JPH07102207A - 撥油撥水性コーティング液 - Google Patents

撥油撥水性コーティング液

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JPH07102207A
JPH07102207A JP25174693A JP25174693A JPH07102207A JP H07102207 A JPH07102207 A JP H07102207A JP 25174693 A JP25174693 A JP 25174693A JP 25174693 A JP25174693 A JP 25174693A JP H07102207 A JPH07102207 A JP H07102207A
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water
coating liquid
fluororesin
copolymer
oil
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JP25174693A
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Ryuzo Kamimura
隆三 上村
Ichiro Nakamura
一郎 中村
Takashi Kiyono
俊 清野
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Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 分散性および安定性に優れたコーティング液
を提供する。 【構成】 少なくとも(1)pH4〜10で0.5〜2
0重量%の金属酸化物成分と、(2)金属酸化物成分量
に対し30〜300重量%のフッ素樹脂と、(3)溶媒
とから成る撥油撥水性コーティング液。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガラスまたは金属の防
錆個所およびインテークマニホールド等の油が流れる個
所に用いることができる、撥水性能はもとより、撥油性
に優れたコーティング膜を得る為のコーティング液に関
し、さらに特に分散性,安定性に優れたコーティング液
に関する。
【0002】
【従来の技術】ガラスの撥水性を向上させるために、フ
ルオロアルキル基含有化合物やジメチルシロキサン等の
化合物をガラス表面に塗布する試みがなされている。し
かしこれらの化合物を単に塗布しただけではガラス表面
との結合力が弱く、耐候性や耐摩耗性を十分にもたせる
ことはできず、撥水性を長期に亘り維持することは困難
であった。
【0003】これまでは、ガラスなどの素材上に、撥水
性を付与するためにポリフルオロアルキル基(Rf基)
含有シラン化合物が各種提案されている(特開昭58−
122979号,同58−129082号,同58−1
42958号,同58−147483号,同58−17
2242号,同58−172243号,同58−172
244号,同58−172245号,同58−1722
46号,同58−190840号,同58−22363
4号公報参照)。
【0004】さらに例えば特開昭58−167448号
公報には、低反射率ガラスが記載されており、ポリフル
オロアルキル基含有シラン化合物又は該化合物の部分加
水分解縮合物からなる厚さ1μm以下の薄膜をガラス表
面に形成することにより、透視性等を損なうことなく、
低反射率および撥水撥油性とするものが開示されてい
る。しかしながら、このような従来の撥水処理方法にあ
っては、耐久性,耐候性試験によって、比較的短時間で
撥水性が劣化するという問題点があることがわかった。
【0005】さらに耐候性に優れたものとして、テフロ
ンを被覆したガラスがあるが、膜が柔らかいため傷つき
易くすぐに透明性が損なわれるという問題点があった。
また特開昭60−231442号公報には、ガラス基板
上に接着成分としてシロキサン結合を有する有機ケイ素
化合物、および撥水成分としてフッ素化合物の重合物の
双方よりなる撥水性被膜を形成した撥水処理硝子が記載
されているが、表面撥水成分の重合物がすべてまたは相
対的に多く含有された構成になっているため傷つき易い
という問題点があった。さらに、フッ素化合物の重合物
をフッ素化合物のモノマーを出発原料としてプラズマ重
合で合成しているため、最表面の撥水面がプラズマの影
響を受け、耐候劣化しやすいという問題点があった。
【0006】また特開平3−153859号公報には、
プラスチック基板上に金属酸化物層が形成され、その上
に金属酸化物層およびフッ素樹脂の複合層を積層した表
面改質プラスチックが記載されているが、基板がプラス
チックであるため密着性が必ずしも満足できるものでは
ない等の問題があった。また特開平5−51238号公
報には、ガラスの表面に撥水性を付与させるために、金
属酸化物層と該金属酸化物中に撥水性微粒子を分散した
撥水性ガラスを製造するためのコーティング液が記載さ
れている。しかし上記コーティング液では、用いる撥水
性微粒子がポリ四フッ化エチレン(PTFE)または窒
化ホウ素(BN)であり、作製したコーティング液の攪
拌を停止した際に次第にポリ四フッ化エチレンが沈降
し、安定性に優れたコーティング液が得られないという
問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
従来の問題点を解決し、コーティング液の分散性を改良
し、コーティング液として安定性に優れたコーティング
液を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の撥油撥水性コー
ティング液は、少なくとも(1)pH4〜10で0.5
〜20重量%の金属酸化物成分と、(2)金属酸化物成
分量に対し30〜300重量%のフッ素樹脂と、(3)
溶媒とから成ることを特徴とし、さらに特に、金属酸化
物成分がSi,Ti,Zr,Alの金属アルコキシド,
アセチルアセトネート塩,塩化物,硫酸塩あるいは硝酸
塩を出発原料とした加水分解物および縮重合したゾル溶
液のうち少なくとも1種から成るか、フッ素樹脂が、炭
素とフッ素からなる重合体であり、ポリテトラフルオロ
エチレン,ポリクロロフルオロエチレン,ポリビニリデ
ンフルオライド,ポリビニルフルオライドおよびテトラ
フルオロエチレンから選ばれる1種とヘキサフルオロプ
ロピレンとの共重合体,テトラフルオロエチレンとエチ
レン共重合体,テトラフルオロエチレンとパーフルオロ
アルキルビニルエーテル共重合体,クロロトリフルオロ
エチレンとエチレンの共重合体であるかまたは溶媒が
水,メタノール,エタノール,イソプロピルアルコール
のうち少なくとも1種を必須成分として含むことを特徴
とする。
【0009】本発明の特徴は、水に分散したフッ素樹脂
を、水とアルコールを主成分とする溶媒に分散した金属
酸化物のpH4〜10のゾル溶液と混合し、コーティン
グ液を作製することにより、金属酸化物成分とフッ素樹
脂の分散性が良好になり、分散性を飛躍的に改良したコ
ーティングを得ることができる。
【0010】シリカゾル溶液としては、シリコンのアル
コキシド(アルキル基やアミノ基を有するアルコキシド
も含む)を出発とし加水分解、縮重合した溶液が用いら
れる。シリコンのアルコキシドとして好ましいものをあ
げれば、テトラメトキシシラン,テトラエトキシシラ
ン,テトラプロポキシシラン,(モノメチル)トリメト
キシシラン,(モノメチル)トリエトキシシラン,(モ
ノメチル)トリイソプロポキシシラン,(モノメチル)
トリn−ブトキシシラン,3−アミノプロピルトリエト
キシシラン,N−(2−アミノエチル)3−アミノプロ
ピルトリメトキシシラン,N−(2−アミノエチル)3
−アミノプロピルメチルジメトキシシラン,N−フェニ
ル−3−アミノプロピルトリメトキシシランなどがあ
る。この溶液は、他種金属、例えばAl,Zr,Tiな
どのアルコキシド,アセチルアセトネート塩,塩化物,
硝酸塩または硫酸塩およびそれらの縮重合物を含有して
いてもよい。また、W,Ce,Y等のアルコキシドを使
用することもできる。アルコキシドとして好ましいもの
をあげれば、テトラメトキシド,テトラエトキシド,テ
トライソプロポキシド,テトラブトキシド,(モノメチ
ル)トリメトキシド,(モノメチル)トリエトキシド,
(モノメチル)トリイソプロポキシド,(モノメチル)
トリn−ブトキシドなどであり、また、アセチルアセト
ネート塩として好ましいものをあげれば、アセチルジル
コニウム,アセチルアセトネートチタンなどである。塩
化物としては、オキシ塩化ジルコニウム,塩化アルミニ
ウムなどであり、硝酸塩としては、オキシ硝酸ジルコニ
ウム,硝酸アルミニウム,硫酸塩としては、硫酸ジルコ
ニウムなどがある。その他、これらの他種金属酸化物の
市販ゾル溶液が、シリカゾル溶液中に含有してもよい。
市販ゾル溶液としては、例えばシリカゾルであれば、商
品名スーパーセラ(大八化学工業所),セラミカ(日板
研究所),HAS(コルコート)アトロン(日本曹達
(株)),CGS−D1−0600(チッソ(株))な
ど、チタニアゾルであればTA−10,TA−15(日
産化学工業(株)),ジルコニアゾルであればNZS−
30A,NZS−30B(日産化学工業(株))あるい
はAZS−A,AZS−NB,AZS−B(日本触媒化
学工業(株))がある。また加水分解時においては反応
速度を調整するため任意の配位子を添加することができ
る。配位子としてはアセチルアセトン等のジケトン類,
エチルセロソルブ等のアルコールエーテル類,トリエタ
ノールアミン等のアミン類,エチレングリコール等のグ
リコール類等から任意に選択する。
【0011】これらの金属酸化物成分の固形分濃度は、
例えば固形分0.5重量%未満のコーティング液では、
流し塗りによるコーティングを行った場合にも一回塗り
で膜厚が0.08μm程度しか得られず、0.1μmの
膜厚を得るには固形分0.5重量%以上が必要であり、
また固形分が21重量%以上になると例えば浸漬法でコ
ーティングした場合には引き上げ速度を1.5mm/秒と
低速にしても約0.5μmの膜厚になり、焼き付けの際
にクラックを発生する。これらのことからコーティング
液中の固形分濃度は0.5〜20重量%にするのが望ま
しい。
【0012】金属酸化物成分であるシリカゾル溶液や他
種金属が含有したゾル溶液のpHは、4〜10が良い。
これ以外であると、フッ素樹脂成分と混合したときフッ
素樹脂粒子が凝集沈降するなどの問題を生じる。
【0013】フッ素樹脂とは、主に炭素とフッ素からな
る重合体であり、ポリテトラフルオロエチレン,ポリク
ロロフルオロエチレン,ポリビニリデンフルオライド,
ポリビニルフルオライド,テトラフルオロエチレンとヘ
キサフルオロプロピレンとの共重合体,テトラフルオロ
エチレンとエチレンとの共重合体,テトラフルオロエチ
レンとパーフルオロアルキルビニルエーテルとの共重合
体、クロロトリフルオロエチレンとエチレンとの共重合
体などがあげられる。フッ素樹脂は、溶媒に分散した懸
濁液としてシリカゾル溶液中に混合するのがよい。フッ
素樹脂の粒径としては、0.6μm以下好ましくは、
0.1〜0.6μmが良い。
【0014】また、金属酸化物成分量に対するフッ素樹
脂の混合割合は、実施例1に示す配合を基準に検討した
結果、液の安定性としては5〜450重量%までフッ素
樹脂を混合しても全く問題ないが、380℃で焼き付け
したコーティング膜の接触角と硬さについて検討した結
果を図1に示すが、80°以上の水の接触角および9H
以上の鉛筆硬度を得るには30〜300重量%の範囲に
することが好ましい。また必要に応じ各種界面活性剤を
添加することにより、分散性,安定性をさらに向上させ
ることができる。界面活性剤としてはシリコン系,フッ
素系等のものが市販されているが、本発明においてはフ
ッ素系の界面活性剤を添加するのが望ましい。フッ素系
界面活性剤としてはパーフルオロアルキルカルボン酸
塩,パーフルオロアルキル第四級アンモニウム塩,パー
フルオロアルキルベタイン,パーフルオロアルキルエチ
レンオキシド付加物,パーフルオロアルキルオリゴマ
ー,フルオロアルキルエチレンオキシド付加物等を使用
する。市販品としては、例えば、商品名ユニダイン(D
S101,DS102,DS202,DS301,DS
401,DS403,DS451,DS406)(ダイ
キン工業社製)などがあげられる。
【0015】ポリテトラフルオロエチレン粉末の懸濁液
としては、例えば商品名ポリフロン(D−1,D−2,
D−2C),ルブロン(LDW)(ダイキン工業社
製),AD1,AD2,AD660,AD639(旭ア
イシーアイフロロポリマーズ(株)製)、テトラフルオ
ロエチレンとヘキサフルオロプロピレンとの共重合体粉
末の懸濁液としては、例えば商品名ネオフロン(ND−
1,2,4)(ダイキン工業社製),テトラフルオロエ
チレンとパーフルオロアルキルビニルエーテルとの共重
合体粉末の懸濁液としては、例えば商品名ネオフロン
(AD−1,AD−2)(ダイキン工業社製)などがあ
げられる。
【0016】コーティング液の溶媒としては使用するフ
ッ素樹脂の溶媒と同一であることが望ましいが、フッ素
樹脂単独での溶媒は比重の高い水系に分散したものが分
散性に優れ、さらに市販のゾルゲルコーティング液の溶
媒が溶剤系であることを考えた場合、これらを混合分散
させるには極性の高い水、エタノール,イソプロピルア
ルコール等の溶媒を使用するのが望ましい。また他の溶
媒としてメタノール,酢酸エチル,酢酸ブチル,アセト
ン,キシレン,トルエン,エチルセロソルブ,ブチルセ
ロソルブ等も使用できる。また、市販のゾルゲルコーテ
ィング液中には、あらかじめこのような溶媒が使用され
ている場合が多いため、溶媒の選択等には注意を要す
る。またpHは4〜10の間に調整した場合に液の安定
性はさらに向上する。基材への塗布方法としては、浸漬
引き上げ法,スプレー法,フローコート法あるいはスピ
ンコート法等既知の塗布手段を適宜用いることができ
る。
【0017】
【実施例】以下本発明を実施例,比較例および試験例に
より説明する。 実施例1 フッ素樹脂粒子の懸濁液(商品名ネオフロンND−1
(ダイキン工業製))5.7g(固形分濃度50重量
%)と蒸留水7.0gの混合溶液に、エタノール27.
3gを添加混合した。次いで、あらかじめテトラエトキ
シシランを出発原料として調製したpH5、固形分濃度
6重量%のシリカゾルのイソプロピルアルコール溶液6
0gを上記混合溶液に添加し、室温で30分間攪拌し撥
油撥水コーティング液とした。分散性の評価は、コーテ
ィング液作製後室温で5時間放置した後、液状態を目視
で観察し、評価を行なった。表1に、液組成および分散
性評価結果等を示す。
【0018】実施例2 フッ素樹脂粒子の懸濁液(商品名ネオフロンND−1
(ダイキン工業製))4.8g(固形分濃度50重量
%)と蒸留水220gの混合溶液に、あらかじめ3−ア
ミノプロピルトリエトキシシランを出発原料として調製
したpH9、固形分濃度6重量%のシリカゾルの水、メ
タノール混合溶液50gを添加し、室温で約10時間攪
拌した。その後、孔径1μmのメンブランフィルターで
濾過し、撥油撥水コーティング液とした。分散性の評価
は、コーティング液作製後室温で5時間放置した後、液
状態を目視で観察し、評価を行なった。表1に、液組成
および分散性評価結果等を示す。
【0019】実施例3 実施例2において、フッ素樹脂がシリカに対し50重量
%となるように、粒子の懸濁液(商品名ネオフロンND
−1(ダイキン工業製)4.8g(固形分濃度50重量
%)と蒸留水220gの混合溶液に、あらかじめ3−ア
ミノプロピルトリエトキシシランを出発原料として調製
したpH9、固形分濃度6重量%のシリカゾルの水、メ
タノール混合溶液80gを添加したこと以外は実施例2
と同様にした。
【0020】実施例4 シリカ/ジルコニア=80/20(モル%)となるよう
に、3−アミノプロピルトリエトキシシランを出発原料
として調製したpH9、固形分濃度6重量%のシリカゾ
ルの水、メタノール混合溶液33gとオキシ塩化ジルコ
ニウムを出発原料として調製したpH3、固形分濃度6
重量%のジルコニアゾルの水溶液17gを混合し、pH
4のシリカ−ジルコニアゾル溶液を得た。フッ素樹脂粒
子の懸濁液(商品名ネオフロンND−1(ダイキン工業
製))4.8g(固形分濃度50重量%)と蒸留水22
0gの混合溶液に上記シリカ−ジルコニアゾル溶液50
gを添加し、室温で約10時間攪拌した。その後、孔径
1μmのメンブランフィルターで濾過し、撥油撥水コー
ティング液とした。分散性の評価は、コーティング液作
製後室温で5時間放置した後、液状態を目視で観察し、
評価を行なった。表1に、液組成および分散性評価結果
等を示す。
【0021】実施例5 フッ素樹脂粒子の懸濁液(商品名ネオフロンND−1
(ダイキン工業製))10g(固形分濃度50重量%)
と蒸留水6.7gの混合溶液に、あらかじめ3−アミノ
プロピルトリエトキシシランを出発原料として調製した
pH9、固形分濃度6重量%のシリカゾルの水、メタノ
ール混合溶液50gを添加し、室温で約10時間攪拌し
た。その後、孔径1μmのメンブランフィルターで濾過
し、撥油撥水コーティング液とした。分散性の評価は、
コーティング液作製後室温で5時間放置した後、液状態
を目視で観察し、評価を行なった。表1に、液組成およ
び分散性評価結果等を示す。
【0022】実施例6 フッ素樹脂粒子の懸濁液(商品名AD−660(旭アイ
シーアイフロロポリマーズ(株))4.8g(固形分濃
度60重量%)と蒸留水220gの混合溶液に、あらか
じめ3−アミノプロピルトリエトキシシランを出発原料
として調製したpH9、固形分濃度6重量%のシリカゾ
ルの水、メタノール混合溶液50gを添加し、室温で約
10時間攪拌した。その後、孔径1μmのメンブランフ
ィルターで濾過し、撥油撥水コーティング液とした。分
散性の評価は、コーティング液作製後室温で5時間放置
した後、液状態を目視で観察し、評価を行なった。表1
に、液組成および分散性評価結果等を示す。
【0023】実施例7 実施例2において、フッ素樹脂粒子の懸濁液(商品名ネ
オフロンND−1(ダイキン工業製)4.8g(固形分
濃度50重量%)を他の懸濁液として商品名ネオフロン
AD−1(ダイキン工業製)4.8g(固形分濃度50
重量%)とした以外は実施例2と同様にした。
【0024】比較例1 フッ素樹脂粒子の懸濁液(商品名ネオフロンND−1
(ダイキン工業製))4.8g(固形分濃度50重量
%)と蒸留水220gの混合溶液に、あらかじめテトラ
エトキシシランを出発原料として調製したpH2、固形
分濃度6重量%のシリカゾルのイソプロピルアルコール
溶液50gを添加し、室温で約10時間攪拌したとこ
ろ、フッ素樹脂粒子が凝集沈降し、コーティング液とし
て使用できなくなった。
【0025】比較例2 フッ素樹脂粒子の懸濁液(商品名ネオフロンND−1
(ダイキン工業製))4.8g(固形分濃度50重量
%)と蒸留水220gの混合溶液に、あらかじめテトラ
エトキシシランを出発原料として調製したpH12、固
形分濃度6重量%のシリカゾルのイソプロピルアルコー
ル溶液50gを添加し、室温で約10時間攪拌したとこ
ろ、フッ素樹脂粒子が凝集沈降し、コーティング液とし
て使用できなくなった。
【0026】
【表1】 表1から明らかなように、本発明のコーティング液は優
れた分散安定性を示し、良好な結果を得ることができ
た。
【0027】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明の撥油
撥水性コーティング液は、少なくとも(1)pH4〜1
0で0.5〜20重量%の金属酸化物成分と、(2)金
属酸化物成分量に対し30〜300重量%のフッ素樹脂
と、(3)溶媒とから成ることを特徴とし、さらに特
に、金属酸化物成分がSi,Ti,Zr,Alの金属ア
ルコキシド,アセチルアセトネート塩,塩化物,硫酸塩
あるいは硝酸塩を出発原料とした加水分解物および縮重
合したゾル溶液のうち少なくとも1種から成るか、フッ
素樹脂が、炭素とフッ素からなる重合体であり、ポリテ
トラフルオロエチレン,ポリクロロフルオロエチレン,
ポリビニリデンフルオライド,ポリビニルフルオライド
およびテトラフルオロエチレンから選ばれる1種とヘキ
サフルオロプロピレンとの共重合体,テトラフルオロエ
チレンとエチレン共重合体,テトラフルオロエチレンと
パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体,クロロ
トリフルオロエチレンとエチレンの共重合体であるかま
たは溶媒が水,メタノール,エタノール,イソプロピル
アルコールのうち少なくとも1種を必須成分として含む
ことを特徴とすることにより、分散性および安定性に優
れたコーティング液が得られるという効果が得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】種々の金属酸化物量に対するフッ素樹脂量にお
ける、380℃で焼き付けしたコーティング膜の接触角
および硬さを示すグラフである。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも(1)pH4〜10で0.5
    〜20重量%の金属酸化物成分と、(2)金属酸化物成
    分量に対し30〜300重量%のフッ素樹脂と、(3)
    溶媒とからなることを特徴とする撥油撥水性コーティン
    グ液。
  2. 【請求項2】 金属酸化物成分がSi,Ti,Zr,A
    lの金属アルコキシド,アセチルアセトネート塩,塩化
    物,硫酸塩あるいは硝酸塩を出発原料とした加水分解物
    および縮重合したゾル溶液のうち少なくとも1種から成
    ることを特徴とする請求項1記載の撥油撥水性コーティ
    ング液。
  3. 【請求項3】 フッ素樹脂が、炭素とフッ素からなる重
    合体であり、ポリテトラフルオロエチレン,ポリクロロ
    フルオロエチレン,ポリビニリデンフルオライド,ポリ
    ビニルフルオライドおよびテトラフルオロエチレンから
    選ばれる1種とヘキサフルオロプロピレンとの共重合
    体,テトラフルオロエチレンとエチレン共重合体,テト
    ラフルオロエチレンとパーフルオロアルキルビニルエー
    テル共重合体,クロロトリフルオロエチレンとエチレン
    の共重合体であることを特徴とする請求項1記載の撥油
    撥水性コーティング液。
  4. 【請求項4】 溶媒が水,メタノール,エタノール,イ
    ソプロピルアルコールのうち少なくとも1種を必須成分
    として含むことを特徴とする請求項1記載の撥油撥水性
    コーティング液。
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