JPH0781821B2 - 継目検出方法 - Google Patents

継目検出方法

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JPH0781821B2
JPH0781821B2 JP13791586A JP13791586A JPH0781821B2 JP H0781821 B2 JPH0781821 B2 JP H0781821B2 JP 13791586 A JP13791586 A JP 13791586A JP 13791586 A JP13791586 A JP 13791586A JP H0781821 B2 JPH0781821 B2 JP H0781821B2
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Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 フィルム、ストリップ等の帯状物体を連続処理する設備
における帯状物体の継目検出方法に関するものである。
「従来の技術」 継目検出方法としては種々のものが考案されており、光
学式をはじめとして渦流式、磁界検出式、超音波式、距
離計式、圧力式、温度検出式、放射線式等の継目検出器
が知られている。
継目検出の信頼性は、ラインの生産性や歩留りを左右す
るため非常に高いものが要求されている。
これに対して前記光学式以外の継目検出方法では継目の
見逃し率を1%、誤検出率を1%程度まで低減させるこ
とは可能であるが、99.99%前後の信頼性が要求されて
いる現状ではとても実用化は困難である。
現在最も信頼性の高いものは継目部に穿孔したパンチ孔
を光学的に検出する方法であるが、検出の信頼性を向上
するために、継目の見逃しだけでなくヘゲ孔等パンチ孔
と類似の欠陥孔が存在する場合の誤動作を回避する手段
が提案されている。
継目部の穿孔が単一のパンチ孔である場合は、検出器の
視野に存在する孔を欠陥孔と識別するために、帯状物体
の幅方向中心線上にパンチ孔を穿孔し、または孔径を検
出し、あるいは孔の形状を認識する方法をとり、または
これらを組合わせるなどして誤検出の防止対策となし得
るが、前記幅方向中心線上に穿孔すると言っても、ライ
ン蛇行量を考慮して±150ないし200mmの許容幅を設定す
る必要があるが、欠陥孔がこの許容幅内を通過すること
を考えると信頼性に乏しいものとなる。
また、帯状物体の幅方向中心線を認識するためには帯状
物体の端部を検出する装置が必要となる等の問題があ
る。
孔径については、長円孔などの欠陥孔でその短径が継目
部を検出するための穿孔の直径と一致する場合には誤検
出となる。
さらに、孔の形状の認識については、例えば画像処理機
能を備えた表面疵検査装置のような高価な器具が必要と
なる。
このような単一の穿孔による検出方法の問題点を改善し
たものとして、例えば特開昭59-218213号公報に開示さ
れている。
すなわち、帯板の溶接部を検出する方法として帯板の進
行方向および板幅方向の異なる位置に複数の検出器を設
け、複数の検知信号を得てそれから求めた帯板走行長さ
とその検出器相互間の帯板進行方向距離とを比較するも
のである。
「発明が解決しようとする問題点」 しかし、前記特開昭59-218213号公報に記載されている
方法は精度のよい継目検出が可能であるが、電磁気的に
または段差あるいは板厚変化を検出する方式の高価な検
出器を複数台とパルス発生器を必要とするため設備費が
高くなるという問題がある。
「問題点を解決するための手段」 本発明は、かくの如き従来技術の問題点を解決すべくな
したものである。
すなわち本発明は、搬送方向に直交する一線上に、あら
かじめ選定された直径と間隔で複数個のパンチ孔を穿孔
したのち、前記パンチ孔を光学的手段によって検出し、
検出した前記パンチ孔の第1孔の直径が前記設定値の直
径と一致したときに、前記パンチ孔の第1孔と続いて検
出する第2孔との間で両パンチ孔の各孔の近傍を除く領
域では光学的手段の検出信号をマスキング処理し、検出
した第2孔の直径および両パンチ孔の間隔を前記設定値
の直径および間隔と比較する帯状物体の継目検出方法で
ある。
以下に本発明について説明する。
第1図は本発明により二個のパンチ孔を帯状物体にあけ
た場合の継目検出方法の説明図である。
第1図において、1は帯状物体である。帯状物体1の継
目を検出するため、あらかじめ帯状物体1の継目(図示
せず)の近傍にパンチ孔2,2′をあける。
パンチ孔の数は二個以上とするが、以下では二個の場合
について説明する。二個のパンチ孔2,2′の直径d1,d2
はそれぞれ後述する方法で選定され、両パンチ孔を間の
間隔Lも所定の長さに設定される。
3は前記パンチ孔検出するための光学的手段で例えばイ
メージセンサーカメラである。まず、イメージセンサー
カメラ3を、二個のパンチ孔2,2′を有して移動する帯
状物体1の上方に下向きに固設して帯状物体1を光学的
に認識する。
つぎに、イメージセンサーカメラ3に入力されて蓄積さ
れた電荷を本発明の検出手段に基づいて順次取出して処
理するコントローラ4について説明する。第2図は本発
明に係る継目検出回路図の一例であく。コントローラ4
は、第2図に示す如きスキャナー41、アンプ42、遅延処
理回路43、マスキング回路44、論理積回路45、d.L.n検
出回路46、設定器47および判定回路48で構成される。
設定器47には、あらかじめ設定された二値化のための弁
別レベルVd、マスキングレベルα,β,lおよびパンチ孔
レベルd1,d2,L,nを設定しておく。
前記マスキングレベルとは、前記二個のパンチ孔2,2′
間に欠陥孔が存在しても継目検出の判定を誤らないよう
に欠陥孔をマスキングするための設定値である。すなわ
ち、パンチ孔2,2′間の間隔Lの内側でパンチ孔2,2′か
らそれぞれ距離αおよびβだけ内側にある間隔l(以下
マスキング間隔と呼ぶ)の部分の孔信号を消去するため
のα、βおよびlを設定するのである。
前記パンチ孔レベルとは、あらかじめ穿孔する各パンチ
孔2,2′の直径d1,d2、パンチ孔2,2′間の間隔Lおよび
パンチ孔2,2′の数nである。
イメージセンサーカメラ3に蓄積された入力電荷は、ス
キャナー41にて順次取出されアンプ42で増幅され一定の
弁別レベルVdにて二値化されその二値化信号を論理積回
路45に送信する。
一方、パンチ孔2,2′の第1孔検出時の立上り信号を遅
延処理回路43に送り設定器47からの指令値によって前記
立上り信号からαに相当するビット数だけ遅延してマス
キングを開始するためのタイミングを作成し、続くマス
キング回路44にてマスキング間隔lによってマスキング
長さがlになるようにマスキング信号を作成して論理積
回路45に送信され、先きの二値化信号との論理積を演算
したのち、検出回路46にてパンチ孔2,2′の直径d1′,d
2′、パンチ孔2,2′間の間隔L′およびパンチ孔2,2′
の数n′を検出し、つぎの判定回路48にて設定器47の設
定値d1,d2,L,nと比較され、継目検出信号と上流工程お
よび/または下流工程識別信号を出力する。
つぎに、上記識別信号について説明する。本発明に基づ
く継目検出器を配設したラインよりも上流の工程が複数
である場合に上流工程のプロセスを認識し、それに応じ
て分割等の処理を行う必要が生ずる。また、帯状物体1
を継目検出後にどの工程へ仕向けるかを識別することが
必要である。
そこで前記各パンチ孔2,2′の直径d1,d2を設定する
際、それぞれ2水準を設定すれば4種類の識別が可能で
あり、前記において一方の直径を3水準とすれば6種
類、両方とも3水準とすれば9種類識別が可能となる。
また、パンチ孔2,2′間の間隔Lについてもパンチ孔2,
2′の第1孔の直径に応じて適宜の長さに設定すること
により識別の精度を向上させることができる。
さらに、マスキング間隔lを決めるためのα値およびβ
値は、パンチ孔2,2′の加工精度とイメージセンサーカ
メラ3の検出精度を考慮して適宜に設定すればよい。
以上のとおりパンチ孔が二個の場合について説明した
が、これを三個以上にすれば本発明の継目検出の精度が
向上し、前記識別の種類を増すことができる。識別を必
要としない場合には、パンチ孔はもちろん一種類でよ
い。
「作用」 本発明に基づく、直径が各d1,d2である二個のパンチ孔
2,2′を穿孔してその間隔をLとし、イメージセンサー
カメラ3で検出した場合の欠陥孔による誤検出の回避に
ついて各出力波形で説明する。
第1図において2aおよび2bは単独欠陥孔であり、その直
径は各d3,d1である。2c,2dおよび2e,2fは共に搬送方向
に直交する一線上に並ぶ二個の欠陥孔で、各孔の直径は
d1,d4およびd1,d2であり間隔は共にLである。
これら各ケースおよび二個のパンチ孔の間に前記欠陥孔
2aがパンチ孔2と間隔L1で存在する場合におけるマスキ
ング処理前の各出力波形は第3図の如くである。
第3図Aはd1,d2,Lおよび孔数からパンチ孔と判定され
る。
第3図BおよびCは孔数から単独欠陥孔と識別される。
第3図Dは孔径d4により欠陥孔と識別される。
第3図Eはパンチ孔と誤判定されるが実際には極めて希
れなケースである。
第3図Fはパンチ孔と判定できず見逃がされる。
第4図はパンチ孔の間に欠陥孔を有する場合に本発明に
基づくマスキング処理によって誤判定を回避できること
を第3図Dのケースについて示したもので、マスキング
間隔lの間にある欠陥孔2aの孔信号がマスキング処理さ
れることによってパンチ孔2,2′を検出することができ
る。
「実施例」 以下に本発明の詳細を実施例に基づいて説明する。
薄鋼板の溶接点にあらかじめ直径10mmの二個のパンチ孔
を内側間隔を90mmにし薄鋼板の搬送方向に直交する一線
上に穿孔しておき、マスキング処理のα値をパンチ孔の
第1孔後端から4mm、β値をパンチ孔の第2孔前端から3
mmに設定しマスキング間隔を83mmとした。
イメージセンサーカメラがパンチ孔の第1孔を検出する
と、その信号の立上りと同時にα値とマスキング間隔が
設定される。
イメージセンサーカメラの検出信号が、設定されたパン
チ孔の第1孔の直径に一致すると第1孔後端から4mm経
過時よりマスキングを開始し、マスキング間隔83mmの間
をマスキングしたのち、再びイメージセンサーカメラの
信号を取込みパンチ孔の第2孔の存在を識別し、その検
出信号が設定されたパンチ孔の第2孔の直径に一致する
と溶接点すなわち継目と判定される。
なお、前記最初の孔の検出時に、設定されたパンチ孔の
第1孔の直径に一致しない場合は、前記マスキングのα
値およびマスキング間隔の設定は直ちに解除される。
本実施例は上流工程または下流工程の識別をしない場合
の例である。
つぎに上流工程または下流工程を識別する場合の例につ
いて述べる。
パンチ孔の第1孔の直径を10mmおよび15mmに、パンチ孔
の第2孔の直径を10mmおよび15mmに、二個のパンチ孔の
内側間隔を90mmに設定し、マスキング処理のα値をパン
チ孔の第1孔後端から4mm、β値をパンチ孔の第2孔前
端から3mmに設定しマスキング間隔を83mmとした。
薄鋼板の溶接点に、その上流工程または下流工程の種別
によって定められたパンチ孔の直径の中から該当する直
径を選択し、前記直径の二個のパンチ孔を内側間隔を90
mmにして薄鋼板の搬送方向に直交する一線上に穿孔して
おく。
イメージセンサーカメラがパンチ孔の第1孔を検出する
と、その信号の立上りと同時にα値とマスキング間隔が
設定される。
イメージセンサーカメラの検出信号が設定されたパンチ
孔の第1孔の直径である10mmから15mmかを判別し、その
いずれかに一致すると第1孔後端から4mm経過時よりマ
スキングを開始し、マスキング間隔83mmの間をマスキン
グしたのち、イメージセンサーカメラでパンチ孔の第2
孔の存在を識別し、設定されたパンチ孔の直径である10
mmか15mmかを判別し、そのいずれかに一致すると溶接点
すなわち継目と判定され、同時に判別した前記二個のパ
ンチ孔の直径の組合わせから上流工程または下流工程の
種類の識別が行われる。
「発明の効果」 以上述べた如く、本発明の継目検出方法は、複数個のパ
ンチ孔を搬送方向に直交する一線上に穿孔し、これを光
学的手段で検出するもので、欠陥孔はマスキング処理に
よって誤動作を回避するようにしたので極めて信頼性の
高い検出ができる。また、検出器も一台でよいため設備
費も少なくてすむ。
前長2000mの鋼板について、視野が300mmのイメージセン
サーカメラを用い、パンチ孔を二個穿孔して本発明に基
づく継目検出を行った場合の信頼性は99.99%に達し
た。
さらに、上流工程または下流工程の識別が同時にできる
ため、オペレーターの負担が軽減される。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る継目検出方法の説明図、第2図は
本発明に係る継目検出回路図の一例を示す図、第3図は
本発明に係るパンチ孔の判定を出力波形で示した説明
図、第4図は本発明に係るマスキング処理の説明図であ
る。 1……帯状物体、2,2′……パンチ孔、3……イメージ
センサーカメラ、4……コントローラ。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】搬送方向に直交する一線上に、あらかじめ
    設定された直径と間隔で複数個のパンチ孔を穿孔したの
    ち、前記パンチ孔を光学的手段によって検出し、検出し
    た前記パンチ孔の第1孔の直径が前記設定値の直径と一
    致したときに、前記パンチ孔の第1孔と続いて検出する
    第2孔との間で両パンチ孔の各孔の近傍を除く領域では
    光学的手段の検出信号をマスキング処理し、検出した第
    2孔の直径および両パンチ孔の間隔を前記設定値の直径
    および間隔と比較することを特徴とする帯状物体の継目
    検出方法。
  2. 【請求項2】複数個のパンチ孔が、帯状物体の上流工程
    および/または下流工程の種別によってあらかじめ選定
    された複数種類の直径の中から選択した直径に穿孔した
    パンチ孔である特許請求の範囲第1項記載の継目検出方
    法。
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