JP4662265B2 - 筒状部品の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、金属板材の一方面側から押圧して形成した筒状部を金属板材から切り離すことにより筒状部品を得る、筒状部品の製造方法に関する。
従来、金属板材を用いて筒状部品を得る製法として、金属板材を曲げ加工して筒状にしたり、薄肉の金属板材を巻回して筒状にしたり、といった製法が広く用いられている。このような製法では、得られた筒状部品には継ぎ目ができてしまう。また、曲げ加工や巻回しの過程において応力を生じやすく、このために筒状部品に変形を生じて真円度を損ねやすい、といった問題があった。
これらの問題に対し、得られた筒状部品に継ぎ目がなく、真円度を得やすい筒状部品の形成手段が提案されている。例えば特許文献1では、小孔を穿設した板材の一方面から押圧工具で押圧し、その小孔と同心の凹陥部を形成しつつ凹陥部の肉量を押圧工具の先端中央方向から先端方向に移行させて筒状部を突出させて形成し、この後に板材から筒状部を切り離して筒状部品を得る、といった形成手段が提案されている。このような形成手段によれば、筒状部品を製造するにおいて、生産効率が良く、生産コストも抑制できる。
しかしながら、上述のように押圧工具で板材を押圧する筒状部品の形成手段では、板材を押圧したときに筒状部品の角部にダレ(以下、角部ダレという)を生じてしまうことがある。角部ダレは筒状部品の寸法形状を損ねるものであり、場合によっては、この筒状部品を用いた機械装置等の性能を損ねてしまうこともある。なお、従来、角部ダレを生じ難い筒状部品の形成手段として、例えば特許文献2に開示され、強固な金型や専用のプレス加工装置を必要とするコイニング加工がある。しかしながら、コイニング加工は生産効率や製造コストの点で量産に不向きである。
この板材を押圧したときの角部ダレの発生に対し、例えば特許文献3では以下のような形成手段を提案している。まず、板材の一方面側から押圧工具で押圧し、孔を穿設しつつ孔の周縁から径方向外側に向かって板材両面が傾斜した略テーパ状の環状座部を形成する。次いで、この環状座部を押圧し、板材の一方面側に環状の平滑座面を形成しつつ板材の他方面側に孔の周縁部から突出する筒状部を形成する。その後、板材から筒状部を切り離して筒状部品を得る、といった形成手段である。このような形成手段によれば、板材から突出形成させた筒状部の基部の側となる筒状部品の内周角縁部の角部ダレ(特許文献3では肩部ダレと記載)の発生を回避することができる。
特開2000−317543号公報 特開平2−147128号公報 特開2003−181561号公報
上述の特許文献1のような筒状部品の形成手段は、筒状部品の両端の内外周の角縁部に角部ダレを生じやすい。このため、角部ダレが問題となりやすい厚肉の筒状部品の場合には、筒状部品の形成工程とは別の工程で切断加工や研磨加工等を施して角部ダレを除去していた。
また、上述の特許文献3のような筒状部品の形成手段は、板材から突出形成させた筒状部の基部の側となる筒状部品の内周角縁部における角部ダレの発生は回避できる。しかしながら、筒状部品の総ての角縁部において角部ダレの発生を回避できるものではなく、場合によっては、筒状部品の形成工程とは別の工程で角部ダレを除去していた。
あるいは、上述の特許文献2のような、生産効率や製造コストの点で不利なコイニング加工等の形成手段を用いて筒状部品を得ていた。
本発明の目的は、筒状部品の総ての角縁部において角部ダレの発生を回避でき、筒状部品を高精度かつ安価に量産することができる筒状部品の製造方法を提供することである。
本発明は、金属板材の一方面側から押圧して該金属板材の他方面側に突出する筒状部を形成した後、該筒状部をその基部で前記金属板材から切り離して筒状部品を得る、筒状部品の製造方法であって、
(1)前記金属板材に対して前記筒状部の内寸よりも小さい貫通孔を設けた後、
(2)前記金属板材の一方面側から前記貫通孔の周縁部を押圧し、該貫通孔の周縁部の肉量を前記金属板材の他方面側に移行させて筒状に突出する形状を有する前記筒状部を形成し、
(3)次いで、前記金属板材の他方面側から前記筒状部の先端部とそれに連なる内周部とを押圧して前記筒状部の先端部の内周角縁部を形成し、これとともに、
(4)前記金属板材の一方面側から前記筒状部の基部とそれに連なる内周部とを押圧して前記筒状部の基部の内周角縁部を形成し、
(5)次いで、シェービング金型により、前記筒状部の先端部の外周角縁部を形成し、これに続いて前記筒状部の外周部を形成した後、前記筒状部の基部の外周角縁部を形成しつつ前記金属板材から切り離して前記筒状部品を得る、
ことを特徴とする筒状部品の製造方法である。
本発明においては、金属板材に対して前記筒状部を形成した後、前記金属板材の一方面側及び他方面側から前記筒状部の基部及び先端部とそれらに連なる内周部を略同時に押圧し、前記筒状部の基部及び先端部の両方の内周角縁部を形成することが好ましい。
また、金属板材の他方面側から前記筒状部の先端部とそれに連なる内周部とを押圧して前記筒状部の先端部の内周角縁部を形成し、これとともに、前記金属板材の一方面側から前記筒状部の基部とそれに連なる内周部とを押圧して前記筒状部の基部の内周角縁部を形成することにより、筒状部品の両方の内周角縁部をR0.5mm以下に形成することができる。
本発明においては、金属板材として、磁性体である例えば純鉄や珪素鋼を用いることができる。また、得られた筒状部品に対し、さらにバレル研磨処理して筒状部品の両方の外周角縁部をR0.2mm以下に形成することができる。
本発明の筒状部品の製造方法によれば、筒状部品の一連の形成工程内で、筒状部品の総ての角縁部において角部ダレの発生を回避できる。そして、筒状部品の内寸、外寸、軸方向の長さを所望の寸法形状に形成でき、特に筒状部品の外周角縁部は極めて鋭利に形成できる。これにより、筒状部品の一連の形成工程とは別の工程での切断加工や研磨加工等を施すことはなくなり、また、コイニング加工等の生産効率や製造コストの点で量産に不向きな製造方法を適用することもなくなり、高精度の筒状部品を安価に量産できる。
本発明は、金属板材の一方面側から押圧して金属板材の他方面側に突出する筒状部を形成した後、筒状部をその基部で金属板材から切り離して筒状部品を得ることを基本的な動作とする。
本発明における重要な特徴のひとつは、金属板材の他方面側から筒状部の先端部とそれに連なる内周部とを押圧して筒状部の先端部の内周角縁部を形成し、これとともに、金属板材の一方面側から筒状部の基部とそれに連なる内周部とを押圧して筒状部の基部の内周角縁部を形成するという手段を採用したことである。
例えば、筒状部の先端部においては、先端部とそれに連なる内周部とを押圧すると、内周角縁部の近傍にある余剰肉量が内周角縁部の角部及び筒状部の外周部側へ向かって移行され、これにより先端部の内周角縁部を角部ダレなく形成させることができる。本発明においては、このときに筒状部において、内周角縁部及びそれに連なる内周部を外周部よりも先に形成し、この部分に残存する余剰肉量を外周部の側へ移行させておくことが重要となる。これにより、この後に実施するシェービング加工によって筒状部の外周部の側に移行させた余剰肉量を除去し、筒状部は高精度に寸法形状を形成することができる。これは、筒状部の基部においても同様である。
なお、筒状部の基部は、筒状部を切り離すまでは金属板材に続いて筒状部を支持させるために、先端部よりも余剰肉量を多く残しておくことが通常である。このような筒状部の基部において、内周角縁部の近傍にある余剰肉量を先端部と同様に移行させるためには、その押圧力を先端部の場合よりも大きく設定することとなる。このため、筒状部を金属板材から誤って切り離さないよう、より高精度な押圧力調整を要するといった不利な点がある。
上述の筒状部の誤切断を防止するために、本発明においては、まず筒状部の先端部の側から押圧を開始して先端部の内周角縁部を形成した後、そのまま先端部の側から押圧し続けるとともに、基部の側からの押圧を開始して基部の内周角縁部を形成することが好ましい。また、先端部の側から押圧して内周角縁部を形成しながら、基部の側から押圧して内周角縁部の形成を開始することも好ましい。より好ましくは、金属板材の一方面側及び他方面側から筒状部の基部及び先端部とそれらに連なる内周部を略同時に押圧し、筒状部の基部及び先端部の両方の内周角縁部を形成することである。
本発明において、上述とは別の重要な特徴は、上述の手段を用いた後に、シェービング金型により、筒状部の先端部の外周角縁部を形成し、これに続いて筒状部の外周部を形成した後、筒状部の基部の外周角縁部を形成しつつ金属板材から切り離すという手段を採用したことである。
この手段によれば、例えば、筒状部品の外寸に対応する形状を有するシェービング金型を使用し、筒状部の先端部の側から先端部の外周側の余剰肉量にシェービング金型のエッジをくい込ませてシェービングし、余剰肉量を除去することにより、先端部の外周角縁部を角部ダレなく形成することができる。そして、そのまま外周側をシェービングしていくことにより、筒状部の外周部を筒状部品の外寸と同寸法に形成でき、さらに、そのまま筒状部の基部の端面までシェービングすることにより、終には筒状部の基部において筒状部を金属板材から切り離すことができる。
以下、本発明の筒状部品の製造方法について、図1に示す本発明における筒状部品の製造プロセスの一例に基き、例えば図2に示すような筒状部品1(内寸10、外寸11、軸方向の長さ12)の製造方法について、具体的に説明する。なお、例示する筒状部品1は円形断面であるが、楕円形や多角形などの断面を有する筒形状や環形の部品でもよい。
製造プロセス(1)は、図3に示すように、金属板材2に対して筒状部品1の内寸10よりも小さい貫通孔3を設ける工程である。この貫通孔3は、例えばプレス打抜きやボーリング加工等によって穿設すればよい。また、この貫通孔3の大きさや形状は、形成する筒状部品1の内寸10や外寸11、軸方向の長さ12に対応させて選定すればよい。この貫通孔3は、特に筒状部品1の内寸10と軸方向の長さ12との寸法比に係り、例えば、同じ内寸10とした場合の筒状部品1の軸方向の長さ12は、貫通孔3を小さくすると長くすることができ、大きくすると短くすることができる。
製造プロセス(2)は、図4に示すように、金属板材2の一方面側から貫通孔3の周縁部3aを押圧し、貫通孔3の周縁部3aの肉量を金属板材2の他方面側に移行させて筒状に突出する形状を有する筒状部4を形成する工程である。
具体的には、例えば、押圧工具14等を装着し、筒状部4に対応する形状を有する筒状部形成用金型13を配置したプレス成形機等を使用する。そして、上述の貫通孔3に対して金属板材2の一方面側に押圧工具14を配置し、他方面側にこの押圧工具14と対抗するように筒状部形成用金型13を配置する。このような構成において、押圧工具14により貫通孔3の周縁部3aを押圧し、貫通孔3の周縁部3aの肉量を筒状部形成用金型13内に移行させる。これにより、筒状部品1の内寸10に対応する内寸を有する筒状部4を形成することができる。また、筒状部4の内周面をより高精度に仕上げるために、筒状部4の内周面に対し、さらにボーリング加工やシェービング加工等を施してもよい。
上述の押圧工具14は、例えばポンチであって、その外寸は、筒状部品1の内寸10に対応する寸法とするのがよい。これにより、筒状部4の内寸を筒状部品1の内寸10と同寸法に形成することができる。また、上述の筒状部形成用金型13内の寸法は、この後に施すシェービング加工をより円滑にできる余剰肉量を確保するため、筒状部品1の外寸11よりも大きくするのがよい。これにより、後に施すシェービング加工により筒状部4の先端部4aの外周角縁部6aを形成するにおいて、外周角縁部6aを鋭利に形成することができる。また、上述の押圧工具14の外寸や筒状部形成用金型13内の寸法を変更した数種類の押圧工具14や筒状部形成用金型13を準備し、これらを用いて繰り返し押圧することも好ましい。これにより、押圧して塑性変形させる途中にクラックや割れが発生することを防止できる。
製造プロセス(3)は、図5〜図6に示すように、金属板材2の他方面側から筒状部4の先端部4aとそれに連なる内周部とを押圧し、筒状部4の先端部4aの内周角縁部5aを形成する工程である。また、製造プロセス(4)は、金属板材2の一方面側から筒状部4の基部4bとそれに連なる内周部とを押圧し、筒状部4の基部4bの内周角縁部5bを形成する工程である。本発明においては、上述したように製造プロセス(3)(4)は重要である。
これらの事例では、押圧するための手段として、例えばプレス成形機(図示せず)を使用し、これに押圧工具として例えば段付押圧工具15、16を装着して用いている。
図5に示す事例は、まず、図5(a)に示すように、段付押圧工具15を用いて筒状部4の先端部4aの側から押圧を開始し、これにより先端部4aの内周角縁部5aを形成する。このとき、筒状部4の外周部側は特に押圧されておらず、筒状部4の内周角縁部5aにある余剰肉量を筒状部4の外周部側に容易に移行することができる。次いで、この後も段付押圧工具15による先端部4aの側からの押圧をそのまま続けた状態で、図5(b)に示すように、段付押圧工具16を用いて基部4bの側からの押圧を開始し、これにより基部4bの内周角縁部5bを形成する。このような手段で押圧することにより、段付押圧工具15、16を協働させて押圧することができ、押圧力を従来よりも小さくすることができる。そして、筒状部4を誤切断することなく、内周角縁部5a、5bを角部ダレなく形成することができる。
上述の製造プロセス(3)(4)において用いる段付押圧工具15、16等の角部15a、16aは、筒状部品1において所望する内周角縁部の寸法形状に対応する寸法形状とするのがよい。これにより、段付押圧工具15、16の角部15a、16aの寸法形状が筒状部4の内周角縁部5a、5bに転写され、筒状部4のの内周角縁部5a、5bを、そのまま筒状部品1において所望する内周角縁部として形成することができる。例えば、筒状部品1の内周角縁部の寸法形状をR0.5mm以下に所望する場合には、段付押圧工具15、16の角部15a、16aの寸法をR0.5mm以下とし、これを転写させて筒状部4の内周角縁部5a、5bの寸法形状をR0.5mm以下に形成させるのである。
また、上述した事例とは別のより好ましい事例としては、金属板材2の一方面側及び他方面側から筒状部4の基部4b及び先端部4aとそれらに連なる内周部を、例えば図6(b)に示すように、筒状部4の内周角縁部5a,5bを形成する初期から略同時に押圧し、筒状部4の基部4b及び先端部4aの両方の内周角縁部5a,5bを形成することである。この手段の場合には、両方の内周角縁部5a,5bの形成開始から段付押圧工具15、16を協働させて押圧することができる。これにより、両方の内周角縁部5a,5bを効率良く押圧でき、角部ダレなく、かつ、上述したふたつの事例の場合よりも高精度の寸法形状を有する内周角縁部5a、5bを形成することができる。
また、上述のより好ましい事例において、図6(a)に示すように、段付押圧工具15により先端部4aの側から押圧して内周角縁部(図6(b)における内周角縁部5a)を形成しながら、その形成途中に図6(b)に示すように、段付押圧工具16により基部4bの側から押圧して内周角縁部5bの形成を開始してもよい。このような手段でも、終には、段付押圧工具15、16を協働させて押圧することとなり、筒状部4を誤切断することなく、内周角縁部5a、5bを角部ダレなく形成することができる。
次いで実施する製造プロセス(5)は、図7に示すように、シェービング金型17により、まず、筒状部4の先端部4aの外周角縁部6aを形成し、これに続いて筒状部4の外周部7を形成した後、筒状部4の基部4bの外周角縁部6bを形成しつつ金属板材2から切り離して筒状部品1を得る工程である。本発明においては、上述したように製造プロセス(5)も重要である。
図7に示す製造プロセス(5)の事例の場合には、例えば、プレス成形機等を使用し、筒状部4の先端部4aの側には筒状部品1の外寸11に対応する形状を有するシェービング金型17を配置する。そして、このシェービング金型17に対向するように、筒状部4の基部4bの側には筒状部品1の内寸10に対応する形状をする当金等のサポート用金型18を配置する。サポート用金型18は、シェービング金型17によって筒状部4に負荷されるシェービング加工のための押圧力を支持し、また、シェービング金型17と協働して金属板材2から筒状部4を切り離すためのエッジを有する切断工具であってもよい。このような構成において、シェービング金型17を押圧し、筒状部4の先端部4aの外周側の余剰肉量にシェービング金型17のエッジ17aをくい込ませてシェービングし、余剰肉量を加工屑8として除去する。これにより、先端部4aの外周角縁部6aを角部ダレなく形成することができる。
次いで、そのままシェービング金型17のエッジ17aで筒状部4の外周側をシェービングしていくことにより、筒状部4の外周部7を筒状部品1の外寸11と同寸法に形成することができる。さらに、そのまま筒状部4の基部4bの端面部18aまでシェービングすることにより、終には図8に示すように、筒状部4の基部4bにおいて筒状部4を金属板材2から切り離すことができる。上述のような手段によれば、シェービング金型17により、筒状部4の先端部4aの外周角縁部6a、筒状部4の外周部7、及び筒状部4の基部4bの外周角縁部6bを連続して形成することができる。
また、上述のような手段で得られた筒状部品に対し、さらにバレル研磨処理等を施すことにより、筒状部品の両方の外周角縁部をR0.2mm以下に成形することもできる。これにより、上述のシェービング加工あるいは切り離しにおいてバリを生じることがあってもバリを除去することができ、寸法形状が良好な筒状部品を得ることができる。
本発明の筒状部品の製造方法においては、筒状部品の一連の形成工程において、例えば順送型プレス成形機を使用することが好ましい。これにより、上述の一連の製造プロセスを連続して実施することができ、筒状部品を効率良く量産できる。
また、本発明においては、磁性体である金属板材、例えば純鉄(0.05mass%以下の低炭素鋼をいう)、珪素鋼(JIS−G2302)、電磁軟鉄(JIS−C2504)、鉄ニッケル合金(JIS−C2531、例えば鉄ニッケル軟質磁性合金であるPBやPC等)、鉄コバルト合金(FeCoVCr合金、CrFeCo合金等)等を用いることができる。特に純鉄や3.0mass%以下の珪素を含む珪素鋼は、他の磁性体に比べて安価で、入手しやすく、塑性加工性も鉄ニッケル合金や鉄コバルト合金と比べて良好であり、用いる金属板材としては好適である。
このような磁性体からなる筒状部品は、磁気シールド部品やヨーク等として広く用いられており、例えば、安価かつ安定供給が求められる自動車のステアリング、アクセルペダル、ブレーキベダル等のセンサ用部品、特に角度センサ用部品として用いることは好適である。また、このような用途に使用される筒状部品としては、角縁部に角部ダレがなく、角縁部の寸法(R寸法)が筒状部品の平均肉厚の50%以下のものが好ましく、これにより磁束漏洩等によるロスを低減できる。例えば、筒状部品の肉厚が1mmの場合は、角縁部の寸法がR0.5mm以下であることが好ましく、より好ましくはR0.3mm以下とすることである。
本発明における筒状部品の製造プロセスの一例である。 本発明における筒状部品の一例である。 本発明における金属板材に対し貫通孔を設けた模式図である。 本発明における金属板材に対し筒状部を形成した模式図である。 本発明における筒状部の内周角縁部を形成する模式図である。 本発明における筒状部の内周角縁部を形成する別の模式図である。 本発明における筒状部の外周部を形成する模式図である。 本発明における筒状部を切り離す模式図である。
符号の説明
1.筒状部品、2.金属板材、3.貫通孔、3a.周縁部、4.筒状部、4a.先端部、4b.基部、5a.内周角縁部、5b.内周角縁部、6a.外周角縁部、6b.外周角縁部、7.外周部、8.加工屑、10.内寸、11.外寸、12.軸方向の長さ、13.筒状部形成用金型、14.押圧工具、15.段付押圧工具、15a.角部、16.段付押圧工具、16a.角部、17.シェービング金型、17a.エッジ、18.サポート用金型、18a.端面部

Claims (5)

  1. 金属板材の一方面側から押圧して該金属板材の他方面側に突出する筒状部を形成した後、該筒状部をその基部で前記金属板材から切り離して筒状部品を得る、筒状部品の製造方法であって、
    (1)前記金属板材に対して前記筒状部の内寸よりも小さい貫通孔を設けた後、
    (2)前記金属板材の一方面側から前記貫通孔の周縁部を押圧し、該貫通孔の周縁部の肉量を前記金属板材の他方面側に移行させて筒状に突出する形状を有する前記筒状部を形成し、
    (3)次いで、前記金属板材の他方面側から前記筒状部の先端部とそれに連なる内周部とを押圧して前記筒状部の先端部の内周角縁部を形成し、これとともに、
    (4)前記金属板材の一方面側から前記筒状部の基部とそれに連なる内周部とを押圧して前記筒状部の基部の内周角縁部を形成し、
    (5)次いで、シェービング金型により、前記筒状部の先端部の外周角縁部を形成し、これに続いて前記筒状部の外周部を形成した後、前記筒状部の基部の外周角縁部を形成しつつ前記金属板材から切り離して前記筒状部品を得る、
    ことを特徴とする筒状部品の製造方法。
  2. 金属板材に対して前記筒状部を形成した後、前記金属板材の一方面側及び他方面側から前記筒状部の基部及び先端部とそれらに連なる内周部を略同時に押圧し、前記筒状部の基部及び先端部の両方の内周角縁部を形成することを特徴とする請求項1に記載の筒状部品の製造方法。
  3. 金属板材の他方面側から前記筒状部の先端部とそれに連なる内周部とを押圧して前記筒状部の先端部の内周角縁部を形成し、これとともに、前記金属板材の一方面側から前記筒状部の基部とそれに連なる内周部とを押圧して前記筒状部の基部の内周角縁部を形成することにより、筒状部品の両方の内周角縁部をR0.5mm以下に形成することを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の筒状部品の製造方法。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の筒状部品の製造方法によって得られた筒状部品に対し、さらにバレル研磨処理して筒状部品の両方の外周角縁部をR0.2mm以下に形成することを特徴とする筒状部品の製造方法。
  5. 純鉄または珪素鋼のいずれかの金属板材を用いることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の筒状部品の製造方法。
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