JP4661252B2 - マーキング付き金属帯 - Google Patents

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Description

本発明は、金属帯の製造工程から最終消費工程に至るまでのいずれかの工程において顕在化する欠陥について表層部性状検査をおこない、検査した箇所のうち、それが欠陥として顕在化する工程を予測し、金属帯表面にその情報を示すべく施されたマーキングを有する金属帯に関するものである。
近年の金属製品に求められる品質レベルの高度化により、表面欠陥などの有害欠陥の少ない金属帯、例えば、自動車用、製缶用の冷延鋼板、めっき鋼板などが鋼帯に対する要望はますます強まっている。具体例としては、自動車用に用いられる冷延鋼板では、製鋼段階などで鋼中に混入する非金属介在物などにより表面欠陥が生じることがある。その中には塗装をしても肉眼にて確認できるものもあり、外観上大きな問題となりうる。
また別の例としては、自動車用めっき鋼板がある。自動車用鍍金鋼板は、製鋼工程、熱延工程、酸洗工程、冷延工程、めっき工程などを経て製造され、さらにプレス工程、塗装工程を経て、自動車用部材となる。自動車用めっき鋼板における重大欠陥の一つはヘゲ、スリバー、スリキズと一般に呼ばれる表面欠陥で、最終製品である自動車において、欠陥部がその他の健全部と明らかに異なって見えるため、外観を損ねるという問題を引き起こす、あるいは非常に程度のひどいものになると、プレス成型時にプレス機を損傷するなどという害を生じるものである。
これらの表面欠陥(ヘゲ等)は、製鋼工程において生じる非磁性金属介在物に発生原因がある場合、あるいは製鋼工程および熱延工程入り側(熱延前)における、酸化物の鋼材内部への混入に発生原因がある場合など、全製造工程のなかで、上工程側に起源があるとされている。そして熱間圧延、冷間圧延、鍍金処理を経ることで、前述の表面欠陥として顕在化する。
上記の例にあるような下工程で出荷直前になって表面欠陥として顕在化するものをより上流の工程で検出でき、その存在を知ることができれば、存在を知った以降の工程では、欠陥部は製品と同じ処理をしない、または除去するとか、あるいは手入れして製品として利用可能とする等の作業が可能となり、作業効率向上や歩留まり向上が図れる。そのようにして、高品質の製品を製造していくためには、欠陥となる部分を全工程の中のできるだけ早い段階で検出し、その結果容易に以降の工程(製造側、客先の両方を含む)における作業者に容易に知らせることができる手段が必要である。
そこで、自動車用冷延鋼板等において、すでに顕在化している表面欠陥を検出する例として、たとえば特許文献1に示されているようなものがある。これは表面検査装置によって、表面欠陥を検出して、その鋼帯表面にマーキングを行う方法が開示されている。
また、より上流の製造工程で欠陥を検出する技術として、特許文献2に、熱延鋼板の内部欠陥を超音波探傷技術により検出し、内部欠陥が存在する位置にマーキングを行う方法が開示されている。
特開平10−176998号公報 特開2000−210717号公報
上記特許文献1記載の従来技術では、検査段階ですでに顕在化し、品質上問題(有害欠陥)であることが明らかな表面欠陥だけを対象としている。
一方、例えば自動車用めっき鋼板における表面欠陥(前記ヘゲ等)に関するわれわれの詳細な調査によれば、これらの表面欠陥の中には、熱延板あるいは酸洗板段階ではその異常部は顕在化していないもの、即ち表面には現れていないか、あるいはごく一部しか露出していないため、その段階では無害なものがある。これらは、酸洗による表層スケール除去を経て、冷間圧延後、めっき後、あるいはプレス加工後に顕在化する。
よって、そのような表面欠陥に対応してマーキングできても、以降の処理工程において表面に顕在化する欠陥は検出できていないので、最終的に使用される段階で有害となるもの全てにマーキングを行うことはできない。
また、特許文献2記載の従来技術では、上流工程で内部欠陥を検出することにより早期の段階でマーキングを行うが、その検出された全ての内部欠陥に対しマーキング処理を行うことになる。しかし、実際はその検査以降における圧延や鍍金工程等によって、内部に存在する欠陥は無害になるものもあり、全ての欠陥に対してマーキングを行うのは、無害部を有害と扱うので、製品歩留まり上、問題がある。
本発明は、上記課題を解決する、熱間圧延以降最終消費に至る各工程(酸洗、冷延、熱処理、鍍金、ホーローなどの表面処理、プレス成形、塗装など)において、顕在化していない異常部についても検出をおこない、最終工程を含む各工程や最終的に使用される段階で有害になる部分のみにマーキングを行い、マーキング処理以降の適切な製造上の対応を取ることを可能とすべくマーキング付き金属帯を提供することを目的とする。
本発明の請求項1に係る発明は、金属帯表面と、該金属帯の表層部の性状を測定し、該測定結果に基づいて、前記表層部性状測定以降の製造工程または加工において異常部として扱われると予測された異常部分に対応して、前記金属帯表面に前記異常部分に関する情報を示すべく施されたマーキングとを備えたマーキング付き金属帯であって、
前記予測された異常部分に関する情報は、前記表層部性状測定以降の工程での製造製品の変更を伴う製造条件の変更、あるいは工程変更について決定するための情報を含むことを特徴とするマーキング付き金属帯である。
また本発明の請求項2に係る発明は、前記異常部分は、表面欠陥として顕在化すると予測された部分であることを特徴とする請求項1に記載のマーキング付き金属帯である。
また本発明の請求項3に係る発明は、表層部を測定するまでの金属帯の製造条件、目標、実績、表層部の測定以降の工程で予定されている製造条件、金属帯の仕様、用途、および検査仕様に関する情報の中の1種以上を使用して異常部になると予測することを特徴とする請求項1または請求項2記載のマーキング付き金属帯である。
また本発明の請求項4に係る発明は、前記異常部分に関する情報は、前記金属帯の仕様、用途、および検査仕様に関する情報の中の1種以上にもとづいて区別された情報であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のマーキング付き金属帯である。
また本発明の請求項5に係る発明は、前記異常部分に関する情報は、表層部の性状を測定された異常部の深さ位置を含めた情報であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のマーキング付き金属帯である。
また本発明の請求項6に係る発明は、前記マーキングは、前記異常部の深さ位置に対応して区別されて施されたマーキングであることを特徴とする請求項5記載のマーキング付き金属帯である。
また本発明の請求項7に係る発明は、前記表層部の性状の測定は、金属帯測定面表層部を交流磁化すると同時に、表層部の性状に起因して生じる交流磁束の変化を測定することを特徴とする請求項1乃至請求項6記載のマーキング付き金属帯である。
また本発明の請求項8に係る発明は、金属帯の表層部の性状を測定し、該測定結果に基づいて、前記表層部性状測定以降の製造工程または加工において異常部として扱われると予測された異常部分に対応して、前記金属帯表面に前記異常部分に関する情報を示すマーキングを施したマーキング付き金属帯の製造方法であって、
前記予測された異常部分に関する情報は、前記表層部性状測定以降の工程での製造製品の変更を伴う製造条件の変更、あるいは工程変更について決定するための情報を含むことを特徴とするマーキング付き金属帯の製造方法である。
さらに本発明の請求項9に係る発明は、金属帯測定面表層部を交流磁化すると同時に、表層部の性状に起因して生じる交流磁束を測定して、該交流磁束が正常部と異なる変化を示す異常部を抽出する表層部性状測定工程と、
前記異常部のうち、前記表層部性状測定以降の製造工程または加工において有害欠陥になるかを予測する欠陥顕在化予測工程と、
金属帯の表面に前記予測された有害欠陥に関する情報を示すマーキングを施す工程と、
このマーキングを施された金属帯を巻き取ってコイルとする工程と、
このコイルを巻き戻してマーキングを検出してそのマーキングが示す情報に基づき金属帯の所定の範囲を指定する工程と、
前記欠陥顕在化予測工程で予測された有害欠陥に関する情報に基づいて、前記表層部性状測定以降の工程での製造製品の変更を伴う製造条件の変更、あるいは工程変更について決定する工程と、
前記指定された範囲を回避または除去した金属帯の残りの部分について所定の加工を行う工程と、
を有することを特徴とする金属帯の加工方法である。
本発明によれば、鋼帯製造工程の中で熱間圧延後に表層部の性状を測定することで、その測定段階では顕在化しておらず、それ以降の最終消費に至るまでの各工程のいずれかで顕在化する部位を予測し、その部分を含む金属帯表面の領域にマーキングを行い、マーキング付き金属帯を提供する。そのマーキング付き金属帯によって、以降の工程において、適当な対応をとることで、品質の高い金属帯を効率的に製造することができる。金属帯としては特に酸洗鋼帯、冷延鋼帯のみならず、熱延鋼帯や非鉄金属のアルミ板や銅板などの金属帯を含み、特にその処理により欠陥が顕在化しやすい鍍金鋼帯などの表面処理鋼帯に対し高い効果がある。
本発明を実施するための最良の形態について、図8、10を用いて説明する。図10に例示するように、予測工程以降にマーキングの工程を行う。特に欠陥として将来的に顕在化すると予測された部位に対応して金属帯の表面にその予測した結果情報を示すべくマーキングを行う。図10の欠陥顕在化予測工程は、図8に示すように表層部性状測定装置13a、13b、欠陥顕在化予測装置15a、15bによって行われる。また、マーキング工程は、予測工程以降であればどこでもよく、その予測工程を必要とする処理工程より前に、その予測した結果情報を有するマーキングが施される工程に設置されるのが好ましい。ここでいう性状とは、他の健全部とは異なる異常部の有無、種類およびその空間的な分布を指す。また、「他の健全部とは異なる異常部」とは、具体的に鋼帯で例示すると、スケールの下地鋼層への噛み込み、非金属介在物、スケールと下地鋼層との境界部の大きな凹凸、結晶粒径、粒性状の異なる部分、成分のむらなどがある。以下に、金属帯の具体的な例ととして鋼帯をとりあげて、本願発明の詳細を説明する。
まず、鋼帯の表層部の性状を測定する製造工程、場所の選択について説明する。
マーキング工程では、下工程へのフィードフォワードに関する情報を付加することになるので、以降の工程での製造条件の変更、あるいは工程変更について決定するための情報を有する。したがって、例えば、製鋼工程などでの操業異常により発生する欠陥に対しては、できるだけ上工程に近い工程にて表層部の性状測定を行うことが望ましい。
一方で、以下の理由からは、表層部の性状測定はできるだけ下流側、少なくとも熱延工程以降が望ましい。
1) 微小な異常部を検出する際には、
(a)表面凹凸に起因するノイズ発生により、検出能が低下しないように、
(b)センサを鋼帯表面に近接させて検出する場合に、センサと鋼帯との距離(リフトオフ)変動により検出能が劣化しないように、また
(c)リフトオフ変動により、センサと鋼帯が接触し、センサが破損したり、鋼帯に傷が付くことの無いように、という(a),(b),(c)の理由により板形状は良い必要がある。
この点、下工程側で板形状はより良い傾向があり、またテンションなどをかけることにより、下工程側でより形状は安定する。その他、
2) 圧延されて板厚が減少し、それに伴い異常部が表面からできるだけ近くに存在する方が検出は容易である。
3) 圧延により異常部も変形していく中で、最終製品にできるだけ近い段階で検出することで、重大度の評価もより正確にできる。
以上のような理由により、熱間圧延後冷間圧延前に、表層部性状測定装置を設置するのがよい。また、それ以外でも、上記述べたような設置位置に関する事項をそれぞれにケース毎に考慮して設置位置を決めればよい。
例えば、鍍金鋼板においてプレス後表面欠陥が顕在化するかどうかを予測し、プレス後の欠陥顕在化が予測される部位にそれ以降の工程で欠陥情報を有するマーキングを入れる場合には、最終使用形態に近い鍍金後に表層部の性状測定を行うという選択もあり得る。
なお、表層部性状測定装置の設置位置の選択に関しては、前で述べた理由の他に以下のようなものがある。
1)異常部検出のためには、鋼板のばたつき量は少ないことが望ましい。
2)異常部検出のためには、ライン速度は速すぎないことが望ましい。熱間圧延ライン出側などは、非常に高速であり、一般に不適当である。
上記の1)に関しては、具体的には(a)レベラをかけられることが望ましい、(b)テンションが強くかけられることが望ましいので、レベラ後、かつ鋼帯の検査面と反対側の面をロールにより支持された位置に表層部性状測定装置を設置するのがよい。また、上記2)の理由より、酸洗ライン入り側(酸洗槽直前)に設置できればなおよい。また、鋼帯のユニットテンションが0.3kgf/mm2以上である場所で検査を行えば、鋼帯はフラットになるので、鋼板の歪みの影響を受けずに、精度の良い検査を行うことができる。
表層部の性状測定後、それ以降の工程において、欠陥として顕在化するかどうかの予測は、表層部性状の測定結果だけではなく、表層部の性状測定を行うまでの製造条件実績、それ以降の工程で予定されている製造条件、製品の仕様(鋼帯の客先、最終消費される段階での使用形態など含む)など様々な条件のうち関連の深いものを加味して行うことでより精度の高いものになる。具体的には鋼種、熱処理条件、圧延条件、鍍金の種類、その他鋼帯製造ラインの種々の状況、プレス条件、塗装条件、最終的な使用形態などである。
欠陥あるいは欠陥候補は、図12に示されるように3つに分類される。
(1)有害欠陥A:予測装置の表層部性状測定後の工程で新たに発生する欠陥
(2)有害欠陥B:表層部性状測定装置で測定し、信号として検出された部位のうち、その後の工程で欠陥として顕在化すると予測された測定部位
(3)正常部:表層部性状測定以降に顕在化しないと予測された測定部位
通常、有害欠陥は最終工程において、表面欠陥計または人間での目視によって表面検査をされて、上述の(1)(2)の両方を検出対象としている。
これらの有害欠陥は、たとえば、有害度の非常に大きく、以降の工程の通過において、通板トラブル等が発生する場合には、その欠陥部のすべての場所を切断・切除する必要がある。また、有害度が中〜軽度の場合には、鋼帯の1出荷単位としての1コイル中、あるいは、一定鋼帯長さ単位(たとえば、500mや1000m単位)ごとに存在する欠陥数が許容範囲内に収まるように、適宜欠陥部を切断・切除して、鋼帯1コイル中あるいは、単位長さあたりの欠陥中を調整する作業を行っている。
また、欠陥の個数が許容範囲に収まらない場合は、納入先である、向け先や用途を変更して、製品グレードを落として出荷する。よって、これらの作業は、欠陥の歩留まり低下だけでなく、切断・切除の作業を行うために、専用の検査ラインや切断ラインに搬送する必要があり、膨大なコストがかかるという問題がある。また、欠陥が多すぎて出荷できない鋼帯に対して鍍金工程等の処理を行うというように、無駄な工程を行うコストも発生する。
これらの問題は、欠陥の有無を事前に把握できないことによるもので、とくに、これら欠陥のなかで、主に重大欠陥として扱われるものは、製鋼工程あるいは熱間圧延工程での異常操業が原因となって発生するものである。これは、熱間圧延後かつ冷間圧延前に設置された表層性状測定装置で検出する場合、図12の有害欠陥B、即ち表層性状測定以降に顕在化した表面欠陥に相当する。したがって、最終工程以前に、有害欠陥Bの存在を知ることができれば、予定していた次工程以降の工程ルート(次工程→次次工程→次次次工程→・・・→出荷→・・・→客先使用等に至る鋼帯物流ルートのこと)を変更したり、あるいは最終製品として納入する客先ユーザの向け先を変更したり、製造条件を変更して、対処することが可能となる。
これによって、少なくとも鋼帯が最終工程に装入される以前に予測すれば、従来の最終製品が完成するまでの無駄な工程や欠陥を除去するための余分な工程を行わないように製造工程ルートを設定することができ、製品の歩留まりを向上のみならず、製造コストの低減に結びつけることができる。
また、前述したように、表層部測定装置の信号レベルが同じであったとしても、どのように最終製品として出荷され、使用されるかが変わると、図12の有害欠陥Bに予測されるものになるか、無害欠陥Cに予測されるものになるかが異なってくる。すなわち、溶融鍍金鋼板か、電気鍍金鋼板か、冷延鋼板か、また、自動車向けか、電気製品向けか、などにより、同じ欠陥でも許容度が異なってくる。これは、たとえば、鍍金で鍍金下の原板鋼板に存在する欠陥が見えにくくなったり、逆に見やすくなったりする場合があったり、客先でのプレス形状や塗装条件によって、同様に、見やすくなったり、逆に見えにくくなったりする場合があるからである。
したがって、図12の有害欠陥Bの領域は、条件によって、広くなったり、狭くなったりするものである。また、予測装置の判定には、検出された一つ一つの部位で判断されるのみにならず、1コイル中、あるいは、単位長さ中に存在する予測された欠陥全体、たとえば、予測された欠陥の程度と欠陥数、欠陥の密集度等の分布を考慮して判定される。
そして、このように鋼帯表面の異常部と予測された部位に、その予測した結果の情報を有するマーキングを行うことで、以降の工程で異常部の情報を容易に知ることができ、その結果各工程でどのように対処すべきか(除去、手入れ、通常作業等)を迅速に決定することができる。
図10に示すように、前記表層部性状測定工程によって正常部と検出信号が異なる異常部として検出され、欠陥顕在部予測工程にて欠陥として顕在化すると予測された異常部に対応して、前記表層部性状測定装置より以降に設置されたマーキング工程によって、その異常部の部位の位置にマーキングを行うものである。このマーキングされた鋼帯は客先に出荷、あるいは、客先の出荷前までの製造所内における各工程(次工程)に搬送されて、各工程の処理がされる。
前述のように、表層部性状測定装置により、表層異常部が検出され、それらの異常部位について以降の工程において有害な欠陥として顕在化すると予測された被検査面の部位については、その位置がトラッキング手段によりトラッキングされ、表層部性状測定装置以降の鋼板の圧延工程での圧下による長手方向の位置変化やライン(製造工程)間の搬送による鋼板向きの正反などを考慮し、鋼板の搬送速度から欠陥として顕在化すると予測判定された異常部の位置がマーキング手段に到達する時刻を算出することにより実施できる。マーキング手段は、トラッキング手段からのマーキング指示に基づき、その異常部位置に対応して、鋼板表面にマーキングを行う。
マーキングは、目的や用途に応じて種々の方法で行うことができる。これは、次の工程で検出しやすいマーキング方法であれば何でもよく、例えば、インクや塗料による印字、打刻機等による刻印、穿孔機による穿孔、グラインダ等による表面粗度の改変、あるいは鋼帯が強磁性体の場合は磁気的マーキング等の所定の方法で行う。
また、マーキングの位置は、欠陥として顕在化すると判定された異常部の位置に一致させてもよいが、幅方向には一致させずに長手方向のみ位置を一致させてもよい。例えば、プレスライン等に材料として自動装入する場合は、マーキングの位置をむしろ幅方向に対して一定の位置とした方が、マーキングを検出しやすい場合もある。
そして、前述の欠陥顕在化が予測された異常部が有ると判定された箇所には、鋼板表面にマーキングが施される。このように欠陥の存在を示すマーキングが施されているので、その後の工程、あるいは需要家において、欠陥の部分を取り除くことが可能となり、不要部位は製品に紛れ込むことを防止できる。また、このマーキング付き鋼帯により、鋼板の製造後、欠陥の部分を取り除くためのコイル分割等の作業を大幅に簡略化あるいは省略できるので、生産効率が向上する。
さらに、前述の欠陥顕在化予測工程により判定された結果にもとづき、表層欠陥の存在に加え、その欠陥の深さを含む種類や程度の情報を示すマーキングを鋼板に行うことにより、その後の工程、あるいは需要家において、欠陥の部分を取り除くだけでなく、手入れするなどの対応が可能となり、不要部位は製品に紛れ込むことを防止するとともに、利用出来る部位は再利用することが可能となる。また、このマーキング付き鋼帯により、鋼板の製造後、欠陥の部分を取り除くためのコイル分割等の作業を大幅に簡略化あるいは省略できるので、生産効率が向上する。また、再利用可能な部位は再利用出来るので、製品の歩留まり効率も向上や資源を節約することができる。
そして、上述の鋼板表面にマーキングを施した後、鋼板をコイル状に巻き取る。巻き取ったコイルは、工場等に運搬して薄板の成形加工を行う。成形加工の際は、事前にコイルを巻き戻して、目視あるいは簡単な検出器等によりマーキングの有無や種類を検出する。マーキングが検出された場合、マーキング種類にもとづいてその示す情報から鋼帯における疵を含む不良部分を回避または除去、あるいは、再利用のための手入れ処理や、別の用途等を行う。
ここで、不良部分の範囲は、例えば、欠陥として顕在化すると予測された異常部の位置に一致させてマーキングが施されている場合は、マーキングが施された部分であり、マーキングが予測された欠陥の種類や程度等の情報を有する場合は、その成形加工で不良となる欠陥の種類や程度に基づき決定する。また、鋼帯の所定の範囲を回避または除去するというのは、鋼帯の不良部分を切断して除去し、あるいは、加工の工程への鋼帯の送り量(フィード)を調節して鋼帯の不良部分を通過(パス)させる等、不良部分が加工されないように加工の工程への鋼帯の供給を制御することである。
このようにマーキングされた鋼帯は、前述のように表層部性状測定装置により、以降の工程や作業において正常部とは異なると予測された部分、即ち欠陥の位置に欠陥の有無、欠陥の種類や等級の情報を含んだマーキングが施されている。従って、前述のように、この鋼帯を使用する後工程、需要家において、その異常部の除去、製品への混入の防止や再利用等の対応が可能となる。
以上の発明により、鋼板の表層部性状の異常にもとづき、種々の表面疵あるいは表面性状の異常部について、その情報を示すマーキングが鋼帯の表面に施されているので、後工程あるいは需要家において、表面疵の種類や程度を知ることが可能となり、種々の用途、使用目的に対応することができる。
また、このように、鋼帯の表面にマーキングを施すことにより、表面疵等の部分を切断除去せずに鋼帯を巻き取ることができるので、切断除去によりコイルの個数が増加するのを防止することができる。このように、コイルの個数が増加しないので、コイルのハンドリングにおいては、巻き取りの手間の増加が防止される。さらに、コイルの運搬、巻き戻し、および加工においても、コイルの処理個数が増加しないのでハンドリングの手間が軽減される。
上記の処理を実現するための詳細の構成を、図13にもとづいて説明する。図13は、この発明の実施形態の1例を示すブロック図である。表層部性状測定装置で表層部に存在する欠陥を検出し、欠陥顕在化予測手段で検出した表層異常部が以降の工程において、表面欠陥として、あるいは、以降の工程で表面欠陥ではないが有害な欠陥となるかを予測する。表層部性状測定装置で検出した欠陥は、表層部性状測定装置が設置された製造ラインまたは検査ラインの搬送ロールに取り付けられた回転計で測定された回転速度に基づき、板長算出手段により現在検査している鋼板の長手方向位置(板長)に換算して、その値と対応づける。ここで、予測に当たっては、製造条件や用途等の仕様情報を管理している製造プロセス管理コンピュータから入力し、その情報にもとづいて、予測を行う。
マーキング情報作成手段では、表層部性状測定装置で検査し、欠陥顕在化予測手段で以降の工程で有害欠陥として顕在化するかを予測した結果、表層部欠陥や表面欠陥、表面性状の異常部について、欠陥の発生原因を含めた総合的な欠陥分類やランク付けを行い、マーキングのための情報(マーキングの種別、位置、長さ等)を作成する。
トラッキング手段は、欠陥の位置がマーキング手段に到達する時刻を算出する。これは、搬送ロールに取り付けられた回転計で測定された回転速度に基づき、板長算出手段により欠陥の位置を板長に換算し、マーキング手段に到達するのに要する時間に換算して得られる。トラッキング手段は、その時刻になると、マーキング手段にマーキングを指示する信号を発信する。マーキング手段は、鋼帯表面に印字・穿孔等その位置を示すマーキングを行う。
マーキングされた鋼帯の例を、図14に示す。この例では、マーキングの位置を、長手方向では欠陥の位置に一致させており、幅方向ではエッジから一定の位置としている。これにより、プレスライン等で使用する場合、欠陥の位置によらず、エッジから一定の位置でマーキングを検出することができ、欠陥のある部分のリジェクト等の処置をとることが可能となり、不良品の製造の防止等をおこなうことができる。また、欠陥顕在化予測手段によって、その欠陥がどの工程で顕在化するかといった情報に対応してマーキング種類を変更して、マーキングを行う。図14の例では、マーキングの幅を変更しているが、これに限らず、マーキングを行う幅位置を変更したり、マーキングの色、模様を変更したりしてもよい。その後は、トラッキング手段および板長算出手段により欠陥の位置を算出し、マーキング手段で異常部の位置にマーキングを行う。
マーキング手段では、マーキング情報に基づき、以降の工程で有害な欠陥となると予測判定された異常部の位置にマーキングを行うが、その際、表面疵の種類や程度に関する情報(場合により欠陥幅位置の情報も含む)を示すことが望ましい。これは、マーキングの模様・形状・帯の幅等、検出可能な形態であればよい。また、バーコードあるいはOCR(光学式文字読取り)を併用すれば、さらに詳細な情報をマーキングすることが可能となる。
このように、鋼帯の表面にマーキングを施すことにより、コイルの個数の増加が抑制されるため、コイルの巻き取り、コイルの運搬、および巻き戻し等のハンドリングにおいても、作業の効率が向上する。また、鋼帯の加工においても、鋼帯が疵の部分で途切れることなく連続して供給されるので、作業の効率化が期待できる。
図9には、表層部性状測定装置で異常部を検出し、その異常部が次工程で欠陥として顕在化するかを予測判定する欠陥顕在化予測手段までの詳細の構成例を示した。図9に示すように製造情報保持装置16(一般には上位計算機としてプロセスコンピュータなどが利用される)、対応付けデータベース17によって欠陥顕在化予測装置15a、15bに予測判定するための参照情報が提供される。製造情報蓄積装置16は、表層部性状測定対象の鋼帯のコイル番号、品種、成分特性を示す鋼種、検査条件、客先や仕様用途などの製造条件の情報が、各鋼帯に対応して、記憶されており、この情報を表層部性状測定が開始されるまで、あるいは、欠陥顕在化予測処理が開始されるまでに、欠陥顕在化予測装置15a、15bに伝送する。欠陥顕在化予測装置15a、15bは、表層部性状測定装置13a、13bの表層部性状の検出信号と、製造情報保持装置16からの鋼帯の情報、対応付けデータベース17の情報とに基づいて、鋼帯の各部位が鋼帯の情報に含まれる最終ラインで表面欠陥が顕在するかどうかをチェックする。
たとえば、鍍金鋼帯において鍍金後に顕在化する表面欠陥の例では、冷間圧延前には同じような表層部性状であっても、鍍金の種類(溶融鍍金/電気鍍金、合金化溶融めっき(GA)/単純な溶融鍍金(GI)、単層鍍金/2層鍍金)によって、めっき後に表面欠陥として顕在化するかどうかは異なる。また鍍金鋼帯をプレスした際に顕在化する欠陥に関しても、鍍金種によりプレス時に表面のしゅうどう(摺動)性などが異なることから、同様の差が生じる。
したがって、これらの差を判断するために、表層部性状測定装置13a、13bの各信号、たとえば、所定の閾値を超えた異常部の大きさ(長さ、幅、厚さ)、形状、深さ位置などの特徴量の値と、各工程で最終的に顕在化して、表面欠陥計または人による目視検査で検出される表面欠陥の種類、および/または、程度を示す等級とをあらかじめ対応づけておく必要がある。この情報は、表層部性状測定装置信号と各製造工程(たとえば、連続焼鈍、連続溶融亜鉛めっき、連続電気亜鉛めっき等の製造ライン)で検出される表面欠陥との対応付けがテーブル化されていて、ファイルとして対応付けデータベース17に記憶されている。
なお、このデータベースは表層部性状測定装置13a、13bで測定後、各製造工程において表面検査を実施し、それぞれの製造工程での結果が収集できた場合には、その結果を上位計算機である製造情報保持装置16のプロセスコンピューターに検査情報として入力されて、その後、対応付けデータベース17に伝送、記憶される。また、顕在化予測装置13a、13bの測定結果も、製造情報保持装置16経由で、対応付けデータベース17に伝送され、記憶される。表層部性状測定装置の結果と、各工程の表面検査の結果とは、鋼帯のコイル番号等で鋼帯の対応付けをして、鋼帯内の位置は搬送の向きのみならず、圧延での圧下率も考慮して、対応付けを行う。
表層部性状測定装置13a、13bの測定信号と表面検査結果とが逐次記憶されて、対応テーブルが更新されていく。表面検査結果のデータは、鋼帯が最終的に検査された工程に限らず、最終に至るまでの途中工程で検査をした場合には、そのデータも入力し、対応テーブルを作成していく。そして、このテーブルに基づき、欠陥顕在化予測装置15a、15bの予測判定のロジックを作成する。あるいは、ニューラルネットワーク等のロジック自動生成ツールに、テーブルのデータを入力して、判断ロジックを作成してもよい。
さらに、欠陥顕在化予測装置15は、予測対象鋼帯がどの製造工程であれば、問題ないかを判断して、図13に示されるマーキング情報作成手段にその情報を出力する。このとき、鋼帯が客先や仕様用途が予め一つに決定されていなくとも、欠陥顕在化予測装置15a、15b以前の製造条件、たとえば鋼種に基づいて、候補とされる複数の品種、客先、仕様用途から予測判定結果に従って、予測した情報にもとづいて、その情報を有するマーキングを鋼帯表面に施す。このように、本願発明により、表層部性状検査工程以降の工程や客先等の出荷後において、その鋼帯の異常部が容易に判断することが可能となる。
表層部性状測定装置としては、後に図1〜図6に示すような、C断面においては非常に微小で、圧延方向に長い形状の表面性状異常部の性状を精度良く測定するものが用いられている。

鋼帯の表裏に対応する構成要素、周辺状況も含めて構成・動作を、詳述する。まず、酸洗ライン入り側に設置されたレベラ11により板の凹凸が低減される。その後に、板へのテンションが大きく、また大径のブライドルロール12a〜12dに巻き付いた位置に、鋼帯1を挟んでブライドルロール12a〜12dと反対側に表層部性状測定装置13a(鋼帯表側用)、13b(鋼帯裏側用)を設置する。
なお、表側欠陥顕在化予測装置15a、裏側欠陥顕在化予測装置を15bとする。この場合、表層部性状測定装置を設置する位置における鋼帯のユニットテンションは板のばたつきを抑え、リフトオフ変動を低減するため、0.3kgf/mm2以上であることが好ましい。表裏のシステムは原理的には別々に動作させることから、以後は簡単のため、表側について説明するが、裏側についても同様である。
以下にまず、表層部性状測定装置13a、欠陥顕在化予測装置15aの基本的な動作の概略および相互の関係について述べる。表層部の性状を評価するにあたり、主要な着目点は、鋼板の表層下をも含む、異常部の大きさ(圧延方向長さ、幅方向長さ、厚さ)、形状および深さ位置である。
それらは、性状測定方法として、交流磁束を用いた方式を採る場合には、測定結果データとして、同期検波後の信号振幅、位相およびそれらの2次元的な分布を用いることで評価することができる。位相は性状異常部の深さ位置に関する情報を含んでいる。また、交流磁束の励磁周波数を変えることで、磁束の鋼板表面からの浸透深さが変わるため、複数の励磁周波数での測定を行うことで、上記測定結果データより、他の部分と異なる性状を持つ表層部の深さ方向の分布(厚さ、深さ位置など)に関するより詳細な情報を得ることができる。
表層部性状測定装置13aは、板のばたつき、板変形によるリフトオフ変動やセンサへの鋼帯の接触を抑えるため、上記に述べたようなライン内の位置に設置される。表層部性状測定装置13aでは、欠陥顕在化予測装置15aに対し、鋼帯上の各測定点における信号値などを伝送する。伝送するデータとしては、例えば前述の発明で交流磁束を用いる表層部性状評価を行う場合には、上記各測定点における同期検波信号振幅だけではなく、同期検波信号位相も含むことが可能であるし、交流磁束の励磁周波数は1種類に限らず、複数種類用いる場合には、信号値、同期検波信号位相も周波数の数だけ増やすことが可能である。
欠陥顕在化予測装置15aでは、表層部性状測定装置13aからの情報を基に、表層部の性状を評価し、次工程以降において性状異常部が欠陥として顕在化するかどうかを予測する。
表層部の性状評価方法について、前述の発明の交流磁束を用いる表層部性状評価を行う場合の例を以下に述べる。まず各測定点における表層部性状測定装置から送られたデータから、例えば同期検波信号振幅に関し、ある一定の閾値を設け、それを越えた信号値を持つ、鋼帯上の2次元座標点を異常部候補点として一次的に抽出する。具体的には、図11に示すように、2次元座標(長手方向x[m]、幅方向y[m])各点での同期検波信号振幅A(x,y)および位相P(x,y)データを採取する。
そしてそれぞれの異常部候補点をかたまり毎に認識し(ラベリング処理)、それぞれの2次元領域の特徴量(圧延方向長さ、幅方向長さ、面積など)や厚さ、同期検波信号位相情報を求める。同期検波信号位相情報は、信号源の深さ方向位置を反映する量であるため、あらかじめ位相から深さへの換算係数を求めておくなどして、深さ位置情報として評価される。
このように、近接する異常指示部に関しては、同じひとかたまりの異常部として認識し、そのかたまり単位で、欠陥として顕在化するかどうかを予測する。例えば、深さ位置(位相から推定可能)がある一定閾値より浅く、幅がある一定閾値より広く、同期検波信号振幅がある一定閾値より大きい場合に、欠陥として顕在化すると予測する。
また、複数の周波数で交流励磁を行った場合は、より高い周波数で測定を行った場合はより表面に近い部分の性状異常部が強調されて測定されることから、深さに関してより詳細に評価することが可能である。
熱間圧延後冷間圧延前に鋼帯の表層部の性状を測定し、合金化溶融鍍金処理を行うまでにその測定部が欠陥として顕在化するかどうかを予測する方法の具体例としては、同期検波後の信号振幅レベルと位相を使う方法がある。表面からある深さよりも浅い位置にあり、ある一定以上の大きさを持つ圧延方向に長い異常部が鍍金処理後までに表面欠陥として顕在化することがわかっている。
そこで予測方法としては、図16に示すように、上位計算機等の製造情報蓄積装置からのコイル情報を得た後、信号レベルが所定の閾値以上、または、超えるような、ある一定以上の信号振幅をもち、さらには、圧延方向に一定以上の長さをもった(または場合により、幅、面積、形状も考慮して)性状異常指示があり、位相が上記異常部深さ位置に対応する範囲にある場合に、表面欠陥として鍍金処理後までに顕在化すると予測するのである。
異常部の深さ位置については、表面に近いほど(浅い位置にあるほど)、以降の工程で圧延されて顕在化しやすいため、程度は悪くなる。このような情報を加味して、閾値を設定して、どこの工程で使用可能であるかを決定する。たとえば、上述の考えに基づき、図15に示すような深さ位置の範囲で、連続焼鈍、連続溶融亜鉛めっき、連続電気亜鉛めっき等の製造ラインで使用できるか、できないかを判断する。
また別の予測の例としては、あらかじめめっき後表面欠陥となる部位が酸洗段階でどのような同期検波振幅レベルになるかを調査し、同期検波振幅レベルがある一定の閾値を越えた場合に、めっき後表面欠陥になると予測し、閾値よりも小さい場合には表面欠陥にはならないと予測すれば、予測方法自体は単純な方法となり得る。なお閾値、予測アルゴリズムは、予測が行われるまでの製造条件目標、実績や、それ以降に予定される製造条件、用途や検査仕様などの製品仕様によって選定される。
以下、本発明に用いるのに特に好適な表層部性状測定装置の例を、いくつか説明する。図1は、表層部性状測定装置の構成(幅方向差分方式)を示す概要図である。鋼板1には、その幅方向に微小で長さ方向(紙面に垂直な方向)に長い表層性状異常部2が存在している。磁化電源3により、磁化器4のコイルに交流電流を供給し、鋼板1の表層部を集中的に磁化する。図では磁束が鋼板1の幅方向に向かって形成されるような磁化を行っているが、なるべくこのような磁化を行うことが好ましい。
前述の鍍金鋼板の表面欠陥のように、最終消費に至るまでの各工程のいずれかにおいて顕在化する欠陥は、製鋼工程において生じる非磁性金属介在物に発生原因がある場合、あるいは製鋼工程および熱延工程入り側(熱延前)における、酸化物の鋼材内部への混入に発生原因がある場合など、全製造工程のなかで、上工程側に起源があるとされている。その後、熱間圧延を経て大きく圧下されることで、本発明において性状を測定する工程においては、C断面(幅方向に鋼帯を切断したときの断面)においては非常に微小で、圧延方向に長い形状に延ばされる。そこで、本発明ではそのような異常部の特徴を鑑み、その異常部の性状を測定しやすい方式を採ることとする。
そして、鋼板1の外部に存在する磁束を2つの磁気センサ5a、5bで検出する。この場合、磁気センサ5aの下に表層性状異常部2が存在するので、この表層性状異常部により磁束や渦電流が通りにくくなる結果、磁気センサ5aで検出される磁束の方が磁気センサ5bで検出される磁束より多くなり、磁気センサ5aの出力が磁気センサ5bの出力に比して大きくなる。
よって、これらの出力を差動増幅器6に導き、その出力を位相検波器7に入力して、磁化電源3の波形に同期した(位相はずれていることあり)信号により位相検波すると、表層性状異常部2の大きさに応じた信号が得られる。この出力は表層性状異常部レベル判別器8に導かれ、予め定められている閾値と比較されることにより、表層性状異常部2のレベルが判別される。
表層性状異常部2は、鋼板の幅方向には微小であるが、長さ方向には長いので、鋼板の幅方向に磁化を行えば、磁路の遮られる幅が大きくなり、大きな表層性状異常部信号が得られる。また、幅方向差分方式では、2つのセンサの出力の差動信号で表層性状異常部の判別を行っているので、センサに共通するノイズ(鋼板の透磁率の変化等)や外部ノイズは相殺され、S/N比の良い表層性状異常部の検出が可能である。
図2に、表層部性状測定装置の構成(E型センサ方式)の概要を示す。以下の図において、前出の図に示された構成要素と同じ構成要素には、同じ符号を付してその説明を省略することがある。この表層部性状測定装置では、磁化器および磁気センサとしてE型コイル9が用いられている。E型コイル9のヨークは3つの脚部9a、9b、9cを有し、それぞれが鋼板1の表面に略垂直に、かつそれぞれが鋼板1の幅方向に並ぶように、鋼板1に対面して設けられている。
そして、中心の脚部9aに巻回されたコイルには、磁化電源3からの交流電流が供給されて磁化されている。両側の脚部9b、9cにもコイルが巻回され、磁気センサとして使用される。脚部9aのコイルで発生した磁束は、鋼板1の表面近傍を通り、両側の脚部9b、9cを通って脚部9aに戻る。
そのとき、表層性状異常部2が図のような位置に存在すると、脚部9a、9bを通る磁束に対する磁気抵抗が、脚部9a、9cを通る磁束に対する磁気抵抗より大きくなり、これにより、脚部9bを通る磁束の磁束密度は、脚部9cを通る磁束の磁束密度より小さくなる。よって、脚部9bに巻回されたコイルに誘起される電圧は脚部9cに巻回されたコイルに誘起される電圧より小さくなり、両者を差動増幅器7に入力すると、両者の差に対応する電圧が出力される。
それを、位相検波器(同期検波器)8に導き、磁化電源3の波形に同期した(位相はずれていることあり)信号により位相検波すると、表層性状異常部2の大きさに応じた信号が得られる。この出力は表層性状異常部レベル判別器8に導かれ、予め定められている閾値と比較されることにより、表層性状異常部2のレベルが判別される。
E型センサ方式も幅方向に配置することにより、前述の幅方向差分方式と同様、鋼板長手方向に伸びた異常部に対して、大きな表層性状異常部信号が得られる。また、差分方式のため透磁率の変化等や外部ノイズは相殺され、S/N比良く表層性状異常部の検出が可能である。
図3に、表層部性状測定装置の構成(機械的幅走査方式)の一部を示す。この表層部性状測定装置においては、図示しない磁化装置によって、鋼板1が板幅方向に交流磁化されている。磁気センサ5を板幅方向に走査し、その出力の時間的な変化を観察する。表層性状異常部2が存在すると、その部分で検出される磁束が変化するため、磁気センサの出力が変化するので、磁気センサ5の出力を信号処理することにより表層性状異常部2を検出できる。鋼板1が長さ方向に走行している場合は、検査範囲がジグザグの範囲になるが、磁気センサの数を増やして走査範囲を短くし、走査速度を速くすれば、所定長さ以上の表層性状異常部を検出することができる。
図4に、表層部性状測定装置の構成(電子走査方式)の一部を示す。この表層部性状測定装置においても、図示しない磁化装置によって、鋼板1が板幅方向に交流磁化されている。この表層部性状測定装置においては、鋼板1の幅方向に多数の磁気センサ5が配置されている。磁気センサ5の出力はスキャナに接続され、順次選択された1つの磁気センサの出力が信号処理されるようになっている。このようにすれば、図3における機械的走査と同等の走査を電子的に行うことができる。この走査は高速で行うことができるので、検出できる表層性状異常部の長手方向長さを短くすることができる。
この表層部性状測定装置において、1つずつの磁気センサ5の出力を逐次処理してその時間的変化から表層性状異常部を検出するのでなく、隣り合う2つずつの磁気センサ5の出力を逐次入力し、その2つずつの磁気センサの差分を演算し、前述のような処理により表層性状異常部を検出するようにしてもよい。このようにすれば、信号そのものを時間的に処理して表層性状異常部を検出する必要が無く、差分信号から直接表層性状異常部を検出することが可能になる。
図5に、実施表層部性状測定装置の構成(くし型センサ方式)の一部を示す。図5は、磁化装置と磁気センサの部分を中心に図示したもので、鋼板や信号処理回路については、図示を省略している。櫛型形状を有する櫛型強磁性体10の各脚部が、鋼板の表面に略垂直に、かつ、それぞれが鋼板の幅方向に並ぶように配置されている。各脚部には、コイルが巻回されている。
このような検出装置を使用して表層性状異常部の検出を行うには、まず、(a)に示すように、図の左端の3つの脚部を使用し、その中央の脚部10bのコイルを磁化電源3に接続して、交流磁束を発生させる。そして、その磁束をその両側に位置する脚部10a、10cに巻回されたコイルにより検出し、検出信号を差動増幅器6に導く、以下信号処理は図2に示したものと同様に行う。これは、櫛歯状のヨークの左側の脚部3つを、図2に示したE型コイルとして使用して検出を行っていること相当する。
次に、電気経路を電子的または電気的に切り替えて、(b)に示すように、左端から2〜4個目の脚部を利用し、脚部10cに巻回されたコイルを励磁し、その左右の脚部10b、10dに巻回されたコイルにより磁束を検出する。さらに、図(c)に示すように、さらに一つずつ右側の脚部3本を利用して同様の検出を行う。
以下、これを繰り返せば、鋼板の幅方向に向けて検出器を走査していることに相当し、広い幅の範囲に渡って機械的な動きを伴うことなく走査を行うことができる。励磁するコイル、検出コイルの切替は、電子的なスイッチを用いてもよいし、リレー等により切替を行ってもよい。
なお、図4、図5のようにセンサや櫛形の脚部を配置した場合、さらに一組以上のセンサ列や、櫛形形状の強磁性体を配置し、互いのセンサや櫛形の脚部が千鳥状に配置されるようにすると、幅方向に隙間無く表層性状異常部の検出を行うことができる。千鳥配置は、センサの形状(センサユニットのフレーム部分なども含む)によって、2列以上になることもあり得る。なお、千鳥配置にて近接することになったセンサ同士の電子走査タイミングは、センサ間での信号が干渉することのないよう、必要に応じて調整する。
なお、図6(b)のような波形が得られるのは、圧延方向が長辺となる細長形状の表層性状異常部を板幅方向に走査しているからである。図7(a)に示すように、圧延方向細長表層性状異常部を圧延方向に走査しても、図6(b)のように大きな信号は得られず、図7(b)に示すように小さな出力が得られるのみである。よって、圧延方向に走査したのでは、圧延方向細長表層性状異常部を精度良く検出することは難しい。
なお、実施形態の説明においては鋼帯の製造工程において適用した例を取り上げたが、同様の製造工程を有していれば、鋼帯以外でもアルミ板や銅板などの金属帯の製造工程にも本発明の適用は可能であることは言うまでもない。
本発明の表層部性状測定装置の構成(幅方向差分方式)を示す概要図である。 本発明の表層部性状測定装置の構成(E型センサ方式)を示す概要図である。 本発明の表層部性状測定装置の構成(幅走査方式)を示す概要図である。 本発明の表層部性状測定装置の構成(電子走査方式)を示す概要図である。 本発明の表層部性状測定装置の構成(くし型センサ方式)を示す概要図である。 標準的微小表層性状異常部の磁気センサの信号波形を示す図である。 圧延方向細長表層性状異常部を圧延方向に走査した場合の磁気センサの信号波形を示す図である。 本発明の実施の形態の1例を説明するための図である。 欠陥顕在化予測装置の構成を示す図である。 基本的な構成例(概略の工程)を示す図である。 予測フロー例(交流磁束を用いた例)のフローを示す図である。 ある工程において顕在化した表面欠陥と事前に測定した表層部性状異常部の関係を示す図である。 予測結果に応じて、金属帯表面にマーキングを行うプロセス例(製品種、製造条件を決定する例)を示す図である。 予測結果に応じて、金属帯表面にマーキングを施した金属帯例を示す図である。 予測結果のうち、深さ位置により予測する一例を示す図である。 欠陥顕在化予測装置の処理フローの一例を示す図である。
符号の説明
1 金属帯(鋼帯)
2 表層性状異常部
3 磁化電源
4 磁化器
5、5a、5b 磁気センサ
6 差動増幅器
7 位相検波器
8 表層性状異常部レベル判別器
9 E型コイル
9a〜9c 脚部
10 櫛型強磁性体
10a〜10e 脚部
11 レベラ
12a〜12d ブライドルロール
13a、13b 表層部性状測定装置
15a、15b 欠陥顕在化予測装置
16 製造情報蓄積装置(プロセスコンピュータなど)
17 表層部性状測定信号と表面検査結果との対応づけ用データベース

Claims (9)

  1. 金属帯表面と、該金属帯の表層部の性状を測定し、該測定結果に基づいて、前記表層部性状測定以降の製造工程または加工において異常部として扱われると予測された異常部分に対応して、前記金属帯表面に前記異常部分に関する情報を示すべく施されたマーキングとを備えたマーキング付き金属帯であって、
    前記予測された異常部分に関する情報は、前記表層部性状測定以降の工程での製造製品の変更を伴う製造条件の変更、あるいは工程変更について決定するための情報を含むことを特徴とするマーキング付き金属帯。
  2. 前記異常部分は、
    表面欠陥として顕在化すると予測された部分であることを特徴とする請求項1に記載のマーキング付き金属帯。
  3. 表層部を測定するまでの金属帯の製造条件、目標、実績、表層部の測定以降の工程で予定されている製造条件、金属帯の仕様、用途、および検査仕様に関する情報の中の1種以上を使用して異常部になると予測することを特徴とする請求項1または請求項2記載のマーキング付き金属帯。
  4. 前記異常部分に関する情報は、
    前記金属帯の仕様、用途、および検査仕様に関する情報の中の1種以上にもとづいて区別された情報であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のマーキング付き金属帯。
  5. 前記異常部分に関する情報は、
    表層部の性状を測定された異常部の深さ位置を含めた情報であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のマーキング付き金属帯。
  6. 前記マーキングは、
    前記異常部の深さ位置に対応して区別されて施されたマーキングであることを特徴とする請求項5記載のマーキング付き金属帯。
  7. 前記表層部の性状の測定は、
    金属帯測定面表層部を交流磁化すると同時に、表層部の性状に起因して生じる交流磁束の変化を測定することを特徴とする請求項1乃至請求項6記載のマーキング付き金属帯。
  8. 金属帯の表層部の性状を測定し、該測定結果に基づいて、前記表層部性状測定以降の製造工程または加工において異常部として扱われると予測された異常部分に対応して、前記金属帯表面に前記異常部分に関する情報を示すマーキングを施したマーキング付き金属帯の製造方法であって、
    前記予測された異常部分に関する情報は、前記表層部性状測定以降の工程での製造製品の変更を伴う製造条件の変更、あるいは工程変更について決定するための情報を含むことを特徴とするマーキング付き金属帯の製造方法。
  9. 金属帯測定面表層部を交流磁化すると同時に、表層部の性状に起因して生じる交流磁束を測定して、該交流磁束が正常部と異なる変化を示す異常部を抽出する表層部性状測定工程と、
    前記異常部のうち、前記表層部性状測定以降の製造工程または加工において有害欠陥になるかを予測する欠陥顕在化予測工程と、
    金属帯の表面に前記予測された有害欠陥に関する情報を示すマーキングを施す工程と、
    このマーキングを施された金属帯を巻き取ってコイルとする工程と、
    このコイルを巻き戻してマーキングを検出してそのマーキングが示す情報に基づき金属帯の所定の範囲を指定する工程と、
    前記欠陥顕在化予測工程で予測された有害欠陥に関する情報に基づいて、前記表層部性状測定以降の工程での製造製品の変更を伴う製造条件の変更、あるいは工程変更について決定する工程と、
    前記指定された範囲を回避または除去した金属帯の残りの部分について所定の加工を行う工程と、
    を有することを特徴とする金属帯の加工方法。
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