間を計測するためのタイマであり、tmPTD=0に初
期設定する。そして大気開放時のタンク内圧PTOをP
Tセンサ11により検出された現在のタンク内圧PTに
設定するとともに(ステップS49)減圧処理が完了し
たとき「1」に設定されるフラグFRDCを「0」とし
て(ステップS50)本プログラムを終了する。すなわ
ち、大気開放時のタンク内圧PTOを現在値に更新する
とともにフラグFRDCをリセットして本プログラムを
終了する。
【0058】そして、その後のループで第1のタイマt
mPTOが所定時間T1を経過してステップS46の答
が肯定(YES)となったときは、第2のタイマtmP
TDが所定時間T2より大きいか否かを判別し(ステッ
プS51)、最初はその答は否定(NO)であるので、
ステップS52に進み、フラグFRDCが「1」か否か
を判別する。最初はこの答は否定(NO)となり、タン
ク内圧PTが所定基準値PTLVL以下になったか否か
を判別する(ステップS53)。この判別も最初はタン
ク内圧PTが大気開放状態にあるので、その答は否定
(NO)となり、減圧処理を行う(ステップS54)。
すなわち、パフロス弁22及びドレンシャット弁26を
閉弁すると共にパージ制御弁30を開弁し、ジェットパ
ージ制御弁29を開弁状態に、バイパス弁24を開弁状
態に維持して排出抑止系31を負圧状態にする。
【0059】次に、ステップS55に進み、リークダウ
ンチェック用の第3のタイマtmPTDCを所定時間T
3に設定して本プログラムを終了する。所定時間T3と
してはリークダウンチェックに要する時間、例えば5s
ecに設定される。
【0060】一方、減圧処理がなされ、ステップS53
の答が肯定(YES)となったときはフラグFRDCを
「1」に設定し(ステップS56)、次いで前記第3の
タイマtmPTDCが「0」になったか否かを判別し、
リークダウンチェックのための所要時間が経過したか否
かを判断する(ステップS57)。また、前記ステップ
S51が肯定(YES)のときもステップS57へ進
む。この時、フラグFRDCが“0”のままの状態であ
るときは所定時間T2内に減圧できなかったことにな
る。
【0061】そして、最初のループではその答が否定
(NO)であるのでステップS58に進み、排出抑止系
31をリークダウンチェックモードに設定する。すなわ
ち、バイパス弁24、ジェットパージ制御弁29及びパ
ージ制御弁30を閉弁し、パフロス弁22及びドレンシ
ャット弁26は閉弁の状態を維持してタンク内圧PTを
計測し、この時計測されたPTをPENDとして記憶す
る。
【0062】そして、計測したPENDに基づいて、次
式によりリークダウンチェック中における単位時間当た
りのタンク内圧PTの変動量PVARIBを算出する
(ステップS59)。
【0063】 PVARIB=(PEND−PTHVL)/T3 さらに、後述する圧力キャンセル処理に要する時間を計
測するためのタイマtCANCEL2に所定時間T4を
セットして(ステップS60)本ルーチンを終了する。
【0064】一方、ステップS57の答が肯定(YE
S)になると、ステップS61へ進み、フラグFNGK
USAが“1”か否かを判別する。その答が否定(N
O)であるときは、ステップS62へ進んで前記タイマ
tCANCEL2が“0”か否かを判別する。最初はそ
の答が否定(NO)であるので、ステップS63へ進み
圧力キャンセル処理を行う。すなわち、パフロス弁22
及びパージ制御弁30を閉弁状態に維持し、バイパス弁
24、ドレンシャット弁26及びジェットパージ制御弁
29を開弁して排出抑止系31を略大気圧とし、この時
のタンク内圧PTをPATMとして記憶する。そして、
後述する補正用正圧チェックに要する時間を計測するた
めのタイマtHOSEIに所定時間T5をセットして
(ステップS64)本ルーチンを終了する。
【0065】前記ステップS62の答が肯定(YES)
となったときは、ステップS65へ進み、前記タイマt
HOSEIが“0”になったか否かを判別する。最初は
その答が否定(NO)であるので、ステップS66へ進
んで補正用正圧チェックを行って本ルーチンを終了す
る。この補正用正圧チェックでは、バイパス弁24を閉
弁し、パフロス弁22及びパージ制御弁30を閉弁状態
に維持し、ドレンシャット弁26及びジェットパージ制
御弁29を開弁状態に維持し、その時のタンク内圧PT
をPENDBとして記憶する。そして、PENDBに基
づいて、次式により補正用正圧チェック中における単位
時間当たりのタンク内圧PTの変動量PVARICを算
出する(ステップS67)。
【0066】 PVARIC=(PENDB−PATM)/T5 そして、前記ステップS65の答が肯定(YES)にな
ったときは、ステップS68へ進んで後述する異常診断
処理を行う。
【0067】また、前記ステップS61の答が肯定(Y
ES)、即ちフラグFNGKUSAが“1”のときは、
前述した圧力キャンセル処理及び補正用正圧チェックを
省略してPVARICを“0”に設定した後(ステップ
S69)、前記ステップS68で異常判定処理を行う。
すなわち、フラグFNGKUSAが“1”のときは、前
述したように大気圧近傍で固定状態にあり、補正用正圧
チェックの必要性がないため、圧力キャンセル処理及び
補正用正圧チェックを省略するのである。その後は、パ
フロス弁22及びパージ制御弁30を開弁状態に設定
し、バイパス弁24は閉弁状態に、ドレンシャット弁2
6及びジェットパージ制御弁29を開弁状態に維持して
通常のパージモードに戻る(ステップS45)。
【0068】図8は、前記ステップS68(図7)で実
行される異常判定処理を示すフローチャートである。
【0069】まず、ステップS71では、前記減圧処理
が所定時間T2内で完了したことを“1”で示すフラグ
FRDC(図6のステップS56で“1”に設定され
る)が“1”か否かを判別する。その答が肯定(YE
S)のときはステップS72へ進み、PVARIBから
PVARICを差分した値が所定値PVARIO以下で
あるか否かを判別し、その答が肯定(YES)であると
きは排出抑止系31が正常であると判断してフラグFT
ANKOKを“1”に設定し(ステップS73)、負圧
診断処理が終了したことを“1”で示す前記フラグFD
ONE90を“1”に設定して(ステップS74)本ル
ーチンを終了する。その答が否定(NO)であるときは
排出抑止系31にリークが発生していると判断してフラ
グFTANKNGを“1”に設定し(ステップS7
5)、さらにフラグFDONE90を“1”に設定して
(ステップS74)本ルーチンを終了する。
【0070】一方、前記ステップS71の答が否定(N
O)、即ちフラグFRDCが“0”のときはPVARI
Cが前記所定値PVARIOよりも大きいか否かを判別
する(ステップS76)。その答が否定(NO)のとき
は前記ステップS75へ進んで排出抑止系31の異常を
検出し、前記ステップS74の処理を経て本ルーチンを
終了する。また、前記ステップS76の答が肯定(YE
S)のときは、そのまま前記ステップS74の処理を経
て本ルーチンを終了する。
【0071】なお、本発明は、図示の実施例に限定され
ず、種々の変形が可能である。例えば、上記実施例で
は、PTANK値の最小値PTKMINが所定値PTK
LM1よりも小さいときに排出抑止系31はリークがな
く正常状態にあると判定するようにしたが、PTANK
値が所定値(例えば−5mmHg)より小さいときが複
数回発生するときに正常であると判定する手法、あるい
はPTANK値の平均値を用いる手法をとることによ
り、異常検出精度を向上することができる。また、負圧
診断においては排出抑止系31をエンジン吸気管負圧に
より負圧にする手段を有するものであれば、判定手法に
拘らず同様の効果を得ることができる。
【0072】
【発明の効果】以上に説明したように本発明によれば、
圧力検出手段により検出された燃料タンク内の圧力値が
大気圧より低い所定基準値よりも小さいときに蒸発燃料
処理系が正常であると判定する診断手段を設けたので、
蒸発燃料処理系の漏れのない正常状態を簡便に検出でき
る。
【0073】また、前記蒸発燃料処理系は、更にキャニ
スタと大気を連通する大気通路に設けられ該大気通路の
開閉する大気開放弁と、前記キャニスタと内燃エンジン
の吸気系とを連通するパージ通路に設けられ該パージ通
路を開閉するパージ弁とを有し、前記大気開放弁を閉弁
し前記パージ弁を開弁することにより前記蒸発燃料処理
系内を負圧状態にしたときの前記圧力検出手段の出力に
より、蒸発燃料処理系の異常を診断する負圧診断手段を
設け、前記診断手段により前記蒸発燃料処理系が正常と
判定されなかったとき前記負圧診断を作動させるように
したので、時間のかかる負圧診断手段の作動の回数を最
小限に抑えることができ、負圧診断手段の作動に伴う排
気ガス成分の悪化を減少させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る内燃エンジンの蒸発燃料
処理装置の全体構成図である。
【図2】PTANKモニタを示すフローチャートであ
る。
【図3】図2の続きのフローチャートである。
【図4】図2及び図3の続きのフローチャートである。
【図5】PTANKモニタによって読込まれたタンク内
圧値の頻度を示す図である。
【図6】異常診断手法を示すフローチャートである。
【図7】図6の続きのフローチャートである。
【図8】異常判定処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
5 ECU 9 燃料タンク 21 1方向弁 22 パフロス弁 23 2方向弁 24 バイパス弁 25 キャニスタ 26 ドレンシャット弁 29 ジェットパージ制御弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 関 康成 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料タンク、該燃料タンク内で発生する
    蒸発燃料を吸着するキャニスタ、及び前記燃料タンクと
    前記キャニスタとを連通する通路に設けられ燃料タンク
    内の圧力が所定値より大きいとき開弁し該所定値より小
    さいとき閉弁する弁手段を有する蒸発燃料処理系と、前
    記燃料タンク内の圧力を検出する圧力検出手段とを備え
    た内燃エンジンの蒸発燃料処理装置において、 前記圧力検出手段により検出された前記燃料タンク内の
    圧力値が大気圧より低い所定基準値よりも小さいときに
    前記蒸発燃料処理系が正常であると判定する診断手段を
    設けたことを特徴とする内燃エンジンの蒸発燃料処理装
    置。
  2. 【請求項2】 前記診断手段は、前記燃料タンク内の圧
    力を前記圧力検出手段により複数回検出し、少なくとも
    検出値の最小値が前記所定基準値より小さいとき前記蒸
    発燃料処理系は正常であると判定することを特徴とする
    請求項1に記載の内燃エンジンの蒸発燃料処理装置。
  3. 【請求項3】 前記診断手段は、燃料タンク内の検出値
    の最小値が前記所定基準値よりも大きくかつ前記圧力検
    出手段により検出された前記燃料タンク内の圧力値の平
    均値が大気圧近傍にあるとき前記蒸発燃料処理系が異常
    であると判定することを特徴とする請求項1に記載の内
    燃エンジンの蒸発燃料処理装置。
  4. 【請求項4】 前記蒸発燃料処理系は、更に前記キャニ
    スタと大気を連通する大気通路に設けられ該大気通路の
    開閉する大気開放弁と、前記キャニスタと前記内燃エン
    ジンの吸気系とを連通するパージ通路に設けられ該パー
    ジ通路を開閉するパージ弁とを有し、 前記大気開放弁を閉弁し前記パージ弁を開弁することに
    より前記蒸発燃料処理系内を負圧状態にしたときの前記
    圧力検出手段の出力により、蒸発燃料処理系の異常を診
    断する負圧診断手段を設け、 前記診断手段により前記蒸発燃料処理系が正常と判定さ
    れなかったとき前記負圧診断を作動させることを特徴と
    する請求項1に記載の内燃エンジンの蒸発燃料処理装
    置。
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