JPH0582963B2 - - Google Patents

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JPH0582963B2
JPH0582963B2 JP25833786A JP25833786A JPH0582963B2 JP H0582963 B2 JPH0582963 B2 JP H0582963B2 JP 25833786 A JP25833786 A JP 25833786A JP 25833786 A JP25833786 A JP 25833786A JP H0582963 B2 JPH0582963 B2 JP H0582963B2
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JP
Japan
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film
membrane
atomic ratio
silicon
atomic percent
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Akira Oibe
Toshihiko Maeda
Hiroyuki Nakae
Toshio Hirai
Takeshi Masumoto
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Furukawa Electric Co Ltd
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Furukawa Electric Co Ltd
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F1/00Originals for photomechanical production of textured or patterned surfaces, e.g., masks, photo-masks, reticles; Mask blanks or pellicles therefor; Containers specially adapted therefor; Preparation thereof
    • G03F1/22Masks or mask blanks for imaging by radiation of 100nm or shorter wavelength, e.g. X-ray masks, extreme ultraviolet [EUV] masks; Preparation thereof

Description

【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野] 本発明は、X線マスクにおけるメンブレンに関
し、特には、残留応力の制御が容易で、かつ位置
合せ用の可視光に対する透過性に優れるB−Si−
N系化合物の薄膜およびその製造法に関する。 [従来の技術] 年々微細化の進む半導体集積回路の転写方法と
して、X線を光源とする露光技術の研究が活発に
行なわれている。 この転写の原版となるX線マスクは、外周部の
支持枠によつて適度な緊張状態に張られたX線透
過性のメンブレン(膜)上に、X線透過阻止能を
有する物質によつて所望の回路パターンが形成さ
れているという基本構造から成る。 かかるX線マスク用メンブレンにおいては、
1)X線の透過性、2)平坦度、3)面内の寸法
安定性、4)機械的強度、5)可視光の透過性、
6)化学的安定性等に優れていることが要求され
る。このうち、平坦度および面内の寸法安定性
は、高精度の転写を行なう上で特に重要であり、
そのためには、メンブレンに弱い張力を付与して
適度な緊張状態に保持する必要がある。張力が大
きすぎると、マスクの歪が増大するとともにメン
ブレンの機械的強度が低下し、圧縮力の場合には
たわみが生じるため好ましくない。また、露光時
の位置合せはレーザ光の回折等を利用して行なわ
れるため、高い可視光透過率を有することが望ま
しい。 以上の要求を満す材料として、窒化ケイ素(以
下SiNX)および窒化ホウ素(BNX)が有望視さ
れており、既に種々の研究目的の使用に供されて
いる。 これらのメンブレンは通常、熱分解化学気相析
出法(熱CVD法)あるいは高周波プラズマ化学
気相析出法(RFプラズマCVD法)によつて、シ
リコン等の無機質基板上に成膜された後、基板の
中央部をエツチング除去することによつて得られ
る。このとき残された基板外周部はそのまま支持
枠となる。 しかし、一般にCVD法で合成されたBNX膜に
は圧縮応力が、同じくSiNX膜には強い引張応力
が残留しやすい傾向にあり、その制御が課題とな
る。 かかる事情により、現在低残留張力が実現され
ているCVD−BNXおよびSiNX単層膜では、意図
的に化学量論比(BNまたはSi3N4)よりも窒素
不足の組成とすることによつて応力制御が為され
ている。この場合、過剰のSiあるいはBにより、
紫外から可視域にかけての吸収が増大する。 そのため、これらを用いたX線マスクでは多か
れ少なかれ可視光の透過性を犠牲にせざるを得な
い結果となつている。具体的にはSiNX膜の例と
して、セキモトらのジヤーナル・オブ・バキユー
ム・サイエンス・アンド・テクノロジー、21巻、
1982、1017頁の論文、BNX膜の例として、ダナ
とマルドナドの同誌、B4巻、1986、235頁、ある
いはアダムスとカピオのジヤーナル・オブ・エレ
クトロケミカル・ソサエテイ、127巻、1980、399
頁の論文等に記述されている如くである。尚、こ
れらの窒化ホウ素膜には比較的多量の水素が含ま
れているが、ここでは便宜上BNX膜と記述して
いる。 一方、内部応力の異なる膜を積層して応力を相
殺、制御する試みも多く為されている。例えば、
セキモトらのジヤパニーズ・ジヤーナル・オブ・
アプライド・フイジツクス、20巻、1981、L669
頁記載の論文には、SiNX/SiO2/SiNXの3層構
造とする方法が述べられており、また、スズキと
マツイのジヤーナル・オブ・バキユーム・サイエ
ンス・アンド・テクノロジー、B4巻、1986、221
頁には、SiNX膜とシリコン支持枠の間にSiO2
を介在させることによつてSiNX膜の張力を緩和
し、平坦度に優れたX線マスクが得られることが
示されている。しかし、このような多層膜の場
合、製造工程が複雑になることはいうまでもな
い。 他の成膜方法としては、例えば電子サイクロト
ロン共鳴(ECR)を利用したプラズマCVD法や
スパツタリング法があるが、やはり、残留応力を
制御するために付加的な操作を必要とする場合が
多い。木内らの第44回応用物理学会学術講演会予
稿集(1983)、236頁に記載のECRプラズマ付着
法によるSi3N4X線マスクでは成膜後に熱処理を
施すことによつて応力を制御しており、また、同
予稿集、同頁には持地らのRFスパツターBNX
にCVD−SiNX膜を積層して応力制御する方法が
示されている。 残留応力を制御するもう一つの方法として、第
3の元素を添加する方法が考えられる。例えばSi
−O−N系ではRandとRobertsのジヤーナル・
オブ・エレクトロケミカル・ソサエテイ、120巻、
1973、446頁あるいはCsepregiとHeubergerのジ
ヤーナル・オブ・バキユーム・サイエンス・アン
ド・テクノロジー、16巻、1979、1962頁に酸素含
有量を増加させることにより、引張応力を低減で
きることが示されている。しかし、これらの膜の
エツチング耐性は窒化膜に比べ大幅に劣る。 また、US Pat.4171489にはBNXに約10at%
(アトミツクパーセント)以下のSiをドープする
ことによつて、また、US Pat.4253029には同じ
くBNXに1〜7at%のSiをドープすることによつ
て、透光性を有する低応力の膜を得る方法がそれ
ぞれ開示されている。 Retajczyk,JrとShihaのアプライド・フイジ
ツクス・レターズ、36巻、1980、161頁にも同様
のSiドープトBNX膜が記載されている。 [発明が解決しようとする問題点] 気相から合成されるBNX膜およびSiNX膜はX
線の透過性、機械的強度、化学的安定性に優れて
おり、X線マスク用メンブレンとして好適ではあ
る。 しかしながら、これらの窒化膜を用いたX線マ
スクではその歪の原因となる成膜時の残留応力を
制御することが重要な課題となつている。 そのため、前述のように現状のX線マスクでは
可視光の透過性に劣るとか、2種類以上の膜を積
層する、あるいは成膜後に熱処理を施す必要があ
る等の問題が残されている。 本発明は上記の問題点に鑑み残留応力の制御が
容易で、かつ位置合せ用の可視光に対する透過性
に優れるX線マスク用メンブレンを提供しようと
するものである。 [問題点を解決するための手段] 本発明は1)X線マスク用メンブレンにおい
て、該メンブレンが少なくともB、SiおよびNの
3種類の元素を含む化合物から成り、そのSi含有
量が15at%以上100at%未満で、かつSi/(B+
Si)原子比が0.2以上1未満(Si/B原子比にて
0.25以上)であることを特徴としている。また、
2)上記メンブレンを気相から合成する方法にお
いて、供給原料気相中に含まれるBおよびSiに対
するNの原子比が少なくとも1以上であるような
条件下で、基板上に上記1)の化合物を析出・形
成せしめることを特徴としている。 本発明者らは上記のB−Si−N系化合物薄膜に
おいて、膜の組成を制御することにより、X線マ
スク用メンブレンとして好適な引張応力を有する
膜が得られることを見出し本発明に致つたもので
ある。また、本発明によれば意図的に化学量論比
よりも窒素不足の組成とすることなしに残留応力
を制御することができるため、可視光の透過性に
優れたX線マスクを作製することが可能になる。 尚、本発明のB−Si−N系化合物薄膜は、前述
のUS Patent4171489および4253029、あるいは
RetajczykとSinhaの論文に記載のSiドープトBN
膜とは組成の全く異なる、新規のX線マスク用メ
ンブレンを提供するものである。 以下、本発明をさらに具体的に説明する。 上記B−Si−N系化合物薄膜は、一例として熱
CVD法によつて合成される。原料ガスはホウ素
源としてジボランB2H6、ケイ素源としてモノシ
ランSiH4、またはジクロルシランSiH2Cl2、窒素
源としてアンモニアNH3を使用するのが好適で
ある。もちろん、既知のBNX膜およびSiNX膜を
気相合成する際に使用される他の原料ガス、例え
ばトリエチルホウ素B(2H53、ボラジンB3N3
H6、ジシランSi2H6、ヒドラジンN2H4等の中か
らそれぞれ選択してもよい。 また、RFプラズマ、マイクロ波プラズマ、
ECR(電子サイクロトロン共鳴)プラズマあるい
はレーザ等の気体活性化手段を用いたCVD法ま
たはスパツタリング法等の気相合成法を使用する
こともできる。これらの場合には窒素源として
N2ガスを用いることも可能である。 基板材料としてはシリコン、石英ガラス等が使
用されるが、単結晶のシリコンウエーハを用いる
のが好適である。 このようにして得られたB−Si−N系化合物薄
膜と基板の複合体は、以下既知の工程を経てX線
マスクに加工される。 [実施例] 本発明の効果を示す一例を図面および表を参照
して説明する。 第1図はコールドウオール型の熱CVD装置を
用い、原料ガスに水素希釈のB2H6(濃度1%また
は5%)、同じくSiH4(5%)およびNH3を使用
し、基板温度400〜900℃、炉内全ガス圧10Torr
の条件下で、面方位(100)の単結晶シリコン基
板上に合成されたB−Si−N系化合物薄膜の残留
応力を示したものである。ここでは、引張応力を
正、圧縮応力を負の値で示す。また、図の横軸は
供給原料ガス中のSi/(B+Si)原子比を表わ
す。このときB2H6とSiH4の総流量を3sccm
(Standardcm3/min)、NH3流量を60sccmとした。
また、原料ガスとは別にAr120sccmが炉内に導入
されている。 膜厚は典型的には約1.4μmであつた。 図から明らかなように原料中のSi/(B+Si)
原子比を調整することによつて容易に残留応力を
制御し得ることがわかる。 次に上記と同一条件で、原料ガス流量のみB2
H6+SiH4=2sccm、NH3=80sccmとして合成を行
つた。この場合の残留応力も、第1図の挙動とほ
ぼ同様の変化を示した。 この一連の実験で、原料ガス中のSi/(B+
Si)原子比が0.8以上、基板温度が700℃以上の条
件で得られた低残留張力膜の破断面と表面につい
て走査型電子顕微鏡観察を行つたところ、いずれ
も緻密かつ均質で平滑な表面を有していた。ま
た、フツ硝酸(HF30%:HNO310%、室温)中
でのエツチング速度は約10Å/minないしそれ以
下で、化学的安定性にも優れていた。 第2図には上記のB−Si−N系化合物薄膜の赤
外吸収スペクトルの一例を示した。 図のように膜中にはB−N結合およびSi−N結
合が存在していることが確認されたが、残留水素
に起因する吸収はほとんど認められなかつた。 またX線回折で調べた限りではいずれも非晶質
であつた。 膜の組成分析は電子プローブマイクロアナライ
ザ(EPMA)により行つた。標準試料には実施
例2において化学分析により定量された組成既知
のB−Si−N膜を使用した。 膜中のSi/(B+Si)原子比は供給原料ガス中
の同原子比の増加に従つて増大するが、ガスの供
給条件が同じ場合には、基板温度が高いほど同原
子比は増加することがわかつた。 組成分析結果の一部を第1表に示す。 表からわかるように、膜中のSi含有量が約20〜
30at%、Si/(B+Si)原子比が約0.4〜0.6の範
囲内(Si/B原子比で表記すると0.67〜1.5に相当
する)で0.5〜15×108dyn/cm2の低張力膜が得ら
れる。 尚酸素不純物含有量は定量限界以下であつた。 次に同じ条件で石英ガラス基板上に合成した膜
の紫外−可視透過率曲線から、計算により膜の屈
折率と吸収係数を求めた。その結果を第1表に併
せて示した。また表中の透過率は膜厚を2μmとし
た時に、アルゴンレーザーの波長488nmおよびヘ
リウム・ネオンレーザーの波長633nmにおいて得
られる最大値(反射率=0の場合)である。 表のとおり、シリコン(100)基板で低張力が
得られた膜はいずれも優れた透光性を有している
ことが確認された。 また、これらの膜の屈折率は1.75〜1.84(±
0.02)であり、US Pat.4171489のSiドープトBN
膜(約1.9)よりも小さな値であつた。 尚、前述のセキモトら、ダナとマルドナドある
いはアダムスとカピオの報告によるSiNXまたは
BNXの低残留張力膜は、いずれも供給原料気相
中のN/SiまたはN/B原子比が1以下の条件で
合成されたものである。しかるに本発明によれ
ば、積極的に窒素源を過剰とした条件下でも低残
留張力の膜を作製することが可能である。その結
果、膜中の過剰のBおよびSi濃度を極力低減させ
ることができ、第1表の例のようにX線マスク用
として好適な低張力を有し、かつ可視光の透過性
に優れる膜が得られる。 但し、膜の残留応力は合成方法や基板の種類に
よつても変化すると考えられるため、必ずしも上
記条件に限定される訳ではない。 例えば第1表の3〜5、7および8の条件で
は、シリコン(100)基板を用いたときには低残
留張力を示したが、シリコンよりも熱膨脹係数の
小さい石英ガラス基板を使用した場合にはいずれ
も強い引張応力が残留し、特に7ではクラツクが
生じた。 これは、膜形成後の冷却過程において大きな引
張熱応力が発生したためである。このような場合
は成膜中に発生する内部応力が熱応力を相殺する
値となるように合成条件を変更すれば良い。 その一例として、第1表のNo.10はNo.5および8
と同じ基板温度で、供給原料ガス中のN/(B+
Si)原子比のみを9.2に変更したものだが、残留
応力値は約13×108dyn/cm2圧縮側へと変化した。
この結果は石英ガラス基板を用いる場合でも、供
給原料ガス中のN/(B+Si)原子比を約10以下
とすれば、上記の引張残留応力を低減できること
を示している。 しかしながら、このような手法によつて低残留
張力が実現できたとしても、良好な膜質が得られ
るとは限らない。例えば表からもわかるように、
膜の可視光透過率は供給原料ガス中のN/(B+
Si)原子比が減少するに従つて低下する。波長
633nmでの吸収係数を5×103cm-1以下とするた
めにはN/(B+Si)原子比を少なくとも1以上
とする必要があつた。 したがつて、好ましくはシリコン(100)基板
を使用し、N/(B+Si)原子比を10以上とする
のが良い。 また、USP4171489および4253029に示されて
いるように、Si含有量が約10at%未満の組成でも
低張力膜を得ることは可能である。本実施例では
第1表、No.11がそれに相当する。 しかし、No.11の条件では反応容器中にB−N−
H化合物からなる多量の粉体が発生し、均質で平
滑な膜を得るのが困難であつた。さらに、表に示
したように、No.1〜8の試料に比べて透光性も劣
るものであつた。 [実施例 2] 次に円筒形石英ガラス反応管を用いたホツトウ
オール型低圧CVD装置によるB−Si−N薄膜の
作製例を示す。 内径68mmの横置反応管中に直径2インチのSi
(100)ウエーハを反応管中心軸に対して垂直に25
mm間隔で並べ、外部からのランプ加熱により800
〜1000℃に加熱した。ここで、反応管の片端より
原料ガスを導入し、もう片端から真空ポンプで排
気を行い炉内全ガス圧を0.5Torrに保つた。原料
ガスにはヘリウム希釈、濃度5%のB2H6とSiH4
および100%NH3を使用し、ガス流量はB2H6
SiH4の合計を5sccm(He=95sccm)、NH3
100sccmに固定した条件で合成を行つた。 尚、反応容器中のガス導入側には直径2インチ
長さ60mmの黒鉛製円柱ブロツクを置いた。 供給原料ガス中のSi/(B+Si)原子比と得ら
れた膜の残留応力との関係を第3図に示す。図の
ように、基板温度にもよるが、該原子比が約0.4
以上の条件で低張力の膜が得られる。 膜の組成は化学分析およびEPMA分析により
定量した。その結果の一部を第2表に示す。表か
らわかるように、膜中のSi含有量が約25〜32at
%、Si/(B+Si)原子比が約0.6〜0.8の範囲
(Si/B原子比が表記すると1.5〜4.0に相当する)
で20×108dyn/cm2以下の低張力膜が得られる。
実施例1の低張力膜よりもややSi含有量が多くな
つている。 膜の構造はX線回折で調べた限りではいずれも
非晶質であり、赤外吸収スペクトルも実施例1と
類似のものであつた。 次に第2表6の条件で作製した試料について、
Si基板の中央部を30wt%KOH水溶液(110℃)
を用いてエツチングし、一辺が25mmの正方形窓を
形成した。膜厚は約1.6μmであつた。得られたメ
ンブレンは上記透過窓の領域内で2μm以下の平面
度を有していることが確認された。 このメンブレンの紫外・可視の透過曲線を第4
図に示す。曲線の振動は多重反射の干渉によるも
のであるが、波長400nm以上では、極大値で94%
以上、極小値でも65%以上と優れた透光性を有し
ている。 [実施例 3] 次に実施例2と同じ装置を用い、Si源として
SiH4の代りにSiH2Cl2を使用した場合の合成例を
示す。 本実験ではやはりSi(100)ウエーハを基板と
し、基板温度を850℃、炉内全ガス圧を0.5Torr、
ガス流量はB2H6とSiH2Cl2の合計を5sccm、NH3
を100sccm、Heを95sccmに固定した条件で成膜を
行つた。 原料ガス中のSi/(B+Si)原子比と、膜の残
留応力との関係は、実施例2における基板温度
900℃の場合にはほぼ相当するもので、Si/(B
+Si)=0.82の条件で残留応力5×108dyn/cm2
低張力膜が得られた。 この膜の組成はB=16at%、Si=28at%、N=
65at%とほぼ化学量論組成であつた。これを原子
比で表わすとSi/(B+Si)=0.64(Si/B比にて
1.78)となる。ウエーハ内の組成分布もほぼ均一
であることが確認された。 また、膜厚むらも2インチ径ウエーハ内で3%
以下と良好であつた。 可視光の透過性やエツチング耐性についても前
実施例と同じく良好であつた。
【表】
【表】 [発明の効果] 以上のとおり本発明に係るB−Si−N系化合物
薄膜では、その成膜条件により容易に残留応力を
制御することができ、かつ、可視光の透過性に優
れるため、これを用いて高性能のX線マスクを作
製することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明実施例のB−Si−N系化合物薄
膜の残留応力を示す説明図である。第2図は本発
明実施例1のB−Si−N系化合物薄膜の赤外吸収
スペクトルの一例である。第3図は本発明実施例
2のB−Si−N系化合物薄膜の残留応力を示す説
明図である。第4図は本発明実施例2のB−Si−
N系X線マスクメンブレンの紫外−可視の透過率
曲線を示す図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 少なくともホウ素(B)、ケイ素(Si)および窒
    素(N)の3種類の元素を含む化合物からなり、
    そのSi含有量が15アトミツクパーセント以上100
    アトミツクパーセント未満で、かつ、Si/(B+
    Si)原子比が0.2以上1未満(Si/B原子比が0.25
    以上)であることを特徴とするX線マスク用メン
    ブレン。 2 B:5〜35アトミツクパーセント、 Si:15〜35アトミツクパーセント、 N:50〜60アトミツクパーセント の範囲内にある特許請求の範囲1記載のX線マス
    ク用メンブレン。 3 少なくともホウ素(B)、ケイ素(Si)および窒
    素(N)の3種類の元素を含む原料気相から、化
    学反応によつて基板上にSi含有量が15アトミツク
    パーセント以上100アトミツクパーセント未満で、
    かつ、Si/(B+Si)原子比が0.2以上1未満
    (Si/B原子比が0.25以上)である化合物を合成
    する方法において、該原料気相中に含まれるB+
    Siに対するNの原子比が少なくとも1以上である
    ような条件下で該化合物を析出せしめることを特
    徴とするX線マスク用メンブレンの製造法。 4 原料気相中に、ホウ素源としてジボラン
    (B2H6)、トリエチルホウ素[B(C2H53]、三塩
    化ホウ素(BCl3)、ボラジン(B3N3H6)のうち
    1つ以上、ケイ素源としてモノシラン(SiH4)、
    ジクロルシラン(SiH2Cl2)、ジシラン(Si2H6)、
    四塩化ケイ素(SiCl4)のうち1つ以上、および
    窒素源としてアンモニア(NH3)、ヒドラジン
    (N2H4)、ボラジン(B3N3H6)、窒素ガス(N2
    のうち1つ以上をそれぞれ含んでいる特許請求範
    囲第3項記載のX線マスク用メンブレンの製造
    法。
JP61258337A 1986-10-31 1986-10-31 X線マスク用メンブレンおよび製造法 Granted JPS63114124A (ja)

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