JPH07116732A - 金属帯の溶接部位置検出装置 - Google Patents

金属帯の溶接部位置検出装置

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JPH07116732A
JPH07116732A JP5262804A JP26280493A JPH07116732A JP H07116732 A JPH07116732 A JP H07116732A JP 5262804 A JP5262804 A JP 5262804A JP 26280493 A JP26280493 A JP 26280493A JP H07116732 A JPH07116732 A JP H07116732A
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護 稲葉
Kenichi Iwanaga
賢一 岩永
Yoshihiro Murakami
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 金属帯の溶接部の位置を走行中に高精度に検
出する。 【構成】 走行中の金属帯1に交流磁界をかける発振コ
イル12及び溶接部2等の金属組織の変化により生じる
渦電流を検出する受信コイル13を一対として内蔵する
複数の検出器5を板幅方向に一定の表面距離を保って設
置し、金属帯の通過距離を距離測定器4により測定し、
その測定値に応じて信号処理装置6で溶接部の判定処理
を行う。信号処理装置には情報管理装置7から鋼種、板
厚等のコイル情報がコイル単位に与えられ、溶接部判定
しきい値を学習または変更する。溶接部判定結果は前後
の工程制御装置10、11に送信される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属帯の連続処理ライ
ンにおいて走行中の溶接部の位置を正確に検出する装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、金属帯例えば鋼帯を連続的に洗
浄処理したり、焼鈍処理やメッキ処理、あるいは塗膜処
理をしたりするとき、通板作業を容易にするため、もし
くは金属帯の先端部や後端部で処理が不均一になるのを
防止するため、金属帯どうしを処理前に溶接にて接続し
ている。そして接続される金属帯の仕様、例えば厚さ、
幅、材質などや処理仕様が異なっているときは溶接部の
前後で正確に処理を変える必要がある。また同一仕様、
同一処理であっても溶接部は溶接時の熱のため金属組成
が変化しているので、後工程では溶接部をトラッキング
して通板速度を変えたり、圧延機の圧下荷重を変えたり
する必要がある。このため連続処理ラインでは溶接部の
位置をライン入側に設置された溶接機からライン出側に
設置された切断装置までトラッキングするための装置が
設置されているのが一般的である。
【0003】図22は従来の溶接部トラッキング装置の
概念図である。図において、1aは先行金属帯、1bは
後行金属帯、101は溶接機、102〜104は処理設
備、105は切断装置、106はメジャリングロール、
107はパルス発信器、108はパルス補正器、109
はプリセットカウンタ、110は溶接部位置表示器、1
11〜114は各処理の制御装置、115〜118は溶
接部検出器、119〜122は溶接部が検出器の設置位
置を通過したときにプリセットカウンタ109の計数値
を修正する修正回路である。
【0004】上記のように構成されたトラッキング装置
は次のように作動する。ラインが停止した状態で先行金
属帯1aと後行金属帯1bが接続されると、溶接完了信
号123によりプリセットカウンタ109がゼロクリア
される。そしてラインが起動して金属帯の送り出しと巻
き取りが始まる。金属帯の移動量はメジャリングロール
106とそのロールに取り付けられたパルス発信器10
7により計測される。パルス補正器108はパルス発信
器107から出力されるパルスの重みをプリセットカウ
ンタ109の入力に合わせるように補正する。パルス補
正器108の出力パルスはプリセットカウンタ109に
入り、プリセットカウンタ109は計数値が予めセット
された値になると溶接部位置表示器110や各処理の制
御装置111〜114へ信号を出力する。
【0005】ところで、ラインを急激に加速するとメジ
ャリングロール106と金属帯がスリップし、金属帯の
移動量に応じたパルスがパルス発信器107から出力し
なくなり、実際の溶接部の位置とプリセットカウンタ1
09が認識している溶接部の位置が一致しなくなる。こ
のため、要所要所に溶接部検出器105〜108を設置
し、溶接部が通過したタイミングでプリセットカウンタ
109の計数値を修正することにより、トラッキング装
置が認識している溶接部の位置と実際の位置が大幅にず
れないようにしている。
【0006】図23は上記トラッキング装置に使用され
る従来の溶接部検出装置の構成図である。図において、
1は金属帯、125,126は投光器、127,128
は受光器、129はアンド回路、130,131は溶接
部前後に設けられたパンチ穴である。通常、投光器12
5,126からの光は金属帯1によって遮られ、受光器
127,128には到達しない。しかし、溶接部に設け
られたパンチ穴130,131が通過すると、投光器1
25,126からの光が受光器127,128に達す
る。
【0007】しかし、この方法は溶接部の前後にパンチ
穴をあける必要があり、穴をあけると金属帯の接続強度
が弱くなり、絞りや板破断に繋がるという問題があっ
た。また、金属帯が大きく蛇行したり、投受光器が汚れ
たりしたときは未検出になるという問題もあった。
【0008】この問題を解決するため、本出願人は、特
願平2−71896号(特開平3−273186号)に
て、図24に示すような溶接部の前後に穴をあける必要
のない溶接部検出装置を提案した。同図の(a)は断面
正面図、(b)は断面側面図である。図において、1は
金属帯、132は非磁性の中空ロール、133は中空ロ
ールの固定軸、134はベアリングである。ここで、中
空ロール133はベアリング134を介して固定軸13
3に回転自在に支持されている。また、135は磁化コ
イル、136は磁化鉄心であり、これらは中空ロール1
32内に配置され、固定軸133に支持される。さら
に、137は磁気感応素子であり、磁化鉄心136の磁
極の間に配置されている。また、138は磁化コイル用
電源ケーブル及び磁気感応素子用リードケーブルであ
る。
【0009】この方法では、磁化コイル135に励磁電
流が流されると磁化鉄心136が磁化され、磁化鉄心1
36と金属帯1との間に磁路が構成される。金属帯1の
溶接部は金属の結晶組成が正常部と異なるため、溶接部
が磁化鉄心136の磁極間の上部にくると漏洩磁束量が
増加する。それを磁気感応素子137で検出して溶接部
を判定している。
【0010】この方法は中空ロール132内に磁化コイ
ル135,磁化鉄心136,磁気感応素子137などを
内蔵する必要があり、これら内蔵品のメンテナンスが難
しいという問題がある。また、金属帯1が高速で走行す
るときは中空ロール132も高速で回転するため、ロー
ル径をある程度大きくする必要があり、設置スペースが
いるという問題がある。さらに、金属帯1を磁化鉄心1
36でうまく磁化して磁気感応素子137で精度良く検
出するには、中空ロール132を薄くしてリフトオフ
(磁気感応素子137から金属帯1の下面までの距離)
を小さくする必要がある。しかし、中空ロール132に
は金属帯1の張力がかかるため薄くできないという問題
がある。また、溶接部での漏洩磁束量は鋼種や板厚によ
っても異なるという問題もあった。
【0011】また、特開昭61−151455号公報に
は渦流センサを利用した溶接部検出器が開示されてい
る。この方法ではオンライン実機で予め溶接部の伸び率
を求め、伸び率をもとにフィルタの設定値を自動的に変
更してノイズを除去し、検出性能(S/N)を向上させ
るものである。しかし、この方法は鋼種や板厚により検
出感度が変わるときは無力であり、それが検出性能の低
下原因になっている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前述した従
来技術の有する諸問題を解決すべくなされたものであ
り、溶接部の前後に穴をあけることなく、金属帯の走行
中に溶接部の位置を精度良く検出する装置を提供するこ
とを目的とする。本発明の他の目的は、真の溶接部とそ
うでない部分とを正確に識別できる手段を有する装置を
提供することにある。本発明のさらに他の目的は、溶接
部判定結果を前後の工程の制御にリアルタイムに反映さ
せ、製品の歩留り向上や板破断の防止などに繋がるよう
にすることにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】まず、本発明は、溶接部
を検出するための検出器の構成に特徴を有する。すなわ
ち、金属帯を相互に接続した溶接部の位置を金属帯の走
行中に検出する装置において、走行中に金属帯に交流磁
界をかける発信コイル及び溶接部等の金属組織の変化に
より生じる渦電流を検出する受信コイルを一対としてそ
れぞれ内蔵し、かつ金属帯の幅方向に配置された複数の
検出器と、前記検出器の金属帯表面からの距離を一定に
保つ表面距離保持手段とを備えたことを特徴とするもの
である。
【0014】前記表面距離保持手段は、距離計の測定値
に基づき制御される前記検出器の昇降機構からなり、も
しくは前記検出器の左右または前後に配置された複数の
ローラからなる。
【0015】また、溶接部判定しきい値が設定されてお
り、前記検出器の検出信号が前記しきい値より大きくな
ったときに溶接部と判定する溶接部判定手段を有する信
号処理装置を備えたものとする。さらに、前記溶接部判
定手段を、前記検出器の検出信号が前記しきい値より大
きくなったときの検出器の数を計算し、その合計が設定
数をこえたときに溶接部と判定する手段で構成する。
【0016】次に、本発明は、真の溶接部であるかを識
別できる手段を有することに特徴がある。そのため、金
属帯の通過距離を測定する通過距離測定器を備え、該測
定器の通過距離測定値に対応して複数の領域を分け、少
なくとも最初の領域において前記信号処理装置が溶接部
の真否を判定するチェック手段を有する。
【0017】さらに、本発明は、溶接部判定結果を前後
の工程制御にリアルタイムに反映させることができる手
段を有することに特徴がある。そのため、金属帯のコイ
ル単位に鋼種、板厚、長さ等に関するコイル情報を前記
信号処理装置に与える情報管理装置を備え、前記情報管
理装置は、該情報管理装置に蓄積された前記信号処理装
置からの溶接部判定結果に基づき前記溶接部判定しきい
値を学習しまたは変更し、次回の溶接部判定に備える手
段を有するものとする。
【0018】溶接部判定結果の格納手段は、溶接部の一
次判定結果の格納欄と、総合判定結果の格納欄と、検出
信号レベルの評価欄と、溶接部チェック時の評価欄とか
らなる。
【0019】また、前記信号処理装置の溶接部判定結果
が少なくとも金属帯の下流側に設置された後工程制御装
置に送信される構成となっている。
【0020】さらにまた、走行中に金属帯に交流磁界を
かける発信コイル及び溶接部等の金属組織の変化により
生じる渦電流を検出する受信コイルを一対としてそれぞ
れ内蔵し、かつ金属帯の幅方向に配置された複数の検出
器と、前記検出器と金属帯表面との距離を測定する表面
距離測定器と、金属帯の通過距離を測定する通過距離測
定器と、前記検出器、表面距離測定器及び通過距離測定
器からの信号に基づき溶接部の判定を行う信号処理装置
と、金属帯のコイル単位に鋼種、板厚、長さ等に関する
コイル情報を前記信号処理装置並びに金属帯の下流側及
び上流側にそれぞれ設置した後工程制御装置及び前工程
制御装置に与える情報管理装置と、前記後工程制御装置
に溶接部判定結果を与える前記信号処理装置とを備えた
ものである。
【0021】
【作用】本発明は、渦流探傷法を応用して、走行中の金
属帯に発信コイルで交流磁界を発生させ、疵や溶接部に
より生じる渦電流を受信コイルで検出して金属帯の溶接
部位置を判定し、前後の工程制御に反映しようとするも
のである。
【0022】そこで本発明においては、検出器の発信コ
イルにより、常時、走行中の金属帯に交流磁界をかけ
る。すると金属組織の変化した溶接部や疵部が検出器の
直下を通過すると渦電流が大きくなる。この渦電流を検
出器の受信コイルで検出して溶接部を判定する。溶接部
とそれ以外の疵等の部分を識別するため、溶接部判定し
きい値が設定されており、検出器の検出信号のレベルが
該しきい値より大きくなったときに溶接部と判定する。
また、大きな疵部を溶接部と誤認するおそれがあるた
め、検出器を金属帯の幅方向に複数設置し、溶接部を判
定した検出器の数を計算し、その合計が設定数をこえた
ときに溶接部と判定する。
【0023】さらに、真の溶接部か否かを判別するた
め、金属帯の通過距離を測定する通過距離測定器を設
け、該測定器の通過距離測定値に対応して区分した複数
の領域のうち少なくとも最初の領域において、信号処理
装置が溶接部の真否をチェックするようにしている。
【0024】検出器は表面距離保持手段によって金属帯
の表面からの距離を一定に保持し、板厚の変更による検
出信号への影響を避ける。
【0025】溶接部判定結果は前後の工程制御装置にリ
アルタイムに送信され、製品の歩留り向上や金属帯の破
断防止に役立てている。
【0026】情報管理装置により金属帯のコイル単位に
鋼種、板厚、長さ等に関するコイル情報を与え、信号処
理装置の溶接部判定結果に基づき溶接部判定しきい値を
鋼種・板厚ごとに学習したり、変更したりして次回から
の溶接部判定に備える。
【0027】
【実施例】
(実施例1)図1は本発明の実施例1による溶接部位置
検出装置のブロック図である。図において、1aは先行
金属帯、1bは後行金属帯、2は先行金属帯1aと後行
金属帯1bの接続部である溶接部、3は距離センサから
金属帯の表面までの距離Gを計測する表面距離測定器、
4は金属帯の通過距離を計測する通過距離測定器、51
〜5n は溶接部2の位置を検出するように金属帯の幅方
向に配置された複数個の渦流センサからなる検出器、6
は溶接部判定処理や表面距離計測処理をする信号処理装
置、7は金属帯のコイル単位に鋼種、板厚、コイル長な
どに関するコイル情報を信号処理装置6に送信したり、
信号処理装置6からの溶接部判定結果をもとに溶接部判
定のしきい値Bj の学習などを行う情報管理装置、8は
前工程制御用計算機、9は後工程制御用計算機、101
〜10m は前工程制御装置、111 〜11m は後工程制
御装置である。
【0028】本装置で使用される検出器51 〜5n は下
記の検出原理に基づいている。図2は検出原理を説明す
る図で、図3はこの原理に基づく非接触式の検出器の概
略構成図、図4、図5は接触式の検出器の概略構成図で
ある。なお、図1においては非接触式の検出器が用いら
れている。
【0029】まず、図2において、1は金属帯、12は
金属帯1を励磁するための発信コイル、13は溶接部を
検出する受信コイルである。発信コイル12に交流電流
を流すと金属帯1に渦電流14が流れる。したがって、
受信コイル13には発信コイル12がつくる磁界H2
渦電流14がつくる磁界H1 が作用し、電磁誘導により
起電力Vが生じる。そして渦電流14の流れ具合、すな
わちその大きさ、時間遅れ、渦電流分布は、発信コイル
12と金属帯1との距離、金属帯1の形状、電気伝導
度、透磁率、試験周波数などに左右される。
【0030】いま、金属帯1に疵や溶接部があると、正
常部に比べて渦電流の流れ具合が変わり、渦電流14の
つくる磁界H1 が変化し、受信コイル13の起電力Vも
変化する。よって、受信コイル13の起電力Vの変化を
検出することにより、溶接部などの異常部を検知するこ
とができる。
【0031】次に、図3において、16は3つ股の磁化
鉄心であり、その外側の両脚部16a,16bに発信コ
イル12を連続的に巻き付け、中央脚部16cに受信コ
イル13を巻き付けて非接触式の検出器5j (j=1,2, …
n)を構成する。発信コイル12の巻き方向は交流磁界H
2 が金属帯1に垂直に作用するように巻き、受信コイル
13は金属帯1に生じる渦電流による磁界H1 が交流磁
界H2 に対向する方向に巻く。
【0032】非接触式の検出器5j によると、接触式の
ものに比較して、走行中の金属帯から振動、衝撃などを
受けるおそれはないが、検出器5j と金属帯1の表面と
の距離ないし高さ(この表面距離Gをリフトオフともい
う)を一定に保持する必要がある。そのため、図1にお
いては表面距離測定器3が設けられており、表面距離測
定器3と各検出器5j とを例えばサーボ機構(図示せ
ず)で一体に昇降させるようにしている。このような昇
降機構による表面距離保持手段によって、表面距離測定
器3の測定値に基づき予め設定された目標値に一致する
ように検出器5jの金属帯表面からの距離を制御しその
表面距離Gを一定に保持する。
【0033】次に、図4、図5に示す接触式の検出器5
j は、常に金属帯1の表面に接触して回転する倣いロー
ラ18を備えている。図4は正面図で、一対の倣いロー
ラ18を検出器51 〜5n の左右両側に配置した例であ
り、図5の(a)は正面図、(b)はその下面図で、各
一対の倣いローラ18を検出器51 〜5n の前後左右に
配置した例である。倣いローラ18の配置は表面距離を
一定にするよう全体のバランスを考えて配置する。図
4、図5において、19は検出器51 〜5n 及び倣いロ
ーラ18を取り付けた支持フレーム、20は金属帯の搬
送ライン設備の固定フレームに固定される取付部材で、
支持フレーム19と取付部材20の間には複数のスプリ
ング21を介在させている。
【0034】このスプリング21により倣いローラ18
を金属帯1に弱い力で接触させ、かつ金属帯1の走行中
に受ける振動や衝撃を緩和する。また、倣いローラ18
を設けているので、図1のような表面距離測定器3を設
けなくても、この倣いローラ18によって検出器5j
金属帯1の表面との表面距離を常に一定に保つことがで
きる。
【0035】次に、図1に示した溶接部位置検出装置に
おいて、金属帯のコイル計測長と溶接部判定処理の方法
を図6に示す。
【0036】まず、図6に従ってコイル計測長と溶接部
判定処理を説明する。信号処理装置6の定周期処理では
通過距離測定器4からのパルスカウント数をもとに溶接
部2からのパルスカウント数Pcnt を計算し、それが
“0”でなければ溶接部2からの距離d(d=a*P
cnt ,a:1パルス当たりの長さ)に応じた処理を行
う。また、Pcnt が“0”であればラインが停止してい
ると判断して何もしない。以下、溶接部2からの距離d
に伴う処理の概要を述べる。図6において、WP は溶接
部の位置、dは溶接部位置WP からの距離、d1 ,d2
は設定値、d3 =L−b,d4 =L+b(ただし、L:
コイル長、b:設定値)である。
【0037】(1)ケース1:0<d≦d1 ……溶接部
のチェック領域A 金属帯のコイル先端・後端には折れ込み疵(トップマー
クやテールマーク)などがよく発生し、しかも金属帯が
走行中にスリップしたときは計算上のコイル長Lより後
に真の溶接部がくることがある。このため溶接部を検出
した後、10〜20mmの走行区間を溶接部検出後のチェ
ック領域Aとして、検出信号Sj と溶接部判定しきい値
j (または金属帯の鋼種、板厚などから決まる補正係
数で補正したSj とBj )の関係などから真の溶接部の
有無、及び新たに溶接部と判定した位置の採否の判断を
行う。なお、既判定済みを重視して補正係数などは板厚
が薄物から厚物に変わるときは次コイル、厚物から薄物
に変わるときは既判定済みの値を用いている。詳細は図
11において後で述べる。
【0038】(2)ケース2:d1 <d≦d2 ……表面
距離計測領域B 初めてd1 <dとなったときに溶接部の一次判定を終了
し、溶接部判定に関する事項を初期化する。また、金属
帯の板厚hを間接的に測定して金属帯との表面距離を一
定に制御するためにレーザや超音波などを使った距離計
で表面距離Gを計測し、その板厚を加味して平均表面距
離を計算する。なお、前記接触式の検出器を使用した場
合には、表面距離は設定値として与えられているので溶
接部判定に関する事項を初期化するだけでよい。
【0039】(3)ケース3:d2 <d≦d3 ……検出
器を制御して表面距離を一定にする領域C d2 <dと初めてなったときに表面距離の計測を終了
し、平均表面距離(すなわち板厚)を計算して表面距離
が一定になるように検出器5j と金属板1の表面との距
離を制御する。このとき鋼種、板厚などによる検出信号
j の補正係数や補正後の溶接部判定しきい値Bj を計
算して更新する。また、平均表面距離の計算に必要なデ
ータを初期化する。
【0040】(4)ケース4:d3 <d≦d4 ……溶接
部を判定する領域D d3 <dと初めてなったときから溶接部2の判定を開始
する。そして溶接部があればその点を溶接部の位置Wp
とする。また無ければ初めてd≧d4 となったときにd
4 の位置を溶接部位置Wp とする。詳細は図7、図8、
図9、図10において後述する。
【0041】次に、図7〜図9に従って溶接部の判定方
法を説明する。図7は溶接部判定方法の説明図である。
金属帯の走行中に蛇行がなく、幅方向の溶接状態が均一
であれば幅方向に配置された検出器5j はほぼ同時に溶
接部を検出するが、走行中に蛇行したり、幅方向の溶接
状態が不均一であるときは、必ずしも同時に検出すると
は限らない。図7(a)はこのようなときの金属帯1と
溶接部2と検出器51 〜5n の位置関係を示している。
図7(b)はそのときの各検出器の検出状況を示す。本
装置ではハードウエアで生信号をある時間ピークホール
ドし、その値を検出信号Sj としている。図7(b)に
おいて、実線は生信号、点線はピークホールド信号を示
し、Sはサンプリング周期である。図8はそのピークホ
ールド信号をもとに検出器ごとに溶接部を判定した結果
を示す。
【0042】本装置では、ある範囲でn個の検出器のう
ち溶接部を検出した検出器の数TTを予め設定した数T
0 以上となったところを溶接部と一次判定している。
このため、信号処理装置6は一次判定結果の格納欄TT
(j,k)を持っている。jは検出器の番号、kは検出
器当たりの格納個数の書き込み位置である。ここで、検
出器当たりの格納個数の最大値CT0 は溶接部判定長さ
(図6の設定値b)とライン速度より予め決定する。ま
た、検出器5j (j=1,2, …n)当たりの格納個数CTがそ
の最大値CT0 をこえたときはフル書き込みサインをセ
ットし、サイクリックに上書きするようにしている。
【0043】図9に溶接部の判定処理フローを示す。ま
ず、検出器5j ごとに検出信号Sj と溶接部判定しきい
値Bj を比較し、検出信号Sj が溶接部判定しきい値B
j 以上となったとき(ステップ31)、その検出器は溶
接部を一次判定したとして、図8の一次判定結果の格納
欄TT(j,k)の該当位置kを“1”にし、一次判定
済みフラグをセットする(ステップ32)。次に、一次
判定済みフラグがセットしてあるか否かをチェックし
(ステップ33)、一次判定済みフラグがセットしてな
ければ、トップマークなど疵部であって溶接部ではない
とし、一次判定結果の格納欄TT(j,k),総合判定
結果欄K(j),検出信号レベル評価欄L(j)を
“0”にし、書き込み位置も初期化(CT=1)する
(ステップ34)。また一次判定済みフラグがセットし
てあれば、一次判定済みフラグをリセットし、次に示す
溶接部の一次判定処理に移る(ステップ35)。
【0044】図10は溶接部の一次判定処理のフローを
示す図である。一次判定処理では、まず、検出器5j
とに書き込み範囲CT(以下フル書き込みサインをセッ
トしてあればCT=CT0 として)内に一次判定結果の
格納欄TT(j,k)が1であるか否かをチェックし
(ステップ41)、1であればその検出器は溶接部を判
定したものとし、総合判定結果欄K(j)を1(k=
1,CTの範囲でTT(j,k)=1が1個以上あるこ
と)とする(ステップ42)とともに、検出信号の最大
値を検出信号レベル評価欄L(j)に書き込み(ステッ
プ43)、さらに溶接部を判定した検出器の個数TTを
計算する(ステップ44)。
【0045】次にいま、計算した溶接部判定個数TTと
そのしきい値TT0 を比較し(ステップ45)、溶接部
判定個数TTがそのしきい値TT0 より大きいときは、
そのときの金属帯の通過距離dを溶接部位置Wp とす
る。そしてその結果を後工程制御装置11i (i=1,2, …
m)に送信し、圧延機や剪断機の制御などに繋げる。また
溶接部位置WP ,溶接部判定レベル評価欄L(j)のデ
ータを情報管理装置7に送信する。その後、信号処理装
置6は情報管理装置7より次コイルの溶接部判定しきい
値Bj などを受信する。また図8の一次判定時の評価欄
LL(j)=L(j)とし、一次判定結果の格納欄TT
(j,k),総合判定結果欄K(j),検出信号レベル
評価欄L(j),溶接部位置Wp ,パルスカウント数P
cnt ,溶接部位置補正量ΔWp などを初期化して溶接部
の一次判定に備える(ステップ46)。
【0046】また、溶接部判定個数TTがそのしきい値
TT0 より小さいときは、溶接部と判断するには一次判
定した検出器の個数が少なすぎるとして書き込み位置C
Tをカウントアップする(ステップ47)。
【0047】次に、図11に従って、溶接部の真否を判
定するチェック処理について説明する。トップマークな
どがひどいときはそれを溶接部と誤判定して一つのコイ
ルで複数回溶接部が発生することがある。このため、本
装置では、一般に溶接部の信号レベルは他の部分より高
いという実績を踏まえ、ある範囲で複数回溶接部と判定
したときは、検出信号レベル評価欄L(j)の合計値が
最大となる位置を溶接部としている。具体的には以下の
とおりである。
【0048】まず、検出器5j ごとに検出信号Sj と溶
接部しきい値Bj を比較し(ステップ51)、検出信号
j が溶接部しきい値Bj 以上となったとき、その検出
器は溶接部を一次判定したとして図8の一次判定結果の
格納欄TT(j,k)を1にし、一次判定済みフラグを
セットする(ステップ52)。
【0049】次に、一次判定済みフラグがセットしてあ
るか否かをチェックし(ステップ53)、一次判定済み
フラグがセットしてなければ溶接部ではないとして一次
判定結果の格納欄TT(j,k),総合判定結果欄K
(j),検出信号レベル評価欄L(j),書き込み位置
CTを初期化する(ステップ54)。また、一次判定済
みフラグがセットしてあれば一次判定済みフラグをリセ
ットし(ステップ55)、まず検出器ごとに書き込み範
囲CT内に一次判定結果があるか否かをチェックし(ス
テップ56)、一次判定結果が1であれば(k=1,C
Tの範囲でTT(j,k)=1が1個以上あること)、
総合判定結果欄K(j)を1とする(ステップ57)と
ともに、検出信号の最大値を検出信号レベル評価欄L
(j)に書き込み(ステップ58)、さらに溶接部を判
定した検出器の個数TTを計算する(ステップ59)。
【0050】次にいま、計算した溶接部判定個数TTと
そのしきい値TT0 を比較し(ステップ60)、溶接部
判定個数TTがTT0 より大きいときは、新たな溶接部
候補として判定レベルΣL(j)(これはj=1〜n ま
でのL(j)の加算値を意味する)を既に判定した判定
レベルΣLL(j)と比較し(ステップ61)、ΣL
(j)がΣLL(j)より大きいときにのみ今回の判定
位置を真の溶接部とする。そして金属帯の通過距離dを
既に判定した溶接部位置Wp に対する修正量ΔWp
し、その結果を後工程制御装置11i (i=1,2, …m)に送
信し、金属帯の圧延機や剪断機の制御などに繋げる。ま
た修正量ΔWp ,溶接部判定レベルL(j)などのデー
タを改めて情報管理装置7に送信する。その後、信号処
理装置6内の一次判定結果の格納欄TT(j,k),総
合判定結果欄K(j),検出信号レベル評価欄L
(j),溶接部位置の修正量ΔWp ,パルスカウント数
cnt などを初期化する(ステップ62)。
【0051】また、溶接部判定個数TTがTT0 より小
さいときは、溶接部と判断するには一次判定した検出器
の個数が少なすぎるとして書き込み位置CTをカウント
アップする(ステップ63)。
【0052】図12に従って溶接部を検出しなかったと
きの判定処理を説明する。図6のd4 は少なくともこの
長さの範囲に溶接部はあるという計算長さである。そこ
で、d4 <dと初めてなったときに溶接部位置Wp =d
4 と決定し、その結果を後工程制御装置11i に送信
し、金属帯の圧延機や剪断機の制御などに繋げる。また
溶接部位置Wp を情報管理装置7に送信する。その後、
信号処理装置6は一次判定結果の格納欄TT(j,
k),総合判定結果欄K(j),検出信号レベル評価欄
L(j),溶接部位置Wp ,溶接部位置の修正量Δ
p ,パルスカウント数Pcnt などを初期化する(ステ
ップ64)。
【0053】次に、情報管理装置7では前工程制御用計
算機8から受信したコイル情報と溶接部判定結果L
(j)をコイル単位に鋼種、板厚、溶接部判定レベルな
どとして格納し、溶接部判定しきい値Bj の学習に繋げ
る。
【0054】図13に溶接部判定しきい値Bj の学習例
を示す。まず、溶接部判定レベルL(j)を判定テーブ
ルから取り出し(ステップ71)、CRT端末など外部
からの学習指令により、予め設定した鋼種・板厚別に図
14のようにグループに分け、指定鋼種・板厚の範囲で
溶接部判定レベルL(j)の平均値Xj と標準偏差σj
を計算し、さらに溶接部判定しきい値Bj を(1)式よ
り計算し(ステップ72)、 Bj =Xj −c*σj ……(1) 但し、c:設定値 その計算値を学習テーブル25に格納する(ステップ7
3)。またオペレータの判断を経て溶接部判定しきい値
j を更新する。その結果は溶接部判定結果を信号処理
装置6から受信した後に信号処理装置6に送信され、次
回からの判定に反映される。
【0055】次に、図15に溶接部判定しきい値Bj
検出信号の補正係数を求めるときの計算フローを示す。
まず、表面距離(又はリフトオフ)補正処理(図6でケ
ース3の初め)かチェックし(ステップ81)、リフト
オフ補正処理であれば板厚hを(2)式より計算し(ス
テップ82)、 h=h0 −Lf ……(2) 但し、h0 :検出器から金属帯の下面までの距離 Lf :リフトオフ計算値 またリフトオフ補正処理でなければ、板厚hを前回のコ
イル情報値を用いて計算する(ステップ83)。
【0056】次に、鋼種・板厚値を学習テーブル25に
当てはめ、溶接部判定の平均レベルX0j及び標準偏差σ
0jをそれぞれ(3)式、(4)式より計算する(ステッ
プ84)。 X0j=Xjt+k*(Xjt+1−Xjt) ……(3) σ0j=σjt+k*(σjt+1−σjt) ……(4) 但し、k=(h−ht )/(ht+1 −ht ) なお、(3)、(4)式をグラフで示すと図16のよう
になり、溶接部判定の平均レベルX0j及び標準偏差σ0j
は折れ線に対する座標値(h,X0j)又は(h,σ0j
として近似的に求められる。標準偏差σ0jを求めるとき
は、図16においてXをσに置き換えればよい。
【0057】そして、溶接部判定しきい値Bj の処理か
を判定し(ステップ85)、溶接部判定しきい値Bj
処理であるときは溶接部判定しきい値Bj を(5)式よ
り計算し(ステップ86)、 Bj =X0j−a2 *σ0j ……(5) 但し、a2 :定数 そうでないときは補正係数ηを(6)式より計算し(ス
テップ87)、その計算結果を信号処理装置6に送信す
る(ステップ88)。 η=Xb /X0 ……(6) 但し、Xb :基準値 X0 =ΣX0j/N,N:検出器の数
【0058】以下に示す実施例2〜4は、図4、図5に
示した接触式の検出器を用いた場合である。
【0059】(実施例2)図17は実施例2の構成図
で、鋼種変化がないか、又はあっても検出レベルが安定
しているラインで使用する場合である。図18は検出器
内部での溶接部判定の処理フローを示す図である。図1
7において、5は接触式の検出器、11は後工程制御装
置、26は設定器、27は表示器である。本実施例で
は、予め手動設定器26で検出器5ごとに疵信号に対し
溶接部検出信号が強調されるように位相弁別され(ステ
ップ91)、次にその信号をピークホールドしたのち
(ステップ92)、溶接部判定しきい値Bj と比較し、
溶接部判定を行う(ステップ93)。さらにその信号を
全ての検出器にわたって加算したのち、予め設定した溶
接部判定個数のしきい値と比較し(ステップ94)、そ
の数がしきい値以上になったときに溶接部と決定して後
工程制御装置11に送信し(ステップ95)、圧延機や
剪断機の制御に繋げたり、表示器27に表示したりす
る。
【0060】(実施例3)図19は検出レベルは安定し
ているが、鋼種変化があり、検出レベルが変わる場合の
実施例3の構成図である。図19において、5は接触式
の検出器、6は溶接部判定処理を行う信号処理装置、7
はコイル単位に溶接部判定レベルを格納し、鋼種・板厚
別に溶接部判定しきい値Bj を学習したりする情報管理
装置、11は後工程制御装置である。本実施例では、実
施例2の装置に信号処理装置6を付加して、予め手動設
定又は情報管理装置7から受信した鋼種や板厚情報をも
とに溶接部判定しきい値Bjをコイルの切り替えのたび
に計算し、溶接部判定しきい値を最適化するものであ
る。
【0061】(実施例4)図20は検出レベルが不安定
で、鋼種によっても検出レベルが変わる場合の構成図で
ある。図21は溶接部判定処理の方法を示す図である。
図20において、4は金属帯の通過距離を計測するため
の通過距離測定器、5は接触式の検出器、6は信号処理
装置、7は情報管理装置、11は後工程制御装置であ
る。本実施例では、検出器5でピークホールドした検出
信号を信号処理装置6に取り込み、信号処理装置6で溶
接部を以下のようにして判定している。信号処理装置6
は図6で述べたと同様に定周期処理で通過距離測定器4
からのパルスカウントPcnt をチェックし、それが0で
なければ通過距離dを計算し、その距離dに応じた処理
を行う。またパルスカウントPcnt が0であればライン
停止と判断して何もしない。
【0062】(1)ケース1:0<d≦d1 ……溶接部
のチェック領域A 図6の場合と同様に、検出信号Sj と溶接部判定しきい
値Bj の関係などから溶接部の有無をチェックし、有り
のときは既判定済みの溶接部判定レベルと比較し、大き
いほうを真の溶接部とする。なお、既判定済みの結果を
重視して、溶接部判定しきい値は板厚が薄物から厚物に
変わるときは次コイル、厚物から薄物に変わるときは既
判定済みのコイルの結果を使用する。具体的には図11
において既述したとおりである。
【0063】(2)ケース2:d1 <d≦d2 ……無処
理領域B11 <dと初めてなったときに信号処理装置6内の溶接
部チェック時の評価欄LL(j)を初期化する。
【0064】(3)ケース3:d2 <d≦d3 ……溶接
部を判定する領域D 溶接部の有無をチェックし、有ればその点を溶接部の位
置Wp とする。また無ければ初めてd≧d3 となったと
きに溶接部位置Wp =d3 とする。この処理についても
図7〜図10、図12にて説明した。また、溶接部判定
しきい値の学習例並びに補正の方法は図13〜図16の
とおりである。
【0065】なお、以上の実施例2〜4の処理内容を金
属帯の通過距離との関係で示すと、表1のとおりであ
る。
【0066】
【表1】
【0067】すなわち、実施例2、3では通過距離に無
関係に溶接部を検出しているが、実施例4では実施例1
と同様に通過距離に応じた処理を行っている。
【0068】
【発明の効果】以上説明した本発明による効果を列挙す
ると下記のとおりである。
【0069】(1)検出器は、発信コイルにより走行中
の金属帯に交流磁界をかけ、渦電流を受信コイルで検出
することにより溶接部を判定するようになっているの
で、金属帯の溶接接続部の前後に穴をあけることなく溶
接部を検出することができる。またメンテナンス性が向
上している。 (2)複数の検出器を金属帯の幅方向に設けているの
で、検出信号と溶接部判定しきい値とを比較することに
より、または溶接部を判定した検出器の数を計算しその
合計を設定数と比較することにより、溶接部とそれ以外
の疵等の部分を確実に識別できる。 (3)信号処理装置は、金属帯の通過距離測定器の測定
値をもとに最初の領域において溶接部の真否をチェック
するようになっているので、溶接部と誤認しやすい大き
な疵等も誤りなく溶接部の判定ができる。 (4)溶接部判定結果を前後の工程制御装置に送信する
ようになっているので、リアルタイムに金属帯の工程制
御が可能で、歩留りの向上、板破断の防止などに大いに
寄与する。 (5)情報管理装置のコイル単位の情報をもとに、鋼種
・板厚別に溶接部判定しきい値を学習したり、補正する
ようにしたので、鋼種、板厚の変化の影響を最小限にで
きる。その結果、溶接部の検出率は99.5%から9
9.9%以上となり、また溶接部のトラッキング精度も
大幅に向上し、溶接部前後でのリジェクト量が減少し歩
留りが向上した。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1を示すブロック図である。
【図2】本発明における検出原理を示す図である。
【図3】非接触式検出器の概略構成図である。
【図4】接触式検出器の概略正面図である。
【図5】他の接触式検出器の概略正面図と下面図であ
る。
【図6】金属帯のコイル計測長と溶接部判定処理の概要
を示す説明図である。
【図7】溶接部と検出器の配置関係及びそのときの各検
出器の検出状況を示す説明図である。
【図8】溶接部判定結果の格納欄を示す図である。
【図9】溶接部判定処理のフロー図である。
【図10】溶接部一次判定処理のフロー図である。
【図11】溶接部チェック処理のフロー図である。
【図12】溶接部未検出時のフロー図である。
【図13】溶接部判定しきい値の計算フロー図である。
【図14】溶接部判定しきい値の学習テーブルの一例を
示す図である。
【図15】溶接部判定しきい値及び補正係数の計算フロ
ー図である。
【図16】溶接部判定しきい値の板厚による補正計算を
行うときの溶接部判定レベルと板厚の関係を示すグラフ
である。
【図17】本発明の実施例2を示すブロック図である。
【図18】実施例2の溶接部判定処理のフロー図であ
る。
【図19】本発明の実施例3を示すブロック図である。
【図20】本発明の実施例4を示すブロック図である。
【図21】実施例4のコイル計測長と溶接部判定処理の
概要を示す説明図である。
【図22】従来の溶接部トラッキング装置の概念図であ
る。
【図23】従来の溶接部検出装置の概念図である。
【図24】従来の他の溶接部検出装置の概念図である。
【符号の説明】
1 金属帯 2 溶接部 3 表面距離測定器 4 通過距離測定器 51 〜5n 検出器 6 信号処理装置 7 情報管理装置 8 前工程制御用計算機 9 後工程制御用計算機 101 〜10m 前工程制御装置 111 〜11m 後工程制御装置 12 発信コイル 13 受信コイル 14 渦電流 16 磁化鉄心 18 倣いローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G01B 7/00 E G01N 27/90 (72)発明者 村上 美廣 埼玉県戸田市上戸田3丁目9番3号

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属帯を相互に接続した溶接部の位置を
    金属帯の走行中に検出する装置において、 走行中に金属帯に交流磁界をかける発信コイル及び溶接
    部等の金属組織の変化により生じる渦電流を検出する受
    信コイルを一対としてそれぞれ内蔵し、かつ金属帯の幅
    方向に配置された複数の検出器と、 前記検出器の金属帯表面からの距離を一定に保つ表面距
    離保持手段とを備えたことを特徴とする金属帯の溶接部
    位置検出装置。
  2. 【請求項2】 前記表面距離保持手段が距離計の測定値
    に基づき制御される前記検出器の昇降機構からなること
    を特徴とする請求項1記載の金属帯の溶接部位置検出装
    置。
  3. 【請求項3】 前記表面距離保持手段が前記検出器の左
    右または前後に配置された複数のローラからなることを
    特徴とする請求項1記載の金属帯の溶接部位置検出装
    置。
  4. 【請求項4】 溶接部判定しきい値が設定されており、
    前記検出器の検出信号が前記しきい値より大きくなった
    ときに溶接部と判定する溶接部判定手段を有する信号処
    理装置を備えたことを特徴とする請求項1記載の金属帯
    の溶接部位置検出装置。
  5. 【請求項5】 前記溶接部判定手段は、前記検出器の検
    出信号が前記しきい値より大きくなったときの検出器の
    数を計算し、その合計が設定数をこえたときに溶接部と
    判定する手段であることを特徴とする請求項4記載の金
    属帯の溶接部位置検出装置。
  6. 【請求項6】 金属帯の通過距離を測定する通過距離測
    定器を備え、該測定器の通過距離測定値に対応して複数
    の領域を分け、少なくとも最初の領域において前記信号
    処理装置が溶接部の真否を判定するチェック手段を有す
    ることを特徴とする請求項4または請求項5記載の金属
    帯の溶接部位置検出装置。
  7. 【請求項7】 金属帯のコイル単位に鋼種、板厚、長さ
    等に関するコイル情報を前記信号処理装置に与える情報
    管理装置を備え、前記情報管理装置は、該情報管理装置
    に蓄積された前記信号処理装置からの溶接部判定結果に
    基づき前記溶接部判定しきい値を学習または変更し、次
    回の溶接部判定に備える手段を有することを特徴とする
    請求項4、請求項5または請求項6記載の金属帯の溶接
    部位置検出装置。
  8. 【請求項8】 溶接部判定結果の格納手段は、溶接部の
    一次判定結果の格納欄と、総合判定結果の格納欄と、検
    出信号レベルの評価欄と、溶接部チェック時の評価欄と
    からなることを特徴とする請求項7記載の金属帯の溶接
    部位置検出装置。
  9. 【請求項9】 前記信号処理装置の溶接部判定結果が少
    なくとも金属帯の下流側に設置された後工程制御装置に
    送信される構成となっていることを特徴とする請求項7
    記載の金属帯の溶接部位置検出装置。
  10. 【請求項10】 金属帯を相互に接続した溶接部の位置
    を金属帯の走行中に検出する装置において、 走行中に金属帯に交流磁界をかける発信コイル及び溶接
    部等の金属組織の変化により生じる渦電流を検出する受
    信コイルを一対としてそれぞれ内蔵し、かつ金属帯の幅
    方向に配置された複数の検出器と、 前記検出器と金属帯表面との距離を測定する表面距離測
    定器と、 金属帯の通過距離を測定する通過距離測定器と、 前記検出器、表面距離測定器及び通過距離測定器からの
    信号に基づき溶接部の判定を行う信号処理装置と、 金属帯のコイル単位に鋼種、板厚、長さ等に関するコイ
    ル情報を前記信号処理装置並びに金属帯の下流側及び上
    流側にそれぞれ設置した後工程制御装置及び前工程制御
    装置に与える情報管理装置と、 前記後工程制御装置に溶接部判定結果を与える前記信号
    処理装置とを備えたことを特徴とする金属帯の溶接部位
    置検出装置。
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