JP2009279623A - パンチプレス機用パンチホルダ及びパンチ工具 - Google Patents

パンチプレス機用パンチホルダ及びパンチ工具 Download PDF

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靖彦 深見
Shigekimi Sakurai
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Abstract

【課題】パンチホルダにおいて、多連パンチ加工の際にパンチの種類を増やすことなくパンチプレス機へのダメージを低減できるようにする。
【解決手段】パンチプレス機のパンチホルダ42は、パンチプレス機のラム15の先端に取り付け可能であり、刃先40aを先端に有する複数のパンチ40を装着可能なホルダであって、ホルダ部材44と、調整機構46と、を備えている。ホルダ部材44は、ラム15に取付可能であり、複数のパンチ40を保持可能なものである。調整機構46は、ホルダ部材44に設けられ、複数のパンチ40の刃先40aの位置をそれぞれ調整可能な機構である。
【選択図】図3

Description

本発明は、パンチホルダ、特に、パンチプレス機のラムの先端に取付可能であり、刃先を先端に有するパンチを装着可能なパンチプレス機用パンチホルダ及びパンチ工具に関する。
パンチプレス機、特にタレットパンチプレス機では、上下1対のタレットにパンチ及びダイが装着された複数のパンチホルダ及びダイホルダを装着している。そして、加工プログラムにしたがって、パンチホルダをタレットからラムの先端に装着し、打ち抜き加工やエンボス加工等のパンチ加工を行っている。このようなタレットパンチプレス機において、複数のパンチ加工を短時間で行うために、一つのパンチホルダに複数のパンチを装着し、1回の昇降動作で複数のパンチ加工を行う多連パンチ加工が従来行われている。多連パンチ加工では、一回の昇降動作において全てのパンチで同時にパンチ加工を行うと、パンチの数に応じて加工負荷が増大する。このため、振動が大きくなりパンチプレス機に加わるダメージが大きくなる。
そこで、多連パンチ加工において、一回の昇降動作で複数パンチによるパンチ加工を、タイミングをずらして分割して行うことが従来行われている(たとえば、特許文献1参照)。従来の分割式の多連パンチ加工では、一つのパンチホルダに軸方向長さ、すなわち刃先の位置が異なる複数のパンチを装着する。たとえば、刃先の位置が異なるパンチAとパンチBとをパンチホルダに複数個装着し、一回の昇降動作でのパンチ加工のタイミングをずらしている。
特許第4034685号公報
このように、パンチ加工のタイミングをずらすことにより、加工負荷を減少してパンチプレス機に作用するダメージを減少させている。しかし、加工タイミングをずらすためには、同じ加工を行う場合であっても、刃先の位置が異なる複数のパンチを用意しなければならず、パンチの種類が増加し、パンチの維持管理が困難になる。
本発明の課題は、パンチプレス機用パンチホルダにおいて、多連パンチ加工の際にパンチの種類を増やすことなくパンチプレス機へのダメージを低減できるようにすることにある。
本発明に係るパンチプレス機のパンチホルダは、パンチプレス機のラムの先端に取り付け可能であり、刃先を先端に有する複数のパンチを装着可能なホルダであって、ホルダ部材と、調整機構と、を備えている。ホルダ部材は、ラムに取付可能であり、複数のパンチを保持可能なものである。調整機構は、ホルダ部材に設けられ、複数のパンチの刃先の位置をそれぞれ調整可能な機構である。
このパンチホルダをパンチプレス機のラムの先端に取り付けて、多連パンチ加工を行う場合、同じ軸方向長さのパンチを使用しても、調整機構によりパンチの刃先の位置を調整できる。このため、多連パンチ加工を行う際にパンチ加工のタイミングをずらすために刃先の位置が異なる複数のパンチを用いる必要がない。したがって、パンチの種類を増やすことなく、パンチ加工のタイミングをずらすことができ、パンチプレス機へのダメージを低減できるようになる。
調整機構が、複数のパンチを収納可能な複数の収納凹部を有する調整部材と、収納凹部に装着可能な少なくとも1枚のシム板と、を有してもよい。この場合、パンチと収納凹部の底との間にシム板を配置することができる。これにより、シム板の厚みを加工するワークの板厚より厚くすることにより、複数のパンチの刃先の位置の差を板厚以上にすることができ、簡素な構成で刃先の位置を調整できる。
刃先の位置を調整した状態でのシム板全体の厚みが、加工対象のワークの板厚を超え、ワークの板厚の3倍以下であってもよい。この場合、刃先の位置を調整した状態でのシム板全体の厚みがワークの板厚より厚いので、1番目のパンチのパンチ加工が終了したときに2番目のパンチとワークの表面との隙間がシム板全体厚みとワークの板厚との差の寸法になる。したがって、パンチプレス機のストロークに影響を与えることなく、複数のパンチのパンチ加工のタイミングを効果的にずらすことができる。これにより、パンチ加工のタイミングが近接することより生じるダブルハンマー効果を低減でき、それによる振動増幅を生じにくくすることができる。シム板全体の厚みがワークの板厚の3倍を超えると、隙間が大きくなりすぎて2番目のパンチで切り取った端材がパンチから抜けにくくなる。
調整部材が板状の部材であり、その第1面に収納凹部が形成され第2面は平坦面であってもよい。この場合、第1面の収納凹部にシム板を装着したりしなかったりすることにより、複数のパンチの刃先の位置をずらすことができ、第2面を用いるとパンチの刃先の位置を揃えることができる。このため、刃先の位置を揃えればパンチの研磨が容易になり、刃先の位置をずらせば多連パンチ加工をパンチの種類を増やすことなく行える。
パンチは、収納凹部に係合するフランジ部と、フランジ部より小径で先端に刃先を有するパンチ部と、を有し、収納凹部に対向可能でありフランジ部が係合する係合部と、パンチ部が通過可能な通過孔と、を有するパンチ脱落防止部材をさらに備えてもよい。この場合、パンチ脱落防止部材によりパンチの脱落を確実に防止できる。
上記パンチホルダと、それに装着されたパンチとを備えたパンチ工具では、パンチの種類を増やすことなく、パンチ加工のタイミングをずらすことができ、パンチプレス機へのダメージを低減できるようになる。
本発明によれば、調整機構によりパンチの刃先の位置を調整できる。このため、多連パンチ加工を行う際に、パンチ加工のタイミングをずらすために刃先の位置が異なる複数のパンチを用いる必要がない。したがって、パンチの種類を増やすことなく、パンチ加工のタイミングをずらすことができ、パンチプレス機へのダメージを低減できるようになる。
図1及び図2において、本発明の一実施形態を用いたパンチプレス機10は、フレーム11と、フレーム11に垂直軸芯回りに回転自在に支持された上下1対のタレット12,13と、所定のストローク昇降するラム15と、ワークWを保持してX−Y平面上を移動させるワーク送り部16と、を備えている。
フレーム11は、上フレーム部11aと下フレーム部11bと、を有しており、上下のタレット12,13が支持されている。上下のタレット12,13には、上下の複数のパンチ工具20及びダイ工具22が周方向に並べて配置されている。パンチ工具20は、パンチ位置Pに割り出された状態でラム15によって昇降駆動される。ラム15は、図示しないガイド部材を介して上フレーム部11aに昇降自在に支持され、パンチ駆動部25により昇降駆動される。パンチ駆動部25は、たとえば、サーボモータ26と、サーボモータ26の回転運動を直線運動に変換する運動変換機構28と、を有している。
ワーク送り部16は、テーブル30上に載せられた板材のワークWの任意箇所をパンチ位置Pに送るものである。ワーク送り部16は、前後(Y方向)に移動するキャリッジ32と、キャリッジ32に設けられ左右(X方向)に移動するクロススライド34と、クロススライド34に設けられ、ワークWの端部を保持するワークホルダ36と、を有している。
ダイ工具22は、下タレット13に装着されるダイホルダ23と、ダイホルダ23に支持されたダイ24とを有している。ダイ24は、図示はしないがパンチ工具20の後述するパンチ40が嵌め込み可能なダイ孔を有している。
<パンチ工具の構成>
パンチ工具20は、図3に示すように、上タレット12内に上下方向に移動可能に装着されている。パンチ工具20は、先端に刃先40aを有する複数のパンチ40と、複数のパンチ40を装着可能なパンチホルダ42と、を有している。
パンチ40は、パンチホルダ42に保持される大径のフランジ部40bと、フランジ部40bより小径で先端に刃先40aが形成されたパンチ部40cと、を有している。複数のパンチ40の全体の長さは同一である。なお、パンチ40は断面が円形のものだけ限定されるものではなく、加工形状や方法に応じて長円形や矩形等の種々の形状のものがある。
<パンチホルダの構成>
パンチホルダ42は、図3に示すように、ラム15に取付可能でありかつ複数のパンチ40を保持可能なホルダ部材44と、ホルダ部材44に設けられ、複数のパンチ40の刃先40aの位置をそれぞれ調整可能な調整機構46と、を備えている。
ホルダ部材44は、ラム15に取り付け可能な取付部50aを有するホルダタング50と、ホルダタング50の外周側に上下移動自在に装着された筒状のホルダボディ52と、を有している。
ホルダタング50は、概ね円柱形状の部材である。ホルダタング50において、取付部50aは、ホルダタング50の上部に断面がT字状に形成されており、ラム15の下端に係合可能である。取付部50aの中心には、複数のパンチ40を保持するためのパンチ保持部54をホルダタング50に固定するための吊りボルト56が貫通している。吊りボルト56の先端はパンチ保持部54に螺合している。
ホルダボディ52は、上タレット12に形成された図示しない装着孔に上下移動自在に装着される。また、ホルダボディ52は、パンチ保持部54に固定されたキー部材70により、ホルダタング50に対する上下方向の移動量が規制されるとともに、ホルダタング50に対して回り止めされている。このキー部材70は、上タレット12にも係合してホルダボディ52を回り止めしている。ホルダボディ52は、たとえば、コイルばねの形態のばね部材68により下方に付勢されている。ホルダボディ50の下面には、加工終了後にパンチ工具20が上昇するとき、パンチ40からワークWを離脱させるための押さえ板69が固定されている。
パンチ保持部54は、概ね円板状の部材であり、吊りボルト56によりホルダタング50に固定されている。パンチ保持部54の下面には、調整機構46を構成する板状の調整部材60が固定されている。調整部材60の第1面(図3下面)60aには、パンチ40の脱落を防止するためのパンチ脱落防止部材64が固定されている。このパンチ脱落防止部材64の下面から装着された複数本の固定ボルト66により、パンチ脱落防止部材64とともに調整部材60がパンチ保持部54に固定されている。パンチ脱落防止部材64は、図4に示すように、収納凹部60bに対向可能であり、パンチ40のフランジ部40bが係合する例えば円形に凹んで形成された係合部64aと、パンチ部40cが通過可能な通過孔64bと、を有している。なお、収納凹部60bに直接装着されたパンチ40のフランジ部40bの下面と係合部64aとの隙間には、例えばウレタンゴム等の弾性体製の環状の緩衝部材65が装着されている。これにより、パンチ加工時のパンチ40の移動による異音の発生を防止している。なお、緩衝部材65に代えてシム板62と同じ厚みのリング状のワッシャ部材を装着してもよい。
調整機構46は、前述した調整部材60と、調整部材60に装着可能な複数のシム板62と、を有している。シム板62は、たとえば円板状の金属製の薄板であり、ここでは、厚みが、たとえば1.6mmの同じ厚みの2枚のシム板62が装着されており、シム板62全体の厚みが3.2mmとなっている。
調整部材60は、金属製の板状部材であり、図4に示すように、その第1面(図4下面)60aには、パンチ40のフランジ部40bを収納可能な収納凹部60bが形成されている。調整部材60の第2面60cは、平坦面となっている。この平坦面の作用については後述する。収納凹部60bは、図6に示すように、調整部材60の第1面60aにたとえば2列に並べられて6個形成されている。この収納凹部60bの底60dとパンチ40のフランジ部40bとの間にシム板62を適宜の枚数装着することにより、パンチ40の刃先40aの位置を任意に調整できる。収納凹部60bは、この実施形態では、フランジ部40bが円形のため、円形の凹部となっている。この収納凹部60bは、パンチ40のフランジ部40bに係合する形状であればよく円形の凹部に限定されない。
2分割で多連パンチ加工を行う場合、図6に右下がりのハッチングで示すように、厚みが異なる2枚のシム板62が6個の収納凹部60bのうちジグザグに配置された3つの収納凹部60bに装着されている。ハッチングしていない収納凹部60bにはシム板62は装着されていない。ここで、シム板62をジグザグに配置したのは、パンチ工具20に作用する偏荷重が減少させるためである。これにより、精度がよい安定したパンチ加工を行えるようになる。
なお、3分割で多連パンチ加工を行う場合、図7に右下がりのハッチングで示す対角の位置の収納凹部60bと、中央の左下がりのハッチングで示す中央位置の収納凹部60bとに、厚みが異なるシム板62を装着すればよい。この場合、2分割の場合と同じようにハッチングしていない収納凹部60bにはシム板62を装着しない。このように配置すると、2分割の場合と同じように、パンチ工具20に作用する偏荷重を減少できる。
シム板62が装着された収納凹部60bでは、図4の左側に示すように保持されたパンチ40の刃先40aの位置が、シム板62の厚み分シム板62が装着されていない収納凹部60bに保持されたパンチ40より下方にずれている。これにより、パンチ加工の際に左側のパンチ40で先に加工が行われその後右側のパンチで加工が行われる。
このシム板62の厚みを変更することで複数のパンチ40の刃先40aの位置を任意に調整できる。なお、図4右側のパンチ40のフランジ部40bの下面には、緩衝部材65が配置されているが、緩衝部材65を配置しなくてもよい。
ここで、図4において、刃先40aの位置を調整する場合、ワークWの板厚Wtを超えワークWの板厚Wtの3倍以下の厚みにシム板62全体の厚み、すなわち刃先40aのずれ量Stを設定するとよい。このようにシム板62全体の厚みを設定すると、シム板62がワークWの板厚Wtより厚いので、1番目のパンチ加工が終了した時点で2番目のパンチとワークWの表面との間にシム板62全体の厚みStからワークWの板厚Wtを引いた隙間(St−Wt)が生じる。このため、1番目のパンチ40のパンチ加工が完全に終了してから2番目のパンチ40のパンチ加工が始まる。したがって、パンチプレス機10のストロークに影響を与えることなく、複数のパンチ40のパンチ加工のタイミングを効果的にずらすことができる。これにより、パンチ加工のタイミングが近接することより生じるダブルハンマー効果を低減でき、それによる振動増幅を生じにくくすることができる。
この実験結果のグラフを図8及び図9に示す。
図8及び図9は、横軸に加工時間を、縦軸にパンチプレス機10の上フレーム部11aの上面のラム15の上方での打抜力波形の振幅をとったものである。ここでは、ワークWの板厚Wtが1.6mmの鋼板をパンチの刃先の直径が16mmのパンチ40を使用して加工した例を示している。ここで、図8では、シム板62の全体の厚みを3.2mmにして、隙間を1.6mmに設定した。図9では、シム板62の全体の厚みをワークWの板厚Wtと同じ1.6mmに設定した。すると、図8では、10m秒の1回目のパンチ加工と2回目のパンチ加工との間の時間が4m秒の隙間が生じ、パンチ加工時の振幅が完全に分離する。しかし、図9では、シム板62の厚みがワークWの板厚Wtと同じであるので、9m秒の1回目のパンチ加工と2回目のパンチ加工との間に隙間がなく、その間でダブルハンマー現象による振幅増加のサインSNが表れる。これにより、その分の振動が増加する。
<パンチ工具の動作>
パンチ加工時には、ラム15の加工によりパンチ工具20が下降し、押さえ板69がワークWの表面に接触する。押さえ板69がワークWに接触するとホルダボディ52は停止するが、ラム15はさらに下降し、ラム15に連結されたホルダタング50はホルダボディ52に対してさらに下降する。そして、シム板62が収納された収納凹部60bに装着されたパンチ40が最初にワークWを貫通してダイ24との間でワークWを、例えば打ち抜き加工する。そして、最初のパンチ加工が完了すると、シム板62全体の厚みStとワークWの板厚Wtとの差だけの隙間が形成され、続いて収納凹部60に直接装着されたパンチ40によりワークWの打ち抜き加工が行われる。
加工が終わると、パンチ工具20が上昇する。このとき、先にパンチ40及びホルダタング50が上昇するが、押さえ板69は、ホルダタング50が所定距離上昇するまで上昇しない。これにより、押さえ板69により押さえられたワークWからパンチ40が外れて上昇する。これで1回の昇降行程の打ち抜き加工が終了する。すると、ワーク送り部16がワークWを移動させ、次行程のパンチ加工が行われる。
ここでは、同じ軸方向長さのパンチ40を使用しても、調整機構46によりパンチ40の刃先40aの位置を調整できる。このため、多連パンチ加工を行う際にパンチ加工のタイミングをずらすために刃先の位置が異なる複数のパンチを用いる必要がない。したがって、パンチの種類を増やすことなく、パンチ加工のタイミングをずらすことができ、パンチプレス機10へのダメージを低減できるようになる。
また、調整機構46が、複数のパンチ40を収納可能な複数の収納凹部60bを有する調整部材60と、収納凹部60bに装着可能な少なくとも1枚のシム板62と、を有している。このため、パンチ40と収納凹部60bの底60dとの間に少なくとも1枚のシム板62を配置することができる。これにより、シム板62の厚みを加工するワークWの板厚Wtより厚くすることにより、複数のパンチ40の刃先40aの位置の差をワークWの板厚Wtより大きくすることができ、簡素な構成でパンチ40の刃先40aの位置を調整できる。
さらに、シム板62全体の厚みが、ワークWの板厚Wtを超え、ワークWの板厚Wtの3倍以下であるので、1番目のパンチ40のパンチ加工が終了したときに2番目のパンチ40とワークWの表面との隙間が上記寸法(St−Wt)になる。したがって、パンチプレス機10のストロークに影響を与えることなく、複数のパンチ40のパンチ加工のタイミングを効果的にずらすことができる。これにより、パンチ加工のタイミングが近接することより生じるダブルハンマー効果を低減でき、それによる振動増幅を生じにくくすることができる。なお、シム板62全体の厚みがワークWの板厚Wtの3倍を超えると、隙間が大きくなりすぎて2番目のパンチ40で切り取った端材がパンチから抜けにくくなる。
また、パンチ脱落防止部材64を備えているので、パンチ40を吊りボルトで固定しなくても、パンチ40の脱落を確実に防止できる。
<パンチの研磨動作>
パンチ40の刃先40aの精度が劣化したときには、刃先40aの研磨作業でパンチ40を再生する。このとき、図5に示すように、調整部材60を上下反転してパンチ保持部54に取り付ける。そして、固定ボルト66によりパンチ脱落防止部材64とともにパンチ40及び調整部材60をパンチ保持部54に固定する。これにより、複数のパンチ40の刃先40aの位置を同じ高さに揃えることができる。この状態でダイホルダ23等を利用して研磨装置を設け、パンチ40を再生するために研磨作業を行う。ここでは、調整部材60の第2面60cが平坦面であるので、第2面60cにパンチ40を取り付けることにより、パンチ40の刃先40aの位置を揃えることができ、パンチ40の研磨作業も行える。
<他の実施形態>
(a)前記実施形態では、調整機構46として調整部材60とシム板62とを例示したが、本発明の調整機構はこれに限定されない。
図10において、パンチホルダ142の調整機構146は、板状の調整部材160と、調整部材160に螺合する調整ねじ162とを有している。調整部材160はホルダ保持部に固定ボルトによりパンチ脱落防止部材64とともに固定されている。調整部材160には、調整ねじ162が螺合する雌ねじ孔160bが第1面160aと第2面160cとを貫通して形成されている。調整ねじ162の軸方向長さは、調整部材160の板厚より短い。調整ねじ162の長さは、加工するワークWの板厚が1.6mmの場合、調整部材160の厚みより2mm程度短いのが好ましい。
このような構成の調整機構146では、調整ねじ162のねじ込み量により、刃先40aの位置を任意に調整できる。このためワークWの板厚やワークWと2番目のパンチ40との隙間に応じて刃先40aの位置を最適な位置に無段階で調整できる。なお、図10では、その他の符号を付けた構成は前記実施形態と同様のため、構成の説明を省略する。
この場合でも、研磨作業のときは、下端が第1面160aと面一になるように調整ねじ162をねじ込むことにより、複数のパンチ40の刃先40aの位置を揃えることができる。
(b)前記実施形態では、調整部材60とパンチ脱落防止部材64とを別体にしたが、図11に示すように、パンチ脱落防止部材264に調整機構246の調整部材の機能を持たせ、パンチ脱落防止部材264の係合部264aに収納凹部の機能を持たせてもよい。この場合、パンチ40の刃先40a位置を調整する際には、フランジ部40bとパンチ保持部254の底面254aとの間にシム板262が、たとえば2枚装着されている。この2枚のシム板262,262は、たとえば、1.2mmと0.8mmであり、全体として2.0mmの厚みを有している。また、たとえば、ワークWの板厚Wtは、1.2mmである。このようにシム板262の厚みを変えると刃先の位置を4段階で調整できる。たとえば、上記の場合、0.4mm,0.8mm,1.2mm,2.0mmの4段階に調整できる。なお、図11ではその他の符号を付けた構成は前記実施形態と同様なため、その説明を省略する。
このよう構成では、パンチ脱落部材264により調整部材の機能を実現したので、調整機構246の構成が簡素になる。
(c)前記実施形態では、タレットを有するパンチプレス機に装着されるパンチホルダを例に本発明を説明したが、タレットを有さないパンチプレス機のパンチホルダにも本発明を適用できる。
(d)前記実施形態では、軸方向の長さが同一のパンチを用いたが、長さが異なるパンチを用いてもよい。この場合、調整機構によりパンチ加工のタイミングを調整することにより、パンチプレス機へのダメージを低減できる。また、大きさ(例えばパンチ部の径)が異なる複数のパンチを装着可能なパンチホルダにも本発明を適用できる。
本発明は、複数のパンチを装着可能な多連パンチ加工用のパンチホルダの加工の際の振動を低減できるため、パンチプレス機のパンチホルダ分野において有用である。
本発明の一実施形態が採用されたパンチプレス機の概略構成を示す一部破断平面図。 その概略構成を示す側面図。 本発明の一実施形態によるパンチ工具の断面図。 その調整部材の第1面を下面としたときの調整機構周辺の断面部分図。 その調整機構の第2面を下面としたときの調整機構周辺の断面部分図。 2分割で多連パンチ加工を行う場合のパンチの配置の一例を示す図。 3分割で多連パンチ加工を行う場合のパンチの配置の一例を示す図。 本実施例のワークの板厚より厚い厚みのシム板を用いて多連パンチ加工したときの振幅の時間変化を示すグラフ。 本実施例のワークの板厚と同じ厚みのシム板を用いて多連パンチ加工したときの振幅の時間変化を示すグラフ。 他の実施形態の図4に相当する図。 さらに他の実施形板の図4に相当する図。
符号の説明
10 パンチプレス機
15 ラム
20 パンチ工具
40 パンチ
40a 刃先
40b フランジ部
40c パンチ部
42,142 パンチホルダ
44 ホルダ部材
46,146,246 調整機構
60,160 調整部材
60a 第1面
60b 収納凹部
60c 第2面
62,262 シム板
64,264 パンチ脱落防止部材
162 調整ねじ

Claims (6)

  1. パンチプレス機のラムの先端に取付可能であり、刃先を先端に有する複数のパンチを装着可能なパンチホルダであって、
    前記ラムに取付可能であり、前記複数のパンチを保持可能なホルダ部材と、
    前記ホルダ部材に設けられ、前記複数のパンチの前記刃先の位置をそれぞれ調整可能な調整機構と、
    を備えたパンチプレス機用パンチホルダ。
  2. 前記調整機構は、
    前記複数のパンチを収納可能な複数の収納凹部を有する調整部材と、
    前記収納凹部に装着可能な少なくとも1枚のシム板と、を有する、
    請求項1に記載のパンチプレス機用パンチホルダ。
  3. 前記刃先の位置を調整した状態での前記シム板全体の厚みは、加工対象のワークの板厚を超え、前記ワークの板厚の3倍以下である、
    請求項2に記載のパンチプレス機用パンチホルダ。
  4. 前記調整部材は板状の部材であり、その第1面に前記収納凹部が形成され第2面は平坦面である、
    請求項2又は3に記載のパンチプレス機用パンチホルダ。
  5. 前記パンチは、前記収納凹部に係合するフランジ部と、前記フランジ部より小径で先端に前記刃先を有するパンチ部と、を有し、
    前記収納凹部に対向可能であり前記フランジ部が係合する係合部と、前記パンチ部が通過可能な通過孔と、を有するパンチ脱落防止部材をさらに備える、
    請求項1から4のいずれか1項に記載のパンチプレス機用パンチホルダ。
  6. 前記パンチと、
    請求項1から5のいずれか1項に記載のパンチホルダと、
    を備えたパンチプレス機用パンチ工具。
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