JPH0710733A - 米からの化粧料 - Google Patents

米からの化粧料

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JPH0710733A
JPH0710733A JP5170922A JP17092293A JPH0710733A JP H0710733 A JPH0710733 A JP H0710733A JP 5170922 A JP5170922 A JP 5170922A JP 17092293 A JP17092293 A JP 17092293A JP H0710733 A JPH0710733 A JP H0710733A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 人体に対して安全で、皮膚に対してベタつき
がなく、さらに、保湿効果および肌をつるつるさせる効
果を合わせ持ち、しかも、美白効果,紫外線吸収効果,
老化防止効果,角質除去効果等にも優れた化粧品を提供
する。 【構成】 米または発芽させた米の加水物に澱粉分解酵
素または麹を作用させたもの、発芽させた米を水抽出あ
るいは有機溶媒抽出したもの、あるいは米または発芽さ
せた米を抽出するに当たり、その抽出前、抽出と同時ま
たは抽出後に澱粉分解酵素または麹を作用させたものを
そのまま、あるいはこれを含有してなる化粧料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、米または発芽させた米
を用いることを特徴とする化粧料で、人の肌に対して保
湿効果に優れ、しかも、つるつる効果を合わせ持つばか
りでなく、美白効果、紫外線吸収効果、老化防止効果、
角質除去効果にも優れた化粧料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、化粧品は油類、アミノ酸群、多糖
類を主体に配合し、保湿性を出してきた。さらに最近で
は、化粧品の安全性が問題となり、天然の油類をはじめ
ヒアルロン酸、胎盤エキス等の天然の保湿剤を配合して
いるものも開発されているが、ベタつく等の欠点があ
り、また、肌をつるつるさせる効果がはっきりとは分か
らないのが現状である。また、最近では、麹酸などを配
合した美白化粧品、紫外線吸収剤または紫外線遮断剤を
配合したUV化粧品など、付加価値をつけた化粧品も発
売されているが、天然のもので保湿効果(しっとりさ)
に優れ、肌をつるつるさせる効果を顕著に合わせ持ち、
しかも、美白効果、紫外線吸収効果、老化防止効果、お
よび角質除去効果をもかねそなえた化粧料は未だ知られ
ていない。
【0003】一方、米は主食以外に、清酒、焼酎、みり
ん、酢、麹などとして用途開発され、古くから生活に欠
かせないものとなっている。このほかには、美容的用途
として糠袋が知られている。これらは、米を単なる主食
であると見るか、またはせいぜい澱粉源としてしか見て
いなかったということによるものであると思われる。ま
た、糠袋にしても、皮膚に良いとされ、慣例的にそのま
ま用いられてきたのみであり、有効成分という概念もな
ければ、その成分を利用するという考え方も全くなかっ
たのである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】現在、化粧品において
も人体に対する安全性が問題となっており、しかも、美
白、しみとり、老化防止(アンチェージング)、しわと
りなどの付加価値の追求がなされている。そこで、人体
に対して安全で、しかも、皮膚に対してベタつきがな
く、さらに、保湿効果(しっとりさ)および肌をつるつ
るさせる効果をも合わせ持ち、しかも、美白効果、紫外
線吸収効果、老化防止効果、角質除去効果等にも優れた
化粧品が望まれている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、動植物合
和すの観点から、主食である米を中心に種々の植物成分
の研究を進めてきた。その過程で、米には今まで予測で
きなかった数多くの可能性、効果があることが判明して
きた。そこで、主食として用いられ安全性が最も高いこ
とが実証されている米をテーマとして取り上げ、米の総
合利用研究を行ってきた。そのうちの一つのテーマとし
て、米からの化粧料について鋭意研究を重ねてきた。そ
の過程で、本発明者らは、米の水抽出または有機溶媒抽
出により得られる米からの化粧料について発明した(特
願第3−349748)。
【0006】しかし、米からの化粧料として、さらに安
価に、あるいはさらに顕著な効果を持つ米からの化粧料
を見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発
明は、米あるいは米の発芽物を用いることにより、簡
単、安価に、しかも、全く安全に、保湿効果とつるつる
効果を合わせて持ち、さらに、美白効果、紫外線吸収効
果、老化防止効果、角質除去効果においても非常に優れ
た化粧品を得ることができたのである。
【0007】澱粉分解酵素または麹を働らかせる場合、
まず、米を粉砕または粉体化した方が表面積が大きくな
るため、はるかに効果がよい。この方法は、粉砕機また
は精米機等を用い、一般的な方法によればよい。粉砕し
なくてもよいが、この場合には、澱粉分解反応による米
組織の分解および糖化に長時間を要する。澱粉分解酵素
または麹を働らかせるに当たっては、米をそのまま、好
ましくは粉砕または粉体化したものに加水する。米は玄
米でも白米でもよい。また、精白時にでてくる92%以
下の糠を使用してもよく、安価で経済的である。加水量
は、米に対して1〜5倍量が効果的であるが、収率、作
業性、最終使用目的等により適宜選定すればよい。
【0008】次に、澱粉分解反応を行なうために酵素を
添加する。ここで、澱粉分解反応に用いる酵素とは、澱
粉分解酵素および麹、麦芽等の澱粉分解酵素を含むもの
全てを指す。麹を使用する場合においては、普通に使用
されているものでよく、アミラーゼ力価さえあれば麹菌
の種類および米の品種は問わない。また、蛋白分解酵
素、脂肪分解酵素等の酵素を併せて作用させることによ
り、より高い効果を持つものが得られた。
【0009】酵素反応は、澱粉分解反応に用いる澱粉分
解酵素および澱粉分解酵素を含むものを、適温で1〜2
4時間反応させればよいが、効果さえ出てくれば、反応
時間は短くても長くてもよく、また、反応温度は高くて
も低くてもよい。澱粉分解反応を終了した後、加温して
ゆき沸騰状態になった時点で抽出を完了する。抽出を完
了した後、圧搾、濾過を行なえば清澄なエキスが得られ
る。また、化粧料としての有効成分は解明されていない
が、この未知の有効成分が熱に安定であることは確認で
きたので、水抽出の際の抽出温度は、高温が効率的であ
る。低温でも長時間置けば、充分に抽出を行なうことが
できる。ただし、40℃以下の低温の場合は、pHを酸
性あるいはアルカリ性にするか、防腐剤を加えて、米が
腐敗しないように処理することが必要である。抽出時間
は、沸騰抽出の場合には数分でよいが、それ以下の中温
の場合には、数時間から一昼夜が必要である。低温の場
合は、米の粉砕状態にもよるが、数日〜1ケ月必要であ
る。ただし、この場合にも、なるべく最後には加熱する
のがより効果的である。また、抽出は常圧で行なって
も、減圧で行なってもよい。なお、澱粉分解反応は、抽
出と同時に行なっても、また、抽出の後に行なっても、
効果は認められる。ただし、抽出後に澱粉分解反応を行
なったものでは、抽出効率が悪いのか効果が弱い。
【0010】さらに、化粧料としての有効成分は、酸、
アルカリに安定であるためか、澱粉分解反応と酸抽出、
アルカリ抽出を行なうのも効果的である。上記のように
澱粉分解酵素または麹を働かせたもの、さらに、抽出を
行なったものを除糖することにより、ベタつきもなく使
用感のよいものができる。除糖の方法は、微生物(通気
培養、アルコール発酵等)あるいはアルコールによる凝
集沈澱を行なえばよく、効果においても同様であった。
さらに、乳酸発酵等の有機酸発酵を行なっても同様の効
果が得られる。また、米を発芽させることにより、さら
に優れた効果を有するものが得られる。
【0011】米を発芽させる場合、胚芽のついた米を水
に浸漬して発芽させる。発芽させる水の温度は、15〜
40℃が好ましいが、発芽すれば何度でもよい。ただ
し、水が腐敗する危険性があるので、腐敗しないように
水を取りかえるか、または何らかの防腐を行なうのが好
ましい。ここでいう発芽とは、発芽する直前から発芽し
たものまでのものを言う。また、米はうるち米、もち米
等米であれば何でもよい。
【0012】次に、発芽させた米をよく洗浄し、乾燥し
て粉砕または粉体化する。抽出を行う場合、発芽米を粉
砕、または粉体化し、前述したようにして抽出する。も
し、糊化現象が起こる場合は、アミラーゼを加えて行え
ば、糊化現象が防止できる。また抽出を行なう場合、ア
ルコール、アセトン等の有機溶媒で抽出するのも有効な
手段である。さらに、先に述べたように澱粉分解酵素ま
たは麹を働かせたり、抽出あるいは糖化と抽出を組み合
わせたり、さらには、これらを除糖すればより効果的で
ある。
【0013】次に、試験に基づき具体的効果について説
明する。まず、肌がつるつるする、きめが細かくなると
いう効果を例証するために、本発明品をパネラーの右腕
部位に1日2回1ケ月間塗布させ、本発明品塗布部位を
動摩擦計で測定した。対照は左腕の同部位を用いた。パ
ネラーは5名で行い、その平均を表1に記載した。測定
条件は下記のとおりである。 温 度 25℃ 湿 度 60% 使用センサー KES−SE摩擦感テスターS
E−2タイプ(0.5mmピアノワイヤー使用) 摩擦静荷重 50gf 測定速度 1mm/sec 測定距離 30mm(積分有効範囲20m
m)
【0014】
【表1】 表1から分かるように、全てのものにおいて効果がある
ことが判明した。また、実施例1で得られた澱粉分解酵
素または麹を働かせたものにおいては、効果的には弱い
が、澱粉分解酵素または麹を働かせるという簡単な操作
で得られるので、誰にでもできるものであり、非常に経
済的かつ有効的な手段である。
【0015】また、米に澱粉分解酵素または麹を働かせ
たものにおいては、0.0102であった変動係数が、
米を発芽させたものに澱粉分解酵素または麹を働かせた
ものにおいては0.0087と明らかに効果的なことが
判明した。さらに、抽出を組み合わすことにより、その
効果はさらに優れたものになることが判明した。なお、
摩擦係数についても同様のことがいえる。これらのこと
から、本発明品は、肌がつるつるする、きめが細かくな
るという効果があることが判明した。さらに、本発明の
美白効果を例証するために、チロシナーゼ活性阻害作用
の試験を行なった。
【0016】操作方法としては、基質液(0.04%チ
ロシン溶液)、緩衝液(Mcllvaine Buff
er pH6.8)各1mlを吸光セルに正確に取り、
水および実施例1で得られた本発明品を、それぞれ1m
lづつ正確に入れ、攪拌混和して35℃に保ち、5分
後、吸光度目盛を波長475nmに合わせてゼロ補正を
行い、次いで、チロシナーゼ溶液(チロシナーゼ5.3
mgを0.9%NaCl溶液に溶かしたもの)0.02
mlを正確に加え、直ちに攪拌してインキュベートし
た。この時の吸光度を経時間(3分置き)に測定し、表
2に示した。
【0017】
【表2】 注1:チロシナーゼ活性阻害率は、水をコントロールと
して30分後水と比較しどれだけチロシナーゼ活性をお
さえているかで算出した。 注2:実施例4および8は、アルコールをロータリーエ
バポレーターで完全に蒸発させた後、元の量まで稀釈し
たものを用いた。
【0018】表2から分かるように、本発明品は、チロ
シナーゼ活性阻害作用を有することが判明した。これら
のことから、本発明品には、美白効果があるといえる。
さらに、実施例6で得られた本発明品の紫外線吸収効果
をデーター的に例証するために、本発明品の吸収スペク
トルを測定した。その結果を図1に示した。
【0019】図1から、本発明品は、特に280〜32
0nmのUVB領域と320〜380nmのUVAのう
ちの低波長領域(約320〜340nm)に吸収効果が
優れていることが分かった。
【0020】本発明品は、UVB領域付近しか十分な吸
収をもたないので、効果が十分でないと考えられるかも
しれないが、地表に到達する紫外線の最短波長は295
nmで、最長波長は320〜330nmと言われている
ので、実質的な意味での紫外線吸収能は十分であるとい
える。また、これは、現在使用されている天然の紫外線
吸収能を有する生薬エキス、生薬成分(油溶性甘草エキ
スP−U、リコカルコンA、バイカレイン、γ−オリザ
ノール等)の約3倍の吸収能に値する。なお、他の実施
例についても、同様にUV吸収のある結果が得られた。
このことからも、本発明品には優れた紫外線吸収能があ
ることが証明された。
【0021】次に、実施例6で得られた本発明品の保湿
効果の強さをデーター的に例証するために、水分計(S
KICON 200)を用いて1回塗布試験を行った。
測定条件として室温20℃、相対湿度65%の環境を設
定し、パネラーは測定の約10分前から前記の環境下で
安静にさせておいた。被験部位は(両側)前腕屈側で皮
疹の認められていない部位を選んだ。パネラーは5名で
行った。
【0022】水分計から読み取った本試験と対照試験
(水使用)との角層水分含有量の変化の平均値を図2に
示した。1回塗布試験の測定方法は下記のとおりであ
る。 測定方法 1)パネラーの前腕屈側に5×5cmの被験部位と対照
部位を設定する。 2)それぞれの部位の角層水分含有量を測定する。 3)試料塗布直後、30,60,90,120分後の角
層水分含有量を測定する。 図2から、本発明品を塗布した被験部位では、塗布直
後、角層水分含有量において、対照の約13倍ほどの増
加が認められた。また、塗布後30分から120分まで
についてみると、本発明品塗布部位では、対照の2〜3
倍の水分を維持していることが分かる。なお、他の実施
例についても、同様の結果が得られた。このことから、
本発明品は、きわめて保湿効果に富んでいることが判明
した。
【0023】次に、皮膚の若返り効果をみるために、7
0〜80歳の女性モニター6名に、実施例4で得られた
本発明品を1週間手の甲に塗布させ、その箇所をスンプ
法により採取し、そのスンプ像を顕微鏡写真に撮り、本
発明品未使用の肌との比較を行った。
【0024】図3に示すように21歳の女性モニターの
肌は、皮溝1が多方向にはっきりと認められるだけでな
く、皮丘(亀甲紋)2がはっきりと現れている。しか
し、図4に示すように、71歳のモニターには、一方向
の皮溝1′だけしか認められず、また、皮丘は全く認め
られない。皮膚は年をとってくるにつれて弾力性を欠
き、つっぱってくるために皮溝は浅くなり、皮丘もだん
だん消えてくるといわれ、そのとおりのことが確認でき
た。ところが、実施例4で得られた本発明品を1週間塗
布したものは、図5に示すように、使用前には一方向だ
けしか認められなかった皮溝1′が多方向に、それもは
っきりと認められた。そればかりでなく、塗布前には全
くみられなかった皮丘(亀甲紋)2′までがはっきりと
認められるようになり、21歳の女性の肌とほとんど代
わらなくなった。また、感触においても弾力性がまし、
若返り効果が認められた。この現象は、残り5人のモニ
ターにも同じように認められた。これは、本発明品を使
用することにより、皮膚本来の機能が回復方向に向か
い、明瞭で整った皮紋が現れてくるということが言える
わけである。なお、他の実施例についても、同様の結果
が得られた。このことから、本発明品には、はっきりと
若返り効果があることが実証されたのである。
【0025】次に、老化防止効果を実証するために、4
0歳代の女性モニター5名に本発明品を1週間、手の甲
に継続使用させ、スンプ法による顕微鏡観察を行った。
本発明品は、実施例4に準じて行ったものを使用した。
図6に示すように、本発明品を塗布しなかった肌は、一
方向の皮溝3ばかりが目立ち、その皮溝と直交する皮溝
3′は不明瞭であるのに対し、本発明品を1週間継続使
用した肌は、図7に示すように、不明瞭であった皮溝
3′がはっきり現れてきたばかりでなく、きめ細かな皮
溝がみられた。この現象は、他の4名のモニターにも同
様に現れた。このことから、本発明品は、皮膚の老化防
止に役立つ効果もあることが実証された。さらに、ひき
続き1ケ月間、本発明品を塗布し続けた肌を観察したと
ころ、より一層効果が認められた。なお、他の実施例に
ついても、同様の結果が得られた。
【0026】また、本発明品には角質除去効果も合わせ
持つことが判明した。ひじに角質のあるパネラー10名
に、実施例12で得られた本発明品を毎日2回1週間塗
布させたところ、8名が1週間目には硬い角質がボロボ
ロととれ、なめらかになったとした。また、残りの2名
においても、2週間使用させたところ、同様の結果が得
られた。また、使用感において、全員がベタつかず気持
の良いものであるとした。なお、他の実施例についても
同様のことがいえた。以上のように、本発明品には優れ
た角質除去効果があることも判明した。
【0027】次に、本発明品の実使用における有効性を
調べた。まず、パネラー10名に実施例12で得られた
本発明品を1日2回1ケ月間つづけて塗布させ、実使用
においての有効性を調べた。その結果、10名中7名の
人は、はっきりと肌が白くなる効果があるとした。ま
た、残りの3名の人については、地肌がもともと白い人
であったため、その効果がはっきりと分からないとし
た。ただし、全ての人が肌がしっとり、つるつるし、さ
らに皮膚のきめがととのってきたようだとした。この結
果、実使用においても、はっきりとした効果が得られる
ことが判明し、非常に優れた化粧料としての効果がある
ことが判明した。
【0028】
【実施例】本発明の実施例について以下に説明する。 (実施例1)粉砕機にかけ粉体化した白米500gに、
水1000mlと麹300gを加え、55℃で20時間
放置した。その後、絞り機で絞り、本発明品730ml
と残渣1000gを得た。 (実施例2)胚芽のついたままの米1kgを25℃の水
に漬け、3日間浸漬させ、米を発芽させた。この発芽米
をよく洗浄した後、50℃で24時間乾燥し、その後細
かく微粉砕したものを500g用いて、実施例1と同様
の操作を行い、別の本発明品700mlを得た。 (実施例3)実施例2と同様の操作で得られた発芽米の
粉砕物500gに、液化酵素10gと水1000mlを
添加した。その後、徐々に温度を上げていき、5分間煮
沸抽出した後、冷却した。その後、絞り機で絞り、本発
明品680gと残渣740gを得た。 (実施例4)実施例2と同様の操作で得られた発芽米の
粉砕物500gに、95%エタノール1000mlを添
加して5日間放置した。その後、絞り機で絞り、本発明
品800gと残渣660gを得た。 (実施例5)実施例2と同様の操作で得られた発芽米の
粉砕物500gに、0.1N−塩酸1000mlを添加
して5日間放置した。その後、絞り機で絞り、清澄液8
00gと残渣650gを得た。この清澄液に1N−Na
OHで中和し、本発明品890gを得た。 (実施例6)実施例1と同様にし、白米の糖化物200
0gを得た。その後、徐々に温度を上げていき、5分間
煮沸抽出した後、冷却した。その後、絞り機で絞り、本
発明品950mlと残渣1000gを得た。 (実施例7)実施例2と同様の操作で得られた発芽米の
粉砕物500gを用いて、実施例6と同様の操作を行
い、別の本発明品900mlを得た。 (実施例8)白米の粉砕物500gに、40%エタノー
ル1000mlと麹200gを添加して、55℃で48
時間放置した。その後、冷却し、絞り機で絞り、本発明
品750mlと残渣900gを得た。 (実施例9)実施例2と同様の操作により得られた発芽
米の粉砕物500gを用いて、実施例8と同様の操作を
行い、別の本発明品720mlを得た。 (実施例10)実施例3と同様の操作により、白米の抽
出物2000gを得た。この抽出物に澱粉分解酵素10
gを添加し55℃で24時間放置した。その後、絞り機
で絞り、本発明品900mlと残渣1050gを得た。 (実施例11)実施例2と同様の操作により得られた発
芽米の粉砕物500gを用いて、実施例10と同様の操
作を行い、別の本発明品910mlを得た。 (実施例12)実施例6で得られた本発明品1000m
lに、乾燥酵母2gを添加して、20℃で7日間アルコ
ール発酵した後濾過して、別の本発明品980gを得
た。 (実施例13)実施例6で得られた本発明品1000m
lに、乾燥酵母2gを添加し、空気を送り込みながら、
30℃で18時間酵母の通気発酵を行った。その後、濾
過して別の本発明品900mlを得た。 (実施例14)実施例6で得られた本発明品500ml
に、95%エタノール1400mlを添加した後、濾過
をした。この濾液をエバポレーターで濃縮して別の本発
明品400mlを得た。
【0029】
【発明の効果】前記の結果からも分かるように、米また
は米の発芽物を用いることにより、簡単に、しかも、全
く安全に肌をしっとり、つるつるさせ、しかも、皮膚の
きめをととのえる効果、美白効果、紫外線吸収効果、老
化防止効果、角質除去効果を合わせ持つ非常に優れた化
粧料が得られたのである。
【0030】米は今まで主食であったため、新規な製
法、利用用途はほとんど開発されていなかった。さら
に、米は今まで主食とされてきたものであり、安全性も
実証されているものである。すなわち、本発明は、化粧
料として非常に優れた効果を持っているばかりでなく、
安全性も十分に実証されているものを見出したものであ
り、さまざまな化粧品に利用できる非常に有意義な発明
といえる。また、米の過剰生産といわれている現在、新
たな米の利用用途を見出したこと、および米のイメージ
アップによる消費拡大を図り得ることは、極めて有意義
なことである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明品の紫外線吸収について測定した結果を
示す吸収スペクトルである。
【図2】本発明品による角層水分含有量の変化を示すグ
ラフである。
【図3】21歳の女性モニターの手の甲の顕微鏡写真を
図示したものである。
【図4】71歳の女性モニターの手の甲の顕微鏡写真を
図示したものである。
【図5】本発明品を71歳の女性モニターの手の甲に1
週間塗布した結果を示す顕微鏡写真を図示したものであ
る。
【図6】40歳代の女性モニターの手の甲の顕微鏡写真
を図示したものである。
【図7】本発明品を40歳代の女性モニターの手の甲に
1週間塗布した結果を示す顕微鏡写真を図示したもので
ある。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 米または発芽させた米の加水物に澱粉分
    解酵素または麹を作用させたものをそのまま、あるいは
    これを含有してなる米からの化粧料。
  2. 【請求項2】 発芽させた米を水抽出あるいは有機溶媒
    抽出したものをそのまま、あるいはこれを含有してなる
    米からの化粧料。
  3. 【請求項3】 米または発芽させた米を抽出するに当た
    り、その抽出前、抽出と同時または抽出後に澱粉分解酵
    素または麹を作用させたものをそのまま、あるいはこれ
    を含有してなる米からの化粧料。
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