JPH07108923B2 - 架橋微粒子水分散体 - Google Patents

架橋微粒子水分散体

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JPH07108923B2
JPH07108923B2 JP2176340A JP17634090A JPH07108923B2 JP H07108923 B2 JPH07108923 B2 JP H07108923B2 JP 2176340 A JP2176340 A JP 2176340A JP 17634090 A JP17634090 A JP 17634090A JP H07108923 B2 JPH07108923 B2 JP H07108923B2
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雅年 吉田
克之 河野
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、塗料、接着剤、紙、繊維加工、成形品、粘着
剤などの産業分野において公的に利用される架橋微粒子
水分散体に関するものである。
〔従来の技術及び本発明が解決しようとする課題〕
近年、高分子エマルジョンは順調な伸びを続けている。
地球環境保護の観点から溶剤規制の世界的な動きがあ
り、ますますエマルジョンへの期待が高まっているとこ
ろである。しかしながら、高分子エマルジョンは、耐水
性、耐光性、耐候性などの改良、高濃度化など精力的な
研究が進められているにもかかわらず、溶剤系のポリマ
ーと比較して耐水性、耐久性に欠けるものであった。こ
れは高分子エマルジョン製造時に使用される。低分子量
でありかつ生成ポリマーとの相溶性に欠ける乳化剤が原
因と考えられている。
本発明の目的は、例えば高分子エマルジョンに添加する
ことによって、これまで高分子エマルジョンの欠点とし
て指摘されていた耐ブロッキング性、耐熱性、耐薬品
性、密着性等を向上させるだけでなく、低分子乳化剤に
起因する耐水性、耐久性の欠点も改善することのできる
架橋微粒子水分散体を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段及び作用〕
本発明者らは、末端に長鎖のチオアルキル基を有し、分
子中にカルボキシル基を有する酸価が200以上の重合体
を乳化剤として用い、15重量%以上の重合性多官能単量
体を含む重合性単量体を乳化重合して得られる架橋微粒
子水分散体は、高分子エマルジョン等を用いた各種合成
樹脂材の耐ブロッキング性、耐熱性、密着性、耐薬品性
を飛躍的に向上させるだけでなく、乳化剤として上記の
重合体を使用することにより、耐水性及び耐久性が改善
されることを見い出し本発明を完成するに至ったもので
ある。
即ち、本発明は 下記一般式(A)で表わされる酸価が200以上の重合体
を乳化剤として、15重量%以上の重合性多官能単量体を
含む重合性単量体を乳化重合して得られる実質的にガラ
ス転移温度を有しない架橋微粒子水分散体に関するもの
である。
一般式(A) (式中、R1は炭素数6〜18のアルキル基を示し、R2
R3、R4、R5及びR6はそれぞれ独立して水素、メチル基、
カルボキシル基、カルボシキメチル基、またはカルボキ
シル基もしくはカルボキシメチル基におけるカルボン酸
の塩を示し、Xは水素、アミノ基、アンモニウム、アル
カリ金属またはアルカリ土類金属を示し、Yは重合性不
飽和基を有すると共にエーテル結合、エステル基、アミ
ド基またはアミノ基を有する炭化水素基を示し、Zはニ
トリル基または置換基を有してもよいフェニル基、アミ
ド基またはカルボン酸アルキルエステル基を示し、aは
2〜100の整数、bは0または1〜50の整数であり、c
は0または1〜50の整数である。) 本発明において乳化剤に用いる一般式(A)で表わされ
る重合体は、特開昭63−258913号公報、特開昭63−2744
43号公報に開示されているが如き方法により合成するこ
とができるが、乳化重合時の安定性や得られる架橋微粒
子の耐水性などの諸物性の面で、酸価が200以上でなけ
ればならない。また、その分子量は300〜7000、特に600
〜3000の範囲とするのが好適である。分子量がこの範囲
外のものを使用すると十分な乳化安定性が得られなかっ
たり、耐水性が不足したりする場合がある。
特に一般式(A)においてbが1〜50のものに関して
は、架橋微粒子と反応して架橋微粒子の表面に乳化剤が
固定されるため、耐ブロッキング性、耐熱性、密着性、
耐薬品性、耐水性、耐久性をより一層向上させることが
できる。
本発明の実質的にガラス転移温度を有しない架橋微粒子
とは、熱補償形示差走査熱量計を用いた測定において、
シャープな吸熱ピークのないものを指す。
架橋微粒子水分散体の製造に用いることのできる重合性
多官能単量体としては、例えば(メタ)アクリル酸とエ
チレングリコール、1,3-ブチレングリコール、ジエチレ
ングリコール、1,6-ヘキサンジオール、ネオペンチルグ
リコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコ
ール、ポリプロピレングリコール、トリメチロールプロ
パン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール
などの多価アルコールとのエステル化物などの分子内に
重合性不飽和基を2個以上有する多官能(メタ)アクリ
ル酸エステル類;メチレンビス(メタ)アクリルアミド
に代表される分子内に重合性不飽和基を2個以上有する
多官能(メタ)アクリルアミド類;ジアリルフタレー
ト、ジアリルマレート、ジアリルフマレートなどの分子
内に重合性不飽和基を2個以上有する多官能アリル化合
物;(メタ)アクリル酸アリル、ジビニルベンゼンなど
を挙げることができ、これらの1種または2種以上を混
合して使用することができる。重合性多官能単量体の使
用量は15重量%以上が好ましく、より好ましくは30重量
%以上である。15重量%以下では実質的にガラス転移点
を有しないほどの耐熱性が得られない。
本発明の架橋微粒子水分散体を製造する際に使用される
カルボキシル基と反応しうる官能基を有する重合性単量
体は、乳化剤として用いた一般式(A)で表わされる重
合体と架橋微粒子を反応させる目的で使用するものであ
る。例えば乳化重合終了後高温に保持することによって
目的は達成され、その効果として耐ブロッキング性、耐
熱性、密着性、耐薬品性、耐水性、耐久性がより向上す
るのである。カルボキシル基と反応しうる官能基を有す
る重合性単量体としては、例えば(メタ)アクリル酸グ
リシジル、(メタ)アクリル酸2−メチルグリシジル、
アリルグリシジルエーテルなどのエポキシ基含有重合性
単量体類;(メタ)アクリロイルアジリジン、(メタ)
アクリル酸2−アジリジニルエチルなどのアジリジニル
基含有重合性単量体類;2−イソプロペニル−2−オキサ
ゾリン、2−ビニル−2−オキサゾリンなどのオキサゾ
リン基含有重合性単量体類等を挙げることができ、これ
らの1種または2種以上の混合物を使用することができ
る。これら重合性単量体の使用量は、乳化重合に用いる
重合性単量体成分中0.5〜30重量%であり、より好まし
くは1〜10重量%である。0.5重量%未満では、乳化剤
として用いた重合体との反応が不十分となるため、より
以上の性能向上が望めない。一方、30重量%を越えて使
用すると、乳化重合時の安定性及び貯蔵安定性が悪くな
るので好ましくない。
本発明に係る架橋微粒子水分散体の製造に用いられるそ
の他の重合性単量体としては、スチレン、ビニルトルエ
ン、α−メチルスチレン、クロルメチルスチレンなどの
スチレン誘導体類;(メタ)アクリル酸メチル、(メ
タ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチルなど
の(メタ)アクリル酸とC1〜C18のアルコールのエステ
ル化により合成される(メタ)アクリル酸エステル類;
(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)ア
クリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸
のポリプロピレングリコールもしくはポリエチレングリ
コールとのモノエステルなどのヒドロキシル基含有(メ
タ)アクリル酸エステル類;(メタ)アクリルアミド、
N−モノメチル(メタ)アクリルアミド、N−モノエチ
ル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチル(メタ)アク
リルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、
N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミドなどの(メ
タ)アクリルアミド誘導体類;ビニルトリメトキシシラ
ン、ビニルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロ
イルプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリス(2−
メトキシエトキシ)シラン、アリルトリエトキシシラン
などの珪素原子に直結する加水分解性珪素基を有する重
合性単量体類;酢酸ビニル、(メタ)アクリロニトリ
ル、弗化ビニル、弗化ビニリデン、塩化ビニル、塩化ビ
ニリデンなどを挙げることができ、これらの1種または
2種以上を混合して使用することができる。ただし、実
質的にガラス転移温度を有しない架橋微粒子を得るため
には、重合性多官能単量体以外の重合性単量体からなる
重合体のガラス転移温度は70℃以上であることが好まし
く、より好ましくは90℃以上である。70℃未満では重合
性多官能単量体を加えても実質的にガラス転移温度を有
しないほどの十分な耐熱性のある架橋微粒子が得られな
い場合がある。
本発明の架橋微粒子水分散体は、前記の一般式(A)で
表わされる酸価が200以上の重合体を乳化剤として、こ
れまた前述の重合性多官能単量体を15重量%以上含む重
合性単量体を必要によりカルボキシル基と反応しうる官
能基を有する重合性単量体を加え、水媒体中で周知の方
法で乳化重合して得られるものである。例えば、重合触
媒、水、前述の一般式(A)で表わされる酸価が200以
上の重合体、重合性多官能単量体を15重量%以上含む重
合性単量体を一括混合して重合する方法もしくはいわゆ
るモノマー滴下法、プレエマルジョン法、シード重合
法、多段重合法などの方法により、本発明の架橋微粒子
水分散体を製造することができる。重合温度としては、
0〜100℃、好ましくは50〜80℃、重合時間は1〜10時
間である。
乳化重合の方法としては、周知の方法で行うことができ
るが、高不揮発分濃度まで安定に重合を行うためにはプ
レエマルジョン法を採用するのが好ましい。一括混合す
る重合方法及びモノマー滴下法では、粒子数が急激に増
えて重合安定性が悪い、不揮発分濃度が上がらないなど
の問題の出ることがある。
一般式(A)で表わされる酸価が200以上の重合体の使
用量は重合性単量体100部に対して0.5〜20重量部の範囲
が好ましく、より好ましくは1〜10重量部である。0.5
重量部未満の使用量では乳化重合の安定性が悪く、20重
量部を越して使用すると耐水性、耐久性に悪影響が出る
ことがある。
重合触媒としては、従来公知のものならば何でも使用す
ることができる。ただし、耐水性、耐久性のさらに優れ
たものを得るには、過酸化水素、過酢酸、2,2′−アゾ
ビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩、4,4′‐アゾ
ビス(4−シアノペンタン酸)などの硫酸根を残さない
重合触媒の1種または2種以上の混合物を使用するのが
好ましい。重合触媒の使用量は、重合性単量体100部に
対して0.01〜5重量部の範囲である。
かくして得られる本発明の架橋微粒子水分散体は、前述
の如く水分散体のままで塗料、接着剤、繊維加工剤、粘
着剤等に配合することによって、耐水性、耐ブロッキン
グ性、耐熱性、耐薬品性、密着性などを飛躍的に高める
ことができる。また、該水分散体から常法に従って水を
除去することによって得られる架橋微粒子は、熱可塑性
樹脂や熱硬化性樹脂を含めた様々な成形材料などに配合
することによって、成形体の耐熱性、耐ブロッキング
性、耐薬品性等を大幅に向上させることができる。
〔実施例〕
以下、実施例によって本発明を詳細に説明するが、本発
明の範囲がこれら実施例のみに限定されるものではな
い。尚、実施例中特にことわりのない限り、%は重量%
を、部は重量部をそれぞれ示すものとする。
参考例1 攪拌機、還流冷却器、窒素導入管、温度計、滴下ロート
を備えたフラスコにイソプロピルアルコール180部を仕
込み、窒素を吹き込みながら81℃まで内温を上昇させ
て、イソプロピルアルコールを10分間還流させた。次に
予め用意しておいた、アクリル酸174部、n−ドデシル
メルカプタン36部、及び2,2′−アゾビスイソブチロニ
トリル0.42部からなる重合性単量体混合物を1時間かけ
て滴下、重合した。滴下終了後、還流状態で1時間熟成
を行い、固形分53.9%の重合体(1)の溶液を得た。該
重合体(1)は、下記一般式に代表される構造を有す
る、酸価645、数平均分子量1200の白色粉末状物であっ
た。
参考例2 参考例1と同様のフラスコに、イソプロピルアルコール
180部を仕込み、窒素を吹き込みながら81℃まで内温を
上げて、イソプロピルアルコールを10分間還流させた。
続いて予め用意しておいたアクリル酸86部、アクリル酸
2−ヒドロキシエチル139部、n−ドデシルメルカプタ
ン36部、イソプロピルアルコール30部及び2,2′−アゾ
ビスイソブチロニトリル0.30部からなる重合性単量体混
合物を1時間かけて滴下、重合した。滴下終了後、還流
状態で1時間熟成を行い、固形分55.4%の重合体(2)
の溶液を得た。該重合体(2)は、下記一般式に代表さ
れる構造を有する、酸価256、数平均分子量1500の白色
粘調状物であった。
参考例3 滴下ロート、攪拌機、窒素導入管、温度計及び還流冷却
器を備えたフラスコにイソプロピルアルコール180部を
仕込み、ゆるやかに窒素ガスを吹き込みながら80℃に加
熱した。そこにアクリル酸174部、n−ドデシルメルカ
プタン36部、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル0.42
部からなる重合性単量体混合物を1.5時間かけて滴下し
た。滴下中は温度を80〜85℃に保持し、さらに滴下終了
後同温度で1時間攪拌して重合を終了させた。さらに、
このようにして得られた重合体にアリルグリシジルエー
テル57部、トリエチルベンジルアンモニウムクロリド2.
1部を添加し85℃まで加熱し、同温度で6時間反応させ
た。酸価測定により、反応が完了していることを確認し
た。固形分濃度57.0%の重合体(3)の溶液を得た、該
重合体は、下記一般式に代表される構造を有する、酸価
396、数平均分子量1550の淡黄色ポリマーであった。
実施例1 滴下ロート、攪拌機、窒素導入管、温度計及び還流冷却
器を備えたフラスコにイオン交換水170部、参考例1で
得られた重合体(1)の溶液0.1部及び中和用の28%ア
ンモニア水0.037部を加えた。ゆるやかに窒素ガスを吹
き込みながら70℃に加熱した。そこに2,2′−アゾビス
(2−アミジノプロパン)二塩酸塩の5%水溶液10部を
投入した。続いて滴下ロートよりあらかじめ調整してお
いたメタクリル酸メチル140部、ジビニルベンゼン60部
を重合体(1)の溶液10部、28%アンモニア水3.7部、
イオン交換水90部で予備乳化しておいた重合性単量体プ
レエマルジョンの1重量%を注入した。10分間重合を続
けた後、残りのプレエマルジョンを3時間にわたって滴
下した。滴下終了後温度を85℃に上げ、1時間攪拌を続
けた後冷却して重合を終了した。不揮発分濃度42.2%の
架橋微粒子水分散体(1)を得た。該架橋微粒子は、
(株)島津製作所熱補償形示差走査熱量計を用いた測定
(DSC)において、吸熱ピークが認められず実質的にガ
ラス転移温度を有しないものであった。
実施例2〜4 実施例1において、重合開始剤、重合体(1)の溶液及
び重合性単量体を第1表に示すものに代えた以外は、す
べて実施例1と同様の操作を繰り返し、架橋微粒子水分
散体(2)〜(4)を得た。その結果を第1表に示す。
比較例1〜3 実施例1において、重合体(1)の溶液及び重合性単量
体を第1表に示すものに代えた以外は、すべて実施例1
と同様の操作を繰り返し、比較用架橋微粒子水分散体
(1′)〜(3′)を得た。その結果を第1表に示す。
実施例5 実施例1〜4及び比較例1で得られた、架橋微粒子水分
散体(1)〜(4)及び比較用架橋微粒子水分散体
(1′)をそれぞれ50部取り、そこに日本触媒化学工業
(株)製アクリルエマルジョンSC-313 50部を加え十分
に攪拌混合した。これらをガラス板上に乾燥膜厚が10μ
mになるように塗布し、70℃の温度で5分間、130℃で
5分間乾燥させた。これらのガラス板上被膜の耐ブロッ
キング性、耐水性(12時間イオン交換水に浸漬後の被膜
の外観及びセロテープ剥離強度)をテストした。その結
果を第2表に示した。
試験方法 フィルム外観:12時間イオン交換水に浸漬したフィルム
の透明性を評価した。
◎……透明のまま変化なし ○……少し青白くなる ×……完全に白化する セロテープ剥離強度:12時間イオン交換水に浸漬した
後、すばやく表面の水を拭き取り塗膜をカッターナイフ
で1mm間隔で10×10の碁盤目を切り、ポリエステル製粘
着テープを圧着した後、引き剥して塗膜の残存状態を調
べた。
◎……塗膜がまったく剥離しない ○……塗膜が一部剥離した ×……塗膜が全部剥離した 耐ブロッキング性:塗膜どうしを重ね、0.1kg/cm2の圧
力となるように重りを乗せて、50℃の温度に1時間保持
した後、引き剥してその抵抗を調べた。
◎……容易に剥がすことができた ○……抵抗はあるが剥がすことができた ×……剥がすことができなかった 実施例6 実施例1〜4及び比較例2〜3で得られた、架橋微粒子
水分散体(1)〜(4)及び比較用架橋微粒子水分散体
(2′),(3′)をそれぞれ50部取り、そこにアクリ
ルエマルジョンSC-313 25部を加え十分に攪拌混合し
た。これらを100μm厚のPETフィルム上に乾燥膜厚が0.
3μmとなるように塗布し、150℃にて1分間乾燥させ
た。次にFACOM FAXのコピーモードで黒ベタ原紙を通
し、PETフィルムの塗布面に熱ヘッドが当たるようにし
た。熱ヘッドに対する耐熱性を以下のように評価した。
○……スティック音なし △……スティック音小 ×……スティック音大、途中で紙送りが止まってしまう 結果を第3表に示した。
(発明の効果) 一般式(A)で表わされる酸価が200以上の特定構造を
有する重合体を乳化剤として得られる実質的にガラス転
移温度を有しない架橋微粒子水分散体は、従来のエマル
ジョンにそのまま添加することによって、これまでエマ
ルジョンを用いた造膜物等の欠点であった耐ブロッキン
グ性、耐熱性、耐薬品性、密着性等を向上させることが
でき、且つ耐水性や耐久性も改善することができる。
また、この水分散体から水分を除去することによって得
られる架橋微粒子は、微粒子状態で各種の樹脂中に混入
させることにより、成形体等の改質にも有効に活用する
ことができる。
よってこの架橋微粒子水分散体は、塗料、接着剤、紙、
繊維加工、粘着剤、成形品などの産業分野において好適
に利用されるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 5/02 PPU 201/00 PDC C09J 201/00 JAQ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(A)で表わされる酸価が200
    以上の重合体を乳化剤とし、15重量%以上の重合性多官
    能単量体を含む重合性単量体を乳化重合して得られる、
    実質的にガラス転移温度を有しない架橋微粒子の水分散
    体からなることを特徴とする架橋微粒子水分散体。 一般式(A) (式中、R1は炭素数6〜18のアルキル基を示し、R2
    R3、R4、R5およびR6はそれぞれ独立して水素、メチル
    基、カルボキシル基、カルボキシメチル基、またはカル
    ボキシル基もしくはカルボキシメチル基におけるカルボ
    ン酸の塩を示し、Xは水素、アミノ基、アンモニウム、
    アルカリ金属またはアルカリ土類金属を示し、Yは重合
    性不飽和基を有すると共にエーテル結合、エステル基、
    アミド基またはアミノ基を有する炭化水素基を示し、Z
    はニトリル基または置換基を有してもよいフェニル基、
    アミド基またはカルボン酸アルキルエステル基を示し、
    aは2〜100、bは0または1〜50の整数であり、cは
    0または1〜50の整数である。)
  2. 【請求項2】重合性多官能単量体以外の重合性単量体の
    少なくとも1種が、カルボキシル基と反応しうる官能基
    を有する重合性単量体である請求項1に記載の架橋微粒
    子水分散体。
  3. 【請求項3】一般式(A)で表わされる重合体におい
    て、bが1〜50である請求項1または2に記載の架橋微
    粒子水分散体。
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