JP2000140976A - 部品の製造方法 - Google Patents

部品の製造方法

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JP2000140976A
JP2000140976A JP10321992A JP32199298A JP2000140976A JP 2000140976 A JP2000140976 A JP 2000140976A JP 10321992 A JP10321992 A JP 10321992A JP 32199298 A JP32199298 A JP 32199298A JP 2000140976 A JP2000140976 A JP 2000140976A
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智也 長谷川
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弘之 加地
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軸方向の端面の直角度や平面度が高く、且つ
貫通穴の内周面の面粗さが優れた円筒状部品を、鍛造加
工を主体とする加工によって製造できるようにする。 【解決手段】 圧印鍛造工程(図1(c) )で両端面に軸
方向へ突き出す凸部56、58を形成し、押出し鍛造工
程(図1(d) )で有底穴90、92を形成し、打抜き工
程(図1(e) )で有底穴90、92の底部112を抜き
パンチで打ち抜いて貫通穴12を形成し、面仕上げ工程
(図1(f) )で抜きパンチの挿入側と反対側からバニシ
工具を押し込んで貫通穴12の内周面をバニシ仕上げす
るとともに、軸方向から圧縮して前記凸部56、58の
先端部を塑性変形させて精度出しする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は部品の製造方法に係
り、特に、鍛造加工を主体として製造する技術に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】ヘリカル歯車を鍛造加工を主体とする加
工で製造することが、例えば特開平8−206772号
公報に記載されているが、ヘリカル歯車の歯筋に沿って
パンチを強制的に回転させる必要があることから、可動
部分が多くて構造が複雑になる。また、ヘリカル歯車の
歯部を鍛造加工で強制的に成形するため、材料流動が十
分に行われず、ダレや欠損等を生じる可能性があった。
他にも、密閉鍛造による歯車成形が行われているが、歯
の形状によっては十分な材料の充填を行うために高圧力
を加えなければならず、型の耐久性や寿命に問題を抱え
ていた。
【0003】これに対し、鍛造加工のメリットである材
料歩留りの良さと、切削加工のメリットである加工精度
の良さとから、鍛造加工により予備成形した円筒状の材
料に切削加工を施して歯を形成することが考えられる。
その場合に、円筒状の材料を鍛造加工によって製造する
方法としては、例えば図11に示すように、先ず(a)に
おいて円柱形状の丸棒材から所定長さの粗材200を切
り出し、(b) で目的とする円筒状部品202((d) 参
照)の外径と略等しい外径寸法となるように軸方向から
すえ込み鍛造を行う。また、(c) で、形成すべき貫通穴
204と略等しい径寸法の有底穴206を押出し鍛造に
よって形成し、(d) で有底穴206の底部208を抜き
パンチによって打ち抜くことにより、目的とする円筒状
部品202が得られる。図11の各図の一点鎖線は中心
線で、左側半分は断面図である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな円筒状部品202の製造方法においては、軸方向の
端面210の面精度(中心線に対する直角度や平面度な
ど)が十分に得られず、その後に端面210を基準面と
して歯切り加工などを行う場合に加工精度が損なわれる
という問題があった。すなわち、(c) の押出し鍛造で
は、有底穴206内にポンチが押し込まれることによ
り、その部分の材料が軸方向へ流れるが、中心線まわり
において必ずしも均等ではないなど、十分な面精度が得
られないのである。(d) の打抜き加工の後に、外周面お
よび内周面を拘束しつつ軸方向に圧縮することにより端
面210の精度出しを行うことも考えられるが、型破損
等を防止する上で型と材料との間に隙間を設ける必要が
あるため、高い面精度を得ることは困難である。
【0005】また、貫通穴204の内周面には、底部2
08が存在した部分にせん断によるバリが残存し、十分
な面精度(面粗さなど)が得られないという別の問題も
あった。
【0006】本発明は以上の事情を背景として為された
もので、その目的とするところは、軸方向の端面の直角
度や平面度が高い部品、貫通穴の内周面の面粗さが優れ
た円筒状部品を、それぞれ鍛造加工を主体として製造で
きるようにすることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、第1発明は、軸方向の少なくとも一方の端面が基
準面として使用される金属製の部品の製造方法であっ
て、前記端面またはその端面となる部分に前記軸方向へ
突き出す凸部を形成し、その後、その軸方向の端面以外
の面の変形を防止しつつその軸方向から圧縮して、その
凸部の先端面を前記基準面として使用できるように精度
出しすることを特徴とする。
【0008】第2発明は、中心部に断面円形の貫通穴を
有する金属製の円筒状の部品を製造する方法であって、
(a) 所定の粗材に鍛造加工を施すことにより、外径寸法
が前記部品の外径と略等しく且つ軸方向長さがその部品
の軸方向長さより短い円柱形状を成しているとともに、
軸方向の少なくとも一方の端面であって前記貫通穴より
外側になる部分の一部に、軸方向へ突き出す円環形状の
凸部がその円柱形状の中心線と略同心に設けられている
第1中間品を製造する第1中間品製造工程と、(b) その
第1中間品の外周面を拘束しつつその第1中間品の中心
部に前記貫通穴と略等しい径寸法の有底穴を鍛造加工に
よって形成することにより、軸方向長さが前記部品の軸
方向長さと略等しい第2中間品を製造する第2中間品製
造工程と、(c) その第2中間品の前記有底穴の底部を打
ち抜いて前記貫通穴を形成し、円筒状の第3中間品を製
造する第3中間品製造工程と、(d) その第3中間品の外
周面および内周面の変形を防止しつつその第3中間品を
軸方向から圧縮し、前記円環形状の凸部の先端面を所定
形状に精度出しする面仕上げ工程とを有することを特徴
とする。
【0009】第3発明は、断面円形の貫通穴を有する金
属製の部品を製造する方法であって、(a) 所定の粗材に
前記貫通穴と略等しい径寸法の有底穴を鍛造加工によっ
て形成する有底穴加工工程と、(b) 抜きパンチを前記有
底穴内に挿入して底部を打ち抜き、前記貫通穴を形成す
る打抜き工程と、(c) 前記抜きパンチの挿入側と反対側
からバニシ工具を前記貫通穴内に押し込んで、その貫通
穴の内周面をバニシ仕上げする面仕上げ工程とを有する
ことを特徴とする。
【0010】第4発明は、中心部に断面円形の貫通穴を
有する金属製の円筒状の部品を製造する方法であって、
(a) 所定の粗材に鍛造加工を施すことにより、外径寸法
が前記部品の外径と略等しく且つ軸方向長さがその部品
の軸方向長さより短い円柱形状を成しているとともに、
軸方向の少なくとも一方の端面であって前記貫通穴より
外側になる部分の一部に、軸方向へ突き出す円環形状の
凸部がその円柱形状の中心線と略同心に設けられている
第1中間品を製造する第1中間品製造工程と、(b) その
第1中間品の外周面を拘束しつつその第1中間品の中心
部に前記貫通穴と略等しい径寸法の有底穴を鍛造加工に
よって形成することにより、軸方向長さが前記部品の軸
方向長さと略等しい第2中間品を製造する第2中間品製
造工程と、(c) その第2中間品の前記有底穴内に抜きパ
ンチを挿入することにより、その有底穴の底部を打ち抜
いて前記貫通穴を形成し、円筒状の第3中間品を製造す
る第3中間品製造工程と、(d) その第3中間品の外周面
および内周面の変形を防止しつつその第3中間品を軸方
向から圧縮し、前記円環形状の凸部の先端面を所定形状
に精度出しするとともに、前記抜きパンチの挿入側と反
対側からバニシ工具を前記貫通穴内に押し込んで、その
貫通穴の内周面をバニシ仕上げする面仕上げ工程とを有
することを特徴とする。
【0011】
【発明の効果】第1発明の部品の製造方法においては、
軸方向の少なくとも一方の端面が基準面として使用され
る場合に、その端面またはその端面となる部分に軸方向
へ突き出す凸部を形成し、その後、その軸方向の端面以
外の面の変形を防止しつつ軸方向から圧縮して、その凸
部の先端面を基準面として使用できるように精度出しす
るようになっている。すなわち、端面のうち凸部き先端
面以外の部分は必ずしも精度が要求されないため、圧縮
に伴う金属流動の受け皿として成形型との間に隙間を設
けることが可能で、端面以外の面の拘束等に拘らず凸部
の先端面を圧縮により確実に塑性変形させて、高い面精
度(軸心に対する直角度や平面度など)を得ることがで
きるようになるのである。これにより、その凸部の先端
面を基準面として後工程の歯切り加工などを高い精度で
行うことができるようになる。
【0012】第2発明は、端面に設けられた凸部の先端
面が基準面として使用されるか否かは別として、実質的
に第1発明の一実施態様に相当するもので、凸部の先端
面が高い面精度で形成される。凸部は円柱形状の段階で
形成されるため、貫通穴を空けた後で凸部を形成する場
合に比較して、型構造が簡単に構成される。第2中間品
製造工程では、有底穴部分の金属が軸方向へ流動させら
れるため、凸部が設けられた端面側から有底穴が形成さ
れる場合には凸部を含む端面形状が変形するが、第1中
間品の外径寸法が維持されるため、有底穴より外周側の
端面は単に軸方向へ押し動かされるだけであり、凸部が
分からなくなる程大きく変形させられることはなく、面
仕上げ工程で凸部の先端面が全周に亘って確実に塑性変
形させられて精度出しされる。
【0013】第3発明では、鍛造加工により有底穴を形
成した後、その有底穴の底部を抜きパンチで打ち抜いて
貫通穴を形成する場合に、抜きパンチの挿入側と反対側
からバニシ工具を押し込んで貫通穴内周面をバニシ仕上
げするようになっているため、抜きパンチで打ち抜く際
に形成されたバリがバニシ仕上げによって押し潰され、
高い面精度(面粗さなど)が得られる。特に、抜きパン
チの挿入側と反対側からバニシ工具を押し込むため、バ
リが押し戻されるように内周面の破断部位、すなわち抜
きパンチで破断された有底穴の底部部分に押圧され、一
層高い面精度が得られる。すなわち、抜きパンチと同じ
方向からバニシ工具を押し込むと、バリが更に引き延ば
され、有底穴加工で形成された有底穴の内周面に押し着
けられるだけで、その部分が肉盛りされた状態になり、
必ずしも高い面精度が得られないのである。バリは、金
属組織が抜きパンチによって引き千切られたものである
ため、その引張方向すなわち抜きパンチの挿入方向と同
じ方向へバニシ工具を移動させても、バリが完全に取り
除かれることはなく、内周面に圧着されてしまうのであ
る。
【0014】第4発明は、第2発明および第3発明の両
方の要件を具備するものであり、端面に設けられた凸部
の先端面が高い面精度(軸心に対する直角度や平面度な
ど)で形成されるとともに、貫通穴の内周面が高い面精
度(面粗さなど)で形成される。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明は、例えばヘリカル歯車等
の歯車粗材として用いられる円筒状部品の製造に好適に
適用されるが、歯車粗材以外の円筒状部品の製造にも適
用され得ることは勿論、第1発明については円柱形状な
ど円筒状以外の部品にも適用され得る。
【0016】端面に設けられる凸部の先端面は、一般的
には中心線に対して直角な平坦面である場合が多いが、
中心線に対して直角な平面から所定角度だけ傾斜してい
ても良いなど、部品の使用形態などに応じて適宜設定さ
れる。
【0017】第2発明では、貫通穴を形成する前に凸部
を設け、貫通穴を形成した後に凸部の先端面の精度出し
を行うようになっているが、第1発明の実施に際して
は、貫通穴を形成した後に鍛造加工(圧印加工など)或
いはその他の加工によって凸部を設けるとともに、その
後で凸部を圧縮して先端面の精度出しを行うようにして
も良い。第1発明では、必ずしも円環形状の凸部を設け
る必要はなく、中心部に円柱形状の凸部を設けるように
しても良い。
【0018】凸部は何れか一方の端面だけでも良いが、
その後の取扱いの容易性から両端面に設けることが望ま
しい。また、凸部は製品状態(円筒状の部品)において
端面の一部、すなわち円環形状の端面の内周側、外周
側、或いはその中間位置に設けられるが、例えば外歯の
歯車粗材として用いる場合には、歯と関係のない内周側
部分に設けることが望ましく、内歯の歯車粗材として用
いる場合には、歯と関係のない外周側部分に設けること
が望ましいなど、その後の使用形態などに応じて適宜定
められる。
【0019】第1中間品製造工程は、例えば(a) 外径寸
法が前記部品の外径より小さい円柱状粗材を丸棒材から
切り出す切出し工程と、(b) 外径寸法が部品の外径と略
等しく且つ軸方向長さが部品の軸方向長さより短くなる
ように、前記円柱状粗材を軸方向にすえ込み鍛造するす
え込み鍛造工程と、(c) その後に圧印加工などで端面に
凸部を形成する圧印鍛造工程とを有することが望まし
い。すなわち、外径寸法が前記部品の外径と略等しく且
つ軸方向長さがその部品の軸方向長さより短い円柱形状
を成している円柱状粗材を丸棒材などから切り出して用
意し、その円柱状粗材の端面に鍛造加工(圧印加工な
ど)によって凸部を形成することも可能であるが、切断
面に歪が存在するとともに、金属組織(メタルフロー)
が切断された切断面に凸部が設けられるため好ましくな
いのである。丸棒材は一般にメタルフローが軸方向に揃
っているため、鍛造加工を行う上で好適に用いられる。
【0020】第2中間品製造工程で第1中間品に設けら
れる有底穴は、第1中間品の両端面から設けることが望
ましいが、何れか一方の端面(凸部が設けられた端面と
は限らない)のみから有底穴を形成するようにしても良
い。第3発明の有底穴加工工程も同様で、貫通穴を形成
すべき部分の両側から有底穴を形成することが望ましい
が、一方の面のみから有底穴を形成するようにしても良
い。また、この第3発明の有底穴加工工程においても、
精度の高い貫通穴を形成する上で外周面を拘束して有底
穴を鍛造加工することが望ましいが、外周面の拘束は必
ずしも必須の要件ではない。
【0021】凸部の先端を圧縮鍛造などで圧縮して精度
出しする際には、部品の外周面や内周面の変形を防止す
るために拘束ダイスなどで拘束しておくことが望ましい
が、凸部の圧縮変形量が少ない場合や、凸部の形成位置
が端面の内外周の中間位置である場合など、凸部の圧縮
による塑性変形で外周面や内周面が変形する恐れがない
場合は、必ずしもそれ等の面を拘束する必要はない。第
1発明、第2発明、第4発明の「変形を防止しつつ」と
は、圧縮鍛造に伴って変形する場合は拘束ダイスなどで
拘束して変形を防止するが、圧縮鍛造時に変形する恐れ
がない場合は、必ずしも特別な拘束手段を設ける必要は
なく、変形しないように必要に応じて拘束手段が設けら
れれば良いという趣旨である。
【0022】第4発明の面仕上げ工程では、例えばバニ
シ工具を貫通穴内に押し込んでバニシ仕上げするととも
に、そのバニシ工具で内周面を拘束しつつ軸方向から圧
縮することにより、凸部の先端面の精度出しを1回のプ
レス工程で行うことが望ましいが、バニシ工具による貫
通穴のバニシ仕上げと凸部先端面の精度出しとを異なる
プレス工程で行うようにしても良い。バニシ工具による
内周面の拘束は、特に端面の内周側部分に凸部を形成し
た場合に有効である。
【0023】以下、本発明の一実施例を図面を参照しつ
つ詳細に説明する。図1は、本発明方法に従って円筒状
部品10を製造する際の手順を説明する図である。円筒
状部品10は、中心部に断面円形の貫通穴12を有する
金属製の円筒状の部品で、円環形状を成す両端面14、
16には、それぞれ内周側に軸方向へ突き出す円環形状
の凸部14a、16aが設けられているとともに、その
凸部14a、16aの先端面が中心線に対して直角な平
坦面とされている。この円筒状部品10は、ヘリカル歯
車等の外歯歯車の粗材で、後工程において凸部14a、
16aよりも外周側の部分に切削加工により歯が形成さ
れるが、この切削加工は凸部14aまたは16aの先端
面を基準面として行われる。図1の各図(a) 〜(f) の一
点鎖線は、何れも中心線を表しており、中心線よりも左
側半分は断面図である。
【0024】図1の(a) は切出し工程で、目的とする円
筒状部品10の外径寸法より小さい外径寸法の丸棒材を
所定の長さ寸法で切断して円柱状粗材20を用意する。
丸棒材は引抜き加工などによって得られたもので、メタ
ルフローが軸方向に揃っており、円柱状粗材20も同様
であるが、両端面22、24には切断時の歪が残ってい
る。本実施例では、プレスのせん断加工によって切断す
るようになっており、せん断による歪が存在する。
【0025】図1の(b) はすえ込み鍛造工程で、前記円
柱状粗材20を軸方向にすえ込み鍛造することにより、
外径寸法が円筒状部品10の外径と略等しく且つ軸方向
長さが円筒状部品10の軸方向長さより短い略円柱形状
の中間品30を製造する。図2および図3の鍛造装置3
2は、図1(b) のすえ込み鍛造を行う鍛造装置の一例
で、図2は、円柱状粗材20が図示しない搬送装置によ
り下部ダイス34上に略垂直に載置され、押えパンチ3
6で位置決めされた状態である。押えパンチ36は、ス
プリング38によって下方へ付勢されており、このスプ
リング38の付勢力に従って円柱状粗材20を下部ダイ
ス34上に位置決め保持する一方、上型40が下降させ
られるのに伴って収容穴42内に相対的に押し込まれ、
摺動部材44が上側移動端に達することにより、押えパ
ンチ36の下端面は成形パンチ46の成形面(下端面)
と略一致させられる。そして、その状態で更に上型40
が下降させられると、図3に示すように円柱状粗材20
は上記押えパンチ36、成形パンチ46、下部ダイス3
4、および下部ダイス34上に配設されたリングダイス
48によって囲まれた略密閉した空間内において軸方向
に圧縮され、中間品30とされる。リングダイス48の
内径寸法は円筒状部品10の外径寸法と略等しい。な
お、下死点において成形パンチ46とリングダイス48
との間には僅かな隙間が存在するとともに、下部ダイス
34の中心部にはノックアウトピン50が配設されてい
る。
【0026】このようにすえ込み鍛造が行われることに
より、切断時に生じた歪が是正され、軸心まわりの重量
バランスが改善される。また、リングダイス48の内壁
面の下部は、径寸法が漸減するように傾斜面(テーパ
面)が設けられており、中間品30の一方の端部52側
の外周面54は、その傾斜面に対応して端部52に近づ
くに従って僅かに小径となるテーパ面とされている。
【0027】図1の(c) は圧印鍛造工程で、中間品30
の両端面に圧印加工が施されることにより、前記貫通穴
12よりも外側になる部分の一部、具体的には前記凸部
14a、16aに対応するように貫通穴12に連続する
内周側の部分に、軸方向へ突き出す円環形状の凸部5
6、58が中心線と略同心に設けられた中間品60が製
造される。凸部56、58は、幅寸法および突出寸法が
それぞれ等しい略同一形状で、突出寸法は約0.55m
mである。図4および図5の鍛造装置62は、図1(c)
の圧印鍛造を行う鍛造装置の一例で、図4は、中間品3
0が図示しない搬送装置によりダイス64内に配置され
るとともに、押えパンチ66で位置決めされた状態であ
り、図5はダイス64およびパンチ68により圧印鍛造
が行われ、凸部56、58を有する中間品60に成形さ
れた状態である。中間品30は、前記端部52側、すな
わちテーパ形状の外周面54が形成された側が上になる
ように上下反転した姿勢で配置され、図5に示すように
パンチ68によって押圧される際に、ダイス64の開口
部とパンチ68との間から粗材が溢れ出すことが防止さ
れる。
【0028】押えパンチ66は、スプリング70によっ
て下方へ付勢されており、このスプリング70の付勢力
に従って中間品30を位置決め固定する一方、上型72
が下降させられるのに伴って収容穴74内に相対的に押
し込まれ、摺動部材76が上側移動端に達することによ
り、押えパンチ66の下端面は第1リングパンチ78の
下端面と略一致させられる。押えパンチ66は、前記貫
通穴12の内径すなわち凸部56の内径と略等しい外径
寸法で、第1リングパンチ78の内径寸法は凸部56の
外径寸法と略等しく、それ等の間には、下端面が凸部5
6の突出寸法だけ凹むように第2リングパンチ80が配
設されている。これ等の押えパンチ66、第1リングパ
ンチ78、第2リングパンチ80によってパンチ68が
構成されている。
【0029】前記ダイス64は、ノックアウトピン8
2、第1リングダイス84、第2リングダイス86、お
よび外周面拘束ダイス88から構成されている。ノック
アウトピン82は、前記貫通穴12の内径すなわち凸部
58の内径と略等しい外径寸法で、第1リングダイス8
4の内径寸法は凸部58の外径寸法と略等しく、それ等
の間の第2リングダイス86は、上端面が凸部58の突
出寸法だけ凹むように配設されている。また、外周面拘
束ダイス88は、第1リングダイス84上に配設されて
いるとともに、その内径寸法は円筒状部品10の外径寸
法、すなわち中間品30の外径寸法と略等しく、中間品
30を同心に位置決めするとともに外周面を拘束した状
態で圧印鍛造が行われる。
【0030】本実施例では、上記図1(a) の切出し工
程、図1(b) のすえ込み鍛造工程、および図1(c) の圧
印鍛造工程が、第2発明、第4発明の第1中間品製造工
程に相当し、中間品60は第1中間品に相当する。
【0031】図1の(d) は押出し鍛造工程で、中間品6
0の外周面60fを拘束しつつ両端面の中心部、すなわ
ち前記凸部56、58の内側部分に貫通穴12と等しい
径寸法の有底穴90、92を形成することにより、軸方
向長さが前記円筒状部品10の軸方向長さと略等しい中
間品94が製造される。図6の鍛造装置96は、図1
(d) の押出し鍛造を行う鍛造装置の一例で、パンチ98
およびダイス100により中間品60に押出し鍛造が行
われ、有底穴90、92を有する中間品94に成形され
た状態である。図1(d) の押出し鍛造工程は、第2発
明、第4発明の第2中間品製造工程で、第3発明の有底
穴加工工程に相当し、中間品94は第2中間品に相当す
る。
【0032】上記パンチ98は、貫通穴12と略等しい
外径の中心パンチ102と、その外周側に配設されたリ
ングパンチ104とから成り、リングパンチ104の内
周側には凸部56に対応する凹みが設けられて、中間品
60の凸部56が略そのままの形状で維持されるように
なっている。中心パンチ102は、中間品60における
凸部56の突出寸法より大きく突き出しており、これに
より有底穴90が形成される。ダイス100は、貫通穴
12と等しい外径のノックアウトピン106、その外周
側に配設された幅寸法が凸部58の幅寸法と等しいリン
グダイス108、および内径寸法が円筒状部品10の外
径寸法すなわち中間品60の外径寸法と等しい外周面拘
束ダイス110から構成されている。ノックアウトピン
106は、リングダイス108の上端面から凸部58の
突出寸法よもり十分に大きく上方へ突き出しており、パ
ンチ98が下降させられて中間品60がノックアウトピ
ン106に押圧されることにより、ノックアウトピン1
06が中間品60に食い込み、その部分の粗材がノック
アウトピン106と外周面拘束ダイス110との間の環
状空間へ流動させられることにより、有底穴90より深
い有底穴92が形成されるとともに、軸方向長さが円筒
状部品10の軸方向長さと略等しい中間品94が得られ
る。有底穴90部分の粗材が軸方向の下方へ流動させら
れるが、外周面拘束ダイス110によって中間品60の
外径寸法が維持されるため、凸部58およびそれより外
側の端面は単に軸方向の下方へ押し動かされるだけで、
凸部58は中間品60の時の形状が略そのまま維持され
る。また、中間品60は外周面拘束ダイス110内に挿
入されることにより同心に位置決め保持される。成形さ
れた中間品94の下端部、厳密には凸部58と、リング
ダイス108の上端面との間には僅かな隙間が残るよう
になっている。
【0033】図1の(e) は打抜き工程で、中間品94の
一方の有底穴92内に抜きパンチを挿入することによ
り、有底穴90、92の間に存在する底部112を打ち
抜いて前記貫通穴12を形成し、円筒状の中間品114
を製造する。図7のプレス機械116は、図1(e) の打
抜き加工(ピアス加工)を行うプレス機械の一例で、円
筒状の押えパンチ118および円柱状の抜きパンチ12
0により中間品94の底部112を打ち抜いて貫通穴1
2を有する中間品114とする。この図1(e) の打抜き
工程は、第2発明、第4発明の第3中間品製造工程で、
第3発明の打抜き工程に相当し、中間品114は第3中
間品に相当する。
【0034】上記押えパンチ118の下端面は、外径寸
法が中間品94の外径と同じか僅かに小さいとともに、
内径寸法が凸部56の内径寸法と同じか僅かに大きく、
且つ凸部56に対応する凹部が設けられており、凸部5
6の形状を維持するようになっている。抜きパンチ12
0の上端面は、外径寸法が有底穴92の内径より僅かに
小さいとともに、その外周縁部にせん断刃が設けられて
おり、押えパンチ118によって中間品94が下方へ押
圧されることにより、抜きパンチ120が相対的に有底
穴92内に挿入され、せん断刃によって底部112を上
方へ打ち抜く。抜きパンチ120の周囲には、中間品9
4の外径と略等しい内径寸法の位置決めダイス122が
同心に配設されており、中間品94を同心に位置決めす
るようになっている。また、打ち抜かれた底部112
は、打抜き加工が繰り返されるのに伴って新たな底部1
12が上方へ打ち抜かれることにより、押えパンチ11
8の円筒内を順次上方へ押し上げられ、排出穴124か
ら外部へ排出される。
【0035】ここで、中間品114の貫通穴12の内周
面には、底部112が存在した部分に微小な段差126
が残っている。図9の(a) は、中間品114の断面のメ
タルフローFを簡略して示す図で、メタルフローFは底
部112部分で圧縮され、上記打抜き加工で底部112
が打ち抜かれることにより破断されるとともに、そのメ
タルフローFの破断部がバリとして貫通穴12内に残っ
て段差126になる。図9の(b) は、その段差(バリ)
126付近を拡大した図で、底部112が抜きパンチ1
20によって上方へ打ち抜かれる際にメタルフローFが
引き千切られ、上方へ傾斜した状態で残存する。
【0036】図1の(f) は面仕上げ工程で、前記抜きパ
ンチ120の挿入側と反対側からバニシ工具を前記貫通
穴12内に押し込んで、その貫通穴12の内周面をバニ
シ仕上げするとともに、中間品114の外周面および内
周面を拘束しつつその中間品114を軸方向から圧縮し
て前記凸部56、58の先端面を所定形状に精度出しす
る。図8の鍛造装置130は、図1(f) の面仕上げを行
う鍛造装置の一例で、ダイス132内に凸部56側が下
向きになるように上下反転して配設された中間品114
が、円筒状の押えパンチ134によって下方へ押圧され
ることにより、円柱状のバニシ工具136が凸部56側
から貫通穴12内に押し込まれ、その貫通穴12の内周
面がバニシ仕上げされるとともに、そのバニシ工具13
6で内周面を拘束しつつ外周面拘束ダイス138で外周
面を拘束した状態で軸方向から圧縮することにより、両
端面の凸部56、58の先端面の精度出しが1回のプレ
ス工程で行われ、目的とする円筒状部品10が得られ
る。この図1(f) の面仕上げ工程は、第2発明、第3発
明、第4発明の面仕上げ工程である。
【0037】上記押えパンチ134の下端面は、外径寸
法が中間品114の外径と略同じで、内径寸法が有底穴
12の内径と略同じで、且つ凸部58の突出寸法より僅
かに小さい深さの凹部が凸部58に対応して内周側に設
けられており、中間品114を下方へ押圧して圧縮する
ことにより凸部58の先端が塑性変形させられ、押えパ
ンチ134の下端面に対応する形状の凸部14aが鍛造
成形される。凸部14aの突出寸法は約0.50mm
で、凸部58に比較して0.05mm程度圧縮される。
バニシ工具136は、外径寸法が貫通穴12の内径と略
等しく、貫通穴12内に押し込まれることにより内周面
をバニシ仕上げするとともに、その貫通穴12内に押し
込まれた状態で軸方向から圧縮鍛造が行われる際には、
中間品114の内周面を拘束する。バニシ工具136の
周囲には、内径寸法が凸部56の外径寸法と略等しい第
1リングダイス140が配設されているとともに、それ
等の間には、上端面が凸部56の突出寸法より小さい所
定寸法だけ第1リングダイス140より低くなるように
第2リングダイス142が配設されており、押えパンチ
134によって中間品114が下方へ押圧されると、凸
部56の先端が第2リングダイス142に当接させられ
て塑性変形させられ、第2リングダイス142の先端面
形状に対応する先端面を有する凸部16aが鍛造成形さ
れる。また、外周面拘束ダイス138は、第1リングダ
イス140上に配設されているとともに、その内径寸法
は円筒状部品10の外径寸法、すなわち中間品114の
外径寸法と等しく、中間品114を同心に位置決めする
とともに外周面を拘束した状態で圧縮鍛造が行われる。
【0038】ここで、バニシ工具136は前記抜きパン
チ120の挿入側と反対側、すなわち凸部56を有する
端部側で、前記図9の(b) では上方側から下方へ向かっ
て貫通穴12内に押し込まれるため、バリが押し戻され
るように内周面の破断部位、すなわち抜きパンチ120
で破断された底部112の切断部位に押圧され、段差1
26が良好に解消して高い面精度(面粗さ)が得られ
る。すなわち、抜きパンチ120と同じ方向(図9(b)
の下側)からバニシ工具136を押し込むと、バリが更
に上方へ引き延ばされ、貫通穴12(厳密には有底穴9
0部分)の内周面に押し着けられるだけで、その部分が
肉盛りされた状態になり、必ずしも高い面精度が得られ
ないのである。バリは、メタルフローFが抜きパンチ1
20によって引き千切られたものであるため、その引張
方向すなわち抜きパンチ120の挿入方向と同じ方向へ
バニシ工具136を移動させても、バリが完全に取り除
かれることはなく、内周面に圧着されてしまうのであ
る。
【0039】一方、押えパンチ134と第2リングダイ
ス142との間で中間品114が圧縮鍛造された状態、
すなわち円筒状部品10に成形された状態において、そ
の円筒状粗材10と第1リングダイス140の上端面と
の間には図10に示すように僅かな隙間が残るようにな
っており、外周面および内周面の拘束に拘らず凸部56
の先端部が全周に亘って確実に塑性変形させられ、第2
リングダイス142の上端面に対応する面形状に高い精
度で成形される。従って、円筒状部品10の両端面1
4、16の凸部14a、16aの先端面は、何れも図1
(f) の面仕上げ工程の圧縮鍛造で高い面精度に精度出し
され、本実施例では中心線に対して直角な平坦面に高い
精度で成形される。第2リングダイス142の上端面お
よび押えパンチ134の下端面の凹部は、何れも中心線
に対して直角な平坦面にて構成されている。また、この
ように隙間が存在することから、鍛造加圧力が低くて済
むとともに優れた型寿命が得られる。なお、凸部16a
の突出寸法も約0.50mmで、凸部56に比較して
0.05mm程度圧縮されるが、この圧縮寸法は凸部5
6、58の全周における突出寸法のばらつきなどを考慮
して、全周に亘って圧縮鍛造が行われるように適宜定め
られる。また、押えパンチ134の下端面の外周側部分
(凹部以外の部分)と円筒状部品10との間に隙間が形
成されても良い。
【0040】このように本実施例の円筒状部品10は鍛
造加工(図1の(b) 、(c) 、(d) 、(f) )を主体とする
加工で製造されるため、材料歩留りが優れているととも
に、両端部から外周部にかけてメタルフローFが繋がっ
ているため、特に外周部側において優れた機械的特性が
得られる。
【0041】また、中間品60の段階で圧印鍛造(図1
(c) )により両端面に軸方向へ突き出す凸部56、58
を形成し、貫通穴12を形成した後に面仕上げ工程(図
1(f) )で軸方向から圧縮して、その凸部56、58の
先端部を塑性変形させて精度出しするようになっている
ため、凸部14a、16aの先端面の面精度(軸心に対
する直角度や平面度)が高く、その凸部14a、16a
の先端面を基準面として後工程の歯切り加工などを高い
精度で行うことができる。特に、上記凸部56、58は
円柱形状の段階で形成されるため、貫通穴12を空けた
後で凸部56、58を形成する場合に比較して、型構造
が簡単に構成される。
【0042】また、押出し鍛造工程(図1(d) )で有底
穴90、92を形成した後、その有底穴90、92の底
部112を抜きパンチ120で打ち抜いて貫通穴12を
形成し(図1(e) )、その後、抜きパンチ120の挿入
側と反対側からバニシ工具136を押し込んで貫通穴1
2の内周面をバニシ仕上げする(図1(f) )ようになっ
ているため、抜きパンチ120で打ち抜く際に形成され
たバリがバニシ仕上げによって押し潰され、高い面精度
(面粗さ)が得られる。このため、特に切削加工などの
仕上げ加工を必要とすることなく、円筒状部品10を歯
車粗材としてそのまま用いることが可能である。
【0043】以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳
細に説明したが、これはあくまでも一実施形態であり、
本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更,改良を加
えた態様で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法に従って円筒状部品を製造する際の
製造工程の一例を説明する図である。
【図2】図1の(b) のすえ込み鍛造工程で使用される鍛
造装置の一例を示す断面図で、ワークが位置決めされた
状態である。
【図3】図2の鍛造装置によってワークにすえ込み鍛造
が行われた状態である。
【図4】図1の(c) の圧印鍛造工程で使用される鍛造装
置の一例を示す断面図で、ワークが位置決めされた状態
である。
【図5】図4の鍛造装置によってワークに圧印鍛造が行
われた状態である。
【図6】図1の(d) の押出し鍛造工程で使用される鍛造
装置の一例を示す断面図で、ワークに押出し鍛造が行わ
れた状態である。
【図7】図1の(e) の打抜き工程で使用されるプレス機
械の一例を示す断面図で、ワークに打抜き加工が行われ
た状態である。
【図8】図1の(f) の面仕上げ工程で使用される鍛造装
置の一例を示す断面図で、ワークにバニシ仕上げおよび
圧縮鍛造が行われた状態である。
【図9】図1の(e) の打抜き工程で得られた中間品のメ
タルフローFおよび打抜きに伴って生じるバリを説明す
る図である。
【図10】図8の鍛造装置の成形時(下死点)に生じる
隙間を説明する断面図である。
【図11】鍛造加工を主体とする加工で円筒状部品を製
造する際の製造工程の比較例を説明する図である。
【符号の説明】
10:円筒状部品 12:貫通穴 14a、16a:凸部 56、58:凸部 60:中間品(第1中間品) 90、92:有底穴 94:中間品(第2中間品) 112:底部 114:中間品(第3中間品) 120:抜きパンチ 136:バニシ工具
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3C058 AA01 AA09 AA12 AA14 AA16 AB04 BA05 BB04 CA02 CB01 CB05 4E087 AA08 CA14 CA33 DA05 DB01 EC02 EC13 EC19 EC38 EC39 EE02 HA04

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸方向の少なくとも一方の端面が基準面
    として使用される金属製の部品の製造方法であって、 前記端面または該端面となる部分に前記軸方向へ突き出
    す凸部を形成し、その後、該軸方向の端面以外の面の変
    形を防止しつつ該軸方向から圧縮して、該凸部の先端面
    を前記基準面として使用できるように精度出しすること
    を特徴とする部品の製造方法。
  2. 【請求項2】 中心部に断面円形の貫通穴を有する金属
    製の円筒状の部品を製造する方法であって、 所定の粗材に鍛造加工を施すことにより、外径寸法が前
    記部品の外径と略等しく且つ軸方向長さが該部品の軸方
    向長さより短い円柱形状を成しているとともに、軸方向
    の少なくとも一方の端面であって前記貫通穴より外側に
    なる部分の一部に、軸方向へ突き出す円環形状の凸部が
    該円柱形状の中心線と略同心に設けられている第1中間
    品を製造する第1中間品製造工程と、 該第1中間品の外周面を拘束しつつ該第1中間品の中心
    部に前記貫通穴と略等しい径寸法の有底穴を鍛造加工に
    よって形成することにより、軸方向長さが前記部品の軸
    方向長さと略等しい第2中間品を製造する第2中間品製
    造工程と、 該第2中間品の前記有底穴の底部を打ち抜いて前記貫通
    穴を形成し、円筒状の第3中間品を製造する第3中間品
    製造工程と、 該第3中間品の外周面および内周面の変形を防止しつつ
    該第3中間品を軸方向から圧縮し、前記円環形状の凸部
    の先端面を所定形状に精度出しする面仕上げ工程とを有
    することを特徴とする部品の製造方法。
  3. 【請求項3】 断面円形の貫通穴を有する金属製の部品
    を製造する方法であって、 所定の粗材に前記貫通穴と略等しい径寸法の有底穴を鍛
    造加工によって形成する有底穴加工工程と、 抜きパンチを前記有底穴内に挿入して底部を打ち抜き、
    前記貫通穴を形成する打抜き工程と、 前記抜きパンチの挿入側と反対側からバニシ工具を前記
    貫通穴内に押し込んで、該貫通穴の内周面をバニシ仕上
    げする面仕上げ工程と を有することを特徴とする部品の製造方法。
  4. 【請求項4】 中心部に断面円形の貫通穴を有する金属
    製の円筒状の部品を製造する方法であって、 所定の粗材に鍛造加工を施すことにより、外径寸法が前
    記部品の外径と略等しく且つ軸方向長さが該部品の軸方
    向長さより短い円柱形状を成しているとともに、軸方向
    の少なくとも一方の端面であって前記貫通穴より外側に
    なる部分の一部に、軸方向へ突き出す円環形状の凸部が
    該円柱形状の中心線と略同心に設けられている第1中間
    品を製造する第1中間品製造工程と、 該第1中間品の外周面を拘束しつつ該第1中間品の中心
    部に前記貫通穴と略等しい径寸法の有底穴を鍛造加工に
    よって形成することにより、軸方向長さが前記部品の軸
    方向長さと略等しい第2中間品を製造する第2中間品製
    造工程と、 該第2中間品の前記有底穴内に抜きパンチを挿入するこ
    とにより、該有底穴の底部を打ち抜いて前記貫通穴を形
    成し、円筒状の第3中間品を製造する第3中間品製造工
    程と、 該第3中間品の外周面および内周面の変形を防止しつつ
    該第3中間品を軸方向から圧縮し、前記円環形状の凸部
    の先端面を所定形状に精度出しするとともに、前記抜き
    パンチの挿入側と反対側からバニシ工具を前記貫通穴内
    に押し込んで、該貫通穴の内周面をバニシ仕上げする面
    仕上げ工程とを有することを特徴とする部品の製造方
    法。
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