JPH07106886B2 - 窒化アルミニウムの不純物除去法 - Google Patents

窒化アルミニウムの不純物除去法

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JPH07106886B2
JPH07106886B2 JP34044190A JP34044190A JPH07106886B2 JP H07106886 B2 JPH07106886 B2 JP H07106886B2 JP 34044190 A JP34044190 A JP 34044190A JP 34044190 A JP34044190 A JP 34044190A JP H07106886 B2 JPH07106886 B2 JP H07106886B2
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aluminum nitride
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oxygen
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、セラミック材料として賞用される窒化アル
ミニウムの粉中に含まれるカーボンを除去する方法に関
する。
[従来の技術] 半導体素子の高集積化や大電力化が進むにつれて、半導
体素子を搭載する絶縁基板には、高い熱伝導性が要求さ
れ、これらの要求に応えるセラミックとして、窒化アル
ミニウムが注目されている。ところで、この窒化アルミ
ニウムの製法は、アルミナとカーボンの混合物を窒素ガ
ス中で加熱するいわゆる還元窒化法が従来から採用され
ている。この方法で起こる下記の反応式において、アル
ミナを完全に窒化することは困難で、通常は数%の Al2O3+3C+N2→2AlN+3CO 未反応のアルミナが目的とする窒化アルミニウムの中に
不純物として残る。また余剰の未反応のカーボンも残
り、このカーボンを除去するために、従来は、種々の雰
囲気中で加熱処理が行なわれてきた。大気中で550℃乃
至800℃で加熱する方法または特開昭60−180906号に開
示されているようにCO2を含むガス中にて700℃乃至1100
℃で加熱する方法が知られているが、雰囲気中に酸素を
含んでいるために脱カーボン時に窒化アルミニウムが酸
化され、結果として酸素量の多い窒化アルミニウムの粉
末しか得られない。
他方、上記の欠点を除去した方法として、例えば特開昭
63−162517号に開示されているように、アンモニアガス
と水素ガスを含む雰囲気中で加熱する方法、特開昭63−
89411号に開示されているように、アンモニアガスを含
む雰囲気中で600℃乃至1800℃で加熱する方法が提案さ
れているが、窒化アルミニウムの酸化を防ぐことができ
る反面、前記したアルミナの還元窒化反応によって生成
した窒化アルミニウム中の未反応のアルミナは除去でき
ない。窒化アルミニウムの粉体中の酸素量は、これを焼
結した際の焼結体の熱伝導率と密接な関係があり、同一
条件で焼結した場合は、原料の窒化アルミニウム粉体中
の酸素量の増加に伴い、熱伝導率は急激に低下する。こ
のような酸素量の多い窒化アルミニウム粉体を用いて高
熱伝導率を有する焼結体を得るには、焼成時間を長くし
たり、還元性雰囲気中で焼成する等の方法をとる必要が
あり、コスト高あるいは焼結体の表面の荒れ等の問題が
生ずる。
[発明が解決しようとする課題] したがって、この発明は、高純度の窒化アルミニウム粉
体を得るための窒化アルミニウムの脱カーボン方法を提
供するものである。
[課題を解決するための手段] この発明に係る窒化アルミニウムの脱カーボン方法は、
窒化アルミニウムの粉末中に含まれるカーボンを除去す
るに際して、この粉末をアンモニアガスと炭化水素ガス
を含む雰囲気中で加熱処理することを特徴とするもので
ある。
以下、この発明を詳しく説明する。
前記の如く、アルミナとカーボンの混合物を窒素ガス中
で加熱するいわゆる還元窒化法による窒化アルミニウム
の製法では、窒化アルミニウムの粉体中にカーボンと未
反応のアルミナとが残る。このカーボンは、アンモニア
ガスと炭化水素ガスとを含む雰囲気中で加熱処理する
と、アンモニアガスにより窒化アルミニウムを酸化させ
ることなく炭化水素として除去され、同時に上記の未反
応のアルミナはアンモニアガスと炭化水素ガスにより還
元窒化され、窒化アルミニウムを生成するのである。こ
こで炭化水素ガスとして用いられる化合物は、たとえば
メタンガス、エチレンガス、アセチレンガス及びこれら
に類似する炭化水素化合物である。因に、炭化水素ガス
としてメタンを用いたときの反応式を示すと、下式に示
す如く一酸化炭素と水素を伴って窒化アルミニウムが生
成する。
Al2O3+3CH4+2NH3→2AlN+3CO+9H2 この反応を促進する熱処理温度は、使用する炭化水素ガ
スの種類に応じて異なるが、通常600℃以上、好ましく
は1200℃以上に設定すると良好な結果が得られる。
[作用] この発明によると、窒化アルミニウム粉末からのカーボ
ンの除去は、カーボンを炭化水素に変えるアンモニアガ
スの存在下で行われるので、窒化アルミニウムは酸化さ
れることもなく変化がない。同時に炭化水素ガスとアン
モニアガスの作用により、窒化アルミニウム粉末中に残
存するアルミナをも還元窒化するので、極めて酸素含有
量の少ない高純度の窒化アルミニウム粉末を得ることが
できる。
なお、高い熱伝導率を有する窒化アルミニウムを安価に
製造するのに有効な低温焼成のためには、粒径が細か
く、かつ酸素含有量が少ない窒化アルミニウム粉末を使
用する必要がある。ところが、一般に大気中での脱カー
ボン処理をした窒化アルミニウム粉末は、その粒径が小
さくなるにつれて、換言すれば比表面積が大きくなるに
つれて、脱カーボン時の窒化アルミニウムの表面酸化に
より酸素含有量は多くなる。これに対し、本発明による
と、粒径が小さく、かつ酸素含有量の少ない窒化アルミ
ニウム粉末を製造することができるので、これを用いて
焼結体を製造した場合、熱伝導率の優れた焼結体を安価
に製造することが可能となる。
[実施例] 以下、この発明をさらに具体的に説明するために実施例
と比較例を挙げる。
(実施例1) 平均粒径0.6μmのアルミナの粒と平均粒径1μmのカ
ーボンブラック(灰分0.1%)の粉を重量比で2:1の割合
で混合し、窒素気流中で1600℃で6時間加熱処理した。
その後、この粉末をメタンとアンモニアガスと窒素ガス
の雰囲気中で1200℃で2時間加熱処理し、酸素と炭素の
含有量を測定する試料とした。
(実施例2) 加熱処理した粉末は実施例1の粉末と同一のもので、こ
れをエチレンとアンモニアガスと窒素ガスの混合ガスの
雰囲気中で1200℃で2時間加熱処理し、酸素と炭素の含
有量を測定する試料とした。
(比較例1) 加熱処理した粉末は実施例1の粉末と同一のもので、こ
れを空気中で700℃で2時間加熱処理して酸素と炭素の
含有量を測定する試料とした。
以上の実施例と比較例において得られた窒化アルミニウ
ムの試料の酸素量を(株)堀場製作所製の酸素窒素分析
装置(EMGA−650型),炭素量を同社製の炭素分析装置
(EMIA−110型)を用いて測定した。その結果は、次の
とおりである。この結果から、酸素量が非常に少ない状
態で、炭素を除くことができることとを確認した。
[発明の効果] この発明に係る窒化アルミニウムの脱カーボン方法によ
ると、酸素含有量の非常に少ない窒化アルミニウムの粉
体を得ることができる。したがって本法によって得られ
た窒化アルミニウム粉体は、高熱伝導率を有する窒化ア
ルミニウムの焼結体を安価に製造するのに有用である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】窒化アルミニウムの粉末中に含まれるカー
    ボンを除去するに際して、この粉末をアンモニアガスと
    炭化水素ガスを含む雰囲気中で加熱処理することを特徴
    とする窒化アルミニウムの脱カーボン方法。
JP34044190A 1990-08-30 1990-11-30 窒化アルミニウムの不純物除去法 Expired - Lifetime JPH07106886B2 (ja)

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JP22998090 1990-08-30
JP2-229980 1990-08-30

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JPH04175210A JPH04175210A (ja) 1992-06-23
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FR2694548B1 (fr) * 1992-08-10 1994-10-07 Catalyse Chimie Mate Lab Procédé de préparation de nitrure d'aluminium.

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JPH04175210A (ja) 1992-06-23

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