JPH0581337B2 - - Google Patents

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JPH0581337B2
JPH0581337B2 JP2065208A JP6520890A JPH0581337B2 JP H0581337 B2 JPH0581337 B2 JP H0581337B2 JP 2065208 A JP2065208 A JP 2065208A JP 6520890 A JP6520890 A JP 6520890A JP H0581337 B2 JPH0581337 B2 JP H0581337B2
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JP
Japan
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nut
punch
chamfer
nut material
center hole
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JP2065208A
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JPH03268830A (ja
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Sumiko Yokoyama
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AI PII SHII KK
IPC CO Ltd
OHASHI TEKUNIKA KK
OOHASHI TEKUNIKA KK
Original Assignee
AI PII SHII KK
IPC CO Ltd
OHASHI TEKUNIKA KK
OOHASHI TEKUNIKA KK
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Publication date
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Priority to JP6520890A priority Critical patent/JPH03268830A/ja
Publication of JPH03268830A publication Critical patent/JPH03268830A/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明はベアリング用締め付けナツトのナツト
素材を製造する方法に関するものである。
「従来の技術及びその問題点」 ベアリング用締め付けナツトの製造は、棒材か
ら素材を削り出し、該素材に外周の溝をフライス
加工し、旋盤もしくは単能機により仕上げ加工す
るといつた方法により行われているが、これらの
加工はすべて切削加工であるため、加工時間の大
幅な短縮は望めなかつた。特開昭62−214833号公
報は潤滑処理された板材からその潤滑処理された
面を金型との摺動面として利用できるようにした
冷間鍛造用に好適なブランク成形方法に過ぎず、
ベアリング用締め付けナツトのナツト素材を短時
間で製造することができるものではない。
特開昭62−248519号公報は製品のカエリ等の発
生を防止し得るプレス加工における順送り打抜き
金型の構造に関し、打抜き加工が行われる所定の
位置の手前には素材に対し打ち抜かれるべき形状
と整合された輪郭の切込みを形成せしめ得るよう
に構成された打刻用刃具が設けられているものに
過ぎず、ベアリング用締め付けナツトのナツト素
材を短時間で製造することができるものではな
い。特開昭63−13627号公報はアルミニウム製で、
中心孔及び外周の周縁にチヤンフア(面取り部)
を有する磁気デイスク用のブランクの製造方法に
関し、中央に仕上がり直径孔より小さい直径の予
備孔を打ち抜き、該予備孔を囲みかつ該予備孔と
同心状で仕上外径より大きい内径の円形状スリツ
トをその一部に該スリツトの内外素材の連結部を
残して穿設に、次に前記予備孔及びスリツトによ
り区画される円盤状素材の内周縁及び外周縁の上
下面にプレスコイニングによりチヤンフア加工を
施し、次に前記円盤状素材を所定の中心孔及び外
径の仕上がり寸法で切断することにより、ブラン
ク表面の傷の発生を減少させるための磁気デイス
ク用ブランクの製造方法に過ぎず、ベアリング用
締め付けナツトのナツト素材を短時間に製造する
ことができるものではない。特開昭63−13628号
公報は、上記磁気デイスク用ブランクの製造方法
と同一の目的において、円板状素材にチヤンフア
加工を施した後に、次に内外側チヤンフア部にそ
の周囲に沿つて溝を形成し、さらに前記溝を保持
して前記内外側チヤンファ部の溝を含む周縁部を
フアインブランキングにより打抜き、前記円盤状
素材を所定の中心孔及び外径寸法に仕上げる磁気
デイスク用ブランクの製造方法に過ぎず、ベアリ
ング用締め付けナツトのナツト素材を短時間に製
造することができるものではないという欠点があ
る。
「発明が解決しようとする課題」 本発明は上記のような問題点に鑑みてなされた
ものであり、ベアリング用締め付けナツトの加工
時間を大幅に短縮できるようなベアリング用締め
付けナツトのナツト素材の製造方法を提供するこ
とを課題とする。
「課題を解説するための手段」 上記課題を解決するために、本発明によれば、
板状の材料の少なくともナツト素材となる部分を
押圧して板厚を所定寸法に揃える板厚決め加工を
行い板状材料の板厚を所定寸法に揃え、第2のナ
ツト素材の中心穴を打抜く中心穴抜き加工を行
い、第3に中心穴の上下縁のC面取り加工を行つ
て余肉を内径方向に逃し、次に第4に外形穴の入
口にR面取り部とこれに続くテーパ部とを設けた
雌ダイス及び該雌ダイスの前記外形穴の入口より
も大きく形成したパンチによりナツト素材の角形
溝を含む外形部を半抜き加工し、更に第5に板状
材料の半抜きされた外形部のうち外周の下縁側に
C面取り部を形成し、同時に余肉を内径方向に逃
すことによりC面取り部の変形が良好になされる
ようにし、第6に外形打ち抜き穴の入口からR面
取り部、テーパ部、ストレート部を経て逃げ部を
有する雌ダイス、及び寸法余裕のない精密打ち抜
きパンチにより板状材料からナツト素材を切り離
す精密打ち抜き加工を経て、前記材料をナツト素
材の半成品として体積のばらつきをなくすととも
に、第7に前記半成品を閉塞鍛造によりサイジン
グして外周C面取り部及びその外周C面取り部の
裏側のR面取り部の形成と、中心穴の両端のC面
取り部の形成により全体の外形形状の仕上げを行
うことにより厚み寸法のばらつきがないナツト素
材の完成品とすることを特徴とするベアリング用
締め付けナツトのナツト素材の製造方法が提供さ
れる。
「作用」 ベアリング用締め付けナツトは、厚み寸法に高
い精度が要求され、その厚み寸法の公差はJIS規
格による材料板厚の公差よりも厳しい。
本発明の上記構成によれば、板厚決め加工を行
つて、材料の板厚を所定寸法に揃えることによ
り、打ち抜き後のナツト素材の半成品の体積もば
らつきをなくす。次に該半成品を閉塞鍛造により
サイジングしてナツト素材の完成品にする。閉塞
鍛造では、素材の体積にばらつきがあると、製品
の厚み寸法にばらつきが生じるが、前記ナツト素
材の半成品は体積のばらつきがなくされているの
で、閉塞鍛造時に厚み寸法のばらつきが発生せ
ず、切削加工が省略できる。
また、前記順送プレス工程では、ナツト素材の
外形となる部分の回りを順次切り抜いてゆくので
はなく、ナツト素材の外形部をまず半抜きした後
精密打ち抜きしている。このため、材料の歩留ま
りが向上するとともに、外形部の加工を半抜きと
精密打ち抜きとに分けたことにより、それぞれの
工程のパンチと雌ダイスに大きな荷重が発生せ
ず、通常のプレス機での加工を可能にし、かつ順
送プレス型の寿命を永くする。
そして、このようにして得たナツト素材に、後
続の工程で中心穴にねじを螺刻し、ベアリング用
締め付けナツトの完成品とする。
「実施例」 次に、本発明の方法を、その方法を実施する装
置の構造及び作動として説明する。
まず第1図、第2図を参照して順送プレス型に
つき説明する。第1図は順送プレス型の断面図、
第2図はその下型の平面図である。この順送プレ
ス型は第2図に示すように7箇所の加工ステージ
P1〜P7と、加工ステージP4〜P7にそれぞ
れ続く4個所のアイドルステージI4〜I4とで
構成されているが、第1図ではアイドルステージ
I1〜I4を省略し、主として加工ステージP1
〜P7について示す。
第1図に示されるように、パンチホルダ9の最
前列には雌ダイス14の上面とで材料Mを押圧し
て材料Mの厚さを揃える材料厚み決めパンチ1が
取付けられており、以下、中心穴パンチ2、上側
C面取りパンチ3、外形半抜きパンチ4、外周C
面押しパンチ5、精密打ち抜きパンチ6、及び抜
き落しパンチ7が順次配設されている。材料厚み
決めパンチ1の上端とパンチプレート10との間
には図示しないシムが介装されている。該シムの
厚さは、材料Mの厚さのばらつきを最終工程より
逆算し、材料Mを最適な厚さに揃えるべく、適宜
選択されている。中心穴パンチ2は、第5図、第
6図に示すナツト素材50の中心穴51を打ち抜
くためのパンチである。上側C面取りパンチ3
は、打ち抜かれた中心穴51の上縁側にC面取り
部56Aを形成するためのパンチである。外形半
抜きパンチ4は、ナツト素材50の4箇所の角形
溝52を含む外形部53を半抜きするためのパン
チであり、その先端部は雌ダイス14の外形穴4
Aの入口より直径で0.3/0.5m/m程度大きく、
かつ先端部に半径0.1〜1.0m/m程度のR面取り
がなされている。順送型では各ステージP1〜P
7の加工域の高さが同一であり、外形半抜き加工
はプレス機のスライドの下死点でなされるため、
半抜き長さの調整の目的で外形半抜きパンチ4の
上端面とパンチプレート10との間には図示しな
いシムが介装されている。該シムの厚さは半抜き
長さに応じて適宜選択されている。外周C面押し
パンチ5は外形部を半抜きされたナツト素材50
を後述の外周C面取り押し上げカウンタ22に押
圧して、外周の下縁側にC面取り部54を形成す
るためのパンチである。精密打ち抜きパンチ6
は、半抜きされた外形部53を完全に切断するた
めのパンチである。精密打ち抜きパンチ6には雌
ダイス部6Aが形成され、内径カウンタ6Bが挿
通している。内径カウンタ6Bの上端にはノツク
アウトピン28が当接している。ノツクアウトピ
ン28の上方には図示略の上部圧力装置が設けら
れている。抜き落しパンチ7は、打ち抜かれたナ
ツト素材50の半成品を下方に抜き落とすための
パンチである。
また、パンチホルダ9には、材料Mに第2図図
示のパイロツト穴61を打ち抜くための図示略の
パイロツト穴抜きパンチが2本、そして打ち抜か
れたパイロツト穴に挿通して材料の送りピツチを
正確にする図示略のパイロツトパンチが20本設け
られている。
これらのパンチ1〜7等は、ナツト素材50の
切断面をなめらかにするため先端部にR面取り部
及びテーパ部が形成されている。パンチホルダ9
は、パンチプレート10及び上部ダイセツト11
を介して図示略のプレス機のスライドに取付けら
れている。なお、該プレス機は材料の自動送り装
置を備えている。パンチプレート10の下方に
は、図示略の弾性部材を介してストリツパ8が取
付けられている。
雌ダイス14には上側C面取りパンチ3に対向
する位置に下側C面取りパンチ19が設けられ、
以下半抜き押し上げカウンタ21、外周C面取り
押し上げカウンタ22、ワーク押し上げカウンタ
26が順次配設され、さらにワーク抜き落し穴7
Aが穿設されている。下側C面取りパンチ19は
打ち抜かれた中心穴51の下縁側にC面取り部5
6Bを形成するためのパンチである。半抜き押し
上げカウンタ21の下端には、押し上げピン20
が連結されている。半抜き押し上げカウンタ21
が挿通する雌ダイス14上面の外形半抜き穴4A
の入口は、外形半抜き時にナツト素材50の外形
部53に破断やクラツクが発生するのを防止する
ためにR面取り部及びテーパ部が形成されてい
る。外周C面取り押し上げカウンタ22は外形部
53を半抜きされナツト素材50の、外周の下縁
側にC面取り部54を形成するためのカウンタで
ある。外周C面取り押し上げカウンタ22の上面
中央部には中心穴51よりもやや小径の凸部22
Aが設けられている。外周C面取り押し上げカウ
ンタ22の下端には、押し上げピン24が連結さ
れている。ワーク押し上げカウンタ26は、外形
部53を完全に切断されたナツト素材50を押し
上げて材料Mの中に閉じこめるためのカウンタで
ある。ワーク押し上げカウンタ26は、半抜き押
し上げカウンタ21及び外周C面押し上げカウン
タ22よりも長く形成されている。ワーク押し上
げカウンタ26には、内径パンチ27が挿通して
いる。内径パンチ27の下端には、複数の押し上
げピン25が連結されている。ワーク押し上げカ
ウンタ26が挿通した雌ダイス14上面の切断穴
6cの入口は、精密打ち抜きパンチ6とのクリヤ
ランスが材料Mの板厚の1%以下になるように
し、R面取り部及びテーパ部が形成され、その下
方にはストレート部、さらに逃げ部が順次形成さ
れている。押し上げピン20,24,25の下部
には、下部圧力装置23が設けられている。カウ
ンタホルダ15にはワーク抜き落し穴7Aの下方
に斜め穴15Aが穿設されている。
また、雌ダイス14には首下に環状溝13Aを
有するリフターピン13が14個配設され、該リフ
ターピン13はコイルばね等である弾性部材13
Bにより上方へ弾発されている。雌ダイス14
は、カウンタホルダ15、カウンタプレート1
6、及び下部ダイセツト17を介して図示略のプ
レス機のボルスタに取付けられている。
次に、第3図を参照して第1の閉塞鍛造型につ
き説明する。この第1の閉塞鍛造型は、ナツト素
材50の外周のC面取り部54の裏側にR面取り
部55を形成するとともに、中心穴51の両端の
C面取り部56A,56Bの修正押しを行うため
のものである。第1の鍛造パンチ31の中心部下
方には第1の鍛造雌ダイス32の中心穴32Aに
嵌合する凸部31A、ナツト素材50の中心穴5
1のC面取り部56Bを修正するためのC面取り
修正部31B、及びナツト素材50の外周のC面
取り部54に当接する外周C面当接部31Cが形
成されている。外周C面当接部31Cのさらに外
方には、欠けや割れの発生を防ぐためわずかに平
面部31Dが形成されている。
第1の鍛造雌ダイス32は中心穴32A、及び
ナツト素材50が載置される環状凹部32Bが凹
設されている。環状凹部32Bには、ナツト素材
50の外周R面取り部55を形成するためのR面
取り形成部32C、ナツト素材50の中心穴51
のC面取り部56Aを修正するためのC面取り修
正部32Dが形成されている。また、鍛造雌ダイ
ス32の環状凹部32Bの下方に押し上げピン3
3が上下移動自在に挿通している。押し上げピン
33の下部には圧力装置34が設けられている。
このような第1の閉塞鍛造型が、前記順次プレス
型を取付けたプレス機とは別の汎用プレス機に取
付けられている。
次に、第4図を参照して第2の閉塞鍛造型につ
き説明する。この第2の閉塞鍛造型は、ナツト素
材50の全体を外形形状の仕上加工を行うための
ものである。第2の鍛造パンチ41の中心下方に
は第2の鍛造雌ダイス42の中心穴42Aに嵌合
する凸部41A、ナツト素材50の中心穴51の
C面取り部56Aを仕上げするためのC面取り仕
上部41Bが形成されている。第2の鍛造雌ダイ
ス42は、中心穴42A、及びナツト素材50が
載置される環状凹部42Bが設けられている。環
状凹部42Bには、ナツト素材50の外周のC面
取り部54を仕上げするための外周C面取り仕上
部42C及びナツト素材50の中心穴51のC面
取り部56Bを仕上げするためのC面取り仕上部
42Dが形成されている。また鍛造雌ダイス42
の環状凹部42Bの下方に押し上げピン43が上
下移動自在に挿通している。押し上げピン43の
下部には圧力装置44が設けられている。このよ
うな第2の閉塞鍛造型が、前記順送プレス型を取
付けたプレス機とは別の汎用プレス機に取付けら
れている。
「作動」 上記構成による本実施例の作動につき説明す
る。
第1図、第2図に示された順送プレス型は、左
より順番に右へコイル材もしくは短尺材である材
料Mが、プレス機のスライドの上下運動に連動し
て一定の送りピツチで間欠的に給送される。材料
Mはリフタピン13の首下の環状溝13Aに差し
込んで送り込まれる。
第1の加工ステージP1では板厚決め加工とパ
イロツト穴61の打ち抜きとを行う。板厚決め加
工では、雌ダイス14の上面と板厚決めパンチ1
の下面とで材料Mを強く押圧して、第2図中に斜
線部にて示す、材料Mのナツト素材50となる部
分M′の厚さを所定寸法に揃える。パイロツト穴
61は図示略のパイロツトパンチにより打ち抜か
れる。第2の加工ステージP2以降ではパイロツ
ト穴61に図示略のパイロツトピンの先端部が挿
通することにより材料Mの送りピツチが一定に保
たれる。
第2の加工ステージP2では中心穴51を打ち
抜く中心穴抜き加工を行う。ここでは中心穴抜き
パンチ2により打ち抜かれた抜きかすは、第1図
図示のかす穴18を経て下部ダイセツト17の下
方に排出される。
第3の加工ステージP3では中心穴51の上下
縁のC面取り加工を行う。上側C面取りパンチ3
と下側C面取りパンチ19とには、それぞれ先端
部にR面取り部とテーパ部とが形成されており、
これらの両パンチ3,19で材料Mを押圧するこ
とにより中心穴51の上下縁にC面取り部56
A,56Bが形成される。このC面取り加工は切
削加工でなくつぶし加工であつて材料Mの体積が
変化しないため、余肉が内径方向に逃げ、中心穴
51が変形するが、該余肉は後述の第6の加工ス
テージP6での精密打ち抜き加工の際に除去され
る。
第4の加工ステージP4ではナツト素材50の
溝52を含む外形部53の半抜き加工を行う。外
形半抜きパンチ4は雌ダイス14上面の外形穴4
Aの入口よりも大きく形成されており、また外形
半抜きパンチ4は下死点においても雌ダイス14
の上面に接触しない。そして、雌ダイス14上面
の外形穴4Aの入口にR面取り部とテーパ部とを
設けて外形半抜きパンチ4と雌ダイス14との寿
命が永くなるようにし、かつナツト素材50の外
形部53に破断やクラツクが生じないようにして
いる。このような半抜き加工を行うことにより後
述の第6の加工ステージP6における精密打ち抜
き時の打ち抜き荷重を小さくする。プレス機のス
ライドが下降すると、ストリツパ8の図示略の弾
性部材とリフタピン13の弾性部材13Bとを圧
縮しながら、外形半抜きパンチ4が材料M内の途
中まで食い込んで行く。このとき雌ダイス14上
面の外形穴4Aの入口のR面取り部及びテーパ部
の中に材料Mの半抜き部分が入り込む形になり、
半抜き部分が雌ダイス14から容易に上方へと排
出されるようにする。そして、続く第5の加工ス
テージP5での外周C面取り加工を容易にすると
ともに外周C面取り加工時での材料の伸縮の影響
をなくする。スライドが下死点を過ぎて上昇する
と、材料Mの半抜き部分はリフタピン13の押し
上げ力に打ち勝つて雌ダイス14上面の外形半抜
き穴4Aの入口部に残留するが、下部圧力装置2
3により押し上げピン24を介して押し上げられ
た半抜き押し上げカウンタ24により強制的に上
方に排出される。
第5の加工ステージP5では外周C面取り加工
を行う。外周C面取り加工では、材料Mの半抜き
された外形部53のうち、外周の下縁側にC面取
り部54を形成する。半抜きされた外形部53に
は大きな抜きだれとテーパとが形成されており、
C面取り部54を形成するにあたり余肉を逃がす
必要があるが、該余肉は内径方向に逃がし、外周
のC面取り部54の変形が良好になされるように
する。また、余肉は外周C面取り押し上げカウン
タ22の中心部に形成された凸部22Aに当接し
て停止し、中心穴51の内径方向に大きくは流れ
込まないようにしている。この工程においても、
スライドが下死点を過ぎると材料Mの半抜き部が
雌ダイス14側の取り残されるが、外周C面取り
押し上げカウンタ22が下部圧力装置23により
押し上げピン24を介して押し上げられて、半抜
き部が強制的に上方に排出される。
第6の加工ステージP6では、材料Mからナツ
ト素材50を切り離す精密打ち抜き加工を行う。
プレス機のスライドの下降に伴い、まず材料Mの
半抜き部が切断される。ナツト素材50はここで
初めて材料Mから切り離される。この切り離し
は、半抜き後のわずかにつながれている部分に対
して行われるものであつて、精密打ち抜きパンチ
6と雌ダイス14上面の外形打ち抜き穴6cの入
口部とに大きな負担を与えることはない。切り離
されたナツト素材50はさらに下降して、雌ダイ
ス14の外形打ち抜き穴6cの入口からR面取り
部、テーパ部、ストレート部を経て、下死点では
逃げ部にまで到達する。切り離されたナツト素材
50は、下部圧力装置23により押し上げピン2
5を介して押し上げられたワーク押し上げカウン
タ26により上方に押出される。この押し上げの
過程においてナツト素材50の外形部53の抜き
テーパの除去、及び外形部53の面精度の向上が
なされる。また、中心穴51は、内径パンチ27
と精密打ち抜きパンチ6の内径部に形成された雌
ダイス部6Aとによりシエービング加工される。
該シエービング加工ではごくわずかな抜きかすが
発生するが、該抜きかすは、図示略の上部圧力装
置によりノツクアウトピン28を介して押し下げ
られた内径カウンタ6Bにより外部に排出され
る。ここで、ワーク押し上げカウンタ26は、半
抜き押し上げカウンタ21及び外周C面取り押し
上げカウンタ22よりも長く形成されているた
め、ナツト素材50は材料Mの中に無理に閉じ込
められて次の加工ステージに進む。
第7の加工ステージP7ではナツト素材50を
抜き落す。ナツト素材50は抜き落しパンチ7に
より材料Mから離れ、ワーク抜き落し穴7A及び
斜め穴15Aを通つて右下方に排出される。
ここでばりすり加工を行う。ばりすり加工で
は、ナツト素材50に発生したばりを除去する。
次に、第3図に示す第1の閉塞鍛造型を用い
て、第1の閉塞鍛造工程を行う。この工程ではナ
ツト素材50の外周C面取り部54の裏側のR面
取り部55の形成、中心穴51の両端のC面取り
部56A,56Bの修正押し及び裏面と表面との
平行度の修正を行う。この加工は、雌ダイス32
の環状凹部32Bに、外周C面取り部54側を上
にしてナツト素材50を載置した後、プレス機の
スライドを下降させることにより行われ、加工後
のナツト素材50は圧力装置34により押し上げ
ピン33を介して押し上げられて上方に排出され
る。ここで、鍛造パンチ31の下面外周には平面
部31Dが設けられているためナツト素材50の
外周C面取り部54の最外周部の上縁側は鍛造パ
ンチ31に当接せず余肉がわずかに上方に盛り上
がるが、この盛り上がりは後述の第2の閉塞鍛造
工程で除去される。
次に、第4図に示す第2の閉塞鍛造型を用い
て、第2の閉塞鍛造工程を行う。この工程では、
ナツト素材50の全体の外形形状の仕上げを行
う。この加工は、雌ダイス42の環状凹部42B
に、外周C面取り部54側を下にしてナツト素材
50を載置した後、プレス機のスライドを下降さ
せることにより行われ、下降後のナツト素材50
は圧力装置44により押し上げピン43を介して
押し上げられて上方に排出される。
このようにして製造したナツト素材50は、バ
レル研磨加工を行つた後、中心穴51にめねじが
螺刻されて、ベアリング用締付ナツトの完成品と
される。
「他の実施例」 本発明は上記実施例の細部にまで限定されるも
のではない。例えば順送プレス工程における中心
穴の上下縁のC面取り加工を外形の半抜き加工の
後で行うのであつてもよい。また閉塞鍛造工程を
二工程に分割せず、一工程で行うのであつてもよ
い。
「発明の効果」 以上述べたように、本発明のベアリング用締め
付けナツトの製造方法は、板状の材料の少なくと
もナツト素材となる部分を押圧して板厚を所定寸
法に揃える板厚決め加工、ナツト素材の中心穴を
打抜く中心穴抜き加工、ナツト素材の外形部を半
抜きする外形半抜き加工、及び材料からナツト素
材を切り離す精密打ち抜き加工を経て、前記材料
をナツト素材の半成品とする工程と、前記半成品
を閉塞鍛造によりサイジングしてナツト素材の完
成品とする閉塞鍛造工程と、を行うことを特徴と
する。このため、まず前記板状材料をナツト素材
の半成品とする工程において材料の板厚を所定寸
法に揃えることにより、打ち抜き後のナツト素材
の半成品の体積のばらつきをなくし、閉塞鍛造工
程における厚み寸法のばらつきが発生しないよう
にして切削加工を省略しているから、加工所要時
間が大幅に短縮され、安価なベアリング用締め付
けナツトのナツト素材が提供することができるよ
うになるという優れた効果がある。
また、前記前記板状材料をナツト素材の半成品
とする工程では、ナツト素材の外形となる部分の
回りを順次切り抜いてゆくのではなく、ナツト素
材の外形をまず半抜きした後精密打ち抜きしてい
るから、材料の歩留まりが向上するとともに、外
形の加工を半抜きと精密打ち抜きとに分けたこと
により、それぞれの工程のパンチと雌ダイスとに
大きな荷重が発生せず、プレス型の寿命が永くな
り、高価な特殊のプレス機を使用することなく、
汎用のプレス機を用いて、長期にわたつてベアリ
ング用締め付けナツトのナツト素材が安定的に提
供することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第4図は本発明の実施例を示し、第1
図は順送プレス型の上型と下型とを示す断面図、
第2図は前記下型の平面図、第3図は第1の閉塞
鍛造型の上型と下型とを示す断面図、第4図は第
2の閉塞鍛造型の上型と下型とを示す断面図であ
り、第5図、第6図はナツト素材を示し、第5図
は正面図、第6図は第5図の−線断面図であ
る。 1……材料厚み決めパンチ、2……中心穴パン
チ、4……外形半抜きパンチ、6……精密打ち抜
きパンチ、14……雌ダイス、31,41……鍛
造パンチ、32,42……鍛造雌ダイス、50…
…ナツト素材、51……中心穴、52……角形
溝、53……外形部、M……板状材料、M′……
ナツト素材となる部分。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 外形部にナツト締め付けのための複数の角形
    溝を有するベアリング用締め付けナツトのナツト
    素材を製造する方法において、 板状の材料の少なくともナツト素材となる部分
    を押圧して板厚を所定寸法に揃える板厚決め加工
    行い板状材料の板厚を所定寸法に揃え、第2のナ
    ツト素材の中心穴を打抜く中心穴抜き加工を行
    い、第3に中心穴の上下縁のC面取り加工を行つ
    て余肉を内径方向に逃し、次に第4に外形に穴の
    入口にR面取り部とこれに続くテーパ部とを設け
    た雌ダイス及び該雌ダイスの前記外形穴の入口よ
    りも大きく形成したパンチによりナツト素材の角
    形溝を含む外形部を半抜き加工し、更に第5に板
    状材料の半抜きされた外形部のうち外周の下縁側
    にC面取り部を形成し、同時に余肉を内径方向に
    逃すことによりC面取り部の変形が良好になされ
    るようにし、第6に外形打ち抜き穴の入口からR
    面取り部、テーパ部、ストレート部を経て逃げ部
    を有する雌ダイス、及び寸法余裕のない精密打ち
    抜きパンチにより板状材料からナツト素材を切り
    離す精密打ち抜き加工を経て、前記材料をナツト
    素材の半成品として体積のばらつきをなくすとと
    もに、第7に前記半成品を閉塞鍛造によりサイジ
    ングして外周C面取り部及びその外周C面取り部
    の裏側のR面取り部の形成と、中心穴の両端のC
    面取り部の形成により全体の外形形状の仕上げを
    行うことにより厚み寸法のばらつきがないナツト
    素材の完成品とすることを特徴とするベアリング
    用締め付けナツトのナツト素材の製造方法。
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