JPH07113680B2 - 顕微鏡観察用試料容器 - Google Patents

顕微鏡観察用試料容器

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JPH07113680B2
JPH07113680B2 JP62099171A JP9917187A JPH07113680B2 JP H07113680 B2 JPH07113680 B2 JP H07113680B2 JP 62099171 A JP62099171 A JP 62099171A JP 9917187 A JP9917187 A JP 9917187A JP H07113680 B2 JPH07113680 B2 JP H07113680B2
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rays
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博之 杉村
哲治 小貫
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Nikon Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、照明光として短波長光例えば紫外線、軟X線
等を用いる顕微鏡観察用試料容器に関する。
〔従来の技術〕
医学・バイオテクノロジー等の今後の発展のためには、
生体の微細構造を生きた状態で観察する事が必要となっ
てきているが、既存の光学顕微鏡や電子顕微鏡では、実
現困難である。しかし、X線(波長が可視光の数百分の
一以下と短かく、光学顕微鏡の数十倍の分解能が達成で
きる。)や紫外光を用いれば生体を生きた状態で観察で
きる。
X線とは、紫外光とr線の間にある電磁波で、境界はあ
まり明確でないが、波長1pm〜10nm程度であるが、X線
顕微鏡には波長0.1nm以上の軟X線が主に用いられる。
第2図にX線顕微鏡の光学系の例を示す。X線光源5を
出た軟X線はコンデンサー光学系6によって、X線用試
料容器7に集光される。試料を通過した軟X線は結像光
学系8によって検出器9上に結像される。
軟X線は空気により吸収されるため、X線顕微鏡の内部
は真空にする必要がある。そのため生体試料をそのまま
観察するためには、軟X線を通過する試料観察用窓を有
した密閉容器内に試料を封入する必要がある。
〔発明が解決しようとする問題点〕
これまでは試料容器の窓として、ポリプロピレンやSi3N
4の膜が用いられてきた(固体物理20(11)p865;1985年
参照)が、これらの膜はX線の透過率や強度が不充分で
あった。X線透過率が小さい窓材料を用いると、窓の厚
さを薄くしなければならず、真空室内に容器を置いたと
き圧力差によって窓が破壊されないようにするため、必
然的に窓の大きさを小さくせざるを得ず、観察できる試
料の大きさが制限されてしまう。あるいは、大きな窓を
つくるのに十分な強度の得られる厚さにすると、透過す
るX線の強度が落ちるため、より大きなX線源が必要と
なる。そればかりでなく、多量のX線照射によって試料
が破壊される恐れもある。
窓材の強度が不足する場合も同様のことが言える。
本発明は、これらの欠点を改良し、短波長光特にX線透
過性能が高くより大きな観察可能面積を持ち試料容器を
提供することを目的とする。
〔問題点を解決する為の手段〕
本発明は「試料を入れる空間と、該空間を密閉可能なハ
ウジングと、ハウジングの少なくとも一部に設けられた
試料観察用の窓とからなる短波長を用いた顕微鏡観察用
試料容器に於いて、前記窓がプラズマCVD法により形成
された硬質炭素膜からなることを特徴とする容器」を提
供する。
〔作用〕
ここでいう炭素膜はダイヤモンド膜、ダイヤモンド状カ
ーボン膜硬質カーボン膜などとも呼ばれる材料のこと
で、場合によっては若干の炭素以外の成分、たとえば水
素、フッ素、シリコン、ホウ素、ちっ素、酸素等を含ん
でおり、CVD法、プラズマ法、イオンプレーティング
法、イオンビーム法、スパッタ法によって作られる。
表1はダイヤモンドとSi3N4のヤング率を示す。
ダイヤモンドはSi3N4よりも変形しにくく、より広い
窓、より薄い窓が得られる。
また表2からわかるようにX線の吸収もダイヤモンドの
方が少ない。
ダイヤモンド状カーボン膜(プラズマCVD法により作成
した膜で、比重2.0のものを利用した。)はX線の吸収
がきわめて少ないため、窓の厚みを厚くすることがで
き、窓の大きい試料容器をつくることができる。
また、これらの炭素膜は可視光を通過するので、試料を
光学顕微鏡で観察することが可能である。したがってX
線による試料の損傷を押さえるため、通常は光学顕微鏡
により観察し、必要時のみX線顕微鏡により観察すると
いう使い方ができる。
〔実施例1〕 第1図は本実施例にかかる試料容器の縦断面図であっ
て、炭素膜1の密着した窓枠2を一組、スペーサー3を
はさんで密着させてある。試料は炭素膜1の間にできる
空間4に封入され、炭素膜1よりなる窓1から観察す
る。窓1とスペーサー3が本発明のハウジングを構成す
る。
〔実施例2〕 第3図は、本実施例にかかる容器の概略縦断面図であ
る。
窓1は窓枠2により保持されており、上下2つの窓1は
スペーサー3と多重シール11を介して重ね合わされてい
る。そして、窓1とスペーサー3と多重シール11が密閉
真空4を作り出すハウジングを構成している。
窓1は硬質炭素膜からなる短波長光透過膜から出来てい
る。
多重シール11は、スペーサー層3にドーナツ状の溝を同
心円状に複数設けることによって形成される。この結
果、自己シール性がでる。
〔実施例2の容器の製造法の説明〕 (1).円板状のシリコンウェハ2(第5図参照)を用
意し、この表面にプラズマCVDその他の気相成長法によ
り硬質炭素膜1を成長させ、次に例えばAlを蒸着するこ
とによりスペーサー層3を成長させる。
次にレジストを塗布し、IC製造用の露光装置を用いて所
定パターンに露光し、現像して1単位の周辺部に同心円
状のレジストパターンを形成する。
レジストパターンに被覆されていないスペーサー層3を
エッチングで除去し、多重シール11を形成する。
次に残ったレジストを除去する。
次に、ウェハ2の裏面側にレジストを塗布し、前述の露
光装置を用いて所定パターンに露光し、現像して1単位
の中心部に円形のレジストパターンを形成する。
露出しているウェハ2をエッチングして除去することに
より窓枠2を形成する。
次にレジストを除去する。
こうして第6図に示す如き多数単位の第1部材からなる
ウェハが得られる。これを1単位ごとに切断すると第8
図に示す第1部材が得られる。
尚、この製法は、硬質炭素膜に限らず、従来のSi3N4
の他の短波長光透過性材料でも適用可能である。
(2).円板状のシリコンウェハ2(第5図参照)を用
意し、この上にプラズマCVDその他の気相成長法により
硬質炭素膜1を成長させ、次に例えばAlを蒸着すること
によりスペーサー層3を成長させる。
次にレジストを塗布し、IC製造用のステッパーを用いて
所定パターンに露光し、現像して1単位の周辺部にドー
ナツ状にレジストパターンを形成する。
レジストパターンに被覆されていないスペーサー層3を
エッチングで除去し、スペーサー3を形成する。
次に残ったレジストを除去する。
次に、ウェハ2の裏面側にレジストを塗布し、前述の露
光装置を用いて所定パターンに露光し、現像して1単位
の中心部に円形のレジストパターンを形成する。
露出しているウェハ2をエッチングして除去することに
より窓枠2を形成する。
次にレジストを除去する。
こうして第6図に示す如き多数単位の第2部材からなる
ウェハが得られる。これを1単位ごとに切断すると第7
図及び第9図に示す第1部材が得られる。
(3).第1部材と第2部材とを互いにスペーサー層3
が接触する向きで重ね合わせ、ホルダー10で固定する
と、本実施例の容器が完成する。(第3図参照)。
ここでは、第1部材における円心円状の2本の溝で分離
されたスペーサー層が多重シール11を構成し、これが上
から押されると弾性変形するので、第2部材のスペーサ
ー3との接触面が近密になり、空間4は密閉され、空間
4内の空気や水が漏れることはない。
〔実施例3〕 実施例2の第2部材を2個用意し、スペーサー3が互い
に接触する向きで重ね合わせ、オーリング12を介してホ
ルダー10で固定することにより、第4図に示す容器を完
成させる。
空間4の厚みは、短波長光の透過率に影響を与えるが、
これを制御するスペーサー層の形状の際にその厚みをコ
ントロールすることによって試料厚みに対応した最適の
厚みにすることができる。
実施例2、3では、ICの製造プロセスを応用したので安
価に大量に本発明の容器を製造できる。
〔発明の効果〕
以上の様に本発明によれば、短波長光特に軟X線の透過
率が高く、機械的強度の大きい窓を持つ試料容器を得ら
れるため、X線顕微鏡の光源を小型化したり、試料容器
の窓を大きくし観察可能な範囲を広くしたりできる。
また、炭素膜は不活性で変質しにくい、酸、アルカリ、
有機溶媒に浸されないという性質を持つので、使用後洗
浄によって簡単にきれいにできるため、容器は再使用が
可能である。
また、不活性であるため試料容器内の生体を変質させる
こともなく、毒性も全くない。
さらに、Si3N4を膜を作るにはシラン、アンモニア等の
危険度の高いガスを用いるのに対し、硬質炭素膜はメタ
ンやアルコール等の安価で危険の無い有機物を原料とし
て作ることができ、大がかりな安全装置が不必要なた
め、コストが安いという利点もある。
本発明の容器を使用すれば、真空中に直接さらすことが
不可能な試料も真空中に置くことができる。
試料の保持厚みを、スペーサーの厚みを変えることによ
り極薄から極厚まで自由に設定できる。
窓の厚みを変えることにより短波長光の透過率を自由に
変えることができるほか、窓の厚みも極薄から極厚まで
自由に設定できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の実施例1にかかる試料容器の概略縦
断面図である。 第2図は、顕微鏡の光学系の配置図である。 第3図は、実施例2にかかる試料容器の概略縦断面図で
ある。 第4図は、実施例3にかかる試料容器の概略縦断面図で
ある。 第5図は、シリコンウェハの斜視図である。 第6図は、概略斜視図である。 第7図は、実施例2、3の試料容器の一部を成す第2部
材の斜視図である。 第8図は、同第1部材の斜視断面図である。 第9図は、同第2部材の斜視断面図である。 〔主要部分の符号の説明〕 1……窓又は透過膜又は硬質炭素膜 2……窓枠又はシリコンウェハ 3……スペーサー又はスペーサー層 4……空間 11……多重シール
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G21K 5/00 A

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】試料を入れる空間と、該空間を密閉可能な
    ハウジングと、ハウジングの少なくとも一部に設けられ
    た試料観察用の窓とからなる短波長光を用いた顕微鏡用
    観察用試料容器に於いて、 前記窓がプラズマCVD法により形成された硬質炭素膜か
    らなることを特徴とする容器。
JP62099171A 1987-04-22 1987-04-22 顕微鏡観察用試料容器 Expired - Lifetime JPH07113680B2 (ja)

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JPS63263500A JPS63263500A (ja) 1988-10-31
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