JPH07105740A - 透明導電性フィルム - Google Patents

透明導電性フィルム

Info

Publication number
JPH07105740A
JPH07105740A JP25298593A JP25298593A JPH07105740A JP H07105740 A JPH07105740 A JP H07105740A JP 25298593 A JP25298593 A JP 25298593A JP 25298593 A JP25298593 A JP 25298593A JP H07105740 A JPH07105740 A JP H07105740A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
silver
layer
transparent conductive
transparent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP25298593A
Other languages
English (en)
Inventor
Shin Fukuda
福田  伸
Atsushi Oka
敦 岡
Nobuhiro Fukuda
信弘 福田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Toatsu Chemicals Inc filed Critical Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Priority to JP25298593A priority Critical patent/JPH07105740A/ja
Publication of JPH07105740A publication Critical patent/JPH07105740A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Physical Vapour Deposition (AREA)
  • Non-Insulated Conductors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 高分子フィルムの一方の主面上に、片面あ
るいは両面を透明高屈折率層におおわれた金属層からな
る透明導電性層が形成されたフィルムであって、該金属
層が少なくとも2種類の金属層が積層されてなる透明導
電性フィルムにして、第1の金属層(A)は、銀を主体
とし、第2の金属層はチタン、ジルコニウム等を主体と
して、AB、BA、もしくはABAの構成で積層され
る。 【効果】 積層体の密着性を飛躍的に向上でき、メッ
キ可能な透明導電性フィルムを得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、透明性を有し、かつ、
導電性を有する透明導電性フィルムに関し、さらに詳し
くは、自動車等の液晶ディスプレー、冷凍および冷蔵シ
ョウケース等に用いる透明面状ヒーターに好適に使用で
きる透明導電性フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】透明高分子フィルム上に透明導電性薄膜
層を形成した透明導電性フィルムは、液晶ディスプレー
用電極、電場発光素子用電極、帯電防止フィルム、透明
発熱体として広く産業上利用されている。ここで透明高
分子フィルム上に形成する透明導電層として従来から知
られているものは、以下のようなものがある。 1)金、銀、銅等の単金属もしくは合金属薄膜 2)酸化インジュウム、酸化錫、酸化亜鉛、ヨウ化銅等
の半導体薄膜 3)1)を透明高屈折率層の薄膜で挟んだ積層体 特に、3)の具体例を挙げれば、酸化インジュム/銀/
酸化インジュウム、酸化チタン/銀/酸化チタン、窒化
アルミニウム/銀/窒化アルミニウム、窒化珪素/銀/
窒化珪素等がある。ここで銀の替わりに、銀−金合金、
銀−白金合金、銀−銅合金、銀−パラジュウム合金等も
使用し得る。これら積層体を形成した透明導電性フィル
ムは透明性と導電性に優れており、低電圧で駆動する透
明面状ヒーター用の透明導電性フィルムとして優れたも
のであった。
【0003】本構成に関する技術を具体的に例示すれ
ば、特公昭59−44994等を挙げることができ、該
公報においては、耐侯性の優れた透明導電層の作製法が
詳細に述べられている。そこで、3)の構成をもつ透明
導電層を、透明フィルムに積層して透明面状ヒーターの
試作を検討した。この際、透明面状ヒーターを作製する
過程において導電層に通電し、発熱させるための電極が
必要になる。特開平4−289685および特開平4−
355425には、導電性樹脂と粘着テープを用いて銅
箔や銅線を固定する方法が開示されているが、この方法
では、製造工程を自動化しにくく、また、接触抵抗にム
ラができやすいという欠点があった。そこで、電極層の
形成を湿式のメッキ法で行うことを試みたところ、透明
導電層がメッキ液中で剥離するという問題があることが
わかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、かかる
問題を解決するために、鋭意調査を重ねた結果、メッキ
を施す際に剥離を起こすところは、金属層と該透明高屈
折率層との界面であることを見いだした。そこでさらに
鋭意研究を重ねた結果、従来の銀および銀合金を主成分
とする金属層の少なくとも片面に特定の金属層を積層す
ることにより積層膜間の密着性を飛躍的に改善させ、湿
式のメッキが可能な透明導電性フィルムを得ることでき
ることを見いだし、本発明に到達した。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、上
記の問題を解決するためになされたものであって、透明
高分子フィルム(D)の一方の主面上に、金属薄膜層を
形成するものであるが、該金属薄膜層の片面或いは両面
は、透明高屈折率層(C)によって覆われており、より
好ましくは、該透明高屈折率層は、該金属薄膜層の内側
( 透明高分子フィルムとは反対の側 )の内表面、更に好
ましくは、外側( 透明高分子フィルムとは反対の側 )の
外表面を覆っているか、または、該透明高屈折率層によ
り、該金属薄膜層の内外両面を覆っており、すなわち要
するに該透明高屈折率層により該金属薄膜層を鋏み込む
ようにサンドイッチしているような、金属薄膜層が形成
された積層体において、該金属薄膜層が少なくとも2種
類の金属層が積層されてなるような透明導電性フィルム
であって、その2種類の金属層うちの第1の金属層
(A)と第2の金属層(B)が、CBACD、CABC
D、CBABCD、あるいは、CABACDの構成を有
する透明導電性フィルムを提供するものである。
【0006】すなわち、本発明は、透明高分子フィルム
(D)の一方の主面上に、その片面或いは両面を透明高
屈折率層(C)によっておおわれた金属薄膜層からなる
透明導電層を形成したフィルムであって、該金属薄膜層
が少なくとも2種類の金属層として積層形成されてなる
透明導電性フィルム、であり、また、該2種類の金属層
うちの第1の金属層(A)と第2の金属層(B)が、C
BACD、CABCD、CBABCD、あるいは、CA
BACDの構成を有する請求項1に記載の透明導電性フ
ィルム、であり、また、該第1の金属層(A)が、銀、
銀−金合金、銀−白金合金、銀−銅合金、銀−パラジュ
ウム合金からなる群から選ばれたものである透明導電性
フィルムであり、また、該第2の金属層(B)が、チタ
ン、ジルコニウム、タンタル、バナジウム、アルミニウ
ムからなる群から選ばれた単金属もしくはこれらの合金
である透明導電性フィルムであり、また、該透明高屈折
率層(C)が、窒化珪素である透明導電性フィルムであ
る。
【0007】まず、添付図面について説明するに、図1
は本発明になる透明導電性フィルムの断面構成の例を示
す図であり、図2は本発明になる透明導電性フィルムの
断面構成の例を示す図であり、図3は本発明になる透明
導電性フィルムの断面構成の例を示す図である。ここ
で、10は透明高分子フィルム、20は透明高屈折率
層、30は第1の金属層、40は第2の金属層、50は
透明高屈折率層である。
【0008】本発明で用いる透明高分子フィルムとは、
可視光の透過率が80%以上であり、厚さが、おおむね
12から200μm程度のものであるが、かならずしも
この値に制限されるものではないことは勿論である。透
明高分子フィルムの具体的な例を示すとすると、ポリエ
チレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポ
リエーテルスルフォン、ポリカーボネート、ポリエーテ
ルエーテルケトン、ポリアリレート等が好ましく用いら
れる。高屈折率層(C)は、金属薄膜層の少なくとも片
面を覆うように形成されている。とくに好ましくは、実
用上の金属薄膜の腐食や反射率を調整するため、少なく
とも外側を覆うことであり、特に好ましくは、両側を覆
うこと、言い換えれば、金属薄膜層を透明高屈折率層で
挟むことである。すなわち、該金属薄膜層は、透明高屈
折率層(C)に挟まれた金属層は、第1の金属層(A)
と第2の金属層(B)からなり、その構成は、好ましく
は、CABCD、CBACD、より好ましくは、CAB
ACDあるいはCBABCDの構成で用いられる。
【0009】しかして、第1の金属層としては、電気伝
導性の優れた金属が好ましく用いられ、具体的には、
銀、銀−金合金、銀−白金合金、銀−銅合金、銀−パラ
ジュウム合金等が好適に用いられる。第1の金属層の厚
さは、電気伝導性を保ちつつ透明性が得られる範囲で決
定され、具体的には、5から30nmの範囲が好まし
く、より好ましくは、7〜20nmである。第1の金属
層には性能を阻害しない程度で、タングステン、クロ
ム、アルミニウム、チタン、タンタル、ニッケル等が含
まれても良い。
【0010】第2の金属層としては、酸化物や窒化物の
安定な金属、すなわち酸化物や窒化物の標準生成自由エ
ネルギーが負で大きなものがこのましく、チタン、アル
ミニウム、ジルコニウム、タンタル、銅、ニッケル、ク
ロム、鉄、マンガン、タングステン、バナジウム等を挙
げることができるが、チタン、ジルコニウム、バナジウ
ム、タンタル、アルミニウムが特に好ましく用いられ
る。第2の金属層の厚さは、第1の金属層と高透明屈折
率層との充分な密着性が得られ、かつ、透明性が損なわ
れない範囲がよい。より具体的な厚さを例示すれば、
0.4nmから5nmであり、0.4nm以下の厚さで
は、充分な密着力が得られず、5nm以上では透明性が
低下する。しかしながら、透明性をある程度犠牲にして
もよい用途の場合には5nm以上の金属層を用いること
を妨げるものではない。第2の金属層には性能を阻害し
ない程度の不純物が含まれてもよい。なお、ここで第2
の金属層がわずか0.4nmの厚さでも密着性が飛躍的
に向上するのは驚くべきことである。
【0011】本発明で用いる透明高屈折率層は、文字ど
おり、透明であり、屈折率が高い層である。透明である
ということは、可視光領域における吸収が極めて少な
く、透明高分子フィルムに所望の厚みで積層した場合で
も、透明フィルムの可視光の透過率が5%以上、より好
ましくは、2%以上低下することがないことを意味す
る。かかる透明高屈折率層の具体的な例を挙げるとする
れば、酸化チタン、酸化インジュウム、、酸化ジルコニ
ウム、酸化イットリウム、窒化珪素、窒化硼素、窒化ア
ルミニウム、窒化インジュウム、窒化ガリウム等であ
る。さらに、具体的に屈折率を例示すれば、1.6以上
のものが好ましい。しかしながら、電極部をメッキ法で
作製する場合フィルムの一部もしくは全部をpH<4の
溶液に浸漬するので、耐酸性のある窒化珪素や窒化硼素
を用いるのが好ましい。
【0012】透明高屈折率層の厚さは、可視光透過率が
最大になるように、もしくは、波長550nmの光の透
過率が最大になるように調整され、20〜70nmの範
囲が好ましく、より好ましくは、30〜50nmであ
る。この透明高屈折率層の厚さが、厚すぎると、光線透
過率が最大になる波長が550nmよりも長くなり、逆
に、薄すぎると光線透過率が最大になる波長が550n
mよりも短くなる。
【0013】本発明で用いられる、金属層や透明高屈折
率層の作製方法としては、物理蒸着法、化学蒸着法、湿
式法等で作製し得る。具体的に示せば、物理蒸着法で
は、真空蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタ法
等があり、化学蒸着法としては、熱CVD法、光CVD
法、プラズマCVD法等あり、湿式法では、ゾルゲル法
等がある。しかしながら、基材は本発明では高分子フィ
ルムであるため、なるべく低温で成膜することが好まし
く、物理蒸着法やプラズマCVD法、光CVD法が好ま
しい。
【0014】金属層の作製は、例えば、スパッタ法や真
空蒸着法、イオンプレーティング法が好ましく用いられ
る。ここでスパッタ法は、DCマグネトロンスパッタ
法、rfマグネトロンスパッタ法、イオンビームスパッ
タ法等の総称である。スパッタ法では、例えば、銀の薄
膜を作製するときには、銀のターゲットを用いてアルゴ
ンガスをスパッタガスとして用いる。銀−金合金薄膜を
作製するときには銀−金合金ターゲットを用いる。銀−
白金合金、銀−銅合金、銀−パラジウム合金薄膜を作製
するときも同様の方法を用いれば良い。また、真空蒸着
法で合金薄膜を作製するときには2元蒸着法が好ましく
用いられる。金属層を形成するのに湿式のメッキ法を用
いることも可能であるが、膜厚の制御の観点からは、ス
パッタ法や真空蒸着法等の真空を用いる成膜法が好まし
い。
【0015】透明高屈折率層の作製法としては、例え
ば、ゾルゲル法の様な湿式の方法も使用し得るが、金属
層と同様にスパッタ法やイオンプレーティング法が好ま
しく用いられる。スパッタ法では、絶縁物がターゲット
の場合には、rfマグネトロンスパッタ法が好ましく用
いられる。例えば、酸化インジュウム薄膜を作製する場
合に、スパッタ法を用いると、金属インジュウムターゲ
ットを用いて、スパッタガスにアルゴン、反応性ガスに
酸素を用いる反応性スパッタ法もしくは、酸化インジュ
ムのターゲットを用いて、アルゴンをスパッタガスとし
て用いる通常のスパッタ法が用いられる。
【0016】窒化珪素を作製する場合には、珪素のター
ゲットをアルゴンと窒素のガスでスパッタする反応性ス
パッタ、もしくは、窒化珪素のターゲットをアルゴンガ
スでスパッタする通常のスパッタ法を用いれば良い。イ
オンプレーティング法では、珪素を窒素プラズマ中で蒸
発させて窒化珪素膜を得ることができる。そのた、活性
化反応蒸着法やプラズマCVD法により所望の膜を得る
ことができることは言うまでもない。
【0017】プラズマCVD法では、例えば、シランと
窒素、シランとアンモニア、シラザンと窒素、シラザン
とアンモニア等を原料として窒化珪素薄膜を形成でき
る。また、本発明でいう窒化珪素膜は、珪素/窒素が
0.75〜1.2の範囲であって、X線回折法での測定
により、非晶質のものであっても結晶質のものであって
もよい。また、酸化インジュム、酸化チタン、窒化硼
素、窒化アルミニウム等においても、化学量論的な組成
からはずれたものになることがあるということ、およ
び、結晶性も作製法により異なるものができうるもので
あることは、当業者の理解しているところであって、適
当な屈折率と透明度を持った薄膜層が得られればよいと
いうことが重要な点なのである。
【0018】金属層や透明高屈折率層の膜厚の測定に
は、触針粗さ計、繰り返し反射干渉計、マイクロバラン
ス、水晶振動子法等があるが、水晶振動子法では成膜中
に膜厚測定が可能なので、所望の膜厚を得るのに適して
いる。また、前もって成膜の条件を定めておき、試験基
材上に成膜を行い、成膜時間と膜厚との関係を調べた上
で成膜時間により膜厚を制御する方法もある。例えば、
M(秒)間成膜した時の薄膜の膜厚を触針粗さ計で測定
したところD(nm)であったとすると。d(nm)の
膜厚を得るには、次の式により、成膜時間T(秒)を決
定する。すなわち、 T=d×(M/D) (秒) である。例えば、スパッタ法において、チタンを100
0秒間成膜したところ、100nmのチタン膜を得たと
すると、同一の成膜条件で、1nmのチタン膜を得るに
は、10秒間成膜すれば良いことになる。
【0019】一方、水晶振動子法で膜厚を決めるときに
は、膜厚がD(nm)の膜を製作した時の水晶振動子の
周波数の減少がF(Hz)であったとすると、d(n
m)成膜するには、次の式により求められた周波数f
(Hz)が減少した時をもって膜厚を決定する。すなわ
ち、 f=d×(F/D) である。ここで、Dの決定は、触針粗さ計や繰り返し反
射干渉計等を用いればよい。本発明ではかくのごとき方
法により膜厚を決定しており、本発明で言うところの薄
膜層が、厳密な意味で連続膜もしくは連続層の状態にな
っている必要はないことは当業者の理解しうるところで
あろう。
【0020】高分子フィルム基材上に透明高屈折率層を
形成するときには、基材の前処理として、コロナ放電処
理、プラズマ放電処理、グロー放電処理、逆スパッタ処
理、表面粗面化処理、化学処理等を行うことや、公知の
アンダーコートを施したりすることは適宜行うことがで
きる。高分子フィルム上に形成された本発明の透明導電
性フィルムにかかる積層体の構成は、深さ方向の分析能
力をもつ分析方法により解析できる。具体的に挙げると
すると、オージェ電子分光法、エックス線光電子分光
法、2次イオン質量分析法、ラザフォード後方散乱法等
を用いることができる。特に、本発明になる積層体は微
細な構造を有しているので、ザラー回転法を併用したア
ルゴンイオンエッチングにより深さ方向の分解能を向上
させたオージェ電子分光法が好ましく用いられる。以
下、実施例により本発明の実施の態様の一例を説明す
る。
【0021】
【実施例】
実施例1 可視光透過率88%、125μm厚のポリエチレンテレ
フタレート(PET)フィルム上に、DCマグネトロン
スパッタ法により、窒化珪素(40nm)/チタン(1.2n
m)/銀(10nm)/チタン(1.2nm)/窒化珪素(40nm)
からなる透明導電層を形成した。なお、窒化珪素の作製
は表1に示す反応性スパッタ法により行った。この透明
導電性フィルムの、可視光透過率とシート抵抗を分光光
度計と渦電流式抵抗計で測定したところ、それぞれ、8
1.2%、5.2Ω/□であった。このフィルムには、
pH4.5のスルファミン酸ニッケルメッキ浴で電気メ
ッキを行い、厚み10μmのニッケル膜を良好に形成す
ることができた。
【0022】
【表1】
【0023】実施例2 可視光透過率89%、125μm厚のポリエチレンテレ
フタレート(PET)フィルム上に、DCマグネトロン
スパッタ法により、窒化珪素(40nm)/チタン(0.8n
m)/銀−金合金(10nm)/チタン(0.8m)/窒化珪素
(40nm)からなる透明導電層を形成した。なお、窒化珪
素の作製は表1に示す反応性スパッタ法により行った。
また、金銀合金層は、銀−金(10重量パーセント)合
金のターゲットを用いて形成した。この透明導電性フィ
ルムの、可視光透過率とシート抵抗を分光光度計と渦電
流式抵抗計で測定したところ、それぞれ、80.2%、
6.7Ω/□であった。このフィルムに、pH4のスル
ファミン酸ニッケルメッキ浴で電気メッキを行い、厚み
20μmのニッケル膜を良好に形成することができた。
【0024】実施例3 可視光透過率88%、100μm厚のポリエチレンテレ
フタレート(PET)フィルム上に、DCマグネトロン
スパッタ法により、窒化珪素(40nm)/ジルコニウム
(1.6nm)/銀−白金合金(10nm)/ジルコニウム(1.6
nm)/窒化珪素(40nm)からなる透明導電層を形成し
た。なお、窒化珪素の作製は表1に示す反応性スパッタ
法により行った。また、金銀合金層は、銀−白金(5重
量パーセント)合金のターゲットを用いて形成した。こ
の透明導電性フィルムの、可視光透過率とシート抵抗を
分光光度計と渦電流式抵抗計で測定したところ、それぞ
れ、79.8%、6.4Ω/□であった。このフィルム
に、pH4のスルファミン酸ニッケルメッキ浴で電気メ
ッキを行い、厚み10μmのニッケル膜を問題なく形成
することができた。
【0025】実施例4 可視光透過率88%、100μm厚のポリエーテルスル
フォン(PES)フィルム上に、DCマグネトロンスパ
ッタ法により、窒化珪素(40nm)/タンタル(1.2nm)
/銀−銅金合金(10nm)/タンタル(1.2nm)/窒化珪
素(40nm)からなる透明導電層を形成した。なお、窒化
珪素の作製は表1に示す反応性スパッタ法により行っ
た。また、金銀合金層は、銀−銅(5重量パーセント)
合金のターゲットを用いて形成した。この透明導電性フ
ィルムの、可視光透過率とシート抵抗を分光光度計と渦
電流式抵抗計で測定したところ、それぞれ、82.8
%、5.4Ω/□であった。このフィルムに、pH4の
無電解ニッケルメッキ浴で1μmのニッケル膜を形成
し、さらに、このニッケルメッキ層を電極として、硫酸
銅溶液中で電気メッキを行い、厚さ10μmの銅層を問
題なく設けることができた。
【0026】実施例5 可視光透過率90%、125μm厚のポリエチレンテレ
フタレート(PET)フィルム上に、DCマグネトロン
スパッタ法により、窒化珪素(40nm)/銀−白金合金
(10nm)/チタン(1.2nm)/窒化珪素(40nm)からな
る透明導電層を形成した。なお、窒化珪素の作製は表1
に示す反応性スパッタ法により行った。また、金銀合金
層は、銀−白金(15重量パーセント)合金のターゲッ
トを用いて形成した。この透明導電性フィルムの、可視
光透過率とシート抵抗を分光光度計と渦電流式抵抗計で
測定したところ、それぞれ、79.8%、6.9Ω/□
であった。このフィルムに、pH4のスルファミン酸ニ
ッケルメッキ浴で電気メッキを行い、厚み10μmのニ
ッケル膜を良好に形成することができた。
【0027】実施例6 可視光透過率88%、125μm厚のポリエチレンテレ
フタレート(PET)フィルム上に、DCマグネトロン
スパッタ法により、窒化珪素(40nm)/銀−白金合金
(10nm)/チタン(1.2nm)/窒化珪素(40nm)からな
る透明導電層を形成した。なお、窒化珪素の作製は表1
に示す反応性スパッタ法により行った。また、金銀合金
層は、銀−白金(5重量パーセント)合金のターゲット
を用いて形成した。この透明導電性フィルムの、可視光
透過率とシート抵抗を分光光度計と渦電流式抵抗計で測
定したところ、それぞれ、81.3%、6.2Ω/□で
あった。 このフィルムに、pH6.1の硫酸ニッケル
メッキ浴で電気メッキを行い、厚み10μmのニッケル
膜を良好に形成することができた。
【0028】比較例1 可視光透過率88%、125μm厚のポリエチレンテレ
フタレート(PET)フィルム上に、DCマグネトロン
スパッタ法により、窒化珪素(40nm)/銀(10nm)/窒
化珪素(40nm)からなる透明導電層を形成した。なお、
窒化珪素の作製は表1に示す反応性スパッタ法により行
った。この透明導電性フィルムの、可視光透過率とシー
ト抵抗を分光光度計と渦電流式抵抗計で測定したとこ
ろ、それぞれ、81.6%、5.1Ω/□であった。こ
のフィルムに、pH4.5のスルファミン酸ニッケルメ
ッキ浴で電気メッキを行なうことを試みたが、スパッタ
法により作製した膜が剥離し、ニッケル膜を形成するこ
とができなかった。
【0029】比較例2 可視光透過率88%、125μm厚のポリエチレンテレ
フタレート(PET)フィルム上に、DCマグネトロン
スパッタ法により、窒化珪素(40nm)/銀−金合金(10
nm)/窒化珪素(40nm)からなる透明導電層を形成し
た。なお、窒化珪素の作製は表1に示す反応性スパッタ
法により行った。また、金銀合金層は、銀−金(10重
量パーセント)合金のターゲットを用いて形成した。こ
の透明導電性フィルムの、可視光透過率とシート抵抗を
分光光度計と渦電流式抵抗計で測定したところ、それぞ
れ、80.8%、7.1Ω/□であった。このフィルム
に、pH4のスルファミン酸ニッケルメッキ浴で電気メ
ッキを行うことを試みたが、スパッタ法により作製した
膜がメッキ中に剥離しニッケル膜を形成することができ
なかった。
【0030】比較例3 可視光透過率88%、125μm厚のポリエチレンテレ
フタレート(PET)フィルム上に、DCマグネトロン
スパッタ法により、窒化珪素(40nm)/銀−白金合金
(10nm)/窒化珪素(40nm)からなる透明導電層を形成
した。なお、窒化珪素の作製は表1に示す反応性スパッ
タ法により行った。また、金銀合金層は、銀−白金(5
重量パーセント)合金のターゲットを用いて形成した。
この透明導電性フィルムの、可視光透過率とシート抵抗
を分光光度計と渦電流式抵抗計で測定したところ、それ
ぞれ、80.9%、6.3Ω/□であった。このフィル
ムに、pH4のスルファミン酸ニッケルメッキ浴で電気
メッキを行うことを試みたが、スパッタ法により作製し
た膜がメッキ中に剥離しニッケル膜を得ることができな
かった。
【0031】比較例4 可視光透過率88%、125μm厚のポリエチレンテレ
フタレート(PET)フィルム上に、DCマグネトロン
スパッタ法により、窒化珪素(40nm)/銀−白金合金
(10nm)/窒化珪素(40nm)からなる透明導電層を形成
した。なお、窒化珪素の作製は表1に示す反応性スパッ
タ法により行った。また、金銀合金層は、銀−白金(5
重量パーセント)合金のターゲットを用いて形成した。
この透明導電性フィルムの、可視光透過率とシート抵抗
を分光光度計と渦電流式抵抗計で測定したところ、それ
ぞれ、81.8%、6.4Ω/□であった。このフィル
ムに、pH6.1の硫酸ニッケルメッキ浴で電気メッキ
を行うことを試みたが、スパッタ法により作製した膜が
メッキ中に剥離しニッケル膜を得ることができなかっ
た。
【0032】
【発明の効果】本発明の積層膜を用いることにより、積
層体層の密着性が向上し、湿式メッキ可能な透明導電性
フィルムを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になる透明導電性フィルムの断面構成の
例を示す図
【図2】本発明になる透明導電性フィルムの断面構成の
例を示す図
【図3】本発明になる透明導電性フィルムの断面構成の
例を示す図
【符号の説明】
10 透明高分子フィルム 20 透明高屈折率層 30 第1の金属層 40 第2の金属層 50 透明高屈折率層

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明高分子フィルム(D)の一方の主面
    上に、その片面或いは両面を透明高屈折率層(C)によ
    って覆われる金属薄膜層からなる透明導電層を形成した
    フィルムであって、該金属薄膜層が少なくとも2種類の
    金属層として積層形成されてなる透明導電性フィルム。
  2. 【請求項2】 2種類の金属層うちの第1の金属層
    (A)と第2の金属層(B)が、CBACD、CABC
    D、CBABCD、あるいは、CABACDの構成を有
    する請求項1に記載の透明導電性フィルム。
  3. 【請求項3】 第1の金属層(A)が、銀、銀−金合
    金、銀−白金合金、銀−銅合金、銀−パラジュウム合金
    からなる群から選ばれたものである請求項1もしくは2
    に記載の透明導電性フィルム。
  4. 【請求項4】 第2の金属層(B)が、チタン、ジルコ
    ニウム、タンタル、バナジウム、アルミニウムからなる
    群から選ばれた単金属もしくはこれらの合金である請求
    項1〜3のいずれかに記載の透明導電性フィルム。
  5. 【請求項5】 透明高屈折率層(C)が、窒化珪素であ
    る請求項1〜4のいずれかに記載の透明導電性フィル
    ム。
JP25298593A 1993-10-08 1993-10-08 透明導電性フィルム Pending JPH07105740A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25298593A JPH07105740A (ja) 1993-10-08 1993-10-08 透明導電性フィルム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25298593A JPH07105740A (ja) 1993-10-08 1993-10-08 透明導電性フィルム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07105740A true JPH07105740A (ja) 1995-04-21

Family

ID=17244905

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP25298593A Pending JPH07105740A (ja) 1993-10-08 1993-10-08 透明導電性フィルム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07105740A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0854202A3 (en) * 1996-12-17 1999-12-01 Asahi Glass Company Ltd. Organic substrate provided with a light absorptive antireflection film and process for its production
JP2002275628A (ja) * 2001-03-21 2002-09-25 Sumitomo Bakelite Co Ltd スパッタリング成膜方法
US7371598B2 (en) 2003-10-02 2008-05-13 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Wiring substrate and method of manufacturing thereof, and thin film transistor and method of manufacturing thereof
WO2014021325A1 (ja) * 2012-07-31 2014-02-06 株式会社京都薄膜応用技術研究所 透明導電膜及びその製造方法
WO2014030324A1 (ja) * 2012-08-23 2014-02-27 コニカミノルタ株式会社 透明金属膜、及びその製造方法
JP2014063633A (ja) * 2012-09-21 2014-04-10 Konica Minolta Inc 透明電極、及び電子デバイス
WO2014148512A1 (ja) * 2013-03-19 2014-09-25 コニカミノルタ株式会社 透明導電体、及び、電子デバイス
WO2014181538A1 (ja) * 2013-05-08 2014-11-13 コニカミノルタ株式会社 透明導電体及びその製造方法

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0854202A3 (en) * 1996-12-17 1999-12-01 Asahi Glass Company Ltd. Organic substrate provided with a light absorptive antireflection film and process for its production
JP2002275628A (ja) * 2001-03-21 2002-09-25 Sumitomo Bakelite Co Ltd スパッタリング成膜方法
US7371598B2 (en) 2003-10-02 2008-05-13 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Wiring substrate and method of manufacturing thereof, and thin film transistor and method of manufacturing thereof
US7795730B2 (en) 2003-10-02 2010-09-14 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Wiring substrate and method of manufacturing thereof, and thin film transistor and method of manufacturing thereof
WO2014021325A1 (ja) * 2012-07-31 2014-02-06 株式会社京都薄膜応用技術研究所 透明導電膜及びその製造方法
JP2014028986A (ja) * 2012-07-31 2014-02-13 Soichi Ogawa 透明導電膜及びその製造方法
WO2014030324A1 (ja) * 2012-08-23 2014-02-27 コニカミノルタ株式会社 透明金属膜、及びその製造方法
JP2014063633A (ja) * 2012-09-21 2014-04-10 Konica Minolta Inc 透明電極、及び電子デバイス
WO2014148512A1 (ja) * 2013-03-19 2014-09-25 コニカミノルタ株式会社 透明導電体、及び、電子デバイス
JPWO2014148512A1 (ja) * 2013-03-19 2017-02-16 コニカミノルタ株式会社 透明導電体、及び、電子デバイス
US9899624B2 (en) 2013-03-19 2018-02-20 Konica Minolta, Inc. Transparent conductor and electronic device
WO2014181538A1 (ja) * 2013-05-08 2014-11-13 コニカミノルタ株式会社 透明導電体及びその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Chen et al. High-performance transparent barrier films of SiO x∕ SiN x stacks on flexible polymer substrates
EP0049083B1 (en) Laminated film
KR20060014391A (ko) 반사체, 그 용도 및 반사체의 제조 방법
JP2509215B2 (ja) 反射防止能を有する透明導電性フイルム
JPS6059864B2 (ja) 複合膜を有する物品
JPH07105740A (ja) 透明導電性フィルム
JPH0957892A (ja) 透明導電性積層体
JP3804698B2 (ja) 積層体及びその製造方法
JP4638014B2 (ja) 高耐熱性反射膜、これを用いた積層体、液晶表示素子用反射板及び建材ガラス
JP2000144379A (ja) 透明導電積層体の製造方法
JPH08138841A (ja) 透明導電性フィルムならびにそれを用いた透明面状ヒーター
JP2000108244A (ja) 透明導電膜とその製造方法および透明導電膜付き基体
JP3483355B2 (ja) 透明導電性積層体
JP3325361B2 (ja) 透明面状ヒーターおよびその製造方法
JPH09226046A (ja) 透明導電性積層体及びその製造方法
JP2002343150A (ja) 透明導電性フィルム及びその製造方法
JPH09272172A (ja) 積層体
JPH07105755A (ja) 透明導電性薄膜への電極の形成方法
JP3544780B2 (ja) 反射板
JPH09226043A (ja) 反射体
JPH01100260A (ja) 透明導電性フイルム積層体の製造方法
JP3311172B2 (ja) 反射体
JPH08132554A (ja) 透明導電性フィルム
JPH07178863A (ja) 透明導電フィルム及びその製造方法
JP4567127B2 (ja) 透明導電積層体