JP3041922B2 - 熱硬化性樹脂組成物 - Google Patents

熱硬化性樹脂組成物

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JP3041922B2
JP3041922B2 JP02255304A JP25530490A JP3041922B2 JP 3041922 B2 JP3041922 B2 JP 3041922B2 JP 02255304 A JP02255304 A JP 02255304A JP 25530490 A JP25530490 A JP 25530490A JP 3041922 B2 JP3041922 B2 JP 3041922B2
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は新規にして有用なる熱硬化性樹脂組成物に関
する。さらに詳細には、本発明はそれぞれ、一分子中に
少なくとも2個の2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4
−イル基(以下、シクロカーボネート基ともいう。)を
有するビニル重合体という特定の樹脂と、このシクロカ
ーボネート基の開環触媒を主体とする特定の開環触媒と
を基本とする硬化系;一分子中に少なくとも1個のシク
ロカーボネート基およびカルボキシル基を併せ有するビ
ニル重合体という特定の樹脂と、上記特定の開環触媒と
を基本とする別の硬化系;ならびに、一分子中に少なく
とも2個のシクロカーボネート基を有するビニル重合体
なる上記特定の樹脂と、特定の開環触媒と、さらに、一
分子中に少なくとも2個のカルボキシル基および/また
は酸無水基を有する特定の化合物とを基本とする硬化系
の、とりわけ、貯蔵安定性にすぐれる一液型の塗料用樹
脂組成物として、耐酸性、耐候性、ならびに平滑性の如
き塗膜外観などにすぐれる、種々の熱硬化性樹脂組成物
に関する。
そして、本発明のこうした熱硬化性樹脂組成物は、自
動車の車体や金属塗装などのように、従来において、主
として、アクリルポリオール/メラミン樹脂系塗料が用
いられていた分野などに利用されるものである。
〔従来の技術〕
近年、自動車業界を中心に、塗膜外観を重視する動き
がある。
ところが、就中、塗装・焼き付け後の仕上がり外観は
もとよりのこと、暴露下での劣化、とりわけ、酸性雨に
よる外観の低下などの塗膜外観の保持という問題に対し
て、現行のアミノプラスト系の硬化剤とアクリルポリオ
ールとの組み合わせになる塗料では、もはやこうした要
求性能を満足させることができなくなってきている。
こうした動きのなかで、ポリオール型樹脂とイソシア
ネート・プレポリマーとの組み合わせやシラノール基含
有樹脂とエポキシ基含有樹脂との組み合わせやトリアル
コキシシリル基による湿気硬化や水酸基含有樹脂と酸無
水基含有樹脂との組み合わせによる硬化系などの各種の
塗料が漸次、開発検討されている。
しかしながら、こうした塗料系のうち、ポリオール型
樹脂/イソシアネートプレポリマー系はポットライフが
短く作業性の面で大きな欠点を有するものである。
また、シラノール基含有樹脂とエポキシ基含有樹脂と
の硬化系、トリアルコキシシリル基の湿気硬化系は塗
装、焼き付け条件による硬化性の差が生じるし、外観も
満足のゆくものではない。
さらに、このような長期の貯蔵安定性や塗膜外観など
に加えて、自動車工業界を中心に、酸性雨にも耐える塗
膜をうることができる、極めて有用なる硬化系について
の早急なる開発が、強く要望されるようになって来てい
るのが現状である。
そこで、本発明者らは上述した如き従来技術における
種々の欠点ないしは問題点の解消ないしは解決を図り、
加えて、上述した如き要望に添うべく、鋭意、研究に着
手した。
したがって、本発明が解決しようとする課題は、貯蔵
安定性にすぐれる一液型塗料用樹脂組成物であって、し
かも、耐酸性、耐候性ならびに平滑性の如き塗膜外観な
どにすぐれる、極めて有用なる塗料用樹脂組成物を提供
することである。
そこで、本発明者らは、上述した如き発明が解決しよ
うとする課題に照準を合わせて、鋭意、検討を重ねた結
果、一つには、2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4−
イル基、とりわけ、一般式 で示される基を有するビニル(共)重合体、またはシク
ロカーボネート基およびカルボキシル基を併せ有するビ
ニル共重合体と、カルボキシル基および/または酸無水
基を有するビニル共重合体とを必須の皮膜形成性成分と
して含んで成り、さらに、シクロカーボネート基の開環
触媒をも配合せしめた形の熱硬化性樹脂組成物が、貯蔵
安定性にすぐれ、したがって、作業性が良好なる一液型
塗料を与え、しかも、耐酸性は勿論のこと、さらに耐候
性ならびに塗膜外観などに優れる塗膜を与えるものであ
ることを見い出すに及んで、本発明を完成させるに到っ
た。
すなわち、本発明は必須の成分として、それぞれ、一
分子中に少なくとも2個のシクロカーボネート基、とり
わけ、前掲の一般式〔I〕で示されるような特定の基
(以下同様)を有するビニル重合体(A−1)と、開環
触媒(B)とを含んで成る熱硬化性樹脂組成物;一分子
中に少なくとも1個の、シクロカーボネート基およびカ
ルボキシル基を併せ有するビニル重合体(A−2)と、
開環触媒(B)とを含んで成る熱硬化性樹脂組成物;あ
るいは上記したビニル重合体(A−1)と開環触媒
(B)と、さらに、一分子中に少なくとも2個のカルボ
キシル基および/または酸無水基を有する化合物(C)
とを含んで成る熱硬化性樹脂組成物を提供するものであ
る。
ここにおいて、上記した一分子中に少なくとも1個の
シクロカーボネート基を有するビニル重合体(A−1)
として特に代表的なもののみを例示するにとどめれば、
アクリル系重合体、ビニルエステル系重合体、α−オレ
フィン系重合体、フルオロオレフィン系重合体または塩
素化オレフィン系重合体などであるし、就中、一分子中
に少なくとも2個のシクロカーボネート基を有するビニ
ル重合体(A−1)としては、たとえば、一分子中に1
個のα,β−エチレン性不飽和二重結合(以下、不飽和
結合ともいう。)と、少なくとも1個のシクロカーボネ
ート基、とりわけ、前掲の一般式〔I〕で示されるよう
なシクロカーボネート基とを併せ有する化合物と、他の
重合性不飽和単量体との共重合反応によって得られるも
のでもよいし、イソシアネートエチル(メタ)アクリレ
ート共重合体の如き公知慣用のイソシアネート基含有重
合体にカーボネートモノアルコールを付加反応せしめて
得られるものでもよいし、あるいは、公知慣用の酸クロ
ライド基含有重合体にカーボネートモノアルコールを付
加反応せしめて得られるものでもよいが、就中、不飽和
結合とシクロカーボネート基を併有する化合物と水酸基
含有重合性不飽和単量体との共重合によるのが、一層、
簡便であるので、特に推奨される。
当該分子中に少なくとも2個のシクロカーボネート基
を含有するビニル系共重合体を得るに当たって用いられ
る、まず、分子中に一個の重合性不飽和二重結合と少な
くとも1個のシクロカーボネート基とを併せ有する化合
物として特に代表的なもののみを例示するに留めれば、
一般式 で示される、それぞれ、2,3−カーボネートプロピル
(メタ)アクリレート、2−メチル−2,3−カーボネー
トプロピル(メタ)アクリレート、3,4−カーボネート
ブチル(メタ)アクリレート、3−メチル−3,4−カー
ボネートブチル(メタ)アクリレート、4−メチル−3,
4−カーボネートブチル(メタ)アクリレート、4,5−カ
ーボネートペンチル(メタ)アクリレート、6,7−カー
ボネートヘキシル(メタ)アクリレート、5−エチル−
5,6−カーボネートヘキシル(メタ)アクリレートもし
くは7,8−カーボネートオクチル(メタ)アクリレート
の如きアクリレート系;または2,3−カーボネートプロ
ピルビニルエーテル、メチル−2,3−カーボネートプロ
ピルマレートもしくはメチル−2,3−カーボネートプロ
ピルイタコネートの如きビニル系などの化合物である。
そして、これらの化合物の使用量としては、全単量体
量を100重量部とした場合に、1〜70重量部、好ましく
は、5〜50重量部、より好ましくは、5〜35重量部なる
範囲内が適切である。
1重量部未満では、どうしても、かかる化合物の効果
が期待出来ないし、一方、70重量部を超えて余りに多く
用いると、残存するシクロカーボネート基によって、ど
うしても、硬くて脆い塗膜となるので、いずれの場合も
好ましくない。
次いで、シクロカーボネート基を含有する不飽和単量
体と共重合可能な他のビニル単量体としては、特に限定
されるものではないが、さらに官能基として水酸基およ
び/またはカルボキシル基を含有する不飽和単量体の共
重合が、本発明の効果を高めることができる。
こうした水酸基含有不飽和単量体として特に代表的な
もののみを例示するに止めれば、2−ヒドロキシエチル
(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)
アクリレートの如きβ−ヒドロキシアルキル(メタ)ア
クリレート類;2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、4
−ヒドロキシブチルビニルエーテルの如き2−ヒドロキ
シアルキルビニルエーテル類;アリルアルコールもしく
はヒドロキシエチルアリールエーテルの如きアリル化合
物;さらには、上掲された各種の単量体に対してε−カ
プロラクトンを付加した水酸基含有不飽和単量体を挙げ
ることができる。
水酸基の導入により、カーボネートとの反応が起こっ
て、架橋密度の増大化をも誘起し、ひいては、耐溶剤性
ならびに耐候性などが向上する。
また、カルボキシル基含有不飽和単量体をも用いるこ
とができる。
かかるカルボキシル基含有不飽和単量体の使用によれ
ば、カルボキシル基含有または酸無水基含有化合物との
相溶性を著しく向上させることとなるので、特に有効で
ある。
本発明において用いられるカルボキシル基含有不飽和
単量体として特に代表的なもののみを例示するに留めれ
ば、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、もし
くはイタコン酸の如き、α,β−エチレン性不飽和モノ
ーないしはジカルボン酸類;マレインジエチル、マレイ
ン酸ジブチル、フマル酸ジブチルもしくはイタコン酸ジ
エチルの如き、α,β−エチレン性不飽和ジカルボン酸
と炭素数が1〜4なる1価アルコールとのエステル化
物;または2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート
の如き水酸基含有ビニル単量体に、無水フタル酸の如き
酸無水物を付加させて得られるカルボキシル基含有不飽
和単量体などである。
当該シクロカーボネート基含有ビニル重合体(A−
1)中には、必要に応じて、さらに、グリシジル(メ
タ)アクリレートの如きグリシジル基含有単量体をも、
共重合成分として用いることにより、かかるグリシジル
基を導することもできる。
ただし、本発明組成物の安定性を考慮した場合には、
これらのグリシジル基含有単量体の使用量としては、全
単量体量を100重量部とした場合に、20重量部までに留
めるべきである。
さらに、共重合可能な他のビニル単量体として特に代
表的なもののみを挙げるに留めれば、炭素数が1〜22な
るアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート、
2−エトキシエチル(メタ)アクリレートもしくはシク
ロヘキシル(メタ)アクリレートの如き、反応性極性基
不含有の各種(メタ)アクリレート類;グリシジル(メ
タ)アクリレートの如き、反応性極性基含有の各種(メ
タ)アクリレート;スチレン、ターシャリーブチル(te
rt−ブチル)スチレン、α−メチルスチレンもしくはビ
ニルトルエンの如き芳香族ビニル単量体;(メタ)アク
リルアミドもしくはN−アルコキシメチル化(メタ)ア
クリルアミドの如き各種(メタ)アクリルアミド類;あ
るいはテトラフルオロエチレンもしくは、ヘキサフルオ
ロプロピレン、クロロトリフルオロエチレンまたはフッ
化ビニリデンの如き、各種の含フッ素ビニル単量体など
をはじめ、さらには、(メタ)アクリロニトリルの如
き、各種のシアノ基含有ビニル単量体;酢酸ビニル、ピ
バリン酸ビニルまたはバーサティック酸ビニルの如き、
各種のビニルエステル類;エチルビニルエーテル、イソ
ブチルビニルエーテルまたはシクロヘキシルビニルエー
テルの如き、各種のビニルエーテル類;あるいは3−ク
ロロ−2−アシッドホスホキシプロピル(メタ)アクリ
レートの如き、各種の燐酸基含有(メタ)アクリレート
などである。
他方、前記した一分子中に少なくとも1個の、シクロ
カーボネート基およびカルボキシル基を併せ有するビニ
ル重合体(A−2)としては、たとえば、前掲された如
き、分子中に1個の不飽和結合と少なくとも1個のシク
ロカーボネート基とを併せ有する化合物と、前掲された
如きカルボキシル基含有不飽和単量体と、三級アミノ基
含有ビニル単量体と、さらに、前掲された如き共重合可
能な他のビニル単量体との共重合反応によって得られる
ものなどである。
ここにおいて、上記した三級アミノ基含有ビニル単量
体(a−3)として特に代表的なもののみを例示するに
留めれば、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリ
レート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレ
ートもしくはN,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)ア
クリレートの如きN,N−ジアルキルアミノアルキル(メ
タ)アクリレート類などである。
そして、かかる三級アミノ基含有ビニル単量体(a−
3)の使用量としては、全単量体の使用量を100重量部
とした場合に、5重量部までの範囲内が適切である。
5重量部を超えて余りに多く用いる場合には、どうし
ても、得られるビニル共重合樹脂それ自体が着色し易
く、ひいては、耐候性を損ねることになるので好ましく
ない。
また、上述したカルボキシル基含有ビニル単量体(a
−2)の使用量としては、1〜50重量部、好ましくは、
5〜35重量部なる範囲内が適切であるし、さらに、上述
した共重合可能な他のビニル単量体の使用量としては、
98重量部までの範囲内が適切である。
特に、カルボキシル基含有ビニル単量体の使用量が1
重量部未満の場合には、どうしても、充分な架橋密度を
持ったものが得られ難くなり、ひいては、耐溶剤性、硬
度ならびに諸物性を満足させることができなくなるし、
一方、50重量部を超えて余りに多く用いる場合には、ど
うしても、残存するカルボキシル基の増大によって、耐
水性や耐候性などが低下するようになるので、いずれの
場合も好ましくない。
以上に掲げられた各種の重合性不飽和単量体は、いず
れも、単独使用でも2種以上の併用でもよいことは、勿
論である。
上掲された如き各種の単量体を用いて当該ビニル共重
合体を調製するには、溶液重合法や非水分散重合法など
の公知慣用のいずれの重合方法をも適用しうるが、溶液
ラジカル重合法によるのが、最も簡便である。
ここで用いられる溶剤類として特に代表的なもののみ
を例示するに留めれば、トルエン、キシレン、シクロヘ
キサン、n−ヘキサンもしくはオクタンの如き炭化水素
系溶剤;酢酸メチル、酢酸−n−ブチルもしくは酢酸ア
ミルの如きエステル系溶剤;またはアセトン、メチルエ
チルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルアミルケ
トンもしくはシクロヘキサノンの如きケトン系溶剤など
であり、これらは単独使用でも2種以上の併用でもよ
い。
また、ラジカル重合開始剤として特に代表的なものの
みを挙げれば、アゾビスイソブチロニトリルで代表され
るアゾ系またはベンゾイルパ−オキサイドで代表される
過酸化物系などの、公知慣用のものである。さらに、必
要に応じて、分子量調節剤として、ウラリルメルカプタ
ン、オクチルメルカプタン、2−メルカプトエタノー
ル、チオグリコール酸オクチル、3−メルカプトプロピ
オン酸またはα−メチルスチレンダイマーの如き公知慣
用の各種の連鎖移動剤を用いることもできる。
かくして得られる当該ビニル共重合樹脂の数平均分子
量としては、800〜50,000なる範囲、好ましくは、1,500
〜50,000なる範囲が適切である。800未満である場合に
は、どうしても、所要の性能を持ったものが得られ難く
なるし、一方、50,000を超える場合には、どうしても、
作業性などに悪影響を及ぼすことになるので、いずれの
場合も好ましくない。
次いで、前記したカルボキシル基および/または酸無
水基含有化合物(C)としては、こうした特定の官能基
を有するビニル系共重合体、ポリエステル樹脂および低
分子化合物よりなる群から選ばれる少なくとも1種以上
の化合物などが特に代表的なものとして挙げられる。
それらのうち、まず、ビニル系共重合体としては、カ
ルボキシル基含有不飽和単量体および/または酸無水基
含有不飽和単量体を、上掲した如き共重合可能な他の不
飽和単量体と共重合させることにより得られるようなも
のでよい。
かかるカルボキシル基含有不飽和単量体としては、勿
論、前述した如き各種のものが用いられる。
また、酸無水基含有不飽和単量体としては、無水マレ
イン酸や無水イタコン酸などに代表される酸無水基と不
飽和基とを併せ有するようなものである。
カルボキシル基含有不飽和単量体および/または酸無
水基含有不飽和単量体と共重合可能な他の不飽和単量体
としては、上掲したような、シクロカーボネート基と共
重合可能なる各種の不飽和単量体が、勿論、そのまま用
いられる。
カルボキシル基含有ポリエステル樹脂としては、酸成
分を多価アルコールに対して過剰に反応させて得られる
ようなものとか、あるいは、水酸基含有ポリエステル樹
脂に酸無水基を反応させて得られるようなものなどがあ
る。
ここで言うポリエステル樹脂とは、特別なものではな
く、フタル酸、イソフタル酸、アジピン酸、マレイン酸
またはダイマー酸などの如き多価カルボン酸とエチレン
グリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリ
コールまたはトリメチロールプロパンなどの如きポリオ
ールとを、公知慣用の方法に従って縮合させて得られる
ようなものなどである。
より具体的には、ポリオール成分が過剰となるような
条件で反応させて得られる水酸基末端ポリエステルにト
リメリット酸などの酸無水基含有化合物を付加させるこ
とにより得られるものとか、あるいは、最初から多価カ
ルボン酸が過剰となるような条件で反応させて得られる
ものとか言った形の、カルボキシル基末端ポリエステル
樹脂が挙げられる。さらに、エポキシ化合物を付加せし
めることによって、水酸基を導入することもできる。
また、本発明で言うカルボキシル基含有低分子化合物
としては、アジピン酸、フタール酸、イソフタル酸また
はダイマー酸などを挙げることができるし、さらには、
p−オキシ安息香酸の如きオキシカルボン酸を用いるこ
ともできる。
一方、酸無水基含有低分子化合物としては、トリメリ
ット酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水
フタル酸、無水ヘット酸、無水ハイミック酸、無水マレ
イン酸、無水イタコン酸、無水ピロメリット酸、グリセ
ロールトリス(トリメリテート)またはエチレングライ
コールジ(トリメリテート)などが挙げられる。
別に、前記した一分子中に少なくとも2個のカルボキ
シル基を有する化合物の特に代表的なものとしては、上
掲された如き各種の化合物のうち、官能基(反応性極性
基)として、専ら、カルボキシル基を有するものと読み
換えた形のものが挙げられることは、言うまでもない。
これらの化合物(C)は、主として、シクロカーボネ
ート基を有するビニル重合体(A−1)、あるいはシク
ロカーボネート基およびカルボキシル基を併せ有するビ
ニル重合体(A−2)の架橋剤として作用するものであ
る。
次いで、前記した開環触媒(B)としては、まず、シ
クロカーボネート基の開環触媒が挙げられるし、また、
エポキシ基の開環触媒も挙げられる。
これらの各触媒のうち、まず、前者のシクロカーボネ
ート基開環触媒の方は、主として、シクロカーボネート
基に基ずく脱二酸化炭素(脱炭酸ガス)反応にとって重
要なものであるが、特に代表的なもののみを例示するに
留めれば、テトラメチルアンモニウムブロマイド、トリ
メチルベンジルアンモニウムハイドロオキサイド、2−
ヒドロキシピリジン、トリメチルベンジルアンモニウム
メトキサイド、フェニルトリメチルアンモニウムクロラ
イド、フェニルトリメチルアンモニウムブロマイド、フ
ェニルトリメチルアンモニウムハイドロオキサイド、フ
ェニルトリメチルアンモニウムヨーダイド、フェニルト
リメチルアンモニウムトリブロマイド、ホスホコリンク
ロライドナトリウム塩、ステアリルアンモニウムブロマ
イド、テトラ−n−アミルアンモニウムヨーダイド、テ
トラ−n−ブチルアンモニウムブロマイド、テトラ−n
−ブチルアンモニウムハイドロオキサイド、テトラ−n
−ブチルアンモニウムホスフェート、テトラ−n−デシ
ルアンモニウムトリクロライド、テトラエチルアンモニ
ウムハイドロオキサイド、トリエチルアンモニウムクロ
ライド、テトラエチルアンモニウムテトラフルオロボレ
ート、アセチルコリンブロマイド、アルキルジメチルベ
ンジルアンモニウムクロライド、ベンジルコリンブロマ
イド、ベンジル−n−ブチルアンモニウムブロマイド、
ベタイン、ブチリルクロライド、ビス(テトラ−n−ブ
チルアンモニウム)ジクロメートもしくはトリメチルビ
ニルアンモニウムブロマイドの如き四級アンモニウム塩
類;アリルトリフェニルホスホニウムクロライド、n−
アミルトリフェニルホスホニウムブロマイド、ベンジル
トリフェニルホスホニウムクロライド、ブロモメチルト
リフェニルホスホニウムブロマイド、2−ジメチルアミ
ノエチルトリフェニルホスホニウムブロマイド、エトキ
シカルボニルホスホニウムブロマイド、n−ヘプチルト
リフェニルホスホニウムブロマイド、メチルトリフェニ
ルホスホニウムブロマイド、テトラキス(ヒドロキシメ
チル)ホスホニウムサルフェートもしくはテトラフェニ
ルホスホニウムブロマイドの如き、ホスホニウム塩類;
燐酸、p−トルエンスルホン酸もしくはジメチル硫酸の
如き酸触媒;または炭酸カルシウムの如き炭酸塩などで
ある。
そして、当該シクロカーボネート基開環触媒の使用量
としては、前述したビニル系共重合樹脂の固形分100重
量部に対して、0.05〜60ミリモル、好ましくは、0.1〜4
0ミリモルなる範囲内である。
かかる使用量は、前述のビニル系共重合樹脂とカルボ
キシル基含有および/または酸無水基含有化合物との焼
き付けのさいの温度を大きく左右するものであるが、特
に、0.05ミリモル未満の場合には、どうしても、架橋反
応が充分に進行し得なくなるし、一方、60ミリモルを超
えて余りにも多くなると、熱硬化性樹脂組成物の貯蔵安
定性が極端に低下し、しかも、塗膜の耐水性なども著し
く低下するようになるので、いずれの場合も好ましくな
い。
次いでまた、エポキシ基開環触媒は、かくして、シク
ロカーボネート基の脱炭酸ガス反応によって生じる、そ
れぞれ、エポキシ基とカルボキシル基含有および/また
は酸無水基含有化合物との反応を促進するために用いら
れてもよい成分であるが、かかる成分としては、エステ
ル化反応を進行せしめるために、通常用いられる2−メ
チルイミダゾールなど塩基性触媒の使用が最も好まし
く、シクロカーボネート基の開環触媒と共通して、効果
あらしめるものとして、上述の如き各種の4級アンモニ
ウム塩が最も好ましい。
また、4級アンモニウム塩触媒に対するトリフェニル
フォスフィンなどの併用も効果がある。
当該エポキシ基開環触媒の使用量としては、前述のビ
ニル系共重合樹脂の固形分重量100部に対して、5重量
部までの範囲内が適当である。
かくして得られる本発明の熱硬化性樹脂組成物は、そ
のまま、クリヤー塗料として使用することができるし、
さらには、顔料を配合せしめることにより、エナメル塗
料として使用することもできる。
また、本発明の組成物には、必要に応じて、レベリン
グ剤、紫外線吸収剤、または顔料分散剤などのような、
公知慣用の各種の添加剤類を配合せしめることができ
る。
さらに、本発明組成物には、公知慣用のセルロース系
化合物、可塑剤またはポリエステル樹脂などを、添加配
合せしめることもできる。
本発明の熱硬化性樹脂組成物の塗装方法としては、刷
毛塗り、スプレー塗装またはロール塗装などの公知慣用
の方法が採用できるし、硬化方法としては60〜180℃な
る幅広い範囲内の、いわゆる強制乾燥から焼き付け硬化
に及ぶものであり、かくして、本発明組成物の必須の皮
膜形成性成分たる前記ビニル系共重合体中に存在する、
シクロカーボネート基と、特定の化合物に存在するカル
ボキシル基または酸無水基との量比を、あるいはシクロ
カーボネート基開環触媒とか、さらには、このシクロカ
ーボネート基開環触媒とエポキシ開環触媒との組み合わ
せなどに応じた最適配合を設計せしめることができる。
かくして得られる本発明の熱硬化性樹脂組成物は、と
りわけ、耐酸性、耐候性ならびに平滑性の如き塗膜外観
などにすぐれる、極めて有用なものである。
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、自動車トップコー
ト、あるいは各種の金属素材を中心に利用することがで
きる。就中、アクリル樹脂/メラミン樹脂塗料系のよう
に、未だに耐酸性、耐候性ならびに塗膜外観などの面
で、要求されるレベルに達してない分野において、顕著
な効果が期待できる。
〔実施例〕
次に、本発明を参考例、実施例、比較例、応用例およ
び比較応用例により、一層、具体的に説明する。以下に
おいて、部および%は特に断りのない限り、すべての重
量基準であるものとする。
参考例1〔分子中にシクロカーボネート基およびカルボ
キシル基を併有するビニル共重合樹脂(A−2)の調製
例〕 温度計、冷却管、攪拌機および窒素ガス導入管を備え
た四ツ口フラスコに、2−メチル−2,3−カーボネート
プロピルメタクリレートの200部、メチルメタクリレー
トの220部、スチレンの200部、n−ブチルメタクリレー
トの250部およびメタクリ酸の130部からなる混合物のう
ちの200部と、トルエンの500部およびn−ブタノールの
200部と、tert−ブチルパーオキシオクトエート(TBP
O)の12部およびアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)
の5部とを仕込んで、90℃に30分のあいだ保持し、次い
で、30分間を要して115℃まで昇温し、同温度におい
て、残りの単量体混合物800部と、酢酸イソブチルの300
部とTBPOの12部およびAIBNの5部とからなる混合物を4
時間に亘って滴下し、滴下終了後も、同温度に10時間の
あいだ保持して反応を続行させ、不揮発分が50.9%で、
25℃におけるガードナー粘度(以下同様)がZで、か
つ、数平均分子量が12,000なる目的樹脂の溶液を得た。
以下、これを樹脂(A−2−1)と略記する。
参考例2(同上) 単量体混合物として、2,3−カーボネートプロピル・
モノマレートの250部、スチレンの250部、n−ブチルメ
タクリレートの200部、ラウリルメタクリレートの150
部、メチルメタクリレートの130部およびメタクリル酸
の20部よりなる混合物を用いるように変更した以外は、
参考例1と同様にして、不揮発分が50.6%で、粘度がZ1
で、かつ、数平均分子量が14,000なる目的樹脂の溶液を
得た。以下、これを樹脂(A−2−2)と略記する。
参考例3(同上) 単量体混合物として、2,3−カーボネートブチルアリ
ルエーテルの300部、酢酸ビニルの400部、「ベオバ
9」(オランダ国シェル社製の、アルキル基の炭素数が
なる分岐状脂肪族モノカルボン酸のビニルエステル)の
100部およびアジピン酸モノビニルエステルの200部より
なる混合物を用いるように変更した以外は、参考例1と
同様にして、不揮発分が50.3%で、粘度がS−Tで、か
つ、数平均分子量が10,000なる目的樹脂の溶液を得た。
以下、これを樹脂(A−2−3)と略記する。
参考例4〔分子中にシクロカーボネート基を含有するビ
ニル系共重合樹脂(A−2)の調製例〕 温度計、冷却管、攪拌機および窒素ガス導入管を備え
た四つ口フラスコに、キシレンの500部およびn−ブタ
ノールの300部を仕込んで、120℃まで昇温した処へ、2,
3−カーボネートプロピルメタクリレートの300部、メチ
ルメタクリレートの200部、スチレンの200部およびn−
ブチルメタクリレートの300部からなる混合物と、キシ
レンの200部、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)の1
0部および、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキ
サノエートの20部の混合物とを、同温度で5時間かけて
滴下し、滴下終了後も、同温度に7時間のあいだ保持し
て反応を続行させ、不揮発分が50.4%で、25℃における
ガードナー粘度(以下、粘度と略記する。)がM−N
で、かつ、数平均分子量が11,000なる目的樹脂の溶液を
得た。以下、これを樹脂(A−1−1)と略記する。
参考例5(同上) 単量体混合物として、3エチル−3,4−カーボネート
ブチルアクリレートの150部、スチレンの150部、イソブ
チルメタクリレート450部、2−エチルヘキシルメタク
リレートの150部、2,3−カーボネートプロピルアクリレ
ートの50部および2−ヒドロキシエチルメタクリレート
の50部なる混合物を用いるように変更した以外は、参考
例1と同様にして、不揮発分が50.6%で、かつ、粘度が
Yなる目的樹脂の溶液を得た。以下、これを樹脂(A−
1−2)と略記する。
参考例6(同上) 単量体混合物として、2,3−カーボネートブチルアリ
ルエーテルの300部、酢酸ビニルの500部、「ベオバ
9」(オランダ国シェル社製の、アルキル基の炭素数が
なる分岐状脂肪族モノカルカルボン酸のビニルエステ
ル)の200部よりなる混合物を用いるように変更した以
外は、参考例1と同様にして、不揮発分が50.3%で、粘
度がQで、かつ、数平均分子量が10,000なる目的樹脂の
溶液を得た。以下、これを樹脂(A−1−3)と略記す
る。
参考例7(分子中にカルボキシル基を含有するビニル系
共重合体の調製例) 単量体混合物として、アクリル酸の300部、スチレン
の300部およびn−ブチルメタアクリレートの400部を用
い、開始剤としての、それぞれ、AIBNの15部、tert−ブ
チルパ−2−エチルヘキサノエートの70部を用いるよう
に変更した以外は、参考例1と同様にして、不揮発分が
50.2%で、かつ、粘度がOなる目的樹脂の溶液を得た。
以下、これを樹脂(C−1)と略記する。
参考例8(分子中にカルボキシル基を含有するポリエス
テル樹脂の調製例) 「プラクセル 308」〔ダイセル化学(株)製のカプ
ロラクトン重合ポリオール〕の500部に無水フタル酸の8
7部を、キシレンの100部および酢酸ブチルの50部に仕込
んだのち、120℃にて2時間のあいだ反応を行なって、
不揮発分が80%で、かつ、粘度がQなる目的樹脂の溶液
を得た。以下、これを樹脂(C−2)と略記する。
実施例1〜11 参考例1〜6で得られた各タイプのシクロカーボネー
ト基含有樹脂溶液と、参考例7および8で得られた、そ
れぞれ、カルボキシル基含有ビニル系共重合体およびカ
ルボキシル基含有ポリエステル樹脂、ならびに、グリセ
ロールトリス(トリメリテート)なる各タイプのカルボ
キシル基含有および酸無水基含有化合物と、さらに、シ
クロカーボネート基開環触媒とを、必要に応じて、エポ
キシ基開環触媒をも用い、かつ、第1表に示されるよう
な配合組成比に従って、本発明の熱硬化性樹脂組成物、
つまり、一液型焼き付け用クリヤー塗料を得た。
比較例1〜3 参考例1で得られた、シクロカーボネート基含有樹脂
の溶液のみの対照用塗料用組成物(比較例1品)と、こ
の参考例1で得られたシクロカーボネート基含有樹脂の
溶液と、参考例7で得られたカルボキシル基含有ビニル
系共重合体とを用いただけの対照用塗料組成物(比較例
2品)とを得た。
なお、比較例3としては、在来の市販品たる「アクリ
ディック 52−748」〔大日本インキ化学工業(株)製
のアクリル樹脂〕と「スーパーベッカミン L−117−6
0」(同上社製のメラミン樹脂)とを、70/30(固形分重
量比)なる配合組成比で配合した形の対照用アクリル樹
脂/メラミン樹脂系塗料を調製した。
応用例1〜11および比較応用例1〜3 それぞれの熱硬化性樹脂組成物を、各別に、燐酸亜鉛
処理鋼板にスプレー塗装し、次いで、第1表に示される
通りの要領に従って、焼き付けて硬化塗膜を得、しかる
のち、同表に示される項目について、諸塗膜性能の評価
を行なった。それらの結果は、同表に示した。
但し、同表中の各開環触媒は、次の通りである。
化合物1−1…トリメチルベンジルアンモニウムハイ
ドロオキサイド 化合物1−2…2−ハイドロキシピリジン 化合物1−3…トリエチルアンモニウムクロライド 化合物2−1…トリフェニルホスフィン 化合物2−2…2−メチルイミダゾール なお、第1表は、実施例および比較例についても、さ
らには、応用例および比較例応用例についても、共通の
ものである。
塗料の諸性能ならびに硬化塗膜の諸性能の評価は、次
のような要領で行なったものである。
塗料組成物の安定性…50℃に7日間のあいだ保存したの
ちの、塗料の粘度変化の度合を観測した。
ゲル分率…同表に示される通りの焼付条件で硬化させた
塗膜(硬化塗膜)をアセトン中に、室温で24時間に亘っ
て浸漬させたのちの不溶解分を測定した。
硬度…三菱鉛筆「ユニ」を用いて、塗膜に傷が付くまで
の硬度を以て表示した。
エリクセン値…エリクセン・テスターを用いて測定し、
“mm"で表示した。
耐水性…50℃の温水中に24時間のあいだ浸漬させたのち
の塗膜の状態変化の度合を、目視により判定した。
キシレンラビング…1kgの荷重をかけたフェルトに、キ
シレンを含ませて、10往復のラビングを行なったのちの
塗膜の状態変化を、目視により判定した。
耐薬品性…それぞれ、5%H2SO4および5%NaOH水溶液
中に、各別に、40℃で、24時間のあいだ浸漬させたのち
の塗膜の状態変化を、目視により判定した。
耐候性…QUVテストと屋外暴露との双方について行なっ
た。
QUVテスト…アメリカ国Q−パネル社製の耐候性試験機
を用いて、2,000時間に亘る促進耐候性試験を行なった
のちの光沢保持率を“%”で以て表示した。
屋外暴露…タイ国バンコク市郊外において、暴露台の傾
きが5゜なる角度で、2年間に及ぶ屋外暴露を行なった
のちの光沢保持率を“%”で以て表示した。
塗膜外観…ガラス面に各塗料をスプレー塗装し、焼付け
を行なったのちの硬化塗膜の肌の平滑性を目視により判
定した。
〔発明の効果〕
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、一夜型塗料として、
貯蔵安定性にすぐれ、したがって、作業性が良好である
ことは勿論、加えて、耐酸性にも、耐候性にも、塗膜外
観、とりわけ、平滑性などにもすぐれるものである。
したがって、本発明の熱硬化性樹脂組成物は、焼き付
け用塗料として新機軸を拓くものであると言えよう。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 1/00 - 101/16 C09D 1/00 - 201/10

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一分子中に少なくとも2個の2−オキソ−
    1,3−ジオキソラン−4−イル基を有するビニル重合体
    (A−1)と、開環触媒(B)とを含有することを特徴
    とする、熱硬化性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】一分子中に少なくとも1個の、2−オキソ
    −1,3−ジオキソラン−4−イル基とカルボキシル基と
    を併せ有するビニル重合体(A−2)と、開環触媒
    (B)とを含有することを特徴とする、熱硬化性樹脂組
    成物。
  3. 【請求項3】一分子中に少なくとも2個の2−オキソ−
    1,3−ジオキソラン−4−イル基を有するビニル重合体
    (A−1)と、開環触媒(B)と、一分子中にカルボキ
    シル基および/または酸無水基を有する化合物(C)と
    を含有することを特徴とする、熱硬化性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】前記した2−オキソ−1,3−ジオキソラン
    −4−イル基が、一般式 で示されるものである、請求項1、2または3に記載の
    組成物。
  5. 【請求項5】前記した一分子中に少なくとも2個のカル
    ボキシル基および/または酸無水基を有する化合物
    (C)が、ポリエステル樹脂、ビニル系共重合体および
    低分子化合物よりなる群から選ばれる少なくとも1種の
    ものである、請求項3に記載の組成物。
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