JP2615799B2 - ウレタン化ポリシロキサンの製造方法 - Google Patents

ウレタン化ポリシロキサンの製造方法

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ウレタン化ポリシロキサンの製造方法に関
し、さらに詳細には耐熱性、耐加水分解性、電気絶縁
性、透明性などに優れ、塗料、耐熱保護膜、電気絶縁保
護膜、耐水保護膜、接着剤、光ファイバーコーティング
剤、界面活性剤、離型剤などに有用なウレタン化ポリシ
ロキサンの製造方法に関する。
〔従来の技術〕 従来、ウレタン化ポリシロキサンの製造方法として
は、例えば特開昭62−50319号公報において、(A)オ
ルガノ官能性アルコキシシラン(以下「シランカップラ
ー」という)と少なくとも3つのイソシアネート基を有
するイソシアネート類との反応生成物であるイソシアネ
ートシラン化合物、(B)ポリオール類および(C)ポ
リイソシアネート化合物を反応させる方法が開示されて
いる。
しかしながら、これらの従来の方法において、シラン
カップラーのケイ素原子上のアルコキシ基の加水分解生
成物である水、アルコールなどは、ウレタン化において
イソシアネート基と反応し、イソシアネート基を不活性
化する。
このため、従来の方法において、高品質で高分子量の
ウレタン化ポリシロキサンを製造するには、シランカッ
プラーおよびイソシアネートアルコキシシラン化合物を
厳密に精製する工程が必要である。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明は、前記従来技術の問題点を背景になされたも
ので、水、アルコールなどの副生をなくし、イソシアネ
ート基の不活性化を防止することによって、耐熱性、耐
加水分解性、電気絶縁性、透明性などに優れ、塗料、耐
熱保護膜、電気絶縁保護膜、耐水保護膜、接着剤、光フ
ァイバーコーティング剤、界面活性剤、離型剤などに有
用なウレタン化ポリシロキサンを効率的に製造する方法
を提供することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、(A)分子中にシラノール基を有するポリ
シロキサン(以下、単に「(A)ポリシロキサン」とい
う)と、 (B)下記一般式(I) (式中、R1およびR2は同一でも異なっていてもよく、水
素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アル
コキシ基、またはアミノ基、R3は式中のケイ素原子に結
合する原子が炭素原子である2価の有機基を示す)で表
される環状シラン化合物(以下、単に「(B)環状シラ
ン化合物」という)と、 (C)ポリイソシアネート化合物とを反応させるウレタ
ン化ポリシロキサンの製造方法を提供するものである。
本発明において、(A)ポリシロキサンは、1分子中
に加水分解および縮重合反応によりシロキサン結合を形
成する加水分解性基を2個以上有する有機ケイ素化合物
を加水分解および縮重合することによって製造すること
ができる。
この(A)ポリシロキサンとしては、例えばポリジメ
チルシリコーン、ポリジフェニルシリコーン、ポリメチ
ルフェニルシリコーン、ポリメチルヒドリドシリコー
ン、ポリフェニルヒドリドシリコーンなどの両末端にシ
ラノール基を有するポリシロキサンを挙げることができ
る。
また、3官能性シラン化合物、例えばメチルトリクロ
ルシラン、メチルトリメトキシシラン、フェニルトリク
ロルシラン、ビニルトリクロルシラン、ビニルトリメト
キシシランなどを加水分解し、縮重合してなるポリシロ
キサン、例えばポリ(メチルシルセスキオキサン)、ポ
リ(フェニルシルセスキオキサン)、ポリ(ビニルシル
セスキオキサン)など、4官能性シラン化合物、例えば
テトラエトキシシラン、テトラメトキシシランなどを加
水分解し、縮重合してなるポリシロキサンも、分子中に
シラノール基を有しており、本発明における(A)ポリ
シロキサンとして使用することができる。
さらに、2〜4官能性シラン化合物を併用し、加水分
解し、縮重合してなるポリシロキサンも、本発明におけ
る(A)ポリシロキサンとして用いることができる。
(A)ポリシロキサン中のシラノール基は、(B)環
状シラン化合物と反応して該環状シラン化合物末端にヒ
ドロキシ基を生成し、さらにこのヒドロキシ基が(C)
ポリイソシアネート化合物のイソシアネート基と反応し
てウレタン結合を形成する。
このため、(A)ポリシロキサン中のシラノール基の
数は、1個以上必要であり、高分子量化するためには2
個以上が好ましく、一方シラノール基の増加にともな
い、該ポリシロキサンの吸水率が上昇し、かつ保存安定
性が低下するため、該シラノール基の数は(A)ポリシ
ロキサン1分子あたり100個以下が好ましい。
本発明に使用されるこれらの(A)ポリシロキサンの
分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー
(GPC)によるポリスチレン換算重量平均分子量が、好
ましくは150〜1,000,000、特に好ましくは1,000〜100,0
00であり、150未満の場合は生成するウレタン化ポリシ
ロキサンの溶媒に対する溶解性が低くなりやすく、一方
1,000,000を超えると(B)環状シラン化合物と(A)
ポリシロキサン中のシラノール基との反応性が低下する
傾向がみられる。
これらの(A)ポリシロキサンは、単独で使用するこ
とも、また2種以上を併用することもできる。
次に、(B)環状シラン化合物は、前記一般式(I)
中のR1およびR2は同一でも異なっていてもよく、水素原
子;塩素原子、ヨウ素原子、臭素原子などのハロゲン原
子;メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピ
ル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、
n−ベンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n
−オクチル基、シクロヘキシル基などの炭素数1〜10の
鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基;フェニル基、
ベンジル基などの炭素数6〜12のアリール基;メトキシ
基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペントキ
シ基、ヘキソキシ基、シクロヘキソキシ基、n−ヘプト
キシ基、n−オクトキシ基、フェノキシ基、ベンジロキ
シ基などの炭素数1〜10のアルコキシ基;およびアミノ
基、N−メチルアミノ基、N,N−ジメチルアミノ基、N
−エチルアミノ基、N,N−ジエチルアミノ基、N−ブニ
ルアミノ基、N,N−ジ−n−ブチルアミノ基、N−フェ
ニルアミノ基、N,N−ジフェニルアミノ基、N−ベンジ
ルアミノ基、N,N−ジベンジルアミノ基などの窒素上の
置換基が水素原子もしくは炭素数1〜10のアルキル基で
ある1級または2級のアミノ基から選ばれ、R3は、前記
一般式(I)中のケイ素原子に結合する原子が炭素原子
である、エタン、プロパン、n−ブタン、i−ブタン、
2−メチルブタン、n−ペンタン、2−メチルペンタ
ン、3−メチルペンタン、n−ヘキサン、フェニルエタ
ン、1−フェニルプロパンなどの炭素数2〜12の鎖状ま
たは分岐状の2価の有機基から選ぶことができる。
このような(B)環状シラン化合物は、米国特許第3,
083,219号明細書や、J.Am.Chem.Soc.,vol.80(1958)
(米)P−4106、およびDie Makromolekulare Chemie,v
ol.73(1964)(独)P−85に記載されている方法によ
って製造することができる。
本発明に用いられる前記(B)環状シラン化合物の具
体例としては、1,1−ジメチル−1−シラ−2−オキサ
シクロペンタン、1−メトキシ−1−メチル−1−シラ
−2−オキサシクロペンタン、1−エトキシ−1−メチ
ル−1−シラ−2−オキサシクロペンタン、1−エトキ
シ−1,4−メチル−1−シラ−2−オキサシクロペンタ
ン、1−エトキシ−1−フェニル−1−シラ−2−オキ
サシクロペンタン、1,1−ジエトキシ−1−シラ−2−
オキサシクロペンタン、、1−メチル−1−エチル−1
−シラ−2−オキサシクロペンタン、1,1−ジエチル−
1−シラ−2−オキサシクロペンタン、1−メチル−1
−プロピル−1−シラ−2−オキサシクロペンタン、1
−メチル−1−シクロヘキシル−1−シラ−2−オキサ
シクロペンタン、1−メチル−1−フェノキシ−1−シ
ラ−2−オキサシクロペンタン、1−メチル−1−オク
チル−シラ−2−オキサシクロペンタン、1−メチル−
1−(3,6−ジオキサヘプチロキシ)−1−シラ−2−
オキサシクロペンタン、1−メチル−1−クロル−1−
シラ−2−オキサシクロペンタン、1−メチル−1−ア
ミノ−1−シラ−2−オキサシクロペンタン、1,1−ジ
クロル−1−シラ−2−オキサシクロペンタン、1,1−
ジメチル−1−シラ−2−オキサシクロヘキサン、1,1
−ジエチル−1−シラ−2−オキサシクロヘキサン、1,
1−ジ−プロピル−1−シラ−2−オキサシクロヘキサ
ン、1,1−ジ−オクチル−1−シラ−2−オキサシクロ
ヘキサン、1,1−ジフェニル−1−シラ−2−オキサシ
クロヘキサンなどを挙げることができ、好ましくは1,1
−ジメチル−1−シラ−2−オキサシクロペンタン、1,
1−ジエトキシ−1−シラ−2−オキサシクロペンタ
ン、1,1−ジエチル−1−シラ−2−オキサシクロペン
タン、1,1−ジメチル−1−シラ−2−オキサシクロヘ
キサン、1,1−ジエチル−1−シラ−2−オキサシクロ
ヘキサン、1,1−ジフェニル−1−シラ−2−オキサシ
クロヘキサンを挙げることができる。
これらの(B)環状シラン化合物は、単独で使用する
ことも2種以上を併用することもできる。
(B)環状シラン化合物は、(A)ポリシロキサンの
シラノール基1グラム当量に対して、通常、0.01〜10モ
ル、好ましくは0.1〜5モル用いられ、0.01モル未満で
は生成するウレタン化ポリシロキサンの耐水性が低下す
る傾向があり、一方10モルを超えると生成するウレタン
化ポリシロキサン中に未反応の(B)環状シラン化合物
が混入することにより耐熱性が低下する。
次に、(C)ポリイソシアネート化合物としては、例
えば脂肪族または芳香族ポリイソシアネートを挙げるこ
とができ、好ましくはジまたはトリイソシアネートであ
る。
この(C)ポリイソシアネート化合物の具体例として
は、ジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート、ト
リレン−2,4−ジイソシアネート、トリレン−2,5−ジイ
ソシアネート、フェニレン−2,4−ジイソシアネート、
フェニレン−2,5−ジイソシアネート、1,3,5−トリメチ
ルシクロヘキシル−1,3−ジイソシアネート、シクロヘ
キシル−4,4′−メタンジイソシアネート、1,3,5−ベン
ゼントリイソシアネート、トリス(p−イソシアン酸フ
ェニル)ホスフェートなどを挙げることができる。この
(C)ポリイソシアネート化合物は、単独で使用するこ
とも2種以上を併用することもできる。
(C)ポリイソシアネート化合物は、(B)環状シラ
ン化合物1モルに対して、総イソシアネート基として、
通常、0.1〜10グラム当量、好ましくは0.5〜5グラム当
量となるように用いられ、0.1グラム当量未満では、
(D)(メタ)アクリル系化合物を反応させる際に、
(D)(メタ)アクリル系化合物と反応するイソシアネ
ート基が不足するために充分な硬度が得られず、一方10
グラム当量を超えると生成するウレタン化ポリシロキサ
ンの分子量が低くなりやすく、耐候性、耐水性おび塗膜
性が低下する傾向がある。
本発明の製造方法においては、各成分が充分に混合
し、反応しうる限り反応溶媒は特に必要ではない。しか
し、各成分の混合を円滑に進めるためには、反応溶媒を
用いてもよく、このような反応溶媒としては、各成分と
反応しない非プロトン性溶媒、例えばペンタン、ヘキサ
ン、ヘプタン、オクタン、ベンゼン、トルエン、キシレ
ンなどの炭化水素系溶媒;塩化メチレン、クロロホル
ム、四塩化炭素、シクロルエタン、テトラクロルエタ
ン、トリクロルエチレンなどのハロゲン化炭化水素系溶
媒;ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、エチレング
リコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチ
ルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、
テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンなどのエーテル
系溶媒;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルア
セトアミド、N−メチルピロリドンなどのアミド系溶
媒;酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル系溶媒;ア
セトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど
のケトン系溶媒を挙げることができ、好ましくはベンゼ
ン、トルエン、キシレン、塩化メチレン、クロロホル
ム、トリクロルエチレン、ジエチルエーテル、ジブチル
エーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエ
チレングリコールジメチルエーテル、テトヒドロフラ
ン、1,4−ジオキサン、酢酸メチル、酢酸ブチル、アセ
トン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトンを挙げ
ることができる。
これらの反応溶媒は、通常、脱水して用いる。
これらの反応溶媒の使用量は、通常、固形分濃度が5
〜80重量%となる量である。
本発明の製造方法において、反応系への各成分の添加
順序は特に限定されないが、好ましくは(A)ポリシロ
キサンに(B)環状シラン化合物を加え、さらに(C)
ポリイソシアネート化合物を添加する。
本発明の製造方法において、反応温度は、通常、−10
〜200℃、好ましくは0〜100℃であり、−10℃未満では
反応が極めて遅く、一方200℃を超えると各成分の分解
が著しくなり最終生成物の物性が低下する。
本発明における反応時間は、(A)ポリシロキサンと
(B)環状シラン化合物とをまず反応させる場合は、通
常、1分〜10時間であり、このようにして得られた生成
物と(C)ポリイソシアネート化合物との反応時間は、
通常、10分〜10時間であり、また(A)ポリシロキサ
ン、(B)環状シラン化合物および(C)ポリイソシア
ネート化合物をほぼ同時に混合し反応させる場合には、
反応時間は、通常、10分〜10時間である。
なお、本発明の製造方法においては、ウレタン化反応
において通常使用される塩基、有機金属化合物などの触
媒、例えばジブチルスズジラウレート、ジブチルスズジ
(2−エチル)ヘキサノエートなどの有機スズ化合
物;、モルホリン、トリブチルアミン、ピリジン、ルチ
ジン、コリジン、キノリンなどのアミン類;、テトラブ
トキシスズ、テトラブトキシチタン、テトラブトキシジ
ルコニウムなどのルイス酸性の金属アルコキシド類を反
応系に添加してもよく、この場合の添加量は、(C)ポ
リイソシアネート化合物の使用量の0.01〜10重量%、好
ましくは0.05〜5重量%である。
なお、これらの触媒は、少なくとも(A)ポリシロキ
サンと(B)環状シラン化合物とが混合された状態で添
加することが好ましい。
このようにして得られるウレタン化ポリシロキサンの
ポリスチレン換算重量平均分子量は、通常、5,000〜2,0
00,000、好ましくは10,000〜500,000、また25℃におけ
るテトラヒドロフラン中での還元粘度〔η〕は、通常、
0.2〜1.2dl/gである。
このウレタン化ポリシロキサンは、そのまま、または
必要に応じて精製され、もしくは適当な希釈剤、例えば
前記反応溶媒で希釈して用いることができる。
また、本発明に用いられる(A)〜(C)成分より得
られるウレタン化ポリシロキサンに、ヒドロキシ基、カ
ルボキシ基もしくはアミノ基含有化合物、例えばポリエ
チレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテ
トラエチレングリコール、ビスフェノールA、フタル
酸、フェニレンジアミン、ジアミノフェニレンエーテル
など、さらに各種ポリエステル、ポリカーボネート、ポ
リアミド、ポリイミド、ポリフェニレンエーテルなどの
残存イソシアネート基と反応する官能基を有するポリマ
ーと混合し、反応させて用いることもできる。
なお、本発明の製造方法によって得られるウレタン化
ポリシロキサンは、加熱により、またはX線、電子線、
紫外線などの高エネルギー線の照射により、該ウレタン
化ポリシロキサン中のポリシロキサンを架橋させること
によって硬化させることができる。
〔実施例〕
以下、実施例を挙げ、本発明をさらに具体的に説明す
るが、本発明は以下の実施例に限定されるものではな
い。
なお、実施例中、部および%は、重量基準である。ま
た、実施例中の各種試験は、下記に従って行った。
硬化性;資料をテトラヒドロフランを用いて濃度20%に
なるように調製し、これを250×750×1mmのパイレック
ス製ガラス板上に乾燥膜厚が1μmになるように塗布
し、80℃で30分間風乾したのち、150℃で3時間加熱し
硬化させ、表面状態を金属顕微鏡で観察した。
耐加水分解性;試料5部に対しトルエン100部および
蒸溜水100部を加え、1時間加熱還流したのち、有機層
を分離濃縮し、GPCにより分子量分布の変化を分析し
た。
ピンホール(絶縁性);試料をテトラヒドロフランを用
いて濃度20%になるように調製し、これを100×100×2m
mのアルミニウム製プレートに、乾燥膜厚が1.0〜1.2μ
mになるように塗布したのち、80℃で30分風乾したの
ち、15℃で30分間加熱し硬化させ、得られた塗膜を放電
式ピンホールテスター(サンコー電子研究所(株)製、
PRD)を用いて500ボルトで放電し、ピンホールの有無を
調べた。
透明性;試料をテトラヒドロフランを用いて濃度20%に
なるように調製し、これを250×750×1mmのパイレック
ス製ガラス板上に、乾燥膜厚が5μmになるように塗布
し、100℃で24時間加熱し硬化させ、400nmにおける透過
率(%)を、分光光度計を用いて測定した。
実施例1 パイレックス製ガラス容器中に、(A)ポリシロキサ
ン(米国、ダウコーニング社製、DX−X8−786−2;両末
端シラノール化ポリジメチルシリコーン、ポリスチレン
換算重量平均分子量=1,600)を9部と(B)1,1−ジメ
チル−1−シラ−2−オキサシクロヘキサン2.6部を加
え、90℃で1時間、窒素気流下で加熱撹拌したのち、
(C)トリレン−2,4−ジイソシアネート1.96部とジブ
チルスズジラウレート0.25部及びトルエン10部を加え、
90℃で1時間加熱撹拌した。
次いで、減圧下で溶媒を留去することにより、無色粘
稠なウレタン化ポリシロキサンを得た。
得られたウレタン化ポリシロキサンのテトラヒドロフ
ランを溶媒とするGPCによるポリスチレン換算重量平均
分子量は56,000、また25℃でテトラヒドロフラン中で測
定した還元粘度〔η〕は0.25dl/gであった。
また、このものの赤外吸収スペクトルには、ウレタン
結合の存在を示す1700〜1740cm-1のνco吸収と、シロキ
サン結合に由来する1,020〜1,100cm-1の吸収が観察さ
れ、ウレタン化ポリシロキサンが生成していることが確
認された。この試料の試験結果を第1表に示す。
比較例1 (B)1,1−ジメチル−1−シラ−2−オキサシクロ
ヘキサンを添加せずに、実施例1と同様の反応を行った
ところ、無色の固体が得られた。
この試料の試験結果を第1表に示す。
実施例2 パイレックス製ガラス容器中に、メチルトリメトキシ
シラン13.6部と蒸溜水3.6部とを加え、60℃で3時間、
加熱撹拌して(A)1分子中にシラノール基を平均2〜
4個有するポリ(メチルスルセスキオキサン)(ポリス
チレン換算重量平均分子量=3,000)を10部作製し、こ
れに(B)1,1−ジメチル−1−シラ−2−オキサシク
ロヘキサン1部を加え、室温で1時間、窒素気流下で撹
拌し、次いで(C)トリレン−2,4−ジイソシアネート
0.5部、トルエン50部およびジブチルスズジラウレート
0.03部を添加し、60℃で3時間加熱撹拌したのち、溶媒
を減圧下で留去することにより、無色粘稠なウレタン化
ポリシロキサンを得た。
得られたウレタン化ポリシロキサンのテトラヒドロフ
ランを溶媒とするGPCによるポリスチレン換算重量平均
分子量は80,000、また25℃でテトラヒドロフラン中で測
定した還元粘度〔η〕は0.35dl/gであった。
また、このものの赤外吸収スペクトルには、ウレタン
結合の存在を示す1700〜1740cm-1のνco吸収と、シロキ
サン結合に由来する990〜1,100cm-1の吸収が観察され、
ウレタン化ポリシロキサンが生成していることが確認さ
れた。
この試料の試験結果を第1表に示す。
〔発明の効果〕 本発明によれば、耐熱性、耐加水分解性、電気絶縁
性、透明性などに優れ、塗料、耐熱保護膜、電気絶縁保
護膜、耐水保護膜、接着剤、光ファイバーコーティング
材料、界面活性剤、離型剤などに有用なウレタン化ポリ
シロキサンを効率的に製造することができる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)分子中にシラノール基を有するポリ
    シロキサンと、 (B)下記一般式(I) (式中、R1およびR2は同一でも異なっていてもよく、水
    素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アル
    コキシ基、またはアミノ基、R3は式中のケイ素原子に結
    合する原子が炭素原子である2価の有機基を示す)で表
    される環状シラン化合物と、 (C)ポリイソシアネート化合物とを反応させるウレタ
    ン化ポリシロキサンの製造方法。
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