JPH0674879A - X線顕微鏡用試料容器 - Google Patents

X線顕微鏡用試料容器

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JPH0674879A
JPH0674879A JP22895192A JP22895192A JPH0674879A JP H0674879 A JPH0674879 A JP H0674879A JP 22895192 A JP22895192 A JP 22895192A JP 22895192 A JP22895192 A JP 22895192A JP H0674879 A JPH0674879 A JP H0674879A
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JP
Japan
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thin film
silicon nitride
rays
nitride thin
window
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JP22895192A
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English (en)
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Yoshinori Iketaki
慶記 池滝
Yoshiaki Horikawa
嘉明 堀川
Hiroaki Nagai
宏明 永井
Shoichiro Mochimaru
象一郎 持丸
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 X線顕微鏡用試料容器の入射窓薄膜に可視
光、紫外光を反射若しくは吸収し、X線のみを透過する
金属をコーティングして、軟X線による顕微鏡像を得る
とともに、入射窓の力学的強度の向上を目的とする。 【構成】 一方のシリコン基板2に光源側のCVD窒化
シリコン薄膜1を形成し、この窒化シリコン薄膜1にア
ルミニウム薄膜4を蒸着した一体構造体を構成する。ま
た、他方のシリコン基板2に検出器側のCVD窒化シリ
コン薄膜3を形成した一体構造体を構成する。これらの
一体構造体が形成する空間6に、湿った状態の生体試料
をセットしてから、シリコン系接着剤等でスペーサ4と
これらの一体構造体を接合することにより、このX線顕
微鏡用試料容器を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、X線顕微鏡観察に用い
る試料容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、X線光源やX線光学素子の研究開
発が進み、その応用システムの一つとして、X線顕微鏡
が提案されている。図3に示すように、X線顕微鏡には
いろいろなタイプがある。すなわち、ウォルター型など
の斜入射光学系〔図3(a)〕、回折を利用したフレネ
ルゾーンプレート〔図3(b)〕、2枚の球面鏡に多層
膜をコーティングした直入射型のシュワルツシルド型光
学系〔図3(c)〕などの結像素子を利用したX線顕微
鏡システムが提案されている。
【0003】特に、軟X線は電子線に比較して生体試料
に与えるダメージが少なく、最近は生体を生きたまま高
解像度、無染色で観察できる生体観察用顕微鏡への応用
が注目されている。また、X線顕微鏡の回折限界は、X
線の波長に比例して小さくなるので、可視光を用いた一
般の光学顕微鏡と比較すると、空間分解能が1桁以上高
くなる。例えば、数百Åの波長を用いたX線顕微鏡で
は、50nm前後の分解能が期待できる。加えて、小型
で高輝度のレーザープラズマ光源の出現は、ラボラトリ
ーユースのX線顕微鏡の開発を促進させた。このように
X線顕微鏡は、次世代の優れた顕微鏡として期待でき
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、軟X線のメリ
ットを生かして、生体観察用顕微鏡を開発する場合、幾
つかの技術的問題がある。その一つは、軟X線が大気中
では透過率が非常に低いので、X線顕微鏡の全光学系を
真空容器内に収納することの必要である。したがって、
生きた生体を湿った状態で観察するには、生体が真空乾
燥されず、また、真空系の真空度が低下しないように、
生体を観察用の特別な試料容器に入れて真空環境から隔
離しなければならない。
【0005】提案されているこの種の試料容器の一つを
図2の説明図で示す(特開昭63−298200号公
報)。11はシリコン基板12表面に形成した厚さ0.
3μm程度の窒化シリコン薄膜、13は材質がシリコン
系のスペーサ、14は観察する生体試料を収納する内部
の空間、11aは窒化シリコン薄膜11の一部を占める
入射窓又は射出窓である。
【0006】試料容器の製法を概略述べれば、CVD法
により窒化シリコン薄膜11をシリコン基板表面にコー
ティングし、次に、異方性エッチング処理をして、入射
窓又は射出窓11aとなる部分のシリコン基板を取り除
いて、一対のシリコン基板12−窒化シリコン薄膜11
よりなる一体構造体を構成する。このようにして構成し
た一対のシリコン基板12−窒化シリコン薄膜11の一
体構造体の空間14部分に生体試料を含む水溶液を入れ
た後、シリコン系接着剤等でスペーサ13とこの一対の
一体構造体を接合し、生体試料を含む水溶液を試料容器
内に密封する。紙面に平行な端面については、必要があ
ればシリコン系密封剤で密封処置する。
【0007】しかし、このような試料容器の採用にも問
題がある。まず、X線顕微鏡の光源が白色で、しかも検
出器としてCCD等の固体検出器を利用する場合、試料
容器を構成するシリコン系の超薄膜は可視光も透過する
ため、軟X線以外の可視光も検出され、目的とする軟X
線による顕微鏡像が得られない。また、X線光源がレー
ザープラズマ光源の場合、光源からの飛散粒子により、
試料容器の破損を生ずる虞れがある。
【0008】本発明は、上記の事情に鑑みてなされたも
のであり、試料容器において光源側の超薄膜に金属薄膜
をコーティングし、検出器の手前で可視光を含め軟X線
より波長の長い光を除去するとともに、試料容器の超薄
膜部分を補強したX線顕微鏡用試料容器の提供を目的と
している。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のX線顕微鏡用試
料容器は、少なくとも入射窓と射出窓を有し、観察する
生体試料を内部に収納する空間を構成してあるX線顕微
鏡用試料容器において、前記窓に金属をコーティングし
てあることを特徴としている。
【0010】
【実施例】図1は、本発明のX線顕微鏡用試料容器の一
実施例についての説明図である。図中、1は一方のシリ
コン基板2表面にCVD形成した光源側の厚さ0.3μ
mの窒化シリコン薄膜で、シリコン基板2に接しない部
分は入射窓1aである。3は他方のシリコン基板2表面
にCVD形成した検出器側の厚さ0.3μmの窒化シリ
コン薄膜で、シリコン基板2に接しない部分は射出窓1
bである。4は光源側の窒化シリコン薄膜1上に積層し
た厚さ0.1μmのアルミニウム薄膜である。5は材質
がシリコン系のスペーサ、6は観察する生体試料を封入
する内部の空間である。
【0011】本発明のX線顕微鏡用試料容器の製法を概
略述べれば、光源側の窒化シリコン薄膜1及び検出器側
の窒化シリコン薄膜3は、CVD法によりそれぞれ別の
シリコン基板表面に厚さ0.3μmのコーティングによ
り形成される。次に、異方性エッチング処理をして、入
射窓1aと射出窓1bとなる部分のシリコン基板をそれ
ぞれ取り除いて、窒化シリコン薄膜1−シリコン基板
2,窒化シリコン薄膜3−シリコン基板2よりなる一対
の一体構造体を形成する。更に、光源側の窒化シリコン
薄膜1−シリコン基板2の一体構造体に対して、窒化シ
リコン薄膜1上にアルミニウムを蒸着し、厚さ0.1μ
mのアルミニウム薄膜を積層する。そうして、生体試料
を封入する内部の空間6に相当する部分に湿った生体試
料を配してから、シリコン系接着剤等でスペーサ5とこ
れらの一体構造体を接合する。紙面に平行な端面につい
ては、必要があればシリコン系密封剤で密封処置する。
【0012】特願平4−58040号公報によれば、厚
さ0.1μmのアルミニウム薄膜に対する波長39.8
Åの光の透過率は0.53である。一方、厚さ0.1μ
mのアルミニウム薄膜に対する可視光の透過率は2.3
×10-7であるので、X線顕微鏡の検出器としてCCD
等の固体検出器を利用する場合の、理想的なフィルター
になっている。本実施例の試料容器は、射出窓1b(検
出器側の窓)が可視光に対して透明であるので、検出器
側から照明し、可視光で生体試料の観察が可能である。
なお、本実施例では、光源側の窒化シリコン薄膜1−シ
リコン基板2の一体構造体に対して、窒化シリコン薄膜
1上にアルミニウムを蒸着し、厚さ0.1μmのアルミ
ニウム薄膜を積層したが、コーティングする金属はアル
ミニウムに限られることはなく、可視光、紫外光を反射
若しくは吸収し、X線を透過するものであればよい。
【0013】
【発明の効果】以上説明したように本発明のX線顕微鏡
用試料容器は、軟X線より長波長領域の光を検出器手前
で除去し、軟X線による顕微鏡像を確実に得ることがで
きる。X線光源がレーザープラズマ光源の場合、光源か
ら放出される飛散粒子による容器破損の虞れがある。入
射窓1a(光源側の窓)を金属コーティングした結果、
その部分の力学的強度が向上し、この種の破損を避ける
ことができる。更に、圧力差による窓の破損も軽減され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のX線顕微鏡用試料容器の一実施例につ
いての説明図である。
【図2】X線顕微鏡用試料容器における従来の構造につ
いての説明図である。
【図3】(a)結像素子であるウォルター型斜入射光学
系の基本構成を示す図である。 (b)結像素子であるフレネルゾーンプレートの基本構
成を示す図である。 (c)結像素子である直入射型のシュワルツシルド型光
学系の基本構成を示す図である。
【符号の説明】
1 光源側の窒化シリコン薄膜 1a 入射窓(光源側の窓) 1b 射出窓(検出器側の窓) 2 シリコン基板 3 検出器側の窒化シリコン薄膜 4 アルミニウム薄膜 5 スペーサ 6 観察する生体試料を封入する空間
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年10月5日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、軟X線のメリ
ットを生かして、生体観察用顕微鏡を開発する場合、幾
つかの技術的問題がある。その一つとしては、軟X線は
大気中では透過率が非常に低いので、X線顕微鏡の全光
学系を真空容器内に収納することが必要である。したが
って、生きた生体を湿った状態で観察するには、生体が
真空乾燥されず、また、真空系の真空度が低下しないよ
うに、生体を観察用の特別な試料容器に入れて真空環境
から隔離しなければならない。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】特願平4−58040号公報によれば、厚
さ0.1μmのアルミニウム薄膜に対する波長39.8
Åの光の透過率は0.53である。一方、厚さ0.1μ
mのアルミニウム薄膜に対する可視光の透過率は2.3
×10-7であるので、X線顕微鏡の検出器としてCCD
等の固体検出器を利用する場合の、理想的なフィルター
になっている。本実施例の試料容器は、射出窓1b(検
出器側の窓)が可視光に対して透明であるので、検出器
側から照明し、可視光で生体試料の観察が可能である。
本実施例では、光源側の窒化シリコン薄膜1−シリコン
基板2の一体構造体に対して、窒化シリコン薄膜1上に
アルミニウムを蒸着し、厚さ0.1μmのアルミニウム
薄膜を積層したが、コーティングする金属はアルミニウ
ムに限られることはなく、可視光、紫外光を反射若しく
は吸収し、X線を透過するものであればよい。なお、本
実施例では従来技術に合わせて、シリコン系のスペーサ
5を用いてX線顕微鏡用試料容器を構成したが、特にシ
リコン系に限るものではなく、真空度に影響されないも
のならば、ズペーサ5の材質はいかなるものでも差し支
えない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 持丸 象一郎 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも入射窓と射出窓を有し、観察
    する生体試料を内部に収納する空間を構成してあるX線
    顕微鏡用試料容器において、前記窓に金属をコーティン
    グしてあることを特徴とするX線顕微鏡用試料容器。
JP22895192A 1992-08-27 1992-08-27 X線顕微鏡用試料容器 Withdrawn JPH0674879A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22895192A JPH0674879A (ja) 1992-08-27 1992-08-27 X線顕微鏡用試料容器
US08/425,233 US5528646A (en) 1992-08-27 1995-04-18 Sample vessel for X-ray microscopes

Applications Claiming Priority (1)

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JP22895192A JPH0674879A (ja) 1992-08-27 1992-08-27 X線顕微鏡用試料容器

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JPH0674879A true JPH0674879A (ja) 1994-03-18

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0751533A1 (en) * 1995-06-26 1997-01-02 Shimadzu Corporation X-ray microscope
JPH11160500A (ja) * 1997-11-28 1999-06-18 Japan Science & Technology Corp X線顕微鏡
WO2010134282A1 (ja) * 2009-05-22 2010-11-25 独立行政法人産業技術総合研究所 X線顕微鏡用試料支持部材、試料収容セル、x線顕微鏡、およびx線顕微鏡像の観察方法
JP2015530561A (ja) * 2012-07-09 2015-10-15 財團法人國家衛生研究院National Health Research Institutes 透過型電子顕微鏡のための標本調製
JP2016177915A (ja) * 2015-03-19 2016-10-06 大日本印刷株式会社 試料収容セル

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Effective date: 19991102