JP3087302B2 - 粉体塗料用熱硬化性樹脂組成物 - Google Patents

粉体塗料用熱硬化性樹脂組成物

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JP3087302B2 JP02287107A JP28710790A JP3087302B2 JP 3087302 B2 JP3087302 B2 JP 3087302B2 JP 02287107 A JP02287107 A JP 02287107A JP 28710790 A JP28710790 A JP 28710790A JP 3087302 B2 JP3087302 B2 JP 3087302B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は新規にして有用なる粉体塗料用熱硬化性樹脂
組成物に関する。さらに詳細には、本発明はそれぞれ、
一分子中に少なくとも2個の2−オキソ−1,3−ジオキ
ソラン−4−イル基(以下、シクロカーボネート基とも
いう。)を有するビニル重合体という特定の樹脂と、こ
のシクロカーボネート基の硬化触媒を主体とする特定の
硬化触媒とを基本とする硬化系;ならびに、一分子中に
少なくとも2個のシクロカーボネート基を有するビニル
重合体なる上記特定の樹脂と、特定の硬化触媒と、さら
に、一分子中に少なくとも2個のカルボキシル基および
/または酸無水基を有する特定の化合物とを基本とする
硬化系の、とりわけ、貯蔵安定性にすぐれる粉体塗料用
熱硬化性樹脂組成物として、耐酸性、耐候性、ならびに
平滑性の如き塗膜外観などにすぐれる、極めて有用なる
粉体塗料用熱硬化性樹脂組成物に関する。
そして、本発明のこうした粉体塗料用熱硬化性樹脂組
成物は、自動車の車体や金属塗装などのように、従来に
おいて、主として、アクリルポリオール/メラミン樹脂
系塗料が用いられていた分野などに利用されるものであ
る。
〔従来の技術〕
低公害塗料として開発された粉体塗料は、近年、広い
分野で利用されている。
また、かかる粉体塗装に用いられる熱硬化性粉体塗料
としては、ブロックイソシアネート化合物またはトリグ
リシジルイソシアヌレートなどを硬化剤とするポリエス
テル樹脂系粉体塗料や、二塩基酸を硬化剤とするグリシ
ジル基含有アクリル樹脂系粉体塗料が使用されている。
ところで、前者にあっては、高温の焼き付け条件が必
要であり、一方、後者にあっては、貯蔵安定性が良くな
いという欠点を有している処から、結局の処、それ自体
が低温硬化であって、しかも、貯蔵安定性にすぐれる、
極めて有用なる粉体塗料の出現が、切に望まれている。
〔発明が解決しようとする課題〕
そのために、本発明者らは、とりわけ、貯蔵安定性も
良好で、低温硬化性にもすぐれ、加えて、耐候性にも塗
膜物性にもすぐれた、極めて有用なる、したがって、極
めて実用性の高い、熱硬化性の粉体塗料用樹脂組成物を
提供することを目的として、鋭意、研究を開始した。
したがって、本発明が解決しようとする課題は、一に
かかって、とりわけ、貯蔵安定性も良好で、低温硬化性
にもすぐれるし、加えて、耐候性にも塗膜物性にもすぐ
れた、極めて有用なる、したがって、極めて実用性の高
い、熱硬化性の粉体塗料用樹脂組成物を提供することで
ある。
〔課題を解決するための手段〕
そこで、本発明者らは上述した如き従来技術における
種々の欠点ないしは問題点の解消ないしは解決を図り、
加えて、上述した如き要望に添うべく、鋭意、研究に着
手した。
そこで、本発明者らは、上述した如き発明が解決しよ
うとする課題に照準を合わせて、鋭意、検討を重ねた結
果、一つには、2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4−
イル基、とりわけ、一般式 で示される基(以下、シクロカーボネート基ともい
う。)を有するビニル(共)重合体と、このシクロカー
ボネート基用の硬化触媒とを必須の皮膜形成生成分とし
て含んで成るか、あるいは、シクロカーボネート基含有
ビニル共重合体と、カルボキシル基および/または酸無
水基を有する化合物と、シクロカーボネート基用の硬化
触媒とを必須の皮膜形成性成分として含んで成る形の熱
硬化性樹脂組成物が、貯蔵安定性にすぐれ、かつ、耐酸
性にすぐれるのは勿論のこと、さらに、耐候性ならびに
塗膜外観などに優れる塗膜を与えるものであることを見
い出すに及んで、本発明を完成させるに到った。
すなわち、本発明は必須の成分として、それぞれ、一
分子中に少なくとも2個のシクロカーボネート基、とり
わけ、前掲の一般式〔I〕で示されるような特定の基を
有するビニル重合体(A−1)と、硬化触媒(B)とを
含んで成る粉体塗料用熱硬化性樹脂組成物;あるいは、
上記したビニル重合体(A−1)と硬化触媒(B)と、
さらに、一分子中に少なくとも2個のカルボキシル基お
よび/または酸無水基を有する化合物(C)とを含んで
成る粉体塗料用熱硬化性樹脂組成物を提供するものであ
る。
ここにおいて、上記した一分子中に少なくとも2個の
シクロカーボネート基を有するビニル重合体(A−1)
としては、たとえば、一分子中に1個のα,β−エチレ
ン性不飽和二重結合(以下、不飽和結合ともいう。)
と、少なくとも1個のシクロカーボネート基、とりわ
け、前掲の一般式〔I〕で示されるようなシクロカーボ
ネート基とを併せ有する化合物と、他の重合性不飽和単
量体との共重合反応によって得られるものでもよいし、
イソシアネートエチル(メタ)アクリレート共重合体の
如き公知慣用のイソシアネート基含有重合体にカーボネ
ートモノアルコールを付加反応せしめて得られるもので
もよいし、あるいは、公知慣用の酸クロライド基含有重
合体にカーボネートモノアルコールを付加反応せしめて
得られるものでもよいが、就中、不飽和結合とシクロカ
ーボネート基を併有する化合物と水酸基含有重合性不飽
和単量体との共重合によるのが、一層、簡便であるの
で、特に推奨される。
当該分子中に少なくとも2個のシクロカーボネート基
を含有するビニル系共重合体を得るに当たって用いられ
る、まず、分子中に一個の重合性不飽和二重結合と少な
くとも1個のシクロカーボネート基とを併せ有する化合
物として特に代表的なもののみを例示するに留めれば、
一般式 で示される、それぞれ、2,3−カーボネートプロピル
(メタ)アクリレート、2−メチル−2,3−カーボネー
トプロピル(メタ)アクリレート、3,4−カーボネート
ブチル(メタ)アクリレート、3−メチル−3,4−カー
ボネートブチル(メタ)アクリレート、4−メチル−3,
4−カーボネートブチル(メタ)アクリレート、4,5−カ
ーボネートペンチル(メタ)アクリレート、5,6−カー
ボネートヘキシル(メタ)アクリレート、5−エチル−
5,6−カーボネートヘキシル(メタ)アクリレートもし
くは7,8−カーボネートオクチル(メタ)アクリレート
の如きアクリレート系;または2,3−カーボネートプロ
ピルビニルエーテル、メチル−2,3−カーボネートプロ
ピルマレートもしくはメチル−2,3−カーボネートプロ
ピルイタコネートの如きビニル系などの化合物である。
そして、これらの化合物の使用量としては、全単量体
量を100重量部とした場合に、1〜70重量部、好ましく
は、5〜50重量部、より好ましくは、5〜35重量部なる
範囲内が適切である。
1重量部未満では、どうしても、かかる化合物の効果
が期待できないし、一方、70重量部を超えて余りに多く
用いると、残存するシクロカーボネート基によって、ど
うしても、硬くて脆い塗膜となるので、いずれの場合も
好ましくない。
次いで、シクロカーボネート基を含有する不飽和単量
体と共重合可能な他のビニル単量体としては、特に限定
されるものではないが、さらに官能基として水酸基およ
び/またはカルボキシル基を含有する不飽和単量体の共
重合が、本発明の効果を高めることができる。
こうした水酸基含有不飽和単量体として特に代表的な
もののみを例示するに止めれば、2−ヒドロキシエチル
(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)
アクリレートの如きヒドロキシアルキル(メタ)アクリ
レート類;2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、4−ヒ
ドロキシブチルビニルエーテルの如きヒドロキシアルキ
ルビニルエーテル類;アリルアルコールもしくはヒドロ
キシエチルアリールエーテルの如きアリル化合物;さら
には、上掲された各種の単量体に対してε−カプロラク
トンを付加した水酸基含有不飽和単量体を挙げることが
できる。
水酸基の導入により、カーボネートとの反応が起こっ
て、架橋密度の増大化をも誘起し、ひいては、耐溶剤性
ならびに耐候性などが向上する。
また、カルボキシル基含有不飽和単量体をも用いるこ
とができる。
かかるカルボキシル基含有不飽和単量体の使用によれ
ば、カルボキシル基含有または酸無水基含有化合物との
相溶性を著しく向上させることとなるので、特に有効で
ある。
本発明において用いられるカルボキシル基含有不飽和
単量体として特に代表的なもののみを例示するに留めれ
ば、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、もし
くはイタコン酸の如き、α,β−エチレン性不飽和モノ
−ないしはジカルボン酸類;マレインジエチル、マレイ
ン酸ジブチル、フマル酸ジブチルもしくはイタコン酸ジ
エチルの如き、α,β−エチレン性不飽和ジカルボン酸
と炭素数が1〜4なる1価アルコールとのエステル化
物;または2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート
の如き水酸基含有ビニル単量体に、無水フタル酸の如き
酸無水物を付加させて得られるカルボキシル基含有不飽
和単量体などである。
当該シクロカーボネート基含有ビニル重合体(A−
1)中には、必要に応じて、さらに、グリシジル(メ
タ)アクリレートの如きグリシジル基含有単量体をも、
共重合成分として用いることにより、かかるグリシジル
基を導することもできる。
ただし、本発明組成物の安定性を考慮した場合には、
これらのグリシジル基含有単量体の使用量としては、全
単量体量を100重量部とした場合に、20重量部までに留
めるべきである。
さらに、共重合可能な他のビニル単量体として特に代
表的なもののみを挙げるに留めれば、炭素数が1〜22な
るアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート、
2−エトキシエチル(メタ)アクリレートもしくはシク
ロヘキシル(メタ)アクリレートの如き、反応性極性基
不含有の各種(メタ)アクリレート類;グリシジル(メ
タ)アクリレートの如き、反応性極性基含有の各種(メ
タ)アクリレート;スチレン、ターシャリーブチル(te
rt−ブチル)スチレン、α−メチルスチレンもしくはビ
ニルトルエンの如き芳香族ビニル単量体;(メタ)アク
リルアミドもしくはN−アルコキシメチル化(メタ)ア
クリルアミドの如き各種(メタ)アクリルアミド類;あ
るいは、(メタ)アクリロニトリル、酢酸ビニルまたは
燐酸基含有(メタ)アクリレート類などである。
上掲された如き各種の単量体を用いて当該ビニル共重
合体を調製するには、溶液重合法や非水分散重合法など
の公知慣用のいずれの重合方法をも適用しうるが、溶液
ラジカル重合法によるのが、最も簡便である。
ここで用いられる溶剤類として特に代表的なもののみ
を例示するに留めれば、トルエン、キシレン、シクロヘ
キサン、n−ヘキサンもしくはオクタンの如き炭化水素
系溶剤;酢酸メチル、酢酸−n−ブチルもしくは酢酸ア
ミルの如きエステル系溶剤;またはアセトン、メチルエ
チルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルアミルケ
トンもしくはシクロヘキサノンの如きケトン系溶剤など
であり、これらは単独使用でも2種以上の併用でもよ
い。
また、ラジカル重合開始剤として特に代表的なものの
みを挙げれば、アゾビスイソブチロニトリルで代表され
るアゾ系またはベンゾイルパーオキサイドで代表される
過酸化物系などの、公知慣用のものである。さらに、必
要に応じて、分子量調節剤として、ラウリルメルカプタ
ン、オクチルメルカプタン、2−メルカプトエタノー
ル、チオグリコール酸オクチル、3−メルカプトプロピ
オン酸またはα−メチルスチレンダイマーの如き公知慣
用の各種の連鎖移動剤を用いることもできる。
かくして得られる当該ビニル共重合樹脂の水平均分子
量としては、800〜50,000なる範囲、好ましくは、1,500
〜50,000なる範囲が適切である。
800未満である場合には、どうしても、所望の性能を
持ったものが得られ難くなるし、一方、50,000を超える
場合には、どうしても、塗膜外観などに悪影響を及ぼす
ことになるので、いずれの場合も好ましくない。
次いで、前記したカルボキシル基および/または酸無
水基含有化合物(C)としては、こうした特定の官能基
を有するビニル系共重合体、ポリエステル樹脂および低
分子化合物よりなる群から選ばれる少なくとも1種以上
の化合物などが特に代表的なものとして挙げられる。
それらのうち、まず、ビニル系共重合体としては、カ
ルボキシル基含有不飽和単量体および/または酸無水基
含有不飽和単量体を、上掲した如き共重合可能な他の不
飽和単量体と共重合させることにより得られるようなも
のでよい。
かかるカルボキシル基含有不飽和単量体としては、勿
論、前述した如き各種のものが用いられる。
また、酸無水基含有不飽和単量体としては、無水マレ
イン酸や無水イタコン酸などに代表される酸無水基と不
飽和基とを併せ有するようなものである。
カルボキシル基含有不飽和単量体および/または酸無
水基含有不飽和単量体と共重合可能な他の不飽和単量体
としては、上掲の如きシクロカーボネート基含有不飽和
単量体と共重合可能な各種の不飽和単量体が、勿論、そ
のまま用いられる。
カルボキル基含有ポリエステル樹脂としては、酸成分
を多価アルコールに対して過剰に反応させて得られるよ
うなものとか、あるいは、水酸基含有ポリエステル樹脂
に酸無水基を反応させて得られるようなものなどがあ
る。
ここで言うポリエステル樹脂とは、特別なものではな
く、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、アジピン
酸、マレイン酸またはダイマー酸などの如き多価カルボ
ン酸とエチレングリコール、プロピレングリコール、ネ
オペンチルグリコールまたはトリメチロールプロパンな
どの如きポリオールとを、公知慣用の方法に従って縮合
させて得られるようなものなどである。
より具体的には、ポリオール成分が過剰となるような
条件で反応させて得られる水酸基末端ポリエステルにト
リメリット酸などの酸無水基含有化合物を付加させるこ
とにより得られるものとか、あるいは、最初から多価カ
ルボン酸が過剰となるような条件で反応させて得られる
ものとか言った形の、カルボキシル基末端ポリエステル
樹脂が挙げられる。さらに、エポキシ化合物を付加せし
めることによって、水酸基を導入することもできる。
また、本発明で言うカルボキシル基含有低分子化合物
としては、アジピン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレ
フタル酸、ダイマー酸またはドデカン二酸などを挙げる
ことができるし、さらには、p−オキシ安息香酸の如き
オキシカルボン酸を用いることもできる。
一方、酸無水基含有低分子化合物としては、トリメリ
ット酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水
フタル酸、無水ヘット酸、無水ハイミック酸、無水マレ
イン酸、無水イタコン酸または無水ピロメリット酸など
が挙げられる。
別に、前記した一分子中に少なくとも2個のカルボキ
シル基を有する化合物の特に代表的なものとしては、上
掲された如き各種の化合物のうち、官能基(反応性極性
基)として、専ら、カルボキシル基を有するものと読み
換えた形のものが挙げられることは、言うまでもない。
これらの化合物(C)は、主として、シクロカーボネ
ート基を有するビニル重合体(A−1)、あるいはシク
ロカーボネート基およびカルボキシル基を併せ有するビ
ニル重合体(A−2)の架橋剤として作用するものであ
る。
次いで、前記した硬化触媒(B)としては、まず、シ
クロカーボネート基の開環触媒が挙げられるし、また、
エポキシ基の開環触媒も挙げられる。
これらの各触媒のうち、まず、前者のシクロカーボネ
ート基開環触媒の方は、主として、シクロカーボネート
基に基ずく脱二酸化炭素(脱炭酸ガス)反応にとって重
要なものであるが、特に代表的なもののみを例示するに
留めれば、テトラメチルアンモニウムブロマイド、トリ
メチルベンジルアンモニウムハイドロオキサイド、2−
ヒドロキシピリジン、トリチメルベンジルアンモニウム
メトキサイド、フェニルトリメチルアンモニウムクロラ
イド、フェニルトリメチルアンモニウムブロマイド、フ
ェニルトリメチルアンモニウムハイドロオキサイド、フ
ェニルトリメチルアンモニウムヨーダイド、フェニルト
リメチルアンモニウムトリブロマイド、ホスホコリンク
ロライドナトリウム塩、ステアリンアンモニウムブロマ
イド、テトラ−n−アミルアンモニウムヨーダイド、テ
トラ−n−ブチルアンモニウムブロマイド、テトラ−n
−ブチルアンモニウムハイドロオキサイド、テトラ−n
−ブチルアンモニウムホスフェート、テトラ−n−デシ
ルアンモニウムトリクロライド、テトラエチルアンモニ
ウムハイドロオキサイド、テトラエチルアンモニウムテ
トラフルオロボレート、アセチルコリンブロマイド、ア
ルキルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、ベン
ジルコリンブロマイド、ベンジル−n−ブチルアンモニ
ウムブロマイド、ベタイン、ブチリルクロライド、ビス
(テトラ−n−ブチルアンモニウム)ジクロメートもし
くはトリメチルビニルアンモニウムブロマイドの如き四
級アンモニウム塩類;アリルトリフェニルホスホニウム
クロライド、n−アミルトリフェニルホスホニウムブロ
マイド、ベンジルトリフェニルホスホニウムクロライ
ド、ブロモメチルトリフェニルホスホニウムブロマイ
ド、2−ジメチルアミノエチルトリフェニルホスホニウ
ムブロマイド、エトキシカルボニルホスホニウムブロマ
イド、n−ヘプチルトリフェニルホスホニウムブロマイ
ド、メチルトリフェニルホスホニウムブロマイド、テト
ラキス(ヒドロキシメチル)ホスホニウムサルフェート
もしくはテトラフェニルホスホニウムブロマイドの如
き、ホスホニウム塩類;燐酸、p−トルエンスルホン酸
もしくはジメチル硫酸の如き酸触媒;または炭酸カルシ
ウムの如き炭酸塩などである。
そして、当該シクロカーボネート基開環触媒の使用量
としては、前述したビニル系共重合樹脂の固形分重量10
0重量部に対して、0.01〜5重量部なる範囲内が適切で
ある。
かかる使用量は、前述のビニル系共重合樹脂とカルボ
キシル基含有および/または酸無水基含有化合物との焼
き付けのさいの温度を大きく左右するものであるが、特
に、0.01重量部未満の場合には、どうしても、架橋反応
が充分に進行し得なくなるし、一方、5重量部を超えて
余りに多くなると、熱硬化性樹脂組成物の貯蔵安定性が
極端に低下し、しかも、塗膜の耐水性なども著しく低下
するようになるので、いずれの場合も好ましくない。
次いでまた、エポキシ基開環触媒は、かくして、シク
ロカーボネート基の脱炭酸ガス反応によって生じる、そ
れぞれ、エポキシ基とカルボキシル基含有および/また
は酸無水基含有化合物との反応を促進するために用いら
れてもよい成分であるが、かかる成分としては、エステ
ル化反応を進行せしめるために、通常、用いられる塩基
性触媒の使用が最も好ましく、シクロカーボネート基の
開環触媒と共通して、効果あらしめるものとして、上述
の如き各種の4級アンモニウム塩が最も好ましい。
また、4級アンモニウム塩触媒に対するトリフェニル
フォスフィンなどの併用も効果がある。
当該エポキシ基開環触媒の使用量としては、前述のビ
ニル系共重合樹脂の固形分重量100部に対して、5重量
部までの範囲内が適当である。
かくして得られる本発明の粉体塗料用熱硬化性樹脂組
成物は、そのまま、クリヤー塗料として使用することが
できるし、さらには、顔料を配合せしめることにより、
エナメル塗料として使用することもできる。
また、本発明の組成物には、必要に応じて、レベリン
グ剤、紫外線吸収剤、または顔料分散剤などのような、
公知慣用の各種の添加剤類を配合せしめることができ
る。
さらに、本発明組成物には、公知慣用のセルロース系
化合物、可塑剤またはポリエステル樹脂などを、添加配
合せしめることもできる。
本発明の粉体塗料用熱硬化性樹脂組成物を用いて粉体
塗料を調製するには、周知のいずれの方法をも採用する
ことができるが、通常、上掲された如き各種の成分を混
合したのち、加熱ロールまたはエクストルーダーなどの
溶融混練機を用いて、80〜120℃程度で、充分に溶融混
練せしめ、冷却後に粉砕せしめるという方法がとられて
いる。
また、粉体塗料の塗装方法としては、静電吹き付け法
や流動浸漬法などの公知慣用の方法が採用できる。
さらに、かくして粉体塗料の塗布された被塗物は、通
常、140〜210℃程度の焼付炉で焼き付けが行なわれて、
目的とする硬化塗膜が得られる。
本発明の粉体塗料用熱硬化性樹脂組成物は、自動車ト
ップコート、あるいは各種の金属素材を中心に利用する
ことができる。就中、アクリル樹脂/メラミン樹脂塗料
系のように、未だに耐酸性、耐候性ならびに塗膜外観な
どの面で、要求されるレベルに達してない分野におい
て、顕著な効果が期待できる。
〔実施例〕
次に、本発明を参考例、実施例、比較例、応用例およ
び比較応用例により、一層、具体的に説明する。以下に
おいて、部および%は特に断りのない限り、すべての重
量基準であるものとする。
参考例1〔分子中にシクロカーボネート基およびカルボ
キシル基を併有するビニル共重合体の調製例〕 温度計、冷却管、撹拌機および窒素ガス導入管を備え
た四ツ口フラスコに、キシレンの66.7部を加え、反応容
器内の空気を窒素で置換して加熱還流させる。
そこに、第1表に示されるような単量体類および重合
開始剤からなる混合物を、4時間に亘って加え、さらに
還流下に1時間のあいだ保持したのち、冷却してからア
ゾビスイソブチロニトリルの0.5部を加えて、80℃でこ
の重合反応を完結させる。
かくして得られる重合溶液から溶剤を除去せしめるこ
とにより、固形の、目的共重合体を得た。
参考例 2〜4(同上) 第1表に示される通りの単量体類を用いるように変更
した以外は、参考例1と同様にして、目的共重合体を得
た。
参考例 5および6(対照用ビニル共重合体の調製例) 第1表に示される通りの単量体類を用いるように変更
した以外は、参考例1と同様にして、対照用の共重合体
を得た。
実施例 1〜5ならびびに比較例 1および2 第2表に示されるとおりの、比較例1〜6で得られ
た、それぞれのタイプのシクロカーボネート基含有ビニ
ル共重合体と、硬化触媒とを、さらに、顔料、酸基含有
化合物および/または流動調整剤と共に、熱ロールで、
90℃なる条件下において溶融混練りせしめ、次いで、冷
却し粉砕せしめてから、150メッシュの篩で分級せしめ
て、各種の粉体塗料を調製した。
次いで、それぞれの粉体塗料を、燐酸亜鉛処理され
た、0.8mm温の梨地鋼板上に、粉体塗料用静電スプレー
塗装機に塗装せしめ、180℃において20分間の焼き付け
を行なって、硬化塗膜を得た。
しかるのち、それぞれの粉体塗料についての貯蔵安定
性、ならびに、それぞれの硬化塗膜についての諸性能を
評価検討した処を、第3表に示す。
それらの評価は、次のような要領で行なったものであ
る。
貯蔵安定性……40℃の恒温槽に1カ月のあいだ保存した
のちの粉体塗料を、10mmφで、かつ、0.5gなる形にペレ
ット化せしめ、次いで、180℃で20分間焼き付けたさい
のフロー性を測定する。
粘度変化の度合を観測 A:極めて平滑性にすぐれる B:普通程度の平滑性を有する C:平滑性悪い エリクセン値…エリクセン・テスターを用いて測定し、
“mm"で表示した。
耐候性…………サンシャイン・ウエザオメーターに、3,
000時間のあいだ、かけたのちの光沢保持率(%)を以
て表示する。
〔発明の効果〕 このように、本発明の粉体塗料用熱硬化性樹脂組成物
は、それぞれ、2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4−
イル基という特定の基を含有するビニル系重合体と、そ
の特定基用の硬化触媒とを、あるいは、当該ビニル系重
合体および硬化触媒と、カルボキシル基および/または
酸無水基含有化合物とを含有する形のものであり、既存
の粉体塗料に比して、とりわけ、貯蔵安定性にすぐれる
ことは勿論、加えて、耐候性にも、塗膜外観、就中、平
滑性などにもすぐれるものである。
したがって、本発明の熱硬化性樹脂組成物は、粉体塗
料として新機軸を拓くものであると言えよう。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一分子中に少なくとも2個の2−オキソ−
    1,3−ジオキソラン−4−イル基を有するビニル重合体
    (A−1)と、硬化触媒(B)とを含有することを特徴
    とする、粉体塗料用熱硬化性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】一分子中に少なくとも2個の2−オキソ−
    1,3−ジオキソラン−4−イル基を有するビニル重合体
    (A−1)と、硬化触媒(B)と、一分子中に少なくと
    も2個のカルボキシル基および/または酸無水基を有す
    る化合物(C)とを含有することを特徴とする、粉体塗
    料用熱硬化性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】前記した2−オキソ−1,3−ジオキソラン
    −4−イル基が、一般式 で示されるものである、請求項1または2に記載の組成
    物。
  4. 【請求項4】前記した一分子中に少なくとも2個のカル
    ボキシル基および/または酸無水基を有する化合物
    (C)が、ポリエステル樹脂、ビニル系共重合体および
    低分子化合物よりなる群から選ばれる少なくとも1種の
    ものである、請求項2に記載の組成物。
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