JPH06256661A - オルガノポリシロキサングラフト樹脂組成物 - Google Patents

オルガノポリシロキサングラフト樹脂組成物

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JPH06256661A
JPH06256661A JP5043887A JP4388793A JPH06256661A JP H06256661 A JPH06256661 A JP H06256661A JP 5043887 A JP5043887 A JP 5043887A JP 4388793 A JP4388793 A JP 4388793A JP H06256661 A JPH06256661 A JP H06256661A
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JP
Japan
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group
organopolysiloxane
reaction
resin
resin composition
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Application number
JP5043887A
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English (en)
Inventor
Toshio Yamazaki
敏夫 山崎
Shinichi Morioka
信一 森岡
Ichirou Ono
猪智郎 小野
Seiji Ichinohe
省二 一戸
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 本発明は水酸基含有樹脂をイソシアネート
基含有オルガノポリシロキサンと反応させて離型性、滑
り性、撥水性などの特性にすぐれたオルガノポリシロキ
サングラフト樹脂組成物を提供することを目的とするも
のである。 【構成】 本発明のオルガノポリシロキサングラフト
樹脂組成物は、A)分子内に1個以上の水酸基を含有す
る樹脂と、B)主鎖の片末端に1個のイソシアネート基
を有する一般式 【化13】 (ここにR1、R2、R3、R4、R5、R6 は炭素数1〜8の1
価有機基、aは1、2または3、nは0または1〜100
の整数)で示されるオルガノポリシロキサンとの反応物
を主成分としてなることを特徴とするものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はオルガノポリシロキサン
グラフト樹脂組成物、特には水酸基含有樹脂にすぐれた
離型性、滑り性、撥水性などの特性を付与したオルガノ
ポリシロキサングラフト樹脂組成物に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】分子内に水酸基を含有する樹脂は一般に
可撓性、接着性、皮膜形成性、顔料の分散性がすぐれて
いることから、塗料用バインダー、インキベース、接着
剤、被覆剤などの用途に使用されているが、このような
樹脂に対して離型性、滑り性、撥水性などの特性を付与
することも従来から検討されている。したがって、これ
については水酸基含有樹脂にジメチルシリコーンオイル
を添加するという方法が試みられているが、これには両
者が相溶性の悪いものであるために皮膜が濁ったり、表
面状態が悪化するという欠点がある。
【0003】このため、水酸基含有樹脂の改質について
はフェニル基、長鎖アルキル基、ポリオキシアルキレン
などで変成したオルガノポリシロキサンを添加すること
が提案されており、これによれば相溶性が改良されるの
で上記した欠点は解消されるが、この場合にはオルガノ
ポリシロキサンと水酸基含有樹脂が化学結合していない
のでオルガノポリシロキサンが徐々に樹脂中からブリー
ドアウトされるために、離型性、滑り性、撥水性の効果
が持続されないという欠点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そのため、この持続性
を向上させるために、水酸基含有樹脂中の水酸基と反応
するカルボキシル基、エポキシ基などの有機官能基を有
する反応性シリコーンオイルをグラフトすることも試み
られているが、これらは反応性が低いためにグラフト化
率の高いものが得られないという欠点がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような不
利、欠点を解決したオルガノポリシロキサングラフト樹
脂組成物に関するものであり、これはA)分子中に1個
以上の水酸基を含有する樹脂と、B)主鎖の片末端に1
個のイソシアネート基を有する下記の一般式[式
(1)]
【化2】 (ここにR1、R2、R3、R4、R5、R6 は炭素数1〜8の1
価の有機基、aは1、2または3、nは0または1〜10
0 の整数)で示されるオルガノポリシロキサンとの反応
物を主成分としてなることを特徴とするものである。
【0006】すなわち、本発明者らは水酸基含有樹脂の
効果的な改質法について種々検討した結果、水酸基含有
樹脂にイソシアネート基含有オルガノポリシロキサンを
反応させると、イソシアネート基の反応性が高いために
水酸基含有樹脂中の水酸基とのウレタン結合によるグラ
フト化が定量的に進行し、グラフト化率の高いシリコー
ン変性樹脂が得られることを見出した。このようにして
得られたオルガノポリシロキサングラフト樹脂組成物は
離型性、滑り性、撥水性などの特性にすぐれたものにな
るので、各種用途に有用とされることを確認して本発明
を完成させた。以下にこれをさらに詳述する。
【0007】
【作用】本発明は分子内に1個以上の水酸基を含有する
樹脂と、前記した式(1)で示されるイソシアネート基
含有オルガノポリシロキサンとの反応物を主成分とする
オルガノポリシロキサングラフト樹脂組成物に関するも
のであるが、イソシアネート基の反応性が高いために反
応が定量的に進行してグラフト化率の高いシリコーン変
性樹脂が得られ、これは離型性、滑り性、撥水性などの
特性がすぐれているので、幅広い用途への応用が可能に
なるという有利性を示すものである。
【0008】本発明のオルガノポリシロキサングラフト
樹脂組成物は分子中に1個以上の水酸基を含有する樹脂
とイソシアネート基含有オルガノポリシロキサンとをグ
ラフト反応させたものである。この水酸基含有樹脂とし
ては塩化ビニル/酢酸ビニル/ビニルアルコール共重合
体、エチレン/ビニルアルコール共重合体、ポリビニル
アルコール、アセタール、アクリルポリオール、エポキ
シポリオール、ポリエステルポリオール、ポリウレタン
ポリオール、ポリウレタン、ポリエステルウレタン、ポ
リエーテルウレタンなどが例示されるが、これは市販さ
れているものに限定されず、分子内に1個以上の水酸基
を含有する樹脂であればどのようなものであっても使用
することができる。
【0009】また、これに反応させるイソシアネート基
含有オルガノポリシロキサンは主鎖の片末端に1個のイ
ソシアネート基を有する前記した式(1)で示されるも
のとされるが、この式中のR1、R2、R3、R4、R5、R6
メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などのアル
キル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などのシ
クロアルキル基、フェニル基などのアリール基、ベンジ
ル基などのアラルキル基、ビニル基、アリル基などのア
ルケニル基、またはこれらの基の炭素原子に結合してい
る水素原子の一部または全部をハロゲン原子、シアノ基
などで置換したクロロメチル基、3,3,3−トリフル
オロプロピル基、シアノエチル基などから選択される非
置換または置換の炭素数1〜8の1価有機基とされるも
ので、これらは同一でも異なってもよいが、いずれもメ
チル基であることが好ましい。
【0010】このイソシアネート基含有オルガノポリシ
ロキサンは例えば不飽和基を有するイソシアネート基含
有化合物とヒドロシリル基含有オルガノポリシロキサン
との付加反応(ヒドロシリル化反応)で作ることができ
る。この反応は次式
【化3】 によって示されるが、この不飽和基含有イソシアネート
化合物としてはm−イソプロペニル−α,α−ジメチル
ベンジルイソシアネート・m−TMI(米国アメリカン
・シアナミド社製商品名)が例示される。一方のヒドロ
シリル基含有オルガノポリシロキサンは分子中に複数個
のヒドロシリル基(≡Si-H基)を有するものを用いると
イソシアネート基を複数個含有するオルガノポリシロキ
サンが得られ、これを水酸基含有樹脂にグラフトすると
結果的に架橋して増粘やゲル化といった不都合が生ずる
ので、これはヒドロシリル基をただ1個有するものとす
ることが必要とされる。
【0011】また、このヒドロシリル基含有オルガノポ
リシロキサンは上記したように式
【化4】 で示されるものとされ、このR1、R2、R3、R4、R5、R6
は炭素数1〜8の1価有機基、aは1、2または3、n
は0または1〜100 の整数とされるものであるが、この
aおよびnはいずれも小さいほうが立体障害の影響も少
なく、ヒドロシリル化反応が進行し易い。しかし、この
反応で得られたイソシアネート基含有オルガノポリシロ
キサンを水酸基含有樹脂とグラフト化したときの変成率
を考慮するとaは1、nは10〜60のものが好ましい。な
お、上記した付加反応は公知の遷移金属化合物、例えば
白金、ロジウム、ルテニウム、パラジウム系化合物から
なるヒドロシリル化反応触媒の存在下で行なうことがよ
い。
【0012】本発明のオルガノポリシロキサングラフト
樹脂組成物は上記した水酸基含有樹脂とイソシアネート
基含有オルガノポリシロキサンとをウレタン結合させる
ことによって得ることができるが、この反応には特別な
反応条件や装置を用いる必要はない。また、この反応は
溶媒を使用しなくてもよいが、水酸基含有樹脂とイソシ
アネート基含有オルガノポリシロキサンとの混合、反応
効率、反応制御の点からは溶媒を使用することが望まし
く、触媒を用いなくても反応は進行するが、反応を短時
間で完結させるためには触媒を添加してもよい。
【0013】ここに使用する溶媒としては、酢酸メチ
ル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチルなどのエ
ステル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソ
ブチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン
などのケトン類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの
芳香族炭化水素類、ジエチルエーテル、ジブチルエーテ
ル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類
が例示されるが、これらは単独で、または2種以上を混
合して使用すればよい。
【0014】また、ここに使用する触媒はポリウレタン
の製造に通常使用されているものを単独で、または2種
以上併用すればよく、これにはジブチルすずジラウレー
ト、すずジオクトエートなどの有機すず化合物、トリエ
チルアミン、N−エチルモルホリン、N,N,N’N’
−テトラメチル−1,3−ブタンジアミン、1,4−ジ
アザビシクロ(2、2、2)オクタン、1,8−ジアザ
ビシクロ(5、4、0)ウンデセン−7などの3級アミ
ンが例示されるが、この使用量はイソシアネート基含有
オルガノポリシロキサンに対して0.01〜20重量%、好ま
しくは 0.1〜 2.0重量%とすればよい。
【0015】この反応は室温〜 150℃、好ましくは50〜
100℃で1〜40時間、好ましくは5〜20時間で十分完了
するが、このウレタン結合生成反応の反応速度は比較的
遅く、これは次式
【化5】 によってウレタン結合が生成されるのであるが、これに
は次式
【化6】 によってアロファネート結合が副反応として生成する可
能性がある。
【0016】しかし、本発明で用いられているイソシア
ネート基含有オルガノポリシロキサンは分子中に1個の
イソシアネート基しかもっていないので、これが架橋し
て増粘、ゲル化するということはない。この反応におけ
る水酸基とイソシアネート基との反応モル比NCO/OHは1
以上であってもよいが、NCO/OHが1以上であると未反応
のイソシアネート基含有オルガノポリシロキサンが多量
化し、次式
【化7】 に示したように遊離のシリコーンとなってブリードアウ
トの原因になるとも考えられるので、これは1以下とす
ることがよい。
【0017】このウレタン結合生成反応の終点を見極め
るには赤外吸収スペクトル(IR)によるのが簡単な方
法とされる。すなわち、イソシアネート基は 2,200cm-1
付近に特徴的な吸収をもっており、水酸基と反応してウ
レタン結合を生成するとこの吸収が消失するので、反応
混合物9をサンプリングしてそのIRを測定し、 2,200
cm-1付近の吸収の消失を確認すれば反応が完結したこと
になるのである。また、サンプリングした反応混合物に
所定量のジ−n−ブチルアミンを添加して反応させ、過
剰なジ−n−ブチルアミンを塩酸による電位差滴定法で
定量すれば残存イソシアネート基量が求められるので、
これで反応率を計算してもよい。
【0018】
【実施例】つぎに本発明で使用されるイソシアネート基
含有オルガノポリシロキサンの合成例、本発明の実施
例、比較例をあげるが、この実施例、比較例で得られた
グラフト樹脂組成物はつぎの方法で評価した。 (評価方法)実施例、比較例で得られたグラフト樹脂組
成物をメチルエチルケトンで固形分が5重量%になるよ
うに希釈し、これをアルミニウム板にスピンコーターで
塗布して 100℃で1分間乾燥した皮膜(膜厚5μm)の
外観を調べたのち、この皮膜をコンタクトアングルメー
ターCA−A型[協和科学(株)製]を用いて25℃での
水の接触角を測定した。
【0019】合成例1 滴下ロート、冷却管、温度計、撹拌装置を備えたフラス
コに、m−イソプロペニル−α、α−ジメチルベンジル
イソシアネート・m−TMI(前出) 42.2g(0.21モ
ル)を仕込み、窒素通気下で70℃に昇温し、これに塩化
白金酸16.4mg(2×10-4モル)を添加したのち、式
【化8】 で示されるヒドロシリル基含有オルガノポリシロキサン
296g(0.2 モル)を70〜80℃の温度を維持してゆっくり
滴下した。
【0020】このオルガノシロキサンの滴下終了後、80
〜90℃で10時間反応させ、ここで反応原液をサンプリン
グし、水酸化カリウム水溶液により発生する水素ガスを
定量して反応率を求めたところ、96.7%であった。得ら
れた325.4gの淡褐色透明液体をIR、 1H−NMR、元
素分析によって同定したところ、これは式
【化9】 で示されるイソシアネート基含有オルガノポリシロキサ
ンIであることが確認されたが、このものは粘度が21.9
cs、屈折率1.4230、IRによるイソシアネート基の吸収
は 2,270cm-1であった。
【0021】合成例2 合成例1で使用したヒドロシリル基オルガノポリシロキ
サンを式
【化10】 で示されるものとしたほかは合成例1と同様に反応した
ところ、20時間の反応後に反応率95.2%で392.7gの淡褐
色透明液体が得られた。これをIR、 1H−NMR、元
素分析によって同定したところ、これは式
【化11】 で示されるイソシアネート基含有オルガノポリシロキサ
ンIIであることが確認され、粘度が25.3cs、屈折率1.42
13、IRによるイソシアネート基の吸収は 2,270cm-1
あった。
【0022】実施例1[アセタール樹脂へのグラフト
(1)] 滴下ロート、冷却管、温度計、撹拌装置を備えたフラス
コに、ビニルブチラール/ビニルアルコール/酢酸ビニ
ル共重合体からなるアセタール樹脂・エスレックBX−
1[積水化学工業(株)製商品名]100g、酢酸エチル30
0g、トルエン300gおよび触媒としてのジブチルすずジラ
ウレート0.1gを仕込み、窒素通気下に70℃まで昇温さ
せ、樹脂が完全に溶解したことを確認したのち、これに
合成例1で得たイソシアネート基含有オルガノポリシロ
キサンI 10gを滴下し、70〜80℃で10時間反応させた。
【0023】この反応原液をサンプリングし、IRを測
定したところイソシアネート基の 2,270cm-1の吸収が消
失してメチルポリシロキサンを表わす 1,260cm-1、800c
m-1の吸収が認められ、また残存イソシアネート基を定
量したところ反応率は96.8%であった。これらのことか
ら、アセタール樹脂にオルガノポリシロキサンがグラフ
トされていることが確認されたが、ここに得られたオル
ガノポリシロキサングラフトアセタール樹脂組成物は無
色透明で粘稠なものであり、これは後記する表1のよう
な評価結果を示した。
【0024】実施例2(アクリルポリオール樹脂へのグ
ラフト) 実施例1と同じ反応装置に、メチルメタクリレート/ス
チレン/2−ヒドロキシエチルメタクリレート共重合体
で固形分50%の酢酸ブチル/トルエン溶液であるアクリ
ルポリオール樹脂・アクリディックA−817 [大日本イ
ンキ化学工業(株)製商品名]200g、酢酸エチル250g、
トルエン250gおよび触媒としてのジブチルすずジラウレ
ート0.1gを仕込み、実施例1と同様に反応させたとこ
ろ、反応率95.7%で無色透明、粘稠なオルガノポリシロ
キサングラフトアクリルポリオール樹脂組成物が得ら
れ、これについては後記する表1に示したような評価結
果が得られた。
【0025】実施例3(ポリエステルポリオール樹脂へ
のグラフト) 実施例1と同じ反応装置に、アジピン酸/エチレングリ
コール縮合体からなるポリエステルポリオール樹脂・ア
デカニューエースF15−20[旭電化工業(株)製商品
名]100g、酢酸エチル300g、トルエン300gおよび触媒と
してのジブチルすずジラウレート0.1gを仕込み、実施例
1と同様に反応させたところ、反応率94.8%で無色透
明、粘稠なオルガノポリシロキサングラフトポリエステ
ルポリオール樹脂組成物が得られ、これについては後記
する表1に示したような評価結果が得られた。
【0026】実施例4[アセタール樹脂へのグラフト
(2)] 実施例1で使用したイソシアネート基含有オルガノポリ
シロキサン1を合成例2で得たイソシアネート基含有オ
ルガノポリシロキサンIIとしたほかは実施例1と同様に
反応させたところ、反応率95.9%で無色透明、粘稠なオ
ルガノポリシロキサングラフトアセタール樹脂組成物が
得られ、これについて後記する表1に示したような評価
結果が得られた。
【0027】比較例1 実施例1と同じ反応装置に、実施例1で使用したアセタ
ール樹脂・エスレックBX−1(前出)100g、酢酸エチ
ル300g、トルエン300gおよび触媒としての1,8−ジア
ザビシクロ(5、4、0)ウンデセン−7 0.1g を仕込
み、窒素通気下に70℃まで昇温させ、樹脂が完全に溶解
したことを確認したのち、これに式
【化12】 で示されるエポキシ基含有オルガノポリシロキサン 10g
を滴下し、70〜80℃で10時間反応を行なわせた。
【0028】この反応原液をサンプリングし、所定量の
塩酸を添加して反応させ、過剰な塩酸を水酸化ナトリウ
ムによる電位差滴定法で定量して残存エポキシ基量を求
め、反応率を計算したところ、42.8%であった。さらに
20時間反応させて同様にこの反応率を測定したところ7
2.2%であったが、これをオルガノポリシロキサングラ
フトアセタール樹脂組成物とした。これは無色透明で粘
稠なものであり、後記する表1のような評価結果を示し
た。
【0029】比較例2 また、比較のために前記した実施例1で使用したアセタ
ール樹脂、実施例2で使用したアクリルポリオール樹脂
および実施例3で使用したポリエステルポリオール樹脂
をイソシアネート基含有ポリシロキサンと反応させず、
これらをそのまま酢酸エチル/トルエンに溶解して無色
透明で粘稠な樹脂組成物とした。これらを前記した評価
方法で評価したところ、つぎの表1に示したとおりの結
果が得られた。
【0030】
【表1】
【0031】
【発明の効果】本発明はオルガノポリシロキサングラフ
ト樹脂組成物に関するものであり、これは前記したよう
にA)分子内に1個以上の水酸基を含有する樹脂と、
B)主鎖の片末端に1個のイソシアネート基を有する式
(1)で示されるオルガノポリシロキサンとの反応物を
主成分とすることを特徴とするものであるが、この反応
生成物はイソシアネート基が反応性の高いものであるこ
とから水酸基含有樹脂とイソシアネート基含有オルガノ
ポリシロキサンの反応が定量的に進行し、グラフト化率
の高いシリコーン変性樹脂が容易に得られ、このグラフ
ト樹脂組成物は離型性、滑り性、撥水性などの特性にす
ぐれたものになるという有利性が与えられる。
フロントページの続き (72)発明者 小野 猪智郎 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社シリコーン電子材料 技術研究所内 (72)発明者 一戸 省二 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社シリコーン電子材料 技術研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】A)分子内に1個以上の水酸基を含有する
    樹脂と、B)主鎖の片末端に1個のイソシアネート基を
    有する一般式 【化1】 (ここにR1、R2、R3、R4、R5、R6 は炭素数1〜8の1
    価有機基、aは1、2または3、nは0または1〜100
    の整数)で示されるオルガノポリシロキサンとの反応物
    を主成分としてなることを特徴とするオルガノポリシロ
    キサングラフト樹脂組成物。
JP5043887A 1993-03-04 1993-03-04 オルガノポリシロキサングラフト樹脂組成物 Pending JPH06256661A (ja)

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