JPH0710905B2 - 硬化性樹脂組成物の製造方法 - Google Patents

硬化性樹脂組成物の製造方法

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JPH0710905B2
JPH0710905B2 JP60047506A JP4750685A JPH0710905B2 JP H0710905 B2 JPH0710905 B2 JP H0710905B2 JP 60047506 A JP60047506 A JP 60047506A JP 4750685 A JP4750685 A JP 4750685A JP H0710905 B2 JPH0710905 B2 JP H0710905B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は放射線を照射する事により硬化可能であり、か
つ耐冷熱衝撃性及び耐熱性に優れた樹脂の組成物の製造
方法に関する。
(従来技術) 紫外線、電子線等の放射線を照射することにより硬化す
る放射線硬化性樹脂組成物は、印刷インキ、塗料、電子
部品のコーティング、同封止、ソルダーレジストインキ
用等の数多くの分野で実用化されている。
その長所は、無溶剤で低公害型である。硬化速度が
極めて速く製品の生産性が高い。100%固形分として
硬化するので硬化前後に於ける体積変化が極めて小さ
い。素材による熱損失、または素材に対する熱影響が
ないという点である。この様な特徴を持つ放射線硬化型
の塗料、インキ、電子部品のコーティング、同封止、ソ
ルダーレジストインキ用等には、密着性、耐水性等に優
れた樹脂が好ましい。中でも特に電子部品のコーティン
グ、同封止用には耐熱性、耐冷熱衝撃性に優れた樹脂が
要求される。
この様な特徴を持つ樹脂として、トリス(2−ヒドロキ
シエチル)イソシアヌレートのアクリル酸エステルまた
はメタクリル酸エステルを主成分とする放射線硬化型樹
脂や、脂環式エポキシ化合物のアクリル酸エステルまた
はメタクリル酸エステルを主成分とする放射線硬化型樹
脂が提案されている。
(発明が解決しようとする問題点) しかしこれらの樹脂は耐熱性に優れている反面硬くても
ろく、耐冷熱衝撃性に劣るという欠点を持っている。
又、ε−カプロラクトンを開環重合させることにより得
られるラクトン変形トリス(2−ヒドロキシエチル)イ
ソシアヌレートに(メタ)アクリル酸を反応させたアク
リレート樹脂は、その可撓性により温度ショックに対す
る耐久性即ち、耐冷熱衝撃性は良好であるが、反面耐熱
性に若干の問題があった。
本発明者等は上記諸点に鑑み鋭意検討を行なった結果、
脂環式エポキシ化合物のアクリル酸エステルまたはメタ
クリル酸エステル樹脂とε−カプロラクトンを開環重合
させることにより得られるラクトン変形トリス(2−ヒ
ドロキシエチル)イソシアネレートにアクリル酸または
メタクリル酸を反応させて得られるアクリレート樹脂ま
たはメタクリレート樹脂を配合する事により、耐熱性と
耐冷熱衝撃性とを兼ね備えた放射線による硬化が可能な
硬化性樹脂組成物を製造することができることを見出
し、本発明に到達した。
(発明の構成) 即ち本発明は、 《ただし、 X1は−CH2CH2O−[−CO(CH25O−]n1−、 X2は−CH2CH2O−[−CO(CH25O−]n2−、 X3は−CH2CH2O−[−CO(CH25O−]n3−で、 n1、n2、n3は0または1〜10の正の整数で、n1、n2、n3
は同時に0とはならない。R1、R2およびR3は−Hまたは で、同時に−Hとはならない》 以下本発明を詳細に説明する。
本発明の製造方法における(a)成分である不飽和脂環
式エポキシエステル化合物の合成に用いるエポキシ基を
1分子中に少なくとも2個以上有する脂環式エポキシ化
合物の例としては、例えば下記のものが挙げられる。
3,4エポキシシクロヘキシルメチル−(3,4−エポキシ)
シクロヘキサンカルボキシレート ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペー
ビニルシクロヘキセンジエポキサイド ジペンテンジエポキサイド これらの脂環式エポキシ化合物に対しアクリル酸もしく
はメタクリル酸をエポキシ基1当量に対して0.5〜1.1当
量添加して反応させることによって不飽和脂環式エポキ
シエステル化合物を合成する。
この反応においてはカルボン酸によるエポキシ基の開環
反応触媒を用いることもできる。触媒としては第3級ア
ミン類、例えばトリエチルアミン、トリプロピルアミ
ン、トリブチルアミン、ベンジルジメチルアミン等ある
いは3級アミンの第4アンモニウム塩、例えばテトラメ
チルアンモニウムクロライド、テトラメチルアモニウム
ブロマイド、ベンジルトリメチルアンモニウムクロライ
ド、ベンジルトリエチルアンモニウムブロマイド等ある
いは2−エチルイミダゾール、2−メチルイミダゾール
等のイミダゾール類が好ましい。触媒の添加量は反応物
に対して0.05〜3.0重量%、好ましくは0.1〜0.5重量%
である。
さらに反応中の重合防止のため重合禁止剤を反応系に添
加することが好ましい。添加量としては出発原料に対し
て0.02〜3.0重量%、好ましくは0.05〜1.0重量%であ
る。
重合禁止剤としてはヒドロキノン、ヒドロキノンモノメ
チルエーテル、ベンゾキノン、2,5−ジフエニル−p−
ベンゾキノン、カテコール、β−ナフトール、モノ−te
rt−ブチルヒドロキノン、フエノチアゾン等を用いるこ
とができる。
反応温度は、50〜130℃、好ましくは60〜120℃である。
反応中は重合防止のため、空気を反応系に吹き込むのが
好ましい。
また、反応は適当な溶媒を用いて行なうこともできる。
用いられる溶媒の具体例としては、トルエン、ベンゼ
ン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど
が挙げられる。又、重合性ビニルモノマー自身を反応溶
媒に用いることもできる。
このようにして合成した本発明製造方法におけるの必須
成分である不飽和脂環式エポキシエステルは分子内に光
重合性あるいはラジカルによる熱重合性の不飽和のアク
リル基あるいはメタクリル基を有する物質である。例え
ば、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−(3,4−エポ
キシ)シクロヘキサンカルボキシレートを脂環式エポキ
シ化合物として選ぶ場合、そのアクリル酸又はメタクリ
ル酸との反応によって得られるところの不飽和脂環式エ
ポキシエステル化合物は、以下の(2),(3)に示す
ような化学構造式を主として有する。
(式(2),(3)中、RはH又はCH3) いずれにしても脂環式ジエポキシドのエポキシ基がアク
リル酸又はメタクリル酸のカルボキシル基が開環した構
造が主である。
しかし、カルボキシル基とエポキシ基の開環反応によっ
て生成した水酸基によるエポキシ基の開環反応もまた同
時に進行するため(3)式のような2量体あるいは3量
体以上の構造も含まれる。
(2)の構造が多ければ多い程、生成物の粘度が低く、
(3)の2量体もしくはそれ以上の多量体が多くなると
粘度は高くなる。
これらの割合のコントロールはエポキシ基とカルボキシ
ル基を反応させる当量比を変えることによって容易にな
すことができる。すなわち、エポキシ基の1当量がカル
ボキシル基の1当量に対して過剰になるように添加して
反応させれば、過剰のエポキシ基は水酸基と反応し、前
記のような多量体の生成が多くなり粘度は高くなる。
本発明の製造方法における必須成分の1つである一般式
(I)で示されるアクリレート樹脂またはメタクリレー
ト樹脂はトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレ
ートにε−カプロラクトンを開環付加重合させる事によ
り得られる一般式(II)で示されるラクトン変性トリス
(2−ヒドロキシ)イソシアヌレートにアクリル酸また
はメタクリル酸を反応させる事により得られる。
本発明に用いるε−カプロラクトンはシクロヘキサノン
を過酢酸でバイヤービリガー反応によつて酸化すること
により工業的に製造されている。
本発明の製造方法における変性トリス(2−ヒドロキシ
エチル)イソシアヌレートを製造する際のトリス(2−
ヒドロキシエチル)イソシアヌレートとε−カプロラク
トン類との反応割合は、モル比で1:1〜1:30である。上
記の範囲よりε−カプロラクトンが少なすぎると充分な
可トウ性及び耐冷熱衝撃性を付与出来ないし、又多すぎ
ると耐熱性を付与出来ない。
本発明において、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソ
シアヌレート1モルに対し、ε−カプロラクトン類1モ
ルを反応させた場合、トリス(2−ヒドロキシエチル)
イソシアヌレートの水酸基へのε−カプロラクトン類の
(付加)反応速度と生成物のカプロラクトン末端の水酸
基へのε−カプロラクトン類の(付加)反応速度が殆ん
ど変らず、且つ該反応はそれぞれ等水酸基の任意の位置
で起るため、実際には反応生成物は式(II)で表わされ
る化合物でn1=n2=n3=0の未反応物から、n1,n2,n3
任意の数であるポリカプロラクトンに到るまで統計的に
分布する混合物である。
この混合物はさらに分離、精製する必要はなく、混合物
のままで最終樹脂の合成に用いることができる。
本発明の製造方法におけるトリス(2−ヒドロキシエチ
ル)イソシアヌレートの第1級水酸基へのε−カプロラ
クトン類の重合反応は窒素雰囲気下、100〜240℃、好ま
しくは120〜200℃の温度で行なわれる。100℃より低い
場合は反応速度が小さく、また240℃より高い場合はε
−カプロラクトン類が沸騰し、反応系外に逃げてしまう
からである。
この反応には触媒を用いることが好ましい。触媒として
はテトラブチルチタネート、テトラプロピルチタネー
ト、テトラエチルチタネート等のチタン化合物、オクチ
ル酸スズ、ジブチルスズオキシド、ジブチルスズジラウ
レート等の有機スズ化合物、さらには塩化第1スズ、臭
化第1スズ、ヨウ化第1スズ等のハロゲン化スズ化合物
を用いることが出来る。使用量は前仕込量に対し0.01〜
1000ppm、好ましくは0.2〜500ppmである。
反応は無溶剤で行なつてもよいし、トルエン、キシレ
ン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等の
活性水素を持たない溶剤中で行なつても良い。但しエス
テル結合を有する溶剤は好ましくない。なぜなら、反応
中にポリカプロラクトンのエステル基とエステル交換反
応を起こし、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシア
ヌレートに結合していないポリカプロラクトンが生成す
る恐れがあるからである。
このようにして得られた変性トリス(2−ヒドロキシエ
チル)イソシアヌレートにアクリル酸又はメタアクリル
酸を反応させる。
反応割合は変性トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシ
アヌレート1モルにアクリル酸又はメタアクリル酸を1
モル〜10モル反応させる。変性トリス(2−ヒドロキシ
エチル)イソシアヌレートは一分子中に3個の水酸基を
持つため、反応比率が1:1の場合は3個中1つがアクリ
ル基またはメタクリル基を持つことになる。反応比率が
1:3の場合は、すべての水酸基にアクリル基またはメタ
クリル基が導入されそれ以上の比率で反応させた場合は
過剰のアクリル酸又はメタアクリル酸が反応系中に残存
するか、反応後取り除かれることになる。上記反応比率
よりアクリル酸又はメタアクリル酸の比率が低いと生成
した樹脂は紫外線硬化性が極めて悪い。また比率が高い
場合は、アクリル酸又はメタアクリル酸の無駄となる。
反応は通常のアクリル酸またはメタアクリル酸エステル
を合成する条件と同様の条件で行なうことができる。
アクリレート樹脂またはメタクリレート樹脂が少ない場
合は密着性、耐熱性、可撓性を硬化塗膜に充分に付与で
きず、また多すぎる場合は粘度が高いため取り扱いが困
難であったり、硬化速度が遅くなったりする場合があ
る。
本発明に用いる必須成分の一つである重合性ビニルモノ
マーとしては通常のアクリル酸エステル、メタクリル酸
エステル、ジアリルエステル類、スチレン、置換スチレ
ン等のラジカル重合性を有するものであれば、いずれの
化合物でもよい。さらに、これらの1官能性モノマー以
外に1分子中に2個以上の重合性ビニル基を有する多官
能モノマーを用いることもできる。これらは1種類のみ
用いることもできるし、2種類以上配合して用いること
もできる。
1官能の重合性ビニルモノマーの例としては、メチルア
クリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレー
ト、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレー
ト、t−ブチルアクリレート、アミルアクリレート、n
−ヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレ
ート、シクロヘキシルアクリレート、オクチルアクリレ
ート、ノニルアクリレート、ドデシルアクリレート、β
−ヒドロキシエチルアクリレート、β−ヒドロキシプロ
ピルアクリレート、グリセリンモノアクリレート、ポリ
カプロラクトンジオールモノアクリレート、グリシジル
アクリレート、ジメチルアミノエチルアクリレート、フ
エノキシエチルアクリレート、セロソルブアクリレー
ト、アリルアクリレート、ベンジルアクリレート、イソ
ホルニルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリ
レート、アリロキシエチルフォスフエート等のアクリル
酸エステル類およびこれらに対応するメタクリル酸エス
テル類がある。さらにはスチレン、ビニルトルエン、α
−メチルスチレン、N−ビニルピロリドン、アクリロニ
トリル、酢酸ビニル等も用いることができる。
2官能以上の重合性ビニルモノモーとしては、エチレン
グリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジア
クリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、
1,4−ブチレングリコールジアクリレート、ネオペンチ
ルグリコールジアクリレート、アジピン酸ネオペンチル
グリコールエステルジアクリレート、ヒドロキシピバリ
ン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリメチ
ロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトー
ルトリアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサア
クリレート、あるいは種々のポリエステルアクリレー
ト、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、ノ
ボラックアクリレート及びそれらに対応するメタクリル
酸エステルを用いることができる。
本発明における上記(a),(b)(c)の割合は、 が10/90〜100/0、好ましくは40/60〜95/5の範囲であ
る。
本発明の必須成分である光重合開始剤としては紫外線の
照射により励起されてラジカルを発生させる通常の光重
合開始剤が用いられ、例えばベンゾイン、ベンゾインメ
チルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾイン
n−プロピルエーテル、ベンゾインi−プロピルエーテ
ル、ベンゾインn−ブチルエーテル、ベンゾフエノン、
p−メチルベンゾフエノン、ミヒラーケトン、アセトフ
エノン、2−クロロジオキサントン、アントラキノン、
2−メチルアントラキノン、フエニルジスルフィド、2
−ニトロフルオレン等があげられる。これらの光重合開
始剤は1種あるいは2種以上を混合して、使用できる。
その配合量は上記(a)、(b)、(c)成分の合計量
の0.1〜10重量%の割合である。
また、光重合開始剤による光重合反応を促進させるため
に、光増感促進剤を光重合開始剤と併用してもよい。該
光増感促進剤として、例えばp−メチル−N、N−ジメ
チルアニリン、トリエチルアミン、トリエタノールアミ
ン、2−ジメチルアミノエタノール等の3級アミン系、
トリフェニルホスフィン等のアルキルホスフィン系、β
−チオジグリコール等のチオエーテル系等があげられ
る。これら光増感促進剤は1種あるいは2種以上を混合
して使用できる。その配合量は上記(a)、(b)、
(c)成分の合計量の0.1〜10重量%の割合が好まし
い。
ここに述べた光重合開始剤は本発明の製造方法によって
得られた組成物を硬化させるのに必要な成分である。硬
化は紫外線を照射することによって、室温ですみやかに
行なうことができる。紫外線で硬化させた後加熱するこ
とにより、さらに硬化を促進させても良い。そのため組
成物の中に熱によってラジカルを発生し、熱重合を行な
わしめるラジカル触媒を添加することもできる。そのよ
うなラジカル触媒としては、通常のラジカル重合に用い
られるものであり、多数のものが当業界で知られてお
り、例示するならば過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイ
ル、ターシャリーブチルヒドロペルオキシド、アセチル
シクロヘキサンスルホニルペルオキシド過酸化イソブチ
ロイル、ペルオキシジカルボン酸ジ−(2−エチルヘキ
シル)、ペルオキシジカルボン酸ジイソプロピル、ペル
オキシピバリン酸ターシャリーブチル、過酸化デカノイ
ル、アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)等があ
る。
これらは、単独で用いてもよいし、2種以上を添加する
こともできる。添加量としては、(a)、(b)、
(c)、成分に対して0.05〜5重量%、好しくは0.1〜
3重量%である。
その他必要に応じて組成物の中に無機質の充填剤を配合
することもできる。例えば、無機質充填剤としては石英
ガラス粉末、結晶性シリカ粉末、ガラス繊維、タルク、
アルミナ粉、ケイ酸カルシウム粉、炭酸カルシウム粉、
硫酸バリウム粉、マグネシア粉などが挙げられ、これら
の中で石英ガラス粉や結晶性シリカ粉が最も好ましい。
しかして、これらの無機質充填剤の組成比は、用途や上
記樹脂分((a)+(b)+(c))や無機質充填剤の
種類によっても異なるが、樹脂分100重量部当り50〜400
重量部程度でよい。
本発明の製造方法によって得られた硬化性組成物は必要
に応じて、例えば天然ワックス類、合成ワックス類、直
鎖脂肪酸の金属塩、酸アミド類、エステル類、もしくは
パラフィン類などの離型剤、塩素化パラフィン、ブロム
トルエン、ヘキサブロムベンゼン、三酸化アンチモンな
どの難燃剤、カーボンブラックなどの着色剤、シランカ
ップリング剤その他安定剤などを適宜添加配合しても差
しつかえない。
本発明の製造方法によって得られた組成物を成形材料と
して調製する場合の一般的な方法としては、所定の組成
比に選んだ原料組成分を例えばミキサーによって充分混
合後、さらにロールによる混合処理、又はニーダーなど
による混合処理を加えることにより容易に得ることがで
きる。
硬化の方法は、高圧水銀灯による紫外線照射あるいは電
子線照射が最も有効である。さらに架橋硬化反応を進
め、硬化物の高い熱変形温度及び強じんな硬化物を得る
必要がある場合は、さらに加熱硬化を行なうことが望ま
しい。加熱硬化の条件としては50〜200℃、好ましくは8
0〜150℃である。
(発明の効果) 本発明による硬化組成物はインキ、プラスチック塗料、
紙印刷、フィルムコーティング、金属コーティング、家
具塗装等の種々のコーティング分野、FRP、ライニン
グ、さらにはエレクトロニクス分野における絶縁ワニ
ス、絶縁シート、積層板、プリント基板、レジストイン
キ、半導体封止剤等多くの産業分野への応用が可能であ
る。
以下実施例にて本発明を更に詳細に説明するが、以下の
実施例により本発明が限定されるものではない。
例中「部」は「重量部」を意味する。
合成例−1 撹拌機、滴下漏斗、空気導入管、温度計、コンデンサー
を備えた4ツ口ガラスフラスコ中にアクリル酸3,240
部、2−メチルイミダゾール20部、ハイドロキノンモノ
メチルエーテル20部を入れ、空気を通じつつ100℃に昇
温し、撹拌下に3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−
(3,4−エポキシ)シクロヘキサンカルボキシレート
(ダイセル化学工業(株)セロキサイド2021)6,700部
を滴下し、100℃に保ちつつ10時間反応を行なった。
得られた不飽和脂環式エポキシエステル化合物は酸価2.
3KOHmg/gの淡黄色、高粘性樹脂状物であった。
合成例−2 合成例−1と同様の装置に、トリス(2−ヒドロキシエ
チル)イソシアヌレート7308部及びε−カプロラクトン
3192部、触媒としてテトラブチルチタネート0.105部を
仕込み、窒素雰囲気下、170℃で約7時間反応させたと
ころ、未反応ε−カプロラクトンは0.6%以下であっ
た。
得られたラクトン変性トリス(2−ヒドロキシエチル)
イソシアヌレート375部にアクリル酸360部、触媒として
パラトルエンスルホン酸3.7部共沸脱水溶剤としてベン
ゼン200部、重合禁止剤としてハイドロキノンモノメチ
ルエーテル0.7部を仕込みベンゼン還留下で脱水反応を
行なった。水の留出が止った時点で反応を終了した。終
了後、ベンゼン/水系でアクリル酸を水洗除去した後ベ
ンゼンを減圧下で除去した。
得られたアクリレート樹脂は酸価0.2KOHmg/g、黄渇色の
粘度4800センチポイズ(25℃)の液状物であった。
実施例、及び比較例 合成例−1,2で得られたアクリレート樹脂及びトリス
(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートのアクリレ
ート樹脂(東亜合成(株)アロニックスM−315)を下
記表−1の様に配合し、アルミ板上に15μ厚、1×1cm
の大きさに塗布し、高圧水銀ランプ80w/cm、照射距離6c
mの条件にて紫外線を20秒照射し、硬化させた。更に120
℃にて2時間加熱硬化を行なった。
得られた試験片に260℃×20秒のハンダ耐熱試験及び−5
5℃、155℃各30分×10回の耐冷熱衝撃試験を行ない、目
視により表面状態の観察を行なった。結果を配合比とと
もに表−1に示す。
結果に示される様に、実施例−1では耐熱性、耐冷熱衝
撃性ともに満足するが、比較例−1では耐冷熱衝撃性は
満足するが、耐熱性は満足出来ず、比較例−2ではその
逆となる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)エポキシ基を1分子中に少なくとも
    2個以上有する脂環式エポキシ化合物のエポキシ基1当
    量に対してアクリル酸又はメタクリル酸0.5〜1.1当量を
    反応させて不飽和脂環式エポキシエステル化合物を合成
    し、次いで (b)下記一般式(I)で示されるアクリレート樹脂ま
    たはメタクリレート樹脂 《ただし、 X1は−CH2CH2O−[−CO(CH25O−]n1−、 X2は−CH2CH2O−[−CO(CH25O−]n2−、 X3は−CH2CH2O−[−CO(CH25O−]n3−で、 n1、n2、n3は0または1〜10の正の整数で、n1、n2、n3
    は同時に0とはならない。R1、R2およびR3は−Hまたは で同時に−Hとはならない》 (c)重合性ビニルモノマー (d)光重合開始剤 を(a)/(b)が5〜95重量部/5〜95重量部、(c)
    および(d)をそれぞれ0〜90重量部、0.1〜10重量
    部、かつ、(a)+(b)+(c)の和が100となるよ
    うに配合することを特徴とする硬化性樹脂組成物の製造
    方法。
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