JPH04258337A - カップ状部材の塑性加工方法 - Google Patents

カップ状部材の塑性加工方法

Info

Publication number
JPH04258337A
JPH04258337A JP3018829A JP1882991A JPH04258337A JP H04258337 A JPH04258337 A JP H04258337A JP 3018829 A JP3018829 A JP 3018829A JP 1882991 A JP1882991 A JP 1882991A JP H04258337 A JPH04258337 A JP H04258337A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cup
shaped member
pressing tool
plate
plastic working
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP3018829A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07115108B2 (ja
Inventor
Kazuto Kobayashi
一登 小林
Takashi Nakano
隆志 中野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aida Engineering Ltd
Original Assignee
Aida Engineering Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aida Engineering Ltd filed Critical Aida Engineering Ltd
Priority to JP3018829A priority Critical patent/JPH07115108B2/ja
Publication of JPH04258337A publication Critical patent/JPH04258337A/ja
Publication of JPH07115108B2 publication Critical patent/JPH07115108B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Forging (AREA)
  • Shaping Metal By Deep-Drawing, Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カップ状部材の塑性加
工方法に係わり、特に、縦壁部の肉厚が底部の肉厚より
大きいカップ状部材を塑性加工により形成するためのカ
ップ状部材の塑性加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、縦壁部の肉厚が底部の肉厚より大
きい有底筒状のカップ状部材を塑性加工により形成する
方法としては、例えば、図14あるいは図15に示すよ
うなものが知られている。すなわち、図14の方法では
、ダイ11内に素材13が収容され、この素材13を、
パンチ15により後方押し出しすることにより、縦壁部
17の肉厚が底部19の肉厚より大きいカップ状部材2
1が形成される。
【0003】また、図15の方法では、予め、絞り成形
により、底部19とほぼ同様の肉厚を有する縦壁部23
を形成された中間素材25の縦壁部23を、パンチ27
,29によりアプセット成形することにより、縦壁部3
1の肉厚が底部19の肉厚より大きいカップ状部材33
が形成される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図14
に示した、後方押し出しによるカップ状部材の塑性加工
方法では、底部19が縦壁部17よりも薄くなるまでパ
ンチ15を押圧すると、素材の流れにより、底部19と
縦壁部17とのコーナー部35にデットメタル等の欠陥
が生じ易く、また、底部19が薄くなると、パンチ15
の面圧が極端に増大するという問題があり、さらに、特
に、断面減少率が大きい時には、パンチ15の面圧が増
大し、成形不能になる場合も生じるという問題があった
【0005】一方、図15に示した、アプセット成形に
よるカップ状部材の塑性加工方法では、縦壁部31の肉
厚の増加量が大きい時、あるいは、アプセット成形前の
縦壁部23の高さが高い時には、座屈が発生し、縦壁部
31の内壁または外壁に皺が寄る欠陥が発生するため、
極めて少ない肉厚増加率で、縦壁部31の高さが低いカ
ップ状部材にしか採用できないという問題があった。
【0006】また、縦壁部31を圧縮すると、底部19
に素材が流動しようとするため、これを防止するために
は、かなり強い拘束力で、底部19を拘束する等の対策
が必要であった。本発明は、上記のような問題を解決し
たもので、縦壁部の肉厚が底部の肉厚より大きいカップ
状部材を、容易,確実に形成することのできるカップ状
部材の塑性加工方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1のカップ状部材
の塑性加工方法は、対向配置され成形部外周寸法の異な
る小径押圧工具と大径押圧工具とを使用して、前記小径
押圧工具より大径の板状素材を、板状素材の外周部を残
して底部となる部分を据え込み成形し、外周部の肉厚を
底部の肉厚より大とするとともに、前記小径押圧工具と
大径押圧工具の成形部の面積の違いにより板状素材の外
周部を小径押圧工具側に立ち上げる予備絞りを行う据え
込み工程と、この据え込み工程により得られた中間素材
を絞り成形し、板状素材の外周部により形成される縦壁
部の肉厚が、底部の肉厚よりも大きいカップ状部材を得
る絞り工程とを有するものである。
【0008】請求項2のカップ状部材の塑性加工方法は
、請求項1のカップ状部材の塑性加工方法における据え
込み工程において、中間素材の底部と外周部とのコーナ
ー部に相当する部分に凹部を形成した大径押圧工具、ま
たは、外周に沿って凹部の形成される小径押圧工具を使
用し、中間素材のコーナー部の肉厚を底部の肉厚よりも
大きく形成し、絞り工程におけるコーナー部の剛性を増
大するとともに、絞り成形による外側コーナー部の逃げ
空間を減少するものである。
【0009】請求項3のカップ状部材の塑性加工方法は
、請求項1または2におけるカップ状部材の塑性加工方
法における据え込み工程において、板状素材の外周部の
径方向への伸びを抑制する段部を形成した大径押圧工具
を使用し、板状素材の外周部の予備絞りによる立ち上げ
を大きくするものである。請求項4のカップ状部材の塑
性加工方法は、請求項1ないし3のいずれか1項記載の
カップ状部材の塑性加工方法における据え込み工程にお
いて、板状素材の外周部の径方向への伸びを抑制する段
部を形成した大径押圧工具を使用し、板状素材の据え込
み時に、板状素材に形成すべきボス部側に素材を流出さ
せ、ボス部の絞り深さを大きくするものである。
【0010】請求項5のカップ状部材の塑性加工方法は
、請求項1ないし3のいずれか1項記載のカップ状部材
の塑性加工方法における据え込み工程において、板状素
材の外周部の径方向への伸びを抑制する段部を形成した
大径押圧工具を使用し、板状素材の据え込み時に、板状
素材に形成すべきボス部の頂部を押さえることにより、
ボス部の頂部のコーナー部の逃げ空間、あるいは、ボス
部の反対側の空間に板状素材を流出させるものである。
【0011】
【作用】請求項1のカップ状部材の塑性加工方法では、
据え込み工程により、板状素材の外周部を残して、底部
となる部分が据え込み成形され、外周部の肉厚が底部の
肉厚より大とされ、同時に、小径押圧工具と大径押圧工
具の成形部の面積の違いにより板状素材の外周部を小径
押圧工具側に立ち上げる予備絞りが行われ、この後、絞
り工程において、板状素材の外周部により形成される縦
壁部の肉厚が、底部の肉厚よりも大きいカップ状部材が
絞り成形される。
【0012】請求項2のカップ状部材の塑性加工方法で
は、据え込み工程において、中間素材の底部と外周部と
のコーナー部に相当する部分に凹部を形成した大径押圧
工具、または、外周に沿って凹部の形成される小径押圧
工具が使用され、中間素材のコーナー部の肉厚が底部の
肉厚よりも大きく形成され、絞り工程におけるコーナー
部の剛性が増大され、また、絞り成形による外側コーナ
ー部の逃げ空間が減少される。
【0013】請求項3のカップ状部材の塑性加工方法で
は、据え込み工程において、板状素材の外周部の径方向
への伸びを抑制する段部を形成した大径押圧工具が使用
され、板状素材の外周部の予備絞りによる立ち上げが大
きくされる。請求項4のカップ状部材の塑性加工方法で
は、据え込み工程において、板状素材の外周部の径方向
への伸びを抑制する段部を形成した大径押圧工具が使用
され、板状素材の据え込み時に、板状素材に形成すべき
ボス部側に素材が流出され、ボス部の絞り深さが大きく
される。
【0014】請求項5のカップ状部材の塑性加工方法で
は、据え込み工程において、板状素材の外周部の径方向
への伸びを抑制する段部を形成した大径押圧工具が使用
され、板状素材の据え込み時に、板状素材に形成すべき
ボス部の頂部を押さえることにより、ボス部の頂部のコ
ーナー部の逃げ空間、あるいは、ボス部の反対側の空間
に板状素材が流出される。
【0015】
【実施例】以下、本発明の詳細を図面を用いて実施例に
ついて説明する。図1は、本発明のカップ状部材の塑性
加工方法の一実施例において、据え込み工程に使用され
る塑性加工装置を示すもので、図において、符号37,
39は、対向配置され成形部外周寸法の異なる小径押圧
工具と大径押圧工具を示している。
【0016】すなわち、小径押圧工具37および大径押
圧工具39は、上下のパンチからなり、小径押圧工具3
7の外径d1 は、板状素材41の外径Aより小径とさ
れている。また、大径押圧工具39の外径Dは、板状素
材41の外径Aより大径とされている。
【0017】さらに、この実施例では、大径押圧工具3
9の中心には、板状素材41の中心に形成される貫通孔
43に挿通されるマンドレル45が配置されている。図
2は、据え込み工程後の絞り工程に使用される塑性加工
装置を示すもので、図において、符号47はパンチを、
符号49はダイを示しており、ダイ49の上部内周には
、テーパ部51が形成されている。
【0018】以上のように構成された装置を使用して、
本発明のカップ状部材の塑性加工方法の一実施例が以下
述べるようにして行われる。すなわち、本発明方法では
、先ず、図1に示したように、小径押圧工具37と大径
押圧工具39との間に、板状素材41が収容され、小径
押圧工具37を大径押圧工具39側に移動し、小径押圧
工具37を板状素材41に押圧することにより、板状素
材41の外周部53を残して底部55となる部分が据え
込み成形され、これにより、板状素材41の底部55の
肉厚のみが、肉厚t1 からt2 に減少され、外周部
53の肉厚が底部の肉厚より大とされる。
【0019】そして、この時同時に、小径押圧工具37
と大径押圧工具39の成形部の面積の違いにより板状素
材41の外周部53が小径押圧工具37側に高さH立ち
上げられ、予備絞りが行われる。すなわち、板状素材4
1における小径押圧工具37側の受圧部面積に対して、
大径押圧工具39側の受圧部面積(図の径d2 の内側
の面積)が大きくなり、この受圧部面積の差により、支
点の違いによる曲げ効果が生じ、据え込みにより外周方
向に排除された素材は、斜め上方へと流動し、この結果
、外周部53が立ち上がり、外周部53と底部55に肉
厚差が形成されると同時に、予備絞りが行われる。
【0020】この後、この据え込み工程により得られた
中間素材57が、図2に示したように、ダイ49に収容
され、パンチ47を下方に向けて移動することにより、
中間素材57の外周部59が、ダイ49のテーパ部51
により内側に向けて折曲され、この後、外周部59がパ
ンチ47とダイ49との間の間隙寸法tに成形され、縦
壁部61の肉厚tが、底部55の肉厚t2 よりも大き
いカップ状部材63が絞り成形される。
【0021】しかして、以上述べたカップ状部材の塑性
加工方法では、対向配置され成形部外周寸法の異なる小
径押圧工具37と大径押圧工具39とを使用して、小径
押圧工具37より大径の板状素材41を、板状素材41
の外周部53を残して底部55となる部分を据え込み成
形し、外周部53の肉厚を底部55の肉厚より大とする
とともに、小径押圧工具37と大径押圧工具39の成形
部の面積の違いにより板状素材41の外周部53を小径
押圧工具37側に立ち上げる予備絞りを行う据え込み工
程と、この据え込み工程により得られた中間素材57を
絞り成形し、板状素材41の外周部53により形成され
る縦壁部61の肉厚が、底部55の肉厚よりも大きいカ
ップ状部材63を得る絞り工程とにより、カップ状部材
63を塑性加工するようにしたので、縦壁部61の肉厚
が底部55の肉厚より大きいカップ状部材63を、容易
,確実に形成することが可能となる。
【0022】すなわち、以上述べたカップ状部材の塑性
加工方法では、小径押圧工具37と大径押圧工具39と
を使用して、板状素材41を据え込み成形して、底部5
5と外周部53との肉厚差を形成するようにしたので、
非常に容易に縦壁部61の肉厚が底部55の肉厚より大
きいカップ状部材63を形成することができる。また、
据え込み工程において、予備絞りが行われるため、次工
程の絞り成形が非常に容易となり、この時の据え込み率
を大きくすることにより、外周部59の立ち上がりを大
きくすることができる。
【0023】さらに、この実施例では、図2に示したよ
うに、中間素材57の外周を拘束することなく、据え込
み成形を行うようにしたので、後方押し出しによりカッ
プ状部材を成形する場合に比較して、パンチ47の面圧
および荷重が極めて少なくなる。例えば、後方押し出し
において断面減少率が80%となる時には、約1/3.
5となる。
【0024】図3および図4は、本発明のカップ状部材
の塑性加工方法の他の実施例を示すもので、このカップ
状部材の塑性加工方法では、据え込み工程において、中
間素材65の底部55と外周部59とのコーナー部67
に相当する部分に凹部69を形成した大径押圧工具39
が使用され、据え込み成形時に、凹部69に素材を埋め
ることにより、中間素材65のコーナー部67の肉厚t
3 が底部55の肉厚t2 よりも大きく形成される。
【0025】そして、この凹部69による中間素材65
の肉厚増加部71は、図4に示すように、絞り成形後の
カップ状部材63の底部55と縦壁部61とのコーナー
部73となるため、絞り工程におけるコーナー部73の
剛性を容易に増大することができる。すなわち、コーナ
ー部73の剛性が小さいと、図5に示すように、コーナ
ー部73のネッキングに破断が生じ易くなるが、この実
施例では、コーナー部73の剛性が大きくなるため、コ
ーナー部73に破断が生じる虞れを低減することができ
、底部55の肉厚が薄い時には、特に有効である。
【0026】また、この実施例では、コーナー部73の
肉厚が増大するため、絞り成形による外側コーナー部7
3の逃げ空間75を容易に減少することができる。図6
は、本発明のカップ状部材の塑性加工方法のさらに他の
実施例を示すもので、このカップ状部材の塑性加工方法
では、据え込み工程において、外周に沿って凹部77の
形成される小径押圧工具37が使用され、据え込み成形
時に、凹部77に素材を埋めることにより、中間素材6
5のコーナー部67の肉厚が底部55の肉厚よりも大き
く形成される。
【0027】この実施例においても図3に示した実施例
とほぼ同様の効果を得ることができる。図7は、本発明
のカップ状部材の塑性加工方法のさらに他の実施例を示
すもので、このカップ状部材の塑性加工方法では、据え
込み工程において、板状素材41の外周部53の径方向
への伸びを抑制する段部79を形成した大径押圧工具3
9が使用されている。
【0028】また、段部79はテーパ状をしており、段
部79の外径は、板状素材41の外径とほぼ同一とされ
ている。そして、段部79により、板状素材41の外周
部53の径方向への伸びを抑制することにより、板状素
材41の外周部53の予備絞りによる立ち上げが大きく
されている。
【0029】なお、図7において、(a)は据え込み成
形前の状態を、(b)は据え込み成形途中の状態を、(
c)は小径押圧工具37が下死点にある時の状態を示し
ている。この実施例においても図1に示した実施例とほ
ぼ同様の効果を得ることができるが、この実施例では、
板状素材41の外周部53の予備絞りによる立ち上げを
容易に大きくすることができる。
【0030】図8は、本発明のカップ状部材の塑性加工
方法のさらに他の実施例を示すもので、このカップ状部
材の塑性加工方法では、段部81の外径が、板状素材4
1の外径より小とされ、据え込み成形の初期に、段部8
1により、板状素材41の外周部53に軽い曲げを付与
することにより、板状素材41の外周部53の予備絞り
による立ち上げがより大きくされている。
【0031】なお、図8において、(a)は据え込み成
形前の状態を、(b)は据え込み成形途中の状態を、(
c)は小径押圧工具37が下死点にある時の状態を示し
ている。この実施例においても図7に示した実施例とほ
ぼ同様の効果を得ることができるが、この実施例では、
板状素材41の外周部53の予備絞りによる立ち上げを
さらに大きくすることができる。
【0032】図9は、本発明のカップ状部材の塑性加工
方法のさらに他の実施例を示すもので、このカップ状部
材の塑性加工方法では、小径押圧工具37の中央には、
ボス部83を成形するための孔部85が形成されている
。また、大径押圧工具39には、板状素材41の外周部
53の径方向への伸びを抑制する段部79が形成されて
いる。
【0033】この実施例では、据え込み成形時には、予
め中央にボス部形成用の凸部87の形成された板状素材
41が使用され、凸部87を小径押圧工具37の孔部8
5に収容した状態で据え込み成形が行われる。そして、
板状素材41を据え込み成形すると、大径押圧工具39
の段部79により、板状素材41の外周部53の径方向
への伸びが抑制され、これが抵抗となり、板状素材41
に形成すべきボス部83側に素材が流出され、ボス部8
3の絞り深さが増大される。
【0034】この後、さらに据え込み成形が行われると
、図1に示したと同様に、外周部53が立ち上げられる
。なお、図9において、(a)は据え込み成形前の状態
を、(b)は据え込み成形初期の状態を、(c)は小径
押圧工具37が下死点にある時の状態を示している。
【0035】この実施例においても図1に示した実施例
とほぼ同様の効果を得ることができるが、この実施例で
は、絞り深さの大きいボス部83を有するカップ状部材
89を容易に得ることができる。図10は、本発明のカ
ップ状部材の塑性加工方法のさらに他の実施例を示すも
ので、このカップ状部材の塑性加工方法では、小径押圧
工具37の中央には、ボス部83を成形するための孔部
85が形成されている。
【0036】また、大径押圧工具39は、スプリング9
1により上方に向けて付勢されており、大径押圧工具3
9には、板状素材41の外周部53の径方向への伸びを
抑制する段部79が形成されている。この実施例では、
据え込み成形時には、突出部の形成されない板状素材4
1が使用され、板状素材41を据え込み成形すると、大
径押圧工具39の段部79により、板状素材41の外周
部53の径方向への伸びが抑制され、小径押圧工具37
の孔部85に素材が流出され、ボス部83が形成される
【0037】なお、図10において、(a)は据え込み
成形前の状態を、(b)は絞り時の状態を、(c)は据
え込み成形初期の状態を、(d)は小径押圧工具37が
下死点にある時の状態を示している。この実施例におい
ても図9に示した実施例とほぼ同様の効果を得ることが
できるが、この実施例では、板状素材41から、ボス部
83を有するカップ状部材89を容易に得ることができ
る。
【0038】図11は、本発明のカップ状部材の塑性加
工方法のさらに他の実施例を示すもので、このカップ状
部材の塑性加工方法では、小径押圧工具37の中央には
、部材93によりボス部83を成形するための止まり孔
部95が形成されている。また、大径押圧工具39には
、板状素材41の外周部53の径方向への伸びを抑制す
る段部79が形成されている。
【0039】この実施例では、止まり孔部95により、
ボス部83の頂部を押さえることにより、ボス部83の
頂部のコーナー部の逃げ空間97、および、ボス部83
の反対側の空間99に板状素材41が流出される。なお
、図11において、(a)は据え込み成形前の状態を、
(b)は据え込み成形初期の状態を、(c)は小径押圧
工具37が下死点にある時の状態を示している。
【0040】この実施例においても図10に示した実施
例とほぼ同様の効果を得ることができるが、この実施例
では、ボス部83の頂部のコーナー部の逃げ空間97を
容易に減少し、また、ボス部83の反対側の空間に突出
部101を容易に形成することができる。なお、この実
施例において、小径押圧工具37に止まり孔部95を形
成せずに、板状素材41を大径押圧工具39側に流動さ
せることにより、図12に示すように、カップ状部材1
03の縦壁部61と反対側にボス部105の形成された
カップ状部材を容易に得ることが可能となる。
【0041】また、ボス部83に予め孔部107を形成
しておくことにより、図13に示すように、孔付のボス
部109を容易に形成することが可能となる。なお、以
上述べた実施例では、小径押圧工具37および大径押圧
工具39の断面形状を円形にした例について説明したが
、本発明はかかる実施例に限定されるものではなく、例
えば、四角形等にしても良いことは勿論である。
【0042】また、以上述べた実施例では、小径押圧工
具37を大径押圧工具39の上方に配置した例について
説明したが、本発明はかかる実施例に限定されるもので
はなく、大径押圧工具を小径押圧工具の上方に配置して
も良いことは勿論である。
【0043】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1のカップ状
部材の塑性加工方法では、対向配置され成形部外周寸法
の異なる小径押圧工具と大径押圧工具とを使用して、小
径押圧工具より大径の板状素材を、板状素材の外周部を
残して底部となる部分を据え込み成形し、外周部の肉厚
を底部の肉厚より大とするとともに、小径押圧工具と大
径押圧工具の成形部の面積の違いにより板状素材の外周
部を小径押圧工具側に立ち上げる予備絞りを行う据え込
み工程と、この据え込み工程により得られた中間素材を
絞り成形し、板状素材の外周部により形成される縦壁部
の肉厚が、底部の肉厚よりも大きいカップ状部材を得る
絞り工程とにより、カップ状部材を塑性加工するように
したので、縦壁部の肉厚が底部の肉厚より大きいカップ
状部材を、容易,確実に形成することが可能となる。
【0044】請求項2のカップ状部材の塑性加工方法で
は、請求項1のカップ状部材の塑性加工方法における据
え込み工程において、中間素材の底部と外周部とのコー
ナー部に相当する部分に凹部を形成した大径押圧工具、
または、外周に沿って凹部の形成される小径押圧工具を
使用し、中間素材のコーナー部の肉厚を底部の肉厚より
も大きく形成したので、絞り工程におけるコーナー部の
剛性を容易に増大することができるとともに、絞り成形
による外側コーナー部の逃げ空間を容易に減少すること
ができる。
【0045】請求項3のカップ状部材の塑性加工方法で
は、請求項1または2におけるカップ状部材の塑性加工
方法における据え込み工程において、板状素材の外周部
の径方向への伸びを抑制する段部を形成した大径押圧工
具を使用したので、板状素材の外周部の予備絞りによる
立ち上げを容易に大きくすることができる。請求項4の
カップ状部材の塑性加工方法では、請求項1ないし3の
いずれか1項記載のカップ状部材の塑性加工方法におけ
る据え込み工程において、板状素材の外周部の径方向へ
の伸びを抑制する段部を形成した大径押圧工具を使用し
、板状素材の据え込み時に、板状素材に形成すべきボス
部側に素材を流出させるようにしたので、ボス部の絞り
深さを容易に大きくすることができる。
【0046】請求項5のカップ状部材の塑性加工方法で
は、請求項1ないし3のいずれか1項記載のカップ状部
材の塑性加工方法における据え込み工程において、板状
素材の外周部の径方向への伸びを抑制する段部を形成し
た大径押圧工具を使用し、板状素材の据え込み時に、板
状素材に形成すべきボス部の頂部を押さえることにより
、ボス部の頂部のコーナー部の逃げ空間、あるいは、ボ
ス部の反対側の空間に板状素材を流出させるようにした
ので、ボス部の頂部のコーナー部の逃げ空間を容易に減
少し、また、ボス部の反対側の空間に突出部を容易に形
成することができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカップ状部材の塑性加工方法の一実施
例の据え込み工程で使用される塑性加工装置を示す断面
図である。
【図2】本発明のカップ状部材の塑性加工方法の一実施
例の絞り工程で使用される塑性加工装置を示す断面図で
ある。
【図3】本発明のカップ状部材の塑性加工方法の他の実
施例の据え込み工程で使用される塑性加工装置を示す断
面図である。
【図4】本発明のカップ状部材の塑性加工方法の他の実
施例の絞り工程で使用される塑性加工装置を示す断面図
である。
【図5】絞り工程におけるカップ状部材のコーナー部に
生ずる破断を説明するための断面図である。
【図6】本発明のカップ状部材の塑性加工方法のさらに
他の実施例の据え込み工程で使用される塑性加工装置を
示す断面図である。
【図7】本発明のカップ状部材の塑性加工方法のさらに
他の実施例の据え込み工程を示す説明図である。
【図8】本発明のカップ状部材の塑性加工方法のさらに
他の実施例の据え込み工程を示す説明図である。
【図9】本発明のカップ状部材の塑性加工方法のさらに
他の実施例の据え込み工程を示す説明図である。
【図10】本発明のカップ状部材の塑性加工方法のさら
に他の実施例の据え込み工程を示す説明図である。
【図11】本発明のカップ状部材の塑性加工方法のさら
に他の実施例の据え込み工程を示す説明図である。
【図12】本発明のカップ状部材の塑性加工方法により
形成されたカップ状部材の一例を示す断面図である。
【図13】本発明のカップ状部材の塑性加工方法により
形成されたカップ状部材の一例を示す断面図である。
【図14】従来のカップ状部材の塑性加工方法を示す説
明図である。
【図15】従来のカップ状部材の塑性加工方法を示す説
明図である。
【符号の説明】
37  小径押圧工具 39  大径押圧工具 41  板状素材 55  底部 57  中間素材 61  縦壁部 63  カップ状部材 69,77  凹部 79,81  段部 83  ボス部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  対向配置され成形部外周寸法の異なる
    小径押圧工具と大径押圧工具とを使用して、前記小径押
    圧工具より大径の板状素材を、板状素材の外周部を残し
    て底部となる部分を据え込み成形し、外周部の肉厚を底
    部の肉厚より大とするとともに、前記小径押圧工具と大
    径押圧工具の成形部の面積の違いにより板状素材の外周
    部を小径押圧工具側に立ち上げる予備絞りを行う据え込
    み工程と、この据え込み工程により得られた中間素材を
    絞り成形し、板状素材の外周部により形成される縦壁部
    の肉厚が、底部の肉厚よりも大きいカップ状部材を得る
    絞り工程とを有することを特徴とするカップ状部材の塑
    性加工方法。
  2. 【請求項2】  据え込み工程において、中間素材の底
    部と外周部とのコーナー部に相当する部分に凹部を形成
    した大径押圧工具、または、外周に沿って凹部の形成さ
    れる小径押圧工具を使用し、中間素材のコーナー部の肉
    厚を底部の肉厚よりも大きく形成し、絞り工程における
    コーナー部の剛性を増大するとともに、絞り成形による
    外側コーナー部の逃げ空間を減少することを特徴とする
    請求項1記載のカップ状部材の塑性加工方法。
  3. 【請求項3】  据え込み工程において、板状素材の外
    周部の径方向への伸びを抑制する段部を形成した大径押
    圧工具を使用し、板状素材の外周部の予備絞りによる立
    ち上げを大きくすることを特徴とする請求項1または2
    記載のカップ状部材の塑性加工方法。
  4. 【請求項4】  据え込み工程において、板状素材の外
    周部の径方向への伸びを抑制する段部を形成した大径押
    圧工具を使用し、板状素材の据え込み時に、板状素材に
    形成すべきボス部側に素材を流出させ、ボス部の絞り深
    さを大きくすることを特徴とする請求項1ないし3のい
    ずれか1項記載のカップ状部材の塑性加工方法。
  5. 【請求項5】  据え込み工程において、板状素材の外
    周部の径方向への伸びを抑制する段部を形成した大径押
    圧工具を使用し、板状素材の据え込み時に、板状素材に
    形成すべきボス部の頂部を押さえることにより、ボス部
    の頂部のコーナー部の逃げ空間、あるいは、ボス部の反
    対側の空間に板状素材を流出させることを特徴とする請
    求項1ないし3のいずれか1項記載のカップ状部材の塑
    性加工方法。
JP3018829A 1991-02-12 1991-02-12 カップ状部材の塑性加工方法 Expired - Fee Related JPH07115108B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3018829A JPH07115108B2 (ja) 1991-02-12 1991-02-12 カップ状部材の塑性加工方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3018829A JPH07115108B2 (ja) 1991-02-12 1991-02-12 カップ状部材の塑性加工方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04258337A true JPH04258337A (ja) 1992-09-14
JPH07115108B2 JPH07115108B2 (ja) 1995-12-13

Family

ID=11982458

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3018829A Expired - Fee Related JPH07115108B2 (ja) 1991-02-12 1991-02-12 カップ状部材の塑性加工方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07115108B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001026840A1 (fr) * 1999-10-15 2001-04-19 Araco Kabushiki Kaisha Element de forgeage a froid et son procede de fabrication
EP1138416A2 (en) * 2000-03-30 2001-10-04 Aida Engineering Co., Ltd. Gear and shaft and forming method thereof
JP2010172916A (ja) * 2009-01-28 2010-08-12 Jatco Ltd ワークの成形方法及び成形システム

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001026840A1 (fr) * 1999-10-15 2001-04-19 Araco Kabushiki Kaisha Element de forgeage a froid et son procede de fabrication
EP1138416A2 (en) * 2000-03-30 2001-10-04 Aida Engineering Co., Ltd. Gear and shaft and forming method thereof
EP1138416A3 (en) * 2000-03-30 2002-07-17 Aida Engineering Co., Ltd. Gear and shaft and forming method thereof
US6688153B2 (en) 2000-03-30 2004-02-10 Aida Engineering Co., Ltd. Toothed part with a shaft and molding method for the same
JP2010172916A (ja) * 2009-01-28 2010-08-12 Jatco Ltd ワークの成形方法及び成形システム

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07115108B2 (ja) 1995-12-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4483933B2 (ja) プレス成形方法およびプレス成形装置
JP3579936B2 (ja) 有底筒状製品の成形方法
JPH1147874A (ja) 段付き板金製プレス成形品におけるスプライン歯形のしごき成形方法および同方法によりしごき成形された板金製クラッチドラム
US20180200773A1 (en) Protrusion molding device, protrusion molding method, and molded article
JP5741771B2 (ja) プレス成形方法
JP2013523460A5 (ja)
JP2551022B2 (ja) 絞り加工方法とそのためのプレス型
JP2002126825A (ja) 圧延されたフレキシブルな金属帯状部材から成るブランクを変形加工するための装置および方法
WO2014109245A1 (ja) プレス成形方法
KR102270264B1 (ko) 프로그레시브 금형을 이용한 부싱베인 제조방법
US6907764B2 (en) Methods and apparatus for manufacturing flanged articles
JPH04258337A (ja) カップ状部材の塑性加工方法
US7296456B2 (en) Methods and apparatus for manufacturing flanged articles
JPH0433728A (ja) バーリング加工方法
JP2006346703A (ja) プレス加工方法
JP3131880B2 (ja) 二重筒体の製造方法
JP3256663B2 (ja) 深絞り金型および深絞り加工方法
JP2001259750A (ja) 金属製品の成形方法及びそれに用いられる成形金型
JPH0866730A (ja) 金属薄板材の深絞り成形方法
JP3805147B2 (ja) フランジ付ボスの製造装置
JPS60148628A (ja) 角筒容器絞り加工用プレス型
JPH04258339A (ja) フランジ部材の塑性加工方法
JP2004322104A (ja) 絞り成形金型および絞り成形方法
JPH09150223A (ja) ボス付きカップ状部材の塑性加工方法
JPH04258338A (ja) L形断面部材の塑性加工方法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071213

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081213

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081213

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091213

Year of fee payment: 14

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101213

Year of fee payment: 15

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees