JP3047445B2 - 熱硬化性樹脂組成物 - Google Patents

熱硬化性樹脂組成物

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JP3047445B2
JP3047445B2 JP2260026A JP26002690A JP3047445B2 JP 3047445 B2 JP3047445 B2 JP 3047445B2 JP 2260026 A JP2260026 A JP 2260026A JP 26002690 A JP26002690 A JP 26002690A JP 3047445 B2 JP3047445 B2 JP 3047445B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は新規にして有用なる熱硬化性樹脂組成物(但
し、水性塗料組成物を除く)に関する。さらに詳細に
は、特定の環状ウレイドカルボニル基を有するビニル重
合体を軸とする、とりわけ、貯蔵安定性ならびに硬化性
などにすぐれる一液型熱硬化性樹脂組成物にして、すぐ
れた耐酸性ならびに平滑性などを有する、極めて有用な
る熱硬化性樹脂組成物(但し、水性塗料組成物を除く)
に関する。
そして、本発明のこうした熱硬化性樹脂組成物は、自
動車の車体や金属塗装などの塗料用をはじめとし、接着
剤、シーリング剤または注型樹脂などの、各種の分野に
利用されるものである。
〔従来の技術〕
近年、自動車業界を中心に、塗装外観を重視するとい
う動きがある。
ところが、塗装・焼付後の仕上がり外観はもとよりの
こと、曝露下での劣化、とりわけ、酸性雨による外観の
低下などにまつわる、いわゆる塗装外観の保持という問
題に対して、従来のアクリルポリオール/メラミン樹脂
系の塗料による限り、もはや、こうした要求性能を満足
させることが出来なくなって来ている。
こうした動きの中で、イソシアネート・プレポリマー
とポリオールとの組み合わせなどの、各種の硬化系の塗
料が開発され検討されてはいるけれども、かかるイソシ
アネート・プレポリマー/ポリオール系にあっては、ポ
ットライフが短く、作業上の面に、致命的とも言うべき
大きな欠陥がある。
〔発明が解決しようとする課題〕
さらに、こうした長期の貯蔵安定性に加えて、自動車
工業界を中心に、塗膜形成のさいの揮発成分を極力、排
除することによって、一層の平滑性の向上化が図れるよ
うな硬化系の、早急なる開発が強く要望されるようにな
ってきている、というのが現状である。
そのために、本発明者らは上述した如き従来技術にお
ける種々の欠点ないしは問題点の解消ないしは解決を図
り、加えて、上述した如き諸要望に添うべく、鋭意、研
究に着手した。
したがって、本発明が解決しようとする課題は、貯蔵
安定性が良くて、硬化性にもすぐれるような一液型の熱
硬化性樹脂組成物を見い出すことであり、しかも、耐酸
性ならびに平滑性などにすぐれる、極めて有用なる熱硬
化性樹脂組成物を提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
そこで、本発明者らは上述した如き発明が解決しよう
とする課題に照準を合わせて、鋭意、検討を重ねた結
果、下記一般式〔I〕で示される環状ウレイドカルボニ
ル基という特定の基を有するビニル重合体を軸とする硬
化系のものが、貯蔵安定性と硬化性とにすぐれること、
したがって、作業性にすぐれる一液型の熱硬化性組成物
であることを見い出し、さらに進んで、とりわけ、耐酸
性ならびに平滑性などにすぐれることをも見い出すに及
んで、本発明を完成させるに到った。
すなわち、本発明は必須の成分として、それぞれ、一
分子中に少なくとも2個の、一般式 〔但し、式中のnは2〜12なる整数であるものとす
る。〕 で示される環状ウレイドカルボニル基を有するビニル重
合体(A−1)と、一分子中に少なくとも2個の活性水
素基、就中、水酸基、カルボキシル基またはアミノ基を
有する化合物(B)と、四級アンモニウム塩(C)とを
含んで成る熱硬化性樹脂組成物(但し、水性塗料組成物
を除く)、あるいは、一分子中に少なくとも2個の上記
一般式〔I〕で示される環状ウレイドカルボニル基と、
一分子中に少なくとも2個の活性水素基、就中、水酸
基、カルボキシル基またはアミノ基とを併せ有するビニ
ル重合体(A−2)と、四級アンモニウム塩(C)とを
含んで成る熱硬化性樹脂組成物(但し、水性塗料組成物
を除く)を提供しようとするものである。
つまり、本発明の捏硬化熱性樹脂組成物は、こうした
ビニル重合体中の前記一般式〔I〕で示される環状ウレ
イドカルボニル基(以下、環状ウレイドカルボニル基と
略記する。)が、四級アンモニウム塩の存在下に、80〜
200℃なる範囲の温度で開環し、それと同時に、活性水
素基と速やかに反応し、これによって、有機溶剤に不溶
なる強固な硬化物を与えるというものであって、とりわ
け、貯蔵安定性と硬化性とにすぐれ、しかも、耐酸性な
らびに平滑性などにすぐれる硬化物を与えることができ
る処から、本発明は極めて有用なる一液型の熱硬化性樹
脂組成物を提供するものである。
ここにおいて、上記した一分子中に少なくとも2個の
環状ウレイドカルボニル基を有するビニル重合体(A−
1)とは、前掲された如き一般式〔I〕で示されるよう
な環状ウレイドカルボニル基を、一分子中に少なくとも
2個有するものを指称し、かかるビニル重合体(A−
1)として特に代表的なものには、アクリル系重合体、
ビニルエステル系重合体、α−オレフィン系重合体また
はフルオロオレフィン系重合体などがある。
当該ビニル重合体(A−1)としては、たとえば、一
分子中に1個のα,β−エチレン性不飽和二重結合(以
下、不飽和結合ともいう。)と少なくとも1個の環状ウ
レイドカルボニル基とを併せ有する化合物の重合体であ
っても、他の重合性単量体との共重合体であってもよい
し、または、酸クロライド基含有共重合体に環状ウレア
を付加せしめるかして得られるものでもよいし、イソシ
アネートエチル(メタ)アクリレート系共重合体の如き
イソシアネート基含有重合体に、環状ウレアを付加せし
めるかして得られるようなものでもよい。
あるいは、水酸基含有ビニル系共重合体に、ヘキサメ
チレンジイソシアネートの如きジイソシアネート化合物
を付加せしめ、さらに、環状ウレアを付加せしめるかし
て得られるようなものでもよい。
当該ビニル重合体(A−1)を調製するには、一分子
中に1個の不飽和結合と少なくとも1個の環状ウレイド
カルボニル基とを併せ有する化合物と、他の重合性単量
体との共重合によるのが、一層、簡便であるので、推奨
される。
当該ビニル重合体(A−1)を調製するに当たって用
いられる、まず、一分子中に1個の不飽和結合と少なく
とも1個の環状ウレイドカルボニル基とを併せ有する化
合物として特に代表的なもののみを例示するに留めれ
ば、一般式 で示される、たとえば、N−(メタ)アクリロイルエチ
レン尿素、N−(メタ)アクリロイルプロピレン尿素、
N−(メタ)アクリロイルテトラメチレン尿素、N−
(メタ)アクリロイルペンタメチレン尿素、N−(メ
タ)アクリロイルヘキサメチレン尿素、N−(メタ)ア
クリロイルヘプタメチレン尿素、N−(メタ)アクリロ
イルオクタメチレン尿素、N−(メタ)アクリロイルノ
ナメチレン尿素、N−(メタ)アクリロイルデカメチレ
ン尿素、N−(メタ)アクリロイルウンデカメチレン尿
素もしくはN−(メタ)アクリロイルドデカメチレン尿
素;または2−(エチレンウレイドカルバミド)エチル
(メタ)アクリレート、2−(プロピレンウレイドカル
バミド)エチル(メタ)アクリレート、2−(テトラメ
チレンウレイドカルバミド)エチル(メタ)アクリレー
ト、2−(オクタメチレンウレイドカルバミド)エチル
(メタ)アクリレート、2−(エチレンウレイドカルバ
ミド)プロピル(メタ)アクリレートもしくは2−(プ
ロピレンウレイドカルバミド)プロピル(メタ)アクリ
レートの如き2−(アルキレンウレイドカルバミド)ア
ルキレン(メタ)アクリレート類などであり、さらに
は、一般式 で示される、たとえば、N−(2−ビニルオキシカルボ
ニルアセチル)エチレン尿素〔正しくは、N−(ビニル
オキシカルボニルアセチル)エチレン尿素〕N−(3−
ビニルオキシカルボニルプロパノイル)プロピレン尿
素、N−(4−ビニルオキシカルボニルブタノイル)テ
トラメチレン尿素、N−(5−ビニルオキシカルボニル
ペンタノイル)テトラメチレン尿素、N−(6−ビニル
オキシカルボニルヘキサノイル)オクタメチレン尿素、
N−(7−ビニルオキシカルボニルヘプタノイル)エチ
レン尿素、N−(8−ビニルオキシカルボニルオクタノ
イル)プロピレン尿素、N−(13−ビニルオキシカルボ
ニルトリデカノイル)テトラメチレン尿素、N−(5−
ビニルオキシカルボニルペンタノイル)エチレン尿素ま
たはN−(5−ビニルオキシカルボニルペンタノイル)
プロピレン尿素の如きN−(ω−ビニルオキシカルボニ
ルアルカノイル)アルキレン尿素などである。
当該ビニル重合体(A−1)は、上掲された如き各種
の環状ウレイドカルボニル基含有ビニル系単量体の単独
重合体、または、共重合可能な他のビニル系単量体との
共重合体などであるが、かかる共重合可能な他のビニル
系単量体として特に代表的なもののみを例示するにとど
めれば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)
アクリレート、ブチル(メタ)アクリレートもしくはス
テアリル(メタ)アクリレートの如き、C1〜C22なるア
ルキル(メタ)アクリレート類;グリシジル(メタ)ア
クリレートもしくはN,N−ジメチルアミノエチル(メ
タ)アクリレートの如き反応性極性基含有の各種(メ
タ)アクリレート類;スチレン、p−tert−ブチルスチ
レン、α−メチルスチレンもしくはビニルトルエンの如
き芳香族ビニル単量体;フッ化ビニル、フッ化ビニリデ
ン、テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチ
レン、ヘキサフルオロプロピレン、塩化ビニルもしくは
塩化ビニリデンの如き各種ハロオレフィン類;エチレ
ン、プロピレン、イソブチレンもしくは1−ブテンの如
きα−オレフィン類;または酢酸ビニル、プロピオン酸
ビニル、ピバリン酸ビニルもしくはバーサティック酸ビ
ニルの如きカルボン酸ビニルエステル類などであり、さ
らには、エチルビニルエーテル、n−ブチルビニルエー
テル、イソブチルビニルエーテルもしくはシクロヘキシ
ルビニルエーテルの如き、アルキル−ないしはシクロア
ルキルビニルエーテル類などである。
上掲された如き各種の単量体類を用いて当該ビニル重
合体(A−1)を調製するには、溶液重合法、非水分散
重合法、乳化重合法、懸濁重合法または塊状重合法など
の公知慣用のいずれの重合法をも適用できるが、就中、
溶液ラジカル重合法によるのが、一層、簡便であり、推
奨される。
かかる溶液ラジカル重合法を駆使して当該重合体(A
−1)を調製するにさいして用いられる溶剤類または重
合開始剤類の特に代表的なもののみを例示するに留めれ
ば、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、n−ヘキサ
ンもしくはオクタンの如き各種炭化水素類;酢酸メチ
ル、酢酸ブチルもしくは酢酸アミルの如きエステル類;
またはアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソプロ
ピルケトン、メチルアミルケトンもしくはシクロヘキサ
ノンの如きケトン類などであり、これらは単独使用でも
2種以上の併用でもよいことは、勿論である。
また、重合開始剤類としては、アゾビスイソブチロニ
トリルで代表されるアゾ系;またはベンゾイルパーオキ
サイドで代表される過酸化物系などが特に代表的なもの
であり、さらに必要に応じて、分子量調節剤として、ラ
ウリルメルカプタン、オクチルメルカプタン、チオグリ
コール酸オクチルまたはα−メチルスチレン・ダイマー
の如き、公知慣用の各種の連鎖移動剤を用いることも出
来る。
かくして得られるビニル重合体(A−1)に導入され
る環状ウレイドカルボニル基の含有率としては、硬化
性、塗膜物性ならびに当該重合体(A−1)の取り扱い
の容易さなどの面から、当該重合体(A−1)の固形分
1,000g当たり0.01〜5.3当量、好ましくは、0.1〜5.3当
量なる範囲内が適切である。
また、当該重合体の数平均分子量としては、500〜10
0,000、好ましくは800〜50,000なる範囲内が適切であ
る。500未満である場合には、どうしても、所望の性能
のものが得られ難くなるし、一方、100,000を超えて余
りに高くなると、どうしても、作業性などに悪影響を及
ぼすことになるので、いずれの場合も好ましくない。
他方、前記した一分子中に少なくとも2個の、それぞ
れ、環状ウレイドカルボニル基および活性水素基を併せ
有するビニル重合体(A−2)とは、一分子中に少なく
とも2個の環状ウレイドカルボニル基、就中、前掲した
ような一般式〔I〕で示される特定の基と、少なくとも
2個の活性水素基、就中、水酸基、カルボキシル基また
は1級ないしは2級アミノ基とを併せ有するものを指称
し、かかるビニル重合体(A−2)の特に代表的なもの
としては、アクリル系重合体、ビニルエステル系重合
体、α−オレフィン系重合体またはフルオロオレフィン
系重合体などが挙げられる。
当該ビニル重合体(A−2)は、前掲された如き各種
の環状ウレイドカルボニル基含有ビニル系単量体のよう
な、一分子中に1個の不飽和結合と少なくとも1個の環
状ウレイドカルボニル基とを併せ有する化合物と、ヒド
ロキシエチル(メタ)アクリレートの如き活性水素基含
有重合性単量体との、さらには、他の重合性単量体との
共重合によって得られるものでもよいし、または、水酸
基含有ビニル系重合体の如き活性水素基含有重合体に、
限度量のヘキサメチレンジイソシアネートの如きジイソ
シアネート化合物を反応せしめ、次いで、環状ウレアを
付加反応せしめるかして得られるようなものでもよいけ
れども、調製が簡便であるという面からは、共重合法に
より調製されるものが特に推奨されよう。
こうした共重合法により調製するには、既述したビニ
ル重合体(A−1)の調製のさいに用いられる、前掲の
一般式〔II〕または〔III〕で示されるような各種の環
状ウレイドカルボニル基含有ビニル系単量体と、さら
に、活性水素基含有重合性単量体とを必須の成分とし、
必要に応じて、さらに、前掲された如き共重合可能な他
の重合性単量体類をも用い、しかも、前述した如き重合
方法を適用して行なえばよい。
当該ビニル重合体(A−2)を調製するに当って用い
られる活性水素基含有重合性単量体として特に代表的な
もののみに例示するに留めれば、2−ヒドロキシエチル
(メタ)アクリレートもしくは4−ヒドロキシブチル
(メタ)アクリレートの如きヒドロキシアルキル(メ
タ)アクリレート類;2−ヒドロキシエチルビニルエーテ
ルもしくは4−ヒドロキシブチルビニルエーテルの如き
ヒドロキシアルキルビニルエーテル類;またはアリルア
ルコールもしくはヒドロキシエチルアリルエーテルの如
きアリル型二重結合を有する水酸基含有単量体類などを
はじめ、さらには、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、
マレイン酸、イタコン酸もしくはフマル酸のほか、マレ
イン酸、フマル酸もしくはイタコン酸の如き不飽和二塩
基酸のモノアルキルエステルのようなカルボキシル基含
有単量体類、あるいは、N−メチルアミノエチル(メ
タ)アクリレート、N−エチルアミノエチル(メタ)ア
クリレート、アミノエチルクロトネートもしくはN−メ
チルアミノエチルクロトネートの如き、1級ないしは2
級アミノ基含有単量体などである。
当該ビニル重合体(A−2)中に導入される、それぞ
れ、環状ウレイドカルボニル基および活性水素基の量と
しては、当該重合体(A−2)の固形分1,000g当たり、
0.01〜6.0当量および0.01〜6.0当量ずつ、好ましくは、
0.1〜3.5当量および0.1〜3.5当量ずつなる範囲内が適切
である。
また、当該重合体(A−2)の数平均分子量として
は、500〜100,000、好ましくは、800〜50,000なる範囲
内が適切である。
さらに、当該ビニル重合体(A−2)における環状ウ
レイドカルボニル基と活性水素基との当量比としては、
1:0.2〜1:5、好ましくは、1:0.4〜1:2.5なる範囲内が適
切である。
次に、前記した一分子中に少なくとも2個の活性水素
基を有する化合物(B)とは、水酸基、カルボキシル
基、1級アミノ基または2級アミノ基などの活性水素基
を、一分子中に少なくとも2個有する、低分子量化合物
または樹脂類を指称するものである。
当該化合物(B)として特に代表的なもののみを例示
するに留めれば、エチレングリコール、プロピレングリ
コール、テトラメチレングリコール、1,6−ヘキサンジ
オールもしくはグリセリンの如き低分子量ポリオール
類;ポリエステルポリオール、ールもしくは水酸基含有
ビニル重合体の如き水酸基含有重合体類;エチレンジア
ミン、ジエチレントリアミンもしくは、ヘキサメチレン
ジアミンの如き低分子量ポリアミン類;ダイマー酸とポ
リアミン類とを反応させて得られるポリアミドポリアミ
ン、もしくは側鎖に1級ないしは2級アミノ基を有する
ビニル重合体の如き高分子量ポリアミン類;アジピン
酸、セバチン酸、トリメリット酸もしくは、上述した如
き低分子量ポリオール類と、無水コハク酸もしくは無水
トリメリット酸の如き多価カルボン酸無水物とを付反応
せしめて得られる、エステル結合含有ポリカルボン酸の
ような低分子量ポリカルボン酸類;または、カルボキシ
ル基含有ポリエステル樹脂、もしくは側鎖にカルボキシ
ル基を有するビニル重合体の如きカルボキシル基含有樹
脂類などをはじめ、さらには、アミノ基と水酸基とを併
せ有するビニル重合体類や、水酸基とカルボキシル基と
を併せ有するビニル重合体類などである。
次にまた、前記した四級アンモニウム塩(C)は、環
状ウレイドカルボニル基を効率よく開環させるための触
媒として用いるものであり、たとえば、テトラメチルア
ンモニウム塩、テトラエチルアンモニウム塩、テトラプ
ロピルアンモニウム塩、テトラブチルアンモニウム塩、
トリメチル(2−ヒドロキシプロピル)アンモニウム
塩、テトラキス(ヒドロキシメチル)アンモニウム塩、
ベンジルトリメチルアンモニウム塩、シクロヘキシルト
リメチルアンモニウム塩、o−トリフルオロメチルフェ
ニルトリメチルアンモニウム塩等であって、環状ウレイ
ドカルボニル基を開環させると同時に、活性水素基に対
して高い反応性を有する反応性極性基を顕在化せしめる
ことのできる、重要な成分である。
かかる四級アンモニウム塩の対アニオンとして特に代
表的なもののみを例示するに留めれば、フルオライド、
クロライド、ブロマイドもしくはアイオダイドの如きハ
ロゲン類;アセテート、ブチレート、ベンゾエート、ジ
メチルベンゾンエートもしくはp−tert−ブチルベンゾ
エートの如きカルボキシラート類;またはハイドロキサ
イド、あるいはバイカーボネートなどであるが、就中、
フルオライドが好ましい。
以上に掲げられた、それぞれ、(A−1)成分と、
(B)成分と、(C)成分とから、本発明に係る熱硬化
性樹脂組成物を調製するには、まず、(A−1)成分
と、(B)成分とを、(A−1)成分中の環状ウレイド
カルボニル基と(B)成分中の活性水素基との当量比
が、1:0.2〜1:5、好ましくは、1:0.4〜1:2.5となるよう
な割合で配合し、さらに、(A−1)および(B)なる
両成分の固形分の合計100重量部に対して、(C)成分
の0.01〜10重量部、好ましくは、0.01〜5重量部となる
割合で配合すればよい。
以上に掲げられた、それぞれ、(A−2)成分と、
(C)成分とから、本発明に係る熱硬化性樹脂組成物を
調製するには、(A−2)成分の固形分100重量部に対
して、(C)成分の0.01〜10重量部、好ましくは、0.01
〜5重量部となる割合で配合すればよい。
当該四級アンモニウム塩(C)の使用量は、環状ウレ
イドカルボニル基と活性水素基との間の架橋反応を大き
く左右し、したがって、硬化性に大きく影響するもので
あり、特に、0.01重量部未満の場合には、架橋反応が充
分に進行し得なくなるし、一方、10重量部を超えて余り
に多くなると、熱硬化性樹脂組成物の貯蔵安定性が極端
に低下するようになるし、しかも、硬化物の耐水性など
も著しく低下するようになるので、いずれの場合も好ま
しくない。
また、四級アンモニウム塩触媒に対する、公知慣用の
ウレタン化触媒の併用も効果がある。
かかるウレタン化触媒の特に代表的なもののみを例示
するに留めれば、ジオクタン酸ジブチル錫、ジラウリン
酸ジブチル錫、オレイン酸第一錫もしくはオクタン酸第
一錫の如き有機錫化合物またはそれらの類似物;ホスフ
ィン酸;トリエチルアミン、トリエチレンジアミン、1,
8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕−7−ウンデセン、1,5−
ジアザビシクロ〔4.3.0〕−5−ノネンもしくはN−エ
チルモルホリンの如き第三有機(ジ)アミンまたはそれ
らの類似物などである。
かくして得られる本発明の熱硬化性樹脂組成物は、そ
の用途に応じて、有機溶剤溶液型、有機溶剤分散型、無
溶剤液状型または無溶剤固形型などのいずれの形態とし
ても用いることができる。
また、本発明の組成物はそのままでクリヤー組成物と
して使用することができるし、顔料が配合された形で着
色組成物として使用することもできる。
さらに、必要に応じて、レベリング剤、紫外線吸収
剤、酸化防止剤または顔料分散剤の如き公知慣用の各種
の添加剤類をも配合することができる。
〔実施例〕
次に、本発明を参考例、実施例、比較例、応用例およ
び比較応用例により、一層、具体的に説明する。以下に
おいて、部および%は特に断りのない限り、すべて重量
基準であるものとする。
参考例1〔環状ウレイドカルボニル基含有ビニル重合体
(A−1)の調製例〕 温度計、冷却管、撹拌機および窒素ガス導入管を備え
た四ッ口フラスコに、酢酸ブチルの500部、スチレンの5
0部、ブチルメタクリレートの238部、ラウリルメタクリ
レートの50部、N−メタクリロイルテトラエチレン尿素
の162部、アゾビスイソブチロニトリルの15部および
「パーブチルO」〔日本油脂(株)製のtert−ブチルパ
ーオキシオクトエート〕の5部を仕込んで、80℃に昇温
し、同温度に15時間のあいだ保持した。
次いで、「パーブチルO」の5部を追加して、80℃に
6時間保持して反応を続行させ、不揮発分が50.8%で、
25℃におけるガードナー粘度(以下、粘度と略記す
る。)がB−C2で、かつ、数平均分子量が6,040なる目
的樹脂の溶液を得た。以下、これを樹脂(A−1−1)
と略記するが、本例はテトラメチレンウレイドカルボニ
ル基含有ビニル重合体の調製例である。
参考例2(同上) 本例はトリメチレンウレイドカルボニル基含有ビニル
重合体の調製例である。
酢酸ブチルの使用量を1,000部とし、単量体混合物と
して、スチレンの100部、ブチルメタクリレートの501
部、ラウリルメタクリレートの100部およびN−メタク
リロイルトリメチレン尿素の299部を用いるように変更
した以外は、参考例2と同様にして、不揮発分が50.0%
で、かつ、数平均分子量が11,500なる目的樹脂を得た。
以下、これを樹脂(A−1−2)と略記する。
参考例3(同上) 本例はオクタメチレンウレイドカルボニル基含有ビニ
ル重合体の調製例である。
酢酸ブチルを1,000部とし、単量体混合物としての、
スチレンの10部、メチルメタクリレートの376部、ラウ
リルメタクリレートの80部、N−メタクリロイルオクタ
メチレン尿素の424部を用いるように変更した以外は、
参考例1と同様にして、不揮発分が49.6%で、かつ、数
平均分子量が12,100なる目的樹脂を得た。以下、これを
樹脂(A−1−3)と略記する。
参考例4〔活性水素基含有化合物(B)の調製例〕 本例は水酸基含有ビニル共重合体の調製例である。
参考例1の同様の反応容器に、キシレンの280部、ス
チレンの140部、ブチルアクリレートの772.8部、ラウリ
ルメタクリレートの159.6部、2−ヒドロキシエチルメ
タクリレートの324.8部、ホスホノキシエチルメタクリ
レートの2.8部およびアゾビスイソブチロニトリルの28
部を仕込んで110℃に昇温し、同温度で18時間の反応を
行ない、次いで、キシレンを加えて、不揮発分が39.7%
で、かつ、粘度がF−Gなる目的樹脂の溶液を得た。以
下、これを活性水素基含有化合物(B−1)略記する。
参考例5(同上) 本例は水酸基含有ポリエステル樹脂の調製例である。
すなわち、トリメチロールプロパンの134部、ε−カ
プロラクトンの342部およびテトライソプロピルチタネ
ートの1部よりなる混合物を、窒素雰囲気下、160℃で1
0時間反応せしめて、数平均分子量が500なる目的樹脂を
得た。以下、これを活性水素基含有化合物(B−2)と
略記する。
参考例6〔環状ウレイドカルボニル基および活性水素基
を併有するビニル重合体(A−2)の調製例〕 酢酸ブチルを1,000部とし、単量体混合物としての、
スチレンの100部、ブチルメタクリレートの523部、ラウ
リルメタクリレートの100部、N−メタクリロイルテト
ラメチレン尿素の162部および2−ヒドロキシエチルメ
タクリレートの115部よりなる混合物を用いるように変
更した以外は、参考例1と同様にして、不揮発分が50.0
%で、かつ、数平均分子量が8,600なる目的樹脂の溶液
を得た。以下、これを樹脂(A−2−1)と略記する
が、本例はテトラメチレンウレイドカルボニル基と水酸
基とを併有するビニル共重合体の調製例である。
参考例7(同上) 本例はオクタメチレンウレイドカルボニル基と水酸基
とを併せ有するビニル共重合体の調製例である。
酢酸ブチルを1,000部とし、単量体の組成を、スチレ
ンの100部、ブチルメタクリレートの472部、ラウリルメ
タクリレートの10部、N−メタクリロイルオクタメチレ
ン尿素の212部および2−ヒドロキシエチルメタクリレ
ートの116部とし、かつ、アゾビスイソブチロニトリル
を10部とした以外は、参考例1と同様にして、不揮発分
が51.0%で、かつ数平均分子量が18,000なる目的樹脂の
溶液を得た。以下、これを樹脂(A−2−2)と略記す
る。
参考例8〔環状ウレイドカルボニル基含有ビニル重合体
(A−1)の調製例〕 本例はテトラメチレンウレイドカルボニル基含有フッ
素樹脂の調製例である。
まず、窒素で充分に置換した1のステンレス製オー
トクレーブにエチルビニルエーテルの116部、「ベオバ
9」(オランダ国シェル社製の、C9なる分岐脂肪酸のビ
ニルエステル)の15部、N−(5−ビニルオキシカルボ
ニルペンタノイル)テトラメチレン尿素の134部、メチ
ルエチルケトンの333部および2,2′−アゾビス(2,4−
ジメチルバレロニトリル)の15部を仕込んだ。
次いで、液化採取したクロロトリフルオロエチレンの
235部を圧入し、撹拌しながら、60℃で15時間の反応を
行なったのち、未反応のクロトリフルオロエチレンをパ
ージして、不揮発分が58.5%で、かつ、数平均分子量が
14,000なる目的樹脂の溶液を得た。以下、これを樹脂
(A−1−4)と略記する。
実施例1〜5 参考例1〜7で得られた、それぞれ、環状ウレイドカ
ルボニル基含有ビニル重合体(A−1)および(A−
2)、ならびに、活性水素基含有化合物と、環状ウレイ
ドカルボニル基用の開環触媒(C)とを、第1表に示さ
れるような配合組成比に従って、各種の熱硬化性樹脂組
成物を調製した。
そのうち、実施例4の場合には、2,2−ジメチル−3
−ヒドロキシプロピル2,2−ジメチル−3−ヒドロキシ
プロピオネート〔以下、活性水素基含有化合物(B−
3)と略記する。〕を低分子ジオール類として用いた。
また、同表中の開環触媒(C)は、次の通りである。
(C−1)…テトラブチルアンモニウムフルオライド (C−2)…テトラブチルアンモニウムアセテート (C−3)…ベンジルトリメチルアンモニウムフルオラ
イド 比較例1〜4 第1表に示されるような配合組成比に従って、各種の
対照用熱硬化性樹脂組成物を調製した。
但し、比較例3にあっては、在来の市販品たる「アク
リディック52−748」〔大日本インキ化学工業(株)製
のアクリル樹脂〕と、「スーパーベッカミンL−117−6
0」(同上社製のメラミン樹脂)とを、固形分重量比
で、70/30となるように配合せしめて、対照用のアクリ
ル樹脂/メラミン樹脂系混合物となした。
また、比較例4にあっては、在来の市販品たる「アク
リディックA−800」(同上社製のアクリルポリオー
ル)と、「バーノックDN−950」(同上社製のポリイソ
シアネート)とを、100/30となるように配合せしめて、
対照用のアクリルポリオール/ポリイソシアネート樹脂
混合物となした。
実施例6 参考例8で得られた樹脂(A−1−4)の1,000部
に、「フルオネートK−704」〔大日本インキ化学工業
(株)製の水酸基含有フルオロオレフィン系重合体;不
揮発分=60%、固形分水酸基価=48〕の1,130部と、開
環触媒(C−1)の38部とを混合せしめて、熱硬化性樹
脂組成物を調製した。以下、これを樹脂組成物(RC−
6)と略記する。
応用例1〜6および比較応用例1〜4 各実施例および比較例で得られた、それぞれの熱硬化
性樹脂組成物を、各別に、燐酸亜鉛処理鋼板に塗装し、
次いで、第2表に示される通りの要領に従って、焼き付
けて、膜厚が40μmなる硬化塗膜を得、しかるのち、同
表に示される項目について諸塗膜性能の評価を行なっ
た。それらの結果は、まとめて、同表に示した。
〔発明の効果〕 以上のように、本発明の熱硬化性樹脂組成物は、貯蔵
安定性にも、硬化性にもすぐれることは勿論のこと、耐
酸性ならびに平滑性などにもすぐれる、極めて有用性の
高いものである。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 71/00 - 71/04 C08L 75/00 - 75/16 C08L 33/24 C09D 175/00 - 175/16 C09D 133/24 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一分子中に少なくとも2個の、下記一般式 〔但し、式中のnは2〜12なる整数であるものとす
    る。〕 で示される環状ウレイドカルボニル基を有するビニル重
    合体(A−1)と、一分子中に少なくとも2個の活性水
    素基を有する化合物(B)と、四級アンモニウム塩
    (C)とを含有することを特徴とする、熱硬化性樹脂組
    成物(但し、水性塗料組成物を除く)。
  2. 【請求項2】一分子中に少なくとも2個の、下記一般式 〔但し、式中のnは2〜12なる整数であるものとす
    る。〕 で示される環状ウレイドカルボニル基および活性水素基
    を有するビニル重合体(A−2)と、四級アンモニウム
    塩(C)とを含有することを特徴とする、熱硬化性樹脂
    組成物(但し、水性塗料組成物を除く)。
  3. 【請求項3】前記した活性水素基が、水酸基、カルボキ
    シル基またはアミノ基である、請求項1または2に記載
    の組成物。
  4. 【請求項4】前記した四級アンモニウム塩(C)が、四
    級アンモニウムフルオライドである、請求項1、2また
    は3に記載の組成物。
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