JPH07119346B2 - 硬化性樹脂組成物 - Google Patents

硬化性樹脂組成物

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JPH07119346B2
JPH07119346B2 JP11486388A JP11486388A JPH07119346B2 JP H07119346 B2 JPH07119346 B2 JP H07119346B2 JP 11486388 A JP11486388 A JP 11486388A JP 11486388 A JP11486388 A JP 11486388A JP H07119346 B2 JPH07119346 B2 JP H07119346B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、硬化性樹脂組成物に関するものである。
[従来の技術] 硬化性樹脂組成物に、紫外線吸収剤(以下、UVAと略記
することがある)を添加することにより、それ自体の耐
候性を改善したり、紫外線遮蔽性を付与するという手法
は一般的に行なわれている。しかしながら、単にUVAを
添加するだけの手法では、UVAの添加量が少なく、薄肉
フィルムなどでは耐候性あるいは紫外線遮蔽性の改善効
果が乏しく、またUVAを多量に添加すると、ブリードア
ウトの現象が顕著となり、紫外線遮蔽性が経時的に低下
する、外観が損なわれる、表面が汚れ易くなるなどの問
題点があった。
これらの問題点を解決する方法として、2,2′位の少な
くとも一方にヒドロキシ基を有し、4,4′位の少なくと
も一方にヒドロキシアルコキシル基を有するベンゾフェ
ノン系化合物からなるUVAを用いた組成物が特開昭60-36
565号に提案されている。
[発明の解決しようとする問題点] 従来、硬化性組成物は、硬化時間を短くする,組成物中
の溶剤などの揮散性物質の除去に要する時間を短くする
などの目的で加熱処理が施こされるのが通常である。こ
の様に、加熱処理が施される場合には、特開昭60-36565
号に記載されている様な組成物は、加熱処理時にUVAを
揮散または溶剤と共に留出することがあるため、充分な
耐候性,紫外線遮蔽性を得るためには、損失される量を
想定して、あらかじめ多めにUVAを配合しておく必要が
あった。
本発明は、このような問題点を解決しようとするもので
あり、加熱処理時にもUVAの損失のない硬化性樹脂組成
物を提供しようとするものである。
[問題点を解決するための手段] 本発明は、前述の問題点を解決すべくなされたものであ
り、硬化反応性部位を有する溶剤可溶性含フッ素共重合
体および、上記含フッ素共重合体の硬化剤と紫外線吸収
剤の反応物を含むことを特徴とする硬化性樹脂組成物を
提供するものである。
本発明において、硬化反応性部位を有する溶剤可溶性含
フッ素共重合体としては、種々の含フッ素共重合体が採
用されるが、ポリテトラフルオロエチレン,テトラフル
オロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体,テ
トラフルオロエチレン−パーフルオロ(アルキルビニル
エーテル)共重合体などの溶剤に不溶性の含フッ素共重
合体は、紫外線吸収剤,硬化剤との均一混合が難しく好
ましくない。好ましい溶剤可溶性含フッ素共重合体とし
ては、フルオロオレフィンおよびエチレン性不飽和化合
物の共重合体を挙げることができる。ここで、フルオロ
オレフィンとしては、テトラフルオロエチレン,クロロ
トリフルオロエチレン,トリフルオロエチレン,フッ化
ビニリデン,ヘキサフルオロプロピレン,ペンタフルオ
ロプロピレンなどの炭素数2〜4程度のフルオロオレフ
ィンが好ましい。特に、テトラフルオロエチレン,クロ
ロトリフルオロエチレン,フッ化ビニリデンまたはヘキ
サフルオロプロピレンが好ましく採用される。エチレン
性不飽和化合物としては、上記フルオロオレフィンと共
重合可能なものが採用される。かかるエチレン性不飽和
化合物としては、オレフィン類,ビニルエーテル類,ビ
ニルエステル類,アリルエーテル類,アリルエステル
類,アクリロイル基含有化合物,メタクリロイル基含有
化合物などが例示される。特に、フルオロオレフィン類
との共重合性に優れ、また、共重合された共重合体が溶
剤に対する溶解性が優れる点から、オレフィン類,ビニ
ルエーテル類,ビニルエステル類,アリルエーテル類,
アリルエステル類が好ましく採用される。かかるエチレ
ン性不飽和化合物としては炭素数1〜15程度の直鎖状,
分岐状あるいは脂環状のアルキル基を有する化合物が好
ましく採用される。アルキル基の炭素数があまりに大き
いものは、硬化体の耐候性を低下させる傾向があり、好
ましいとは言えない。またエチレン性不飽和化合物は、
炭素に結合した水素の一部または全部がフッ素に置換さ
れたものであってもよい。
また、本発明における含フッ素共重合体はフルオロオレ
フィンおよびエチレン性不飽和化合物がそれぞれ単独
で、または二種以上の混合で共重合されているものであ
ってもよい。
本発明における含フッ素共重合体は硬化反応性部位を有
する。ここで、硬化反応性部位とは、それ自身同志また
は、硬化剤あるいは紫外線吸収剤と反応して、含フッ素
共重合体間に橋かけ構造を形成し、組成物を硬化体に転
化させることの可能な部位である。かかる硬化反応性部
位としては、水酸基,カルボン酸基,酸アミド基,アミ
ノ基,メルカプト基などの活性水素含有基、エポキシ
基,不飽和基,ヨウ素,臭素などの活性ハロゲン含有
基、加水分解可能なシリル基などが例示される。中で
も、後述する硬化剤との反応性が優れる点から活性水素
含有基またはエポキシ基が好ましく採用される。
かかる硬化反応性部位の導入方法としては、硬化反応性
部位を有するモノマーを共重合させる、含フッ素共重合
体の一部を硬化反応性部位に置換させる、含フッ素共重
合体に硬化反応性部位を有するまたは硬化反応性部位を
与える化合物を反応させるなどの方法が例示される。こ
こで、硬化反応性部位を有するモノマーとしては、ヒド
ロキシアルキルビニルエーテル,ヒドロキシアルキルア
リルエーテル,ヒドロキシアルキルビニルエステル,ヒ
ドロキシアルキルアリルエステル,グリシジルビニルエ
ーテル,グリシジルアリルエーテル,アミノアルキルビ
ニルエーテル,アミノアルキルアリルエーテル,アミノ
アルキルビニルエステル,アミノアルキルアリルエステ
ル,アクリル酸,メタクリル酸,アリルビニルエーテル
などが例示される。含フッ素共重合体の一部を硬化反応
性部位に変換させる方法としては、重合後加水分解可能
なエステル結合を有するモノマーを共重合させた後、加
水分解してカルボン酸基または水酸基に変換せしめる方
法などがある。また、含フッ素共重合体に化合物を反応
させて硬化部位を導入する方法としては、水酸基を有す
る含フッ素共重合体に多価カルボン酸無水物を反応させ
てカルボン酸基を導入する方法,水酸基を有する含フッ
素共重合体にイソシアナート基含有アクリロイル化合物
またはメタクリロイル化合物あるいは、アクリル酸クロ
ライドなどの化合物を反応させて不飽和基を導入する方
法、エポキシ基を有する含フツ素共重合体に、多価カル
ボン酸無水物を反応させて水酸基とカルボン酸基を導入
する方法、フェノールを反応させて水酸基を導入する方
法などが例示される。
本発明における含フッ素共重合体は、フッ素含有量が10
重量%以上、特に、フルオロオレフィン単位に基づくフ
ッ素含有量が10重量%以上のものであることが好まし
い。フッ素含有量が低いものは、それ自身の耐候性が低
いため、硬化物の表面部分の耐候性が悪くなることがあ
り、好ましくない。特に、フルオロオレフィンが30〜70
モル%の割合で共重合された含フッ素共重合体が好まし
い。フルオロオレフィンの共重合割合があまりに多くな
ると溶剤に対する溶解性が低下し、塗料用として組成物
を用いる場合に作業性が低下する、また硬化剤および紫
外線吸収剤の混合作業性が低下することがあり、好まし
いとはいえなくなる。また、硬化反応性部位を有する繰
り返し単位が2〜40モル%程度の割合で含まれているこ
とが好ましい。硬化反応性部位の量が少なすぎると良好
な機械的性質を示す硬化体を与えることができず、ま
た、多すぎると、硬化体が硬くて可撓性がなく、脆いも
のとなってしまい、塗料用などの用途に適さなくなるた
め好ましくない。
また、本発明における含フッ素共重合体は、テトラヒド
ロフラン中30℃で測定される固有粘度(以下、単に
[η]ということがある)が、0.01〜4.0dl/gであるも
のが、塗料用など被覆用に用いる場合に作業性、硬化物
の物性が優れることから好ましい。
本発明において、紫外線吸収剤は、後述する硬化剤およ
び場合によっては含フッ素共重合体の硬化反応性部位と
反応し得る反応性基を有するものである。また、その反
応性基が反応後も紫外線吸収能が失われないものである
ことが必要である。以下、この様な反応性基を有する紫
外線吸収剤を反応性紫外線吸収剤(以下、RUVAと略記す
ることがある)と呼ぶ。
ここで、反応性基としては、前述の硬化反応性部位と同
様の基が採用可能であり、具体的には、水酸基,カルボ
ン酸基,酸アミド基,アミノ基,メルカプト基などの活
性水素含有基、エポキシ基,不飽和基,ヨウ素,臭素な
どの活性ハロゲン含有基,加水分解可能なシリル基な
ど、さらにはイソシアナート基なども採用可能である。
反応性紫外線吸収剤は、その基本構造別に分類して、ベ
ンゾフェノン系,ベンゾトリアゾール系,フェニルサリ
シレート系などが例示される。
ベンゾフェノン系とは、一般式(1) で表わされる基本構造を有するものであり、ベンゾトリ
アゾール系とは、一般式(2) で表わされる基本構造を有するものであり、フェニルサ
リシレート系とは、一般式(3) で表わされる基本構造を有すするものである。
本発明において使用されるRUVAは、上記一般式(1)〜
(3)において、フェニル基の炭素に結合した水素の少
なくとも一部が反応性基または反応性基を有する基に置
換されている化合物である。このような化合物は、反応
性基または反応性基を有する基に置換されていない部分
の少なくとも一部が、反応性基を有しない一価の有機基
(たとえばアルキル基,アルコキシ基,フェニル基,ハ
ロゲンなど)に置換されたものであってもよい。
このようなRUVAとしては、2,2−ジヒドロキシベンゾフ
ェノン、2,2′,4,4′−テトラヒドロキシベンゾフェノ
ン、2−ヒドロキシ−4−ヒドロキシアルコキシ−ベン
ゾフェノン、ポリ(オキシ−1,2−エタンジイル)−α
−(3−(3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)
−5−(1,1−ジメチル)−4−ヒドロキシフェニル)
−1−オキシプロピル)−ω−ヒドロキシ化合物などの
反応性水酸基含有UVAや,4−カルボキシリックフェニル
サリシレート、2−ヒドロキシ−4−(2−サクシナー
トエチル)ベンゾフェノンなどのカルボン酸基含有UVA,
2−(2−ヒドロキシ−3−アミノメチル)ベンゾトリ
アゾールなどアミノ基含有UVAなどが例示される。ま
た、これらRUVAは、以下に説明する方法および後述する
実施例において詳しく説明する方法などにより、製造す
ることが可能である。
例えば、カルボン酸基を有するRUVAは、水酸基含有UVA
にトリエタノールアミンなどのアミン化合物の存在下、
二価カルボン酸無水物を反応せしめてカルボン酸基を導
入する方法、第2のカルボン酸基を有するサリチル酸と
フェノール類を反応せしめてカルボン酸基含有フェニル
サリシレート類を合成する方法などにより合成される。
酸アミド基を有するRUVAは、カルボン酸エステル含有UV
Aにアンモニアを作用させて合成する方法などにより合
成される。また、アミノ基を有するRUVAは、イミド基含
有UVAのイミド基を分解する方法、エポキシ基を有するU
VAにジアミンを反応させるなどの方法により合成され
る。メルカプト基を有するRUVAは、水酸基を有するUVA
に硫化水素を反応せしめる方法,ハロゲン含有UVAにイ
オウ化合物アルカリ塩を反応せしめる方法などにより合
成される。エポキシ基を有するRUVAは不飽和基含有UVA
を過酸化物で酸化するなどの方法により合成される。不
飽和基を有するRUVAは、水酸基含有UVAにイソシアネー
トアルキルアクリレート,不飽和カルボン酸またはその
誘導体を反応せしめるなどの方法により合成することが
できる。
本発明において、硬化剤としては、前記含フッ素共重合
体の硬化反応性部位および紫外線吸収剤の反応性基と反
応し得る基を有する化合物であって、含フッ素共重合体
および紫外線吸収剤と反応して良好な硬化体を与えるも
のが採用される。かかる硬化剤としては、ポリイソシア
ナート系,アミノプラスト,多塩基酸無水物,金属アル
コキシドなどを挙げることができる。ポリイソシアナー
ト系としては、ヘキサメチレンジイソシアナートなどの
ポリイソシアナート化合物、メチルシリルトリイソシア
ナートなどのシリルイソシアナート化合物や、これらの
部分縮合物,多量体や、イソシアナート基をフェノール
などのブロック化剤でブロックしたブロックポリイソシ
アナート化合物などが例示される。特に無黄変タイプの
ものが好ましく採用される。アミノプラストとしては、
メラミン樹脂、グアナミン樹脂、尿素樹脂などが採用さ
れる。中でもメタノール,エタノール,プロパノール,
ブタノールなどの低級アルコールの一種または二種以上
により少なくとも部分的にエーテル化されたメラミンが
好ましく採用される。多塩基酸無水物としては、無水フ
タル酸,無水ピロメリット酸などの芳香族多価カルボン
酸無水物や無水マレイン酸,無水コハク酸などの脂肪族
多価カルボン酸無水物などが例示される。
本発明の組成物は、あらかじめ紫外線吸収剤が硬化剤の
少なくとも一部と化学的に結合されている。しかしなが
ら、紫外線吸収剤と硬化剤の反応を完全に行なわしめ
て、反応生成物に含フッ素共重合体の硬化反応性部位と
の反応性の部分を全く失わせることは、紫外線吸収剤の
硬化体への固定化が難しくなるため、ブリードアウトが
生じる可能性があり好ましくない。紫外線吸収剤と硬化
剤との結合は、反応性紫外線吸収剤と硬化剤を反応せし
めることにより行うことができる。この時、適当な割合
で結合を行なうには、反応性紫外線吸収剤を過剰当量の
硬化剤に混合、反応せしめることが好ましい。この反応
は硬化剤の種類および、RUVAの反応性基の種類により、
単に混合するだけで充分に進行するものもあるが、反応
の進行が遅い場合には、触媒の添加,加熱処理など適宜
補助操作を行うことが好ましい。硬化剤と反応性紫外線
吸収剤の反応の後、残存する硬化剤の反応性の基は適当
なブロック化剤によりブロック化させてもよい。例え
ば、硬化剤がイソシアナート化合物である場合には、メ
チルエチルケトオキシム,ε−カプロラクタム,フェノ
ール,クレゾール,脂肪族置換フェノール,マロネー
ト,アセトアセテート,ソジウムビスフェノールなどの
ブロック化剤によりブロック化することができる。
本発明の組成物において、各成分の配合量は適宜選定す
ることが可能である。通常は、含フッ素共重合体100重
量部当り、紫外線吸収剤が0.01〜50重量部,硬化剤が0.
5〜300重量部程度の量が採用される。
本発明の組成物は、上記3成分の他に必要に応じ各種添
加剤などが含まれていてもよい。かかる添加剤として
は、溶剤,合成樹脂,硬化触媒,熱安定剤,レベリング
剤,滑剤,顔料,染料,粘度調節剤,分散安定剤,ゲル
化防止剤などが挙げられる。特に塗料用などの被覆用に
用いる場合には、前述の3成分が適当な溶剤に分散また
は溶解されていることが好ましい。かかる溶剤として
は、キシレン,トルエンなどの芳香族炭化水素類、n−
ブタノールなどのアルコール類、酢酸ブチルなどのエス
テル類、メチルイソブチルケトンなどのケトン類、エチ
ルセロソルブなどのグリコールエーテル類などに加えて
市販の各種シンナーも採用可能であり、これらを種々の
割合で混合して使用することも可能である。また、合成
樹脂としては、アクリル樹脂,フェノール樹脂,エポキ
シ樹脂,ポリイミド樹脂,ポリアミド樹脂,ポリエーテ
ル樹脂,シリコーン樹脂などやポリウレタン,アクリル
エラストマーなどのエラストマー性のものなどが採用さ
れる。またこれらの前駆体が配合されていてもよい。好
ましくは、含フッ素共重合体の硬化反応性部位と同様ま
たは反応し得る基を有するものである。
本発明の硬化性樹脂組成物の調合に際しては、ボールミ
ル,サンドミル,ジェットミル,ニーダー,三本ロー
ル,ペイントシェーカーなどの通常樹脂組成物の調合等
に用いられる種々に調合機を用いることができる。
[実施例] 以下に実施例および比較例を掲げて本発明を具体的に説
明する。
合成例1(RUVA-1の合成) オートクレーブに、アセトン500g,2.4−ジヒドロキシベ
ンゾフェノン214g(1モル),エチレンオキサイド42g
(1モル)および水酸化カリウム0.3gを添加し、5.5気
圧にて80℃で6時間反応させた。エバポレーターでアセ
トンを留去した後、メタノール300gを加え、30℃にて再
溶解し、冷却した。析出した結晶を取り出し、さらに2
回メタノールで再結晶し、95重量%の収率で合成物を得
た。この合成物は融点が98℃であり、赤外線吸収スペク
トル(IR)および核磁気共鳴スペクトル(NMR)によ
り、下式で表わされる2−ヒドロキシ−4−(2−ヒド
ロキシエトキシ)−ベンゾフェノン(以下、RUVA-1とい
う)であることを確認した。
合成例2(RUVA-2の合成) オートクレーブに、アセトン500g,2,4−ジヒドロキシ−
ベンゾフェノン214g(1モル),プロピレンオキサイド
58g(1モル)および水酸化カリウム0.3gを添加し、5.5
気圧にて80℃で6時間反応させた。エバポレーターでア
セトンを留去した後、合成例1と同様にしてメタノール
で再結晶を行い、95重量%の収率で合成物を得た。この
合成物は融点が103℃であり、IR,NMRにより下式で表わ
される2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシプロポキ
シ)ベンゾフェノン(以下、RUVA-2という)であること
が確認された。
合成例3(RUVA-3の合成) オートクレーブにメチルエチルケトン(以下、MEKとい
う)358g,RUVA-1 258g(1モル),無水コハク酸100g,
およびトリエチルアミン3.58gを添加し、80℃で8時間
反応させた。得られた反応溶液から、MEKを留去し、エ
タノール400gに60℃にて溶解した後、冷却して結晶を析
出した。この結晶をエタノールを用いて2回再結晶を行
い、98重量%の収率で合成物を得た。この合成物は、IR
により下式で表わされる2−ヒドロキシ−4−(2−
(3−カルボキシプロパノイルオキシ)エトキシ)ベン
ゾフェノン(以下、RUVA-3という)であることが確認さ
れた。
合成例−4(RUVA-4の合成) オートクレーブに、アセトン400g,RUVA-1 258g(1モ
ル),ブタジエンジエポキサイド86g(1モル)および
水酸化カリウム0.3gを入れ、5.5気圧にて80℃で6時間
反応させた。
得られた反応溶液からアセトンを留去し、メタノールを
用いて3回再結晶を行ない合成物を得た。この合成物
は、下記一般式で表わされる2−ヒドロキシ−4−(6,
7−エポキシ−5−ヒドロキシ−3−オキサ−ヘプタノ
キシ)ベンゾフェノン(以下、RUVA-4という)であるこ
とが確認された。
合成例5(RUVA-5の合成) で表わされる紫外線吸収剤(商品名バイオソーブ591,共
同薬品製)368g,水酸化ナトリウム10gおよび水378gをオ
ートクレーブに入れ、70℃で3時間反応させることによ
り合成物を得た。この合成物はIRにより、下式で表わさ
れる2−(2−ヒドロキシ−3−アミノメチル−フェニ
ル)ベンゾトリアゾール(以下、RUVA-5という)である
ことが確認された。
合成例6(RUVA-6の合成) 4−カルボキシサリチル酸182g(1モル),フェノール
94g(1モル)をMEK360g中に溶解し、POCl310gを添加
し、室温で10時間反応させた。反応溶液からMEKを留去
した後、メタノールで3回再結晶を行ない、合成物を得
た。この合成物は、IRにより下式で表わされる4−カル
ボキシサリチル酸フェニルエステル(以下、RUVA-6とい
う)であることが確認された。
合成例7(RUVAH−[A]の合成) ヘキサメチレンジイソシアナート環状三量体(以下、HM
DI3量体という)222.5gを、トルエン100gに溶解させ、
触媒としてハイドロキノンメチルエーテル(以下、HQME
という)0.5gを添加し、合成例1で得られたRUVA-1を10
0g添加し、溶解させた後、100℃で8時間反応させた。
得られた反応物は、ゲルパーミエーションクロマトグラ
フィー(固定相としてスチレンゲル使用)により、RUVA
-1がHMDI3量体にすべて反応していることが確認され、
また、UV吸収スペクトル,IRによっても、下式で表わさ
れる化合物とHMDI3量体の混合物であることが確認され
た。
以下、この混合物をRUVAH−[A]という。
合成例8(RUVAH−[B]〜[J]の合成) 第1表に示す反応性紫外線吸収剤、硬化剤を各種溶媒
中、触媒存在下、反応させてRUVAH−[B]〜[J]を
得た。
第1表中RUVA-7は (共同薬品製バイオソーブV100) RUVA-8は (三協化成製4HBP) RUVA-9は 平均分子量637(チバガイギー社製チヌビン1130) HMMMはヘキサメトキシメチロールメラミン、MIBKはメチ
ルイソブチルケトン、PTSAはパラトルエンスルホン酸を
表わす。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー,UV吸収スペ
クトル,IR,NMRにより、RUVAH−[B]〜[J]は、それ
ぞれ硬化剤と次に示す化合物の混合物であることが確認
された。
実施例1〜10、比較例1,2 第2表に示す含フッ素共重合体A−1〜A−4,前述の合
成例で得られたRUVAH[A]〜[J],硬化剤,触媒お
よび溶剤を、第3表に示す割合(重量部)で均一に配合
して硬化性樹脂組成物を得た。この組成物を、フィルム
アプリケーターを用い、ガラス板上に乾燥膜厚25μにな
るように塗布した後、乾燥硬化させて試験片を得た。
各試験片について、初期およびサンシャインウェザーオ
ーメーター(以下、SWOMという)3000時間後,140℃で14
日加熱後,および乾燥硬化条件を300℃×1分とした時
における硬化体の360mmの波長の光の吸収率を示した結
果を第4表に示した。 乾燥硬化条件は、 実施例1,2,6,8,9,および 比較例1,2が 25℃×7日 実施例3,4,5,7,が130℃×40分 実施例10が 180℃×20分 である。
※含フッ素共重合体A−4はトリエチルアミン存在下無
水コハク酸と反応せてめて、ヒドロキシブチルビニルエ
ーテルに基づく水酸基の10%をカルボン酸基に変性させ
たものである。
また、SWOM3000時間後の塗膜表面の観察を行なったが、
各実施例のものは、いずれも外観変化は見られず、良好
な光沢を保持していたが、比較例2のものは、黄色化し
ており、また紫外線吸収剤のブリードアウト現象も観察
された。
[発明の効果] 本発明の硬化性樹脂組成物は、高温など厳しい環境にお
いても紫外線吸収性が保持されるため、プレコートメタ
ル分野などの高温短時間で塗膜形成を行なう分野や、赤
道付近など常に高温にさらされる場所、また車輌のエン
ジン回りなど高温になる箇所などにおいても紫外線遮蔽
効果の信頼性が高い。したがって、本発明の組成物を塗
装することにより下地の寿命を飛躍的に向上させること
ができる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】硬化反応性部位を有する溶剤可溶性含フッ
    素共重合体および、上記含フッ素共重合体の硬化剤と紫
    外線吸収剤の反応物を含むことを特徴とする硬化性樹脂
    組成物。
  2. 【請求項2】含フッ素共重合体の硬化反応性部位が活性
    水素含有基およびエポキシ基から選ばれる少なくとも1
    種である請求項1記載の硬化性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】紫外線吸収剤が、反応後も紫外線吸収能を
    失わない反応性基を有する請求項1記載の硬化性樹脂組
    成物。
  4. 【請求項4】反応性基が、活性水素含有基およびエポキ
    シ基から選ばれる少なくとも1種である請求項3記載の
    硬化性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】硬化剤が、含フッ素共重合体の硬化反応性
    部位と反応し得る基および紫外線吸収剤の反応性基と反
    応し得る基を有するものである請求項3記載の硬化性樹
    脂組成物。
  6. 【請求項6】含フッ素共重合体100重量部当り、紫外線
    吸収剤が0.01〜50重量部、硬化剤が、0.5〜300重量部の
    割合で含まれる請求項1記載の硬化性樹脂組成物。
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