JPH07113188A - 電磁鋼板の酸洗い前処理方法 - Google Patents
電磁鋼板の酸洗い前処理方法Info
- Publication number
- JPH07113188A JPH07113188A JP5280520A JP28052093A JPH07113188A JP H07113188 A JPH07113188 A JP H07113188A JP 5280520 A JP5280520 A JP 5280520A JP 28052093 A JP28052093 A JP 28052093A JP H07113188 A JPH07113188 A JP H07113188A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- steel sheet
- pickling
- scale
- silicon steel
- strain
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Manufacturing Of Steel Electrode Plates (AREA)
- Cleaning And De-Greasing Of Metallic Materials By Chemical Methods (AREA)
Abstract
電磁鋼板を酸洗いする前に処理すること。 【構成】 熱間圧延し、その後焼鈍した電磁鋼板1を酸
洗い槽2で酸洗いする前に、電磁鋼板1を誘電加熱装置
4で150℃以上の温度に加熱し、その後一連のスケー
ルブレーカ(ロール)6により少なくとも1回以上曲げ
歪みを付与することによって、鋼板表面のスケールにク
ラックを生じさせるようにしたもの。
Description
理方法に関し、更に詳細には、熱間圧延し、その後焼鈍
した電磁鋼板の酸洗い時間を短縮できるように、電磁鋼
板を酸洗いする前に処理する方法に関する。
酸洗いするのに、従来は、図4に示すように、電磁鋼板
1を複数の酸洗い槽2内の酸液(通常、90℃以上の5
〜10%Hcl)3中に順次浸漬させることにより行っ
ている。
鋼板酸洗い方法は、しかし、酸洗い時間が長くかかり、
生産性が悪い問題があった。その理由は、電磁鋼板はS
iを3.0〜6.5wt%と多く含有しており、熱延及び
熱延後の焼鈍に伴い、離脱スケールのファイヤライト
(2FeO・SiO2)を主成分とするスケールが生成
するためである。このため、90℃以上の高温でかつ5
〜10%の高濃度のHclで電磁鋼板を酸洗いしても、
長時間を要している。
めに、酸洗前に他の鋼板に用いられているショットブラ
スト或いはベンディングといった処理をすることが考え
られるが、電磁鋼板はSi量が通常の炭素鋼板(1.0
wt%以下)或いはステンレス鋼板よりも前述した如く
3.0〜6.5wt%と大きいため、鋼板自体が非常にも
ろく、これらの方法は用いられないものである。
決するためになされたもので、電磁鋼板の酸洗い時間を
短縮できるように、電磁鋼板を酸洗いする前に処理する
方法を提供することを目的とする。
めに、本発明は、熱間圧延し、その後焼鈍した電磁鋼板
を酸洗いする前に、該電磁鋼板を150℃以上の温度に
加熱し、その後少なくとも1回以上曲げ歪みを付与する
ようにしたものである。
理として、150℃以上の温度で電磁鋼板、それ故鋼板
表面のスケールに曲げ歪みを付与することによって、ス
ケールに多数のクラックを生じさせることができる。し
たがって、このクラック付与により、その後の酸洗いに
おいて酸液がこのクラックから侵入し、スケールと鋼板
の素地の境界のスケール又は鋼素地を溶解し、スケール
が全量溶解しないうちにスケールを剥離させることがで
きる。すなわち、スケールの表面から溶解し、全部溶解
していた従来の方法に比べ、酸洗い時間を短縮させるこ
とができる。
て詳細に説明する。図1は、本発明に係る電磁鋼板の酸
洗い前処理方法を実施する装置の一例を示す概略構成図
である。
磁鋼板を酸洗いする酸洗い槽であり、その中には図4に
示したように酸液(例えばHcl)3が入れられてい
る。そして、本発明によれば、熱延・焼鈍後の電磁鋼板
1を酸洗い槽2で酸洗いする前に、電磁鋼板1を150
℃以上の温度に加熱する手段、例えば図示するような誘
電加熱装置4と、この150℃以上の温度に加熱された
電磁鋼板1に少なくとも1回以上曲げ歪みを付与する手
段、例えば図示するようなスケールブレーカ炉5とが設
けられている。スケールブレーカ炉5は、その中に、一
連のスケールブレーカ(ロール)6と、保温用ヒータ7
と、ピンチロール8とを具備している。
の電磁鋼板1は誘電加熱装置4で150℃以上の温度に
加熱される。この150℃以上の温度に加熱された電磁
鋼板1は、それから、スケールブレーカ炉5の中に導入
されて、一連のスケールブレーカ6により曲げ・曲戻し
が繰り返し付与され、その後ピンチロール8を通過し
て、酸洗い槽2へ導入される。この場合、スケールブレ
ーカ炉5の中を通過する電磁鋼板1は、一連の保温用ヒ
ータ7によって温度が150℃より低下しないようにさ
れている。
洗いの前処理として、150℃以上の温度で電磁鋼板
1、それ故鋼板表面のスケールに曲げ歪みを付与するこ
とによって、図2に示すように、スケール12に多数の
クラック13を生じさせることができる。したがって、
このクラック付与により、その後の酸洗いにおいて酸液
例えばHclがこのクラック13から侵入し、スケール
12と鋼板の素地11の境界のスケール12又は鋼素地
11を溶解し、スケール12が全量溶解しないうちにス
ケール12を剥離させることができる。すなわち、スケ
ールの表面から溶解し、全部溶解していた従来の方法に
比べ、酸洗い時間を短縮させることができる。
150℃以上の温度で実施するのは次の理由による。す
なわち、電磁鋼板は前述した如く非常にもろい鋼板であ
り、150℃未満ではほとんど曲げられず、無理に曲げ
ると折れてしまう。しかし、150℃以上では延性が現
われ、スケールにクラックを付与するのに十分な曲げが
可能となる。図3は、一具体例として、6.5wt%S
i含有鋼板の曲げ温度と曲げ歪み量との関係を示すが、
150℃以上で十分な曲げ歪みが得られることを示して
いる。
%Si含有電磁鋼板を用い、1回の表面歪みが1.0%
になるようロールにそわせて曲げ、これを表側に圧縮歪
みを2回、引張歪みを2回、裏面にも同様に、圧縮歪み
を2回、引張歪みを2回、150℃で付与し、その後9
0℃、8%のHcl中に浸漬し、酸洗いした。そして、
スケールに曲げ歪みを与えない従来法と酸洗い時間を比
較すると、表1のとおりとなり、本発明による方法の効
果が大きいことが確認できた。
%Si含有電磁鋼板を用い、1回の表面歪みが1.0%
になるようロールにそわせて曲げ、これを表側に圧縮歪
みを2回、引張歪みを2回、裏面にも同様に、圧縮歪み
を2回、引張歪みを2回、200℃で付与し、その後9
2℃、8%のHcl中に浸漬し、酸洗いした。そして、
スケールに曲げ歪みを与えない従来法と酸洗い時間を比
較すると、表2のとおりとなり、本発明による方法の効
果が大きいことが確認できた。
%Si含有電磁鋼板を用い、1回の表面歪みが1.0%
となるようロールにそわせて曲げ、これを表側に圧縮歪
みを2回、引張歪みを2回、裏面にも同様に圧縮歪みを
2回、引張歪みを2回、150℃で付与し、その後90
℃、8%のHcl中に浸漬し、酸洗いした。そして、上
記の実施例1,2と異なり、比較する従来法として平均
粒径1.0mmφの鋼球を40Kg/m2の投射量で室温
にて付与した後、上述と同一条件で酸洗いした。両者の
酸洗い時間の比較した結果は、表3のとおりであり、本
発明による方法は酸洗い時間が短く、従来法より効果が
大きいことがわかった。
間圧延し、その後焼鈍した電磁鋼板を酸洗いする前に、
該電磁鋼板を150℃以上の温度に加熱し、その後少な
くとも1回以上曲げ歪みを付与することによって、鋼板
表面のスケールにクラックを生じさせるようにしている
ので、その後に行われる酸洗いでは、該クラックから酸
液が侵入して、スケールが全量溶解しないうちにスケー
ルを剥離させることができ、したがって酸洗い時間を短
縮させることができる。
施する装置の一例を示す概略構成図である。
面のスケールにクラックが生じた状態を示す図である。
回に付与できる最大曲げ歪み量との関係を示す図であ
る。
る。
鋼板酸洗い方法は、しかし、酸洗い時間が長くかかり、
生産性が悪い問題があった。その理由は、電磁鋼板はS
iを3.0〜6.5wt%と多く含有しており、熱延及び
熱延後の焼鈍に伴い、難脱スケールのファイヤライト
(2FeO・SiO2)を主成分とするスケールが生成
するためである。このため、90℃以上の高温でかつ5
〜10%の高濃度のHclで電磁鋼板を酸洗いしても、
長時間を要している。
めに、本発明は、熱間圧延し、その後焼鈍した電磁鋼板
を酸洗いする前に、150℃以上の温度で該電磁鋼板に
歪みを付与するようにしたものである。
理として、150℃以上の温度で電磁鋼板、それ故鋼板
表面のスケールに歪みを付与することによって、スケー
ルに多数のクラックを生じさせることができる。したが
って、このクラック付与により、その後の酸洗いにおい
て酸液がこのクラックから侵入し、スケールと鋼板の素
地の境界のスケール又は鋼素地を溶解し、スケールが全
量溶解しないうちにスケールを剥離させることができ
る。すなわち、スケールの表面から溶解し、全部溶解し
ていた従来の方法に比べ、酸洗い時間を短縮させること
ができる。
間圧延し、その後焼鈍した電磁鋼板を酸洗いする前に、
150℃以上の温度で該電磁鋼板に歪みを付与すること
によって、鋼板表面のスケールにクラックを生じさせる
ようにしているので、その後に行われる酸洗いでは、該
クラックから酸液が侵入して、スケールが全量溶解しな
いうちにスケールを剥離させることができ、したがって
酸洗い時間を短縮させることができる。
Claims (1)
- 【請求項1】熱間圧延し、その後焼鈍した電磁鋼板を酸
洗いする前に、該電磁鋼板を150℃以上の温度に加熱
し、その後少なくとも1回以上曲げ歪みを付与するよう
にしたことを特徴とする電磁鋼板の酸洗い前処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5280520A JP3046901B2 (ja) | 1993-10-14 | 1993-10-14 | 電磁鋼板の酸洗い前処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5280520A JP3046901B2 (ja) | 1993-10-14 | 1993-10-14 | 電磁鋼板の酸洗い前処理方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07113188A true JPH07113188A (ja) | 1995-05-02 |
JP3046901B2 JP3046901B2 (ja) | 2000-05-29 |
Family
ID=17626255
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5280520A Expired - Lifetime JP3046901B2 (ja) | 1993-10-14 | 1993-10-14 | 電磁鋼板の酸洗い前処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3046901B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109277408A (zh) * | 2018-09-27 | 2019-01-29 | 浙江华赢特钢科技有限公司 | 一种硅钢片成型设备及制造工艺 |
CN109504979A (zh) * | 2018-12-21 | 2019-03-22 | 浙江协和薄钢科技有限公司 | 一种酸洗钢卷的前置处理装置 |
JP2020059050A (ja) * | 2018-10-11 | 2020-04-16 | 日本製鉄株式会社 | 圧延設備及び鋼板の圧延方法 |
-
1993
- 1993-10-14 JP JP5280520A patent/JP3046901B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109277408A (zh) * | 2018-09-27 | 2019-01-29 | 浙江华赢特钢科技有限公司 | 一种硅钢片成型设备及制造工艺 |
JP2020059050A (ja) * | 2018-10-11 | 2020-04-16 | 日本製鉄株式会社 | 圧延設備及び鋼板の圧延方法 |
CN109504979A (zh) * | 2018-12-21 | 2019-03-22 | 浙江协和薄钢科技有限公司 | 一种酸洗钢卷的前置处理装置 |
CN109504979B (zh) * | 2018-12-21 | 2020-12-15 | 浙江协和薄钢科技有限公司 | 一种酸洗钢卷的前置处理装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3046901B2 (ja) | 2000-05-29 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6748375B2 (ja) | Si含有熱延鋼板の脱スケール方法 | |
JP4551237B2 (ja) | 熱延鋼板の酸洗性向上方法 | |
JP4813123B2 (ja) | 表面品質に優れたオーステナイト系ステンレス鋼板の製造方法 | |
JPH07113188A (ja) | 電磁鋼板の酸洗い前処理方法 | |
CN107755428A (zh) | 一种高强β钛合金薄板的制备方法 | |
JPS6195718A (ja) | 鋼材の脱スケ−ル方法 | |
JP2002012916A (ja) | 高硬度鋼の応力腐食割れ防止法 | |
JP2960196B2 (ja) | 鋼帯の連続酸洗方法 | |
JP2633759B2 (ja) | 超高珪素電磁鋼熱延板の製造方法 | |
JP3656925B2 (ja) | 熱延スケール疵の少ないフェライト系ステンレス鋼板のスラブ加熱方法 | |
JPS61163254A (ja) | ジルコニウム合金製ストリツプの製造方法 | |
JPH0867914A (ja) | Icリ−ドフレ−ム材の製造方法 | |
JP3058936B2 (ja) | ほうろうステンレス鋼板の製造方法 | |
JP3311026B2 (ja) | 表面性状の優れた方向性電磁鋼板の製造方法 | |
JP2001096306A (ja) | 熱延鋼板のスケール除去方法 | |
JPH06170432A (ja) | ステンレス鋼板の脱スケール法 | |
JPH07228958A (ja) | 工業用純チタン板の製造方法 | |
US1358408A (en) | Process of treating iron-silicon alloy | |
JPS5850315B2 (ja) | ネツカンアツエンステンレスコウタイノ ダツスケ−ルホウホウ | |
JPS6028910B2 (ja) | 鋼線のリン酸塩皮膜形成方法 | |
JPS6169988A (ja) | リジング及びゴ−ルドダスト疵の少ないフエライト系ステンレス鋼板の製造方法 | |
JPS61195707A (ja) | 脱スケ−ル性に優れた熱延鋼板の製造方法 | |
JPS6120613B2 (ja) | ||
JPS6369954A (ja) | 高力アルミニウム合金板の引張矯正方法 | |
JPH07118758A (ja) | ステンレス鋼帯の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20000215 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080317 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090317 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100317 Year of fee payment: 10 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110317 Year of fee payment: 11 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110317 Year of fee payment: 11 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120317 Year of fee payment: 12 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130317 Year of fee payment: 13 |