JP3800682B2 - 精密機器用シャーシの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はビデオテープレコーダー(以下VTRと称す)やフロッピディスクドライブのような磁気記録再生装置光ディスクレコーダーのような光学機器等の各種精密機器用シャーシの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
VTR等の精密機器用のシャーシは、そのシリンダーヘッドのような重要部品の取付部分に高い精度と剛性が要求される、上記シリンダーヘッドが取付られる部分について言えば、傾き角度12.8°に形成されるとともに、その高さ精度は±2/100が要求されている。また剛性及び強度にしても回転駆動されるシリンダーヘッドを支えることになるために、他の部品の取付部に比してより高いものが求められる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ここにおいて、一般的用途のシャーシーとしては製造コストが低い板金製のものが多用されている。しかし、このような板金製のシャーシを上記用途に用いるには、精度はもちろん剛性及び強度の点でも問題がある。
【0004】
この為に上記用途のシャーシには従来からダイキャスト製品が使用されていた。この場合各部の肉厚を求められる剛性や強度に応じたものとすることが出来る上に、精密切削加工を施すことで、必要とする精度を確保することができる。
【0005】
しかし、ダイキャスト製品である上に切削加工が必要ということは、その製品コストがきわめて大なものであり、また切削加工では工具の摩耗による寸法の狂いが生じる為に精度安定の維持管理が難しく、さらに切り肩の処理が必要となる。
【0006】
また最近では公開特許平6−291475精密機器用シャーシの製造方法で見られるハイスピン塑性加工で矯正されている板金シャーシもあるが、取付座部の表面をつぶす圧縮成形であり、材料の流れが取付座部周辺に影響を与え精度確保に不安定である。
【0007】
本発明はこのような点にかんがみなされたものでありその目的とするところは、精度や剛性及び強度のいずれも確保することができる上に、安価に板金シャーシを製造することが出来る精密機器用シャーシの製造方法を、提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は板金にて形成したシャーシの一面側に突出した取付座部分を矯正するプレス金型において、カムによりポンチを出し入れさせ基準面から取付座表面までの所定高さを、ワーク毎に補正させながら加工を行なうことを特徴としている。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明によれば、板金加工による精度不足は、取付座周辺を拘束し、ワーク毎にポンチの高さを補正した矯正金型で取付座部分を再成形加工することにより、所定の要求精度まで高めることが可能となる。しかも切削や研削加工と異なり素材の厚みを減すことがないために、剛性や強度を低下することがない。
【0010】
また再成形加工を行なうにあたり、カムによりポンチ高さが変わっても、受けポンチを常圧の発生体で支えた状態で追従させられるので取付座部の板厚も変動なく維持される。
【0011】
このような方法により、加工部以外の部分に歪みや変形を与えることなく、板金シャーシにおける重要部品の取付部の精度向上に利用できるものである。
【0012】
以下本発明を図示の実施例に基づいて説明する。図5に示すシャーシ1はVTR用のもので、打抜き加工による板金製であり、その一部には絞り加工によって環状の周壁2を備えているとともに所定の角度に傾斜する傾斜面部3が形成されている。そしてこの傾斜面部3の上面部には、ほぼ等間隔で複数の取付座4が設けられている。
【0013】
図1は実施例の矯正用金型を示すものである。ポンチ5は摺動可能な状態でポンチプレート6に保持されており、測定結果を補正するカム7により、ストリッパーインサート8との位置関係を変化させるようになっている。一方下型のポンチ9は、ポンチプレート10により摺動可能に保持されかつ、常圧発生体11で支えられているパッドインサート12は、可動パッド13に取付られている。
【0014】
以上のように構成された矯正金型について、図2、図3を用いてその動作を説明する。
【0015】
図2はシャーシ1の取付座4の高さを矯正するポンチ5とカム7の関係を示すものであって、カム7には段差Tが10数段階設けられている。前工程の測定結果によりカム7を移動させることにより、ストリッパーインサート8とポンチ5の関係が所定の矯正高さHに設定される。
【0016】
図3は矯正加工状態を示すものであって、プレスが下降しだすと、ストリッパーインサート8とパッドインサート12により取付座4の周辺を拘束する状態aになる。
【0017】
さらに下降が進めば、下型のポンチ9が取付座4の内面に当る状態bになる。さらに下降が進んで所定量の矯正加工が完了すると状態Cとなる。
【0018】
下型のポンチ9は常圧発生体11で支えられている為にストリッパーインサート8とポンチ5の関係で変化する矯正高さHに追従し取付座4を押しつけることができる。補正量としては3/100〜15/100高くする範囲で実施し、前工程のプレス加工の精度範囲を規制している。
【0019】
以上のように本実施例によれば、前工程でのシャーシ基準面から取付座表面までの測定結果をもとに、補正量をフィードバックし、カムでポンチを出し入れさせて所定の矯正高さをシャーシ毎に切換させると共に、取付座周辺を拘束して矯正加工を行なうことで、シャーシの他部分への影響を与えることなく、板金シャーシとして精度を確保するとともに剛性及び強度に対しても問題のない部品を提供することができる。
【0020】
【発明の効果】
以上のように本発明においては、製造コストの点で有利な板金加工によって形成する精度不足を、ワーク毎の測定結果をフィードバックさせ補正を行なう。矯正型によって求められる精度まで高めることができるものである。しかも切削や研削加工とは異なり、素材厚みを減らすことがないために、剛性及び強度が低下することがない。精度や剛性及び強度を共に満足するものを容易に得られるために、シャーシの製造コストが大幅に低下させられるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例の矯正金型の断面図
【図2】矯正高さを設定するカム部分断面図
【図3】矯正加工の段階毎を示す部分断面図
【図4】取付座補正の他例を示す部分断面図
【図5】シャーシの全体形状を示す断面図
【符号の説明】
1 シャーシ
2 環状の周壁
3 傾斜面部
4 取付座
5 ポンチ
6 ポンチプレート
7 カム
8 ストリッパーインサート
9 ポンチ
10 ポンチプレート
11 常圧発生体
12 パッドインサート
13 パッド
Claims (1)
- 板金にて形成したシャーシで一面側に突出した取付座部分の高さを、矯正するプレス製造方法において、カムによりポンチを出し入れさせ基準面から取付座表面までの前記所定高さを、ワーク毎に補正させながら加工を行なうことを特徴とする精密機器用シャーシの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25260996A JP3800682B2 (ja) | 1996-09-25 | 1996-09-25 | 精密機器用シャーシの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25260996A JP3800682B2 (ja) | 1996-09-25 | 1996-09-25 | 精密機器用シャーシの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1098283A JPH1098283A (ja) | 1998-04-14 |
JP3800682B2 true JP3800682B2 (ja) | 2006-07-26 |
Family
ID=17239756
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25260996A Expired - Fee Related JP3800682B2 (ja) | 1996-09-25 | 1996-09-25 | 精密機器用シャーシの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3800682B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP5970330B2 (ja) * | 2012-10-17 | 2016-08-17 | 株式会社アマダホールディングス | 金型測長装置 |
CN109974563B (zh) * | 2019-05-06 | 2024-03-12 | 广西玉柴机器股份有限公司 | 一种气缸体缸孔环槽深度检测专用检具 |
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1996
- 1996-09-25 JP JP25260996A patent/JP3800682B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JPH1098283A (ja) | 1998-04-14 |
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