JPH07116733A - 曲げ加工における鞍反り低減方法 - Google Patents

曲げ加工における鞍反り低減方法

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JPH07116733A
JPH07116733A JP26090993A JP26090993A JPH07116733A JP H07116733 A JPH07116733 A JP H07116733A JP 26090993 A JP26090993 A JP 26090993A JP 26090993 A JP26090993 A JP 26090993A JP H07116733 A JPH07116733 A JP H07116733A
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bending
cutting
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Toshiro Otani
敏郎 大谷
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単な方法により、熱的切断により切断され
た板材の曲げ加工に伴って生じる鞍反りを低減する。 【構成】 プラズマ切断等の熱的切断による板材の切断
後に、その板材の曲げ加工時に内側となる曲げ線の近傍
位置を焼くことによって、この板材の曲げ加工に伴って
生じる鞍反りを低減する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プレスブレーキなどに
よる板材の曲げ加工に伴って生じる鞍反りを低減する方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、プレスブレーキなどの曲げ加工機
を用いて板材を上金型と下金型とで曲げ加工すると、こ
の板材の切断時に生じる残留応力の影響により、得られ
る製品が曲げ線の内側もしくは外側に反る現象(一般に
鞍反りと呼ばれている)が発生し、製品精度が悪くなっ
たり、外観上の見栄えも悪くなるといった問題点があっ
た。
【0003】この鞍反りは、一般に、板材をシャーで切
断した場合には、図1(a)に示されているように曲げ
線pの中央部が上方へ反った状態となり、一方、板材を
レーザやプラズマ等を用いて熱的に切断した場合には、
図1(b)に示されているように曲げ線pの中央部が下
方へ反った状態となることが知られている。また、この
鞍反りは、図2に示されているように、曲げ線長さ(ワ
ーク長さ)lと板幅wとの比l/wが所定値以下におい
ては発生しないが、この比l/wが所定値を越えると材
料の剛性不足により発生することが明らかとされてい
る。なお、図2において縦軸は鞍反り量(反りの高さ)
δと板厚tとの比δ/tを示し、加工材料は軟鋼であ
り、黒丸印はt=0.8mm,白抜き丸印はt=3.2
mmのものをそれぞれ示している。
【0004】このような鞍反りを低減させる手段とし
て、シャー切断材において生じる図1(a)のような鞍
反りに対しては、上金型と下金型とによる板材の曲げ加
工時に上金型の加圧方向とは逆方向の圧力を板材に付加
するようにしたものや、例えば特開平2−147120
号公報に開示されているように、折り曲げ幅全長を適宜
分割した長さのパンチおよびダイを用い、プレス時にこ
れらパンチおよびダイに組ごとに鞍反りと同方向に反り
を与えて、パンチおよびダイの継目にあたる部分に鞍反
りとは逆方向の微弱な折曲げ部を形成するようにしたも
のが提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、レーザ
やプラズマ等の熱的切断による切断材の場合には、シャ
ー切断材とは鞍反りの方向が逆になるため、前述されて
いるような従来の鞍反り低減方法が適用できないという
問題点がある。
【0006】本発明は、このような問題点に鑑みてなさ
れたもので、簡単な方法により、熱的切断により切断さ
れた板材の曲げ加工に伴って生じる鞍反りを低減できる
ようにすることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明による曲げ加工に
おける鞍反り低減方法は、熱的切断により切断された板
材の曲げ加工に伴って生じる鞍反りを低減する方法であ
って、前記板材の切断後に、その板材の曲げ加工時に内
側となる曲げ線の近傍位置を焼くことを特徴とするもの
である。
【0008】
【作用】本発明によれば、板材の切断後に、その板材の
曲げ加工時に内側となる曲げ線の近傍位置が焼かれるこ
とによって、板材を熱降伏させてその板材に切断時に生
じた残留応力とは逆向きの残留応力を生じさせ、かつ、
板材をセルフクエンチさせて材料強度を向上させること
ができ、これにより、この板材の曲げ加工に伴って生じ
る鞍反りを低減させることができる。
【0009】この場合、焼き位置を、曲げ線の両側でそ
の曲げ線から数mm離れた位置であって、かつ板材の全
長さに渡るように設定すると、鞍反り低減効果が最良と
なる。
【0010】また、この焼き処理を熱的切断を行う切断
機と同じ切断機を用いて行うことで、板材の工程間移動
を伴うことなく、また特別な装置を用いることなく鞍反
り低減のための処理を行うことが可能となる。
【0011】
【実施例】次に、本発明による曲げ加工における鞍反り
低減方法の具体的実施例について、図面を参照しつつ説
明する。
【0012】図3には、SPC材をプラズマ切断機によ
り幅100mm,長さ2500mmのワークに切断した
後、このワークをプレスブレーキによりV曲げ加工した
場合の鞍反り量(反りの高さ)の測定値が示されてい
る。この場合、曲げ線の中央部が下方へ突き出すように
(図1(b)参照)鞍反りが発生し、その鞍反り量は、
板厚1.6mmのもので曲げ長さの中央部で6〜7mm
となり、板厚2.3mmのもので7〜8mmとなってい
ることがわかる。なお、図3の曲げ条件としては、先端
半径0.2mmのグースネックパンチおよびダイ幅V1
2のダイが用いられ、曲げ角度は90°とされている。
【0013】本実施例では、前述のような鞍反りを低減
するため、プラズマ切断後のワークを切断機に載せたま
ま、切断条件のみを変更して、ワークの曲げ加工時に内
側となる曲げ線の両側位置で、かつその曲げ線から2〜
3mm離れた位置をそのワークの長さ分だけ焼くように
した。ここで、プラズマ切断機の条件としては、ワーク
(板厚1.6mm)を切断する際には、酸素プラズマガ
スを使用するとともに、切断電流を50A,切断速度を
3m/minにそれぞれ設定し、切断後にこのワークを
焼く際には、アルゴンガスを使用するとともに、切断電
流を30A,切断速度を1m/minにそれぞれ設定し
た。このようにすると、何らの処理を行わない場合に
は、ワーク切断後のV曲げ加工に伴って7〜8mm程度
の鞍反りが発生したのに対して、本実施例のものでは、
鞍反り量が1mm以下に抑えられた。
【0014】このように鞍反りを低減できる理由として
は、ワークが熱降伏することによってそのワークに切断
時に生じた残留応力とは逆向きの残留応力が生じている
こと、および、板材の材料強度(剛性)がセルフクエン
チにより向上していることが挙げられる。
【0015】表1には、焼き位置を変えた場合の鞍反り
量の測定データが比較して示されている。
【0016】
【表1】
【0017】この表から明らかなように、焼き位置は、
本実施例のように曲げ線の両側近傍位置(2〜3mm)
に設定するのが鞍反り低減に最も効果的であることがわ
かる。
【0018】本実施例において、前述のプラズマ切断機
の切断電流および切断速度の各値は一例を示したに過ぎ
ず、これら切断電流および切断速度の組み合わせは適宜
変更することができる。また、これら切断条件等はワー
クの板厚や材質等に応じて変更されるのは言うまでもな
い。また、前述の説明ではプラズマ切断を例として挙げ
たが、レーザー切断の場合も前記と同様に行うことで、
プラズマ切断と同様の効果を得ることができる。
【0019】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、熱的切断後に曲げ線の近傍位置を焼くことにより、
板材の曲げ加工に伴って生じる鞍反りを飛躍的に低減す
ることができる。また、焼き処理を熱的切断を行う切断
機と同じ切断機を用いて行うことができるので、板材の
工程間移動を伴うことなく、また特別な装置を用いるこ
となく簡単な方法で鞍反り低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】鞍反り状態を説明する説明図
【図2】板幅の鞍反り量に及ぼす影響を説明するグラフ
【図3】プラズマ切断に伴う鞍反り量の測定結果を示す
グラフ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱的切断により切断された板材の曲げ加
    工に伴って生じる鞍反りを低減する方法であって、前記
    板材の切断後に、その板材の曲げ加工時に内側となる曲
    げ線の近傍位置を焼くことを特徴とする曲げ加工におけ
    る鞍反り低減方法。
  2. 【請求項2】 焼き位置が、前記曲げ線の両側でその曲
    げ線から数mm離れた位置であって、かつ前記板材の全
    長さに渡るように設定されている請求項1に記載の曲げ
    加工における鞍反り低減方法。
  3. 【請求項3】 熱的切断を行う切断機と同じ切断機を用
    いて焼き処理が行われる請求項1または2に記載の曲げ
    加工における鞍反り低減方法。
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