JPH07118395A - ポリマー粒状体の製造方法 - Google Patents

ポリマー粒状体の製造方法

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JPH07118395A
JPH07118395A JP26632393A JP26632393A JPH07118395A JP H07118395 A JPH07118395 A JP H07118395A JP 26632393 A JP26632393 A JP 26632393A JP 26632393 A JP26632393 A JP 26632393A JP H07118395 A JPH07118395 A JP H07118395A
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polycarbonate
copolymer
organic solvent
carbon atoms
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JP26632393A
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English (en)
Inventor
Mitsugi Nakae
貢 中江
Ryozo Okumura
量三 奥村
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Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Petrochemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】難結晶化性のポリカーボネート共重合体、ポリ
エステルポリカーボネート共重合体、又はポリアリレー
ト共重合体の有機溶媒溶液から容易にポリマー粒状体を
製造できる方法。 【構成】ビスフェノールAのポリカーボネートの構造単
位と他の特定のポリカーボネートの構造単位とを有する
ポリカーボネート共重合体(A)、前記少なくとも一方
の構造単位と特定のポリエステルの構造単位とを有する
ポリエステルポリカーボネート共重合体(B)及びポリ
アリレート共重合体(C)からなる群から選ばれる少な
くとも一種の共重合体の有機溶媒溶液にビスフェノール
Aのポリカーボネート(D)の有機溶媒溶液を供給し、
攪拌しながら有機溶媒を除去するポリマー粒状体の製造
方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリマー造粒装置におい
て、溶液からの結晶化による粉体化(粒状体の製造)が
困難な共重合体の有機溶媒溶液に、より結晶化しやすい
重合体の有機溶媒溶液を添加する、ポリマー粒状体の製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ビスフェノールAのポリカーボネートは
耐熱性、耐衝撃性に優れた樹脂として広く用いられてい
る。一方、これらの特性を改良、改質したり、更に他の
特性を付与するために、上記ビスフェノールAのポリカ
ーボネートの構造単位の一部を他のビスフェノール類の
ポリカーボネートの構造単位で置換したポリカーボネー
ト共重合体、ビスフェノールAその他のビスフェノール
類と芳香族多塩基酸とからなるポリアリレート共重合体
の構造単位の一部を、ビスフェノール類のポリカーボネ
ートの構造単位で置換したポリエステルポリカーボネー
ト共重合体の他、多種のビスフェノール類を使用した上
記ポリアリレート共重合体などが提案されている。しか
し、このような共重合体は一般に共重合成分が増加する
に従い、その有機溶媒溶液からの結晶化、析出性が低下
し、そのため結晶化操作による粉末化という通常とられ
る簡易な粉末化手段をとることは困難であり、上記共重
合体の生産性の高い粉末化技術の確立が求められてき
た。
【0003】上記例示のポリカーボネート等のような難
結晶性の共重合体を、その有機溶媒溶液から析出、粉末
化させる方法としては、該共重合体の有機溶媒溶液に脂
肪族炭化水素等の沈澱剤を加え、一定の剪断力を加えつ
つ粉末化する方法が提案されている(特公昭59−47
693)。しかし、この方法をとっても、結晶化速度は
従来法とあまり差がないため、結晶化に時間を要し、結
局粉末が得られにくく、たとえ粉末が得られたとしても
長時間を要して生産性が低く、また生産装置を大型化す
ることにより生産量は確保できるものの、当然のことな
がら設備費用が高くなり、生産技術としては問題があっ
た。他の粉末化方法として、ポリマー溶液を温水に投入
し、続いて湿式粉砕を行う方法が開示されている(特開
昭60−115625)が、上記共重合体の粉末化に適
用した場合には、生成粒子同士の付着、凝集が起き易い
ため低濃度のポリマー溶液しか処理することができず、
やはり生産性の低下を来し、設備の大型化は前記同様に
設備費用の増大を招き、技術的には未完成といえる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、本願発明は前
記ポリカーボネート共重合体、ポリエステルポリカーボ
ネート共重合体、又はポリアリレート共重合体の有機溶
媒溶液から容易にポリマー粒状体を製造することができ
る方法を見出すことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本願発明者は上記課題を
解決するため鋭意研究をした結果、これら難結晶性の共
重合体の有機溶媒溶液に易結晶性ポリマーであるビスフ
ェノールAのポリカーボネートの有機溶媒溶液を添加
し、攪拌蒸発させることにより、上記結晶性が低く、粉
体化(粒状化)の困難な共重合体を、しかも従来のポリ
マー造粒装置を使用して短時間で粒状化することが可能
であることを見出し、本発明を完成した。
【0006】即ち、本発明の要旨は、 1.一般式(1)及び式(3)で表される構造単位を有
するポリカーボネート共重合体(A)、一般式(1)及
び又は式(3)で表される構造単位と一般式(4)で表
される構造単位を有するポリエステルポリカーボネート
共重合体(B)及び一般式(4)で表される構造単位か
らなるポリアリレート共重合体(C)からなる群から選
ばれる少なくとも一種の共重合体の有機溶媒溶液をポリ
マー造粒装置内に供給し、更に式(3)で表される構造
単位からなるビスフェノールAのポリカーボネート
(D)の有機溶媒溶液を供給しつつ、攪拌しながら有機
溶媒を除去するポリマー粒状体の製造方法。
【0007】
【化5】
【0008】(但し、一般式(1)において、Aは単結
合、−O−、−S−、−SO2 −、炭素数2ないし18
のアルキリデン基(但し、イソプロピリデン基を除
く)、炭素数7〜18のアリールアルキリデン基、炭素
数4〜12のシクロアルキリデン基、炭素数1〜8のア
ルキレン基、炭素数4〜12のシクロアルキレン基及び
式(2)で表される基からなる群から選ばれる少なくと
も一つの結合又は基であり、Xはハロゲン原子、水素原
子、炭素数1〜6のアルキル基及びフェニル基からなる
群から選ばれる少なくとも一つであり、m及びnはそれ
ぞれ独立に1ないし4であるが、総てのXは同一であっ
ても、異なっていてもよい。)
【0009】
【化6】
【0010】
【化7】
【0011】
【化8】
【0012】(但し、一般式(4)において、Bは単結
合、−O−、−S−、−SO2 −、炭素数2ないし18
のアルキリデン基、炭素数7〜18のアリールアルキリ
デン基、炭素数4〜12のシクロアルキリデン基、炭素
数1〜8のアルキレン基、炭素数4〜12のシクロアル
キレン基及び式(2)で表される基からなる群から選ば
れる少なくとも一つの結合又は基であり、Xはハロゲン
原子、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基及びフェニ
ル基からなる群から選ばれる少なくとも一つであり、m
及びnはそれぞれ独立に1ないし4であるが、総てのX
は同一であっても、異なっていてもよい。)
【0013】2.共重合体(A),(B)又は(C)の
少なくとも一つの有機溶媒溶液にポリカーボネート
(D)の有機溶媒溶液を供給しつつ全溶液をポリマー造
粒装置内に供給する前記1.に記載のポリマー粒状体の
製造方法。
【0014】3.共重合体(A),(B)及び(C)に
対する貧溶媒を該共重合体の有機溶媒溶液又はポリマー
造粒装置内に連続的に添加するする前記1.に記載のポ
リマー粒状体の製造方法。
【0015】4.共重合体の貧溶媒が炭素数5〜10の
アルカン又はシクロアルカンである前記3.に記載のポ
リマー粒状体の製造方法。 にある。以下、本発明の内容を詳細に説明する。
【0016】一般式(1)及び(4)を構成するビスフ
ェノール類としては、ビス(4−ヒドロキシフェニル)
メタン,ビス(4−ヒドロキシフェニル)フェニルメタ
ン,ビス(4−ヒドロキシフェニル)ナフチルメタン,
ビス(4−ヒドロキシフェニル)−(4−イソプロピル
フェニル)メタン,ビス(3,5−ジクロロ−4−ヒド
キシフェニル)メタン,ビス(3,5−ジメチル−4−
ヒドロキシフェニル)メタン,1,1−ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)エタン,1−ナフチル−1,1−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)エタン,1−フェニル−
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン,1,
2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン,2−メチ
ル−1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン,2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシ
フェニル)プロパン,1−エチル−1,1−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)プロパン,2,2−ビス(3,5
−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン,2,
2−ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン,2,2−ビス(3−クロロ−4−ヒドロ
キシフェニル)プロパン,2,2−ビス(3−メチル−
4−ヒドロキシフェニル)プロパン,2,2−ビス(3
−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン,1,
1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン,2,2−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン,1,4−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)ブタン,2,2−ビス(4
−ヒドロキシフェニル)ペンタン,4−メチル−2,2
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン,1,1−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン,1,
1−ビス(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニ
ル)シクロヘキサン,2,2−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)ヘキサン,4,4−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)ヘプタン,2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)ノナン,1,10−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)デカン,1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
シクロデカン,1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンなどのジ
ヒドロキシアリールアルカン類、ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)スルホン,ビス(3,5−ジメチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)スルホン,ビス(3−クロロ−4−
ヒドロキシフェニル)スルホンなどのジヒドロキシアリ
ールスルホン類、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エー
テル,ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)エーテルなどのジヒドロキシアリールエーテル類、
4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン,3,3’,
5,5’−テトラメチル−4,4’−ジヒドロキシベン
ゾフェノンなどのジヒドロキシアリールケトン類、ビス
(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド,ビス(3−メ
チル−4−ヒドロキシフェニル)スルフィド,ビス
(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)スルフ
ィドなどのジヒドロキシアリールスルフィド類、ビス
(4−ヒドロキシフェニル)スルホキシドなどのジヒド
ロキシアリールスルホキシド類、4,4’−ジヒドロキ
シジフェニルなどのジヒドロキシジフェニル類などが挙
げられる。さらに、一般式(4)の場合には、2,2−
ビス(4−ヒドロキシフェニール)プロパン(通称、ビ
スフェノールA)も含まれる。これらのビスフェノール
類は、一種用いてもよいし、二種以上を組合わせて用い
てもよい。
【0017】一般式(1)及び(4)におけるA及びB
が炭素数2〜18のアルキリデン基である場合の具体例
としては、エチリデン基、イソプロピリデン基(但し、
一般式(1)の場合は除く)、オクチリデン基等の他、
不飽和基のビニリデン基等が挙げられる。これらのうち
特に飽和基の炭素数2〜5のものが好ましい。A及びB
が炭素数7〜18のアリールアルキリデン基である場合
の具体例としては、ベンジリデン基,3−フェニルプロ
ピリデン基等が挙げられる。A及びBが炭素数4〜12
のシクロアルキリデン基である場合の具体例としては、
シクロヘキシリデン基等が例示できる。
【0018】又、A及びBが炭素数1〜8のアルキレン
基である場合の具体例としては、メチレン基、エチレン
基,トリメチレン基、プロピレン基等の他、不飽和基を
有するプロペニレン基等が挙げられる。更に、炭素数が
4〜12のシクロアルキレン基としてはシクロヘキシレ
ン基等が代表例である。
【0019】一般式(1)及び(4)におけるXがハロ
ゲン原子の場合、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素のいずれ
でもよいが、共重合体に要求される性質に合致するよう
に選択される。例えば、難燃性の付与が要求される場合
は塩素又は臭素が好ましい。Xが炭素数1ないし6のア
ルキル基の場合、の具体例としては、メチル基、エチル
基などのほかイソプロピル基、イソペンチル基等が挙げ
られるが、特に炭素数1〜4が好ましい。又、m及びn
は1ないし4から選ばれるが、通常は1または2であ
る。置換基Xの位置としては特に制限されるものではな
いが、原料の製造上、3、5の位置(A又はBに対して
メタ位)が最も一般的である。
【0020】共重合体(A)における、一般式(1)で
表される構造単位の含有量(モル%)はビスフェノール
Aのポリカーボネートの改良、改質の目的により左右さ
れるので特に限定することはできないが、共重合体とし
ての特徴が発揮されるのは3〜95モル%、より好まし
くは5〜85モル%である。同様に、共重合体(B)に
おける一般式(4)で表される構造単位の含有量につい
ても、特に限定することはできないが、共重合体として
の特徴が発揮されるのは3〜95モル%、より好ましく
は5〜85モル%である。
【0021】本願発明において、造粒の対象とする共重
合体(A),(B)及び(C)のそれぞれの分子量は特
に限定されるものではないが、適当な有機溶媒に溶解し
うること、本願発明の方法により該有機溶媒から粉体と
して離脱性を有すること、粉体となりうる融点又は軟化
点を持つこと、粉体(粒状体)から各種成形ができるこ
と等の諸点を考慮して選択される。分子量は各共重合体
により適宜選択されるが、粘度平均分子量が5,000
〜200,000で充分であるが、より好ましくは1
0,000〜100,000である。本願発明で使用さ
れるビスフェノールAのポリカーボネート(D)の分子
量についても、上記共重合体の分子量選定基準で選ばれ
る。該ポリカーボネート(D)自体も該共重合体同様に
造粒されるからである。
【0022】共重合体(A),(B)及び(C)の溶媒
としては、該共重合体を溶解するが該共重合体に対して
実質的に不活性であり、使用温度(通常0〜200℃)
において安定なものであれば充分であるが、沸点の高い
溶媒は造粒操作が困難となるので、沸点が30〜150
℃程度のものが好ましく、30〜100℃程度のものが
特に好ましい。しかし、有機溶媒の沸点により本願発明
が特に限定されるものではない。本願発明における共重
合体の有機溶媒は、具体的にはメチレンクロライド、ク
ロロホルム、クロロベンゼン等の塩素系溶剤のほか、ジ
オキサン、テトラヒドロフラン等も好適に、単独又は必
要に応じて混合溶媒の形で使用される。上記例示の有機
溶媒は、本願発明において共重合体の有機溶媒溶液に添
加使用される、ビスフェノールAのポリカーボネート
(D)の有機溶媒でもあり、共重合体の有機溶媒と同じ
溶媒を使用することが造粒の点からも、又該溶媒の回収
上の点からも好ましい。しかし、本願発明は、上記ポリ
カーボネート(D)の有機溶媒として上記共重合体の有
機溶媒と同じ溶媒を使用することに限定されるものでは
ないことは当然である。
【0023】本願発明に係る共重合体の有機溶媒溶液の
濃度は特に限定されるものではないが、ビスフェノール
Aのポリカーボネート(D)を添加し、攪拌しつつ溶媒
を蒸発させるときの結晶化、析出性、即ち造粒容易な濃
度が要求される。共重合体溶液の製造上、輸送上、貯蔵
時の溶液安定性維持上の好適な範囲は、通常は5〜60
重量%、好ましくは10〜50重量%である。この場
合、5重量%未満であれば生産性が低く、60重量%を
超えると流動性が低く、上記諸点、特に造粒槽への供給
や運転などにおいて問題が発生し易くなる。
【0024】本発明においては共重合体の有機溶媒溶液
にポリカーボネート(D)の有機溶媒溶液が添加される
が、必要に応じて更に該共重合体の貧溶媒も添加され
る。この貧溶媒の添加は共重合体の析出、粉体(粒状
体)化を促進する効果があるが、その詳細な機構につい
ては明らかではない。上記、使用される貧溶媒としては
ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素化合
物、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等のアル
カン類、シクロヘキサン等のシクロアルカン類、アセト
ン、メチルエチルケトン等のケトン類が好適であるが、
これらの混合溶媒も適宜使用される。貧溶媒の使用量に
ついては、過多に過ぎると有機溶媒に対する共重合体の
溶解度が極度に低くなり、粉体化操作が困難になり、ま
た有機溶媒の回収時の分別回収率が高くなり、好ましく
ない。また過少では、貧溶媒の本来の効果が発揮できな
い。このような観点から、通常は、共重合体(A)等と
ビスフェノールAのポリカーボネート(D)の有機溶媒
溶液の合計に対して10〜200容量%程度が好適であ
り、添加は少量ずつ連続的に行うことが好ましい。貧溶
媒の添加は、共重合体(A)等の有機溶媒溶液にビスフ
ェノールAのポリカーボネート(D)の有機溶媒溶液を
添加する以前に行ってもよいが、ポリマー造粒装置に供
給される直前、又は該ポリマー造粒装置に直接添加して
もよい。
【0025】本発明においては、各種共重合体の有機溶
媒溶液にビスフェノールAのポリカーボネートが添加さ
れるが、該添加量が多い場合は得られる粒状体中に該ポ
リカーボネート(D)が多く混入されるので、粒状体の
使用目的により制限されるが、両者の構造単位も類似し
ており、上記ポリカーボネート(D)の混入がそれ程問
題にならない場合はかなり多く使用できる。上記ポリカ
ーボネート(D)は有機溶媒溶液として添加されること
が必要であり、粉末として添加された場合は、共重合体
(A)等の粉末化性向上の効果が小さく、好ましくな
い。各種共重合体とビスフェノールAのポリカーボネー
ト(D)との混合比率は、通常は100/1〜1/50
であり、好ましくは20/1〜1/20である。100
/1を超えると共重合体の粉体化工程時間の短縮効果が
少ない。逆に1/50未満では粉体構成成分が殆ど該ポ
リカーボネート(D)となり、本願発明の目的とする、
粉体化の困難な共重合体の粒状体が得られない。
【0026】本発明に係る方法によれば、共重合体
(A),(B)及び(C)の少なくとも一つの有機溶媒
溶液はポリマー造粒装置内に供給されるが、該造粒装置
としては、縦型造粒槽でも横型造粒槽でも良い。造粒装
置は、主に共重合体(A)等の有機溶媒溶液、ビスフェ
ノールAのポリカーボネート(D)の有機溶媒溶液、貧
溶媒を収容できる加熱装置付き容器、攪拌機、上記溶
液、貧溶媒等を供給するための配管、生成造粒体の排出
管、揮発溶媒排出用配管からなる。
【0027】上記加熱装置としては、ジャケット等通常
の容器加熱装置で充分であるが、使用する溶媒の沸点を
考慮し、20〜200℃程度に加熱できる高圧蒸気又は
高温加熱油が使用できることが好ましい。本発明に係る
方法を実施するための造粒用の機器としては、例えばニ
ーダー、パドルミキサー、ロータリードラム型混合器、
リボン乾燥機、ディスクドライヤー等がある。またヘン
シェルミキサー(三井三池化工器(株)製)、ナウター
ミキサー(ホソカワミクロン(株)製)、TURBO SPHERE
ミキサー(住友重機械工業(株)製)、リボンブレンダ
ー(ホソカワミクロン(株)製)、タービュライザー
(ホソカワミクロン(株)製)等の攪拌槽も好適に使用
することができる。攪拌機の形式としてはヘリカル翼、
パドル翼、格子翼、櫂型翼等が適している。
【0028】本発明に係る製造方法を実施する場合の造
粒槽内の温度としては、0〜200℃、好ましくは30
〜150℃が好ましい。この場合、0℃未満では有機溶
媒の蒸発速度が遅くなり生産性が低下し、逆に200℃
を超えると得られる粒状体には劣化が見られる場合があ
る他、溶媒分解が生じる可能性があり、いずれも好まし
くない。造粒槽内の圧力は減圧、常圧、加圧下のいずれ
でもよいが、11kg/cm2以上であれば有機溶媒の
蒸発速度が下がり、好ましくない。好ましくは、5kg
/cm2 以下である。
【0029】以下実施例を用いて説明する。
【実施例】2種類のビスフェノール類(仮に、ビスフェ
ノールI及びビスフェノールIIとする)を用いてポリカ
ーボネート共重合体を合成する方法としては、通常次の
2通りの方法、即ち、(1)予めビスフェノールI又は
ビスフェノールIIとホスゲンからビスフェノールIのポ
リカーボネートオリゴマー又はビスフェノールIIのポリ
カーボネートオリゴマーを合成しておき、所望のオリゴ
マーの塩化メチレン溶液と、ビスフェノールIとビスフ
ェノールIIを所定の割合に混合したアルカリ水溶液とを
反応させる方法、及び、(2)所定量のビスフェノール
IとビスフェノールIIの混合液にホスゲンを吹き込み合
成する方法、があるが、本発明の実施例は前者(1)の
方法により得られたポリカーボネート共重合体を使用す
るので、該(1)の方法について、下記 (i),(ii) で更
に説明する。なお、ポリエステルポリカーボネート共重
合体は芳香族多塩基酸塩化物とポリカーボネートオリゴ
マーを所定の割合に混合し、さらにビスフェノール類の
アルカリ水溶液を反応させることによって合成される。
【0030】(i)ビスフェノールI又はIIのポリカーボ
ネートオリゴマーの合成。 ビスフェノールI又はIIをアルカリ水溶液に溶解し、こ
れに不活性有機溶剤(塩化メチレン等)を添加する。こ
のときの有機性成分/水性成分なる比は5/1〜1/
7、好ましくは2/1〜1/4(容積%)である。この
混合液を水浴冷却しながらホスゲンを吹き込み、15分
〜4時間、好ましくは30分〜2時間反応させるとポリ
カーボネートオリゴマーが得られる。ポリカーボネート
オリゴマーの重合度は、ポリカーボネートの合成反応上
20以下、好ましくは2〜10である。
【0031】(ii) ポリカーボネートの合成 ビスフェノールI又はIIのポリカーボネートオリゴマー
の不活性有機溶剤溶液に所定量のビスフェノールI及び
IIをアルカリ水溶液に溶解したものを添加する。このと
きの有機性成分/水性成分なる比は7/1〜1/2、好
ましくは4/1〜1/1(容積%)である。分子量調節
剤と触媒を添加し、温度0〜40℃で10分〜3時間重
合反応させる。なお、上記重合反応させる場合のポリカ
ーボネートオリゴマーに対する各成分の好ましい比率は
次の通りである。 ビスフェノール類/オリゴマーのクロロホーメート基
0.4〜0.55(好ましくは、0.45〜0.5) NaOH等のアルカリ/オリゴマーのクロロホーメート
基 1.0〜2.0(好ましくは、1.2〜1.7) 触媒/オリゴマーのクロロホーメート基 1.0×10-3
〜10.0×10-3(好ましくは、1.0×10-3〜5.0×
10-3) 分子量調節剤/オリゴマーのクロロホーメート基 0.0
2〜0.20(好ましくは、0.04〜0.17)
【0032】(製造例等)実施例において使用されたポ
リカーボネート共重合体の製造例及び既存ポリカーボネ
ート共重合体、ポリエステルポリカーボネート共重合
体、ポリアリレート共重合体およびビスフェノールAの
ポリカーボネートについて説明する。 (1) ポリカーボネートオリゴマーの合成 (i) ビスフェノールAポリカーボネートオリゴマー(I)
の合成 内容積50リットルの攪拌機付き容器に、ビスフェノー
ルA2200g(9.65モル)、2.0N水酸化ナトリウ
ム水溶液14リットル及び塩化メチレン8リットルを入
れて攪拌し、ここにホスゲンを0.2モル/分で70分間
吹き込んだ後、水成分相と有機成分相を分離した。この
ようにして濃度330g/リットルのビスフェノールA
のポリカーボネートオリゴマー(I) の塩化メチレン溶液
を得た。この溶液中のクロロホーメート基濃度は0.75
モル/リットルであった。
【0033】(ii)ビスフェノールA、4,4’−ジヒド
ロキシジフェニル共重合ポリカーボネートオリゴマー
(II)の合成 (i) におけるビスフェノールAのみの使用に代え、ビス
フェノールA1760g(7.72モル)及び4,4’−
ジヒドロキシジフェニル359g(1.93モル)を用い
た他は(i) と同様にして行なった。このようにして濃度
322g/リットルの、ビスフェノールA、4,4’−
ジヒドロキシジフェニル共重合ポリカーボネートオリゴ
マー(II)の塩化メチレン溶液を得た。この溶液中のクロ
ロホーメート基濃度は0.74モル/リットルであった。
【0034】(2)ポリカーボネート共重合体の製造 (i) ビスフェノールA,ビスフェノールフルオレン
〔9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレ
ン〕共重合ポリカーボネート(共重合体(a)) の製
造。 オリゴマー(I) を7リットル、p−ターシャリーブチル
フェノール64.4g、塩化メチレン7.7リットル、ト
リエチルアミン4ミリリットルを混合し、ビスフェノー
ルフルオレン618g(1.77モル)とビスフェノール
A147g(0.645モル)のKOH水溶液(KOH4
82gを水5リットルに溶解)を加えて60分間攪拌し
た。その後遠心分離し、塩化メチレン相を0.03NのK
OH、0.1N塩酸及び水で、この順に洗浄した。ビスフ
ェノールA、ビスフェノールフルオレンポリカーボネー
ト(共重合体(a))の粘度平均分子量は19,400
であり、ビスフェノールフルオレンの含有量は14.4モ
ル%(全モノマ−に対して)であった。
【0035】(ii)ビスフェノールA、ビスフェノールフ
ルオレン共重合ポリカーボネート(共重合体(b))の
製造。 上記(i) でビスフェノールフルオレンを512g(1.
46モル)、ビスフェノールA177g(0.78モ
ル)、KOHを448gに変えた他は(i) と同様にして
行なってビスフェノールA、ビスフェノールフルオレン
共重合ポリカーボネート(共重合体(b))を製造した
が、その粘度平均分子量は19,800、ビスフェノー
ルフルオレンの含有量は12.3モル%(全モノマ−に対
して)であった。
【0036】(iii) ビスフェノールA、4,4’−ジヒ
ドロキシジフェニル共重合ポリカーボネート(共重合体
(c))の製造。 オリゴマー(II)を7リットル、p−ターシャリブチルフ
ェノール64.4g、塩化メチレン7.7リットル、トリエ
チルアミン4ミリリットルを混合し、4,4’−ジヒド
ロキシジフェニル448g(2.41モル)のNaOH水
溶液(NaOH290gを水4リットルに溶解)を加え
た他は前記(i) と同様にした。得られたビスフェノール
A、4,4’−ジヒドロキシジフェニル共重合ポリカー
ボネート(共重合体(c))の粘度平均分子量は21,
100であり、4,4’−ジヒドロキシジフェニルの含
有量は35.8モル%(全モノマ−に対して)であった。
【0037】(iv)ビスフェノールA、4,4’−ジヒド
ロキシジフェニル共重合ポリカーボネート(共重合体
(d))の製造。 上記(iii) で4,4’−ジヒドロキシジフェニルに変え
てビスフェノールAを549g(2.41モル)用いた他
は(iii) と同様にしてビスフェノールA、4,4’−ジ
ヒドロキシジフェニル共重合ポリカーボネート(共重合
体(d))を製造した。得られた共重合体(d)の粘度
平均分子量は21,100であり、4,4’−ジヒドロ
キシジフェニルの含有量は14.6モル%(全モノマ−
に対して)であった。
【0038】(v) ビスフェノールA、テトラブロモビス
フェノールA共重合ポリカーボネート共重合体(e) ポリカーボネートオリゴマー(I)の塩化メチレン溶液
を7リットル,p−tert−ブチルフェノール64.4g,
塩化メチレン7.7リットル,トリエチルアミン4ミリリ
ットルを混合し、テトラブロモビスフェノールA508
g(0.93モル)のNaOH水溶液(NaOH112g
を水1.4リットルに溶解)を加えて30分間攪拌した。
さらにビスフェノールA378g(1.66モル)のNa
OH水溶液(NaOH199gを水2.5リットルに溶
解)を加えて60分間攪拌した。その後、遠心分離し、
塩化メチレン相を0.03NのNaOH,0.1Nの塩酸及
び水を用いてこの順に洗滌した。得られたビスフェノー
ルA,テトラブロモビスフェノールA共重合体(e)の
粘度平均分子量は20700であり、テトラブロモビス
フェノールAの含有量は8.0モル%(全モノマーに対し
て)であった。
【0039】(vi)ポリアリレート共重合体(f) 該共重合体であるユニチカ社製「U−ポリマー」(U−
100)を用いた。
【0040】(vii) ポリエステルポリカーボネート共重
合体(g) 該共重合体であるGE社製「レキサン4701」を用い
た。
【0041】(2) なお、上記粘度平均分子量Mvはウベ
ローデ粘度管を用い、塩化メチレン中20℃で測定した
極限粘度から次式にて算出した。 [η]=1.23×10-5・Mv0.83
【0042】(3) 共重合体有機溶媒溶液に添加されるビ
スフェノールAのポリカーボネートの有機溶媒溶液に使
用されるビスフェノールAのポリカーボネートとして
は、出光石油化学社製「タフロンFN2200」(粘度
平均分子量21500)を篩分けし、平均粒径が0.5m
mのもの( 以下、PCFという)及び、同「タフロンF
N2200」を篩分けし、粒径が0.2mm以下のもの(
以下、ビスフェノールAポリカーボネート粉末という)
を用いた。
【0043】(実施例1〜6、比較例1〜7)造粒槽と
しては、図1に示す縦型造粒装置A1 を使用した。造粒
用容器B1 の容積は3リットルであり、容器内圧表示の
圧力計P1 及び容器内温度表示用温度計T1 を有し、側
壁C1 には高温高圧ジャケットD1 が周設され、容器B
1 の中央部には容器底部E1 近辺まで延びて、少なくと
もその先端には攪拌羽根を有する攪拌機M1 が、また容
器上部側には有機溶媒排出管K1 が設置されている。該
底部E1 中央には造粒されたポリマー粒状体排出口F1
を有する他、該底部E1と側壁C1 の中間部にはポリカ
ーボネート共重合体等の有機溶媒溶液供給管G1が設け
られているが、該管にはビスフェノールAのポリカーボ
ネート有機溶媒溶液供給管H1 が取り付けられ、その更
に下流には貧溶媒供給管J1aが設置されている。なお、
必要により貧溶媒を容器B1 内に直接投入できるよう
に、側壁C1には貧溶媒の他の供給管J1bが設置されて
いる。
【0044】上記縦型造粒装置A1 を用い、第1表に示
す様な条件、即ち、ポリカーボネート等の共重合体の塩
化メチレン溶液及びビスフェノールAのポリカーボネー
トの塩化メチレン溶液のポリマー濃度、供給量、貧溶媒
の種類、供給態様、供給量、容器内温度、圧力で運転
し、供給した共重合体の塩化メチレン溶液中の共重合体
量で300gとなった時点で、ボトムよりポリマー粒状
体を約300g抜出すことを繰り返し、計20時間運転
した。得られたポリマー粒状体をN2 気流下120℃、
5時間乾燥した。4回目に抜き出したポリマー粒状体の
平均粒径と乾燥性を評価した。なお、ビスフェノールA
のポリカーボネートの塩化メチレン溶液を添加しない場
合及び該ポリカーボネートをビスフェノールAのポリカ
ーボネート粉末として加えた場合を、比較例として実施
した。
【0045】より具体的には、容器内にPCF300g
を入れ、攪拌しながら容器内温度を所定の温度まで上げ
た。該容器内にポリカーボネート共重合体等の塩化メチ
レン溶液とビスフェノールAポリカーボネートの塩化メ
チレン溶液を混合しつつ供給した。貧溶媒ヘプタンは供
給しない場合の他、供給管J1a及び又はJ1bを使用して
供給する場合について試みた。Q1 はこれら溶液及び貧
溶媒の全体を示す。供給したポリマーが300gになっ
た時点でボトムよりポリマー粒状体300gを抜き出す
ことを繰り返し、計14時間運転した。得られたポリマ
ー粒状体をN2 気流下120℃で5時間乾燥した。その
得られた結果、即ち、平均粒径、乾燥後の塩化メチレン
量、連続運転性については第2表に示す。なお、同表の
連続運転性(抜き出し可能回数)の欄の「回数」の表示
は、当該表示回数を超えると固化することを意味し、
「問題なし」の表示は、4回以上抜き出し可能であるこ
とを示す。
【0046】
【表1】
【0047】
【表2】
【0048】(実施例7〜10、比較例8〜10)造粒
槽としては、図2に示す横型造粒装置A2 (栗本鉄鋼社
製SIKRCニーダー)を使用した。造粒用容器B2
容積は3リットルであり、側壁C2 には高温ジャケット
2 が周設され、容器底部E2 に平行に延びた、スクリ
ュー式羽根を有する攪拌機M2 が設置されている。該底
部E2 先端側には造粒されたポリマー粒状体排出口F2
を有する他、容器B2 の後端上部にはポリカーボネート
共重合体等の有機溶媒溶液供給管G2 が設けられている
が、該管にはビスフェノールAのポリカーボネート有機
溶媒溶液供給管H2 が取り付けられ、その上流には貧溶
媒供給管J2aが設置されている。なお、必要により貧溶
媒を容器B内に上記有機溶媒溶液とともに投入できるよ
うに、供給管G2 先端部には他の供給管J2bが設置され
ている。
【0049】上記横型造粒装置A2 を用い、第3表に示
す様な条件、即ち、ポリカーボネート等の共重合体の塩
化メチレン溶液及びビスフェノールAのポリカーボネー
トの塩化メチレン溶液のポリマー濃度、供給量、貧溶媒
の供給態様、供給量等を変えて微減圧下(580Torr)
で運転し、下よりポリマー粒状体を連続的に抜出しなが
ら計20時間運転した。得られたポリマー粒状体をN2
気流下120℃、5時間乾燥して平均粒径と乾燥性を評
価した(第4表)。なお、ビスフェノールAのポリカー
ボネートの塩化メチレン溶液を添加しない場合を比較例
として実施した。
【0050】
【表3】
【0051】
【表4】
【0052】実施例及び比較例の結果を観察しても明ら
かな如く、難結晶性のポリカーボネート等の共重合体を
その有機溶媒溶液から粒状体として回収しようとする場
合、本発明のごとく縦型造粒装置であれ、横型造粒装置
であれビスフェノールAのポリカーボネートの有機溶媒
溶液の添加がなけば、造粒操作、特に微粒状化、連続的
粒状化、有機溶媒離脱乾燥の操作は困難であり、本発明
の効果が大きいことがわかる。また、実施例9と10の
比較より、貧溶媒を加えることは、有機溶媒離脱乾燥の
点で好ましいことがわかる。
【0053】
【発明の効果】本発明に係る方法は上述のごとく、難結
晶性のポリカーボネート等の共重合体をその有機溶媒溶
液から粒状体として回収しようとする場合に効果的であ
ることが分かる。ビスフェノールAのポリカーボネート
有機溶媒溶液を添加しなければ、粗大粒状化、もしくは
ガム状化し、次工程での組成物の製造上、成形上等の取
扱性が悪く、本発明に係る種々の共重合体の特性を生か
した利用ができない。また、貧溶媒を上記ビスフェノー
ルAのポリカーボネート有機溶媒溶液を添加前後で適宜
比率を考慮して添加すれば、本発明の目的の達成に、よ
り効果的であることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のポリマー粒状体の製造方法の実施例に
使用した縦型造粒装置
【図2】本発明のポリマー粒状体の製造方法の実施例に
使用した横型造粒装置
【符号の説明】
1,2 ・・・・造粒装置 B1,2 ・・・・造粒用容器 C1,2 ・・・・容器側壁 D1,2 ・・・・ジャケット E1,E2 ・・・・容器底部 F1,2 ・・・・粒状体排出口 G1,2 ・・・・ポリカーボネート共重合体等の有機溶
媒溶液供給管 H1,2 ・・・・ビスフェノールAのポリカーボネート
有機溶媒溶液供給管 J1a,J1b・・・貧溶媒供給管 J2a, 2b・・・貧溶媒供給管 K1,2 ・・・・蒸発した有機溶媒(貧溶媒を含む)の
排出口 M1,2 ・・・・攪拌機 P1 ・・・・・・容器内圧圧力計 Q1,2 ・・・・有機溶媒溶液及び貧溶媒 T1 ・・・・・・容器内壁温度計

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1)及び式(3)で表される構造
    単位を有するポリカーボネート共重合体(A)、一般式
    (1)及び又は式(3)で表される構造単位と一般式
    (4)で表される構造単位を有するポリエステルポリカ
    ーボネート共重合体(B)及び一般式(4)で表される
    構造単位からなるポリアリレート共重合体(C)からな
    る群から選ばれる少なくとも一種の共重合体の有機溶媒
    溶液をポリマー造粒装置内に供給し、更に式(3)で表
    される構造単位からなるビスフェノールAのポリカーボ
    ネート(D)の有機溶媒溶液を供給しつつ、攪拌しなが
    ら有機溶媒を除去することを特徴とするポリマー粒状体
    の製造方法。 【化1】 (但し、一般式(1)において、Aは単結合、−O−、
    −S−、−SO2 −、炭素数2ないし18のアルキリデ
    ン基(但し、イソプロピリデン基を除く)、炭素数7〜
    18のアリールアルキリデン基、炭素数4〜12のシク
    ロアルキリデン基、炭素数1〜8のアルキレン基、炭素
    数4〜12のシクロアルキレン基及び式(2)で表され
    る基からなる群から選ばれる少なくとも一つの結合又は
    基であり、Xはハロゲン原子、水素原子、炭素数1〜6
    のアルキル基及びフェニル基からなる群から選ばれる少
    なくとも一つであり、m及びnはそれぞれ独立に1ない
    し4であるが、総てのXは同一であっても、異なってい
    てもよい。) 【化2】 【化3】 【化4】 (但し、一般式(4)において、Bは単結合、−O−、
    −S−、−SO2 −、炭素数2ないし18のアルキリデ
    ン基、炭素数7〜18のアリールアルキリデン基、炭素
    数4〜12のシクロアルキリデン基、炭素数1〜8のア
    ルキレン基、炭素数4〜12のシクロアルキレン基及び
    式(2)で表される基からなる群から選ばれる少なくと
    も一つの結合又は基であり、Xはハロゲン原子、水素原
    子、炭素数1〜6のアルキル基及びフェニル基からなる
    群から選ばれる少なくとも一つであり、m及びnはそれ
    ぞれ独立に1ないし4であるが、総てのXは同一であっ
    ても、異なっていてもよい。)
  2. 【請求項2】共重合体(A),(B)及び(C)の少な
    くとも一つの有機溶媒溶液にビスフェノールAのポリカ
    ーボネート(D)の有機溶媒溶液を供給しつつ、全溶液
    をポリマー造粒装置内に供給する請求項1記載のポリマ
    ー粒状体の製造方法。
  3. 【請求項3】共重合体(A),(B)及び(C)に対す
    る貧溶媒を該共重合体の有機溶媒溶液またはポリマー造
    粒装置内に連続的に添加する請求項1記載のポリマー粒
    状体の製造方法。
  4. 【請求項4】共重合体の貧溶媒が炭素数5〜10のアル
    カン又はシクロアルカンである請求項3記載のポリマー
    粒状体の製造方法。
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