JP2011191326A - 渦流式センサによる厚板の表面欠陥検出方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】厚板等被検材の先尾端付近に存在する不感帯を最小にした表面欠陥検出方法を提案する。
【解決手段】厚板の表面欠陥を、渦流式センサを用いて検出する方法であって、前記渦流式センサは、E型形状の強磁性体の3本の脚部にコイルを巻き、中央の脚部を励磁コイル、外側の2つの脚部を検出コイルとしたE型センサから構成し、そのE型センサを複数個、前記被検材の搬送方向に沿って互いに離間配置すると共に、隣接するE型センサどうしを前記被検材の搬送方向から見て隙間なく配置し、さらに、各E型センサの各コイルを構成する磁極面と厚板との距離を20〜30mmに調整して、前記渦流式センサの励磁コイルに交流電圧を印加して前記被検材に渦電流を発生させ、この渦電流に2つの検出コイルに生じる誘起電圧を検出し、それらの検出信号の差分信号に基づいて欠陥の検出を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、厚板などの磁性金属材料の表面に存在するヘゲ等の密着性未開口欠陥を、渦流式センサを用いて検出する方法に関する。
厚板などの磁性金属材料の表面に発生する表面欠陥としては、図5(a)〜(c)に示す様なヘゲと呼ばれる密着性未開口の欠陥がある。このヘゲの形状は、発生要因等によってさまざまであり、例えば、圧延方向に延ばされた楕円に近い形状などがある。また、ヘゲの大きさも発生要因等によってさまざまであり、例えば、深さ:0.2mm程度、幅:数10〜100mm程度、長さ:数10mm〜1m程度のものがある。
このようなヘゲの発生要因としては、製鋼起因によるものと、圧延起因によるものとに分かれている。製鋼起因のヘゲとしては、図5(a)に示すようなスラブをトーチカッ卜した際に残ったトーチノロが圧延され、厚板の裏面に折り返されたものがそこに密着してしまったトーチヘゲと呼ばれる欠陥や、図5(b)に示すような厚板の角部近辺に発生するコーナーヘゲと呼ばれる欠陥がある。また、圧延起因のヘゲとしては、図5(c)に示すような厚板を搬送する際に、テーブルへの突き当たり等でスラブ裏面の角部が折れ曲がり、その折れ曲った状態で圧延されることによって厚板裏面に折り返されて、そこで発生するヘゲがある。
上記製鋼起因あるいは圧延起因のいずれのヘゲも、密着性未開口の形態であるため、唯一、良品部と色の違いがあるものの、その判別が難しく、目視による判別では見落としの可能性が高いという問題があった。
そこで、上記ヘゲ等の表面欠陥を検出する方法の一つとして、従来から渦流探傷方式が提案されており、そのような渦流探傷方式は、使用方法により、図6(a)〜(c)に示すような、(1)単一方式、(2)自己比較方式、(3)標準比較方式に分類されている。
上記(1)の単一方式は、図6(a)に示すように、1個のコイルのみで探傷試験を行うもので、被検材とコイルの相対位置・被検材の材質や形状の変化の影響を受けるなどの欠点がある。
上記(2)の自己比較方式は、図6(b)に示すように、1対のコイルを併置し、被検材における2つの部分の差異を磁気的に検出するものである。この自己比較方式は、被検材の材質や形状等の緩やかな変化に対しては2つのコイルが共に応答して相殺するため、この様な材質や形状の変化による信号の発生がない。一方、ドリルホールのような局部的な変化の場合は、両方のコイルが同時に応答することがない、即ち、いずれかのコイルが応答することとなるため、信号が発生する。従って、自己比較方式は、微小な疵を安定的に検出できるので、探傷用の試験コイルとして広く用いられている。
また、上記(3)の標準比較方式は、図6(c)に示すように、1対のコイルのうちの一方のコイルを被検材に、他方のコイルを標準となる物に作用させ、それらのコイルの応答の差を検出して試験を行うもので、単一方式と同様、被検材とコイルの相対位置、被検材の材質や形状の変化の影響を受けるが、被検材の全ての変化を検出できるので材質判別などに用いられている。(非特許文献1参照)
上述したような従来の渦流探傷方式のうち、自己比較方式では、1対の検出コイルの配列方向を被検材の搬送方向に一致するように配置した方法が一般的であり、ドリルホールのような長さの短い開口欠陥を安定的に検出するのに用いられる。
しかしながら、このような方法では、ピンホール状の疵や検出コイルの配列方向に対して直角方向に伸びる疵を感度良く検出することはできるが、検出コイルの配列方向と同一方向に延びる疵に対して検出感度が悪いという問題があった。
そこで、上述したような問題点を解消するために、E型コアの中央磁極を励磁コイルとし両側の各磁極を検出コイルとした渦流探傷センサを、検出コイルの配列方向が被検材の搬送方向に一致するようにしたものを被検材の搬送方向に対して直角な方向に複数個配列し、各渦流探傷センサ毎の二つの検出コイルの出力の差分信号と、異なる渦流
探傷センサの検出コイル 同士の出力の差分信号との双方を検出し、これらの差分信号に基づいて被検査材の疵の検出を行う渦流探傷方法が提案された(特許文献1参照)。
上記特許文献1に記載の方法によれば、単発系疵や検出コイルの配列方向に対して直角方向に延びる疵のみでなく、検出コイルの配列方向と同一方向に伸びる疵も検出でき、かつこれらの疵を区別することができるが、非特許文献1に記載の自己比較方式が抱える以下のような問題は依然として未解決のままであった。
すなわち、図7に示すように、被検材の先行端部または後行端部(以下、単に「先尾端」という)においては、一方の検出コイルは被検材の直上に位置し、他方の検出コイルは被検材の外側に位置することになるので、コイル出力のアンバランスが大きく、欠陥が存在しないにもかかわらず信号が大きく変動するという現象が見られる。このような現象は、検出コイルの配列方向を被検材の搬送方向に一致するようにした渦流探傷センサを用いる方法では不可避的であり、その結果、被検材の先尾端付近においては、欠陥の検出が原理的にできない領域、いわゆる不感帯が存在するという問題があった。
また、上記自己比較方式による信号波形は、2つの検出コイルの差分信号であるがゆえに、それらの信号波形に基づいて欠陥を特定する際に、以下の(1)および(2)のような問題点もあった。
(1)欠陥の始点および終点で信号波形は変化するものの、始点と終点との間の中央部のレベルが小さいため、どこからどこまでが欠陥であるのか判別できない(図8参照)。
(2)更に、ノイズレベルが欠陥と同レベルまで変化した場合、欠陥の特定が困難になる。
特開平9−89843号公報
「渦流探傷試験II」社団法人 日本非破壊検査協会 P51−52
そこで、本発明は、従来技術では未解決であった上記不感帯にかかる本質的な問題を解決して、被検材の先尾端付近に存在するヘゲ等の密着性未開口の欠陥を正確に検出し、特定することができる厚板の表面欠陥検出方法を提案することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、以下のような内容を要旨構成とする発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、被検材である厚板の表面に存在する欠陥を、被検材の搬送中に渦流式センサを用いて検出する方法であって、
前記渦流式センサは、E型形状の強磁性体の3本の脚部にコイルを巻き、中央の脚部を励磁コイルとし、外側の2つの脚部を検出コイルとしたE型センサから構成し、そのE型センサを複数個、前記被検材の搬送方向に沿って互いに離間して配置すると共に、隣接するE型センサどうしを前記被検材の搬送方向から見て隙間がないように配置し、
さらに、各E型センサの各コイルを構成する磁極面と厚板との距離を20〜30mmに調整して、
前記渦流式センサの励磁コイルに交流電圧を印加して前記被検材に渦電流を発生させ、この渦電流によって、前記被検材の搬送方向に直角な方向に並べた2つの検出コイルに生じる誘起電圧を検出し、それらの検出信号の差分信号に基づいて欠陥の検出を行うことを特徴とする厚板の表面欠陥検出方法である。
なお、本発明においては、前記差分信号の波形に対して、(1)信号差、(2)信号変化の急峻度、および(3)信号変化部分の面積、をそれぞれ求め、それらを評価指標として欠陥を特定すること特定することができる。
本発明によれば、渦流式センサの2つの検出コイルを被検材の幅方向に並置することで、被検材の先尾端付近で生じる不感帯を最小化できるので、先尾端付近に存在するヘゲ等の密着性未開口欠陥を正確に検出することができる。
また、本発明によれば、2つの検出コイルの検出信号の差分信号の波形から、ヘゲの始点から終点までのヘゲ部分の特定がしやすくなる。従って、差分信号の波形から、(1)信号差(レベル)、(2)信号変化の急峻度(傾き)および(3)信号変化部分の面積、を求め、それらを評価指標とする総合的判断によって、通常のしきい値判断に比べて、より高度なヘゲの検出、特定(ヘゲの位置、長さ等)が可能になると共に、ヘゲの誤検出を防止することができるという効果がある。
本発明にかかる表面欠陥検出方法(自己比較方式)を説明するための概略図である。 センサボックス内のE型センサの配置の一例を示す概略図である。 本発明にかかる表面欠陥検出方法を実施するための渦流式探傷装置の構成を示す図である。 パソコンソフトによるヘゲ検出ロジック処理の概要を説明する図である。 (a)〜(c)は、厚板に発生するヘゲの例を示す概略図である。 (a)〜(c)は、一般的な渦流探傷法におけるコイルの使用方法を示す概略図である。 通常の自己比較方式において発生する不感帯を説明するための概略図である。 通常の自己比較方式における検出信号の波形を示す概略図である。
本発明は、渦流探傷法で広く用いられている自己比較方式において、通常、被検材の搬送方向(長手方向)に配置する渦流式センサの2つの検出コイルを、被検材の幅方向に並置することによって、被検材の先尾端付近で生じる不感帯を最小化して、先尾端付近に存在するヘゲの検出、特定を正確に行うことを特徴とする。
具体的には、従来技術のような自己比較方式では、2つの検出コイルの検出信号の差分信号に基づいて欠陥検出を行うものであるが、2つの検出コイルを被検材の搬送方向(長手方向)に配置した場合、図7に示すように、被検材の先尾端において、一方の検出コイルは被検材の上、他方の検出コイルは被検材の外となってコイル出力のアンバランスが大きく、欠陥でないにもかかわらず差分信号が大きく変動するため、原理的に欠陥の検出が出来ない領域(不感帯)が長くなってしまう。
それに対して、本発明のように、2つの検出コイルを被検材の幅方向に配置した場合は、図1に示すように、被検材の先尾端が2つの検出コイルを結んだ領域内に同じタイミングで入ると共に、その領域から同じタイミングで脱するので、差分信号の変動を最小限に抑制することができる。その結果、先尾端付近の不感帯を最小化できるのである。
例えば、被検材の幅方向を規定する左右の2つのコーナーに対応した位置に、少なくとも1つの渦流式センサを配置させることによって、コーナーヘゲと呼ばれる欠陥を正確に検出することができる。
また、このような渦流式センサは、E型形状の強磁性体の3本の脚部にコイルを巻き、中央の脚部を励磁コイルとし、外側の2つの脚部を検出コイルとしたE型センサから構成すると共に、このようなE型センサを被検材の幅方向に複数個配列させることが望ましい。
例えば、上記被検材の左右のコーナーに対応した位置に配置させた少なくとも1つの渦流式センサに加えて、被検材の幅方向に沿った中間位置に少なくとも1つの渦流式センサを配置させることによって、被検材のコーナー付近だけでなく、中間位置において発生したヘゲも検出することができる。
また、本発明において、前記複数個のE型センサを、前記被検材の搬送方向に沿って互いに離間配置させると共に、隣接するE型センサどうしを前記被検材の搬送方向から見て隙間がないように配置させることがより望ましい。
例えば、複数個のE型センサを、図2に示すような千鳥配列させることによって、各E型センサが被検材の幅方向に隙間なく配置されることになるので、ヘゲの大きさ(被検材の搬送方向に沿った長さおよび幅)をより正確に特定することができる。
なお、渦流式センサを被検材の幅方向に沿って複数個配列する際に、同一の渦流式センサの検出コイルどうしの差分信号をとるだけでなく、隣接する渦流式センサの隣接する検出コイル間の差分信号をとることもできるし、1個以上離れた渦流式センサの検出コイル間の差分信号をとることもできる。また、隣接する渦流式センサの隣接しない検出コイル等を組にして差分をとることもできる。一般的には、差分をとる検出コイルの位置があまり離れると測定条件が同一でなくなるという問題があるので、なるべく近い検出コイル同士で横差分をとることが望ましい。
本発明において、各検出コイルで得られた信号の差分信号からどのようにして、ヘゲを検出、確定するのかについて説明すると、まず、図1(a)に示すような差分信号波形において、(1)信号差(レベル)、(2)傾き、および(3)面積をそれぞれ求め、それらの値が夫々のしきい値をすべて超えた場合にヘゲと判断する。そして、ヘゲの始点および終点は、PLG(PLG信号:1mm/パルス)によるトラッキングで位置情報が求まるので、ヘゲの長さは、始点〜終点間の距離として求まるのである。
本発明にかかる表面欠陥検出方法は、例えば、図3に示すような渦流式探傷装置を用いて実施することができる。この渦流式探傷装置は、強磁性体であるE型コアの中央磁極を励磁コイル10とし両側の各磁極を検出コイル12、14とした渦流式センサ20を被検材の幅方向に複数配列した渦流式センサ群と、各渦流式センサ20に交流電流を供給する電源装置22と、各々の渦流式センサ毎の二つの検出コイル12、14からの出力を入力し、コイルのインピーダンス変化による微小な信号変化(電圧変化)を取り出すためのブリッジ回路24と、ブリッジ回路24から出力された信号の差分を演算して増幅する差動増幅器26と、この差動増幅器26の信号を位相検波する位相検波回路28と、位相検波された信号から、(1)信号差(レベル)、(2)信号変化の急峻度および(3)信号変化部分の面積を求め、それらの値を評価指数としてヘゲを特定するデータ処理装置30とから構成される。
各々の渦流式センサ毎の二つの検出コイル12、14の出力は、ブリッジ回路24を介してそれぞれ差動増幅器26において差動増幅されて位相検波回路28に供給される。位相検波回路28は、励磁コイル10への励磁電流の位相と一定の位相差を持った波形を基準にして同期検波を行うことにより、欠陥に関する信号のみを取り出すもので、渦流探傷装置において通常使用されている公知のものである。前記同期検波された信号は、一定長さの周期(例えば、長さ1mm)でデータ処理装置30に取り込まれる。
上記データ処理装置30は、例えば、パソコンで構成され、図4に示されるように、同期検波された信号の(1)信号差(レベル)、(2)信号変化の急峻度(傾き)、および(3)信号変化部分の面積、をそれぞれソフト演算処理で算出し、それらの演算結果を予め決められた夫々のしきい値と比較し、夫々のしきい値をすべて超える場合にヘゲと判断するロジック判定信号を総合的に処理して、ヘゲの位置、長さ等に関するデータを含んだヘゲ特定信号Sを出力する。このヘゲ特定信号Sによって、例えばアラーム表示をするように構成する。
より具体的には、データ処理装置30に入力した差分信号(図1(a))は、まずそこで微分されて信号波形の変曲点が求められ、始点〜変曲点までの範囲で、(1)信号差(レベル)、(2)信号変化の急峻度(傾き)、(3)信号変化部分の面積、が計算され、夫々の演算結果が、予め決められた夫々のしきい値を超えた場合に、ヘゲであると判断される。信号波形の変曲点から始点・終点が求まるので、それらの範囲がヘゲ部と判断される。
以下、本発明にかかる表面欠陥検出方法を実施する具体例について、図1〜図3を用いて説明する。
この実施の形態は、被検材としての厚板40の裏面に存在するヘゲ42を検出する場合を例にしたものであり、3つのE型センサ20a〜20cを格納するセンサボックス44を、例えば、図示を省略した厚板40を搬送する搬送テーブルのロール間に設置し、厚板40の搬送中にヘゲ42の検出を行なう。
上記各E型センサ20a〜20cは、励磁コイル10と、その励磁コイル10を挟んで厚板40の幅方向に並置された2つの検出コイル12、14を有し、かつ各磁極面が厚板40の裏面に垂直であるようにセンサボックス44内に固定されている。
3つのE型センサは、図2に示されるように、厚板40の搬送方向に沿って互いに離間配置されていると共に、隣接するE型センサどうしが厚板40の搬送方向から見て隙間がないように千鳥配置されている。
具体的には、センサーヘッド長が、60mm(励磁コイル10と各検出コイル12、14との間の距離:27.5mm)であるような渦流式センサ、例えば、NDR社製のE型センサを用いる。このような3つの千鳥配列されたE型センサは、搬送方向に沿った各E型センサ間の離間距離は、160mm〜240mmの範囲であり、さらに、搬送方向に直角な方向への各E型センサのシフト距離は、15mm〜45mmの範囲であるようにセンサボックス44内に固定され、各コイルを構成する磁極面と搬送テーブル上を移動する厚板40の裏面との間の距離が、20mm〜30mmになるように調整されている。
次に、厚板40の先尾端付近に存在するヘゲ42を検出する手順について説明する。
(1)各E型センサ20a〜20cの励磁コイル10で発生した磁束は、厚板40の裏面近傍を通って両側脚部の検出コイル12、14を通って励磁コイル10に戻る。
その時、厚板40の裏面にヘゲ42等の欠陥が存在すると、検出コイル12側の磁気抵抗と検出コイル14側の磁気抵抗が異なるため、検出コイル12に誘起される電圧と検出コイル14に誘起される電圧に差が生じ、結果、それらの電圧を差動増幅器26に入力すると両者の差に対応した電圧となり、その後、位相検波器28で検波して出力される。
(2)位相検波された出力信号を一定長さの周期(例えば、長さ1mm)でデータ処理装置30に取り込むと、ヘゲ42に応じた信号波形が得られる。
(3)データ処理装置30においては、ヘゲ部42に応じて出力された差分信号の波形に対して、(1)信号差(レベル)、(2)信号変化の急峻度(傾き)、(3)信号変化部分の面積、がそれぞれ算出され、それらの演算結果が予め決められた夫々のしきい値と比較され、夫々のしきい値をすべて超える場合にヘゲと判断するロジック判定信号が出力される。これらのロジック判定信号は総合的に処理されて、ヘゲの位置、長さ、幅等に関するデータを含んだヘゲ特定信号Sを出力する。このヘゲ特定信号Sによって、オペレータに対してアナウンスを出すと共に、検出されたヘゲの位置、長さ、幅等をモニタ等に表示させることができる。
以上説明したように、本発明にかかる渦流探傷センサを用いた方法によれば、厚板などの被検材の先尾端付近に生じる不感帯を最小化できるので、厚板などの先尾端付近に発生したヘゲ等の密着性未開口欠陥を効果的に検出できる。
10 励磁コイル
12、14 検出コイル
20 渦流式センサ
22 電源装置
24 ブリッジ回路
26 差動増幅回路
28 位相検波回路
30 データ処理装置
40 厚板
42 ヘゲ(欠陥)
44 センサボックス

Claims (2)

  1. 被検材である厚板の表面に存在する欠陥を、被検材の搬送中に渦流式センサを用いて検出する方法であって、
    前記渦流式センサは、E型形状の強磁性体の3本の脚部にコイルを巻き、中央の脚部を励磁コイルとし、外側の2つの脚部を検出コイルとしたE型センサから構成し、そのE型センサを複数個、前記被検材の搬送方向に沿って互いに離間して配置すると共に、隣接するE型センサどうしを前記被検材の搬送方向から見て隙間がないように配置し、さらに、各E型センサの各コイルを構成する磁極面と厚板との距離を20〜30mmに調整して、前記渦流式センサの励磁コイルに交流電圧を印加して前記被検材に渦電流を発生させ、この渦電流によって、前記被検材の搬送方向に直角な方向に並べた2つの検出コイルに生じる誘起電圧を検出し、それらの検出信号の差分信号に基づいて欠陥の検出を行うことを特徴とする厚板の表面欠陥検出方法。
  2. 前記差分信号の波形に対して、(1)信号差、(2)信号変化の急峻度、および(3)信号変化部分の面積、をそれぞれ求め、それらを評価指標として欠陥を特定することを特徴とする請求項1に記載の厚板の表面欠陥検出方法。
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