JP2016177915A - 試料収容セル - Google Patents
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Abstract
Description
以下、本発明の一実施形態に係る試料収容セルについて、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態は本発明の実施形態の一例であって、本発明はこれらの実施形態に限定して解釈されるものではない。なお、本実施形態で参照する図面において、同一部分または同様な機能を有する部分には同一の符号または類似の符号(数字の後にA、B等を付しただけの符号)を付し、その繰り返しの説明は省略する場合がある。また、図面の寸法比率(各構成間の比率、縦横高さ方向の比率等)は説明の都合上実際の比率とは異なったり、構成の一部が図面から省略されたりする場合がある。
図1は、本発明の第1実施形態における試料収容セルの外観を示す図である。試料収容セル1は、第1層10、第2層20およびこれらに挟まれた中間層30により形成されている。この例では、第1層10、第2層20および中間層30は、SOI(Silicon on Insulator)基板を構成している。第1層10はシリコン(SOI層)であり、1μm以上100μm以下(この例では5μm)の膜厚を有する。第2層20はシリコン(支持層、支持基板)であり、数百μm(この例では300μm)の膜厚を有する。中間層30は酸化シリコン(BOX層)であり、数百nm(この例では200nm)の膜厚を有する。中間層30を部分的に除去することで、第1層10と第2層20との間に空間(流路空間FPおよび観察空間MS)を形成する。
図4は、本発明の第1実施形態における試料収容セルへ試料含有液体を注入する方法を説明する図である。試料含有液体700は、流路空間FPに開口部120から注入されると、流路空間FPを移動して観察空間MSに至り、さらには、開口部130まで到達する。なお、開口部120ではなく開口部130に試料含有液体700が注入されてもよいが、以下の説明では、開口部120に試料含有液体700が注入される液体注入口であるものとして説明する。この場合には、開口部130は、試料含有液体700が注入されるときに、流路空間FPの気体を排出する排出口として機能する。
図6は、本発明の第1実施形態における観察セル作製装置の試料注入処理を説明する図である。観察セル作製装置800は、試料注入器810、UV照射器860およびステージ888を備える。ステージ888には、チップ台825、カップ台835、845、試料台850が取り付けられている。チップ台825は、チップ820を収容する。チップ820は、試料含有液体700を吸い取るためのノズルを有するピペットチップである。カップ台835は、試料含有液体700を保持する試料カップ830を収容する。カップ台845は、封止材となる硬化前樹脂300を保持する試料カップ840を収容する。試料台850は、試料収容セル1を設置する。また、ステージ888には、チップ820を廃棄するための廃棄口870が配置されている。
試料収容セル1は、上述したように、SOI基板を用いて製造される。そして、酸化シリコンで形成された中間層30の一部をエッチングすることによって、シリコンで形成された第1層10および第2層20の間に、流路空間FPおよび観察空間MSを形成する。以下、具体的に、試料収容セル1の製造方法を説明する。
第1実施形態においては、流路空間FPおよび観察空間MSを外部空間1000と分離するために、開口部120、130を封止材320、330によって塞いでいた。第2実施形態では、これを蓋板で塞ぐ例を説明する。
第3実施形態では、外部空間1000と流路空間FPとを接続する開口部が3つ以上である場合について説明する。
[表面処理]
試料収容セル1の外面(特に、第1層10の外面)については、親油(疎水)処理を施してもよい。このようにすると、試料含有液体700が水分系のものであれば、注入の際に外側にこぼれた試料含有液体700をセル表面から取り除くことが容易になる。また、封止材がアルコール系(油系)であれば、開口部内に浸入しにくくなり、試料含有液体との接触を避けて混合しないようにすることもできる。試料含有液体700がアルコール系(油系)であれば、試料収容セル1の外面に、逆の処理、すなわち親水処理を施してもよい。
第1薄膜150および第2薄膜250は、窒化シリコン膜に限らず、窒化酸化シリコン、酸化シリコン膜またはアモルファスシリコン膜であってもよく、さらには、金属膜、金属窒化膜、金属酸化膜、金属窒化酸化膜であってもよい。これら薄膜としては、上述したように、電子線に対して透過性を有する必要がある。そして、電子顕微鏡による観察時に真空中に曝されるため、これらの薄膜は、大気や水分に対してバリア性を有することが望ましい。そして、中間層30のエッチングの際に一緒にエッチングされないように、BHFに対して耐性を有することが望ましい。また、第1薄膜150および第2薄膜250は、単層に限らず、複数種類の膜を積層した膜であってもよい。
電子顕微鏡による観察時において、試料収容セルのチャージアップを防止するために、数nmのカーボン等の導電膜をセル外面(第1層10、第2層20、第1薄膜150および第2薄膜250の表面の少なくとも一部)に配置しておいてもよい。
上述した実施形態では、試料収容セル1は、第1層10、第2層20および中間層30によって形成されるSOI基板を用いて製造されていたが、SOI基板以外でもよい。すなわち、中間層30をエッチングする際のエッチング液に対して、第1層10および第2層20が耐性を有していればよい。一方、中間層30は、第1層10および第2層20に開口部を形成する際のエッチングに用いるエッチング液に対して、耐性を有していることが望ましい。このような第1層10、第2層20および中間層30の材料の組み合わせで実現される基板であれば、SOI基板でなくてもよい。
Claims (9)
- 第1開口部および液体注入口を有する第1層と、
前記第1層に対向して配置され、前記第1開口部に対向する位置に第2開口部を有する第2層と、
前記第1層と前記第2層とに挟まれて配置された中間層であって、前記液体注入口の端部から所定の距離にわたって拡がり、前記第1開口部と前記第2開口部との間の観察空間と当該液体注入口とを接続する流路空間を形成する中間層と、
前記第1開口部の前記第2層側を開口内部から塞ぎ、少なくとも当該第1開口部の側面に支持され、電子線に対して透過性を有する第1薄膜と、
前記第2開口部の前記第1層側を開口内部から塞ぎ、少なくとも当該第2開口部の側面に支持され、電子線に対して透過性を有する第2薄膜と、
を備えることを特徴とする試料収容セル。 - 前記第1層および前記第2層は、シリコンであり、
前記中間層は、酸化シリコンであることを特徴とする請求項1に記載の試料収容セル。 - 前記第1層および前記第2層は、表面が(100)面のシリコンであり、
前記第1開口部および前記第2開口部は、開口内部の側面が(111)面であることを特徴とする請求項2に記載の試料収容セル。 - 第1層、第2層および当該第1層と当該第2層とに挟まれた中間層を有する基板において、第1開口部および液体注入口に対応する領域の前記第1層をエッチングして前記中間層を露出させ、
前記第1開口部に対応する領域において露出された前記中間層を第1薄膜で覆い、
前記第1開口部に対向する第2開口部に対応する領域の前記第2層をエッチングして前記中間層を露出させ、
前記第2開口部に対応する領域において露出された前記中間層を第2薄膜で覆い、
前記液体注入口を介して第1エッチング液を前記中間層に供給して当該中間層をエッチングし、前記第1開口部と前記第2開口部との間の観察空間、および当該観察空間と前記液体注入口とを接続する流路空間を形成する
ことを特徴とする試料収容セルの製造方法。 - 前記第2層をエッチングして前記中間層を露出させることは、第2エッチング液を用いたエッチングであり、
前記第1薄膜は、前記第1エッチング液よりも前記第2エッチング液に耐性を有する膜と、当該膜よりも前記中間層側に積層して形成され前記第2エッチング液よりも前記第1エッチング液に耐性を有する膜とを備えることを特徴とする請求項4に記載の試料収容セルの製造方法。 - 前記第1層および前記第2層をエッチングして前記中間層を露出させることは、個片化される前記試料収容セルの端部に沿って、前記中間層に到達しない分離溝を形成することを含むことを特徴とする請求項4に記載の試料収容セルの製造方法。
- 前記第1開口部に対応する領域において露出された前記中間層を第1薄膜で覆うことは、
前記第1開口部および前記液体注入口に対応する領域において露出された前記中間層を前記第1薄膜で覆い、
前記液体注入口に対応する領域において前記第1薄膜をエッチングして前記中間層を露出させることを含むことを特徴とする請求項4に記載の試料収容セルの製造方法。 - 前記前記第1層および前記第2層をエッチングして前記中間層を露出させることは、第2エッチング液を用いたエッチングであり、
前記第1層および前記第2層は、前記第2エッチング液よりも前記1エッチング液に対して耐性を有し、
前記中間層は、前記第1エッチング液よりも前記2エッチング液に対して耐性を有することを特徴とする請求項4に記載の試料収容セルの製造方法。 - 前記第1層および前記第2層は、シリコンであり、
前記中間層は、酸化シリコンであることを特徴とする請求項8に記載の試料収容セルの製造方法。
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