JPH07118480A - 高分子固体電解質 - Google Patents

高分子固体電解質

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JPH07118480A
JPH07118480A JP5287605A JP28760593A JPH07118480A JP H07118480 A JPH07118480 A JP H07118480A JP 5287605 A JP5287605 A JP 5287605A JP 28760593 A JP28760593 A JP 28760593A JP H07118480 A JPH07118480 A JP H07118480A
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quaternary ammonium
ammonium salt
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organic polymer
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寛之 明石
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和宏 野田
Koichi Tanaka
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電子導電性のおそれがなく、室温付近でも高
いイオン導電性を発揮し、かつ成膜性、機械強度、柔軟
性にも優れた高分子固体電解質を得る。 【構成】 高分子固体電解質が、アルキル四級アンモニ
ウム塩構造を有する有機高分子、含窒素複素環式四級ア
ンモニウム塩及び金属塩からなる。この場合、アルキル
四級アンモニウム塩構造を有する有機高分子としては、
ポリジメチルアミノエチルメタクリレート塩化メチル四
級塩、ポリジメチルアミノプロピルメタクリルアミド塩
化メチル四級塩、ポリ(N,N−ジメチル−3−ピロリ
ニウムクロライド)等のように、アルキル四級アンモニ
ウム塩構造を有機高分子の側鎖の末端部あるいは有機高
分子の主鎖に有するものを使用し、また、含窒素複素環
式四級アンモニウム塩と金属塩としては、ハロゲン化ア
ルキルピリジニウムとハロゲン化アルミニウムのように
両者で常温溶融塩を形成するものを使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、高分子固体電解質に
関する。さらに詳しくは、この発明は、常温溶融塩及び
アルミニウム系の導電性キャリアを含有することにより
高いイオン導電性を発揮し、かつ成膜性、機械強度、柔
軟性にも優れた高分子固体電解質に関する。
【0002】
【従来の技術】固体電解質を用いて全固体系の電池を構
成することにより、電池内の内容物の漏液がなくなり電
池の信頼性が向上すること、また電池の薄型化、積層化
が可能となることなどから、固体電解質は電池その他の
電気化学デバイス材料として注目されている。
【0003】ところで、固体電解質として要求される特
性としては、一般に、(a)イオン導電性は高いが、電
子導電性はないこと、(b)薄く成形できるように成膜
性が優れていること、(c)可撓性が優れていること、
等があげられる。
【0004】また、固体電解質の種類としては、無機材
料からなるものと有機材料からなるものがある。このう
ち、無機材料からなる固体電解質は、比較的イオン導電
性は高い。しかしながら、結晶体であるために機械的強
度が乏しく、可撓性のある膜に加工することが困難であ
り、そのためにデバイスに応用する場合に著しく不利と
なっている。
【0005】これに対して、有機材料からなる高分子固
体電解質は、可撓性のある薄膜に成形することが容易で
あり、またそのような薄膜には高分子特有の柔軟性によ
り優れた機械的性質を付与することが可能となる。その
ため、高分子固体電解質からなる薄膜には、電極−高分
子固体電解質間のイオン電子交換反応過程で生じる体積
変化にも柔軟に適応させることも可能となる。このよう
な理由から、高分子固体電解質は高エネルギー密度電
池、特に薄型電池の固体電解質材料として有望視されて
いる。
【0006】このような高分子固体電解質としては、ポ
リエーテル構造を有するポリエチレンオキサイド((−
CHCHO−):以下PEOと略する)とLi塩
やNa塩等のアルカリ金属塩との複合体が、高いアルカ
リ金属イオン導電性を示すことが知られている。そし
て、この複合体をはじめとして種々の高分子固体電解質
でのイオン導電性機構や分子構造等の理論的研究、ある
いは電池等の電気化学デバイスへの応用研究が活発に進
められている。
【0007】ところで、高分子固体電解質におけるイオ
ン導電は、高分子マトリックス中のアルカリ金属塩が、
高分子マトリックス中の無定形部分においてその高分子
を選択的にイオン化し、高分子中の配位性原子と相互作
用しながらマトリックス内を電界に沿って拡散移動する
ことにより達成されると考えられている。例えば、PE
Oとアルカリ金属塩からなる複合体膜においては、アル
カリ金属イオンと主鎖中の誘電率の高いエーテル結合部
の酸素とが相互作用し、無定形部の熱による分子鎖のセ
グメント運動によりイオン導電が示されると考えられて
いる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、高分子
固体電解質は、一般に無機材料からなる固体電解質に比
べて室温付近でのイオン導電率が小さいという問題点を
有している。さらに、イオン導電率を向上させようとす
ると成膜性や可撓性が低下するという問題点を有してい
る。
【0009】例えば、PEOとアルカリ金属塩との複合
体膜の場合、その構成有機高分子であるPEOの分子量
が10000程度の場合には、成膜性に優れ、イオン導
電率も100℃以上の高温では10−3〜10−4S/
cm程度の比較的高い値を示す。しかし、この複合体膜
は結晶性であるため、60℃以下の温度ではイオン導電
率が急激に低下し、室温では10−7S/cm程度以下
という非常に低い導電率を示す。このため、このPEO
とアルカリ金属塩との複合体膜は、室温を使用温度領域
とする通常の電池の材料としては組み入れることが不可
能となっている。
【0010】そこでイオン導電率を向上させるために、
次式(5)に示すように、PEOにトルエンジイソシア
ネート(TDI)を反応させ、PEOの末端水酸基をウ
レタン架橋することにより結晶性を抑制する試みが行わ
れている。
【0011】
【化7】 また、PEOをエステル架橋することにより結晶性を抑
制する試みも行われている。このような架橋構造は無定
形高分子のイオン導電率を大きく低下させることなく機
械的特性を向上させるための手段としては有効である。
しかしながら、このような手段によっても、イオン導電
率を向上させることについては十分な成果を得るには至
っていない。
【0012】一方、複合体膜の構成高分子であるPEO
の分子量を10000よりも小さくすることによって室
温付近でのイオン導電率を向上させることができる。し
かしながら、この場合には成膜性が著しく低下し、フィ
ルム化が困難となる。
【0013】また、イオン導電率を向上させるためにア
ルカリ金属塩の濃度を高くすることが考えられるが、こ
の場合には複合体膜のガラス転移点Tgも上がり、その
ためにかえってイオン導電率が低下してしまう。このよ
うに、キャリア密度の増加と導電率の増加とを同時に達
成することはできない。
【0014】他の高分子固体電解質としては、上述のP
EOとアルカリ金属塩からなる複合体の類似化合物であ
って、次式(6)
【0015】
【化8】 (式中、m及びnは任意の整数を表す。)に示すよう
に、側鎖にPEO構造を有するアクリル系又はメタクリ
ル系の有機高分子を使用したものが知られている。ま
た、次式(7)
【0016】
【化9】 (式中、m及びnは任意の整数を表す。)に示すよう
に、側鎖にPEO構造を有し、主鎖が−P=N−からな
るポリホスファゼン系の有機高分子や、次式(8)
【0017】
【化10】 (式中、m及びnは任意の整数を表す。)に示すよう
に、側鎖にPEO構造を有し、主鎖が−SiO−からな
るシロキサン系の有機高分子を使用したものも知られて
いる。
【0018】これらの有機高分子とアルカリ金属塩から
なる高分子固体電解質のイオン導電率は、室温で10
−5〜10−4S/cmであり、PEOとアルカリ金属
塩からなる複合体膜に比べてやや改善されてはいるが、
実用上はまだ不十分である。また、成膜性や可撓性も十
分とはいえない。
【0019】一方、現在、高容量の電池としてリチウム
金属二次電池、リチウムイオン二次電池、ニッケル水素
二次電池が注目されいるが、ポータブル機器の普及に伴
ってさらに小型軽量かつ高容量の二次電池の開発が切望
されている。そして、そのような電池の1つとして、ア
ルミニウム金属を負極材料としたものがあげられる。ア
ルミニウム金属を負極材料とした電池は、理論的には、
従来のリチウムイオン二次電池と比べて体積あたり4倍
の容量の高密度電池を実現できる可能性をそなえてお
り、電池の製造コストも抑制することが可能となる。そ
こで、アルミニウム金属を負極材料とした電池が有望視
されている。
【0020】しかしながら、電池アルミニウム金属を負
極材料とし、電解液を用いて電池系を組んだ電解液型の
電池で、実用上使用できるものは未だ得られていない。
この理由としては、以下の(a)及び(b)をあげるこ
とができる。 (a) アルミニウムは熱力学的に水素よりも著しく還
元されにくいため、電解液を水溶液系とすると電気化学
的に可逆な反応は期待できず、そのために非水系の電池
を組まなくてはならないこと。 (b) アルミニウムの表面には、絶縁性が高く、強固
で緻密な不働態酸化被膜が存在するので、放電時にアル
ミニウムの溶解が極めて困難となり、放電特性が低下す
ること。また、同様に、充電時にアルミニウムの析出が
困難となり、充電特性も低下すること。
【0021】また、小型軽量かつ高容量の二次電池を得
るための新たな電池の材料系として、次のような材料系
が注目されている。即ち、ある種のピリジン系あるいは
イミダゾリウム系の四級アンモニウム塩と塩化アルミニ
ウムがある構成比において室温で溶融塩(常温溶融塩)
を形成し、この状態で極めて高いイオン導電性を示すこ
とが報告され、この系が電池の電解液として注目され、
研究されている。しかしながら、この材料系を使用した
場合、電池はある程度以上の温度でなければ機能せず、
室温又はそれ以下の低温では実用上使用できないという
問題も残されている。
【0022】この発明は、このような従来技術の課題を
解決しようとするものであり、電子導電性のおそれがな
く、室温付近でも高いイオン導電性を発揮し、かつ成膜
性、機械強度、柔軟性にも優れた高分子固体電解質を得
ることを目的とする。より具体的には、前述のように、
常温溶融塩が室温における導電性の問題を有しているも
のの電池の電解液として有望であり、またアルミニウム
金属を負極材料とする電解液型の電池が未だ開発段階で
はあるが、高密度電池として有望であることに鑑み、常
温で溶融塩を形成する材料系を高分子固体系に展開さ
せ、高分子固体状態でありながら溶融塩としてのイオン
性液体の性質が発揮されるようにし、かつ高密度なイオ
ン導電を実現し得るアルミニウム系イオンをキャリアイ
オンとすることができる高分子固体電解質を得ることを
目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】この発明者らは、上述の
目的を達成するために、高分子固体電解質を構成する有
機高分子として、高密度のキャリアイオンを含有するこ
とができ、そのキャリアイオンと適度な相互作用をする
官能基を含み、低温状態でも無定形状態を保持すること
による十分なセグメント運動を確保することができ、か
つ電子導電の生じるおそれのない高分子について研究し
た結果、アルキル四級アンモニウム塩構造を有する有機
高分子が好適であることを見出し、さらに、高分子固体
電解質としては、このアルキル四級アンモニウム塩構造
を有する有機高分子中に、アルキルピリジニウム系の四
級アンモニウムハロゲン化物等の含窒素複素環式四級ア
ンモニウム塩とハロゲン化アルミニウム等の金属塩との
常温溶融塩を取り込ませたものが有効であることを見出
し、この発明を完成させるに至った。
【0024】即ち、この発明は、アルキル四級アンモニ
ウム塩構造を有する有機高分子、含窒素複素環式四級ア
ンモニウム塩及び金属塩からなることを特徴とする高分
子固体電解質を提供する。
【0025】また、この発明は、アルキル四級アンモニ
ウム塩構造を有する有機高分子、含窒素複素環式四級ア
ンモニウム塩及び金属塩を有機溶媒に溶解させ、キャス
ト法によりフィルム化することを特徴とする高分子固体
電解質膜の製造方法を提供する。
【0026】以下、この発明を詳細に説明する。
【0027】この発明の高分子固体電解質は、アルキル
四級アンモニウム塩構造を有する有機高分子、含窒素複
素環式四級アンモニウム塩及び金属塩の三成分を必須の
構成成分としている。
【0028】ここで、この発明の高分子固体電解質に使
用する有機高分子としては、アルキル四級アンモニウム
塩構造を有するものとする。このような有機高分子の好
ましい例としては、例えば、次式(1)
【0029】
【化11】 (式中、mは1〜3の整数、nは1〜4の整数、X
対アニオンを表す。)又は次式(2)
【0030】
【化12】 (式中、mは1〜3の整数、nは1〜4の整数、X
対アニオンを表す。)で表されるアルキル四級アンモニ
ウム塩構造を、その高分子側鎖の末端部にペンダント型
に有しているものをあげることができる。この場合、高
分子の主鎖の構造には、特に制限はない。また、アルキ
ル四級アンモニウム基の対アニオンXとしては、Cl
、Br又はIが好ましい。
【0031】このような有機高分子は、式(1)または
式(2)で表されるアルキル四級アンモニウム塩構造を
有するビニル系モノマーの単独重合体、又はそのような
ビニル系モノマーと他のビニル系モノマーとの共重合体
として得ることができる。例えば、式(1)で表される
アルキル四級アンモニウム塩構造を有するビニル系モノ
マーの単独重合体として得られる有機高分子の例として
は、次式(9)
【0032】
【化13】 (式中、mは1〜3の整数、nは1〜4の整数、X
対アニオン、iは任意の整数を表す。)で表されるもの
をあげることができ、中でも、m=2、n=1、X
Clのジメチルアミノエチルメタクリレート塩化メチ
ル四級塩(以下、DAECと略する)の単独重合体を好
ましい例としてあげることができる。また、式(2)で
表されるアルキル四級アンモニウム塩構造を有するビニ
ル系モノマーの単独重合体として得られる有機高分子の
例としては、次式(10)
【0033】
【化14】 (式中、mは1〜3の整数、nは1〜4の整数、X
対アニオン、iは任意の整数を表す。)で表されるもの
をあげることができ、中でも、m=3、n=1、X
Clのジメチルアミノプロピルメタクリルアミド塩化
メチル四級塩(以下、DAPCと略する)の単独重合体
を好ましい例としてあげることができる。
【0034】また、式(1)で表されるアルキル四級ア
ンモニウム塩構造を有するビニル系モノマーと他のビニ
ル系モノマーとの共重合体として得られる有機高分子の
例としては、次式(11)
【0035】
【化15】 (式中、mは1〜3の整数、nは1〜4の整数、X
対アニオン、i及びjはそれぞれ任意の整数、Zは共重
合させたビニル系モノマーによる高分子構成単位を表
す。)で表されるものをあげることができ、式(2)で
表されるアルキル四級アンモニウム塩構造を有するビニ
ル系モノマーと他のビニル系モノマーとの共重合体とし
て得られる有機高分子の例としては、次式(12)
【0036】
【化16】 (式中、mは1〜3の整数、nは1〜4の整数、X
対アニオン、i及びjはそれぞれ任意の整数、Zは共重
合させたビニル系モノマーによる高分子構成単位を表
す。)で表されるものをあげることができる。
【0037】これら式(11)及び(12)で表される
共重合体を得るにあたり、高分子構成単位Zを形成する
ビニル系モノマーとしては、ビニル系不飽和炭化水素を
有するものが好ましい。ビニル系不飽和炭化水素を有す
るモノマーの具体例としては、例えば、アクリル系モノ
マー(CH=CHCOOH、CH=CHCOOR
(式中、Rはアルキル基)、CH=CHCOOM(式
中、Mはアルカリ金属)、CH=CHCOO(CH
CHO)CH(式中、n=1〜23)等)、メタ
クリル系モノマー(CH=CCHCOOH、CH
=CCHCOOR(式中、Rはアルキル基)、CH
=CCHCOO(CHCHO)CH(式中、
n=1〜23)等)、その他CH=[COO(CH
CHO)CH(式中、n=1〜23)、CH
=CH(C)、CH=CHCN、CH=C
HCONH、塩化ビニル、ビニルピロリドン等をあげ
ることができる。
【0038】共重合体を得るにあたり、上述のようなビ
ニル系モノマーは、一種類を使用してもよく、複数種を
併用してもよい。
【0039】また、上述のようなビニル系モノマーを、
DAECやDAPC等のアルキル四級アンモニウム塩構
造を有するビニル系モノマーと共重合させるにあたり、
各モノマーの構成比を変えることにより、各モノマーユ
ニットの特性を兼ね備えた共重合体を得ることができる
ので、有機高分子の物理的化学的性質を所望の性質に制
御することが可能となる。例えば、アクリル酸メチル又
はメタクリル酸メチルの含有率を増加させることによ
り、DAECやDAPCのそれぞれの単独重合体に比べ
て吸湿性を低下させることができる。また、ポリエーテ
ル構造を側鎖に有するメタクリル系モノマーの含有率を
増加させると共重合体の結晶性が減少し、逆に可撓性が
増加し、その結果、高分子固体電解質に好ましい成膜性
を付与することが可能となる。
【0040】また、有機高分子を、式(1)または式
(2)で表されるアルキル四級アンモニウム塩構造を有
するビニル系モノマーと他のビニル系モノマーとの共重
合体として得る場合に、有機高分子のモノマー構成比と
しては、DAECやDAPE等の式(1)または式
(2)で表されるアルキル四級アンモニウム塩構造を有
するビニル系モノマーが50mol%以上、特に90m
ol%以上となるようにすることが好ましい。通常、式
(1)または式(2)で表されるアルキル四級アンモニ
ウム塩構造を有するビニル系モノマーが50mol%を
下回るとイオン導電性が低下する。
【0041】なお、有機高分子を共重合によって得る場
合に、共重合させる方法は、常法によることができ、ラ
ジカル重合法、光重合法等を適用することができる。い
ずれの方法によっても、有機高分子のモノマー構成比
は、反応開始時における仕込みモノマーの構成比に準じ
た値となる。
【0042】また、この発明の高分子固体電解質に使用
する有機高分子としては、上述したDAEC又はDAP
E等の単独重合体や、これらと他のビニル系モノマーと
の共重合体の他に、さらにこれら単独重合体や共重合体
と相溶性のある他の高分子をブレンドしたポリマーブレ
ンドも使用することができる。
【0043】以上のような有機高分子の他に、この発明
の高分子固体電解質に使用する有機高分子の好ましい例
としては、アルキル四級アンモニウム塩構造がその高分
子の主鎖に環状構造的に結合したモノマーユニットから
なる有機高分子をあげることができる。このような有機
高分子としては、例えば、次式(3)
【0044】
【化17】 (式中、R及びRはそれぞれ低級アルキル基、X
は対アニオン、iは任意の整数を表す)で示される有機
高分子をあげることができる。この場合、有機高分子の
アルキル四級アンモニウム塩構造の対アニオンXとし
ては、Cl、Br又はIが好ましい。
【0045】このような式(3)で示される有機高分子
の中でも、R=R=CH、X=ClのN,N
−ジメチル−3−ピロリニウムクロライド(以下、DM
PCと略する)の単独重合体であるポリ(N,N−ジメ
チル−3−ピロリニウムクロライド)(以下、PDMP
Cと略する)を好ましい例としてあげることができる。
PDMPCの平均分子量としては、20000〜500
000が好ましい。特に、有機高分子として平均分子量
が500000程度のPDMPCを使用し、含窒素複素
環式四級アンモニウム塩として、後に詳述する次式
(4)
【0046】
【化18】 で示されるアルキルピリジニウム塩であって、そのkが
4、YがClであるブチルピリジニウムクロライド
を使用し、金属塩としてAlClを使用し、且つこれ
らの組成比を、DMPCユニット5〜20mol%、ブ
チルピリジニウムクロライド25〜50mol%、Al
Cl70〜30mol%とした高分子固体電解質は高
いイオン導電率を示し、また成膜性なども良好である。
【0047】この発明の高分子固体電解質は上述の有機
高分子の他に含窒素複素環式四級アンモニウム塩も構成
成分とするが、ここで含窒素複素環式四級アンモニウム
塩としては、ハロゲン化アルミニウム等の金属塩と常温
溶融塩を形成するものを使用する。このような含窒素複
素環式四級アンモニウム塩としては、例えば、次式
(4)
【0048】
【化19】 (式中、kは1〜4の整数、Yは対アニオンを表
す。)で示されるアルキルピリジニウム塩や、次式(1
3)
【0049】
【化20】 (式中、kは1〜4の整数、Yは対アニオンを表
す。)で示されるアルキルイミダゾリウム塩、あるいは
これらに置換基を導入したもの等を好ましくあげること
ができる。このようなアルキルピリジニウム塩やアルキ
ルイミダゾリウム塩としては、対アニオンが、Cl
Br又はIであるものが好ましい。
【0050】また、この発明の高分子固体電解質は金属
塩を構成成分とするが、この金属塩としては、AlCl
、AlBr、AlI等のハロゲン化アルミニウム
塩を好ましく使用することができる。なお、ハロゲン化
アルミニウム塩のハロゲンアニオンの種類と上述のアル
キル四級アンモニウム塩構造の対アニオンの種類とは必
ずしも同じにする必要はない。また、金属塩としては、
一種類を使用してもよく、複数種を併用してもよい。
【0051】高分子固体電解質を構成する有機高分子と
金属塩との好ましい比率は、使用する金属塩の種類や有
機高分子の種類等により異なるが、一般に、式(9)〜
(12)で示される有機高分子のように、有機高分子が
側鎖の末端部にアルキル四級アンモニウム塩構造を有す
るものである場合、そのアルキル四級アンモニウム塩構
造1molあたり、金属塩を2mol以下、特に0.1
〜2molとすることが好ましい。また、有機高分子
が、式(3)で示される有機高分子のように、アルキル
四級アンモニウム塩構造がその高分子の主鎖に環状構造
的に結合したものである場合、アルキル四級アンモニウ
ム塩構造1molあたり、金属塩を0.5mol以上、
特に1〜15molとすることが好ましい。有機高分子
と金属塩との比率がこの範囲外となると、導電率や成膜
性が低下しやすい。
【0052】また、含窒素複素環式四級アンモニウム塩
と金属塩との好ましい比率は、一般に、これらの合計1
molあたり金属塩を0.3〜0.9molとすること
が好ましく、特に0.5〜0.8molとすることが好
ましい。
【0053】この発明の高分子固体電解質は、常法によ
り製造することができ、有機高分子、含窒素複素環式四
級アンモニウム塩及び金属塩を溶媒に均一に溶解させる
ことにより得ることができる。また、この発明の高分子
固体電解質は、通常、膜の形態で使用されるが、膜状に
形成する方法も常法によることができる。例えば、有機
高分子、含窒素複素環式四級アンモニウム塩及び金属塩
を有機溶媒に溶解させ、この溶液を平坦な基板に広げ、
溶媒を蒸発させるというキャスト法により高分子固体電
解質膜を得ることができる。この場合、キャスト溶媒と
しては、低級アルコール、ニトロメタン等を好ましく使
用することができる。
【0054】
【作用】この発明の高分子固体電解質においては、ハロ
ゲン化アルミニウム塩等の金属塩が有機高分子のアルキ
ル四級アンモニウム塩又は含窒素複素環式四級アンモニ
ウム塩の対アニオンと錯形成し、(AlX等の擬
正四面体構造を有する金属錯体が形成されると考えられ
る。また、この発明の高分子固体電解質においては、そ
の組成比により、(Alのように1つの対イ
オンを共用した擬正四面体の二量体構造を有する金属錯
体も形成され、これら双方の金属錯体が平衡状態にある
と考えられる。そして、これらの錯イオンがキャリアイ
オンとして作用し、イオン導電性が発揮されると考えら
れる。したがって、この発明において金属塩としてハロ
ゲン化アルミニウム塩を使用した場合には、従来のリチ
ウム系のイオン導電性高分子固体電解質よりもイオン導
電率を著しく高くすることが可能となり、高密度容量の
電池を実現することが可能となる。
【0055】また、この発明の高分子固体電解質におい
ては、ハロゲン化アルミニウム塩等のキャリアイオンと
なる金属塩を高濃度に含有させても、成膜性の低下やガ
ラス転移点Tgが上昇することによる導電率の急激な低
下は生じない。したがって、キャリアイオンを高濃度に
含有させることにより、良好な成膜性及び可撓性を保持
しつつイオン導電率を高くすることが可能となる。
【0056】さらに、この発明の高分子固体電解質にお
いては、含窒素複素環式四級アンモニウム塩と金属塩と
が常温溶融塩を形成するのでイオン導電率が高くなり、
室温においても10−4〜10−3S/cmのイオン導
電率を達成することが可能となる。
【0057】
【実施例】以下、この発明を実施例に基づいて具体的に
説明する。
【0058】参考例1[有機高分子A、B(DAEC、
DAPCの単独重合体)の合成] 約20mlの封管用ガラス性アンプル中に、DAEC又
はDAPCと、ラジカル重合開始剤としてアゾビスイソ
ブチロニトリル(AIBN)4mgを加えた。そして、
これを窒素置換装置につなぎ、ドライアイスメタノール
浴を用いた真空脱気、窒素導入、融解の操作を3回繰り
返し、最後に高真空下で封管した。次に、これを振盪式
恒温槽を用いて65℃で24時間重合反応させた。これ
により粘性の高い反応溶液を得た。得られた反応溶液を
室温まで冷却後、開封し、メタノールに溶解させ、その
溶液を20倍のアセトン中に撹拌しながら注ぎ入れた。
これにより、白色の繊維状の固体を得た。得られた白色
の固体をメタノール−アセトン系にて再沈操作を2〜3
回繰り返し、精製し、さらに精製物を減圧下において乾
燥させた。その結果、所期のPDAEC又はPDAPC
を収率20〜40%で得た。なお、この有機高分子は、
FT−IR及びCDClH−NMRで同定し、所
期の有機高分子であることを確認した。
【0059】また、ラジカル重合開始剤としてアゾビス
イソブチロニトリル(AIBN)に代えて過酸化ベンゾ
イル(PBO)を使用しても同様に所期の有機高分子を
得ることができた。
【0060】参考例2[有機高分子C〜H(共重合体)
の合成] 約20mlの封管用ガラス性アンプル中に、(i) DAE
C又はDAPCと、(ii)ポリエーテル構造を側鎖に有す
るメタクリレート系モノマー(CH=CCH(CO
O(CHCHO)CH(以下、PEM4と略す
る)又はCH=CCH(COO(CHCHO)
CH(以下、PEM9と略する))と、(iii) メタ
クリル酸メチル(MMA)とを表1に示したモノマー組
成比(mol%)にしたがって加え、さらにアゾビスイ
ソブチロニトリル(AIBN)を仕込んだ総モノマーの
モル数に対して0.2〜1.0mol%を加え、撹拌し
て均一溶液にした。その後、上述のDAEC又はDAP
Cの単独重合体の合成と同様の操作を行った。その結
果、所期の共重合体を収率30〜40%で得た。得られ
た有機高分子のモノマー組成をCDClH−NM
Rで同定したところ、各モノマーの仕込み量に準じてい
ることが確認できた。
【0061】なお、ラジカル重合開始剤としてアゾビス
イソブチロニトリル(AIBN)に代えて過酸化ベンゾ
イル(PBO)を使用しても同様に所期の有機高分子を
得ることができた。
【0062】
【表1】 参考例3[含窒素複素環式四級アンモニウム塩(ブチル
ピリジニウムクロライド)の合成] ニトロメタン中でピリジンと過剰のn−ブチルクロライ
ドを24時間加熱還留し、次いで冷却し、ジオキサン中
に反応溶液を注ぎ入れることにより結晶を折出させ、ブ
チルピリジニウムクロライド(BPC)の粗結晶を得
た。これを、メタノール−ジオキサン系の溶媒で2〜3
回再結晶により精製し、十分に真空乾燥させた。
【0063】参考例4[金属塩(ハロゲン化アルミニウ
ム塩)の前処理] 高純度化学(株)製の純度99.99%のハロゲン化ア
ルミニウム塩を使用直前に真空乾燥した。
【0064】実施例1〜38 (a)高分子固体電解質フィルムの作成 上記参考例1で得たPDAEC(有機高分子A)を十分
に脱水処理したエタノール中に添加し、十分に撹拌して
均一溶液とした。
【0065】一方、参考例3で得たブチルピリジニウム
クロライド(BPC)に、参考例4の処理を施した塩化
アルミニウムAlClを、それらが次のモル比となる
ように少しずつ撹拌しながら加えた。
【0066】(BPCとAlClのモル比) 実施例 1〜 8 [BPC]:[AlCl]=
3:7 実施例 9〜15 [BPC]:[AlCl]=
4:6 実施例16〜20 [BPC]:[AlCl]=
2:8 実施例21〜26 [BPC]:[AlCl]=
1:9 実施例27〜32 [BPC]:[AlCl]=
6:4 実施例33〜38 [BPC]:[AlCl]=
7:3 このとき、両者を混ぜ合わせることによりその混合物は
液化し、溶融塩を形成した。この溶融塩を上記のPDA
EC(有機高分子A)のエタノール溶液に、ドライアイ
スメタノール浴で冷却し、撹拌しながら少しずつ加え、
さらに全体が完全に溶解し、均一化するまで撹拌を続け
た。この場合、有機高分子のアルキル四級アンモニウム
塩のユニット(−NRCl)即ちDAECユニット
と、溶融塩を構成するBPCとAlClとの組成比
は、表2又は表3に示した値となるようにした。
【0067】その後、孔径0.45μmにフィルターを
通し、不純物を除去し、キャスト法により成膜した。即
ち、溶液を底面が平滑なテフロン製シャーレに移し入
れ、40〜60℃の温度範囲に設定した恒温器中で乾燥
窒素雰囲気下で溶媒を蒸発させ、さらに真空加熱下で溶
媒を完全に除去して乾燥させ、膜厚50〜200μm程
度の高分子固体電解質フィルムを得た。なお、このフィ
ルム作製工程は、すべて乾燥空気又は不活性ガス雰囲気
で行った。
【0068】
【表2】
【0069】
【表3】 (b)高分子固体電解質フィルムの性状評価 上記(a)で得た高分子固体電解質フィルムの室温にお
ける状態を目視で観察した。その結果を表2及び表3に
示す。この表から、この系においては、BPCとAlC
からなる常温溶融塩の組成を、常温溶融塩が室温近
傍で液体状態を取り得る組成とし、かつPDAECに対
するAlClの比率[Al3+]/[−NRCl]
を1より小さくすることにより無色透明で柔軟性に優れ
たフィルムが得られることがわかる。 (c)高分子固体電解質フィルムのイオン導電率の評価 上記(a)で得た高分子固体電解質フィルムのイオン導
電率を次のようにして測定した。即ち、高分子固体電解
質フィルムを白金電極で圧着し、数時間60℃で加熱保
存することにより白金電極−高分子固体電解質フィルム
の接触が十分に保たれるようにした。その後、定電圧複
素インピーダンス法により半円弧部を得、その半円弧部
に基づいて導電率を解析的に算出した。
【0070】なお、この測定は、温度可変式の恒温装置
の中に評価セルを入れ、任意の温度で約1.5時間放置
して定常状態にした後に行った。また、測定で用いた交
流振幅電圧は30〜100mVに設定し、交流周波数帯
域は10−2〜10Hzとした。
【0071】また、解析に際しては、電極面積あるいは
フィルムの厚さを変えることにより複数個の疑似半円弧
成分を得、高分子固体電解質中のイオン導電に寄与する
抵抗部を帰属させた。
【0072】イオン導電率の測定結果を、BPC:Al
Cl=3:7とした実施例2、4〜7の高分子固体電
解質フィルムについては、−20℃〜60℃の温度領域
での導電率σを絶対温度の逆数1/Tに対してプロット
するアーレニウス型(1/Tvs. logσ)にプロ
ットした。このプロット結果を図1に示す。また、BP
C:AlCl=4:6とした実施例12〜14の高分
子固体電解質フィルムについても同様に導電率をプロッ
トした。このプロット結果を図2に示す。
【0073】図1から、BPC:AlCl=3:7と
した実施例2、4〜7の高分子固体電解質フィルムは、
室温近傍の温度領域において導電率が10−4〜10
−3S/cmという高い値を示すことがわかる。このと
き[Al3+]/[−NRCl]の値が2以上の実施
例6、7は粘着性ゲル状膜であることから、導電率及び
成膜性の両者を考慮すると、この系では、[Al3+
/[−NRCl]=0.3〜1.0程度とすることが
好ましいことがわかる。
【0074】また、図1から、[Al3+]/[−NR
Cl]の値が大きくなるほど導電率の温度変化は小さ
くなる傾向があることがわかる。
【0075】図2から、BPC:AlCl=4:6と
した実施例12〜14の高分子固体電解質フィルムにつ
いても、室温近傍の温度領域において導電率が10−5
〜10−3S/cmという高い値を示し、図1に示した
実施例2、4〜7の高分子固体電解質フィルムと同様の
傾向を有することがわかる。
【0076】また、高分子固体電解質フィルムを構成す
るPDAEC、BPC、AlClの組成比と導電率と
の関係につき、[AlCl]/([AlCl]+
[BPC])に対して導電率(30℃)をプロットし
た。このプロット結果を図3に示す。
【0077】図3から、PDAECのアルキル四級アン
モニウム塩構造に対するAlClの比率[AlC
]/[−NRCl]が0.3〜1.0の範囲にあ
る場合に、BPCとAlClからなる常温溶融塩の組
成比[AlCl]/([AlCl]+[BPC])
が60〜80%であると高い導電率が示されることがわ
かる。これに対して、[AlCl]/[−NR
l]が2.0の場合には、BPCとAlClからなる
常温溶融塩が室温近傍で液体状態をとり得る組成である
ときに高い導電率が示されることがわかる。
【0078】実施例39〜52 (a)高分子固体電解質フィルムの作成 有機高分子としてPDAEC(有機高分子A)に代えて
PDAPC(有機高分子B)を使用する以外は実施例1
と同様にし、PDAPCとBPCとAlClの組成を
表4に示したように変えて種々の高分子固体電解質フィ
ルムを作成した。この場合、BPCとAlClのモル
比率は次の通りとした。
【0079】(BPCとAlClのモル比率) 実施例39〜42 [BPC]:[AlCl]=
3:7 実施例43〜46 [BPC]:[AlCl]=
4:6 実施例47〜49 [BPC]:[AlCl]=
2:8 実施例50〜52 [BPC]:[AlCl]=
6:4
【0080】
【表4】 (b)高分子固体電解質フィルムの性状評価 上記(a)で得た高分子固体電解質フィルムの室温にお
ける状態を目視で観察した。その結果、いずれの高分子
固体電解質フィルムも無色透明で柔軟性に優れたもので
あった。 (c)高分子固体電解質フィルムのイオン導電率の評価 上記(a)で得た高分子固体電解質フィルムのイオン導
電率を実施例1と同様に測定した。
【0081】得られた導電率を[AlCl]/([A
lCl]+[BPC])に対してをプロットした。こ
のプロット結果を図4に示す。
【0082】図4から、有機高分子としてPDAPCを
使用したこの実施例2の高分子固体電解質フィルムの導
電率は、PDAECを使用した実施例1に比べると若干
低いが、高分子固体電解質フィルムとしては十分に高い
導電率を示していることがわかる。このことから、有機
高分子の側鎖のアルキル四級アンモニウム塩構造を一部
置換しても、導電率はほとんど変わらないことがわか
る。
【0083】実施例53〜55 表5に示したように、実施例11の高分子固体電解質フ
ィルムにおいて、AlClに代えてAlBr又はA
lIを使用する以外は実施例11と同様にして高分子
固体電解質フィルムを作成した。
【0084】
【表5】 得られた高分子固体電解質フィルムの室温における状態
を目視で観察したところ、これらはいずれも無色透明で
柔軟性に優れたものであった。
【0085】また、これら高分子固体電解質フィルムの
30℃におけるイオン導電率を実施例1と同様に測定し
た。この結果を図5に示す。
【0086】図5から、高分子固体電解質フィルムに使
用するハロゲン化アルミニウムのハロゲンイオンをCl
、Br、Iと変えると、その順に導電率が若干低
下する傾向が見られるが、いずれのハロゲンイオンから
なるハロゲン化アルミニウムを使用した高分子固体電解
質フィルムも10−4S/cm程度の高い導電率を示し
ていることがわかる。したがって、いずれのハロゲン化
物イオンもキャリア体として良好に作用することがわか
る。
【0087】実施例56〜59 表6に示したように、実施例4の高分子固体電解質フィ
ルムにおいて、有機高分子としてPDAEC(有機高分
子A)に代えて共重合体(有機高分子C〜F)を使用す
る以外は実施例4と同様にして高分子固体電解質フィル
ムを作成した。
【0088】
【表6】 得られた高分子固体電解質フィルムの室温における状態
を目視で観察したところ、これらはいずれも無色透明で
柔軟性に優れたものであった。この場合、共重合体であ
る有機高分子のモノマー組成に関し、PEM4が5mo
l%の有機高分子Cを使用した高分子固体電解質フィル
ム(実施例56)よりも10mol%の有機高分子Dを
使用した高分子固体電解質フィルム(実施例57)の方
が柔軟性が大きく、また、PEM4を使用した高分子固
体電解質フィルム(実施例56)よりもポリエーテル構
造の長いPEM9を使用した高分子固体電解質フィルム
(実施例58)の方が柔軟性が大きかった。したがっ
て、有機高分子を得るにあたり、共重合させるモノマー
PEM4又はPEM9の構成比をあげ、また共重合させ
るモノマーのポリエーテル構造の側鎖を長くすると、高
分子固体電解質フィルムの柔軟性を向上させられること
がわかる。なお、参考のため、実施例4のイオン導電率
も図6にあわせて示した。
【0089】また、これら高分子固体電解質フィルムの
30℃におけるイオン導電率を実施例1と同様に測定し
た。この結果を図6に示す。
【0090】図6から、有機高分子を得るにあたり、共
重合させるモノマーPEM4又はPEM9の構成比をあ
げ、また共重合させるモノマーのポリエーテル構造の側
鎖を長くすると、高分子固体電解質フィルムの導電率が
低下することがわかる。
【0091】実施例60〜63 有機高分子として平均分子量が500000のPDMP
Cを使用し、また、PDMPCを構成するDMPCユニ
ット、BPC、AlBrの構成比を表7に示すように
変えた以外は実施例1と同様にして高分子固体電解質フ
ィルムを作成した。
【0092】
【表7】 得られた高分子固体電解質フィルムの室温における状態
を目視で観察した。その結果を表7に示す。
【0093】また、これら高分子固体電解質フィルムの
導電率を実施例1と同様に測定し、得られた導電率σを
アーレニウス型(1/T vs. logσ)にプロッ
トした。このプロット結果を図7に示す。なお、比較の
ため、PEOとLiClO([Li]/[EtO u
nit ]=0.02)からなる高分子固体電解質フィルム
の導電率を同様にアーレニウス型にプロットし、図7に
示した。
【0094】図7から、この実施例60、61の高分子
固体電解質フィルムの導電率は、室温で10−3S/c
m以上の高い値を示し、非常に優れた導電特性を有して
いることがわかる。
【0095】
【発明の効果】この発明によれば、電子導電性のおそれ
がなく、室温付近でも高いイオン導電性を発揮し、かつ
成膜性、機械強度、柔軟性にも優れた高分子固体電解質
を得ることが可能となる。したがって、この発明の高分
子固体電解質は全固体型の電池あるいは他の電気化学的
デバイス材料として有用なものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の高分子固体電解質膜の温度と導電率の
関係図である。
【図2】実施例の高分子固体電解質膜の温度と導電率の
関係図である。
【図3】実施例の高分子固体電解質膜の、PDAEC、
BPC、AlClの組成比と導電率との関係図であ
る。
【図4】実施例の高分子固体電解質膜の、PDAEC、
BPC、AlClの組成比と導電率との関係図であ
る。
【図5】実施例の高分子固体電解質膜の、ハロゲン化ア
ルミニウムの種類と導電率との関係図である。
【図6】実施例の高分子固体電解質膜の、有機高分子の
種類と導電率の関係図である。
【図7】実施例の高分子固体電解質膜の温度と導電率の
関係図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 浩一 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルキル四級アンモニウム塩構造を有す
    る有機高分子、含窒素複素環式四級アンモニウム塩及び
    金属塩からなることを特徴とする高分子固体電解質。
  2. 【請求項2】 有機高分子が、その側鎖の末端部に次式
    (1)で示されるアルキル四級アンモニウム塩構造を有
    する請求項1記載の高分子固体電解質。 【化1】 (式中、mは1〜3の整数、nは1〜4の整数、X
    対アニオンを表す。)
  3. 【請求項3】 有機高分子が、その側鎖の末端部に次式
    (2)で示されるアルキル四級アンモニウム塩構造を有
    する請求項1記載の高分子固体電解質。 【化2】 (式中、mは1〜3の整数、nは1〜4の整数、X
    対アニオンを表す。)
  4. 【請求項4】 有機高分子のアルキル四級アンモニウム
    塩構造の対アニオンが、Cl、Br又はIである
    請求項2又は3に記載の高分子固体電解質。
  5. 【請求項5】 有機高分子が、式(1)又は式(2)の
    アルキル四級アンモニウム塩構造を有するビニル系モノ
    マーの単独重合体である請求項2〜4のいずれかに記載
    の高分子固体電解質。
  6. 【請求項6】 有機高分子が、式(1)又は式(2)の
    アルキル四級アンモニウム塩構造を有するビニル系モノ
    マーと他のビニル系モノマーとの共重合体である請求項
    2〜4のいずれかに記載の高分子固体電解質。
  7. 【請求項7】 有機高分子のモノマーの構成比が、式
    (1)又は式(2)のアルキル四級アンモニウム塩構造
    を有するビニル系モノマー90mol%以上である請求
    項6記載の高分子固体電解質。
  8. 【請求項8】 有機高分子が、次式(3)で示されるア
    ルキル四級アンモニウム塩構造を有する請求項1記載の
    高分子固体電解質。 【化3】 (式中、R及びRはそれぞれ低級アルキル基、X
    は対アニオン、iは任意の整数を表す)
  9. 【請求項9】 有機高分子のアルキル四級アンモニウム
    塩構造の対アニオンが、Cl、Br又はIである
    請求項8記載の高分子固体電解質。
  10. 【請求項10】 有機高分子の平均分子量が20000
    〜500000である請求項8または9記載の高分子固
    体電解質。
  11. 【請求項11】 含窒素複素環式四級アンモニウム塩
    が、次式(4)で示されるアルキルピリジニウム塩であ
    る請求項1〜10のいずれかに記載の高分子固体電解
    質。 【化4】 (式中、kは1〜4の整数、Yは対アニオンを表
    す。)
  12. 【請求項12】 含窒素複素環式四級アンモニウム塩の
    対アニオンが、Cl、Br又はIである請求項1
    1記載の高分子固体電解質。
  13. 【請求項13】 金属塩が、AlCl、AlBr
    はAlIである請求項1〜12のいずれかに記載の高
    分子固体電解質。
  14. 【請求項14】 有機高分子のアルキル四級アンモニウ
    ム塩構造1molあたり、AlCl、AlBr又は
    AlIを2mol以下含有する請求項2〜7のいずれ
    かに記載の高分子固体電解質。
  15. 【請求項15】 有機高分子のアルキル四級アンモニウ
    ム塩構造1molあたり、AlCl、AlBr又は
    AlIを0.5mol以上含有する請求項8〜10の
    いずれかに記載の高分子固体電解質。
  16. 【請求項16】 有機高分子が、請求項8に記載の次式
    (3) 【化5】 で示されるアルキル四級アンモニウム塩構造を有する有
    機高分子であって、そのR及びRがそれぞれメチル
    基、XがClであり、且つ平均分子量が50000
    0であるポリ(N,N−ジメチル−3−ピロリニウムク
    ロライド)であり、含窒素複素環式四級アンモニウム塩
    が請求項11に記載の次式(4) 【化6】 で示されるアルキルピリジニウム塩であって、そのkが
    4、YがClであるブチルピリジニウムクロライド
    であり、金属塩がAlClであり、これらの組成比
    が、N,N−ジメチル−3−ピロリニウムクロライドユ
    ニット5〜20mol%、ブチルピリジニウムクロライ
    ド25〜50mol%、AlCl70〜30mol%
    である請求項1記載の高分子固体電解質。
  17. 【請求項17】 アルキル四級アンモニウム塩構造を有
    する有機高分子、含窒素複素環式四級アンモニウム塩及
    び金属塩を有機溶媒に溶解させ、キャスト法によりフィ
    ルム化することを特徴とする高分子固体電解質膜の製造
    方法。
  18. 【請求項18】 有機溶媒が低級アルコール又はニトロ
    メタンである請求項17記載の高分子固体電解質膜の製
    造方法。
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