JP3068709B2 - 平板状部分を有するワークの平担度矯正方法および装置 - Google Patents

平板状部分を有するワークの平担度矯正方法および装置

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JP3068709B2
JP3068709B2 JP4102332A JP10233292A JP3068709B2 JP 3068709 B2 JP3068709 B2 JP 3068709B2 JP 4102332 A JP4102332 A JP 4102332A JP 10233292 A JP10233292 A JP 10233292A JP 3068709 B2 JP3068709 B2 JP 3068709B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、平板状部分を有するワ
ークの、たとえば自動車用ホイールの、該平板状部分の
平担度を矯正する矯正方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両用ディスクホイールは、平板を丸め
て円筒状となしそれをリム形状に成形したリムかまたは
所定の断面形状を有する形鋼を丸めて整形したリムと、
平板をディスク形状に成形したディスクとを、溶接接合
して製作される。
【0003】車両走行時の振動を抑制するとともに、ブ
レーキのききを安定させるためには、ホイールの形状は
所定の精度を要求される。この精度を出すために、従
来、リムおよびディスク単品の段階において、リムに対
しては、タイヤビード接触面およびガター面のたてぶ
れ、フランジ部のよこぶれ、ディスクに対しては、ハブ
取付面のうねりに、それぞれ規格値を設定して製作して
いる。
【0004】しかし、単品の段階で精度が出ていても、
次工程の、ディスクのリム内への圧入工程、それに続く
リムとディスクの溶接工程において、リム、ディスクの
圧入による両者の傾き、偏心、溶接加工における熱影響
による変形が原因で、ホイール完成品の段階でホイール
の規格値を越える場合がある。
【0005】ホイール完成品段階の精度を出すために、
リムとディスクの溶接後にホイールの形状矯正を行なう
場合もある。このような矯正にはディスクのハブ部の平
担度矯正が含まれる。このディスク部平担度矯正には、
従来、次の4つの方法があった。 (1) ディスクハブ部に、ハブ部平面に直角に高圧力
をかけて高圧矯正する。 (2) ディスクハブ部を、ハブ部平面に直角にハンマ
リングして、高圧で矯正する。 (3) 特公平2ー36341号公報に開示されている
ように、ディスク部ハブ部をローラでレベリング矯正加
工する。 (4) ディスク部ハブ部に切削機械加工を加えて平面
精度を出す。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来矯正法に
は、それぞれ、次の問題があった。 (1)の方法においては、ディスク部矯正には約120
0トン程度の大きなプレスカが必要で、設備が大規模に
なり、またたとえ1200トンのプレス力をかけても、
0.5mm程度のうねりが残る。 (2)の方法においては、ブローニング衝撃プレスで板
厚まで変化させるような高圧プレスが必要であり、20
00トン級プレスが必要になり、設備が大規模になる。
【0007】(3)の方法においては、ローラ加工する
とハブ面にあけてあるハブ穴、ボルト穴の寸法、ピッチ
に変形やくるいが生じる。したがって、高度な熟練作業
が必要となり、歩留り低下を生じやすい。 (4)の方法においては、機械加工はプレス等の成形に
比べて、多大の加工時間とコストを要し、大量生産に適
さない。また、板厚を削って平担にしたつもりでも、残
留応力によってバランスが変わって平担度がまたくるっ
てしまい、平担度を出すのが難しい。
【0008】本発明の目的は、平板状部分を有するワー
ク、たとえば自動車用ホイール、の該平板状部分の平担
度を、従来に比べてはるかに小さいプレスカで、かつ成
形で(切削加工なし)、出すことのできる、平板状部分
を有するワークの平担度矯正方法およびその装置を提供
することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的は、本発明によ
れば、次の平板状部分を有するワークの平担度矯正方法
およびその装置によって達成される。
【0010】(1) 中央にハブ穴があけられた平板状
部分を有し外周に前記平板状部分につらなる湾曲部と該
湾曲部につらなる円筒状部を有するディスク部と、環状
のリム部とを、ディスク部円筒状部で溶接接合した、最
終製品に比べて若干径小のホイールを形成し、前記ホイ
ールを、ディスク部を下にして、平担な上面を有する下
型上にセットするとともに、前記下型の上方に設けた、
ホイール最終製品と同径の外周リング内に遊嵌し、平担
な下面と該下面の中央部で下方に突出する爪部と前記下
面から上方に湾曲して延びる外周面とを有し、周方向に
分割され、半径方向外方に拡開可能なシューを備えた上
型を下降させ、前記上型の下面と前記下型の上面間に前
記ホイールのディスク部の平板状部分を該平板状部分と
直角方向に挟圧しつつ、前記シューの外周面をディスク
部の湾曲部および円筒状部に係合させるとともに前記シ
ューの爪部を前記ディスク部の平板状部分のハブ穴に係
合させて前記シューを半径方向外方に拡開させ、前記リ
ム部を前記外周リングに押しつけ、前記ホイールを塑性
域まで変形させて最終製品形状に形状を矯正する、平板
状部分を有するワークの平担度矯正方法。
【0011】(2) 中央にハブ穴があけられた平板状
部分を有し外周に前記平板状部分につらなる湾曲部と該
湾曲部につらなる円筒状部を有するディスク部と、一端
にフランジを有する環状のリム部とを、ディスク部の円
筒状部で溶接接合した、最終製品に比べて若干径小のホ
イールを形成し、前記ホイールを、ディスク部を下にし
て、平担な上面を有する下型上にセットするとともに、
前記下型の上方に設けた、ホイール最終製品と同径の外
周リング内に遊嵌し、平担な下面と該下面の中央部で下
方に突出する爪部と前記下面から上方に湾曲して延びる
外周面と該外周面の上部から半径方向外方に延びるフラ
ンジ押え部を有し、周方向に分割され、半径方向外方に
拡開可能なシューを備えた上型を下降させ、前記外周リ
ングの上面と前記フランジ押え部の下面間に前記ホイー
ルのリム部のフランジ部を該フランジ部と直角方向に挟
圧するとともに、前記上型の下面と前記下型の上面間に
前記ホイールのディスク部の平板状部分を該平板状部分
と直角方向に挟圧しつつ、前記シューの外周面をディス
ク部の湾曲部と円筒状部に係合させるとともに前記シュ
ーの爪部を前記平板状部分のハブ穴内周に係合させて前
記シューを半径方向外方に拡開させ、前記リム部を前記
外周リングに押しつけ、前記ホイールを塑性域まで変形
させて最終製品形状に形状を矯正する、平板状部分を有
するワークの平担度矯正方法。
【0012】(3) 固定の下型と、前記下型上に取付
けられた外周リングと、前記下型に対して上下動可能に
設けられた上型とを有し、前記下型は、平担な上面をも
つ下型プレートを有しており、前記上型は、テーパ面を
もつコッタと、周方向に分割され前記コッタによって拡
縮されるシューホルダと、周方向に分割され前記シュー
ホルダに固定されてシューホルダとともに拡縮するシュ
ーとを有しており、さらに前記シューは、平担な下面
と、該下面から下方に突出する爪部を有している、平板
状部分を有するワークの平担度矯正装置。
【0013】(4) 中央部に穴を有する平板状部分を
有するワークを、平担な上面を有する下型上にセット
し、平坦な下面と該下面から下方に突出する爪部を有
し、周方向に分割され、半径方向外方に拡開可能なシュ
ーを備えた上型を下降させ、前記上型の下面と前記下型
の上面間に前記平板状部分を該平板状部分と直角方向に
挟圧しつつ、前記シューの爪部を前記平板状部分の穴の
内周に係合させて前記シューを半径方向外方に拡開さ
せ、前記ワークを塑性域まで変形させる、平板状部分を
有するワークの平担度矯正方法。
【0014】(5) 中央部に穴を有する平板状部分と
該平板状部分の外周部につらなる湾曲部と該湾曲部につ
らなって前記平板状部分とほぼ直角方向に延びる円筒状
部とを有するワークを、前記平板状部分を下にして、平
担な上面を有する下型上にセットし、平担な下面と該下
面の中央部で下方に突出する爪部と前記下面から上方に
湾曲して延びる外周面とを有し、周方向に分割され、半
径方向外方に拡開可能なシューを備えた上型を下降さ
せ、前記上型の下面と前記下型の上面間に前記ワークの
平板状部分を該平板状部分と直角方向に挟圧しつつ、前
記シューの外周面を前記ワークの湾曲部および円筒状部
に係合させるとともに前記シューの爪部を前記ワークの
平板状部分の中央部の穴の内周に係合させて前記シュー
を半径方向外方に拡開させ、前記ワークを塑性域まで変
形させる、平板状部分を有するワークの平担度矯正方
法。
【0015】
【作用】上記本発明の、平板状部分を有するワークの平
担度矯正方法およびその装置においては、ワークの平板
状部分は、平板状部分と直角方向に挟圧されつつ、平板
状部分の面内方向に少なくとも内周側から半径方向外方
に作用する拡開力を受け、塑性域まで変形され、平担度
が矯正される。このように板厚方向と半径方向の両方向
に荷重をかけて成形することにより、従来のプレス荷重
に比べて著しく小さな荷重で、従来よりも高性度に、か
つ成形によって容易に、平担度が矯正される。
【0016】
【実施例】以下に、本発明に係る望ましい3つの実施例
を、図面を参照して説明する。第1実施例は、ホイール
の矯正方法およびその装置に関し、図1に説明されてい
る。第2実施例は平板状ワークの矯正方法に関し、図2
に説明されている。第3実施例は皿状ワークの矯正方法
に関し、図3に説明されている。
【0017】第1実施例 図1はホイールの矯正を行なうための装置を示してい
る。100は、平板状部分を有するワークとしてのホイ
ールである。ホイール100は、リム部110とディス
ク部120との溶接接合から成り、130は溶接部を示
す。
【0018】リム部110は、環状で、一端にフランジ
112を有し、他端にガター部114を有する。ガター
部114には別のフランジ(図示略)が装着される。リ
ム部110にはタイヤ(図示略)が装着される。タイヤ
からのラジアル荷重はリムのビードシート部116で受
けられ、タイヤからの横荷重はフランジ112で受けら
れる。車両走行中のたてぶれを小にするためにはリムビ
ードシート部116の半径方向寸法を規格値以内に設定
する必要があり、よこぶれを小にするためにはフランジ
112のホイール軸方向寸法を規格値以内に設定する必
要がある。
【0019】ディスク部120は、トラック後輪のよう
に2輪を背中合わせに結合するために便利なように中央
部を平板状部分124としてあり、この平板状部分12
4の中央にはハブ穴122があけられている。ホイール
車軸に取付けてボルトで緊締したときの変形を小にし、
ブレーキジャダーをなくすためには、ディスク部120
の平板状部分124のうねりをなくし、平担とする必要
がある。ディスク部120は、さらに、平板状部分12
4につらなる湾曲部126と、湾曲部126につらなる
円筒状部128を有する。ディスク部120とリム部1
10とは、円筒状部128の端部で溶接接合される。
【0020】ホイール100は、矯正前には、半径方向
寸法を最終製品形状よりも、若干径小(約0.5mm径
小)に作製してある。したがって、内径がホイール最終
製品と同径とされた外周リングにホイール100が押し
つけられたときは、ホイール100は塑性域に入るよう
にしてある。
【0021】矯正装置2は、総じて、固定の下型10
と、下型10に取付けられた外周リング20と、下型1
0の上方に上下動可能に設けられた上型30とから成
る。
【0022】下型10は、プレスのベッド上に固定され
る下型本体12と、下型本体12に取替可能に装着され
た下型プレート14とを有する。下型プレート14の上
面16は、水平に延びる真直平担面とされている。下型
プレート14、下型本体12の中央部は穴18があけら
れていて、上型の一部が下降したときに、互いに干渉し
ないようになっている。
【0023】外周リング20は、下型10上に固定され
ている。外周リング20の内径は、ホイール100の最
終製品形状の外径と同径とされている。外周リング20
は周方向に切れ目のない単一のリングから成っていても
よいし、周方向に分割された要素を組合わせてリング状
としたものであってもよい。周方向に複数に分割した場
合は、各要素を放射方向に可動にすることにより、ワー
ク成形後に、ワークを外周リングから取外すのに便利に
なる。
【0024】外周リング20は、ディスク湾曲部126
が押しつけられる湾曲部受部22と、リム部110のリ
ムビードシート部116からガター部114に至るまで
の部分を受けるリム中央部受部24と、リム部110の
フランジ112の側面を受けるフランジ受部26を有す
る。フランジ受部26は上面28を有する。
【0025】上型30は、コッタ32と、シューホルダ
34と、シュー36を有する。上型30は、さらに、ス
プリング38と、スプリング座40と、調整ライナ42
と、シューホルダ引掛け部44と、スライド部材46を
有する。
【0026】コッタ32は、下型にいく程縮径するテー
パ面を有し、上型30が下降したときにシューホルダ3
4を拡開する。コッタ32とシューホルダ34との間に
は、スムースなすべりを確保するためのスライド部材4
6が介装されており、スライド部材46は、摩耗時に取
替られる。上型30が下降したときには、コッタ32の
下端部は、下型10の穴18内に、干渉することなく突
入する。
【0027】シューホルダ34は、周方向に複数個のホ
ルダ要素に分割されており、たとえば周方向に6分割さ
れている。シューホルダ34とコッタ32とはテーパ面
に沿ってスライド可能であり、コッタ32の相対的上下
動によって拡縮される。シューホルダ34には、スプリ
ング48が周方向に巻付けられており、コッタ32がシ
ューホルダ34に対して相対的に上昇したときには、ス
プリング48の力によってシューホルダ34は縮径す
る。スプリング48はシューホルダの周方向に延びる軸
線まわりにコイル状に巻かれた圧縮スプリングから成
る。
【0028】シュー36は、周方向に複数個のシュー要
素に分割されており、シューホルダ34のホルダ要素と
同数ある。各々のシュー要素は各々のホルダ要素にボル
トで取付けられており、シューホルダ34の拡縮に合わ
せてシュー36も拡縮する。成型すべきワークのサイズ
が変わったときは、シュー36を別のシューに取替え
る。
【0029】シュー36は、平担な下面50と、該下面
50から下方に突出する爪部52と、下面50の外周部
から上方に湾曲して延びる外周面54とを有する。外周
面54は、下面50につらなる湾曲部56と、湾曲部5
6の上端につらなる円筒状面58をもつ。外周面54の
上端部において、シュー36は半分方向外方に突出する
フランジ押え部60を有する。フランジ押え部60は下
面62を有する。
【0030】シュー36の爪部52は、爪部の外周面6
4をもつ。爪部52は、上型30が下降したときに、ホ
イール100のディスク部120のハブ穴122に嵌入
し、シュー36が拡開したときに、爪部52の外周面6
4は、ホイール100のディスク部120のハブ穴12
2内周面を半径方向外方に押して、ディスク部120を
塑性域まで変形させる。この時には、シュー36の下面
50と下型プレート14の上面16とがホイールディス
ク部120の平板状部分124を、平板状部分124と
直角方向に挟圧しており、このタイミングの調整は調整
ライナ42の厚み、枚数を変えることによって行なう。
【0031】シュー36の下面50がホイールディスク
部120の平板状部分124を挟圧したときには、シュ
ー36のフランジ押え部60の下面62もホイール10
0のリムフランジ112を外周リング20との間に軸方
向に挟圧しており、かつシュー36の外周面54もホイ
ール100のディスク湾曲部126およびリム部110
を半径方向外方に押して外周リング20に押しつけるよ
うに、シュー36の形状が決定されている。
【0032】つぎに、図1に示す装置を用いて、ホイー
ル100の形状を矯正する、ホイール矯正方法を説明す
る。まず、最終製品に比べて若干径小のホイール100
を形成する。ただし、ホイール100は、ディスク部1
20と環状のリム部110との溶接接合物から成り、デ
ィスク部120は、中央にハブ穴122があけられた平
板状部分124と、湾曲部126と、円筒状部128を
有する。この状態では、ホイール100のリム部110
は真円ではなく、またディスク部120の平板状部分1
24にはうねりがある。
【0033】つぎに、図1の右半分に示すように、ホイ
ール100を、ディスク部120を下にした姿勢で、下
型10の下型プレート14上にセットするとともに、外
周リング20内に遊嵌する。ここで、下型プレート14
の上面16は平担で水平方向に延びており、外周リング
20の内径はホイール100の最終製品の外径と一致さ
せてある。嵌入した状態で上型30が下降していないと
きは、ホイール100と外周リング20との間には隙間
dがある。
【0034】つぎに、上型30を下降させる。この下降
工程で、まず、リムフランジ部112をシュー36のフ
ランジ押え部60と外周リング20とで挟圧するととも
に、ディスク部平板状部分124をシュー36の下面5
0と下型プレート14の上面16とで板面と直角方向に
挟圧し、これと同時に、リム部110およびディスク湾
曲部126、円筒状部128を、リムの弾性変形範囲内
で極少量(直径で0.5,mm程度)拡大する。これに
よって、真円ではないため始めは片当たりしていたリム
部110およびディスク部120は、同時に、シュー3
6に全面密着する。その結果、弾性限度内において、真
円状態となる。この状態では、また、ホイール100と
外周リング20の間には微小隙間が残されている。
【0035】かかる状態にて、ディスク平板状部分12
4を板面と直角方向に挟圧したまま、上型30をさらに
微小量下降させてホイール110を直径で0.5mm程
度拡開し、リム部110、ディスク部120を放射状に
外周方向に、塑性域まで変形させる。この時には、シュ
ー36の爪部52の外周面64は、ハブ穴122の内周
面に係合して、ディスク部平板状部分124を内周側か
らも拡開させる。これと同時にシュー36はディスク部
120の湾曲部126、円筒状部128にも拡開部をか
けている。
【0036】上記の塑性変形によって、ホイール100
は外周リング20の内周面に押しつけられる。そして、
ホイール100は最終形状に整形される。
【0037】整形が終了すると、プレスラムによって上
型30は持ち上げられ、スプリング48によってシュー
ホルダ34は縮径し、シューホルダ34の縮径によって
シュー36も縮径する。その後ホイール100を外周リ
ング20から取出す。取出しを容易にするために、外周
リング20は、周方向に分割して、ホイール取出し時に
拡径してもよい。
【0038】上記の矯正においては、ディスク部平板状
部分124は、半径方向外方への力と板面に直角な挟圧
力を同時に受ける。しかも、半径方向外方力は、少なく
ともハブ穴内周からかけられる。この力によってディス
ク部平板状部分124は塑性域まで変形される。この矯
正を施すと、ディスク部平担状部分124の平担度は従
来の約0.5mmから0.1mm以下に著しく向上し
た。しかも、プレス力は250TON程度で済み、従来
0.5mmのうねりにするのに約1200TON以上の
プレス力を必要としていたものに比べて、プレス力が激
減する。0.1mm以下のうねりは、切削加工によって
一時的に得られてもその後の応力バランスの変化によっ
て維持するのが難しい高精度であり、本発明により、成
型によって、このような高精度な平担度矯正が可能とな
った。
【0039】しかも、平板状部分124の矯正をホイー
ル全体の形状矯正と同時に行なうことができ、たてぶ
れ、よこぶれを少なくし、ブレーキジャダーを抑制する
ことができる。
【0040】第2実施例 上記のホイール矯正のうち、ディスク平板状部分の平担
度矯正は、ホイール以外、たとえば中央に穴を有する平
板の平担度矯正にも利用できる。図2はそのような場合
を示している。
【0041】図2においては、図1で説明した装置、方
法が適用できる部分に、図1と同一の符号を付してあ
る。図2では、図1と異なる部分のみを説明する。
【0042】図2の平板状部分を有するワーク120A
の平担度矯正方法においては、まず、中央部に穴122
Aを有する平板状ワーク120Aを、平担な上面16A
を有する下型プレート14A上にセットする。
【0043】ついで、平担な下面50Aと該下面50A
から下方に突出する爪部52Aを有し、周方向に分割さ
れ、半径方向外方に拡開可能なシュー36Aを備えた上
型を下降させる。
【0044】そして、上型シュー36Aの下面50Aと
下型プレート14Aの上面16A間に平板状ワーク12
0Aを板面と直角方向に挟圧しつつ、シュー36Aの爪
部52Aをワーク120Aの穴122Aに係合させて、
シュー36Aを拡開させることにより、ワーク120A
を塑性域まで変形させる。このようにしても、従来に比
べて小さなプレス力で、高精度に、うねりを矯正し、平
担度を出すことができる。
【0045】第3実施例 第3実施例は、穴あき平板状部分を有する皿状ワーク
(ディスク単体の成形)に本発明を適用した場合に係る
ものである。図3においては、図1で説明した装置、方
法が適用できる部分に、図1と同一の符号を付してあ
る。図3では、図1と異なる部分のみを説明する。
【0046】図3においては、ワーク120Bは、中央
部に穴122Bを有する平板状部分124Bと、それに
つらなる湾曲部126Bと、湾曲部126Bにつらなる
円筒状部128Bを有する。このワーク120Bを最終
製品に比べて若干径小に作製しておき、それを平板状部
分124Bを下にして、平担な上面16Bを有する下型
プレート14B上にセットする。
【0047】ついで、平担な下面50Bと、それから下
方に突出する爪部52Bと下面50Bの外周部につらな
る外周面56Bを有し、周方向に分割され、半径方向外
方に拡開可能なシュー36Bを備えた上型を下降させ
る。
【0048】ついで、上型36Bの下面50Bと下型上
面16Bとの間に、ワーク平板状部分124Bを板面と
直面方向に挟圧しつつ、シュー36Bの外周面56Bを
ワークの湾曲面126Bおよび円筒状部128Bに係合
させるとともに、シュー爪部52Bをワーク中央穴12
2Bに係合させて、シュー36Bを半径方向外方に拡開
させることにより、ワーク120Bを塑性域まで変形さ
せる。このようにしても皿状ワークの平板状部分のうね
りを小さなプレス力とることができ、平担度を出すこと
ができる。
【0049】
【発明の効果】何れの請求項の発明においても、ワーク
の平板状部分を板面と直角方向に挟圧した状態で、少な
くともワーク内周穴からワークに拡開力をかけるので、
従来の板面と直角方向にプレス力をかける場合に比べ
て、小さなプレス力で、より高精度にワーク平板状部分
の平担度を出すことができる。しかも、成形のため、切
削加工に比べて能率的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る平板状部分を有する
ワークの平担度矯正方法を実施する装置の断面図であ
る。
【図2】本発明の第2実施例に係る平板状部分を有する
ワークの平担度矯正方法を実施する装置の断面図であ
る。
【図3】本発明の第3実施例に係る平板状部分を有する
ワークの平担度矯正方法を実施する装置の断面図であ
る。
【符号の説明】
10 下型 14 下型プレート 16 上面 20 外周リング 30 上型 32 コッタ 34 シューホルダ 36 シュー 38 スプリング 50 下面 52 爪部 54 外周面 60 フランジ押え部 62 下面 100 ホイール 110 リム部 120 ディスク部 122 ハブ穴 124 平板状部分 126 湾曲部 128 円筒状部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21D 53/26 B21D 53/30 B21D 1/10 B21D 1/06 B21D 1/08 B60B 3/14

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中央にハブ穴があけられた平板状部分を
    有し外周に前記平板状部分につらなる湾曲部と該湾曲部
    につらなる円筒状部を有するディスク部と、環状のリム
    部とを、ディスク部円筒状部で溶接接合した、最終製品
    に比べて若干径小のホイールを形成し、 前記ホイールを、ディスク部を下にして、平担な上面を
    有する下型上にセットするとともに、前記下型の上方に
    設けた、ホイール最終製品と同径の外周リング内に遊嵌
    し、 平担な下面と該下面の中央部で下方に突出する爪部と前
    記下面から上方に湾曲して延びる外周面とを有し、周方
    向に分割され、半径方向外方に拡開可能なシューを備え
    た上型を下降させ、 前記上型の下面と前記下型の上面間に前記ホイールのデ
    ィスク部の平板状部分を該平板状部分と直角方向に挟圧
    しつつ、前記シューの外周面をディスク部の湾曲部およ
    び円筒状部に係合させるとともに前記シューの爪部を前
    記ディスク部の平板状部分のハブ穴に係合させて前記シ
    ューを半径方向外方に拡開させ、前記リム部を前記外周
    リングに押しつけ、前記ホイールを塑性域まで変形させ
    て最終製品形状に形状を矯正する、 ことを特徴とする平板状部分を有するワークの平担度矯
    正方法
  2. 【請求項2】 中央にハブ穴があけられた平板状部分を
    有し外周に前記平板状部分につらなる湾曲部と該湾曲部
    につらなる円筒状部を有するディスク部と、一端にフラ
    ンジを有する環状のリム部とを、ディスク部の円筒状部
    で溶接接合した、最終製品に比べて若干径小のホイール
    を形成し、 前記ホイールを、ディスク部を下にして、平担な上面を
    有する下型上にセットするとともに、前記下型の上方に
    設けた、ホイール最終製品と同径の外周リング内に遊嵌
    し、 平担な下面と該下面の中央部で下方に突出する爪部と前
    記下面から上方に湾曲して延びる外周面と該外周面の上
    部から半径方向外方に延びるフランジ押え部を有し、周
    方向に分割され、半径方向外方に拡開可能なシューを備
    えた上型を下降させ、 前記外周リングの上面と前記フランジ押え部の下面間に
    前記ホイールのリム部のフランジ部を該フランジ部と直
    角方向に挟圧するとともに、前記上型の下面と前記下型
    の上面間に前記ホイールのディスク部の平板状部分を該
    平板状部分と直角方向に挟圧しつつ、前記シューの外周
    面をディスク部の湾曲部と円筒状部に係合させるととも
    に前記シューの爪部を前記平板状部分のハブ穴内周に係
    合させて前記シューを半径方向外方に拡開させ、前記リ
    ム部を前記外周リングに押しつけ、前記ホイールを塑性
    域まで変形させて最終製品形状に形状を矯正する、 ことを特徴とする平板状部分を有するワークの平担度矯
    正方法。
  3. 【請求項3】 固定の下型と、前記下型上に取付けられ
    た外周リングと、前記下型に対して上下動可能に設けら
    れた上型とを有し、 前記下型は、平担な上面をもつ下型プレートを有してお
    り、 前記上型は、テーパ面をもつコッタと、周方向に分割さ
    れ前記コッタによって拡縮されるシューホルダと、周方
    向に分割され前記シューホルダに固定されてシューホル
    ダとともに拡縮するシューとを有しており、 さらに前記シューは、平担な下面と、該下面から下方に
    突出する爪部を有している、 ことを特徴とする平板状部分を有するワークの平担度矯
    正装置。
  4. 【請求項4】 中央部に穴を有する平板状部分を有する
    ワークを、平担な上面を有する下型上にセットし、 平坦な下面と該下面から下方に突出する爪部を有し、周
    方向に分割され、半径方向外方に拡開可能なシューを備
    えた上型を下降させ、 前記上型の下面と前記下型の上面間に前記平板状部分を
    該平板状部分と直角方向に挟圧しつつ、前記シューの爪
    部を前記平板状部分の穴の内周に係合させて前記シュー
    を半径方向外方に拡開させ、前記ワークを塑性域まで変
    形させる、 ことを特徴とする平板状部分を有するワークの平担度矯
    正方法。
  5. 【請求項5】 中央部に穴を有する平板状部分と該平板
    状部分の外周部につらなる湾曲部と該湾曲部につらなっ
    て前記平板状部分とほぼ直角方向に延びる円筒状部とを
    有するワークを、前記平板状部分を下にして、平担な上
    面を有する下型上にセットし、 平担な下面と該下面の中央部で下方に突出する爪部と前
    記下面から上方に湾曲して延びる外周面とを有し、周方
    向に分割され、半径方向外方に拡開可能なシューを備え
    た上型を下降させ、 前記上型の下面と前記下型の上面間に前記ワークの平板
    状部分を該平板状部分と直角方向に挟圧しつつ、前記シ
    ューの外周面を前記ワークの湾曲部および円筒状部に係
    合させるとともに前記シューの爪部を前記ワークの平板
    状部分の中央部の穴の内周に係合させて前記シューを半
    径方向外方に拡開させ、前記ワークを塑性域まで変形さ
    せる、 ことを特徴とする平板状部分を有するワークの平担度矯
    正方法。
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