JPH07118118B2 - テープカセットの装填機構 - Google Patents

テープカセットの装填機構

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JPH07118118B2
JPH07118118B2 JP63220404A JP22040488A JPH07118118B2 JP H07118118 B2 JPH07118118 B2 JP H07118118B2 JP 63220404 A JP63220404 A JP 63220404A JP 22040488 A JP22040488 A JP 22040488A JP H07118118 B2 JPH07118118 B2 JP H07118118B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はテープカセットの装填機構に係り、特に挿入位
置にある移送台上にテープカセットを載置し、移送台を
単一の駆動源で駆動するカム板の直線移動で装着位置に
移送位置決めすると共にテープカセットのスライダおよ
びリッド部を開放状態とするテープカセットの装填機構
に関する。
〔従来の技術〕
従来、この種のテープカセットはカセット挿入位置から
装着位置に移送する場合、カセットを載置する移送台を
駆動源(例えばモータ等)により移動させる駆動機構は
ベルト、プーリの組合せまたは複数の歯車の組合せ、さ
らにはリンク機構等か使用され、また移送台上のテープ
カセットの装填排出を行なう各動作を専用の駆動源によ
り与えるよう構成されていた。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、従来のテープカセットの装填機構は、テ
ープカセット挿入位置にある移送台にテープカセットを
人為的に挿入した際の信号で移送台を駆動し、所定の装
着位置まで移送し位置決めするため、水平移動、垂直移
動の各動作の切替えの際、各種機構の組合せを採用して
いるため機構が複雑化し、また移動を確実なものとする
ため専用の駆動源を使用したり、テープカセットを装着
位置に確実に押圧保持するためにテープカセット上を板
ばね等で押しつけていたためカセットケース上に傷を付
け易くなり、機構全体が大型化し、収納スペースが広く
なると共に重量も増大し製作が困難で製品コストが高く
なる等の難点を有していた。
そこで、本発明の目的は、単一の駆動源でテープカセッ
トを載置移送する移送台を水平、垂直からなる逆L字型
移動によりテープカセットを確実に所定位置に装着させ
ることができ、さらにテープカセットの挿入口に設けら
れたドアを移送台の装填、排出動作と同時に開閉させる
ようにしたことで、塵埃の侵入を防止して内部機器を保
護し信頼性を向上することができるテープカセットの装
填機構を提供するにある。
〔課題を解決するための手段〕
前記の目的を達成するため、本発明に係るテープカセッ
トの装填機構は、移送台上にベースと、テープカセット
を載置して所定の挿入位置から装着位置まで装填移送す
る移送台と、前記移送台の両側に設けられた駆動軸およ
び複数の支持軸と、前記ベースに立設され前記駆動軸を
水平並びに垂直に貫通案内し、前記複数の支持軸をそれ
ぞれ水平並びに垂直に案内する複数の逆L字形の案内路
を設けた一対の案内板と、前記一対の案内板に回転可能
に支持されかつ前記駆動軸に係合する出力アームとこの
出力アームに枢支された入力アームとで構成された一対
の移送台移送手段と、前記案内板のいずれか一方の側の
近接位置に設けられ前記少なくとも一方の移送台移送手
段の入力アームに係合する単一の駆動源で往復移動する
カム板と、前記一対の移送台移送手段を同期駆動する同
期駆動伝達手段と、前記移送台の一側面に旋回可能に設
けられ前記移送台の装填移送動作で前記テープカセット
のリッド部を開放するリッド開放手段と、テープカセッ
トを挿入するカセット挿入口に設けてなる密閉手段とか
らなるテープカセットの装填機構であって、 前記移送台は、底板とその両側の立上り側板とからなる
コ字形に折曲形成した前記カセットホルダと、前記両立
上り側板に揺動可能に支持され一端に爪を備えた係合支
持部材と、前記カセットホルダの底板に前記テープカセ
ットのカセットスライダの端部に当接すべく設けられテ
ープカセットを人為的に挿入する動作でカセットスライ
ダを開放する一対の当接部とからなり、移送台がテープ
カセットの挿入位置にあるとき前記爪が上部蓋板の一部
と係止して移送台の内部への移動を禁止するよう構成
し、 前記密閉手段は、カセット挿入口を弾力的に押圧付勢し
て閉塞すべく該カセット挿入口に揺動可能に支持された
ドアと、一端に前記ドアの一部と摺接するカム部を有す
ると共に他端に前記カム板のカム穴と係合する係合部を
有し中間部を前記案内板に揺動可能に支持された揺動ア
ームとで構成し、 さらに前記リッド開放手段は、カセットホルダの一方の
立上り側板に揺動可能に支持されたブラケットと、この
ブラケットの内側面に前記テープカセットのリッド部と
係合すべく突設された係止ピンと、この係止ピンの外側
面に前記案内板の一方に刻設された案内路と係合すべく
突設された係合ピンとで構成することを特徴とする。
〔作用〕
本発明に係るテープカセットの装填機構によれば、カセ
ットテープ挿入位置にある移送台上にテープカセットの
人為的な挿入動作でカセットスライダを開放させると共
に、テープカセット挿入禁止の係合部が解除され、さら
に僅かな押圧力を与えることによる移送台の移動で同期
駆動伝達手段の一部に設けられた検出手段からの出力信
号によりカム板が直線移動を開始する。これにより移送
台は移送台移送手段によりその支持部を案内板の案内路
に案内されながら逆L字型の移動により所定の装着位置
まで移動する。この場合のリッド部は移送台の一側面に
設けられたリッド開放手段により完全に開放された状態
となり、移送台の下降動作によりテープカセットはその
一対の孔とベース上の位置決めピンとの係合で位置決め
される。さらに移送台は移送台移送手段により僅か弾力
的に押圧下降され、この下降動作でテープカセットはそ
の上面を移送台上部に設けられた一対の係合部による押
圧作用で、移送台底部と一対の位置決めピンとの間に弾
力的に押圧挾持されてテープカセットの上下左右の動き
が完全に拘束され、このテープカセットを安定した状態
で所定の装着位置に保持することができ確実な装填が可
能となる。
〔実施例〕
次に、本発明に係るテープカセットの装填機構の実施例
につき、添付図面を参照しながら以下詳細に説明する。
第1図は本発明に係るテープカセットの装填機構の一実
施例を示すものであり、装填機構の分解組立斜視図であ
る。
10は移送台(以下カセットハウスと称する)、12はカセ
ットハウス10に載置される公知のテープカセット、14は
左右を一組とする一対の案内板、16はこの案内板を支持
するベース、18は一対の案内板14に回転可能に支持され
た移送台移送手段であり、20は単一の駆動源で直線移動
するカム板の一部を示す。
また、第2図(1),(2)は公知のテープカセットを
それぞれ表裏から見た斜視図を示す。
図において、24はテープカセット12に矢印a方向に移動
可能に設けられたスライダ、26は支持軸28を中心に矢印
b方向に回動可能に支持されたリッド、30はリッドに刻
設されたノッチであり、32はスライダ24を開放したとき
に露出する一対の孔を示す。テープカセットのスライダ
24は一対のロック部34によりロックされスライダ24の閉
塞状態が保持されている。したがって、スライダ24を開
放移動するには一対のロック部34を同時に押圧すること
によりロックを解除すれば開放可能な状態となるが、ス
ライダは常に閉塞する方向にスプリング(図示せず)に
より付勢されておりスプリングに打ち勝つ外力を作用さ
せなければ開放しないように構成されている。
つぎに第1図に示すテープカセットを載置し所定の装着
位置に装填位置決めするカセットハウス10につき説明す
る。このカセットハウス10は鋼板をコ字形に折曲形成し
たカセットホルダ36と、左右の立上り側板37の内側上部
に一対のピン38を中心に支持部材(以下フックと称す
る)40が揺動可能に支持されている。
このフック40の一端上部には、上向きの爪42が形成さ
れ、カセットハウス10がテープカセット12を挿入してい
ない状態にあるときに、図示しない固定された上部蓋板
の一部と爪42とが係合するように構成されている。そし
て、フック40の他端は、それぞれスプリング44で付勢さ
れ、この付勢力によりフック40の前記係合保持力を得て
いる。
また、カセットハウス10には、スライダ開放手段が設け
られており、このカセットハウス10は、その水平な底板
46の上面に細長突起状に形成されたカセットスライダ24
のロック解除部48と、底板46の端部にL字形に突設した
一対の当接部50とで構成される。そこで、テープカセッ
ト12を水平方向へ人為的に挿入した場合、前記ロック解
除部48がその挿入動作で、第2図に示す一対のロック部
34と当接して、まずロック部34を解除した後、カセット
ハウス10の底板46の一対の当接部50が、リッド26のノッ
チ部30に嵌合すると共にスライダ24の端部に当接する。
この状態で、テープカセット12をさらに挿入すると、ス
ライダ24の端部は、当接部50に当接したまま移動を阻止
され、テープカセット12を開放状態とし、この状態はロ
ック部34により係合保持される。この場合、一対のフッ
ク40は、テープカセット12の挿入の際に、ピン38により
枢支されたフック40の爪42側の背面と反対端部の背面と
が、テープカセット12の上面に当接する。この当接動作
により、一対のフック40は、ピン38を支点として揺動
し、爪42側が下降することにより上部蓋板との係合が解
除されて、テープカセット12の上面を押圧当接する。
また、カセットハウス10はその両側板37の外側に複数の
支持軸が設けられ、これらの支持軸は一対の駆動軸56と
2組の支持軸52,54からなり、これによりカセットハウ
ス10が構成される。
つぎに、移送台移送手段につき第1図を参照しながら説
明する。すなわち、前記2組の支持軸52,54は一対の案
内板14に刻設され、互いに一部が交叉した逆L字形の2
組の案内路(以下案内溝と称する)58,60にその一端が
係止されると共に、一対の駆動軸56はやはり案内板14に
削設された前記案内溝58と同形の一対の貫通路62を貫通
し、その一端は前記案内板14に突設した軸64に回転可能
に支持された移送台移送手段18と係合している。
この移送台移送手段18は、鋼板からなる円盤の外周の一
部に歯を削設した歯車66を設けると共にこの歯車66に出
力アーム68を延設し、この出力アーム68の端部にはL字
形の貫通穴70が形成され、さらにこの出力アーム68の一
部にはピン71が突設している。
また、前記出力アーム68には、中央に穴73を穿設したボ
ス72を介して出力アーム68と入力アーム74が互いに枢支
している。入力アーム74の一端には係合ピン76が突設す
ると共に前記穴73を中心とする貫通円弧穴78が形成さ
れ、前記出力アーム68のピン71を挿通させ相互のアーム
の枢動範囲を所定角度内に制限している。また、前記ボ
スの一部外周には捩りコイルばね80が捲回挿着さればね
80の一端を前記ピン71と係合すると共に、その他端を入
力アーム74の一端に形成された係止部82に係止し、さら
にばね80の延長部は前記L字形貫通穴70に臨ませ、これ
により移送台移送手段18が構成される。
つぎに、図示しない単一の駆動源(モータ)による回転
を歯車とラックギヤとの噛合で直線往復移動するカム板
20につき第3図,第4図を参照しながら説明する。
このカム板20には貫通した逆L字形のカム穴84と略山形
の貫通カム穴86が形成され、カム穴84には入力アーム74
の係合ピン76が係合している。
すなわち、図に示すようにカム板20を図示しないモータ
の起動により往復直線移動させると、カム穴84に係合し
ている係合ピン76は該カム穴84内を移動して入力アーム
74を所定角度内で揺動し、同時に入力アーム74と枢支し
ている出力アーム68も同方向に協働させることができ
る。
従って、第4図に示すカム板20が後退位置(図中右側)
にあるとき係合ピン76はカム穴84の下端端部に位置して
おり、この状態でカム板20を左側に前進させると係合ピ
ン76はカム穴84内をR部から垂直直線部分に移動し、こ
の移動により入力アーム74を反時計廻りに揺動させるこ
とができる。
一方、カセット挿入口88には密閉手段であるドア90が軸
92を中心に揺動可能に支持され、このドア90の一部には
軸92と平行に係止ピン94が突設している。この係止ピン
94は前記案内板14に形成された前記軸92を中心とする円
弧穴96と係合し、ドアの開き角度を制限している。
さらに、前記案内板14に設けられた軸98には、一端にカ
ム部102を形成すると共に他端に前記カム板20の山形カ
ム穴86と係合する係合部104を有する揺動アーム100が揺
動可能に支持されている。さらに、ドア90は捩りコイル
ばね106により挿入口88を密閉方向に付勢されており、
前記ドアの係合ピン94は揺動アーム100のカム部102と摺
接状態となっている。第3図および第4図に示す状態
は、カム板20が後退位置にあり、前記ドア90は、密閉閉
塞状態となっているが、人為的に外力を作用させると、
ドア90は容易に開放することができる状態となってい
る。しかるに、カム板20が前または後に位置していると
きは、ドア90は閉塞しているにも拘らず、外力を作用さ
せれば開放させることができる。また、カム板20の移動
過程において、揺動アーム100の係合部104が山形カム穴
86の頂点にあるときは、揺動アーム100のカム部102の揺
動(下降)変位により、これに当接する係止ピン94を円
弧穴96に沿って押し下げてドア90を開放状態とし、そし
て前記係止ピン94が円弧穴96の端部と揺動アーム100の
カム部102との間に挾持された状態となると、前記ドア9
0の開放状態が保持される。
第3図に示すカム板20の後退位置とはテープカセットが
所定位置に装着された場合の位置を示し、この場合、入
力アーム74の係合ピン76とカム穴84とは第4図に示す位
置関係を保持している。
つぎに、左右一対の移送台移送手段を同期駆動する同期
駆動伝達手段につき第5図を参照しながら説明する。
一対の案内板14には同期軸110が挿通し、回転可能に支
持されている。この同期軸110の両端には歯車112が設け
られ、この歯車112は移送台移送手段18との中間に設け
られたアイドルギヤ114を介して前記移送台移送手段18
の出力アーム68の歯車66と噛合している。
したがって、カム板20の直線移動による移送台移送手段
の回転駆動は前記一対の歯車112を介して反対側の移送
手段18にも伝達され同期回転駆動の伝達が達成される。
つぎに、テープカセットのリッド開放手段につき第6図
ないし第8図を参照しながら説明する。
すなわち、カセットハウス10の立上り側板37のいずれか
一方では向って左側にリッド開放手段116が設けられ
る。
このリッド開放手段116は、前記カセットハウス10の立
上り側板37に軸118を中心にブラケット120が揺動可能に
支持され、このブラケット120の内側にはリッド26と係
合する係止ピン122が突設すると共に外側には対向する
案内板14の内側に刻設された案内溝124と係合する係合
ピン126が突設している。
すなわち、このリッド開放手段による開放動作について
説明すると、テープカセット12が人為的な挿入動作でカ
セットハウス10内に挿入されるとスライダ24が開放し、
リッド26のアゴ部が露出状態となる。
この状態で、カム板20の直線移動動作でテープカセット
は内部に引込まれカセットの装填動作が開始される。
このテープカセット12は前記逆L字形の案内溝58,60に
案内されて水平移動すると同時に前記ブラケット120は
上り傾斜の案内溝124に係合ピン126を介して案内されて
いるため、移動が進行するにつれて係止ピン122も軸118
を中心に揺動して上昇し、リッド26のアゴ部に位置して
いる係止ピン122はアゴ部との係合により徐々にリッド2
6を開放し、カセットハウスの垂直移動によりリッドは
完全な開放状態を得る。
つぎに、テープカセットの装填起動検出機構につき第4
図および第6図を参照しながら説明する。
すなわち、テープカセット12の装填および排出動作は直
線移動するカム板20の直線移動により揺動する一対の移
送台移送手段18によって与えられる。この移送台移送手
段の構成は前述した通りであり、カセットハウス10がテ
ープカセット挿入位置に位置している状態では、出力ア
ーム68のL字形貫通穴70と挿通係合している駆動軸56は
逆L字形の貫通路62の水平端部に停止している。
すなわち、この状態におけるカム板20は、第4図に示さ
れる位置とは反対の前進位置にあり、この場合、入力ア
ーム74の係合ピン76は逆L字形のカム穴84の垂直直線部
分に位置し、同時に揺動アーム100の係合部104も略山形
の貫通カム穴86の図中右端に位置している。
ここで、挿入位置にあるカセットハウス10にテープカセ
ット12を挿入し、駆動源を起動させてカム板20を後退移
動(図中右側)させると、入力アーム74はカム穴84の垂
直直線部分に係合している係合ピン76を介して時計廻り
に回動し、これにより係合ピン76はカム穴84に案内され
て第4図に示す位置まで後退移動する。
この入力アーム74の回動動作により、第3図に示す出力
アーム68も入力アーム74と協働して時計廻りに回動し、
出力アーム68のL字形貫通穴70に挿通係合しているカセ
ットハウス10の駆動軸56は、図示される貫通路62の水平
部分から垂直直線部分に移動して貫通路62の下端部に当
接して停止する。
この出力アーム68の旋回動作の過程で駆動軸56は、出力
アーム68の旋回動作と共にL字形貫通穴70内を移動し、
この駆動軸56が貫通路62の下端部(最終位置)に達して
もなお、出力アーム68は駆動軸56の貫通路62の最終位置
よりも僅か余分に回動動作し、これにより駆動軸56は、
L字形貫通穴70の一方の溝に捩りコイルばね80に抗して
入り込み、この移動により生ずるコイルばね80のばね力
で弾力的に押圧付勢され、貫通路62の端部にある駆動軸
56はコイルばね80のばね力により拘束保持される。
一方、前記同期駆動伝達手段を構成する左右一対の歯車
112の一方の歯車のボス部128にその中心部を貫通し径方
向に両端を突出して一対のドッグ130が植設されてい
る。さらに、この歯車112上部の案内板14側部には検出
部(以下リーフスィッチと称する)132が設けられ、こ
のリーフスィッチのアクチュエータ134とドッグの一方1
30aが当接し、カセットハウス10のテープカセット挿入
位置(カム板20の前進端位置)を検知している。
ここで、テープカセット12をカセットハウス10内に水平
方向から押圧挿入すると、テープカセットのスライダ24
はスライダ開放手段により開放状態となり、カセットハ
ウス10内定位置に載置される。この状態ではまだリーフ
スイッチ132は接点が開状態を保持している。さらにテ
ープカセット12に押圧力を与えると、カセットハウス10
の駆動軸56と係合している出力アーム68は入力アーム74
とはピン71を介して円弧穴78の範囲内で枢動可能に枢支
しているため、前記押圧力により出力アーム68は係合ピ
ン71を付勢している捩りコイルばね80に抗して揺動され
る。この揺動動作により歯車66は僅か回転し、この回転
は前記同期駆動伝達手段を介して反対側の検出部132側
の歯車112にも伝えられ、これにより、ドッグ130aは反
時計方向に回転し(第6図参照)、リーフスィッチ132
のアクチュエータ134を作動し、接点の閉成により填装
開始信号が出力される。この出力信号によりモータが起
動するとカム板20を直線後退動作させテープカセットの
装填が開始されることになる。なお、モータが駆動され
る前の出力アーム68は人為的な挿入動作で駆動するが、
これと枢支している入力アーム74に対しては円弧穴78の
範囲内で揺動するのみで、入力アームはカム板20との係
合で定位置停止状態となっている。
つぎに、テープカセットが装着位置にある場合のテープ
カセット押圧固定手段につき第1図を参照しながら説明
する。
テープカセット12を載置したカセットハウス10は移送台
移送手段18により2組の逆L字形カム溝58,60に案内さ
れ、カム板20の直線後退移動により所定の装着位置まで
移動する。
この場合、ベース16上には一対の先端テーパ状の位置決
めピン136が立設し、この位置決めピン136はテープカセ
ット22のスライダ24が開口したとき露出する一対の孔32
と対向するようになっている。
カセットハウス10は装着位置近傍まで逆L字形カム溝5
8,60に案内されて移送されてきて、駆動軸56と係合して
いる出力アーム68により、垂直下降動作に入り、テープ
カセットの一対の孔32は前記位置決めピン136と係合
し、出力アーム68の反時計方向(第6図参照)の揺動で
カセットハウスを下降させる。テープカセット12は前記
位置決めピン136により位置決め当接されており、下降
不能となるためカセットハウスの下降動作によりテープ
カセット12のみが押し上げられる。しかしながら、この
場合テープカセット12は押し上げ動作でカセットハウス
10上部に設けられている一対のフック40の底部に当接
し、カセットハウス底板46との間で弾力挾持され上下が
拘束される。
この場合、テープカセット12に対する押し付け力は出力
アーム68の揺動によって与えられ、出力アーム68は入力
アーム74を介して所定量移動するカム板20によりテープ
カセット当接位置より余分に揺動しようとする。この余
分な入力アーム74の揺動は一体的に反時計方向(第6図
参照)出力アーム68も揺動するが、この出力アーム68と
係合している駆動軸56は出力アームのL字形貫通穴70の
範囲内で揺動可能となっている。このため、テープカセ
ット12の下降が拘束されてもなおカセットハウス10を下
降させる下降動作はカセットハウスの駆動軸56を付勢し
ている捩りコイルばね80の付勢力を介して弾力的にテー
プカセット22を挾持することができる。
したがって、装着位置においてテープカセットは完全な
拘束状態となり、あらゆる振動に対しても安定した状態
で保持され、これにより確実な装填と共に装着を達成す
ることができる。
〔発明の効果〕
前述した実施例から明らかなように本発明に係るテープ
カセットの装填機構によれば、移送台上にテープカセッ
トを載置しテープカセット挿入位置とテープカセット装
着位置との間で往復移動しテープカセットの装填排出を
行う移送機構において、 前記移送台にテープカセットの人為的な挿入動作でカセ
ットスライダを開放するスライダ開放手段を設けると共
に移送台両側に複数の支持軸を設け、これらの支持軸を
それぞれ案内する複数の案内路を設けた一対の案内板を
ベース上に立設し、前記案内板のいずれか一方の近接位
置に単一の駆動源で往復移動するカム板を設け、前記一
対の案内板に回転可能に支持されかつ前記案内路を貫通
案内される一対の特定の前記支持軸と係合する出力アー
ムとこの出力アームに枢支され少なくとも一方のみが前
記カム板と係合する入力アームとで構成された一対の移
送台移送手段を設け、この一対の移送台移送手段を同期
駆動する同期駆動伝達手段を設け、さらに前記移送台の
一側面に旋回可能に設けられ前記テープカセットのリッ
ド部と係合する係合部を有すると共に対応する一方の前
記案内板に刻設された案内路と係合し前記移送台の装填
動作で前記リッド部を開放するリッド開放手段により構
成することにより、装填機構を構成する構成部材の個々
の機能を多く持たせることができ、部品点数の大巾な削
減が可能となると共に、機構の簡易化を図ることがで
き、これにより機構全体の小型化が実現でき省スペース
化が達成できる。したがって製品コストも安価に提供で
きる等の多くの利点を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係るテープカセットの装填機構の一実
施例を示す分解組立斜視図、第2図(1)は本発明の装
填に使用される公知のテープカセットの表面斜視図、第
2図(2)は公知のテープカセットの裏面斜視図、第3
図は第1図のカム板を除いた状態のA矢視図、第4図は
第1図のA矢視図、第5図は第1図の平面図、第6図は
第1図のカム板を除いた状態のB矢視図、第7図は第1
図の案内板を除いた状態の移送台のB矢視図、第8図は
第6図の部分平面図を示す。 10……カセットハウス(移送台) 12……テープカセット、14……案内板 16……ベース、18……移送台移送手段 20……カム板、24……スライダ 26……リッド、30……ノッチ 32……孔、34……ロック部 36……カセットホルダ、37……立上り側板 38……ピン、40……フック(支持部材) 42……爪、44……スプリング 46……底板、48……ロック解除部 50……当接部、52,54……支持軸 56……駆動軸、58,60……案内路 62……貫通路、64……軸 66……歯車、68……出力アーム 70……貫通穴、71……ピン 72……ボス、73……穴 74……入力アーム、76……係合ピン 78……円弧穴、80……捩りコイルばね 82……係止部、84……カム穴 86……貫通カム穴、88……カセット挿入口 90……ドア、92……軸 94……係止ピン、96……円弧穴 98……軸、100……揺動アーム 102……カム部、104……係合部 106……捩りコイルバネ、110……同期軸 112……歯車、114……アイドルギヤ 116……リッド開放手段、118……軸 120……ブラケット、122……係止ピン 124……案内溝、126……係合ピン 128……ボス部、130,130a,130b……ドッグ 132……リーフスィッチ(検出部) 134……アクチュエータ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−24045(JP,A) 特開 昭59−177756(JP,A) 実開 昭63−195650(JP,U) 実開 昭62−94440(JP,U) 実開 昭63−58347(JP,U) 実開 昭61−126442(JP,U) 実開 昭62−110741(JP,U)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)ベースと、 テープカセットを載置して所定の挿入位置から装着位置
    まで装填移送する移送台と、 前記移送台の両側に設けられた駆動軸および複数の支持
    軸と、 前記ベースに立設され前記駆動軸を水平並びに垂直に貫
    通案内し、前記複数の支持軸をそれぞれ水平並びに垂直
    に案内する複数の逆L字形の案内路を設けた一対の案内
    板と、 前記一対の案内板に回転可能に支持されかつ前記駆動軸
    に係合する出力アームとこの出力アームに枢支された入
    力アームとで構成された一対の移送台移送手段と、 前記案内板のいずれか一方の側の近接位置に設けられ前
    記少なくとも一方の移送台移送手段の入力アームに係合
    する単一の駆動源で往復移動するカム板と、 前記一対の移送台移送手段を同期駆動する同期駆動伝達
    手段と、 前記移送台の一側面に旋回可能に設けられ前記移送台の
    装填移送動作で前記テープカセットのリッド部を開放す
    るリッド開放手段と、 テープカセットを挿入するカセット挿入口に設けてなる
    密閉手段とからなるテープカセットの装填機構であっ
    て、 (b)前記移送台は、 底板とその両側の立上り側板とからなるコ字形に折曲形
    成した前記カセットホルダと、 前記両立上り側板に揺動可能に支持され一端に爪を備え
    た係合支持部材と、 前記カセットホルダの底板に前記テープカセットのカセ
    ットスライダの端部に当接すべく設けられテープカセッ
    トを人為的に挿入する動作でカセットスライダを開放す
    る一対の当接部とからなり、 移送台がテープカセットの挿入位置にあるとき前記爪が
    上部蓋板の一部と係止して移送台の内部への移動を禁止
    するよう構成し、 (c)前記密閉手段は、 カセット挿入口を弾力的に押圧付勢して閉塞すべく該カ
    セット挿入口に揺動可能に支持されたドアと、 一端に前記ドアの一部と摺接するカム部を有すると共に
    他端に前記カム板のカム穴と係合する係合部を有し中間
    部を前記案内板に揺動可能に支持された揺動アームとで
    構成し、 (d)さらに前記リッド開放手段は、 カセットホルダの一方の立上り側板に揺動可能に支持さ
    れたブラケットと、このブラケットの内側面に前記テー
    プカセットのリッド部と係合すべく突設された係止ピン
    と、 この係止ピンの外側面に前記案内板の一方に刻設された
    案内路と係合すべく突設された係合ピンとで構成するこ
    とを特徴とするテープカセットの装填機構。
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