JPH0720011A - X線顕微鏡用試料カプセル - Google Patents

X線顕微鏡用試料カプセル

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JPH0720011A
JPH0720011A JP5143935A JP14393593A JPH0720011A JP H0720011 A JPH0720011 A JP H0720011A JP 5143935 A JP5143935 A JP 5143935A JP 14393593 A JP14393593 A JP 14393593A JP H0720011 A JPH0720011 A JP H0720011A
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ray
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JP5143935A
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Hisao Ozeki
尚夫 大関
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 試料観察用のX線透過窓とは別にX線透過窓
を設けて、X線の光軸方向の位置決めを精度よく行な
う。 【構成】 対向させた2枚の平板10,11と、これら
の平板10,11に挾持されるスペーサ12と、試料観
察用のX線透過窓10c,11cとからなるX線顕微鏡
用試料カプセルにおいて、X線透過窓10c,11cと
は別にX線透過窓10d,11dを設け、X線透過窓1
0d,11dを用いて試料カプセルの位置決めを行なう
ため、X線の光軸方向の位置決めが精度よく行なわれる
とともに、試料観察用のX線透過窓10c,11cを用
いずに位置決めできるため、観察対象物を損傷せずに済
む。また、X線透過窓10d,11dを試料観察用に用
いることができるため、観察対象が異なるごとに試料カ
プセルを取り替えずに済む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、観察試料を装填するX
線顕微鏡用試料カプセルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】波長2〜5nm程度の軟X線を用いるX
線顕微鏡は、生体を高倍率で観察することができるとい
う特徴を有し、このX線顕微鏡で試料を観察する場合、
例えば、特開昭63−263500号公報、特開昭63
−298200号公報等に示されるように、観察用の生
体試料を試料カプセルに封入する。
【0003】図10は軟X線を用いるX線顕微鏡の概要
を示し、図11は、種々の材料における軟X線の波長と
線吸収係数との関係を示す。軟X線は、X線と呼ばれる
波長1pm〜10nmの領域の電磁波のうち、通常は2
00pm以上の波長を有するものとされ、波長400〜
800nmの可視光線よりも2桁以上も短い波長の電磁
波である。この軟X線は通過する物質によく吸収され、
種々の物質内における光路単位長さ当りの軟X線の吸収
率、すなわち線吸収係数は、物質の密度に比例して大き
くなるとともに、一般には軟X線の波長が長くなる程大
きくなる。但し、図11(a),(b)に示すように、
各物質の分子構造に応じて決まる所定範囲の波長の軟X
線に対しては、各物質とも線吸収係数の値が小さくな
る。なお、図11(a)において、O端、N端、C端と
は、それぞれ酸素の吸収端、窒素の吸収端、および炭素
の吸収端を示し、この吸収端とは、X線の波長を変化さ
せた場合に、X線の吸収率が極端に変化する箇所でのX
線の波長をいう。
【0004】図10に示すように、X線顕微鏡は、X線
発生器1の出力光軸上にコンデンサ光学系2、試料容器
3、結合光学系4、撮像装置5を直列に配置して成り、
X線発生器1から撮像装置5までのX線光学系の光路長
は約2mである。また、この光学系全体はX線の吸収を
防ぐため、排気系6を有する真空槽7に収納されてい
る。
【0005】以下、図10に基づいて、X線顕微鏡を用
いた試料観察について説明する。観察試料を装填した試
料カプセル8を試料容器3内にセットした後、排気系6
により真空槽7内を真空排気し、真空度を4.8×10
-2Pa以下に維持した状態で観察を行なう。X線発生器
1から射出された軟X線ビームはコンデンサ光学系2に
より収束され、試料容器3にセットされた試料カプセル
8を通過する。試料カプセル8内の観察試料を通過した
軟X線は結像光学系4により撮像装置5に導かれ、撮像
装置5上に観察像を結像する。撮像装置5はこの観察像
をモニタ装置9に表示する。
【0006】軟X線を用いたX線顕微鏡には、軟X線に
対し1気圧下で2×10-3μm-1程度の吸収率を有する
大気による吸収を避けるために、光学系全体をその光路
長に応じた高い真空度に保たなければならないという問
題の他、軟X線を性能よく収束させるレンズ素子が得に
くい等の問題がある。一方、軟X線は可視光線よりはる
かに波長が短いため、従来の光学顕微鏡に比べて高い解
像度の試料観察が期待できること、組織培養液によって
生体を液封した試料カプセルを用いて生体の観察ができ
るため、生体試料を損傷することなく長時間の生体試料
の生理観察ができること等の利点がある。このため、X
線顕微鏡を用いると、電子顕微鏡のような、試料の乾燥
や金属蒸着などの観察対象物に損傷を与える前処理が不
要となる。
【0007】また、図11(a),(b)に示す、いわ
ゆる水の窓と呼ばれる2.3〜4.4nmの波長領域で
は、水の線吸収係数がV字状に急低下する。この波長領
域では、軟X線の水に対する吸収率と、生体を構成する
タンパク質などに対する吸収率との差が大きい。つま
り、この波長領域の軟X線を使用すれば、例えば細胞内
に浮遊する小気管などを観察するときに、コントラスト
のよい観察画像が得られる。
【0008】図12はX線顕微鏡に用いられる従来の試
料カプセル8の構造を示す図であり、図12(a)は試
料カプセル8の試料封入部分の平面構造を示し、図12
(b)は試料容器3とその内部の試料カプセル8の断面
構造を示す。この試料カプセル8は、X線透過窓10
c,11cを形成した2枚のチップ10,11の間に円
環状のスペーサ12を挾持し、その内側の密閉空間に観
察試料を装填するものである。チップ10,11は、シ
リコン板10a,11a上に窒化シリコン(Si34
薄膜10b,11bを形成した後、X線透過窓10c,
11cに対応する部分のシリコン層をエッチングにより
除去したものである。ここで窒化シリコン薄膜Si34
を用いるのは、軟X線に対する線吸収係数が小さく、か
つ膜強度が高いからである。
【0009】窒化シリコン薄膜10b,11bの張られ
たX線透過窓10c,11cは、200μm角の正方形
であり、その膜厚は0.05〜0.1μmである。膜厚
をこのように薄くするのは、軟X線の吸収をできるだけ
抑えるためである。チップ10,11の対向する薄膜面
10b,11bの間に挿入されている円環状のスペーサ
12は試料層の厚さを保持するために用いられ、用途に
応じて1〜15μmの範囲内の適切な厚さが選択され
る。例えば、波長2.3nmの軟X線を用い、窒化シリ
コン薄膜10b,11bの膜厚をそれぞれ0.1μm、
試料層(水)の厚さを10μmとすると、窒化シリコン
薄膜の軟X線透過率は39%、試料層の透過率は12.
3%となり、全体では11%の透過率が確保される。
【0010】スペーサ12の表面および裏面にはシール
面が設けられ、スペーサ12と2枚のチップ10,11
を密着固定して試料空間が密閉される。試料容器3を構
成する2枚の平板13,14はねじ15a,15bによ
り相互に固定され、Oリング16を介してチップ10,
11を対向方向に押圧する。この押圧力により試料カプ
セルが真空中で固定される。また、スペーサを越えて
(通過して)外側に試料液が逃げるような場合や、図1
3(a)に示すように、スペーサ12の形状が円環状で
ない場合、スペーサ12のみでは試料空間を密閉できな
いため、図13(b)に示すようなOリング16A,1
6B,16Cを設けることにより、試料容器3が密閉さ
れる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】試料カプセル8をX線
顕微鏡にセットする際、X線透過窓10cの中心に向け
X線発生器1から軟X線が照射されるように位置決めす
る。しかし、軟X線の波長は短いため、軟X線の光軸方
向で1〜20μmの位置決め精度で試料カプセル8の設
置位置を調整する必要があり、それ以上のずれが生じる
と満足のいく観察結果は得られない。このため、試料観
察用のX線透過窓10c,11c内に位置決め用のアラ
イメントマークを設けて、このアライメントマークに照
明光を照射してその反射光によって光軸方向の位置決め
を行なうことも考えられるが、照明光による照射によっ
て、X線透過窓内の観察対象物である生体試料を損傷す
るおそれがある。また、レーザ干渉計による位置決め機
構を設け、レーザ光を照射する方式でも同様の問題があ
る。一方、Oリング16でシーリングを行なう側の面の
所定箇所16a(図12(b)参照)に位置決めのため
のアラインメントマークを設けて同様に位置決めを行な
う場合、アライメントマークを設けた箇所のX線光軸方
向の厚さ誤差を1〜20μm内に抑えるのは、研磨精度
の点から容易ではない。さらに、従来のX線顕微鏡の試
料カプセルには、X線透過窓は一組(10c,11c)
しか設けられていないため、異なる生体試料を観察する
場合、改めて試料容器3から試料カプセル8を取りはず
してその内部の観察対象物を取り替え、その後再び試料
容器3に装着してまた位置決めを行なわねばならず、大
変に手間がかかり、効率が悪い。
【0012】本発明の目的は、従来から設けられている
試料観察用のX線透過窓とは別のX線透過窓を設けるこ
とにより、観察する生体などを損傷することなく軟X線
の光軸方向の位置決めを精度よく行なうことのできるX
線顕微鏡用試料カプセルを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】実施例を示す図1,2に
対応づけて本発明を説明すると、本発明は、それぞれが
試料観察用のX線透過窓10c,11cを有し互いに対
向された2枚の平板10,11と、これらの平板10,
11に挾持され試料室を画成するスペーサ12とを有す
るX線顕微鏡用試料カプセルに適用され、平板のX線透
過窓10c,11cと所定距離をおいて、更に他のX線
透過窓10d,11dを設けることにより上記目的が達
成される。請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の
X線顕微鏡用試料カプセルにおいて、付設したX線透過
窓10d,11dに位置決め用マーク19を付したもの
である。
【0014】
【作用】請求項1に記載の発明では、平板10,11の
試料観察用のX線透過窓10c,11cと所定距離をお
いて他のX線透過窓10d,11dを設けたため、この
X線透過窓10d,11dを用いて試料カプセルの位置
決めができるとともに、このX線透過窓10d,11d
を試料観察用に用いることができる。請求項2に記載の
発明では、付設したX線透過窓10d,11dに位置決
め用マーク19を設けるため、位置決めが精度よく行な
える。
【0015】なお、本発明の構成を説明する上記課題を
解決するための手段と作用の項では、本発明を分かり易
くするために実施例の図を用いたが、これにより本発明
が実施例に限定されるものではない。
【0016】
【実施例】図1は本発明による試料カプセルの一実施例
の構成を示す図であり、(a)は試料カプセルの断面構
造を示し、(b)は試料封入側から見た平面構造を示
す。なお、図12(a),(b)に示す従来の試料カプ
セル8と共通する構成部分には同一符号を付しており、
以下では相違点を中心に説明する。この試料カプセル
は、平板状のチップ10,11と、円環状のスペーサ1
2から構成される。試料観察用のX線透過窓10c,1
1cの周りには、試料液17の中の観察対象18の位置
決めを目的とした一組のX線透過窓10d,11dが一
対、フォトリソグラフィ法により、いずれも正方形形状
に形成される。これらの試料観察用のX線透過窓10
c,11cや位置決め用のX線透過窓10d,11d
は、円環状のスペーサ12に囲まれるように配置され
る。
【0017】また、位置決め用のX線透過窓10dのあ
るチップ10上には、図2に示すように、フォトリソグ
ラフィ法により形成されたアライメントマーク19が設
けられている。なお、この実施例では、両方のチップ1
0,11に観察対象18の位置決め用のX線透過窓10
d,11dを設けたが、いずれか一方のチップのみに位
置決め用のX線透過窓を設けてもよい。また、一対のX
線透過窓10d,11dを中央のX線透過窓10c,1
1cの左右に設けたが、1つだけ、あるいは3つ以上設
けてもよい。
【0018】以下、図3,4によって、図1に示した試
料カプセルの軟X線光軸方向の位置決め方法を説明す
る。図3は撮像法による位置決め方法、図4は干渉法に
よる位置決め方法を示す。撮像法による場合、図3のよ
うに、X線透過窓10d内のアライメントマーク19に
対して照明装置20から照明光を照射し、アライメント
マーク19で反射された反射光を照明装置20内に設け
られた不図示のCCD等で撮像し、その撮像結果のボケ
量によって試料カプセルの位置決めを行なう。干渉法に
よる場合、図4のように、アライメントマーク19に対
して干渉計21からレーザを照射し、アライメントマー
ク19で反射されたレーザを干渉計21で受光し、その
干渉の強さを検出することで試料カプセルの位置決めを
行なう。
【0019】また図3,4では、試料観察用のX線透過
窓10cの上下にアライメントマーク19を設けて位置
決めを行なっているため、試料カプセルが軟X線の光軸
に対して垂直に置かれているか否かの検出もできる。し
たがって、例えば試料カプセルが軟X線の光軸に対して
斜めに置かれていても、垂直になるようにその位置を修
正できる。図3,4ではチップ10側で位置決めを行な
っているが、チップ11側に照明装置20または干渉計
21を設けて位置決めを行なってもよく、あるいはチッ
プ10,11の両側で位置決めを行なってもよい。
【0020】このように、試料カプセルに位置決め用の
X線透過窓10d,11dを設けることにより、観察対
象物に損傷を与えることなく位置決めができる。また、
X線透過窓10d内にアライメントマーク19を設ける
ため、精密な位置決めが可能となり、かつ照明装置20
または干渉計21を用いることにより位置決めの自動化
が図れる。
【0021】以下、図5,6によって、フォトリソグラ
フィ法による図1に示す試料カプセルの製造方法を各製
造工程ごとに順に説明する。なお、以下では試料カプセ
ルを構成するチップ10,11とスペーサ12とを同時
に製造する例を示すが、それぞれ別々に製造してもよ
い。まず、図5(a)では、シリコン(Si)基板10
aの両面に、スパッタリング、CVD法などによりSi
230のデポジションを行なう。図5(b)では、上
面のSiO2膜30上にレジスト31をコーティングし
た後、スペーサ部12のマスク32を用いてフォトリソ
グラフィを行なう。図5(c)では、マスク32のレジ
ストパターンに従ってCHF3などの材料ガスによりS
iO2膜30のドライエッチングを行ない、スペーサ部
12以外のレジスト31とSiO2膜30を除去する。
図5(d)では、スペーサ部12のレジスト31を剥離
した後、SiO2膜30の付着していないSi基板10
a部分をドライエッチングする。図5(e)では、両面
に付着しているSiO2膜30をエッチングにより除去
する。図5(f)では、CVD法などによりSi基板1
0aの両面にX線透過窓材であるSi3410bのデポ
ジションを行なう。
【0022】図6(a)では、Si基板10aの上面と
下面にレジスト31をコーティングした後、スクライブ
ライン部のマスク33を用いてフォトリソグラフィを行
なう。ここで、スクライブラインとは、Si基板10a
を試料カプセルの寸法に合わせてカットするための基準
ラインである。図6(b)では、マスク33のレジスト
パターンに従ってCF4 等の材料ガスによりSi34
10bのドライエッチングを行ない、上面のレジスト3
1とスクライブライン部34のSi34膜10bを除去
する。図6(c)では、両面にレジスト31をコーディ
ングした後、下面にX線透過窓のマスク35を用いてフ
ォトリソグラフィを行なう。図6(d)では、マスク3
5のレジストパターンに従ってCF4等の材料ガスによ
りSi34膜のドライエッチングを行ない、レジスト3
1と下面のX線透過窓を形成する部分のSi34膜10
bを除去する。
【0023】図7(a),(b),(c)では、位置決
め用のアライメントマーク19を作成する。図7(a)
では、上面全体にレジスト31をコーティングした後、
アライメントマーク部36のマスク(不図示)を用いて
フォトリソグラフィを行ない、次にドライエッチング等
によりアライメントマーク部36だけレジスト31を剥
離する。図7(b)では、メッキ、蒸着あるいはスパッ
タリング等によりCr,Ni,Au等の金属膜(以下、
代表してCr膜と呼ぶ)37を上面全体にコーティング
する。図7(c)では、アライメントマーク部36のマ
スクを用いてフォトリソグラフィを行なった後、ドライ
エッチング等によりアライメントマーク部36以外のC
r膜37とレジスト31を除去する。これにより、図2
に示すアライメントマーク19が形成される。
【0024】図7(d)では、水酸化カリウム水溶液
(KOH)を用いて、Si34膜10bのパターンに従
ってSi基板10aのウェットエッチングを行ない、X
線透過窓10c,10dとスクライブライン38を形成
する。図7(e)では、スクライブライン38に従って
Si基板10aをダイシングし、これによりチップ10
およびスペーサ12を備える試料カプセルが完成する。
なお、試料カプセルにスペーサ12を持たない場合の製
造は、図5(a)〜(e)の工程が省略され、図5
(f)以降は同様の手順で行なわれる。
【0025】図8は、図2に示すアライメントマーク1
9の他の製造方法を示す。図6(d)の後、図8(a)
において、メッキ、蒸着あるいはスパッタリング等によ
り、Cr膜37を上面全体にコーティングする。図8
(b)では、レジスト31を上面全体にコーティング
し、アライメントマーク部36のマスク(不図示)を用
いてフォトリソグラフィを行なった後、ドライエッチン
グ等によりアライメントマーク部36以外のレジスト3
1を剥離する。図8(c)では、上面全体をウェットエ
ッチングまたはドライエッチングし、レジスト31がコ
ーティングされているアライメントマーク部36以外の
Cr膜37を除去し、次にアライメントマーク部36の
レジスト31を剥離する。これにより図2に示すアライ
メントマーク19が形成され、以下図7(d)以降の製
造を行なう。
【0026】図1(b)の例では、位置決め用のX線透
過窓10dの形状を正方形にしているが、その形状は実
施例に限定されず、上述した撮像法や干渉法により位置
決めができれば、どのような形状、大きさでもよく、そ
のX線透過窓をどのように配置してもよい。また、上記
実施例では、位置決め用のX線透過窓10d、11dを
試料観察用のX線透過窓10cの左右1個ずつ各チップ
10,11に設けているが、その数は上記実施例に限定
されず、位置決め用のX線透過窓の数を増やす程、精度
のよい位置決めが可能となる。
【0027】なお、上記実施例における位置決め用のX
線透過窓10d,11dを試料観察用に用いてもよい。
すなわち図9に示すように、試料カプセルに試料観察用
のX線透過窓40,41,42を設け、試料カプセルを
図示のX軸Y軸方向に移動させ、観察したい試料のX線
透過窓を軟X線の光軸上に移動させる。これにより、一
つの試料カプセルで3種類の試料が観察でき、試料を観
察するたびに試料カプセルを取換える必要がなくなると
ともに、その移動の際には軟X線の光軸方向の距離は変
わらないため、位置決めをやり直さずに済む。また、図
9のX線透過窓40,42を位置決め用と試料観察用に
兼用してもよい。
【0028】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、従来から設けられている試料観察用のX線透過窓
とは別にX線透過窓を設けたため、このX線透過窓を用
いてX線の光軸方向の位置決めを精度よく行なうことが
でき、試料観察用のX線透過窓を用いずに位置決めがで
きるため、観察対象物を損傷することがない。また、新
たに設けたX線透過窓を、位置決め用に用いずに試料観
察用に用いることができるため、観察対象が異なるごと
に試料カプセルを取換えなくて済むとともに、X線の光
軸方向の位置決めもやり直さずに済むため、操作性が向
上する。さらに、請求項2に記載の発明によれば、撮像
法や干渉法によって位置決めを精度よく行なうことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による試料カプセルの一実施例の構成を
示す図であり、(a)は断面構造を示す図であり、
(b)は片方のチップを取り除いて試料封入側から見た
平面構造を示す図である。
【図2】X線透過窓に設けられたアライメントマークを
示す図である。
【図3】撮像法による位置決め方法を示す図である。
【図4】干渉法による位置決め方法を示す図である。
【図5】一実施例のチップおよびスペーサの製造方法を
示す図である。
【図6】一実施例のチップおよびスペーサの製造方法を
示す図である。
【図7】一実施例のチップおよびスペーサの製造方法を
示す図である。
【図8】アライメントマークの他の製造方法を示す図で
ある。
【図9】位置決め用のX線透過窓を試料観察用に用いた
図である。
【図10】従来のX線顕微鏡の概要を示す図である。
【図11】各種物質の軟X線に対する線吸収係数を示す
図である。
【図12】従来のX線顕微鏡用試料カプセルの構造を示
す図である。
【図13】従来のX線顕微鏡用試料カプセルの他の構造
を示す図である。
【符号の説明】
10,11 チップ 10a,11a シリコン板 10b,11b 窒化シリコン膜 10c,11c 試料観察用X線透過窓 10d,11d 位置決め用X線透過窓 12 スペーサ 17 試料液 18 観察対象物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G21K 7/00 9215−2G

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれが試料観察用のX線透過窓を有
    し互いに対向された2枚の平板と、 これらの平板に挾持され試料室を画成するスペーサとを
    有するX線顕微鏡用試料カプセルにおいて、 前記平板のX線透過窓と所定距離をおいて、更に他のX
    線透過窓を設けたことを特徴とするX線顕微鏡用試料カ
    プセル。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のX線顕微鏡用試料カプ
    セルにおいて、 前記付設したX線透過窓に位置決め用マークを付したこ
    とを特徴とするX線顕微鏡用試料カプセル。
JP5143935A 1993-06-15 1993-06-15 X線顕微鏡用試料カプセル Pending JPH0720011A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7756529B2 (en) 1997-02-06 2010-07-13 Fujitsu Limited Position information management method and apparatus
JP2015010910A (ja) * 2013-06-28 2015-01-19 株式会社ニコン 検出方法、検出装置、バイオチップのスクリーニング方法、スクリーニング装置及びバイオチップ

Cited By (2)

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