JP2002143934A - 金 型 - Google Patents
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Abstract
き、絞り製品をサイドカットしても真円な断面形状が得
られる金型を提供する。 【解決手段】 第6絞り工程に用いるパンチ11は、先
端部に形成された第1の外径部11aと、第1の外径部
11aの直径D11より大きな直径D1を有する第2の
外径部11bとでなり、第7絞り工程に用いるパンチ2
1は、先端部に形成された第1の外径部21aと、第1
の外径部21aの直径D21よりも大きな直径D2を有
する第2の外径部21bとでなり、各パンチ11、21
による絞り時に絞り製品33、35の口元部2の内周を
それぞれの第2の外径部11b、21bで整形する。
Description
絞り加工して有底円筒形状の絞り製品を成形する金型の
パンチの構造に関するものである。
加工で成形されるものと、複数の絞り工程を経て成形さ
れるものがあるが、絞り工程の数は、被加工材の材料特
性、材料寸法(厚み等)及び絞り条件(絞り直径に対す
る絞り高さの比率等の条件)から設定される。例えばモ
ータの一部品であるヨークを加工成形するための絞り製
品では、絞り直径に対する絞り高さの比率が大きいため
複数の絞り工程を設定して、板状の被加工材を個々のパ
ンチとダイとで順に絞り加工し、そして、最終の絞り工
程で所定形状の絞り製品を成形している。
成形された従来の絞り製品1には、図3に示すように絞
り製品1の口元部2の内周に膨出部2aが形成されてい
た。この口元部2の内径aは絞り製品1の先端部側の内
径bよりも0.1mm程度小さくなっていて、絞り製品
1の内径が高さ方向でばらついていた。
製品1の先端部のつぶし込み時、側壁のC部とD部が下
方へ引き延ばされて薄くなるものの、A部から矢印方向
に引き込まれた材料の肉が、パンチ3とダイ4との摩擦
抵抗により下方への流動が悪くなってB部で蓄積され、
絞り加工が繰り返し行われる度にその部分が膨らんで形
成されたものである。
と先端部側の内径bの誤差は規格に入っているので、絞
り工程終了の絞り製品1を後のサイドカット工程に流し
ていた。この工程での加工は、図5に示すようにサイド
カットダイ5が挿入された絞り製品1の側壁(3箇所)
をサイドカットパンチ6で打ち抜くものであるが、サイ
ドカット後の絞り製品1の断面形状を三次元測定器で測
定して見るとその断面形状が真円にならずに歪んでい
た。これは、前述したように絞り製品1の内径が高さ方
向でばらついているために、内部に挿入されたサイドカ
ットダイ5との間でガタが生じ、これが原因で変形して
いる。また、このサイドカット加工された絞り製品1内
に一部品を挿入してヨークを製作する場合でも、絞り製
品1の内径が高さ方向でばらついているために部品との
間でガタが生じていた。
ろ絞り工程を経て成形された絞り製品1の口元部2の膨
出部2aによって内径が高さ方向でばらついているため
で、精度の良い絞り加工とはいえなかった。
されたもので、被加工材を絞り加工して絞り製品を成形
しても絞り製品の内径が高さ方向でばらつくことのない
金型を提供することを目的とする。
は、パンチとダイとを備え、前記パンチとダイとで板状
の被加工材を絞り加工してほぼ円筒形状の絞り製品を成
形する金型において、前記パンチは、先端部に形成され
た第1の外径部と、第1の外径部より根本側に形成さ
れ、前記第1の外径部の直径よりも大きな直径を有する
第2の外径部とでなり、前記パンチによる絞り時に絞り
製品の口元部の内周を前記第2の外径部で整形する。
製品を成形するとき、パンチの第2の外径部で絞り製品
の口元部の内周を整形するので、絞り製品の口元部の内
周に形成される膨出部を抑えることができ、加工精度の
よい絞り製品を成形することができる。
程に応じて設けられたパンチとダイとを備え、それぞれ
のパンチとダイとで板状の被加工材を順に絞り加工して
ほぼ円筒形状の絞り製品を成形する金型において、前記
複数の絞り工程のうち後段側の絞り工程に用いられるパ
ンチは、先端部に形成された第1の外径部と、第1の外
径部より根本側に形成され、前記第1の外径部の直径よ
りも大きな直径を有する第2の外径部とでなり、前記パ
ンチによる絞り時に絞り製品の口元部の内周を前記第2
の外径部で整形する。
前段側の絞り工程で絞り加工されて形成された絞り製品
の口元部の膨出部を、後段側の絞り工程において各パン
チの第2の外径部で徐々に整形するので、絞り製品の口
元部の内周の膨出部を抑えることができ、加工精度のよ
い絞り製品を後工程に流すことができる。
は(2)において、前記パンチの第2の外径部の直径
は、前記第1の外径部の直径の5%未満分だけ大きく形
成されている。
の直径を、前述のように第1の外径部の直径より極僅か
に大きく形成したものであるから、絞り製品の口元部の
内周に形成された膨出部を削り取ることなく整形するこ
とができる。
程に応じて設けられたパンチとダイとを備え、それぞれ
のパンチとダイとで板状の被加工材を順に絞り加工して
ほぼ円筒形状の絞り製品を成形する金型において、前記
複数の絞り工程のうち最終絞り工程の少なくとも1工程
手前の絞り工程及びそれ以降の工程から用いられるパン
チは、先端部に形成された第1の外径部と、第1の外径
部より根本側に形成され、前記第1の外径部の直径より
も大きな直径を有する第2の外径部とでなり、前記パン
チによる絞り時に絞り製品の口元部の内周を前記第2の
外径部で整形する。
りも大きな直径を有する第2の外径部を備えたパンチ
を、最終絞り工程の1回のみではなく、最終絞り工程の
少なくとも1工程手前の絞り工程から順に用いるように
しているので、絞り製品の口元部の内周に形成された膨
出部を削り取ることなく徐々に整形することができる。
おいて、最終絞り工程の少なくとも1工程手前の絞り工
程に用いられるパンチは、前記第2の外径部の直径が前
記第1の外径部の直径の5%未満分だけ大きく形成さ
れ、最終絞り工程に用いられるパンチは、前記第2の外
径部の直径が前記第1の外径部の直径の1%未満分だけ
大きく形成されている。
とも1工程手前の絞り工程に用いられるパンチの第2の
外径部の直径と最終絞り工程に用いられるパンチの第2
の外径部の直径が、前記のようにそれぞれの第1の外径
部の直径より極僅かに大きく形成されているだけである
ため、絞り製品の口元部の内周に形成された膨出部を削
り取ることなく徐々に整形することができる。
(5)の何れかにおいて、前記パンチの第2の外径部
は、前記第1の外径部の先端面から絞り深さのほぼ70
%〜95%の位置より根本側に形成されている。
が、第1の外径部の先端面から絞り深さのほぼ70%〜
95%の位置より根本側に形成されているので、絞り工
程毎に形成される絞り製品の口元部の内周の膨出部を確
実に整形することができる。
(6)の何れかにおいて、前記パンチの第1及び第2の
外径部の境目の段差部がテーパ状に形成されている。
の外径部の境目の段差部がテーパ状に形成されているの
で、絞り製品の口元部に形成された膨出部を削り取るこ
となく整形することができる。また、テーパ状に形成す
ることでパンチを作製するに当たってはその段差部を容
易に加工できる。
金型のパンチの構造及びこのパンチによる絞り加工の一
例を示す図である。なお、この図は、例えばモータのヨ
ークを加工成形するための絞り工程図で、(a)は第6
絞り工程を示し、(b)は第6絞り工程の終了時を示
し、(c)は最終の第7絞り工程を示し、(d)はその
第7絞り工程の終了時を示している。
前述したように第6絞り工程で使用するための工具で、
先端部に形成された第1の外径部11aと、第1の外径
部11aより根本側に形成された第2の外径部11bと
でなっている。この第2の外径部11bの直径D1は、
例えば、第1の外径部11aの直径D11より大きく、
直径D11の1.05倍より小さく形成されている。ま
た、第1の外径部11aと第2の外径部11bとにより
形成される段差の位置H1は、(a)に示すように第1
の外径部11aの先端面から絞り深さH11のほぼ70
%〜95%の位置より根本側に形成されている。
1bの直径D1は下記の(1)式に示す範囲内に、段差
の位置H1は(2)式に示す範囲内にそれぞれ設定され
ている。 D11×1.00<D1<D11×1.05・・・(1) H11×0.70≦H1≦H11×0.95・・・(2)
第7絞り工程で用いるための工具で、前記パンチ11と
同様に先端部側に形成された第1の外径部21aと、第
1の外径部21aより根本側に形成された第2の外径部
21bとでなっている。この第2の外径部21bの直径
D2は、例えば、第1の外径部21aの直径D21より
大きく、直径D21の1.01倍より小さく形成されて
いる。また、第1の外径部21aと第2の外径部21b
とにより形成される段差の位置H2は、(c)に示すよ
うに第1の外径部21aの先端面から絞り深さH21の
ほぼ70%〜95%の位置より根本側に形成されてい
る。
1bの直径D2は下記の(3)式に示す範囲内に、段差
の位置H2は(4)式に示す範囲内にそれぞれ設定され
ている。 D21×1.00<D2<D21×1.01・・・(3) H21×0.70≦H2≦H21×0.95・・・(4)
直径D1を第1の外径部11aの直径D11より大き
く、直径D11の1.05倍より小さくしたのは、第5
絞り工程終了時の絞り製品32の膨出部2aを削り取ら
ないようにしたものであり、パンチ21の第2の外径部
21bの直径D2を第1の外径部21aの直径D21よ
り大きく、直径D21の1.01倍より小さくしたの
は、第6絞り工程終了時の絞り製品34の膨出部3aが
微小で、第1の外径部21aの直径D21の1.01倍
以上にする必要がないからである。
直径D1はパンチ21の第2の外径部21bの直径D2
よりも大きく形成され、パンチ11の第1の外径部11
aの直径D11はパンチ21の第1の外径部21aの直
径D21よりも大きく形成され、絞り高さはパンチ21
のH21の方がパンチ11のH11より高く形成されて
いる。
口元部の膨出部を整形する動作を図1及び図2に基づい
て説明する。図2は第1絞り工程終了時及び第5絞り工
程終了時を示す工程図である。
段回の絞り工程を経て製作されるようにしたものであ
る。まず、第1絞り工程終了時には、図2(a)に示す
ように板状の被加工材31が逆円錐台状に形成される。
そして、図示していないが第2絞り工程、第3絞り工程
・・・と順に絞り部を加工していくと、徐々に絞り径が
小さく、絞り深さが深く成形されていき、第5絞り工程
終了時には図2(b)に示すように口元部2の内周に膨
出部2aが形成された絞り製品32が成形される。
絞り製品1の先端部のつぶし込み時、側壁のC部とD部
が下方へ引き延ばされて薄くなるものの、A部から矢印
方向に引き込まれた材料の肉が、パンチ3とダイ4との
摩擦抵抗により下方への流動が悪くなってB部で蓄積さ
れ、絞り加工が繰り返し行われる度にその部分が膨らん
で形成されたものである。
を第6絞り工程においてパンチ11とダイ12とで絞り
加工すると、図1(a)に示すような形状の絞り製品3
3が成形される。この工程で絞り加工したとき、第5絞
り工程で加工成形された絞り製品32の口元部2の膨出
部2aがパンチ11の第2の外径部11bによって矢印
方向に押圧されて、口元部2の周りが膨らんだ状態とな
り膨出部3bが形成される。そして、(b)に示すよう
にそのパンチ11を引き上げたときは、口元部2の周り
に形成された膨出部3bの肉が、その部分に生じている
圧力により再び矢印方向に流動して、口元部2の内側に
第5絞り工程終了時の膨出部2aより小さい膨出部3a
が形成される。
工程でパンチ21とダイ22とで絞り加工したときは、
前記と同様に絞り製品34の口元部2の膨出部3aがパ
ンチ21の第2の外径部21bによって再び矢印方向に
押圧され、口元部2の周りに更に僅かであるが膨出部4
bが形成された絞り製品35が成形される。この時、パ
ンチ21の第2の外径部21bによって、口元部2の内
周壁とこの口元部2下方の内周壁に段差が形成された状
態となるが、そのパンチ21を引き上げたときは、前述
したように口元部2の周りに形成された膨出部4bの肉
が、その部分に生じている圧力により口元部2の内周側
に流動して前記段差を埋め、膨出部4bが解消された絞
り製品36が成形される((d)参照)。
り工程において、直径の異なる第1及び第2の外径部を
有するパンチで絞り製品を順に絞り加工するようにした
ので、絞り製品の口元部の内周に形成された膨出部を削
り取ることなく解消することができ、絞り製品の内径が
高さ方向でほぼ同一にできる。このため、第7絞り工程
で加工成形した絞り製品を後工程のサイドカット工程で
サイドカットしてもその絞り製品7の断面形状がほぼ真
円の状態であるという効果がある。
出部が形成される位置に対応するようにパンチの先端面
から絞り深さのほぼ70%〜95%のところとしたの
で、絞り製品の口元部の内周面に形成される膨出部を確
実に整形できるという効果がある。
る第1及び第2の外径部を有するパンチを第6及び第7
絞り工程で用いるようにしたが、さらに前段側の絞り工
程から用いるようにして、絞り製品の口元部に形成され
る膨出部を整形するようにしても良い。
り工程で絞り製品を成形するようにしたが、絞り工程の
合計を7工程より少なくても良いし、逆に多くても良
い。
部を有するパンチで絞り製品の口元部の膨出部を整形す
るようにしたが、その第1及び第2の外径部の境目に形
成された段差の部分をテーパ状に形成して絞り製品の口
元部の膨出部を整形するようにしても良い。
ダイとで絞り製品を成形するとき、パンチの第2の外径
部で絞り製品の口元部の内周を整形するようにしたの
で、絞り製品の口元部の内側への膨らみを抑えることが
でき、加工精度のよい絞り製品を成形することができる
という効果がある。
うち前段側の絞り工程で絞り加工されて形成された絞り
製品の口元部の膨らみを、後段側の絞り工程において各
パンチの第2の外径部で徐々に整形するようにしたの
で、絞り製品の口元部の内側への膨らみを抑えることが
でき、加工精度のよい絞り製品を後工程に流すことがで
きるという効果がある。
直径よりも大きな直径を有する第2の外径部を備えたパ
ンチを、最終絞り工程の少なくとも1工程手前の絞り工
程から順に用いるようにしているので、絞り製品の口元
部の内周に形成された膨らみを削り取ることなく徐々に
整形することができるという効果がある。
及びこのパンチによる絞り加工の一例を示す図である。
示す工程図である。
る。
説明図である。
Claims (7)
- 【請求項1】 パンチとダイとを備え、前記パンチとダ
イとで板状の被加工材を絞り加工してほぼ円筒形状の絞
り製品を成形する金型において、 前記パンチは、先端部に形成された第1の外径部と、前
記第1の外径部より根本側に形成され、前記第1の外径
部の直径よりも大きな直径を有する第2の外径部とでな
り、 前記パンチによる絞り時に絞り製品の口元部の内周を前
記第2の外径部で整形することを特徴とする金型。 - 【請求項2】 複数の絞り工程に応じて設けられたパン
チとダイとを備え、それぞれのパンチとダイとで板状の
被加工材を順に絞り加工してほぼ円筒形状の絞り製品を
成形する金型において、 前記複数の絞り工程のうち後段側の絞り工程に用いられ
るパンチは、先端部に形成された第1の外径部と、前記
第1の外径部より根本側に形成され、前記第1の外径部
の直径よりも大きな直径を有する第2の外径部とでな
り、 前記パンチによる絞り時に絞り製品の口元部の内周を前
記第2の外径部で整形することを特徴とする金型。 - 【請求項3】 前記パンチの第2の外径部の直径は、前
記第1の外径部の直径の5%未満分だけ大きく形成され
ていることを特徴とする請求項1又は2記載の金型。 - 【請求項4】 複数の絞り工程に応じて設けられたパン
チとダイとを備え、それぞれのパンチとダイとで板状の
被加工材を順に絞り加工してほぼ円筒形状の絞り製品を
成形する金型において、 前記複数の絞り工程のうち最終絞り工程の少なくとも1
工程手前の絞り工程及びそれ以降の工程から用いられる
パンチは、先端部に形成された第1の外径部と、前記第
1の外径部より根本側に形成され、前記第1の外径部の
直径よりも大きな直径を有する第2の外径部とでなり、 前記パンチによる絞り時に絞り製品の口元部の内周を前
記第2の外径部で整形することを特徴とする金型。 - 【請求項5】 最終絞り工程の少なくとも1工程手前の
絞り工程に用いられるパンチは、前記第2の外径部の直
径が前記第1の外径部の直径の5%未満分だけ大きく形
成され、最終絞り工程に用いられるパンチは、前記第2
の外径部の直径が前記第1の外径部の直径の1%未満分
だけ大きく形成されていることを特徴とする請求項4記
載の金型。 - 【請求項6】 前記パンチの第2の外径部は、前記第1
の外径部の先端面から絞り深さのほぼ70%〜95%の
位置より根本側に形成されていることを特徴とする請求
項1〜5の何れかに記載の金型。 - 【請求項7】 前記パンチの第1及び第2の外径部の境
目の段差部がテーパ状に形成されていることを特徴とす
る請求項1〜6の何れかに記載の金型。
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JP2000339815A JP3622667B2 (ja) | 2000-11-08 | 2000-11-08 | 金型 |
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