JP4597762B2 - 据え込み加工方法及び据え込み加工装置 - Google Patents

据え込み加工方法及び据え込み加工装置 Download PDF

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Description

本発明は、棒状の素材の所定部位を拡径する据え込み加工方法及び据え込み加工装置に関する。
一般に据え込み加工は、棒状の素材の拡径予定部を軸方向に加圧することにより、素材の拡径予定部を所定形状に拡径するものである。この据え込み加工において、拡径時に素材が座屈すると、得られる製品(据え込み加工品)は形状不良(シワ、かぶりきず等)となり製品としての価値が損なわれる。そこで、座屈が生じないようにするため、従来、次のような据え込み加工方法が知られている。
すなわち、素材を固定ダイに固定するとともに、素材の拡径予定部をガイドに設けられた挿通孔に挿通して拡径予定部を座屈阻止状態に保持する。次いで、パンチで素材の拡径予定部を軸方向に加圧しながら、ガイドをパンチの移動方向とは反対方向に移動させることにより、ガイドの先端部と固定ダイとの間に露出する素材の拡径予定部を拡径する方法である(例えば、特許文献1−3)。
上記従来の据え込み加工方法では、通常、素材の拡径予定部はその全周に亘って均一に拡径される。
特開平9−253782号公報 特表平7−506768号公報 特開2005−59097号公報
上記従来の据え込み加工方法は、主に、工業製品を製作するためのプリフォームを製作するために用いられているが、工業製品のうち、例えば、メガネ形状の自動車用アームやコンロッドは、その軸部の端部に幅方向両側にのみ膨出した連結部が形成されている。また、コンプレッサ用双頭ピストンにおいては、その軸部の両端部に形成されたピストン部はその中心軸が軸部の中心軸からずれている。このような製品についてのプリフォームを上記据え込み加工方法により製造する場合には、次のような難点がある。
すなわち、上記据え込み加工方法では、上述したように素材の拡径予定部はその全周に亘って均一に拡径されるため、据え込み加工の後で、拡径部が連結部やピストン部の形状になるように拡径部を扁平状に押圧して塑性変形させたり拡径部を切削したりするなど、拡径部に対して更に加工(即ち二次加工)を施す必要があり、その結果、製造工程数が増加したり、歩留まりが低下するという難点があった。
また、固定ダイに設けられた成形凹部(キャビティー)内に、ガイドの挿通孔に挿通された素材の拡径予定部を配置し、上記従来の据え込み加工方法によって成形凹部内で拡径予定部を拡径する場合には、この加工は拘束据え込み加工の範疇に入り、高い成形圧力を必要とする。そのため、拡径予定部を拡径するために高い成形圧力を発生可能な据え込み加工装置を用いなければならず、加工装置の導入コストが高く付くという難点があった。さらに、加工時に固定ダイの成形凹部に大きな負荷が加わるため、固定ダイの耐用寿命が短いという難点があった。
また、据え込み加工後において、成形凹部内で拡径された素材の拡径部をその軸に垂直に押圧して加工するなど、成形凹部内に配置された拡径部に対して二次加工を施さなければならない場合には、次の方法が採用されている。その方法とは、例えば、固定ダイの成形凹部の周壁に予め設けられた成形パンチ用嵌込み孔に成形パンチを嵌め込み、この状態で素材の拡径予定部を成形凹部内で拡径し、その後、成形パンチを成形凹部内へ進出移動させて該成形パンチによって拡径部をその軸方向に垂直に押圧して加工(二次加工)を施す方法である。しかるに、この方法では、成形パンチをその嵌込み孔に嵌め込んだ状態において、成形パンチと嵌込み孔との間には少なからず隙間が生じている。そのため、素材の拡径予定部の拡径時に、該拡径予定部の材料がこの隙間内に流れ込んで成形パンチと嵌込み孔の周縁とを融着し、もって二次加工が困難になるという難点があった。
本発明は、上述した技術背景に鑑みてなされたもので、その目的は、低い成形圧力で素材の拡径予定部をその周方向において不均一に拡径することができ、さらに拡径加工後において拡径部に対して二次加工を容易に施すことができる据え込み加工方法、これにより得られた据え込み加工品、及び前記据え込み加工方法に用いられる据え込み加工装置を提供することにある。
本発明は以下の手段を提供する。
[1] 棒状の素材を固定する固定ダイと、素材の拡径予定部を座屈阻止状態に挿通保持する挿通孔を有するガイドと、パンチとを備えるとともに、ガイドの先端部の一部に、ガイドの軸方向に突出する拡径抑制用突片部が一体に設けられた据え込み加工装置を用い、固定ダイに固定された素材の拡径予定部をガイドの挿通孔に挿通保持し、次いで、パンチを移動させて該パンチで素材の拡径予定部を軸方向に加圧しながら、ガイドをパンチの移動方向とは反対方向に移動させることにより、ガイドの先端部と固定ダイとの間に形成された自由拡径空間に露出する素材の拡径予定部を、該拡径予定部のガイド突片部との当接部について拡径を抑制した状態で自由拡径空間において拡径することを特徴とする据え込み加工方法。
[2] 素材の拡径予定部の周面の一部が当接する、突片部の側面は、素材の拡径部の周面形状に対応した面に形成されている前項1記載の据え込み加工方法。
[3] 素材の先端部の挿通孔開口縁部に、面取り加工が施されている前項1又は2記載の据え込み加工方法。
[4] 固定ダイに設けられた素材固定用嵌込み孔の開口縁部に、面取り加工が施されている前項1〜3のいずれか1項記載の据え込み加工方法。
[5] ガイドの突片部は、該ガイドの先端部の、挿通孔を挟んだ相互反対側の箇所にそれぞれ一体に設けられている前項1〜4のいずれか1項記載の据え込み加工方法。
[6] ガイドの突片部は、該ガイドの先端部の周方向の複数箇所にそれぞれ一体に設けられている前項1〜4のいずれか1項の据え込み加工方法。
[7] ガイドは、挿通孔を縦断する分割面で複数個に分割されている前項1〜6のいずれか1項記載の据え込み加工方法。
[8] 素材の拡径予定部を拡径して拡径部を形成した後、素材を固定ダイに固定した状態で拡径部に対して二次加工を施す前項1〜7のいずれか1項記載の据え込み加工方法。
[9] 素材の拡径予定部は、該素材の軸方向両側部に位置しており、固定ダイに固定された素材の各拡径予定部をそれぞれ対応するガイドの挿通孔に挿通保持し、次いで、素材の各拡径予定部をそれぞれパンチで軸方向に同時に加圧しなから、各ガイドをそれぞれ対応するパンチの移動方向とは反対方向に移動させることにより、素材の両拡径予定部を同時に拡径する前項1〜7のいずれか1項記載の据え込み加工方法。
[10] 素材の各拡径予定部をそれぞれ拡径して拡径部を形成した後、素材を固定ダイに固定した状態で各拡径部に対してそれぞれ二次加工を施す前項9記載の据え込み加工方法。
[11] 前項1〜10のいずれか1項記載の据え込み加工方法により得られた据え込み加工品。
[12] 棒状の素材の拡径予定部を拡径する据え込み加工装置であって、素材を固定する固定ダイと、固定ダイに固定された素材の拡径予定部を座屈阻止状態に挿通保持する挿通孔を有するガイドと、ガイドの挿通孔に挿通された素材の拡径予定部を軸方向に加圧するパンチと、ガイドをパンチの移動方向とは反対方向に移動させるガイド駆動装置とを備え、ガイドがガイド駆動装置によって移動されることによりガイドの先端部と固定ダイとの間に形成される自由拡径空間において、素材の拡径予定部を拡径するものとなされており、ガイドの先端部の一部に、ガイドの軸方向に突出する拡径抑制用突片部が一体に設けられるとともに、ガイドの突片部は、素材の拡径予定部の拡径時に、拡径予定部の周面の一部が突片部の側面に当接することにより、拡径予定部の突片部との当接部について拡径を抑制するものであることを特徴とする据え込み加工装置。
[13] 素材の拡径予定部の周面の一部が当接する、突片部の側面は、素材の拡径部の周面形状に対応した面に形成されている前項12記載の据え込み加工装置。
[14] 素材の先端部の挿通孔開口縁部に、面取り加工が施されている前項12又は13記載の据え込み加工装置。
[15] 固定ダイに設けられた素材固定用嵌込み孔の開口縁部に、面取り加工が施されている前項12〜14のいずれか1項記載の据え込み加工装置。
[16] ガイドの突片部は、該ガイドの先端部の、挿通孔を挟んだ相互反対側の箇所にそれぞれ一体に設けられている前項12〜15のいずれか1項記載の据え込み加工装置。
[17] ガイドの突片部は、該ガイドの先端部の周方向の複数箇所にそれぞれ一体に設けられている前項12〜15のいずれか1項の据え込み加工装置。
[18] ガイドは、挿通孔を縦断する分割面で複数個に分割されている前項12〜17のいずれか1項記載の据え込み加工装置。
[19] 素材の拡径予定部が拡径されてなる拡径部を二次加工するための二次加工用加工工具を備えている前項12〜18のいずれか1項記載の据え込み加工装置。
[20] 棒状の素材の軸方向両側部の各拡径予定部をそれぞれ拡径する据え込み加工装置であって、素材を固定する固定ダイと、固定ダイに固定された素材の各拡径予定部をそれぞれ座屈阻止状態に挿通保持する挿通孔を有する2個のガイドと、各ガイドの挿通孔に挿通された素材の各拡径予定部をそれぞれ軸方向に加圧する2個のパンチと、各ガイドをそれぞれ対応するパンチの移動方向とは反対方向に移動させる2個のガイド駆動装置とを備え、各ガイドがそれぞれ対応するガイド駆動装置によって移動されることにより各ガイドの先端部と固定ダイとの間に形成される自由拡径空間において、素材の両拡径予定部を同時に拡径するものとなされており、2個のガイドのうち少なくとも1個のガイドの先端部の一部に、ガイドの軸方向に突出する拡径抑制用突片部が一体に設けられるとともに、ガイドの突片部は、素材の拡径予定部の拡径時に、拡径予定部の周面の一部が突片部の側面に当接することにより、拡径予定部の突片部との当接部について拡径を抑制するものであることを特徴とする据え込み加工装置。
[21] 素材の拡径予定部の周面の一部が当接する、突片部の側面は、素材の拡径部の周面形状に対応した面に形成されている前項20記載の据え込み加工装置。
[22] 素材の先端部の挿通孔開口縁部に、面取り加工が施されている前項20又は21記載の据え込み加工装置。
[23] 固定ダイに設けられた素材固定用嵌込み孔の各開口縁部に、それぞれ面取り加工が施されている前項20〜22のいずれか1項記載の据え込み加工装置。
[24] ガイドの突片部は、該ガイドの先端部の、挿通孔を挟んだ相互反対側の箇所にそれぞれ一体に設けられている前項20〜23のいずれか1項記載の据え込み加工装置。
[25] ガイドの突片部は、該ガイドの先端部の周方向の複数箇所にそれぞれ一体に設けられている前項20〜23のいずれか1項の据え込み加工装置。
[26] ガイドは、挿通孔を縦断する分割面で複数個に分割されている前項20〜25のいずれか1項記載の据え込み加工装置。
[27] 素材の各拡径予定部がそれぞれ拡径されてなる拡径部を二次加工するための二次加工用加工工具を備えている前項20〜26のいずれか1項記載の据え込み加工装置。
本発明は以下の効果を奏する。
[1]の発明では、パンチを移動させて該パンチで素材の拡径予定部を軸方向に加圧しながら、ガイドをパンチの移動方向とは反対方向に移動させることにより、ガイドの先端部と固定ダイとの間に形成された自由拡径空間に露出する素材の拡径予定部を、該拡径予定部のガイド突片部との当接部について拡径を抑制した状態で拡径するから、素材の拡径予定部をその周方向において不均一に拡径することができる。そのため、自動車用アーム、コンロッド、コンプレッサ用双頭ピストン、クランク軸などの製品を製作するためのプリフォームについて、出来る限り最終製品に近い形状のものを得ることが可能となり、その結果、歩留まり良く製品を製造することができる。
さらに、素材の拡径予定部を成形凹部(キャビティー)内ではなく自由拡径空間において拡径するから、素材の拡径予定部を低い成形圧力で拡径することができる。
さらに、素材の拡径予定部を自由拡径空間において拡径するから、拡径加工後において、例えば素材を固定ダイに固定した状態のままで、素材の拡径部に対して二次加工を施すことができ、もって二次加工の加工作業性が向上する。
[2]の発明では、素材の拡径予定部を設計形状に確実に拡径することができ、もって最終製品形状により近い形状のプリフォーム(据え込み加工品)を得ることができる。
[3]の発明では、拡径時においてガイドの先端部に素材の材料の背圧が効果的に作用するようになる。その結果、ガイドを移動させるのに要する駆動力を減少させることができる。
[4]の発明では、拡径時において、素材の、固定ダイに固定された部位と、素材の拡径部との間の角部に生じることのある応力集中を緩和することができる。
[5]の発明では、素材の拡径予定部を、設計形状としてその幅方向両側にのみ膨出した形状に確実に拡径することができる。そのため、このガイドを用いた据え込み加工によれば、例えば、自動車のアーム用のプリフォームを製作する場合において、該プリフォームにおけるアームの連結部に対応する部位を確実に形成することができる。
[6]の発明では、素材の拡径予定部を、設計形状として複雑な形状に拡径することができる。
[7]の発明では、素材の、ガイドの挿通孔への挿通作業を容易に行うことができる。
[8]の発明では、素材の拡径部に対して二次加工を施す場合において、二次加工の加工作業性が確実に向上する。
[9]の発明では、軸方向両側部にそれぞれ拡径部が形成されたプリフォーム(据え込み加工品)を能率良く製造することができる。
[10]の発明では、素材の各拡径部に対してそれぞれ二次加工を施す場合において、二次加工の加工作業性が確実に向上する。
[11]の発明では、素材の拡径予定部が周方向において不均一に拡径された据え込み加工品を提供できる。その据え込み加工品は、例えば、自動車のアーム、コンロッド、コンプレッサの双頭ピストン、クランク軸等の工業製品用プリフォームとして好適に使用できる。
[12]〜[27]の発明では、上述した本発明に係る据え込み加工方法に好適に用いることができる据え込み加工装置を提供できる。
次に、本発明の幾つかの実施形態について図面を参照して以下に説明する。
図1〜図4において、(1A)は本発明の第1実施形態に係る据え込み加工装置、(1)は素材である。また、図5において、(6)は本実施形態の据え込み加工装置(1A)により製造された据え込み加工品である。この据え込み加工品(6)は、例えば、自動車の直線状アームを製作するためのプリフォームとして用いられるものである。
図1に示すように、素材(1)は、真直な棒状のものであり、例えばアルミニウム(その合金を含む。以下同じ。)からなる。素材(1)の断面形状は円形状であり、且つ素材(1)の断面積は軸方向に一定に設定されている。
なお本発明では、素材(1)の材質は、アルミニウムに限定されるものではなく、例えば、真鍮、銅、ステンレス鋼等の金属であっても良いし、プラスチックであっても良い。また、素材(1)の断面形状は円形状に限定されるものではなく、四角形状や六角形状等の多角形状であっても良い。
この素材(1)の拡径予定部(2)は、素材(1)の軸方向両側部にそれぞれ位置しており、詳述すると、素材(1)の両端部に位置しており、つまり素材(1)の両端部が拡径予定部(2)(2)となされている。そして、素材(1)の各拡径予定部(2)(2)がそれぞれ設計形状に拡径されることにより、図5に示すように、素材(1)の両端部にそれぞれ、その周方向において不均一に拡径された拡径部として、円板状の拡径部(3)(3)が形成される。この各拡径部(3)は、素材(1)の端部の幅方向両側にのみそれぞれ円弧状に膨出(拡径)しており、厚さ方向には膨出していないか殆ど膨出していない。
なお本発明において、素材(1)の拡径予定部(2)をその周方向において不均一に拡径するとは、拡径予定部(2)を偏肉に据え込むということであり、例えば、拡径予定部(2)の周面についてその一部だけを径方向外側へ膨出させ他の部分は膨出させないように、又は他の部分の膨出量を抑制しながら、拡径予定部(2)を拡径することである。
この据え込み加工品(6)において、各拡径部(3)は、自動車のアームの、他の部材と連結される連結部(例えばブッシュ装着部)に対応し、素材(1)の拡径加工が施されていない部位である素材(1)の軸方向中間部が、自動車のアームの軸部(4)に対応している。
据え込み加工装置(1A)は、素材(1)の軸方向両側部の各拡径予定部(2)(2)をそれぞれ拡径するものであり、図1に示すように、固定ダイ(10)と、2個のガイド(20)(20)と、2個のパンチ(30)(30)と、2個のガイド駆動装置(40)(40)と、2個のパンチ駆動装置(50)(50)とを備えている。
固定ダイ(10)は、据え込み加工時に素材(1)が軸方向に不本意に移動しないように素材(1)を固定するためのものである。この固定ダイ(10)には、素材(1)の非拡径予定部としての軸方向中間部が嵌め込まれて固定される素材固定用嵌込み孔(11)が、固定ダイ(10)の軸方向に延びるとともに固定ダイ(10)を貫通して設けられている。この素材固定用嵌込み孔(11)に素材(1)の軸方向中間部が嵌め込まれることにより、素材(1)の両拡径予定部(2)(2)が固定ダイ(10)に対してその軸方向に突出した状態にして、該素材(1)が軸方向に動かないよう固定される。
また、固定ダイ(10)の嵌込み孔(11)の各開口縁部における該開口を挟んだ相互反対側の箇所には、面取り加工が施されている。(11a)は、該開口縁部に形成された面取り加工部である。この面取り加工部(11a)は、断面形状が円弧状の曲面に形成されている
さらに、固定ダイ(10)は、素材固定用嵌込み孔(11)を縦断する分割面で複数個に分割されたものであり、即ち割型からなる。本実施形態では、固定ダイ(10)の分割数は2個である。そして、固定ダイ(10)の分割片同士が固定ダイ保持具(図示せず)によって相互組付け状態に保持されており、これにより、固定ダイ(10)が据え込み加工時に不本意に分解しないものとなされている。
2個のガイド(20)(20)は互いに同一構成である。各ガイド(20)は、素材(1)の対応する拡径予定部(2)を座屈阻止状態に挿通して保持する挿通孔(21)を有している。すなわち、このガイド(20)は、その挿通孔(21)に素材の拡径予定部(2)を挿通することにより、拡径予定部(2)を座屈阻止状態に保持するものとなされている。この挿通孔(21)は、ガイド(20)の軸方向に延びるとともにガイド(20)を貫通して設けられている。この挿通孔(21)の径は、該挿通孔(21)に素材(1)の拡径予定部(2)を適合状態に且つ軸方向にスライド自在に挿入し得る寸法に設定されている。
また、各ガイド(20)の先端部の、挿通孔(21)を挟んだ相互反対側の箇所には、それぞれ、ガイド(20)の軸方向に突出する拡径抑制用突片部(22)(22)が一体に形成されており、ガイド(20)の移動に伴いこの両突片部(22)(22)がガイド(20)と一体に移動するものとなされている。ガイド(20)の挿通孔(21)に挿通された素材(1)の拡径予定部(2)の周面の一部は、拡径予定部(2)の拡径時に各突片部(22)の挿通孔(21)側に向いた側面(22a)に当接され、これにより、拡径予定部(2)の突片部(22)との当接部について拡径が抑制されるものとなされている。
また、素材(1)の拡径予定部(2)の周面の一部が当接する、各ガイド(20)の突片部(22)の側面(22a)は、素材(1)の対応する拡径部(3)の周面形状に対応した面に形成されている。本実施形態では、この突片部(22)の側面(22a)は、円板状拡径部(3)の厚さ方向両側の円形状の面に対応して平坦面に形成されている。
さらに、各ガイド(20)の先端部の挿通孔(21)開口縁部における両突片部(22)(22)間の箇所には、面取り加工が施されている。(22a)は、該開口縁部に形成された面取り加工部である。この面取り加工部(22a)は、断面形状が円弧状の曲面に形成されている。
さらに、各ガイド(20)は、挿通孔(21)を縦断する分割面で複数個に分割されている。本実施形態では、ガイド(20)の分割数は2個である。そして、ガイド(20)の分割片同士は、ガイド保持具(図示せず)によって相互組付け状態に保持されており、これにより、ガイド(20)が据え込み加工時に不本意に分解しないものとなされている。
各パンチ(30)は、素材(1)の対応する拡径予定部(2)を軸方向に加圧するためのものである。両パンチ(30)(30)は素材(1)の軸方向両側に配置されている。
各パンチ駆動装置(50)は、各パンチ(30)をそれぞれ素材(1)の軸方向に移動させ、パンチ(30)に素材(1)の拡径予定部(2)を加圧するための駆動力を付与するためのものである。この各パンチ駆動装置(50)は対応するパンチ(30)に接続されており、プレス機を利用した機械カムや流体圧(油圧、ガス圧)等によってパンチ(30)に駆動力を付与するものとなさている。また、このパンチ駆動装置(50)はパンチ(30)の移速速度を制御する制御装置を備えている。ただし本発明では、パンチ駆動装置(50)は必ずしもパンチ移動速度の制御装置を備えてなくてもよい。
各ガイド駆動装置(40)は、各ガイド(20)をそれぞれ対応するパンチ(30)の移動方向(35)(即ち、パンチ(35)による素材拡径予定部(2)への加圧方向)とは反対方向(25)に移動させるものである。この各ガイド駆動装置(40)はそれぞれ対応するガイド(20)に接続されており、流体圧(油圧、ガス圧)、電気モータ、バネ等によってガイド(20)に駆動力を付与するものとなされている。また、このガイド駆動装置(40)はガイド(20)の移動速度を制御する制御装置を備えている。ただし本発明では、ガイド駆動装置(40)は必ずしもガイド移動速度の制御装置を備えていなくてもよい。
また、この据え込み加工装置(1A)は成形凹部(キャビティー)を備えていない。すなわち、この据え込み加工装置(1A)は、ガイド駆動装置(40)によってガイド(20)を固定ダイ(10)に対して離間方向に移動させることにより、ガイド(20)の先端部と固定ダイ(10)との間に、素材(1)の拡径予定部(2)が自由に拡径可能な空間である自由拡径空間(P)が形成されるものとなされている。
次に、上記第1実施形態の据え込み加工装置(1A)を用いた据え込み加工方法を以下に説明する。
まず、図2−A及び図2−Bに示すように、素材(1)の非拡径予定部としての軸方向中間部を固定ダイ(10)の素材固定用嵌込み孔(11)に嵌め込むことにより、素材(1)が軸方向に不本意に移動しないように素材(1)を固定ダイ(10)に固定する。これにより、素材(1)の各拡径予定部(2)がそれぞれ固定ダイ(10)に対してその軸方向に突出した状態となる。
さらに、素材(1)の各拡径予定部(2)をそれぞれ対応するガイド(20)の挿通孔(21)に挿通し、これにより各拡径予定部(2)を座屈阻止状態に保持する。この状態において、素材(1)の各拡径予定部(2)の周面の一部、即ち該周面における相互反対側の部分は、対応するガイド(20)の突片部(22)の側面(22a)に当接している。
さらに、各ガイド(20)を、その突片部(22)の先端が固定ダイ(10)に当接し又は近接した位置に配置させる。本実施形態では、図2−Bに示すように、各ガイド(20)はその突片部(22)の先端が固定ダイ(10)に当接して配置されている。
次いで、図3−A及び図3−Bに示すように、両パンチ駆動装置(50)(50)を同時に作動させることで両パンチ(30)(30)を同時に移動させ、素材(1)の各拡径予定部(2)をそれぞれ対応するパンチ(30)で軸方向に同時に加圧しながら、両ガイド駆動装置(40)(40)を同時に作動させることで各ガイド(20)をそれぞれ対応するパンチ(30)の移動方向(35)とは反対方向(25)に同時に移動させる。これにより、各ガイド(20)の先端部と固定ダイ(10)との間に形成された自由拡径空間(P)に露出する素材(1)の両拡径予定部(2)(2)を、それぞれ該拡径予定部(2)のガイド突片部(22)との当接部について拡径を抑制した状態で、自由拡径空間(P)において同時に拡径する。
なお本発明では、パンチ(30)の移動速度は一定であっても良いし、変動するものであっても良い。また同じく、ガイド(20)の移動速度は一定であっても良いし、変動するものであっても良い。
そして、図4−A及び図4−Bに示すように、素材(1)の各拡径予定部(2)が設計形状に拡径されて素材(1)の軸方向両側部にそれぞれ円板状拡径部(3)が形成されたとき、パンチ(30)とガイド(20)の移動をそれぞれ停止する。
以上の手順により、素材(1)の拡径予定部(2)についての据え込み加工が終了する。
次いで、固定ダイ(10)を分解して素材(1)を固定ダイ(10)から取り外すことにより、図5に示した所望する据え込み加工品(6)が得られる。
而して、上記第1実施形態の据え込み加工方法では、パンチ(30)を移動させて該パンチ(30)で素材(1)の拡径予定部(2)を軸方向に加圧しながら、ガイド(20)をパンチ(30)の移動方向(35)とは反対方向(25)に移動させることにより、ガイド(20)の先端部と固定ダイ(10)との間に形成された自由拡径空間(P)に露出する素材(1)の拡径予定部(2)を、該拡径予定部(2)のガイド突片部(22)との当接部について拡径を抑制した状態で、拡径するから、素材(1)の拡径予定部(2)を周方向において不均一に拡径することができる。そのため、自動車のアームを製作するためのプリフォーム(据え込み加工品(6))について、出来る限り最終製品に近い形状のものを得ることが可能となり、その結果、製造工程数の低減を図ることができるし、歩留まり良く自動車のアームを製造することができる。
さらに、そのようなプリフォームを得るために、ガイド(20)として先端部に突片部(22)が一体に設けられたものを用いて据え込み加工を行えば良いので、簡素な構造の据え込み加工装置(1A)でそのような据え込み加工を行うことができる。
さらに、素材(1)の拡径予定部(2)を、成形凹部(キャビティー)内ではなく、拡径予定部(2)が自由に拡径可能な空間である自由拡径空間(P)において拡径するから、本実施形態の据え込み加工方法は自由据え込み加工方法の範疇に入る。そのため、素材(1)の拡径予定部(2)を低い成形圧力で拡径することができる。その結果、パンチ(30)を移動させるのに要するパンチ駆動装置(50)の駆動力の低減化を図ることができる。
さらに、素材(1)の拡径予定部(2)を自由拡径空間(P)において拡径するから、拡径加工後において、例えば素材(1)を固定ダイ(10)に固定した状態のままで、素材(1)の拡径部(3)に対して二次加工を施すことができ、もって二次加工の加工作業性が向上する。なお、この特徴点については後記第2実施形態で具体的に説明する。
さらに、ガイド(20)の突片部(22)の側面(22a)が素材(1)の拡径部(3)の周面形状に対応した面に形成されているので、素材(1)の拡径部(3)を設計形状に確実に形成することができ、もって最終製品形状により近い形状のプリフォームを得ることができる。
さらに、ガイド(20)の先端部の挿通孔(21)開口縁部に面取り加工(その面取り加工面(21a))が施されているので、据え込み加工時においてガイド(20)の先端部に素材(1)の材料の背圧が効果的に作用するようになる。その結果、ガイド(20)を移動させるのに要するガイド駆動装置(40)の駆動力を減少させることができ、もってガイド駆動装置(40)の小型化を図り得る。
さらに、固定ダイ(10)の素材固定用嵌込み孔(11)の開口縁部の所定箇所に面取り加工(その面取り加工面(11a))が施されているので、素材(1)の、固定ダイ(10)に固定された部位と、拡径部(3)との間の角部に生じることのある応力集中を緩和することができる。
さらに、ガイド(20)の突片部(22)は、該ガイド(20)の先端部の、挿通孔(21)を挟んだ相互反対側の箇所にそれぞれ一体に設けられているので、素材(1)の拡径予定部(2)を、設計形状としてその幅方向両側にのみ膨出した形状に確実に拡径することができる。そのため、このガイド(20)を備えた据え込み加工装置(1A)によれば、例えば自動車のアーム用プリフォームを製作する場合において、該プリフォームにおけるアームの連結部に対応する部位を確実に形成することができる。
さらに、ガイド(20)は、挿通孔(21)を縦断する分割面(23)で2分割されているので、素材(1)の拡径予定部(2)をガイド(20)の挿通孔(21)に挿通する際に、ガイド(20)を分解することにより、素材(1)の拡径予定部(2)のガイド挿通孔(21)への挿通作業を容易に行うことができる。
さらに、素材(1)の両拡径予定部(2)(2)を同時に拡径するから、軸方向両側部にそれぞれ拡径部(3)(3)が形成された据え込み加工品(6)(プリフォーム)を能率良く製造することができる。
図6は、本発明の第2実施形態に係る据え込み加工装置を用いた据え込み加工方法を説明するための概略図である。
本第2実施形態の据え込み加工装置(1B)は、上記第1実施形態の据え込み加工装置(1A)に、更に、素材(1)の拡径部(3)を二次加工するための二次加工用加工工具として一対二組の成形パンチ(60)が備えられたものである。
各成形パンチ(60)は、素材(1)の拡径部(3)に対して施す二次加工として、該拡径部(3)の厚さ方向両側の表面の中央部を該拡径部(3)の厚さ方向に押圧して拡径部(3)にブッシュ装着保持用の凹部(3a)又は孔を形成するためのものである。各組の成形パンチ(60)(60)において、両成形パンチ(60)(60)は、素材(1)の拡径部(3)に対して二次加工を施すことができる位置に配置されており、具体的には、対応する自由拡径空間(P)へ進出移動可能に互いに対向して配置されている。各成形パンチ(60)は成形パンチ駆動装置(図示せず)に接続されており、該成形パンチ駆動装置を作動させることで成形パンチ(60)を移動させることができるものとなされている。
本第2実施形態では、据え込み加工は次のように行われる。
まず、上記第1実施形態の据え込み加工方法と同じ方法によって素材(1)の両拡径予定部(2)(2)を同時に拡径して円板状拡径部(3)(3)を形成する。次いで、素材(1)を固定ダイ(10)から取り外さないで即ち素材(1)を固定ダイ(10)に固定した状態のままで、素材(1)の両拡径部(3)(3)の厚さ方向両側の表面の中央部を、自由拡径空間(P)において、成形パンチ(60)で該拡径部(3)(3)の厚さ方向に同時に押圧し、これにより拡径部(3)(3)にブッシュ装着保持用の凹部(3a)又は孔を形成する。
次いで、固定ダイ(10)を分解して素材(1)を固定ダイ(10)から取り外すことにより、所望する据え込み加工品(6)が得られる。
而して、本第2実施形態の据え込み加工方法では、拡径加工後において、素材(1)を固定ダイ(10)に固定した状態のままで、素材(1)の各拡径部(3)に対して二次加工として成形パンチ(60)によるプレス加工を施すことができる。そのため、二次加工の加工作業性が確実に向上するし、さらに、最終製品形状により近い形状のプリフォームを得ることができる。
以上で、本発明の幾つかの実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に示したものに限定されるものではなく、様々に設定変更可能である。
例えば、本発明に係る据え込み加工装置は、自動車のアーム用プリフォームを製造するために用いられるものに限定されるものではなく、様々な工業製品用プリフォームを製造するために用いられ、例えば、自動車のコンロッド用プリフォーム、クランク軸用プリフォーム、コンプレッサの双頭ピストン用プリフォームを製造するために用いられるものであっても良い。
また、本発明では、素材(1)の拡径予定部(2)は、素材(1)の軸方向中間部や軸方向一端部などの一箇所だけに位置していても良い。
また、本発明では、ガイド(20)の突片部(22)は、ガイド(20)の先端部の周方向の複数箇所(例えば2〜10箇所)にそれぞれ一体に設けられていても良い。この場合には、素材(1)の拡径予定部(2)をより複雑な形状に拡径することができる。
また、本発明では、図7に示すように、ガイド(20)の先端部の一箇所だけに突片部(22)が設けられていても良い。このガイド(20)を2個用いて素材(1)の両拡径予定部(2)(2)をそれぞれ拡径した場合には、例えば、図9−A及び図9−Bに示すように略半球状又は略半楕円球状の拡径部(3)(3)を形成可能である。この据え込み加工品(6)は、例えば、コンプレッサの双頭ピストン用プリフォームとして用いられる。
また、本発明では、ガイド(20)の先端部における2個の突片部(22)(22)間の部位(20a)は、例えば、側面視直線状に形成されていても良いし、図8に示すように側面視略円弧状に形成されていても良いし、他の形状に形成されていても良い。
また、本発明では、突片部(22)は、2個のガイド(20)(20)のうちいずれか1個のガイド(20)の先端部の一部に設けられていても良い。
また、本発明では、素材(1)の拡径予定部(2)を所定温度に加熱した状態で拡径予定部(2)を拡径しても良いし、素材(1)の拡径予定部(2)を加熱しない状態で拡径予定部(2)を拡径しても良い。すなわち、本発明に係る据え込み加工方法は、熱間据え込み加工法であっても良いし、冷間据え込み加工法であっても良い。
また、本発明では、ガイド(20)の分割数は2個に限定されるものではなく、3個であっても良いし、4個以上であっても良い。もとより、ガイド(20)は分割されていないものであっても良い。
また、本発明では、素材(1)の拡径部(3)に対して施す二次加工は、プレス加工に限定されるものではなく、例えば、プレス加工以外の塑性加工であっても良いし、切削加工や研削加工であっても良い。また、二次加工用加工工具は、二次加工の種類に応じて選定されるものであり、具体的には、例えば、成形パンチ等の塑性加工工具、切削工具、研削工具が用いられる。
本発明は、素材を拡径予定部を周方向において不均一に拡径することができる据え込み加工方法及び据え込み加工装置に利用可能である。
本発明の一実施形態に係る据え込み加工装置の分解斜視図である。 同据え込み加工装置により素材の拡径予定部を拡径する前の状態における据え込み加工装置の一部切欠き斜視図である。 図2−Aの状態における据え込み加工装置の断面図である。 同据え込み加工装置により素材の拡径予定部を拡径する途中の状態における据え込み加工装置の一部切欠き斜視図である。 図3−Aの状態における据え込み加工装置の断面図である。 同据え込み加工装置により素材の拡径予定部を拡径した後の状態における据え込み加工装置の一部切欠き斜視図である。 図3−Bの状態における据え込み加工装置の断面図である。 同据え込み加工装置により得られた据え込み加工品の斜視図である。 本発明の第2実施形態に係る据え込み加工装置により素材の拡径予定部を拡径して拡径部を形成した後、拡径部に対して二次加工を施した状態を示す斜視図である。 本発明のもう一つの実施形態に係るガイドの先端部の側面図である。 本発明の更にもう一つの実施形態に係るガイドの先端部の側面図である。 図7に示したガイドを備えた据え込み加工装置により得られた据え込み加工品の側面図である。 図9−Aに示した据え込み加工品の平面図である。
符号の説明
1A、1B…据え込み加工装置
1…素材
2…拡径予定部
3…拡径部
4…軸部
6…据え込み加工品(プリフォーム)
10…固定ダイ
11…素材固定用嵌込み孔
11a…面取り加工部
12…分割面
20…ガイド
21…挿通孔
21a…面取り加工部
22…拡径抑制用突片部
22a…側面
23…分割面
30…パンチ
40…ガイド駆動装置
50…パンチ駆動装置
60…成形パンチ(二次加工用加工工具)
P…自由拡径空間

Claims (26)

  1. 棒状の素材を固定する固定ダイと、素材の拡径予定部を座屈阻止状態に挿通保持する挿通孔を有するガイドと、パンチとを備えるとともに、ガイドの先端部の一部に、ガイドの軸方向に突出する拡径抑制用突片部が一体に設けられた据え込み加工装置を用い、
    固定ダイに固定された素材の拡径予定部をガイドの挿通孔に挿通保持し、
    次いで、パンチを移動させて該パンチで素材の拡径予定部を軸方向に加圧しながら、ガイドをパンチの移動方向とは反対方向に移動させることにより、ガイドの先端部と固定ダイとの間に形成された自由拡径空間に露出する素材の拡径予定部を、該拡径予定部のガイド突片部との当接部について拡径を抑制した状態で自由拡径空間において拡径する据え込み加工方法であって、
    ガイドの突片部は、該ガイドの先端部の周方向の複数箇所にそれぞれ一体に設けられていることを特徴とする据え込み加工方法。
  2. ガイドは、挿通孔を縦断する分割面で複数個に分割されている請求項記載の据え込み加工方法。
  3. 棒状の素材を固定する固定ダイと、素材の拡径予定部を座屈阻止状態に挿通保持する挿通孔を有するガイドと、パンチとを備えるとともに、ガイドの先端部の一部に、ガイドの軸方向に突出する拡径抑制用突片部が一体に設けられた据え込み加工装置を用い、
    固定ダイに固定された素材の拡径予定部をガイドの挿通孔に挿通保持し、
    次いで、パンチを移動させて該パンチで素材の拡径予定部を軸方向に加圧しながら、ガイドをパンチの移動方向とは反対方向に移動させることにより、ガイドの先端部と固定ダイとの間に形成された自由拡径空間に露出する素材の拡径予定部を、該拡径予定部のガイド突片部との当接部について拡径を抑制した状態で自由拡径空間において拡径する据え込み加工方法であって、
    ガイドは、挿通孔を縦断する分割面で複数個に分割されていることを特徴する据え込み加工方法。
  4. 素材の拡径予定部の周面の一部が当接する、突片部の側面は、素材の拡径部の周面形状に対応した面に形成されている請求項1〜3のいずれか1項記載の据え込み加工方法。
  5. 素材の先端部の挿通孔開口縁部に、面取り加工が施されている請求項1〜4のいずれか1項記載の据え込み加工方法。
  6. 固定ダイに設けられた素材固定用嵌込み孔の開口縁部に、面取り加工が施されている請求項1〜のいずれか1項記載の据え込み加工方法。
  7. ガイドの突片部は、該ガイドの先端部の、挿通孔を挟んだ相互反対側の箇所にそれぞれ一体に設けられている請求項1〜のいずれか1項記載の据え込み加工方法。
  8. 素材の拡径予定部を拡径して拡径部を形成した後、素材を固定ダイに固定した状態で拡径部に対して二次加工を施す請求項1〜7のいずれか1項記載の据え込み加工方法。
  9. 素材の拡径予定部は、該素材の軸方向両側部に位置しており、
    固定ダイに固定された素材の各拡径予定部をそれぞれ対応するガイドの挿通孔に挿通保持し、
    次いで、素材の各拡径予定部をそれぞれパンチで軸方向に同時に加圧しなから、各ガイドをそれぞれ対応するパンチの移動方向とは反対方向に移動させることにより、素材の両拡径予定部を同時に拡径する請求項1〜7のいずれか1項記載の据え込み加工方法。
  10. 素材の各拡径予定部をそれぞれ拡径して拡径部を形成した後、素材を固定ダイに固定した状態で各拡径部に対してそれぞれ二次加工を施す請求項9記載の据え込み加工方法。
  11. 棒状の素材の拡径予定部を拡径する据え込み加工装置であって、
    素材を固定する固定ダイと、
    固定ダイに固定された素材の拡径予定部を座屈阻止状態に挿通保持する挿通孔を有するガイドと、
    ガイドの挿通孔に挿通された素材の拡径予定部を軸方向に加圧するパンチと、
    ガイドをパンチの移動方向とは反対方向に移動させるガイド駆動装置とを備え、
    ガイドがガイド駆動装置によって移動されることによりガイドの先端部と固定ダイとの間に形成される自由拡径空間において、素材の拡径予定部を拡径するものとなされており、
    ガイドの先端部の一部に、ガイドの軸方向に突出する拡径抑制用突片部が一体に設けられるとともに、
    ガイドの突片部は、素材の拡径予定部の拡径時に、拡径予定部の周面の一部が突片部の側面に当接することにより、拡径予定部の突片部との当接部について拡径を抑制するものである据え込み加工装置であって、
    ガイドの突片部は、該ガイドの先端部の周方向の複数箇所にそれぞれ一体に設けられていることを特徴とする据え込み加工装置。
  12. ガイドは、挿通孔を縦断する分割面で複数個に分割されている請求項11記載の据え込み加工装置。
  13. 棒状の素材の拡径予定部を拡径する据え込み加工装置であって、
    素材を固定する固定ダイと、
    固定ダイに固定された素材の拡径予定部を座屈阻止状態に挿通保持する挿通孔を有するガイドと、
    ガイドの挿通孔に挿通された素材の拡径予定部を軸方向に加圧するパンチと、
    ガイドをパンチの移動方向とは反対方向に移動させるガイド駆動装置とを備え、
    ガイドがガイド駆動装置によって移動されることによりガイドの先端部と固定ダイとの間に形成される自由拡径空間において、素材の拡径予定部を拡径するものとなされており、
    ガイドの先端部の一部に、ガイドの軸方向に突出する拡径抑制用突片部が一体に設けられるとともに、
    ガイドの突片部は、素材の拡径予定部の拡径時に、拡径予定部の周面の一部が突片部の側面に当接することにより、拡径予定部の突片部との当接部について拡径を抑制するものである据え込み加工装置であって、
    ガイドは、挿通孔を縦断する分割面で複数個に分割されていることを特徴とする据え込み加工装置。
  14. 素材の拡径予定部の周面の一部が当接する、突片部の側面は、素材の拡径部の周面形状に対応した面に形成されている請求項11〜13のいずれか1項記載の据え込み加工装置。
  15. 素材の先端部の挿通孔開口縁部に、面取り加工が施されている請求項11〜14のいずれか1項記載の据え込み加工装置。
  16. 固定ダイに設けられた素材固定用嵌込み孔の開口縁部に、面取り加工が施されている請求項11〜15のいずれか1項記載の据え込み加工装置。
  17. ガイドの突片部は、該ガイドの先端部の、挿通孔を挟んだ相互反対側の箇所にそれぞれ一体に設けられている請求項11〜16のいずれか1項記載の据え込み加工装置。
  18. 素材の拡径予定部が拡径されてなる拡径部を二次加工するための二次加工用加工工具を備えている請求項11〜17のいずれか1項記載の据え込み加工装置。
  19. 棒状の素材の軸方向両側部の各拡径予定部をそれぞれ拡径する据え込み加工装置であって、
    素材を固定する固定ダイと、
    固定ダイに固定された素材の各拡径予定部をそれぞれ座屈阻止状態に挿通保持する挿通孔を有する2個のガイドと、
    各ガイドの挿通孔に挿通された素材の各拡径予定部をそれぞれ軸方向に加圧する2個のパンチと、
    各ガイドをそれぞれ対応するパンチの移動方向とは反対方向に移動させる2個のガイド駆動装置とを備え、
    各ガイドがそれぞれ対応するガイド駆動装置によって移動されることにより各ガイドの先端部と固定ダイとの間に形成される自由拡径空間において、素材の両拡径予定部を同時に拡径するものとなされており、
    2個のガイドのうち少なくとも1個のガイドの先端部の一部に、ガイドの軸方向に突出する拡径抑制用突片部が一体に設けられるとともに、
    ガイドの突片部は、素材の拡径予定部の拡径時に、拡径予定部の周面の一部が突片部の側面に当接することにより、拡径予定部の突片部との当接部について拡径を抑制するものである据え込み加工装置であって、
    ガイドの突片部は、該ガイドの先端部の周方向の複数箇所にそれぞれ一体に設けられていることを特徴とする据え込み加工装置。
  20. ガイドは、挿通孔を縦断する分割面で複数個に分割されている請求項19記載の据え込み加工装置。
  21. 棒状の素材の軸方向両側部の各拡径予定部をそれぞれ拡径する据え込み加工装置であって、
    素材を固定する固定ダイと、
    固定ダイに固定された素材の各拡径予定部をそれぞれ座屈阻止状態に挿通保持する挿通孔を有する2個のガイドと、
    各ガイドの挿通孔に挿通された素材の各拡径予定部をそれぞれ軸方向に加圧する2個のパンチと、
    各ガイドをそれぞれ対応するパンチの移動方向とは反対方向に移動させる2個のガイド駆動装置とを備え、
    各ガイドがそれぞれ対応するガイド駆動装置によって移動されることにより各ガイドの先端部と固定ダイとの間に形成される自由拡径空間において、素材の両拡径予定部を同時に拡径するものとなされており、
    2個のガイドのうち少なくとも1個のガイドの先端部の一部に、ガイドの軸方向に突出する拡径抑制用突片部が一体に設けられるとともに、
    ガイドの突片部は、素材の拡径予定部の拡径時に、拡径予定部の周面の一部が突片部の側面に当接することにより、拡径予定部の突片部との当接部について拡径を抑制するものである据え込み加工装置であって、
    ガイドは、挿通孔を縦断する分割面で複数個に分割されていることを特徴とする据え込み加工装置。
  22. 素材の拡径予定部の周面の一部が当接する、突片部の側面は、素材の拡径部の周面形状に対応した面に形成されている請求項19〜〜21のいずれか1項記載の据え込み加工装置。
  23. 素材の先端部の挿通孔開口縁部に、面取り加工が施されている請求項19〜22のいずれか1項記載の据え込み加工装置。
  24. 固定ダイに設けられた素材固定用嵌込み孔の各開口縁部に、それぞれ面取り加工が施されている請求項19〜23のいずれか1項記載の据え込み加工装置。
  25. ガイドの突片部は、該ガイドの先端部の、挿通孔を挟んだ相互反対側の箇所にそれぞれ一体に設けられている請求項19〜24のいずれか1項記載の据え込み加工装置。
  26. 素材の各拡径予定部がそれぞれ拡径されてなる拡径部を二次加工するための二次加工用加工工具を備えている請求項19〜25のいずれか1項記載の据え込み加工装置。
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