JP2646228B2 - 窒化ケイ素粉末の製造方法 - Google Patents
窒化ケイ素粉末の製造方法Info
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- JP2646228B2 JP2646228B2 JP5164388A JP5164388A JP2646228B2 JP 2646228 B2 JP2646228 B2 JP 2646228B2 JP 5164388 A JP5164388 A JP 5164388A JP 5164388 A JP5164388 A JP 5164388A JP 2646228 B2 JP2646228 B2 JP 2646228B2
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- silicon nitride
- nitride powder
- powder
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- producing silicon
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明はSiO2−Si−NH3−CmHn系を反応系とする窒
化ケイ素粉末の製造方法に関するものである。
化ケイ素粉末の製造方法に関するものである。
従来の技術 窒化ケイ素粉末の合成法としては a) 金属Si粉末を窒化させる方法 b) シリカと炭素の混合粉をN2中で還元窒化する方法 c)シリカをNH3と炭化水素ガス(CmHn)との混合ガス
中で加熱する方法 などがある。b)はシリカ還元法である。
中で加熱する方法 などがある。b)はシリカ還元法である。
発明が解決しようとする問題点 前述のa)の方法は廉価で多用されているが、金属Si
の窒化が発熱反応でその発熱制御のためのプロセス上工
夫を要する。例えば金属Siとしては比較的粗粒のものや
造粒したものを選び、窒化処理後に微粉砕する必要があ
った。この粉砕工程において、不純物の混入が避け得な
かった。
の窒化が発熱反応でその発熱制御のためのプロセス上工
夫を要する。例えば金属Siとしては比較的粗粒のものや
造粒したものを選び、窒化処理後に微粉砕する必要があ
った。この粉砕工程において、不純物の混入が避け得な
かった。
b)の方法は、反応を促進するために多量のN2ガスを
必要とし、製造された窒化ケイ素粉末中に比較的多量の
炭素が含有されることを避け得なかった。また、高純度
化の為に原料として充分精製されたシリカ粉末と炭素粉
末を用いる必要があった。
必要とし、製造された窒化ケイ素粉末中に比較的多量の
炭素が含有されることを避け得なかった。また、高純度
化の為に原料として充分精製されたシリカ粉末と炭素粉
末を用いる必要があった。
c)の方法で得られる窒化ケイ素は総炭素含有量が0.
3重量%以下で、総酸素含有量が3.5重量%以下である。
総炭素含有量については良好であるが、総酸素含有量が
多いという難点があった。
3重量%以下で、総酸素含有量が3.5重量%以下である。
総炭素含有量については良好であるが、総酸素含有量が
多いという難点があった。
発明の目的 この発明は前述のような従来技術の現状に鑑みて、粉
砕時に混入する不純物や合成時に混入する炭素や酸素を
大幅に減少させるとともに効率のよい窒化ケイ素粉末の
製造方法を提供することを目的としている。
砕時に混入する不純物や合成時に混入する炭素や酸素を
大幅に減少させるとともに効率のよい窒化ケイ素粉末の
製造方法を提供することを目的としている。
発明の要旨 前述の目的を達成するために、この発明は請求項1記
載の窒化ケイ素粉末の製造方法を要旨としている。
載の窒化ケイ素粉末の製造方法を要旨としている。
問題点を解決するための手段 本発明は、シリカと金属ケイ素の混合粉末をNH3と炭
化水素(CmHn)との混合ガス気流中で1100〜1800Kの温
度範囲内で加熱し、前記混合粉末の組成比は、金属ケイ
素が10〜60mol%の範囲内であることを特徴とする窒化
ケイ素粉末の製造方法である。
化水素(CmHn)との混合ガス気流中で1100〜1800Kの温
度範囲内で加熱し、前記混合粉末の組成比は、金属ケイ
素が10〜60mol%の範囲内であることを特徴とする窒化
ケイ素粉末の製造方法である。
本発明による窒化ケイ素生成の反応式は(1)のよう
に書ける。
に書ける。
xSi+(3−x)SiO2+4NH3←→ SiN4+2(3−x)H2O+2xH2 ……(1) (0≦x≦3) 1100K及び1800Kにおける反応式(1)の標準生成エン
タルピー変化ΔHf0と平衡定数log Kpを計算した結果を
第1,2図に示す。第1,2図で実線がΔHf0を示し、波線がl
og Kpを示している。
タルピー変化ΔHf0と平衡定数log Kpを計算した結果を
第1,2図に示す。第1,2図で実線がΔHf0を示し、波線がl
og Kpを示している。
ΔHf0>0の時に吸熱反応となり、ΔHf0<0の時に発
熱反応となる。
熱反応となる。
また、標準状態においてlog Kp>0の場合反応が右へ
進行する。
進行する。
以上のことにより、常圧で1100K〜1800Kの温度範囲に
おいて、温度制御を容易にするため、ΔHf0>0とし、
かつ安定して反応を進行させるためにlog Kp>0となる
金属ケイ素とシリカの組成はSiが10〜60mol%となる。
おいて、温度制御を容易にするため、ΔHf0>0とし、
かつ安定して反応を進行させるためにlog Kp>0となる
金属ケイ素とシリカの組成はSiが10〜60mol%となる。
さらに、CmHnを添加すれば(1)式で発生するH2Oを
(2)式の反応によりすみやかに除去することができ、
反応速度が大きくなる。
(2)式の反応によりすみやかに除去することができ、
反応速度が大きくなる。
mH2O+CmHn→ mCO+(m+n/2)H2 ……(2) 混合ガスの混合比は、CmHnを炭素基準のCH4に換算し
てNH3/CH4=0.5〜2000(容量比)が適当である。さらに
必要に応じてN2又は他の不活性ガスを含有するようにす
る。NH3の量がNH3/CH4=0.5よりも少ないと、NH3による
シリカの還元作用が弱くなり、反応が進行せず窒化ケイ
素が生成し難くなる傾向にある。逆にNH3の量がNH3/CH4
=2000よりも多いと、反応中に生成するH2Oを除去する
炭化水素ガスの効果が低くなり、反応速度が著しく遅く
なる傾向にある。
てNH3/CH4=0.5〜2000(容量比)が適当である。さらに
必要に応じてN2又は他の不活性ガスを含有するようにす
る。NH3の量がNH3/CH4=0.5よりも少ないと、NH3による
シリカの還元作用が弱くなり、反応が進行せず窒化ケイ
素が生成し難くなる傾向にある。逆にNH3の量がNH3/CH4
=2000よりも多いと、反応中に生成するH2Oを除去する
炭化水素ガスの効果が低くなり、反応速度が著しく遅く
なる傾向にある。
また、加熱温度は1100K以下では反応が進行しずら
い。1800K以上ではNH3の熱分解が著しく、還元窒化の作
用が低下する傾向にある。
い。1800K以上ではNH3の熱分解が著しく、還元窒化の作
用が低下する傾向にある。
実施例 平均粒径5μmのSi粉末と平均粒径40(μm)のSiO2
粉末を表1に示す組成比で混合した。この混合粉末を内
径50mmの炉心管を有する炉を用いて所定の温度にて4時
間加熱した。この時炉心管にNH3300/h、C3H83/hを
流した。このようにして得られた粉末のX線回析、酸素
分析を行った。この結果を表1に併せて記した。なお、
同定された結晶相の欄ではピーク強度の大きい順に結晶
相を示した。
粉末を表1に示す組成比で混合した。この混合粉末を内
径50mmの炉心管を有する炉を用いて所定の温度にて4時
間加熱した。この時炉心管にNH3300/h、C3H83/hを
流した。このようにして得られた粉末のX線回析、酸素
分析を行った。この結果を表1に併せて記した。なお、
同定された結晶相の欄ではピーク強度の大きい順に結晶
相を示した。
実施例2では混合ガスにN2を加えたが、このように必
要に応じて混合ガスにN2または他の不活性ガスを含める
ことができる。
要に応じて混合ガスにN2または他の不活性ガスを含める
ことができる。
また、比較のために比較例1〜4を第1表に示す条件
で合成し、分析結果を同表に示した。なお、比較例でも
加熱時間は4時間である。
で合成し、分析結果を同表に示した。なお、比較例でも
加熱時間は4時間である。
第1表より、比較例に対し本発明の実施例1,2では効
率よく安定して純粋で酸素含有量も少いα−Si3N4が得
られることが明らかになった。
率よく安定して純粋で酸素含有量も少いα−Si3N4が得
られることが明らかになった。
発明の効果 本発明の窒化ケイ素粉末の製造方法によれば、プロセ
ス上の工夫を要せず高純度の窒化ケイ素粉末を効率よく
得ることができる。
ス上の工夫を要せず高純度の窒化ケイ素粉末を効率よく
得ることができる。
第1及び2図は、1100K及び1800Kにおける(1)式の反
応の標準生成エンタルピー変化ΔHf0と平衡定数log Kp
の関係を金属ケイ素とシリカの組成に対して表した図で
ある。
応の標準生成エンタルピー変化ΔHf0と平衡定数log Kp
の関係を金属ケイ素とシリカの組成に対して表した図で
ある。
Claims (1)
- 【請求項1】シリカと金属ケイ素の混合粉末をNH3と炭
化水素(CmHn)との混合ガス気流中で1100〜1800Kの温
度範囲内で加熱し、前記混合粉末の組成比は、金属ケイ
素が10〜60mol%の範囲内であることを特徴とする窒化
ケイ素粉末の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5164388A JP2646228B2 (ja) | 1988-03-07 | 1988-03-07 | 窒化ケイ素粉末の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5164388A JP2646228B2 (ja) | 1988-03-07 | 1988-03-07 | 窒化ケイ素粉末の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01226706A JPH01226706A (ja) | 1989-09-11 |
JP2646228B2 true JP2646228B2 (ja) | 1997-08-27 |
Family
ID=12892530
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5164388A Expired - Lifetime JP2646228B2 (ja) | 1988-03-07 | 1988-03-07 | 窒化ケイ素粉末の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2646228B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5538675A (en) * | 1994-04-14 | 1996-07-23 | The Dow Chemical Company | Method for producing silicon nitride/silicon carbide composite |
-
1988
- 1988-03-07 JP JP5164388A patent/JP2646228B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01226706A (ja) | 1989-09-11 |
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