JPH07107149B2 - 表面保護フィルム - Google Patents

表面保護フィルム

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JPH07107149B2
JPH07107149B2 JP63259541A JP25954188A JPH07107149B2 JP H07107149 B2 JPH07107149 B2 JP H07107149B2 JP 63259541 A JP63259541 A JP 63259541A JP 25954188 A JP25954188 A JP 25954188A JP H07107149 B2 JPH07107149 B2 JP H07107149B2
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vinyl chloride
chloride resin
plasticizer
weight
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順一 藤生
隆史 服部
洋子 竹内
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三井東圧化学株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は物品の表面保護フィルムに関し、なかでも表面
が鏡面状態にある物品の表面保護フィルムに関するもの
である。
〔従来の技術〕
ステンレス、アルミ等の金属板、塗装鋼板、樹脂板、お
よびガラス板等の表面を二次加工中および輸送や保管時
において傷の発生、あるいは塵付着等から保護するた
め、ポリオレフィン系および軟質塩化ビニル系樹脂フィ
ルムを支持基材とし、その片面に粘着剤を設けた粘着フ
ィルムが使用されている。
なかでも、軟質塩化ビニル系樹脂フィルムを基材とする
ものは、耐候性および曲げ、絞り加工性等に優れている
ため、屋外使用および高度加工を要求される板材に対し
て多用されている。しかし、軟質塩化ビニル系樹脂フィ
ルムには一般に多量の可塑剤、通常ジオクチルフタレー
ト(DOP)、ジブチルフタレート(DBP)、ジオクチルア
ジペート(DOA)等の低分子量可塑剤が配合されてお
り、これらが経時的に粘着剤表面に移行して被着剤表面
に移着、汚染するという問題がある。特に、被着材の表
面が鏡面状態(表面粗度が小さい)になるほどその傾向
は顕著であり、鏡面ステンレス板、鏡面アルミ板と称す
る板材に対しては大きな問題となっている。
従来より、軟質塩化ビニル系樹脂フィルムを基材とする
粘着フィルムにおいて、可塑剤の移行防止を図るため基
材表面に移行防止層を設ける手段が検討されている。例
えば、基材と粘着剤の密着性を向上させるために施され
るプライマー処理あるいは巻回物よりフィルムを引き出
し易くするための背面処理等において、それらの処理剤
として可塑剤と親和性の乏しいものを採用する試みが行
われている。(例えば、特開昭57-12083号公報、特開昭
58-185675号公報、特開昭58-185676号公報、特開昭59-4
3084号公報) しかしながら、プライマー処理においては基材との密着
性に優れている処理剤の選択が困難であり、また背面処
理においては処理剤の粘着剤表面への脱着現象が起き粘
着力を低下せしめたり、かえって被着材表面の汚染を助
長するという問題がある。また、これらの処理を行うこ
とはかなりのコストアップになり、経済上のデメリット
につながるものである。
また、ポリオレフィン層を塩化ビニル樹脂層に積層する
ことにより可塑剤の移行を防止しようとする技術(特開
昭63-137841号公報)が開示されているが、本来の軟質
塩化ビニル樹脂フィルム基材が有する柔軟性、加工性、
耐候性等が損なわれるという欠点がある。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明の目的は、上述した如く、表面保護フィルムとし
ての基本性能を損なうことなく、しかも被着材表面、特
に鏡面に対する耐汚染性に優れた軟質塩化ビニル系樹脂
の表面保護フィルムを提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、上記目的を達成するため、塩化ビニル系
樹脂に添加する可塑剤組成について鋭意検討したとこ
ろ、特定の高分子量可塑剤が優れた効果を発揮すること
を見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は軟質塩化ビニル系樹脂フィルムの片
面にアクリル系粘着剤を設けてなるフィルムにおいて、
軟質塩化ビニル系樹脂フィルムが主可塑剤として分子量
500以上のポリエステル系可塑剤を少なくとも30重量部
含有してなるものであり、かつ、フィルムの総膜厚が50
〜300μmであることを特徴とする表面保護フィルムで
ある。
本発明でいう塩化ビニル系樹脂とは塩化ビニルを主モノ
マーとして重合されてなるポリマーであり、ホモポリマ
ーおよびエチレン、プロピレン等のオレフィンあるいは
酢酸ビニル等の共重合モノマーとのコポリマーを意味
し、重合度は通常600〜2,000のものである。
本発明において上記塩化ビニル系樹脂に分子量500以上
の高分子量可塑剤を添加する。本可塑剤としては、塩化
ビニル系樹脂と相溶するものであれば特に制限されない
が、例えば、ポリエステル系可塑剤、トリメット酸エス
テル系可塑剤等があり、中でもポリエステル系可塑剤が
好ましく用いられる。ポリエステル系可塑剤とはアジピ
ン酸、フタル酸等の二塩基酸とプロピレングリコール、
ブチレングリコール等のジオールとのエステル化物であ
り、種々の分子量を有するものが一般に市販されてい
る。分子量が500未満では被着材表面に対する汚染防止
効果が乏しく、逆に分子量が大きすぎると塩化ビニル系
樹脂に対する相溶性およびフィルム成形が悪くなるので
好ましくなく、好ましくは、1,000〜3,000のものが用い
られる。また、これらの高分子量可塑剤は単独もしくは
複合で用いられ、塩化ビニル系樹脂に対する添加量は樹
脂100重量部に対し、通常30〜60重量部程度であり、用
いる可塑剤の可塑化効率と表面保護フィルムとしての要
求特性とを勘案して決定される。
更に、軟質塩化ビニル系樹脂フィルムの片面に設ける粘
着剤としては、天然および合成ゴム系、アクリル樹脂系
およびシリコン系粘着剤等が挙げられ、特に耐候性に優
れたアクリル系粘着剤が好適である。アクリル系粘着剤
としてはエチルアクリレート、ブチルアクリレート、2
−エチルヘキシルアクリレート等を主成分とし他のビニ
ル系モノマーを共重合せしめたコポリマーが一般に用い
られ、有機溶剤に均一に溶解した溶剤系および水中に粒
子状に分散させた水エマルジョン系のものが市販されて
いる。
本発明の表面保護フィルムは上述の塩化ビニル系樹脂に
適量の高分子量可塑剤、および必要に応じて、熱安定
剤、滑剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、着色剤等の添加
物を配合し、通常周知の製膜成形法、例えば、押出溶融
法、カレンダー法等によりフィルム化し、その片面に粘
着剤を周知のコーティング法により塗設して得られる。
表面保護フィルムの厚さとしては通常50〜300μm程度
で、基材フィルム厚さと粘着剤層の厚さは用途により適
宜決定される。
本発明においては、塩化ビニル系樹脂中の可塑剤として
高分子量可塑剤単独において最も優れた効果を発揮する
が、低分子量可塑剤との併用でもそれなりの効果が得ら
れる。しかし、低分子量可塑剤の添加比率が高くなると
急激に耐汚染性が悪化するので、可塑剤組成により異な
るが一応の目安として高分子量可塑剤の全可塑剤に占め
る割合を70%以上とするのが好ましい。
〔実施例〕
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。尚、
実施例において採用した物性評価方法は以下の通りであ
る。
引張特性:保護フィルムより試料(ダンベル1号)を採
取し、室温23℃、引張速度300mm/minでテンシロン型引
張試験機(東洋ボールドウイン製)にて引張り、50%伸
長時の応力(50%MD)および破断時の応力(TS)を測定
した。
耐汚染性:鏡面ステンレス板(#800研磨)に表面保護
フィルムを貼着し、室温50℃、湿度75%RHの室内中に7
日間放置した後、保護フィルムを剥がし板表面の汚染状
態を肉眼により観察し4ランク(良◎○△×悪)で判定
した。
接着力:同上のステンレス板に表面保護フィルムをラミ
ネーター(圧力1kg/cm)で貼着し、室温23℃の室内で1
日間放置した後、剥離角180度、速度300mm/minで引き剥
がした時の応力をフィルム巾25mmに換算して測定した。
耐候性:同上のステンレス板に表面保護フィルムを貼着
した試料をサンシャインウエザーメーター(東洋精機
(株)製)にセットし、ブラックパネル63℃、水散布時
間20分/120分にて、該ステンレス板が汚染するまでの時
間を測定した。
実施例1〜3 塩化ビニル系樹脂(重合度1050)100重量部に対し、第
1表に示す異なる分子量を有する市販のポリエステル系
可塑剤(ADKCizer、アデカアーガス(株)製)を第1表
に示す所定量計量し、Ba-Zn系複合安定剤2重量部、エ
ポキシ系安定剤3重量部とともに配合した後、ヘンシェ
ルミキサーで充分混合し、逆L型カレンダー成形機(ロ
ール表面温度170℃)にて厚さ100μmに製膜した。得ら
れたフィルムを用いて、リバースロール型塗布機によ
り、市販のアクリル系エマルジョン型粘着剤(MT-TACK5
232ER、三井東圧化学(株)製)を塗布、乾燥し、膜厚
約10μmの粘着層を形成させ、ロール状ニ巻取り表面保
護フィルムを得た。
これらの保護フィルムについて物性評価試験を行った結
果を第1表に示す。
比較例1 可塑剤としてポリエステル系可塑剤の代わりにDOPを配
合(35重量部)した以外、実施例1と同様にして表面保
護フィルムを得た。その物性評価を第1表に示す。
実施例4 可塑剤としてポリエステル系可塑剤(PN-230)およびDO
Pを第1表に示す配合量で併用した以外、実施例2と同
様にして表面保護フィルムを得た。その物性評価を第1
表に示す。
〔発明の効果〕 上述した如く、本発明の表面保護フィルムは軟質塩化ビ
ニル系樹脂基材系の特長である柔軟性、強度、接着力、
耐候性等の基本特性を損なうことなく、被着材表面への
耐汚染性に優れており、特に鏡面状態の表面を有する被
着材に対して有用なものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】軟質塩化ビニル系樹脂フィルムの片面にア
    クリル系粘着剤を設けてなるフィルムにおいて、軟質塩
    化ビニル系樹脂フィルムが主可塑剤として分子量500以
    上のポリエステル系可塑剤を、塩化ビニル系樹脂100重
    量部に対して少なくとも30重量部含有してなるものであ
    り、かつ、フィルムの総膜厚が50〜300μmであること
    を特徴とする表面保護フィルム。
JP63259541A 1988-10-17 1988-10-17 表面保護フィルム Expired - Lifetime JPH07107149B2 (ja)

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JPH02107684A JPH02107684A (ja) 1990-04-19
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