JPH0710891B2 - 塩化ビニル系樹脂の製造方法 - Google Patents

塩化ビニル系樹脂の製造方法

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JPH0710891B2
JPH0710891B2 JP60046911A JP4691185A JPH0710891B2 JP H0710891 B2 JPH0710891 B2 JP H0710891B2 JP 60046911 A JP60046911 A JP 60046911A JP 4691185 A JP4691185 A JP 4691185A JP H0710891 B2 JPH0710891 B2 JP H0710891B2
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大三 山本
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Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は還流凝縮器を付設した重合機を用いて、塩化ビ
ニル系樹脂を製造する方法に関するものであり、更に詳
しくはフイツシユ・アイが少なく、かつ重合中期以降の
発泡が少ない、塩化ビニル系樹脂の製造方法に関するも
のである。
「従来の技術」「発明が解決しようとする問題点」 塩化ビニル系樹脂(以下、PVCと略す)の製造に於い
て、生産性向上及び省エネルギーを図る目的で還流凝縮
器(Reflux Condenser、以下RCと略す)がしばしば用い
られるが、RCによる冷却を伴なう懸濁重合ではフイツシ
ユ・アイ(以下、FEと略す)が悪化すること、及び重合
中期以降に著るしい発泡現象が生じるという問題があ
り、RCを実用化する為にはこれらの技術的課題を解決す
ることが不可欠の条件であつた。しかもPVCのFEに対す
る市場からの要求は近年益々厳しくなる方向にあり、DO
P等の低分子可塑剤系でのFEだけでなく、ポリエステル
系等の比較的可塑化能が小さく、粘度が高い高分子可塑
剤系でのFEが問題とされるようになつてきている。
しかるに、これまでRCに関して開示された技術はRC稼動
時の発泡現象によるRCへの溢流とその結果生じるRC内の
スケール付着及びRC内を汚染した重合体粒子が次回の重
合懸濁液中へ混入することにより発生するFEに関する防
止技術がほとんどであり、RCを使用した時に基本的に重
合挙動が異なることに基づくFEの悪化に対する解決手段
は見い出されていないのが実情である。
「問題点を解決するための手段」 このような現状に鑑み、本発明者らは上記問題点を解決
する為に鋭意研究を進めた結果、下記の如き知見を得
た。
(イ)RCを重合初期から稼動すると、水媒体中に分散さ
れたモノマー滴から発生するモノマーガスを重合懸濁液
中に内包する為、撹拌効率が低下してモノマー滴の分散
合一頻度が低下し、部分的に微小量の低ポロシテイー粒
子が生成し、FEが悪化する。
(ロ)重合中期以降の発泡はポリマー粒子が重合懸濁液
上部にクリーム層となつて浮き上がる為であり、このよ
うな現象を生じるとRCで凝縮され流下したモノマーによ
り重合懸濁液上部で局所的に一種のモノマー追加重合が
行なわれ、微小量の低ポロシテイー粒子が生成しFEが悪
化する。
そして、前記問題の対策として、重合仕込時に、特定の
非イオン界面活性剤を添加することにより、PVC粒子表
面の水に対する湿潤性が大きくなり、重合中期以降の発
泡が抑制されると共に、RCを重合初期から稼動しても重
合懸濁液の界面活力が低下することによりモノマー滴の
分散合一頻度が向上することの両者の効果が相乗的にも
たらされ、FEが大幅に改良されることを見い出し、本発
明を完成させたものである。
即ち、本発明は重合反応器気相部又は重合反応器外に還
流凝縮器を付設した重合反応器を用いて、塩化ビニル単
量体又はこれと共重合し得る他の単量体との混合物を懸
濁重合する際に、重合仕込時に、HLB(Hldrophilic-Lip
ophilic Balance)値が6〜14の非イオン性界面活性剤
を塩化ビニル系単量体100重量部に対し0.001〜0.1重量
部添加することを特徴とする塩化ビニル系樹脂の製造方
法を内容とするものである。
本発明に用いる非イオン性界面活性剤のHLB値は6〜14
の範囲のものであり、好ましくは8〜13のものが適当で
ある。HLB値が6未満の非イオン性界面活性剤では界面
活性能が低下する為にFEが改良されず、HLB値が14を超
えるとPVC粒子表面の湿潤性が低下する為に重合中期の
発泡抑制効果が低下する。
本発明に用いられる前記した適当なHLB値を有する非イ
オン性界面活性剤としてはポリオキシエチレンアルキル
エーテル、ポリオキシエチレンアルキルフエニルエーテ
ル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソ
ルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エ
ステル、オキシエチレンオキシプロピレンブロツクコポ
リマー等を挙げることができ、これらは単独又は2種以
上混合して用いられる。
本発明に用いる非イオン性界面活性剤の使用量は塩化ビ
ニル系単量体100重量部に対し0.001〜0.1重量部、好ま
しくは0.002〜0.05重量部が適当である。0.001重量部未
満では本発明効果が小さくなり、0.1重量部を超えると
品質的な悪影響が顕在化する。
本発明に用いる非イオン性界面活性剤は重合仕込時に添
加することが重要である。FE改良の為には、重合初期の
粒子形成段階に於いて、モノマー滴の分散合一頻度を高
め、重合系内のポリマー粒子の均質性を上げることがポ
イントであり、非イオン性界面活性剤を重合仕込時に添
加することは本発明の必須条件である。HLB値が6〜14
の範囲の非イオン性界面活性剤であれば、重合仕込時に
添加しただけであつても、重合中期以降の発泡抑制効果
は維持される。
本発明において塩化ビニル単量体と共重合し得る他の単
量体としては、例えばエチレン、プロピレンなどのオレ
フイン類、酢酸ビニル、ステアリン酸ビニルなどのビニ
ルエステル類、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル
などのアクリル酸エステル類、マレイン酸またはフマル
酸などの酸のエステル類及び無水物、アルリロニトリル
などのニトリル化合物、或いは塩化ビニリデンの如きビ
ニリデン化合物等が挙げられる。
本発明において使用される重合開始剤としては、塩化ビ
ニル懸濁重合で通常用いられる開始剤、例えばラウロイ
ルパーオキサイド、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパ
ーオキサイド、t−ブチルパーオキシピバレート、t−
ブチルパーオキシネオデカノエート、ジイソプロピルパ
ーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパー
オキシジカーボネート及びアセチルシクロヘキシルスル
フオニルパーオキサイドなどのような有機過酸化物並び
にα,α−アゾビスイソブチロニトリル及びα,α−ア
ゾビス24−ジメチルバレロニトリルなどのアゾ化合物の
一種又は二種以上の混合物が挙げられる。
本発明において使用される懸濁剤は公知の懸濁剤でよ
く、例えば部分ケン化ポリビニルアルコール、酢酸ビニ
ル−無水マレイン酸共重合体、スチレン−無水マレイン
酸共重合体、ポリビニルピロリドン、ゼラチン、デンプ
ン、メチルセルローズヒドロキシプロピルセルローズな
どが挙げられる 本発明においては、必要に応じて分子量調整剤を使用す
ることもできる。
また重合反応に使用される開始剤、懸濁剤、分子量調節
剤等は最初に一括して重合反応系に添加するほか、重合
反応中、分割して添加することもできる。
本発明における重合反応温度範囲は通常40〜75℃である
が、特に限定されない。
「作用」「発明の効果」 本発明によれば、還流凝縮器を付設した重合機を用い
て、塩化ビニル系単量体を懸濁重合するに際し、重合中
期以降の発泡が少なく、フイツシユ・アイの少ない樹脂
を製造することができ、導管及び還流凝縮器内部へ懸濁
液を浸入させることなく、生産性向上及び省エネルギー
を図ることが可能となり、本発明の工業的価値は頗る大
きいものである。
「実施例」「比較例」 以下、本発明の実施例及び比較例を示すが、これらは何
ら本発明を限定するものではない。
尚、以下において、物性評価は下記の方法に従つた; 嵩比重:JIS K−6721による。
粒度分布:ふるい振とう法による。
ポロシテイー: 米国AMINCO社製の水銀圧入式ポロシメーター(5-7118
型)を用いて、絶対圧31〜1011psi(口径0.17〜5.8μ
m)の間に塩化ビニル系樹脂100g当りに圧入される水銀
の容量を測定してポロシテイーを求めた。
フイツシユ・アイ(FE): 重合して得られた塩化ビニル樹脂100重量部可塑剤〔PN2
50(アジピン酸系ポリエステル;分子量約2000)、アデ
カアーガス社製〕50重量部、トリベース3重量部、ステ
アリン酸0.5重量部、二酸化チタン0.4重量部およびカー
ボンブラツク0.2重量部を混合し、3時間以上静置した
後、150℃の8インチロールで混練し(シート厚さ0.2m
m)、8分目,10分目にそれぞれシートを切り出し、シー
ト5cm×5cm中の透明粒子数をもつて示した。
実施例1 伝熱面積5m2の還流凝縮器を付設した1.7m3重合機に部分
鹸化ポリビニルアルコール0.07重量部を溶解した水140
重量部を仕込み、開始剤ジ−2−エチルヘキシルパーオ
キシジカーボネートを0.048重量部及び非イオン性界面
活性剤ソルビタンモノラウレート(HLB=8.6)0.01重量
部を添加し、脱気後、塩化ビニル単量体100重量部(550
Kg)を仕込み、57℃まで昇温して重合を開始させ、重量
開始後1時間目より還流凝縮器での除熱負荷量Qrc=300
00Kcal/Hrの条件で運転し、缶内圧が1Kg/cm2低下した時
未反応単量体を回収し、塩化ビニル樹脂を得た。
重合終了後、還流凝縮器内部を点検した結果、第1表に
示す如く、重合懸濁液の溢流がなく、フイツシユ・アイ
は8分値40個、10分値12個と良好な品質を示した。
実施例2 実施例1に於いてソルビタンモノラウレートの添加量を
0.0015重量部に変えたほかは同例に準じて重合・回収し
た。
その結果は、第1表に示す如くRCへの溢流はなく良好な
FEを示した。
実施例3 実施例1に於いて非イオン性界面活性剤種をポリオキシ
エチレンノニルフエニルエーテル(HLB=12.4)に変え
たほかは同例に準じて重合・回収した。
その結果は、第1表に示す如くRCへの溢流がなく良好な
FEを示した。
比較例1 実施例1に於いて非イオン性界面活性剤を添加しないほ
かは同例に準じて重合・回収した。
また、その結果は第1表に示す如くRC内への重合懸濁液
への溢流があり、FEは非常に悪いものであつた。
比較例2〜3 実施例1に於いて、非イオン性界面活性剤種を変えたほ
かは同例に準じて重合・回収した。
その結果は第1表に示す如く、比較例2(ソルビタンモ
ノステアレート:HLB=4.7)、比較例3(ポリオキシエ
チレンソルビタンモノラウレート:HLB=16.7)共、FEの
悪いものであつた。
比較例4 実施例1に於いて、ソルビタンモノラウレートを仕込時
は添加せず転化率20%の時点から重合終了時まで連続追
加したほかは同例に準じて重合・回収した。
その結果は第1表に示す如くRC内への溢流はないが、FE
は悪いものであつた。
比較例5 比較例1に於いて、還流凝縮器を全く使用しないほかは
同例に準じて重合・回収した。
得られた樹脂のFEは第1表の如く8分値59個、10分値20
個であつた。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重合反応器気相部又は重合反応器外に還流
    凝縮器を付設した重合反応器を用いて塩化ビニル単量体
    又はこれと共重合し得る他の単量体との混合物を懸濁重
    合するに際し、重合仕込時に、HLB値が6〜14の非イオ
    ン性界面活性剤を塩化ビニル系単量体100重量部に対し
    0.001〜0.1重量部添加することを特徴とする塩化ビニル
    系樹脂の製造方法。
  2. 【請求項2】非イオン性界面活性剤がポリオキシエチレ
    ンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフエ
    ニルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシ
    エチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレ
    ン脂肪酸エステル及びオキシエチレンオキシプロピレン
    ブロツクコポリマーよりなる群から少なくとも1種が選
    択される特許請求の範囲第1項記載の製造方法。
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