JPH06219715A - 高α型高純度窒化ケイ素粉末の製造方法 - Google Patents
高α型高純度窒化ケイ素粉末の製造方法Info
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- JPH06219715A JPH06219715A JP50A JP3421293A JPH06219715A JP H06219715 A JPH06219715 A JP H06219715A JP 50 A JP50 A JP 50A JP 3421293 A JP3421293 A JP 3421293A JP H06219715 A JPH06219715 A JP H06219715A
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- C01P—INDEXING SCHEME RELATING TO STRUCTURAL AND PHYSICAL ASPECTS OF SOLID INORGANIC COMPOUNDS
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 金属ケイ素粉末に酸化カルシウムの添加下に
おいて窒素を直接反応させてα化率が90重量%以上の
窒化ケイ素粉末を製造する方法において、金属ケイ素粉
末として金属不純物含有量が2000ppm以下、酸素
含有量が0.1〜0.4重量%、平均粒子径が5〜20
μmのものを用いると共に、酸化カルシウムを金属ケイ
素粉末100重量部に対して0.2〜0.7重量部添加
することを特徴とする高α型高純度窒化ケイ素粉末の製
造方法。 【効果】 本発明の窒化ケイ素粉末の製造方法によれ
ば、高α型であると共に、高純度である窒化ケイ素粉末
を簡単、かつ確実に製造することができる。
おいて窒素を直接反応させてα化率が90重量%以上の
窒化ケイ素粉末を製造する方法において、金属ケイ素粉
末として金属不純物含有量が2000ppm以下、酸素
含有量が0.1〜0.4重量%、平均粒子径が5〜20
μmのものを用いると共に、酸化カルシウムを金属ケイ
素粉末100重量部に対して0.2〜0.7重量部添加
することを特徴とする高α型高純度窒化ケイ素粉末の製
造方法。 【効果】 本発明の窒化ケイ素粉末の製造方法によれ
ば、高α型であると共に、高純度である窒化ケイ素粉末
を簡単、かつ確実に製造することができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属ケイ素粉末に窒素
を直接反応させて窒化ケイ素粉末を製造する際に、α型
の比率が高くかつ高純度の窒化ケイ素粉末を製造するこ
とができる窒化ケイ素粉末の製造方法に関する。
を直接反応させて窒化ケイ素粉末を製造する際に、α型
の比率が高くかつ高純度の窒化ケイ素粉末を製造するこ
とができる窒化ケイ素粉末の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】近年、
窒化ケイ素はその優れた耐熱性、高強度、耐食性等の特
性が注目されているが、その製品化には窒化ケイ素の持
つ上記の優れた特性を損なわずに焼結し、各種形状に成
形する必要がある。ここで、窒化ケイ素の結晶型にはα
型とβ型があり、このうちβ型は焼結性がα型より劣る
とされているので、窒化ケイ素の特性を損なわずに焼結
するにはできる限りα型の比率が高いことが望ましい。
また、窒化ケイ素の上記特性を発揮させるためには高純
度であることも要求される。
窒化ケイ素はその優れた耐熱性、高強度、耐食性等の特
性が注目されているが、その製品化には窒化ケイ素の持
つ上記の優れた特性を損なわずに焼結し、各種形状に成
形する必要がある。ここで、窒化ケイ素の結晶型にはα
型とβ型があり、このうちβ型は焼結性がα型より劣る
とされているので、窒化ケイ素の特性を損なわずに焼結
するにはできる限りα型の比率が高いことが望ましい。
また、窒化ケイ素の上記特性を発揮させるためには高純
度であることも要求される。
【0003】従来より、窒化ケイ素粉末の製造方法とし
ては、金属ケイ素の直接窒化法、シリカ還元法、イミド
の熱分解法が知られている。α型窒化ケイ素を得るに
は、これらのうちシリカ還元法、イミドの熱分解法が容
易である。しかし、シリカ還元法は、カーボンを還元剤
として用いるためにカーボンが不純物として混入するこ
とは避けられず、また、イミド分解法は量産には適さな
いものである。
ては、金属ケイ素の直接窒化法、シリカ還元法、イミド
の熱分解法が知られている。α型窒化ケイ素を得るに
は、これらのうちシリカ還元法、イミドの熱分解法が容
易である。しかし、シリカ還元法は、カーボンを還元剤
として用いるためにカーボンが不純物として混入するこ
とは避けられず、また、イミド分解法は量産には適さな
いものである。
【0004】これらのシリカ還元法、イミドの熱分解法
に対して、金属ケイ素の直接窒化法は量産に適してお
り、またカーボン等の不純物の混入がない利点を有す
る。しかし、この直接窒化法は高温で3Si+2N2→
Si3N 4という反応を行うもので、窒化ケイ素1モル当
り176Kcalという大きな反応熱を伴うため更に高
温になり、このため高温安定型で高温になる程生成し易
いβ型窒化ケイ素の割合が多くなるという問題がある。
に対して、金属ケイ素の直接窒化法は量産に適してお
り、またカーボン等の不純物の混入がない利点を有す
る。しかし、この直接窒化法は高温で3Si+2N2→
Si3N 4という反応を行うもので、窒化ケイ素1モル当
り176Kcalという大きな反応熱を伴うため更に高
温になり、このため高温安定型で高温になる程生成し易
いβ型窒化ケイ素の割合が多くなるという問題がある。
【0005】そのため、従来はα型の比率を高める目的
で種々の添加物を触媒として加えると共に、1300〜
1350℃という比較的低温で反応を行っているが、高
純度の窒化ケイ素を得る目的で高純度の金属ケイ素粉末
を使用した場合、添加物の触媒作用が十分生じず、この
ため、従来は高α型と高純度を両立させることが困難で
あった。
で種々の添加物を触媒として加えると共に、1300〜
1350℃という比較的低温で反応を行っているが、高
純度の窒化ケイ素を得る目的で高純度の金属ケイ素粉末
を使用した場合、添加物の触媒作用が十分生じず、この
ため、従来は高α型と高純度を両立させることが困難で
あった。
【0006】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、直接窒化法により、高α型であると共に高純度であ
る窒化ケイ素粉末を製造することを目的とする。
で、直接窒化法により、高α型であると共に高純度であ
る窒化ケイ素粉末を製造することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者は、上
記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、金属ケイ
素粉末に窒素を直接反応させて窒化ケイ素粉末を製造す
る際、金属ケイ素粉末として金属不純物含有量が200
0ppm以下、酸素含有量が0.1〜0.4重量%、平
均粒子径が5〜20μmのものを用いると共に、金属ケ
イ素粉末100重量部に対して0.2〜0.7重量部の
酸化カルシウムを添加することにより、α化率が90重
量%以上の高α型であると共に高純度である窒化ケイ素
粉末を製造できることを知見した。
記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、金属ケイ
素粉末に窒素を直接反応させて窒化ケイ素粉末を製造す
る際、金属ケイ素粉末として金属不純物含有量が200
0ppm以下、酸素含有量が0.1〜0.4重量%、平
均粒子径が5〜20μmのものを用いると共に、金属ケ
イ素粉末100重量部に対して0.2〜0.7重量部の
酸化カルシウムを添加することにより、α化率が90重
量%以上の高α型であると共に高純度である窒化ケイ素
粉末を製造できることを知見した。
【0008】即ち、金属ケイ素粉末に直接窒素を反応さ
せて窒化ケイ素を得る際に、酸化カルシウムを金属ケイ
素粉末に添加することにより高α型の窒化ケイ素が得ら
れることは公知であるが、かかる酸化カルシウムの添加
効果は原料の金属ケイ素の純度、粒度によって大きく異
なり、本発明者は酸化カルシウムの添加効果を最大限に
発揮させる条件を見い出したものである。
せて窒化ケイ素を得る際に、酸化カルシウムを金属ケイ
素粉末に添加することにより高α型の窒化ケイ素が得ら
れることは公知であるが、かかる酸化カルシウムの添加
効果は原料の金属ケイ素の純度、粒度によって大きく異
なり、本発明者は酸化カルシウムの添加効果を最大限に
発揮させる条件を見い出したものである。
【0009】これについて更に詳しく説明すると、従
来、直接窒化法では、反応性のために平均粒子径が4μ
m程度の金属ケイ素粉末を用いている。しかし、高純度
の窒化ケイ素を得るため、このような平均粒子径が4μ
m程度で金属不純物量が2000ppm以下の高純度の
金属ケイ素を用い、これに酸化カルシウムを少量添加し
ただけでは酸化カルシウムの触媒効果が十分に発揮され
ず、高α化ができ難いものであった。従って、従来金属
不純物量が0.5〜1.0重量%程度含まれている場合
に酸化カルシウムの高α化の効果が達成されることが知
られており、一方、酸化カルシウムを多量添加すると高
α化が達成できるが、最終製品中にカルシウムが残留し
てしまい、いずれも高純度の窒化ケイ素は得られないも
のであった。
来、直接窒化法では、反応性のために平均粒子径が4μ
m程度の金属ケイ素粉末を用いている。しかし、高純度
の窒化ケイ素を得るため、このような平均粒子径が4μ
m程度で金属不純物量が2000ppm以下の高純度の
金属ケイ素を用い、これに酸化カルシウムを少量添加し
ただけでは酸化カルシウムの触媒効果が十分に発揮され
ず、高α化ができ難いものであった。従って、従来金属
不純物量が0.5〜1.0重量%程度含まれている場合
に酸化カルシウムの高α化の効果が達成されることが知
られており、一方、酸化カルシウムを多量添加すると高
α化が達成できるが、最終製品中にカルシウムが残留し
てしまい、いずれも高純度の窒化ケイ素は得られないも
のであった。
【0010】本発明者は、高純度の金属ケイ素粉末を用
いて酸化カルシウムの高α化の効果を発揮させるため検
討した結果、原料の金属ケイ素粉末の粒径と含まれる酸
素量とを上記範囲とすることにより、酸化カルシウムの
添加量を最終製品の純度に影響を与えない最小量でα化
率が90重量%以上という高α化の効果を発揮させるこ
とに成功したものである。
いて酸化カルシウムの高α化の効果を発揮させるため検
討した結果、原料の金属ケイ素粉末の粒径と含まれる酸
素量とを上記範囲とすることにより、酸化カルシウムの
添加量を最終製品の純度に影響を与えない最小量でα化
率が90重量%以上という高α化の効果を発揮させるこ
とに成功したものである。
【0011】この理由については明らかでないが、次の
ように考えることができる。即ち、金属不純物量の多い
場合は含有しているFe、Caが添加する酸化カルシウ
ムとの相乗効果により高α化になるが、少ない場合は添
加する酸化カルシウムのみが高α化を促進することにな
る。しかしながら、原料である金属ケイ素粉末が微粉で
あると酸素含有量が多く、下記式で示すように、 SiO2+2CaO→Ca2SiO4 酸化カルシウムが金属ケイ素粉末粒子表面のシリカ層と
反応し、カルシウムシリケートを形成することが考えら
れる。このため、金属ケイ素の粒径が4μmより小さい
微粉であると、金属ケイ素粉末表面に多量に存在するシ
リカ層のために反応時に酸化カルシウムが減少するので
高α化がしにくくなると考えられる。
ように考えることができる。即ち、金属不純物量の多い
場合は含有しているFe、Caが添加する酸化カルシウ
ムとの相乗効果により高α化になるが、少ない場合は添
加する酸化カルシウムのみが高α化を促進することにな
る。しかしながら、原料である金属ケイ素粉末が微粉で
あると酸素含有量が多く、下記式で示すように、 SiO2+2CaO→Ca2SiO4 酸化カルシウムが金属ケイ素粉末粒子表面のシリカ層と
反応し、カルシウムシリケートを形成することが考えら
れる。このため、金属ケイ素の粒径が4μmより小さい
微粉であると、金属ケイ素粉末表面に多量に存在するシ
リカ層のために反応時に酸化カルシウムが減少するので
高α化がしにくくなると考えられる。
【0012】従って、本発明は、金属ケイ素粉末に酸化
カルシウムの添加下において窒素を直接反応させてα化
率が90重量%以上の窒化ケイ素粉末を製造する方法に
おいて、金属ケイ素粉末として金属不純物含有量が20
00ppm以下、酸素含有量が0.1〜0.3重量%、
平均粒子径が5〜20μmのものを用いると共に、酸化
カルシウムを金属ケイ素粉末100重量部に対して0.
2〜0.4重量部添加することを特徴とする高α型高純
度窒化ケイ素粉末の製造方法を提供する。
カルシウムの添加下において窒素を直接反応させてα化
率が90重量%以上の窒化ケイ素粉末を製造する方法に
おいて、金属ケイ素粉末として金属不純物含有量が20
00ppm以下、酸素含有量が0.1〜0.3重量%、
平均粒子径が5〜20μmのものを用いると共に、酸化
カルシウムを金属ケイ素粉末100重量部に対して0.
2〜0.4重量部添加することを特徴とする高α型高純
度窒化ケイ素粉末の製造方法を提供する。
【0013】以下、本発明について更に詳しく説明する
と、本発明の窒化ケイ素粉末の製造方法は、上述したよ
うに金属ケイ素粉末の直接窒化法において、特定の金属
ケイ素粉末を使用するものである。
と、本発明の窒化ケイ素粉末の製造方法は、上述したよ
うに金属ケイ素粉末の直接窒化法において、特定の金属
ケイ素粉末を使用するものである。
【0014】即ち、金属不純物含有量が2000ppm
以下、好ましくは1600ppm以下、酸素含有量が
0.1〜0.4重量%、好ましくは0.2〜0.3重量
%、平均粒子径が5〜20μm、好ましくは6〜10μ
mの金属ケイ素粉末を使用する。
以下、好ましくは1600ppm以下、酸素含有量が
0.1〜0.4重量%、好ましくは0.2〜0.3重量
%、平均粒子径が5〜20μm、好ましくは6〜10μ
mの金属ケイ素粉末を使用する。
【0015】金属不純物含有量が2000ppmより多
いと、得られる窒化ケイ素の純度が悪く、高純度の窒化
ケイ素を得るという本発明の目的を達成し得ない。ま
た、酸素含有量が0.4重量%より多いと、上述した添
加量の酸化カルシウムの効果がなくなり、0.1重量%
より少ないと、添加の効果が発揮されない。平均粒子径
が5μmより小さいと、酸素含有量が0.4重量%を超
えてしまい、平均粒子径が20μmより大きいと、窒化
反応がしにくくなる。
いと、得られる窒化ケイ素の純度が悪く、高純度の窒化
ケイ素を得るという本発明の目的を達成し得ない。ま
た、酸素含有量が0.4重量%より多いと、上述した添
加量の酸化カルシウムの効果がなくなり、0.1重量%
より少ないと、添加の効果が発揮されない。平均粒子径
が5μmより小さいと、酸素含有量が0.4重量%を超
えてしまい、平均粒子径が20μmより大きいと、窒化
反応がしにくくなる。
【0016】なお、使用する金属ケイ素粉末のBET比
表面積は、1〜4m2/g、炭素含有量が0.2重量%
以下であることが好ましい。金属ケイ素粉末のBET比
表面積は、酸素含有量と正比例の関係にあり、比表面積
が上記範囲外であると、酸素含有量が本発明の範囲をは
ずれる場合がある。
表面積は、1〜4m2/g、炭素含有量が0.2重量%
以下であることが好ましい。金属ケイ素粉末のBET比
表面積は、酸素含有量と正比例の関係にあり、比表面積
が上記範囲外であると、酸素含有量が本発明の範囲をは
ずれる場合がある。
【0017】本発明においては、このような金属ケイ素
粉末に酸化カルシウムを金属ケイ素粉末100部(重量
部、以下同様)に対して0.2〜0.7部、好ましくは
0.3〜0.5部添加するものである。添加量が0.7
部より多いと、たとえ酸洗浄などの処理を行っても得ら
れる窒化ケイ素中にカルシウムが多く残留してしまい、
不純物が多くなると共に、高温強度に悪影響を与えるお
それがあり、一方0.2部より少ないと添加効果が生じ
ない。
粉末に酸化カルシウムを金属ケイ素粉末100部(重量
部、以下同様)に対して0.2〜0.7部、好ましくは
0.3〜0.5部添加するものである。添加量が0.7
部より多いと、たとえ酸洗浄などの処理を行っても得ら
れる窒化ケイ素中にカルシウムが多く残留してしまい、
不純物が多くなると共に、高温強度に悪影響を与えるお
それがあり、一方0.2部より少ないと添加効果が生じ
ない。
【0018】酸化カルシウムの添加方法は、金属ケイ素
粉末に酸化カルシウム粉末を単に混合する方法を好適に
採用することができるが、これに限られるものではな
い。この場合、酸化カルシウムの粒径には特に制限はな
い。
粉末に酸化カルシウム粉末を単に混合する方法を好適に
採用することができるが、これに限られるものではな
い。この場合、酸化カルシウムの粒径には特に制限はな
い。
【0019】本発明においては、窒化条件は特に制限さ
れず、一般の条件を採用することができる。一般には、
水素を5〜20容量%含む窒素またはアンモニアあるい
はこれらの混合ガス雰囲気下で、窒化温度が1350〜
1500℃、1〜3時間の反応時間とすることが好適で
ある。なお、混合ガスにアルゴンなどの不活性ガスを添
加することも可能である。
れず、一般の条件を採用することができる。一般には、
水素を5〜20容量%含む窒素またはアンモニアあるい
はこれらの混合ガス雰囲気下で、窒化温度が1350〜
1500℃、1〜3時間の反応時間とすることが好適で
ある。なお、混合ガスにアルゴンなどの不活性ガスを添
加することも可能である。
【0020】かかる方法によって得られる窒化ケイ素
は、高α型であり、α相含有率が90重量%以上のもの
が得られる。
は、高α型であり、α相含有率が90重量%以上のもの
が得られる。
【0021】得られた窒化ケイ素は、粉砕して微粉末状
とし、これを酸処理して製品とすることができる。この
場合、粉砕操作は特に制限されないが、平均粒子径0.
4〜0.6μm程度に粉砕することが好ましく、また、
酸処理を行う酸としては、特に制限されないがHFとH
NO3との混酸が好適に用いられる。
とし、これを酸処理して製品とすることができる。この
場合、粉砕操作は特に制限されないが、平均粒子径0.
4〜0.6μm程度に粉砕することが好ましく、また、
酸処理を行う酸としては、特に制限されないがHFとH
NO3との混酸が好適に用いられる。
【0022】このようにして得られる窒化ケイ素粉末
は、高純度であり、具体的には金属不純物含有量が20
00ppm以下、酸素含有量が1.0重量%以下、更に
炭素含有量が通常0.2重量%以下のものを得ることが
でき、そのα相含有率は上述したように90重量%以上
である。
は、高純度であり、具体的には金属不純物含有量が20
00ppm以下、酸素含有量が1.0重量%以下、更に
炭素含有量が通常0.2重量%以下のものを得ることが
でき、そのα相含有率は上述したように90重量%以上
である。
【0023】
【実施例】以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体
的に示すが、本発明は下記の実施例に制限されるもので
はない。
的に示すが、本発明は下記の実施例に制限されるもので
はない。
【0024】[実施例1〜5、比較例1〜4]表1に示
す平均粒径、比表面積、酸素量、金属不純物量を有する
金属ケイ素粉末を用い、酸化カルシウムを金属ケイ素粉
末100部に対し表1に示す量で添加し、乾式混合した
後、この混合粉末をトレイに表1に示す層高で仕込み、
水素ガスを15容量%含む窒素ガス雰囲気下で、140
0℃、1時間加熱し、窒化した。得られた粉末を湿式粉
砕して微粉化した後、HFとHNO 3との混酸により酸
処理し、窒化ケイ素粉末を得た。
す平均粒径、比表面積、酸素量、金属不純物量を有する
金属ケイ素粉末を用い、酸化カルシウムを金属ケイ素粉
末100部に対し表1に示す量で添加し、乾式混合した
後、この混合粉末をトレイに表1に示す層高で仕込み、
水素ガスを15容量%含む窒素ガス雰囲気下で、140
0℃、1時間加熱し、窒化した。得られた粉末を湿式粉
砕して微粉化した後、HFとHNO 3との混酸により酸
処理し、窒化ケイ素粉末を得た。
【0025】得られた窒化ケイ素粉末のα化比率、BE
T比表面積、平均粒子径、カルシウム含有量、酸素含有
量、カルシウム以外の金属不純物含有量を測定した。結
果を表1に併記する。
T比表面積、平均粒子径、カルシウム含有量、酸素含有
量、カルシウム以外の金属不純物含有量を測定した。結
果を表1に併記する。
【0026】
【表1】
【0027】表1の結果より、酸化カルシウムを添加し
ない場合(比較例1)は、α化率が低く、平均粒径、酸
素含有量が本発明の範囲より多い場合(比較例2)は、
酸化カルシウム添加の効果が現れず、このためα化率が
低く、酸化カルシウムの添加量が多すぎる場合(比較例
3)は、α化率が高いものの残存するカルシウム量が多
くなり、金属ケイ素中の金属不純物量が多すぎる場合
(比較例4)は、得られる窒化ケイ素中にも不純物が多
くなることが認められる。
ない場合(比較例1)は、α化率が低く、平均粒径、酸
素含有量が本発明の範囲より多い場合(比較例2)は、
酸化カルシウム添加の効果が現れず、このためα化率が
低く、酸化カルシウムの添加量が多すぎる場合(比較例
3)は、α化率が高いものの残存するカルシウム量が多
くなり、金属ケイ素中の金属不純物量が多すぎる場合
(比較例4)は、得られる窒化ケイ素中にも不純物が多
くなることが認められる。
【0028】これに対し、本発明の範囲の金属ケイ素粉
末を使用し、かつ酸化カルシウムの量を使用した場合
(実施例)、α化率が90重量%以上であると共に、カ
ルシウムを含む不純物が少なく、高純度の窒化ケイ素が
得られたことが認められる。
末を使用し、かつ酸化カルシウムの量を使用した場合
(実施例)、α化率が90重量%以上であると共に、カ
ルシウムを含む不純物が少なく、高純度の窒化ケイ素が
得られたことが認められる。
【0029】
【発明の効果】本発明の窒化ケイ素粉末の製造方法によ
れば、高α型であると共に、高純度である窒化ケイ素粉
末を簡単、かつ確実に製造することができる。
れば、高α型であると共に、高純度である窒化ケイ素粉
末を簡単、かつ確実に製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 進藤 敏彦 群馬県安中市磯部2丁目13番1号 信越化 学工業株式会社精密機能材料研究所内
Claims (1)
- 【請求項1】 金属ケイ素粉末に酸化カルシウムの添加
下において窒素を直接反応させてα化率が90重量%以
上の窒化ケイ素粉末を製造する方法において、金属ケイ
素粉末として金属不純物含有量が2000ppm以下、
酸素含有量が0.1〜0.4重量%、平均粒子径が5〜
20μmのものを用いると共に、酸化カルシウムを金属
ケイ素粉末100重量部に対して0.2〜0.7重量部
添加することを特徴とする高α型高純度窒化ケイ素粉末
の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP50A JPH06219715A (ja) | 1993-01-29 | 1993-01-29 | 高α型高純度窒化ケイ素粉末の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP50A JPH06219715A (ja) | 1993-01-29 | 1993-01-29 | 高α型高純度窒化ケイ素粉末の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06219715A true JPH06219715A (ja) | 1994-08-09 |
Family
ID=12407858
Family Applications (1)
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JP50A Pending JPH06219715A (ja) | 1993-01-29 | 1993-01-29 | 高α型高純度窒化ケイ素粉末の製造方法 |
Country Status (1)
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JP (1) | JPH06219715A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102008062177A1 (de) | 2008-12-13 | 2010-07-08 | Alzchem Trostberg Gmbh | Verfahren zur Herstellung von hochreinem Siliciumnitrid |
KR20220014460A (ko) * | 2020-07-28 | 2022-02-07 | 한국재료연구원 | 실리콘 분말의 제조방법 및 이를 이용한 질화규소의 제조방법 |
-
1993
- 1993-01-29 JP JP50A patent/JPH06219715A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102008062177A1 (de) | 2008-12-13 | 2010-07-08 | Alzchem Trostberg Gmbh | Verfahren zur Herstellung von hochreinem Siliciumnitrid |
US8697023B2 (en) | 2008-12-13 | 2014-04-15 | Alzchem Trostberg Gmbh | Method for producing high-purity silicon nitride |
KR20220014460A (ko) * | 2020-07-28 | 2022-02-07 | 한국재료연구원 | 실리콘 분말의 제조방법 및 이를 이용한 질화규소의 제조방법 |
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