JPH07118854A - 炭化ケイ素膜の形成方法 - Google Patents

炭化ケイ素膜の形成方法

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JPH07118854A
JPH07118854A JP26475593A JP26475593A JPH07118854A JP H07118854 A JPH07118854 A JP H07118854A JP 26475593 A JP26475593 A JP 26475593A JP 26475593 A JP26475593 A JP 26475593A JP H07118854 A JPH07118854 A JP H07118854A
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JP
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silicon
silicon carbide
film
gas
source gas
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JP26475593A
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Hideaki Mitsui
英明 三ツ井
Hiroyuki Nagasawa
弘幸 長澤
Yoichi Yamaguchi
洋一 山口
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Hoya Corp
Original Assignee
Hoya Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 基材面内および基板間での膜厚のばらつきが
小さく、かつ膜質の均一性および膜の平坦性が更に向上
した炭化ケイ素膜を得ることができる炭化ケイ素膜の形
成方法を提供する。 【構成】 ケイ素源ガスと炭素源ガスとを用いて、Si
原子またはC原子を含有する基材S上に化学反応により
炭化ケイ素を成長させることで所定膜厚の炭化ケイ素膜
を形成するにあたり、水素ガスが実質的に存在しない状
態下で前記ケイ素源ガスを熱分解するとともに、この熱
分解により生じたケイ素化合物を前記基材S上の所定の
成長面に吸着させる第1の工程と、この第1の工程で前
記成長面に吸着した前記ケイ素化合物を前記炭素源ガス
により炭化して炭化ケイ素を生成させる第2の工程と
を、基材Sを加熱しつつ減圧下で交互に1回以上繰り返
す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、X線マスク等に用いら
れるX線透過膜の材料や、半導体デバイス材料、さらに
はセンサー等の基板材料等として好適な炭化ケイ素膜お
よびその形成方法、並びにこの炭化ケイ素膜を用いたX
線マスクブランクおよびX線マスクに関する。
【0002】
【従来の技術】炭化ケイ素はX線照射耐性に優れている
ため、X線マスク等に用いられるX線透過膜の材料とし
ての需要が高まっている。また、半導体デバイス材料や
センサー等の基板材料等としての需要も高まっている。
炭化ケイ素膜の形成方法としては種々の方法があるが、
炭素源ガスとケイ素源ガスとを用いた化学反応により基
材表面に炭化ケイ素膜を形成する方法としては、分子線
エピタキシー(MBE)法や化学気相成長(CVD)法
がある。
【0003】一般に、MBE法あるいはCVD法により
結晶性を有する物質の成膜を行う場合には、より高温で
成膜することが特に膜の結晶性や配向性を制御するうえ
で有利である。しかしながら通常は、成膜に用いる基板
等の基材の耐熱性や反応室の耐熱性等により、成膜可能
な温度の上限が決まってしまう。例えば基材としてシリ
コン基板を用い、反応室の材質が石英である場には、反
応室全体を加熱するホットウォール方式では石英製反応
室の耐熱性の点から1100℃付近が昇温の上限とな
り、基材のみを加熱するコールドウォール方式ではシリ
コンの融点である1360℃が昇温の上限となる。さら
に、半導体基板材料としての炭化ケイ素膜を形成する場
合には、p型半導体、n型半導体それぞれのドーピング
状況を壊さないような条件が加えられるため、より低温
での形成が必要とされている。
【0004】これらの理由から、炭化ケイ素膜形成用の
原料ガスとしては、通常、低温下においても分解して反
応するガスが組み合わされて用いられることが多く、例
えば炭素源ガスとしてはアセチレン系ガスが、ケイ素源
ガスとしてはジクロルシラン系ガスが使用されている。
これらの原料ガスは、例えば特開平2−262324号
公報に開示されているように、従来は同時に反応室(反
応管)に導入されていた。
【0005】ところが、こうような反応性に富む原料ガ
スを同時に反応室に導入すると、反応室内気相中におい
て局部的に著しい反応が起こり、炭化ケイ素、ケイ素あ
るいはこれらに類する化合物の生成が起こる。この結
果、反応室内では原料ガス導入口から排気口にかけての
原料ガスの濃度分布に大きな変化が生じ、基材間におけ
る炭化ケイ素膜の膜厚および膜質の均一性が著しく損な
われる。さらに、気相中で生成された炭化ケイ素は、同
様に気相中で生成されたケイ素あるいはこれに類する化
合物と共に基材上に達し、成長膜中に混在して膜の可視
光透過率を低下させるだけでなく、膜成長の制御性を損
なわせて結晶性の悪化や表面平坦性の悪化等といった影
響を及ぼす。このような現象は、ホットウォール方式、
コールドウォール方式いずれの方式で加熱した場合にお
いても悪影響を及ぼす原因となっている。
【0006】これらを改善した方法としては、水素ガス
を希釈ガスとして反応室(反応管)内に導入しながら、
原料ガスであるアセチレンガスとジクロルシランガスと
を交互に前記反応管内に導入する方法がある(特開平5
−1380号公報参照)。この方法では、反応管気相中
でのジクロルシランガスの分解とこの分解により生じた
分解生成物との基板ないし成長膜への吸着が起こった後
に、吸着物がアセチレンガスにより炭化される。そし
て、この吸着、炭化が所定回数繰り返されて所望膜厚の
炭化ケイ素が形成される。したがって、この方法では反
応管気相中での炭化ケイ素、ケイ素あるいはこれらに類
する化合物の生成が抑制される。この結果、成長膜の可
視光透過率、結晶性の制御性、表面平坦性等が向上す
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、X線透
過膜、結晶成長用基板、半導体材料、微細加工用材料等
に用いる炭化ケイ素膜については、膜質のさらなる向上
が求められている。本発明の目的は、基材面内および基
板間での膜厚のばらつきが小さく、かつ膜質の均一性お
よび膜の平坦性が更に向上した炭化ケイ素膜を得ること
ができる炭化ケイ素膜の形成方法を提供することにあ
る。また、本発明の他の目的は、膜質の均一性および膜
の平坦性が高く、かつ基材面内の膜厚のばらつきが小さ
いX線透過膜を備えたX線マスクブランクおよびX線マ
スクを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の炭化ケイ素膜の形成方法は、ケイ素源ガスと炭素源
ガスとを用いて、Si原子またはC原子を含有する基材
上に化学反応により炭化ケイ素を成長させることで所定
膜厚の炭化ケイ素膜を形成するにあたり、水素ガスが実
質的に存在しない状態下で前記ケイ素源ガスを熱分解す
るとともに、この熱分解により生じたケイ素化合物を前
記基材上の所定の成長面に吸着させる第1の工程と、こ
の第1の工程で前記成長面に吸着した前記ケイ素化合物
を前記炭素源ガスにより炭化して炭化ケイ素を生成させ
る第2の工程とを、前記基材を加熱しつつ減圧下で交互
に1回以上繰り返すことを特徴とするものである(以
下、この方法を方法Iという)。
【0009】また、上記目的を達成する本発明の炭化ケ
イ素膜の他の形成方法は、ケイ素源ガスと炭素源ガスと
を用いて、Si原子またはC原子を含有する基材上に化
学反応により炭化ケイ素を成長させることで所定膜厚の
炭化ケイ素膜を形成するにあたり、水素ガスが実質的に
存在しない状態下で前記ケイ素源ガスを熱分解するとと
もに、この熱分解により生じた第1のケイ素化合物を前
記基材上の所定の成長面に吸着させる第1の工程と、こ
の第1の工程で前記成長面に吸着した前記第1のケイ素
化合物を還元した後に当該還元により生じた第2のケイ
素化合物を前記炭素源ガスにより炭化して炭化ケイ素を
生成させる第2の工程とを、前記基材を加熱しつつ減圧
下で交互に1回以上繰り返すことを特徴とするものであ
る(以下、この方法を方法IIという)。
【0010】一方、上記目的を達成する本発明のX線マ
スクブランクは、上述した方法Iまたは方法IIにより形
成した炭化ケイ素膜からなるX線透過膜と、このX線透
過膜を支える基板とを少なくとも備えていることを特徴
とするものである。そして、上記目的を達成する本発明
のX線マスクは、上述した本発明のX線マスクブランク
の所定の面にX線吸収膜パターンを設けてなることを特
徴とするものである。
【0011】以下、本発明を詳細に説明する。まず、本
発明の炭化ケイ素膜の形成方法の1つである上記の方法
Iについて説明すると、この方法Iでは、上述したよう
に、ケイ素源ガスと炭素源ガスとを用いて、Si原子ま
たはC原子を含有する基材上に化学反応により炭化ケイ
素を成長させることで所定膜厚の炭化ケイ素膜を形成す
る。
【0012】ここで、ケイ素源ガスの具体例としては、
式SiHx Cly (式中、xは0〜3の整数を、yは1
〜4の整数をそれぞれ示し、x+y=4である。)で表
されるガスが挙げられ、炭素源ガスの具体例としては、
CH4 ,C2 6 ,C3 8,C2 4 2 2 等のガ
スが挙げられる。ケイ素源ガスおよび炭素源ガスは、そ
れぞれ1種のみを用いてもよいし、複数種を用いてもよ
い。
【0013】また、Si原子またはC原子を含有する基
材の具体例としては、シリコン単結晶基板、炭化ケイ素
基板等が挙げられる。基材としてシリコン単結晶基板を
用いる場合には、炭化ケイ素膜を形成しようとする面を
予め炭化してもよい。この炭化された面は、例えば、水
素希釈した炭素源ガスを反応室に導入し、この反応室内
で基板を800〜1300℃に加熱することで形成する
ことができる。
【0014】本発明の方法Iでは、まず、水素ガスが実
質的に存在しない状態下で前記ケイ素源ガスを熱分解す
るとともに、この熱分解により生じたケイ素化合物を前
記基材上の所定の成長面に吸着させる第1の工程を、基
材を加熱しつつ減圧下で行う。ここで、「水素ガスが実
質的に存在しない状態下」とは、雰囲気中の水素ガスの
分圧が例えば0.01mTorr以下であることを意味
する。
【0015】上記第1の工程は、反応室あるいは反応管
等(以下、反応室と総称する)の内部で行われるわけで
あるが、ケイ素源ガスの熱分解およびこの熱分解により
生じたケイ素化合物の成長面への吸着は、反応室全体を
加熱することによって、または基材を加熱することによ
って、基材温度を所定温度にすることで進行させる。基
材温度は900〜1100℃が好ましい。このときの反
応室の雰囲気は上述したように減圧雰囲気であり、この
減圧雰囲気は、反応室を1mTorr未満まで減圧した
後に当該反応室内にケイ素源ガスをその分圧が例えば1
〜5mTorr程度となるように導入することで得られ
る雰囲気とすることが好ましい。ケイ素源ガスの分圧が
1mTorr未満では、当該ケイ素源ガスの熱分解によ
り生じたケイ素化合物を成長面全体に吸着させることが
困難になる。一方、5mTorrを超えると成長面上で
ケイ素のみの異常成長が起き易くなる。なお、ケイ素源
ガスの前記分圧は、反応室への当該ケイ素源ガスの導入
量から算出した値である。例えば、ケイ素源ガスとして
SiH2 Cl2 を用いた場合、このSiH2 Cl2は反
応室内でSiCl2 等に分解されるが、ケイ素源ガスの
分圧とはSiH2 Cl2 の導入量から算出した値であ
る。また、本発明でいう「ケイ素源ガスの熱分解により
生じたケイ素化合物」には、ケイ素クラスターやSiH
クラスター、未分解のSiHx Cly も含まれる。
【0016】この第1の工程は、上記減圧雰囲気と前記
成長面との接触時間が3秒以上となるように行うことが
好ましい。この接触時間が短すぎると十分な反応を行わ
せることが困難になる。なお、本発明でいう「基材上の
所定の成長面」とは、上述の第1の工程と後述する第2
の工程とを順次に1回ずつ行うことにより炭化ケイ素を
生成させようとする面を意味する。具体的には、第1回
目の第1の工程に際しては基材表面(基材表面を予め炭
化した場合にはこの炭化された面)を意味し、第2回目
の第1の工程に際しては第1回目の第2の工程を経たこ
とにより生成した炭化ケイ素膜の表面を意味し、以下同
様に、第n回目の第1の工程に際しては第(n−1)回
目の第2の工程を経たことにより生成した炭化ケイ素膜
の表面を意味する。
【0017】本発明の方法Iでは、上述した第1の工程
を行った後に、当該第1の工程で前記成長面に吸着した
ケイ素化合物を前述の炭素源ガスにより炭化して炭化ケ
イ素を生成させる第2の工程を、基材を加熱しつつ減圧
下で行う。この第2の工程も反応室内で行われるわけで
あるが、炭素源ガスによるケイ素化合物の炭化は、上記
第1の工程と同様にして基材温度を所定温度にすること
で進行させる。このときの基材温度も900〜1100
℃が好ましい。
【0018】このときの反応室の雰囲気は上述したよう
に減圧雰囲気であり、この減圧雰囲気は、反応室を1m
Torr未満まで減圧した後に当該反応室内に炭素源ガ
スをその分圧が例えば1mTorr以上となるように導
入することで得られる雰囲気とすることが好ましい。炭
素源ガスの分圧が1mTorr未満では、炭素源ガスに
より前記ケイ素化合物を炭化させることが困難になる。
炭素源ガスの分圧の上限は特に限定されるものではない
が、実用的には150mTorr以下とすることが好ま
しい。なお、炭素源ガスの上記分圧は、反応室へのガス
導入量から算出した値である。
【0019】第2の工程は、上述した減圧雰囲気(第2
の工程用の減圧雰囲気)と前記ケイ素化合物との接触時
間が1.5秒以上となるように行うことが好ましい。こ
の接触時間が短すぎると前記ケイ素化合物の炭化が不十
分になり易く、所望の炭化ケイ素膜を得るうえで好まし
くない。
【0020】方法Iでは、前述した第1の工程と上述し
た第2の工程とを順次に1回ずつ行うことにより、基材
上の所定の成長面に炭化ケイ素膜を形成することができ
る。ただし、これらの工程を順次に1回ずつ行うことで
形成される炭化ケイ素膜は極めて薄いので、目的とする
炭化ケイ素膜の膜厚が厚い場合には、第1の工程と第2
の工程とを交互に所望回数繰り返す。繰り返し回数は目
的とする炭化ケイ素膜の膜厚に応じて適宜選択される
が、例えばX線マスク用の炭化ケイ素膜を形成する場合
は、通常600回以上繰り返す。
【0021】なお、前述した第1の工程および第2の工
程は、1つの反応室を用いて例えば交互にガスを導入す
ることによる雰囲気の切り替えにより交互に行ってもよ
いし、複数の反応室を用いて基材の移動により交互に行
ってもよい。そして、1つの反応室を用いて雰囲気の切
り替えにより交互に行う場合には、工程の移行に際し
て、前工程で使用した雰囲気を十分に排気する。
【0022】次に、本発明の方法IIについて説明する。
この方法IIは、上述した方法Iと同様に、ケイ素源ガス
と炭素源ガスとを用いて、Si原子またはC原子を含有
する基材上に化学反応により炭化ケイ素を成長させるこ
とで所定膜厚の炭化ケイ素膜を形成するものである。こ
の方法IIで使用するケイ素源ガス、炭素源ガスおよび基
材の具体例としては、上述した方法Iの説明の中で例示
したものと同じものがそれぞれ挙げられる。
【0023】また、方法IIでは、前記方法Iと同様に、
まず、水素ガスが実質的に存在しない状態下で前記ケイ
素源ガスを熱分解するとともに、この熱分解により生じ
た第1のケイ素化合物を前記基材上の所定の成長面に吸
着させる第1の工程を、前記基材を加熱しつつ減圧下で
行う。この第1の工程は、前述した方法Iにおける第1
の工程と全く同様にして行われるものであり、方法IIで
いう第1のケイ素化合物は、方法Iでいうケイ素化合物
に相当する。
【0024】方法IIと方法Iとの最大の違いは、方法II
では、第1の工程終了後に行われる第2の工程で、前記
第1の工程で成長面に吸着した第1のケイ素化合物を還
元した後に当該還元により生じた第2のケイ素化合物を
前記炭素源ガスにより炭化して炭化ケイ素を生成させる
点にある。方法IIにおける前記第2の工程は、前述した
方法Iにおける第2の工程と同様に、基材を900〜1
100℃に加熱しつつ減圧下に行うことが好ましい。
【0025】この第2の工程も反応室内で行われるわけ
であるが、第1のケイ素化合物の還元と、当該還元によ
り生じた第2のケイ素化合物の炭素源ガスによる炭化と
は、実質的に1つの工程で行ってもよいし、2つの工程
に別けて行ってもよい。
【0026】実質的に1つの工程で行う場合には、第2
の工程を行う際の雰囲気中に水素ガスと炭素源ガスとを
混在させる。これにより、第1のケイ素化合物は炭素源
ガスによって炭化されるよりも早く水素ガスによって還
元されて第2のケイ素化合物になり、その後、この第2
のケイ素化合物が炭素源ガスによって炭化されて炭化ケ
イ素が生成する。このときの基材温度は、前述したよう
に900〜1100℃とすることが好ましい。
【0027】この場合の雰囲気は、反応室を1mTor
r未満まで減圧した後に当該反応室内に水素ガスおよび
炭素源ガスを同時にまたは順不同に導入することにより
得た雰囲気であって、例えば水素ガスの分圧が10mT
orr以上、炭素源ガスの分圧が1mTorr以上の雰
囲気とすることが好ましい。水素ガスの分圧が10mT
orr未満では前記第1のケイ素化合物を還元すること
が困難になる。また、炭素源ガスの分圧が1mTorr
未満では前記第2のケイ素化合物を炭化させることが困
難になる。水素ガスの分圧の上限および炭素源ガスの分
圧の上限は共に特に限定されるものではないが、実用的
には共に150mTorr以下とすることが好ましい。
なお、炭素源ガスの上記分圧は、反応室へのガス導入量
から算出した値である。
【0028】水素ガスと炭素源ガスとを混在させた上記
減圧雰囲気と前記第1のケイ素化合物との接触時間は
1.5秒以上とすることが好ましい。この接触時間が短
すぎると前記第1のケイ素化合物の還元あるいは前記第
2のケイ素化合物の炭化が不十分になり易く、所望の炭
化ケイ素膜を得るうえで好ましくない。
【0029】一方、前記第2の工程を2つの工程に別け
て行う場合には、第1のケイ素化合物を水素ガス雰囲気
中で当該水素ガスにより還元して第2のケイ素化合物を
生じさせる工程(以下、工程2Aという)と、この工程
2Aで生じた前記第2のケイ素化合物を炭素源ガスによ
り炭化して炭化ケイ素を生成させる工程(以下、工程2
Bという)の2つに分けることが好ましい。この場合の
基材温度も、前述したように900〜1100℃とする
ことが好ましい。
【0030】工程2Aを行う際の上記水素ガス雰囲気
は、反応室を1mTorr未満まで減圧した後に当該反
応室内に水素ガスをその分圧が例えば10mTorr以
上となるように導入することで得られる水素ガス雰囲気
とすることが好ましい。水素ガスの分圧が10mTor
r未満では前記第1のケイ素化合物を還元することが困
難になる。水素ガスの分圧の上限は特に限定されるもの
ではないが、実用的には150mTorr以下とするこ
とが好ましい。このようにして得た水素ガス雰囲気と前
記第1のケイ素化合物との接触時間は1.5秒以上とす
ることが好ましい。この接触時間が短すぎると前記第1
のケイ素化合物の還元して前記第2のケイ素化合物を得
ることが困難になる。
【0031】また、工程2Bを行う際の雰囲気は、前記
工程2Aで使用した水素ガス雰囲気を排気して1mTo
rr未満まで減圧した後の反応室内に、または、前記工
程2Aで使用した水素ガス雰囲気のままの反応室内に、
炭素源ガスをその分圧が例えば1mTorr以上となる
ように導入することで得られる雰囲気とすることが好ま
しい。炭素源ガスの分圧が1mTorr未満では、前記
第2のケイ素化合物を炭化させることが困難になる。炭
素源ガスの分圧の上限は特に限定されないが、実用的に
は150mTorr以下とすることが好ましい。このよ
うにして得た雰囲気と前記第2のケイ素化合物との接触
時間は1.5秒以上とすることが好ましい。この接触時
間が短すぎると前記第2のケイ素化合物の炭化が不十分
になり易く、所望の炭化ケイ素膜を得るうえで好ましく
ない。なお、炭素源ガスの上記分圧は、反応室へのガス
導入量から算出した値である。
【0032】方法IIでも、前述した第1の工程と上述し
た第2の工程とを順次に1回ずつ行うことにより、基材
上の所定の成長面に炭化ケイ素膜を形成することができ
る。ただし、これらの工程を順次に1回ずつ行うことで
形成される炭化ケイ素膜は方法Iと同様に極めて薄いの
で、目的とする炭化ケイ素膜の膜厚が厚い場合には、第
1の工程と第2の工程とを交互に所望回数繰り返す。繰
り返し回数は目的とする炭化ケイ素膜の膜厚に応じて適
宜選択されるが、例えばX線マスク用の炭化ケイ素膜を
形成する場合は、方法Iと同様に、通常600回以上繰
り返す。
【0033】なお、方法IIにおいても、前述した第1の
工程および第2の工程は、1つの反応室を用いて例えば
交互にガスを導入することによる雰囲気の切り替えによ
り交互に行ってもよいし、複数の反応室を用いて基材の
移動により交互に行ってもよい。そして、1つの反応室
を用いて雰囲気の切り替えにより交互に行う場合には、
工程の移行に際して、前工程で使用した雰囲気を十分に
排気する。さらに、第2の工程を前述のように工程2A
と工程2Bの2つに分けて行う場合についても、1つの
反応室を用いて雰囲気の切り替えにより工程2Aと工程
2Bを順次行ってもよいし、複数の反応室を用いて基材
の移動により工程2Aと工程2Bを順次行ってもよい。
【0034】以上説明した本発明の方法Iおよび方法II
のいずれも、膜質の均一性、膜の平坦性、基材面内およ
び基材間の膜厚のばらつきの制御性、並びに結晶性の制
御性に優れた方法である。なかでも、第2の工程を工程
2Aと工程2Bの2つに分けて行う方法IIは、結晶性の
制御性に特に優れている。そして、これらの方法Iおよ
び方法IIにより形成された炭化ケイ素膜は、膜質の均一
性および膜の平坦性が従来よりも更に向上した膜であ
り、かつ、基材面内および基材間の膜厚のばらつきが小
さいことから、X線透過膜、結晶成長用基板、半導体デ
バイス材料、センサー等の基板材料等に好適である。
【0035】次に、本発明のX線マスクブランクおよび
X線マスクについて説明する。まず本発明のX線マスク
ブランクについて説明すると、このX線マスクブランク
は前述した本発明の方法Iまたは方法IIにより得られた
炭化ケイ素膜からなるX線透過膜と、このX線透過膜を
支える基板とを少なくとも備えていることを特徴とする
ものである。ここで、基板の形状および材質は特に限定
されるものではなく、X線マスクブランクの基板として
従来より利用されている公知の基板をそのまま用いるこ
とができる。この基板は中央部が除去されているもので
もよいし、除去されていないものでもよい。また、X線
透過膜(炭化ケイ素膜)以外の部分の製造方法も特に限
定されるものではなく、従来より利用されている公知の
方法をそのまま適用することができる。
【0036】なお、本発明のX線マスクブランクはエッ
チング防止用の保護膜を有していてもよい。X線マスク
ブランクからのX線マスクの製造は、通常、X線マスク
ブランクを構成するX線透過膜上にエッチングによりX
線吸収膜パターンを形成することで行われるわけである
が、前記保護膜はこのエッチングの際にX線透過膜まで
エッチングされるのを防ぐためのものである。
【0037】保護膜の材質は特に限定されるものではな
く、このような用途に従来より利用されている公知の物
質の膜、例えば酸化アルミニウム膜を利用することがで
きる。また、その形成方法も特に限定されるものではな
く、従来より利用されている公知の方法をそのまま適用
することができる。ただし、酸化アルミニウム膜からな
る保護膜には次のような問題点がある。すなわち、X線
マスクに付着した汚れは一般に酸性溶液を用いた洗浄に
より除去されるが、酸化アルミニウム膜からなる保護膜
はこの洗浄の際に溶解してしまうため、X線吸収膜パタ
ーンが崩れる原因となる。このような問題点は、保護膜
として酸化アルミニウムと酸化錫とを含有する膜を用い
ることにより解決することができる。したがって、X線
透過膜にエッチング防止用の保護膜を設ける場合には、
目的とするX線マスクブランクの用途にもよるが、酸化
アルミニウムと酸化錫とを含有する膜を保護膜として用
いることがより好ましい。
【0038】保護膜として酸化アルミニウムと酸化錫と
を含有する膜を用いる場合、この膜における酸化アルミ
ニウムの含有量は40〜90モル%、酸化錫の含有量は
60〜10モル%であることが好ましい。酸化錫の含有
量が60モル%を超えて酸化アルミニウムの含有量が4
0モル%未満になると、X線吸収膜パターンを形成する
ためのエッチング時における当該保護膜のエッチング速
度が大きくなる。また、酸化アルミニウムの含有量が9
0モル%を超えて酸化錫の含有量が10モル%未満にな
ると、X線マスクの洗浄に使用される酸性溶液に対する
当該保護膜の溶解性が大きくなる。
【0039】酸化アルミニウムと酸化錫とを含有する保
護膜は、RFスパッタリング法、マグネトロンスパッタ
リング法、真空蒸着法等により形成することができる。
このとき、保護膜の膜厚はλ/4n(ただしλはX線マ
スクとウエハとの位置合わせに使用される光の波長であ
り、nは保護膜の屈折率である)程度とすることが好ま
しい。膜厚をこのようにすることにより、ウエハとの位
置合わせが容易なX線マスクを得るうえで好適なX線マ
スクブランクが得られる。
【0040】なお、本発明のX線マスクブランクは、X
線透過膜上に直接または保護膜を介してX線吸収膜が設
けれているものをも包含する。X線吸収膜の材質は特に
限定されるものではなく、このような用途に従来より利
用されている公知の物質の膜、例えばタンタル膜、タン
グステン膜、硼化タンタル膜、金膜等を利用することが
できる。また、その形成方法も特に限定されるものでは
なく、従来より利用されている公知の方法をそのまま適
用することができる。
【0041】以上説明した本発明のX線マスクブランク
は、これを構成するX線透過膜が前述した本発明の方法
Iまたは方法IIにより得られた炭化ケイ素膜からなり、
このX線透過膜(炭化ケイ素膜)は可視光透過性、X線
吸収膜を設ける際の加工性および再現性、転写パターン
の寸法制御性(X線露光量のバラツキの小ささ)等に優
れ、かつ機械的ひずみが小さい。したがって、本発明の
X線マスクブランクは従来の方法により形成された炭化
ケイ素膜をX線透過膜として用いたものよりも露光精度
の高いX線マスクを得るうえで好適である。
【0042】次に、本発明のX線マスクについて説明す
ると、このX線マスクは前述した本発明のX線マスクブ
ランクの所定の面にX線吸収膜パターンを設けてなるこ
とを特徴とするものである。このX線マスクは、X線透
過膜上に直接X線吸収膜パターンを設けたものでもよ
し、X線透過膜上に前述したエッチング防止用の保護膜
を設け、この保護膜表面にX線吸収膜パターンを設けた
ものでもよい。保護膜およびX線吸収膜パターンの材質
は、本発明のX線マスクブランクの説明の中で述べたよ
うに特に限定されるものではなく、適宜選択される。ま
た、X線吸収膜パターンの形状およびその形成方法も特
に限定されるものではなく、従来より利用されている形
状および形成方法をそのまま適用することができる。
【0043】本発明のX線マスクは、これを構成するX
線透過膜が前述した本発明の方法Iまたは方法IIによっ
て形成された炭化ケイ素膜からなることから、従来の方
法により形成された炭化ケイ素膜をX線透過膜として用
いたものよりも露光精度が高い。
【0044】
【作用】成膜装置としてホットウォール方式の減圧CV
D装置を用い、ケイ素源ガス、炭素源ガスとして各々ジ
クロルシランガス、アセチレンガスを用いた系を例にと
り、本発明の作用について図4および図5を参照して詳
しく説明する。従来のように、水素ガスを反応管内に導
入しながら、アセチレンガスとジクロルシランガスとを
交互にまたは同時に前記反応管内に導入する方法では、
ジクロルシランガスの熱分解により生じたケイ素化合物
(この熱分解によりSiCl2,Siクラスター,Si
Hクラスター等のケイ素化合物が生じるが、ここでは代
表してSiCl2 を例に用いる。図4(a)参照。)が
基板上の所定の成長面40に吸着した後も水素ガスによ
るSiCl2 の還元反応が起こり、Clが例えばHCl
のかたちで脱離するため、Siの表面が局部的に露出す
る(図4(b)参照)。このため、さらなるSiCl2
の吸着およびその還元が局部的に起こり、過剰なケイ素
層が成長する(図4(c)参照)。そして、過剰なケイ
素層の成長が局部的に起こった後にアセチレンガスによ
ってSiCl2 が炭化され、この炭化により炭化ケイ素
膜が生成することから、得られる炭化ケイ素膜の平坦
性、均質性、結晶性は、それ程高くない(図4(d)参
照)。
【0045】これに対して本発明の方法Iおよび方法II
では、ジクロルシランガスの熱分解により生じたケイ素
化合物(SiCl2 。図5(a)参照。)の成長面40
への吸着は、水素ガスが実質的に存在しない状況下で起
こる(第1の工程)。したがって、水素ガスによるSi
Cl2 の還元反応は実質的に起こらない。また、成長面
40に吸着したSiCl2 には気相中に存在する余剰の
SiCl2 が更に吸着することを抑制する効果があるた
め、過剰なケイ素層の成長も実質的に起こらない。これ
らのことから、第1の工程ではSiCl2 からなる均一
な層が形成される(図5(b)参照)。
【0046】この後、方法Iでは、上記第1の工程で成
長面40に吸着したSiCl2 をジクロルシランガスお
よびその分解生成物が実質的に存在しない反応室内でア
セチレンガスによって炭化し、この炭化により炭化ケイ
素膜が生成することから(第2の工程。図5(c)参
照。)、得られる炭化ケイ素膜の平坦性、均質性、結晶
性は高い。また、方法IIでは、上記第1の工程で成長面
40に吸着したSiCl2 を第2の工程においてジクロ
ルシランガスおよびその分解生成物が実質的に存在しな
い反応室内で還元し、これにより平滑なSi表面を露出
させた後に(図5(d)参照)、このSiをアセチレン
ガスによって炭化して炭化ケイ素膜を生成させることか
ら(図5(c)参照)、方法IIによって得られる炭化ケ
イ素膜の平坦性、均質性、結晶性も高い。
【0047】また、本発明のX線マスクブランクを構成
するX線透過膜は、本発明の方法Iまたは方法IIにより
得られた炭化ケイ素膜からなり、この炭化ケイ素膜は基
材面内の膜厚のばらつきが小さく、かつ膜質の均一性お
よび膜の平坦性が従来よりも更に向上した膜であるた
め、従来の方法により形成された炭化ケイ素膜をX線透
過膜として用いたものよりも露光精度の高いX線マスク
を得るうえで好適である。また同様の理由から、本発明
のX線マスクは従来の方法による炭化ケイ素膜をX線透
過膜として用いたものよりも露光精度が高い。
【0048】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明するが、
本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。 実施例1(方法IIによる炭化ケイ素膜の形成) 基材として直径76±0.5mm(3インチ)、厚さ5
00±10μmのシリコンウェーハ(面方位(10
0)、比抵抗1〜10Ω・cm、p−タイプ)を用い
た。また、ケイ素源ガスとしてはジクロルシラン(Si
2 Cl2 )ガスを、炭素源ガスとしてはアセチレン
(C2 2 )ガスを用いた。
【0049】本実施例では、図1に示す抵抗加熱方式に
よるホットウォール方式の減圧CVD装置により炭化ケ
イ素膜を形成した。図1に示すように、反応管1内の基
板保持ボート2上にシリコンウェーハSを5mm間隔で
計33枚(図1中に示したシリコンウェーハSの枚数は
全数ではなく、簡略化してある)垂直に立て、排気ポン
プ3を作動させて反応管1内を1×10-3Torr未満
の真空度にし、ヒータ4により反応管1内の温度を90
0〜1100℃の範囲まで昇温させた。ここで、ヒータ
4は反応管1内の温度分布の制御がし易いように3つに
分かれており、それぞれ独立して温度制御できるように
なっている。
【0050】次に、3方向弁5a,5bを操作してアセ
チレンガスと水素ガスとを同時に5秒間反応管1に導入
し、これらのガスと各シリコンウェーハSとを接触させ
ることにより各シリコンウェーハSの表面を炭化させ
た。このときのアセチレンガスの流量および水素ガスの
流量は、反応管1内のアセチレンガスの分圧が3mTo
rr、水素ガスの分圧が147mTorrとなるように
マスフローコントローラ6a,6bにより制御した。ま
た、反応管1内の圧力はピラニゲージ7により測定し、
トラップ8の下流に設けられたバタフライバルブ9によ
り制御した。次いで、アセチレンガスと水素ガスとをバ
イパスライン10に流すことで反応管1への各ガスの導
入を停止し、下記第1の工程の実施に備えて、メカニカ
ルブースターポンプ(以下、M.B.Pと略記する)1
1および排気ポンプ3を用いて反応管1内の排気を3〜
5秒行った。なお、トラップ8には、残留ガスのモニタ
ーとリークチェックとを行うための四重極質量分析器
(Q.M.S.)12が接続されている。
【0051】この後、反応管1内の温度を900〜11
00℃に保ったまま、下記第1の工程および第2の工程
を繰返した。 ・第1の工程 1×10-3Torr未満まで排気された反応管1内に、
3方向弁5cを操作してジクロルシランガスを10秒間
導入することで当該ジクロルシランガスを熱分解すると
ともに、この熱分解により生じた第1のケイ素化合物を
各シリコンウェーハS上の所定の成長面に吸着させる。
このときのジクロルシランガスの流量は、反応管1内の
ジクロシランガスの分圧(導入量換算値)が3mTor
rとなるようにマスフローコントローラ6cにより制御
する。また、反応管1内の圧力はピラニゲージ7により
測定し、トラップ8の下流に設けられたバタフライバル
ブ9により制御する。ジクロルシランガスを10秒間反
応管1に導入した後、当該ガスをバイパスライン10に
流すことで反応管1へのジクロルシランガスの導入を停
止する。この操作に続き、下記第2の工程の実施に備え
て、M.B.P11および排気ポンプ3を用いて反応管
1内の排気を3〜5秒行う。
【0052】・第2の工程 1×10-3Torr未満まで排気された反応管1内に、
3方向弁5a,5bを操作してアセチレンガスと水素ガ
スとを同時に5秒間導入することにより、上記第1の工
程で各シリコンウェーハS上の所定の成長面に吸着した
前記第1のケイ素化合物を還元した後に当該還元により
生じた第2のケイ素化合物を前記アセチレンガスにより
炭化して炭化ケイ素を生成させる。このときのアセチレ
ンガスの流量および水素ガスの流量は、反応管1内のア
セチレンガスの分圧が3mTorr、水素ガスの分圧が
147mTorrとなるようにマスフローコントローラ
6a,6bにより制御する。また、反応管1内の圧力は
ピラニゲージ7により測定し、トラップ8の下流に設け
られたバタフライバルブ9により制御する。アセチレン
ガスと水素ガスとを同時に5秒間反応管1に導入した
後、各々のガスをバイパスライン10に流すことで反応
管1への各ガスの導入を停止する。この操作に続き、上
記第1の工程の実施に備えて、M.B.P11および排
気ポンプ3を用いて反応管1内の排気を3〜5秒行う。
【0053】以上説明した第1の工程および第2の工程
を交互に1250回繰り返すことにより、各シリコンウ
ェーハS上に膜厚が550nmの炭化ケイ素膜を形成し
た。このようにして形成された炭化ケイ素膜のウェーハ
面内の膜厚分布について測定した結果を図2に示す。図
2に示したように、面内の膜厚分布のばらつきはウェー
ハ面内の中心の膜厚に対して0.5%以下であった。
【0054】また、膜厚のばらつき(平均膜厚の標準偏
差:3δ/t)は、本実施例(ts=10sec)では
ウェーハ面内で0.1%以下、ウェーハ間で3.3%以
下であり、全体でも標準偏差が3.3%以下と非常に低
く、均一な膜形成が可能であった。また、炭化ケイ素膜
の表面粗さを中心線平均粗さRa(JIS B060
1)により測定したところ、Raは7.0nm以下と小
さかった。さらに、各炭化ケイ素膜は下地となったシリ
コンウェーハの結晶性を引き継いだエピタキシャル成長
層であり、電子線チャネリングパターン(ECP)法に
よる観察で単結晶であることが確認された。また、反射
電子線回折(RHEED)法による結晶解析でも高品質
の単結晶成長膜であることが観察された。そして、各炭
化ケイ素膜は可視光透過性に優れたものであった。
【0055】実施例2(方法IIによる炭化ケイ素膜の形
成) 基材として直径76±0.5mm(3インチ)、厚さ3
80±10μmのシリコンウェーハ(面方位(11
1)、比抵抗1〜10Ω・cm、p−タイプ)を用いた
以外は実施例1と同様の条件で炭化ケイ素膜を形成し
た。このようにして得られた炭化ケイ素膜について実施
例1と同様の評価を行ったところ、実施例1とほぼ同様
の良好な結果が得られた。
【0056】実施例3(方法IIによる炭化ケイ素膜の形
成) 第2の工程を下記工程2Aおよび工程2Bの2つに分け
た以外は実施例1と同様にして炭化ケイ素膜を形成し
た。 ・工程2A 1×10-3Torr未満まで排気された反応管1内に、
3方向弁5bを操作して水素ガスを1.5秒間以上導入
することにより、第1の工程で各シリコンウェーハS上
の所定の成長面に吸着した第1のケイ素化合物を前記水
素ガスにより還元して第2のケイ素化合物を生じさせ
る。このときの水素ガスの流量は、反応管1内の水素ガ
スの分圧が147mTorrとなるようにマスフローコ
ントローラ6bにより制御する。また、反応管1内の圧
力はピラニゲージ7により測定し、トラップ8の下流に
設けられたバタフライバルブ9により制御する。水素ガ
スを1.5秒間以上反応管1に導入した後、当該ガスを
バイパスライン10に流すことで反応管1への水素ガス
の導入を停止する。この操作に続き、下記工程2Bの実
施に備えて、M.B.P11および排気ポンプ3を用い
て反応管1内の排気を3〜5秒行う。
【0057】・工程2B 1×10-3Torr未満まで排気された反応管1内に、
3方向弁5aを操作してアセチレンガスを5秒間導入す
ることにより、前記第2のケイ素化合物を前記アセチレ
ンガスにより炭化して炭化ケイ素を生成させる。このと
きのアセチレンガスの流量は、反応管1内のアセチレン
ガスの分圧が3mTorrとなるようにマスフローコン
トローラ6aにより制御する。また、反応管1内の圧力
はピラニゲージ7により測定し、トラップ8の下流に設
けられたバタフライバルブ9により制御する。アセチレ
ンガスを5秒間反応管1に導入した後、当該ガスをバイ
パスライン10に流すことで反応管1へのアセチレンガ
スの導入を停止する。この操作に続き、第1の工程の実
施に備えて、M.B.P11および排気ポンプ3を用い
て反応管1内の排気を3〜5秒行う。
【0058】このようにして得られた各炭化ケイ素膜に
ついて実施例1と同様の評価を行ったところ、実施例1
とほぼ同様の良好な結果が得られた。また、本実施例で
得られた各炭化ケイ素膜も実施例1と同様にシリコンウ
ェーハの結晶性を引き継いだエピタキシャル成長層であ
り、ECP法による観察で単結晶であることが確認され
た。また、RHEED法による結晶解析でも高品質の単
結晶成長膜であることが観察された。そして、各炭化ケ
イ素膜は可視光透過性に優れたものであった。
【0059】実施例4(方法IIによる炭化ケイ素膜の形
成) 基材として直径76±0.5mm(3インチ)、厚さ3
80±10μmのシリコンウェーハ(面方位(11
1)、比抵抗1〜10Ω・cm、p−タイプ)を用いた
以外は実施例3と同様の条件で炭化ケイ素膜を形成し
た。このようにして得られた炭化ケイ素膜について実施
例1と同様の評価を行ったところ、実施例1とほぼ同様
の良好な結果が得られた。
【0060】実施例5(方法IIによる炭化ケイ素膜の形
成) Cが露出しているSiC基板を基材として用い、このS
iC基板表面を予め炭化することなく、当該SiC基板
について実施例1と同様にして第1の工程と第2の工程
を交互に800回繰り返した。この結果、SiC基板上
には膜厚350nmの炭化ケイ素膜が形成された。
【0061】このようにして得られた炭化ケイ素膜につ
いて評価したところ、実施例1〜実施例4で得られた各
炭化ケイ素膜と同様に、膜質の均一性、膜の平坦性、よ
び結晶性が従来に比べて向上していることが確認され
た。
【0062】実施例6(方法Iによる炭化ケイ素膜の形
成) Cが露出しているSiC基板を基材として用い、このS
iC基板表面を予め炭化することなく、当該SiC基板
について下記第1の工程および第2の工程を交互に80
0回繰り返して、SiC基板上には膜厚350nmの炭
化ケイ素膜を形成した。 ・第1の工程 実施例1での第1の工程と同様にして行った。 ・第2の工程 反応室内にアセチレンガスのみを10秒間導入した(分
圧3mTorr)以外は実施例1での第2の工程と同様
にして行った。この結果、第1の工程でSiC基板上の
所定の成長面に吸着したケイ素化合物(第1のケイ素化
合物)はアセチレンガスによって炭化され、炭化ケイ素
が生成した。このようにして得られた炭化ケイ素膜につ
いて評価したところ、実施例5と同様の結果が得られ
た。
【0063】比較例1 第1の工程を実施するにあたり、水素ガスを反応管内に
導入し続けた以外は実施例1と同様にして炭化ケイ素膜
を形成した。このようにして形成された炭化ケイ素膜の
ウェーハ面内の膜厚分布について測定した結果を図2に
示す。図2に示したように、面内の膜厚分布はウェーハ
面内で大きく変化したし。また、膜厚のばらつき(平均
膜厚の標準偏差:3δ/t)はウェーハ面内で18.5
%、ウェーハ間で15.7%、全体で24.3%であ
り、膜厚の制御性は実施例1に比べて著しく低下してい
た。
【0064】比較例2 第1の工程を実施するにあたり、水素ガスを反応管に導
入し続けた以外は実施例2と同様にして炭化ケイ素膜を
形成した。このようにして形成された各炭化ケイ素膜
は、比較例1と同様にウェーハ面内およびウェーハ間の
膜厚のばらつきの大きい膜であり、膜厚の制御性は実施
例2に比べて著しく低下していた。
【0065】実施例7 (1)X線マスクブランクの製造 まず、第1の工程および第2の工程の繰り返し回数を変
えた以外は実施例1と同様にして、シリコンウェーハ上
に膜厚2μmの炭化ケイ素膜(X線透過膜)を形成し
た。次に、このX線透過膜上に、酸化アルミニウム(A
2 3 )を53モル%含み酸化錫(SnO2 )を47
モル%含む膜厚85nmの保護膜を形成した。この保護
膜の形成は、酸化アルミニウムを48モル%含み酸化錫
を52モル%含む焼結体ターゲットを、アルゴンガス圧
6mTorr、酸素ガス圧1.5mTorr、高周波電
力1200Wの条件でRFスパッタリングすることで行
った。この後、X線吸収膜として厚さ800nmのタン
タル(Ta)膜をRFスパッタリング法により保護膜上
に形成して、X線マスクブランクを得た。
【0066】(2)X線マスクの製造 上記(1)で得られたX線マスクブランクのX線吸収膜
上にスピンコート法によりレジストを塗布した後、この
レジストを描画、現像して、レジストパターンを形成し
た。次に、反応性イオンビームエッチング装置の拡散磁
場型ECRエッチング装置を用い、前レジストパターン
をマスクとしてX線吸収膜のエッチングを行った。エッ
チング後にレジストパターンを除去して、X線吸収膜パ
ターンを得た。この後、シリコンウェーハの下面(X線
透過膜を形成した面とは反対側の面)に耐エッチング物
質をリング状に塗布し、水酸化ナトリウム水溶液を用い
たエッチングによりのシリコンウェーハの中央部を除去
して、X線マスクを得た。
【0067】以上、実施例を挙げて本発明について説明
したが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
なく、種々の変形例および応用例を含む。例えば、実施
例1での第2の工程のように炭素源ガス(アセチレンガ
ス)と水素ガスとを同時に反応室(反応管)に導入する
場合、これらのガスの流路は必ずしも別々にする必要は
なく、各々のガスの流量をマスフローコントローラで制
御した後に導入管を1本に統合してもよい。また、実施
例3での第2の工程のように炭素源ガス(アセチレンガ
ス)と水素ガスとを別々に反応室(反応管)に導入する
場合、水素ガスの導入と炭素源ガスの導入との間に反応
室の排気を行うことは必ずしも必要ではない。
【0068】炭化ケイ素膜を形成する際に使用する基材
は、実施例で用いたシリコンウェーハおよびSiC基板
(Cが露出したもの)に限定されるものではなく、Si
が露出したSiC基板等を用いてもよい。
【0069】また、本発明の炭化ケイ素膜の形成方法は
ホットウォール方式の減圧CVD装置を用いて実施した
ものに限定されるものではなく、コールドウォール方式
の減圧CVD装置やMBE(分子線エピタキシー)装置
等を用いて実施したものでもよい。
【0070】さらに、第1の工程と第2の工程とは、実
施例のように1つの反応室を用いて雰囲気の切り替えに
より交互に行ってもよいし、複数の反応室を用いて基材
の移動により交互に行ってもよい。複数の反応室を用い
て基材の移動により交互に行う場合には、例えば、図3
に示すように、炭素源ガス導入管21と水素ガス導入管
22とを備えた第1の反応室23と、ケイ素源ガス導入
管24を備えた第2の反応室25とを連絡部26により
結ぶとともに、第1の反応室23から連絡部26内を通
って第2の反応室25に達する基材保持ボート用搬送路
27を設け、基材Sを保持した基材保持ボート28が第
1の反応室23と第2の反応室25との間を往復できる
ようにした装置を用いる。
【0071】この場合、第1の反応室23、連絡部26
および第2の反応室25それぞれの内圧はM.B.P2
9a,29b,29cを介して配置した排気ポンプ30
a,30b,30cにより所定の圧力に調節し、第1の
反応室23に導入する炭素源ガスと水素ガス各々の導入
量および第2の反応室25に導入するケイ素源ガスの導
入量は、図示を省略したマスフローコントローラにより
それぞれ調節する。そして、基材Sは基材保持ボート2
8に保持させて、所定の雰囲気に調整した第1の反応室
23と所定の雰囲気に調整した第2の反応室25との間
を所定の周期で往復させる。このとき、第1の反応室2
3、連絡部26および第2の反応室25は、これらの外
側に設けたヒータ31により所定温度に加熱しておく。
このようにすることにより、本発明の方法に基づいて炭
化ケイ素膜を形成することができる。
【0072】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の炭化ケイ
素膜の形成方法によれば、基材面内および基材間の膜厚
のばらつきが小さく、かつ膜質の均一性および膜の平坦
性が更に向上した炭化ケイ素膜を形成することができ、
これらの炭化ケイ素膜は半導体デバイス材料、結晶成長
用基板、微細加工用基板材料等として好適である。ま
た、本発明の方法により形成された炭化ケイ素膜をX透
過膜して備えた本発明のX線マスクブランクおよびX線
マスクを用いることにより、露光精度の高いX線マスク
を提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例で用いたホットウォール方式の減圧CV
D装置を示す概略図である。
【図2】実施例1および比較例1で得られた各炭化ケイ
素膜のウェーハ面内での膜厚分布を示すグラフである。
【図3】本発明の炭化ケイ素膜の形成方法を実施する際
に使用し得る装置の一例を示す概略図である。
【図4】従来の方法による炭化ケイ素膜の形成を説明す
るための図である。
【図5】本発明の方法による炭化ケイ素膜の形成を説明
するための図である。
【符号の説明】
1…反応管、 2,28…基材保持ボート、 4,31
…ヒータ、 23…第1の反応室、 25…第2の反応
室、 S…基材。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケイ素源ガスと炭素源ガスとを用いて、
    Si原子またはC原子を含有する基材上に化学反応によ
    り炭化ケイ素を成長させることで所定膜厚の炭化ケイ素
    膜を形成するにあたり、 水素ガスが実質的に存在しない状態下で前記ケイ素源ガ
    スを熱分解するとともに、この熱分解により生じたケイ
    素化合物を前記基材上の所定の成長面に吸着させる第1
    の工程と、この第1の工程で前記成長面に吸着した前記
    ケイ素化合物を前記炭素源ガスにより炭化して炭化ケイ
    素を生成させる第2の工程とを、前記基材を加熱しつつ
    減圧下で交互に1回以上繰り返すことを特徴とする炭化
    ケイ素膜の形成方法。
  2. 【請求項2】 ケイ素源ガスと炭素源ガスとを用いて、
    Si原子またはC原子を含有する基材上に化学反応によ
    り炭化ケイ素を成長させることで所定膜厚の炭化ケイ素
    膜を形成するにあたり、 水素ガスが実質的に存在しない状態下で前記ケイ素源ガ
    スを熱分解するとともに、この熱分解により生じた第1
    のケイ素化合物を前記基材上の所定の成長面に吸着させ
    る第1の工程と、この第1の工程で前記成長面に吸着し
    た前記第1のケイ素化合物を還元した後に当該還元によ
    り生じた第2のケイ素化合物を前記炭素源ガスにより炭
    化して炭化ケイ素を生成させる第2の工程とを、前記基
    材を加熱しつつ減圧下で交互に1回以上繰り返すことを
    特徴とする炭化ケイ素膜の形成方法。
  3. 【請求項3】 第2の工程を行う際の雰囲気中に水素ガ
    スと炭素源ガスとを混在させることにより、前記水素ガ
    スにより第2のケイ素化合物を生じさせ、この第2のケ
    イ素化合物を前記炭素源ガスにより炭化して炭化ケイ素
    を生成させる、請求項2に記載の炭化ケイ素膜の形成方
    法。
  4. 【請求項4】 第2の工程が、第1の工程で成長面に吸
    着した第1のケイ素化合物を水素ガス雰囲気中で該水素
    ガスにより還元して第2のケイ素化合物を生じさせる工
    程と、この工程で生じた前記第2のケイ素化合物を炭素
    源ガスにより炭化して炭化ケイ素を生成させる工程とか
    らなる、請求項2に記載の炭化ケイ素膜の形成方法。
  5. 【請求項5】 ケイ素源ガスが式SiHx Cly (式
    中、xは0〜3の整数を、yは1〜4の整数をそれぞれ
    示し、x+y=4である。)で表されるガスの少なくと
    も1種であり、炭素源ガスがCH4 ,C2 6 ,C3
    8 ,C2 4 およびC2 2 からなる群より選択された
    少なくとも1種のガスである、請求項1〜請求項4のい
    ずれかに記載の方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜請求項5のいずれかに記載の
    方法により得られた炭化ケイ素膜からなるX線透過膜
    と、このX線透過膜を支える基板とを少なくとも備えて
    いることを特徴とするX線マスクブランク。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載のX線マスクブランクの
    所定の面にX線吸収膜パターンを設けてなることを特徴
    とするX線マスク。
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