JPH0711435Y2 - クランクシャフトr焼き用半開放鞍型高周波加熱コイル - Google Patents

クランクシャフトr焼き用半開放鞍型高周波加熱コイル

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JPH0711435Y2
JPH0711435Y2 JP3898091U JP3898091U JPH0711435Y2 JP H0711435 Y2 JPH0711435 Y2 JP H0711435Y2 JP 3898091 U JP3898091 U JP 3898091U JP 3898091 U JP3898091 U JP 3898091U JP H0711435 Y2 JPH0711435 Y2 JP H0711435Y2
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JP
Japan
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crankshaft
high frequency
heating
heating conductor
coil
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JP3898091U
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Inventor
栄 奥出
Original Assignee
富士電子工業株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案はクランクシャフトR焼き
用半開放鞍型高周波加熱コイルに関する。
【0002】
【従来の技術】以下、図面を参照して従来の技術を説明
する。図4は従来のクランクシャフトR焼き用半開放鞍
型高周波加熱コイルの断面説明図である。図4に示すよ
うに、クランクシャフトの被焼入部501 、即ち、円筒部
505 、円筒部505 に続くR部506 、およびR部506 に続
くフィレット部507 を備えたジャーナル部(ジャーナル
部ではなくピン部でもよい) を高周波加熱コイルによっ
て加熱してR焼き入れする場合について説明する。
【0003】高周波加熱コイル20は、断面形状がR部50
6 の形状に対応するように形成され且つR部506 の周方
向に形成された1対の平行な加熱導体21と、加熱導体21
のR部506 に対向した部分を除いて加熱導体21を覆うよ
うに装着した珪素鋼板等の磁性体のコア22とを備えて
る。なお、23は導体21内の中空部分であって導体21の冷
却液が流通される。また、503 はクランクシャフトのカ
ウンターウエイト部である。
【0004】被焼入部501 を、その軸502 を中心として
回転しながら導体21に高周波電流を所定時間通電する。
次いで、図示しないジャケットから被焼入部501 に冷却
液を噴射するか、或いは、被焼入部501 を冷却液中に浸
漬して被焼入部501 を冷却すると、被焼入部501 には均
一な硬化層504aが形成される。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな高周波加熱コイル20には以下に述べる問題がある。
即ち、エンジンの小型化が進むにつれて、クランクシャ
フトの被焼入部501 の幅も小さくなる。即ち、被焼入部
501 の幅が図4に示すL0 の場合には、コア22同士の間
に距離D0 を設けることができたが、被焼入部501 の幅
がL0 より更に或る程度小さい場合には、もはやコア22
同士の間に距離D0 を設けることができず、コア22同士
が接触したり、何れか一方のコア22の挿入が不可能とな
る。また、加熱導体21同士の間の距離F0 が極めて小さ
くなってしまうので、高周波加熱コイル20の電力効率が
低下する。
【0006】本考案は上記事情に鑑みて創案されたもの
であって、クランクシャフトの被焼入部であるジャーナ
ル部やピン部の幅が狭い場合でも、1対の加熱導体に装
着したコア同士の間の距離と、加熱導体同士の間の距離
とを所定の大きさで確保することができるクランクシャ
フトR焼き用半開放鞍型高周波加熱コイルを提供するこ
とを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
に、そして、本考案のクランクシャフトR焼き用半開放
鞍型高周波加熱コイルは、クランクシャフトのジャーナ
ル部或いはピン部の被焼入部である円筒部、円筒部に続
くR部およびR部に続き円筒部とほぼ直交するフィレッ
ト部を焼入するクランクシャフトR焼き用半開放鞍型高
周波加熱コイルにおいて、前記コイルは、被焼入部の周
方向に形成され、被焼入部に接近して配設される平行な
1対のほぼ1/4円弧状の加熱導体と、1対の磁性体と
を備え、各加熱導体はほぼ菱形の断面形状を有し、加熱
導体の前記菱形の1辺に対応した側面がフィレット部に
平行であり、加熱導体の前記側面に隣接する上面および
下面がフィレット部から遠ざかるにつれて円筒部からも
遠ざかるように傾斜しており、前記磁性体は、前記側面
を除いて加熱導体を覆うように加熱導体に装着されてい
る。
【0011】
【実施例】以下、図1と2を参照して本考案の一実施例
を説明する。図1は図2のA−A線矢視断面説明図であ
る。図2は本考案の一実施例のクランクシャフトR焼き
用半開放鞍型高周波加熱コイルの模式的斜視図である。
なお、図4で説明したものと同等のものには同一の符号
を付している。
【0012】本実施例のクランクシャフトR焼き用半開
放鞍型高周波加熱コイル10は、クランクシャフトのジャ
ーナル部或いはピン部の被焼入部501 を焼入のために加
熱するコイルである。但し、被焼入部501 は、被焼入部
501 の軸502 に平行な円筒部505 、円筒部505 に続くR
部506 、およびR部506 に続き円筒部505 とほぼ直交す
るフィレット部507 を備えている。
【0013】図2に示すように、高周波加熱コイル10
は、コイル片10A 、コイル片10B および電源供給導体1
8、19を備えている。コイル片10A は、円筒部505 、R
部506 およびフィレット部507 に接近配設された平行な
1対の一方および他方の加熱導体11、11と、被焼入部50
1 の軸502 の方向、即ち、図2の矢印Xの方向に配置さ
れて加熱導体11の一端同士を接続する加熱導体15と、矢
印Xの方向に配置されて一方の加熱導体11の他端に接続
された加熱導体16を備えている。各加熱導体11は、ほぼ
1/4円弧状であって、被焼入部501 の周方向に形成さ
れている。
【0014】コイル片10A に直列に接続されたコイル片
10B は、コイル片10A と同じ構造であり、コイル片10A
の加熱導体16とコイル片10B の加熱導体16とが対向する
ように配設されており、コイル片10A と10B の加熱導体
16同士は、接続導体17によって接続されている。
【0015】図1に示すように、加熱導体11は、その断
面の形状がほぼ菱形であって、加熱導体11の冷却液が流
通される中空部分13を有する。そして、加熱導体11の側
面11a はフィレット部507 に平行であり、側面11a に上
側で隣接する上面11b と、側面11a に下側で隣接する下
面11c とは平行であって、それぞれ、フィレット部507
から遠ざかるにつれて円筒部505 からも遠ざかるように
傾斜している。側面11a の反対側の背面11d は側面11a
に平行である。なお、中空部分13は、従来の高周波加熱
コイル20、30と同程度の大きさの断面積を備えている。
【0016】珪素鋼板(フェライト等の磁性体でもよ
い) のコア12は、加熱導体11の上面11b 、下面11c およ
び背面11d を覆うように加熱導体11に装着されている。
コア12は、その上面12b および背面12d が、それぞれ、
加熱導体11の上面11b および背面11d と平行であり、下
面12c は円筒部505 に平行であり且つ加熱導体11の側面
11a の下端と同じレベルであるように形成されている。
【0017】このように、加熱導体11とコア12を形成す
ることによって、コア12同士の間の距離D1 を確保でき
るので、コア12同士が接触せず、また、加熱導体11同士
の間の距離F1 を適宜にできるので、高周波加熱コイル
10の電力効率が低下することもない。
【0018】次に、本実施例の動作を説明する。高周波
加熱コイル10を、被焼入部501 の円筒部505 、R部506
およびフィレット部507 に接近配設し、加熱導体11の側
面11a がフィレット部507 に平行で且つコア12の下面が
円筒部505 に平行であるように配設する。
【0019】次いで、クランクシャフトを軸502 を中心
として回転しながら、加熱導体11に高周波電流を所定時
間通電後、被焼入部501 に図示しないジャケットから冷
却液を噴射するか、或いは、被焼入部501 を冷却液中に
浸漬して冷却すると、被焼入部501 に均一な硬化層504
が形成される。
【0020】なお、上述した加熱導体11とコア12は、図
2に示す高周波加熱コイル10に限って適用されるのもの
ではなく、例えば、図3に示すようなほぼS字形のクラ
ンクシャフトR焼き用半開放鞍型高周波加熱コイル100
にも適用できる。この高周波加熱コイル100 は、高周波
加熱コイル10のコイル片10A 、10B 、電源供給導体18お
よび19に対応したコイル片100A、100B、電源供給導体11
8 および119 を有し、コイル片100A、100Bの加熱導体11
1 、115 は加熱導体11、15と同様な構造であり、且つコ
ア12と同様な図示しないコアが加熱導体111 に装着され
ている。
【0021】
【考案の効果】以上説明したように、本考案のクランク
シャフトR焼き用半開放鞍型高周波加熱コイルは、被焼
入部の周方向に形成され、被焼入部に接近して配設され
た平行な1対の1/4円弧状の加熱導体と、1対の磁性
体とを備え、各加熱導体はほぼ菱形の断面形状を有し、
この菱形の1辺に対応した加熱導体の側面がフィレット
部に平行であり加熱導体の前記側面に隣接する上面と下
面がフィレット部から遠ざかるにつれて円筒部からも遠
ざかるように傾斜しており、前記磁性体は、前記側面を
除いて加熱導体を覆うように加熱導体に装着されてい
る。
【0022】従って、本考案のクランクシャフトR焼き
用半開放鞍型高周波加熱コイルは、コア同士の間の距
離、および加熱導体同士の間の距離を適宜の大きさにす
ることができるので、コア同士が接触することなく、ま
た、高周波加熱コイルの電力効率を低下させることがな
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2のA−A線矢視断面説明図である。
【図2】本考案の一実施例のクランクシャフトR焼き用
半開放鞍型高周波加熱コイルの模式的斜視図である。
【図3】本考案の一実施例で説明した加熱導体とコアの
構造が適用できる他のクランクシャフトR焼き用半開放
鞍型高周波加熱コイルの模式的平面説明図である。
【図4】従来のクランクシャフトR焼き用半開放鞍型高
周波加熱コイルの第1例の断面説明図である。
【符号の説明】
10 高周波加熱コイル 11 加熱導体 11a 側面 11b 上面 11c 下面 12 コア 12c 下面 100 高周波加熱コイル 111 加熱導体 501 被焼入部 505 円筒部 506 R部 507 フィレット部

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クランクシャフトのジャーナル部或いは
    ピン部の被焼入部である円筒部、円筒部に続くR部およ
    びR部に続き円筒部とほぼ直交するフィレット部を焼入
    するクランクシャフトR焼き用半開放鞍型高周波加熱コ
    イルにおいて、前記コイルは、被焼入部の周方向に形成
    され、被焼入部に接近して配設される平行な1対のほぼ
    1/4円弧状の加熱導体と、1対の磁性体とを備え、各
    加熱導体はほぼ菱形の断面形状を有し、加熱導体の前記
    菱形の1辺に対応した側面がフィレット部に平行であ
    り、加熱導体の前記側面に隣接する上面および下面がフ
    ィレット部から遠ざかるにつれて円筒部からも遠ざかる
    ように傾斜しており、前記磁性体は、前記側面を除いて
    加熱導体を覆うように加熱導体に装着されていることを
    特徴とするクランクシャフトR焼き用半開放鞍型高周波
    加熱コイル。
JP3898091U 1991-04-26 1991-04-26 クランクシャフトr焼き用半開放鞍型高周波加熱コイル Expired - Lifetime JPH0711435Y2 (ja)

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JPH04124796U JPH04124796U (ja) 1992-11-13
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