JPS635825A

JPS635825A - ロ−ル曲げ加工におけるしわ発生抑制方法

Info

Publication number: JPS635825A
Application number: JP15003786A
Authority: JP
Inventors: Takanori Matsukura; 孝典松倉; Osamu Oaki; 大秋　修
Original assignee: Toyota Motor Corp
Current assignee: Toyota Motor Corp
Priority date: 1986-06-26
Filing date: 1986-06-26
Publication date: 1988-01-11

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明は、ロール曲げ加工に係り、特に金属平板からＵ
字曲げ品又はＬ字曲げ品などのワークを塑性加工するに
際し、縮みじわの発生を抑制するに好適なロール曲げ加
工におけるしわ発生抑制方法に関する。

（従来の技術〕従来より、２次元又は３次元の曲げ縁を有するＵ字曲げ
品又はＬ字曲げ品をロール成形する方法又は装置として
、特願昭５９−２００７３９号、特願昭６０−２７４１
６３号が提案されている。

上記のロール曲げ加工方法は、成品形状に対応した形状
の直線又は曲線の曲げ縁を有する心金等を用い、この心
金の一つの曲げ加工面にワークを押えロールにより押圧
しながら、心金の曲げ縁から突出したワーク面に成形ロ
ールを当接させ、その成形ロールを曲げ縁に沿って倣わ
せることにより、Ｕ字曲げ又はＬ字曲げ加工を行うよう
にしている。

そして、上記特願昭５９−２００７３９号、特開開６０
−２７４１６３号に示されたものによれば、直線の曲げ
縁を有するものは勿論、２次元、３次元の曲げ縁を介し
て接する曲げ加工面を有するＵ字曲げ品、例えば、ウェ
ブ面、フランジ面ともに曲がった形状のもので、縮みフ
ランジ部や伸びフランジ部を有するＵ字曲げ品を、ロー
ル成形により平板から塑性成形することができるという
優れた利点がある。

〔発明が解決しようとする問題点〕

ところで、上記ロール曲げ加工によると、順次繰り返え
される曲げ加工の最終工程では、心金と成形ロールの間
に材料が挟圧されて加工されることになるが、それまで
の途中の成形段階では材料の心金側に対応する面は拘束
されていない、このため、特に縮みフランジの成形にお
いては、フランジの長手方向に圧縮応力が作用するため
フランジ部が座屈し、しわが発生しやすいということが
あり、プレス加工のようにポンチとダイス間に材料を挾
み、それらの間で材料を伸縮するものに比較して加工限
界が低いという改良点を含んでいた。

本発明の目的は、上記従来技術を改良すること、言い換
えれば、Ｕ字曲げ品やＬ字曲げ品のフランジ面における
しわ発生を抑制するロール曲げ加工におけるしわ発生抑
制方法を提供することにある。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明は、上記目的を達成するため、製品ワーク形状に
対応した形状の曲げ縁を介して接する少なくとも２つの
曲げ加工面を有してなる心金を用い、この心金の一方の
曲げ加工面上に平板の素材ワークを載置してその上面を
押えロールにより転圧しながら、心金の曲げ縁から突出
した素材ワークの突出部上面を成形ロール・により、他
方の曲げ加工面方向に転圧して所定角度曲折子るに際し
、前記素材ワークの突出部のうち縮み曲げされる部分に
厚肉部を形成した後ロール曲げ加工することを特徴とす
る。

〔作用〕

このように構成することにより、縮み曲げされる部分の
座屈強度が向上し、縮みしわの発生が抑制されることに
なる。

〔実施例〕

以下、本発明を実施例に基づいて説明する。

本発明を第５図に示す形状のウェブ２．フランジ３とも
に曲面形状からなる３次元形状の製品ワーク（Ｕ字曲げ
品）１を、ロール曲げ成形するのに適用した実施例につ
いて説明する。なお、第５図（Ａ）は平面図、同図（Ｂ
）は側面図である。

まず、素材平板から第１図（Ａ）の下面平面図および同
図（Ｂ）の側面図に示すような製品ワーク１の展開形状
の素材ワーク４を切り出すとともに、心金１１のパイロ
ットピン１２に対応する位置に、係止穴５と６を穿設す
る。

そして、ロール曲げ加工時に圧縮応力が作用する縮みフ
ランジ部７の素材ワーク４の一方の面（図示例は、曲げ
加工時に内側となる面）に、その縮み曲げ方向（フラン
ジの長手方向）に延在させて、溶接ビード８を盛り置く
ことにより、厚肉部を形成する。この溶接ビード８の置
く位置は、できるだけ素材ワーク４のエツジ端９に近い
程、また幅と盛り量は大きい程、しわ発生を抑制するの
に望ましい。

また、溶接ビード８を曲げ加工時に内側となる面に置く
場合には、それと心金１１との干渉を避けるため、心金
１１の側面加工面の対応する位置に凹部等を設けて逃し
ておく。

このように形成した素材ワーク４を溶接ビード８が形成
された面を下にして、第２図に示すように心金１１上に
載置し、−対の押えロール１３によって素材ワーク４の
上面を心金１１の上面加工面に転圧しながら、成形ロー
ル１４により心金１１の上面加工面から突出した素材ワ
ーク４の突出部４ａを、心金１１の側面加工面の方向に
転圧して曲折する。このとき第３図に示すように、成形
ロール１４のロール面角度ｏｎは、くり返し曲げ加工回
数、即ち段階的曲げ加工回数ｎに応じて設定して、順次
フランジ部を曲げ形成する。

このロール曲げ加工時において、素材ワーク４の突出部
４ａの上面は成形ロール１４により転圧されるが、他方
の面は心金１１によっては拘束されていないため、縮み
フランジ部７に対応する突山部４ａには、その長手方向
に圧縮応力が作用する。しかし、その部分は溶接ビード
８により厚肉となっていることから、座屈耐力が向上さ
れているので、縮みしわの発生が抑制され、平面度に優
れたフランジ３を有する製品ワーク１が形成される。

また、溶接ビード８を置くことにより厚肉部を形成した
ことから、溶接ビード８の形成後の冷却時に溶接ビード
８が収縮し、これにより溶接ビード８の方向に引っ張り
残留応力が発生する。この引っ張り応力は縮み方向と逆
に作用するので、縮みしわの発生を抑制することになる
。

これに対し、従来のロール曲げ加工においては、第７図
に示すように、縮みフランジ部７に大きな縮みじわ２５
が発生しやすい、なお、この縮みじわ２５は最終的には
、第４図に示すように心金１１と成形ロール１４により
挟圧されるから、そのしわ高さはある程度矯正されるこ
とになるが、−度発生した縮みじわ２５を完全に取り除
くことはできない、したがって、従来法によれば、意匠
的にも好ましくなく、また第８図のように他のＵ字曲げ
品２０と嵌合する場合には、組み付けが困難になったり
、嵌合部を溶接する場合の溶接不良を引起す原因になる
のである。

この点、上記実施例によれば、縮みじわ７の発生が抑制
されるので、意匠的にも優れ、他のＵ字曲げ品２０と嵌
合することも容易となり、また溶接部２１の隙間が均一
化されるので、溶接ビードの溶は落ち等の恐れがなく、
溶接不良の問題のないＵ字曲げ品が得られる。

また、第８図の場合に、溶接ビード８が他のＵ字曲げ品
２０のフランジと干渉する恐れがあるときは、溶接ビー
ド８の位置を干渉しない内側の位置にするか、あるいは
予め切り落し寸法を見込んだ大きい素材ワークを用いて
形成し、曲げ加工後に溶接ビード８を置いた不要なフラ
ンジ部を、レーザやプラズマによって切断除去すること
もできる。

第６図に、本実施例により第７図形状のワークを形成し
たときの縮みじわ抑制の効果を、従来法と比較して示す
、なお、第６図例の素材は引張力４５ｋｇの熱延材で、
板厚３．２閣、全体曲げＲ＝５００＋ｍとした。同図（
ａ）は従来の冷間ロール曲げによったＵ字曲げ品を、同
図（ｂ）は７００℃〜７５０℃の熱処理をした素材ワー
クを用いて従来法によって形成したＵ字曲げ品を、同図
（Ｃ）。

（ｄ）にそれぞれ本実施例により溶接ビード８を置いて
ロール曲げ加工したＵ字曲げ品を示す。それらの図から
判るように、本実施例によれば、縮みじわの発生が十分
に抑制されていることが明らかである。

なお、溶接ビード８形成時の熱によって素材の延性が改
善されることにより、縮みしわの発生が抑制されること
も考えられるが、溶接ビード８を形成しないで単に同等
の温度で熱処理した素材ワークを曲げ加工した第６゛図
（ｂ）の例から判るように、縮みじわ抑制の効果を認め
る程の結果を得ることはできない。

また、縮み曲げされる部分に厚肉部を形成する方法とし
ては、上述の溶接ビードを盛る方法の他、別途厚材をレ
ーザやティグ溶接などにより該当個所に接合する方法や
、該当個所に対応する凹溝を有する圧延ロールを用いて
圧延成形する方法が適用できる。

〔発明の効果〕

以上説明したように、本発明によれば、Ｕ字曲げ品やＬ
字曲げ品の曲げ面のしわ発生を抑制することができると
いう効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例にかかる素材ワークを示す図
、第２図は本発明の一実施例のロール曲げ加工を説明す
る図、第３図と第４図は曲げ加工°の過程を説明する断
面図、第５図は実施例により得られる製品ワークを示す
図、第６図は実施例の効果を従来法と比較して示す図、
第７図は従来法により得られる縮みフランジ部の斜視図
、第８図は２つのＵ字曲げ品を嵌合させて用いる一例の
断面図である。１・・・製品ワーク、　　　２・・・ウェブ、３・・・
フランジ、　　　４・・・素材ワーク、７・・・縮みフ
ランジ部、　　８゛゛溶接ビード・１１・・・心金、　
　１３・・・押えロール、１４・・・成形ロール。

Claims

【特許請求の範囲】

（１）製品ワーク形状に対応した形状の曲げ縁を介して
接する少なくとも２つの曲げ加工面を有してなる心金を
用い、この心金の一方の曲げ加工面上に平板の素材ワー
クを載置してその上面を押えロールにより転圧しながら
、心金の曲げ縁から突出した素材ワークの突出部上面を
成形ロールにより、他方の曲げ加工面方向に転圧して所
定角度曲折するに際し、前記素材ワークの突出部のうち
縮み曲げされる部分に厚肉部を形成した後ロール曲げ加
工することを特徴とするロール曲げ加工におけるしわ発
生抑制方法。
（２）前記突出部の縮み曲げ方向に延在させて溶接ビー
ドを盛ることにより前記厚肉部を形成することを特徴と
する特許請求の範囲第１項記載のロール曲げ加工におけ
るしわ発生抑制方法。