JPH07102183A - ハロゲン化ガリウムフタロシアニン結晶、その製造方法およびそれを用いた電子写真感光体 - Google Patents

ハロゲン化ガリウムフタロシアニン結晶、その製造方法およびそれを用いた電子写真感光体

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JPH07102183A
JPH07102183A JP5267775A JP26777593A JPH07102183A JP H07102183 A JPH07102183 A JP H07102183A JP 5267775 A JP5267775 A JP 5267775A JP 26777593 A JP26777593 A JP 26777593A JP H07102183 A JPH07102183 A JP H07102183A
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phthalocyanine crystal
phthalocyanine
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chlorogallium phthalocyanine
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Kazuya Hongo
和哉 本郷
Katsumi Nukada
克己 額田
Masakazu Iijima
正和 飯島
Noriyoshi Takahashi
徳好 高橋
Masaaki Suwabe
正明 諏訪部
Hitoshi Takimoto
整 滝本
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高感度で良好な電子写真特性を示し、結着樹
脂中での分散性に優れたハロゲン化ガリウムフタロシア
ニン、およびその製造方法を提供し、また、感度特性、
電位保持性および画質特性が優れた電子写真感光体を提
供する。 【構成】 結晶の一部がヒドロキシガリウムフタロシア
ニンに変化したハロゲン化ガリウムフタロシアニン結
晶。この結晶は、ハロゲン化ガリウムフタロシアニン結
晶を水と接触させ、ハロゲン化ガリウムフタロシアニン
結晶の一部をヒドロキシガリウムフタロシアニンに変化
させることによって製造することができる。本発明の電
子写真感光体は、導電性支持体上に少なくとも、電荷発
生層および電荷輸送層を順次積層してなるものであっ
て、電荷発生層に上記の結晶の一部がヒドロキシガリウ
ムフタロシアニンに変化したハロゲン化ガリウムフタロ
シアニン結晶が含まれる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハロゲン化ガリウムフ
タロシアニン結晶、その製造方法、およびそれを電荷発
生材料として用いた電子写真感光体に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真感光体における光導電材
料としては、種々の無機系および有機系の光導電材料が
知られている。有機系の光導電材料は、それを電子写真
に使用した場合、膜の透明性、良好な成膜性、可撓性を
有し、コストが安くなる等の利点がある。有機系光導電
材料を使用する場合、感光体の感度および耐久性を改善
するために、電荷発生層と電荷輸送層とに機能分離され
た積層型電子写真感光体が提案されている。近年、従来
提案された有機光導電材料の感光波長域を、近赤外線の
半導体レーザーの波長(780〜830nm)にまで伸
ばし、レーザープリンター等のデジタル記録用の感光体
として使用することの要求が高まっており、この観点か
ら、スクエアリリウム化合物(特開昭49−10553
6号および同58−21416号公報)、トリフェニル
アミン系トリスアゾ化合物(特開昭61−151659
号公報)、フタロシアニン化合物(特開昭48−341
89号および同57−14874号公報)等が、半導体
レーザー用の光導電材料として提案されている。半導体
レーザー用の感光材料として、有機光導電材料を使用す
る場合、まず、感光波長域が長波長まで伸びているこ
と、次に、形成される感光体の感度および耐久性がよい
こと等が要求される。前記の有機光導電材料は、これら
の諸条件を十分に満足するものではない。
【0003】これらの欠点を克服するために、前記の有
機光導電材料について、精力的に研究、開発が試みられ
ており、特に、フタロシアニン化合物については多くの
報告がなされている。一般に、フタロシアニン化合物
は、製造方法、処理方法の違いにより多数の結晶型を示
すこと、そしてこの結晶型の違いは、フタロシアニン化
合物の光電変換特性に大きな影響を及ぼすことが知られ
ている。フタロシアニン化合物の結晶型については、例
えば、銅フタロシアニンについてみると、安定系のβ型
以外に、α、ε、π、x、ρ、γ、δ等の結晶型が知ら
れており、これらの結晶型は、機械的歪力、硫酸処理、
有機溶剤処理および熱処理等により、相互に転移が可能
であることが知られている(例えば、米国特許第277
0629号、同第3160635号、同第370829
2号および同第3357989号明細書)。また、無金
属フタロシアニンについては、α、β、γ、τおよびx
等の結晶型が知られており、そして、特公昭44−14
106号公報、特公昭49−4338号公報および特開
平4−227768号公報には、x型フタロシアニンが
記載され、他の結晶型の無金属フタロシアニンに比べて
良好な電子写真特性を有し、結着樹脂中での分散性にも
優れていることが開示されている。しかしながら、この
x型フタロシアニンは、感度の点で未だ不十分である。
一方、特開平5−98181号公報には、いくつかの高
感度のハロゲン化ガリウムフタロシアニンの新規結晶型
が提案されている。
【0004】
【発明が解決しょうとする課題】しかしながら、上記の
ハロゲン化ガリウムフタロシアニン結晶は、結着樹脂中
での分散性が必ずしも十分とはいえず、分散液の安定性
に問題があり、画質上もカブリや黒点等の欠陥を生じや
すいため、さらなる改善が望まれていた。一方、一般的
な顔料の分散性の改善方法として、シランカップリング
剤やチタネートカップリング剤等の添加剤による顔料表
面の改質や、プラズマCVDによる顔料表面処理等があ
るが、前者は感度の低下や残留電位の上昇を引き起こ
し、後者は工程が複雑化し、コストが増大するため、実
用的でなかった。本発明は、上記のような従来の技術に
おける問題点に鑑みてなされたものである。すなわち、
本発明の目的は、高感度で良好な電子写真特性を示し、
結着樹脂中での分散性に優れたハロゲン化ガリウムフタ
ロシアニン、およびその製造方法を提供することにあ
る。本発明の他の目的は、感度特性、電位保持性および
画質特性が優れた電子写真感光体を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、鋭意研究
を重ねた結果、ハロゲン化ガリウムフタロシアニン結晶
の一部をヒドロキシガリウムフタロシアニンに変化させ
た顔料を電荷発生材料として使用することにより、本発
明の上記の目的が達成されることを見出し、本発明を完
成するに至った。本発明のハロゲン化ガリウムフタロシ
アニン結晶は、結晶の一部がヒドロキシガリウムフタロ
シアニンに変化したことを特徴とする。本発明のハロゲ
ン化ガリウムフタロシアニン結晶(以下、変性ハロゲン
化ガリウムフタロシアニン結晶という。)は、ハロゲン
化ガリウムフタロシアニンの結晶を水と接触させ、その
結晶の一部をヒドロキシガリウムフタロシアニンに変化
させることによって製造することができる。本発明の電
子写真感光体は、導電性支持体上に少なくとも、電荷発
生層および電荷輸送層を順次積層してなるものであっ
て、その電荷発生層が、結晶の一部がヒドロキシガリウ
ムフタロシアニンに変化したハロゲン化ガリウムフタロ
シアニン結晶を含むことを特徴とする。
【0006】以下、本発明について詳細に説明する。ま
ず、本発明の変性ハロゲン化ガリウムフタロシアニン結
晶について説明する。変性ハロゲン化ガリウムフタロシ
アニン結晶は、結晶の一部がヒドロキシガリウムフタロ
シアニンに変化しているものであって、CuKα特性X
線に対するブラッグ角度(2θ±0.2°)の(1)少
なくとも、11.0°、13.5°および27.1°に
強い回折ピークを有する結晶、(2)7.4°、16.
6°、25.5°および28.3°に強い回折ピークを
有する結晶、(3)少なくとも、6.8°、17.3
°、23.6°および26.9°に強い回折ピークを有
する結晶、(4)少なくとも、8.7〜9.2°、1
7.6°、27.4°および28.8°に強い回折ピー
クを有する結晶のいずれか、またはこれらの混合結晶よ
りなる。なお、本発明において、ヒドロキシガリウムフ
タロシアニンに変化する「結晶の一部」とは、変性ハロ
ゲン化ガリウムフタロシアニン結晶の元素分析値におけ
るハロゲン含有率が、ハロゲン化ガリウムフタロシアニ
ンのハロゲン含有率の理論値に対して、10〜99.9
%、好ましくは50〜99%、さらに好ましくは80〜
95%の範囲にあることを意味する。
【0007】これらの変性ハロゲン化ガリウムフタロシ
アニン結晶の製造を、例えばクロロガリウムフタロシア
ニンの場合を例にとって説明すると、まず、1,3−ジ
イミノイソインドリンと三塩化ガリウムをキノリン中で
縮合することによってクロロガリウムフタロシアニン結
晶を合成する。得られたクロロガリウムフタロシアニン
結晶は、次いで、水中で撹拌、振とう、分散等の処理を
施す。それによって上記(1)の結晶型を有するクロロ
ガリウムフタロシアニン結晶が得られる。なお、この際
使用する水としては、脱イオン水または蒸留水が好まし
い。
【0008】また、上記(2)〜(4)の結晶型を有す
るクロロガリウムフタロシアニン結晶は次のようにして
得るのが好ましい。すなわち、上記合成によって得られ
たクロロガリウムフタロシアニン結晶を、まず結晶変換
して、所望の結晶型に変換した後、水処理を行う。すな
わち、合成によって得られた上記クロロガリウムフタロ
シアニン結晶を、振動ミル、自動乳鉢、サンドミル、ア
トライター、ボールミル等の粉砕装置を用いて乾式粉砕
した後、上記(2)の結晶型の場合は、ベンジルアルコ
ール、イソプロピルアルコール、シクロヘキサノン、ト
ルエン、ジメチルスルホキシド、酢酸ブチル等の適当な
溶剤中で、上記粉砕装置を用いて湿式粉砕すればよく、
上記(3)の結晶型の場合は、塩化メチレン、クロロホ
ルム、四塩化炭素、1,1,1−トリクロロエタン、
1,1,2−トリクロロエチレン等のハロゲン化溶剤中
で湿式粉砕すればよく、また、上記(4)の結晶型の場
合は、メタノールまたはエタノール中で湿式粉砕すれば
よい。これら結晶変換した上記(2)〜(4)の結晶型
を有するクロロガリウムフタロシアニン結晶は、上記
(1)の結晶型の場合と同様に、水中で撹拌、振とう、
分散等の処理を行い、目的の結晶型を有するクロロガリ
ウムフタロシアニン結晶が得られる。なお、上記(2)
〜(4)の結晶型を有するクロロガリウムフタロシアニ
ン結晶は、上記のように水による処理を行って得られた
(1)の結晶型を有するクロロガリウムフタロシアニン
結晶を、上記したと同様の溶剤により湿式処理を行って
結晶変換を行い、目的の結晶型を有するクロロガリウム
フタロシアニン結晶とすることによって得てもよい。ま
た、水中での撹拌処理を乾式粉砕後に行うこともでき
る。また、加熱しながら沸騰水中での撹拌処理を行って
もよく、また、水を溶媒として湿式処理してもよい。
【0009】ハロゲン化ガリウムフタロシアニンの結晶
を水と接触させて処理することにより、結晶の一部がヒ
ドロキシガリウムフタロシアニンに変化する理由は、ハ
ロゲン化ガリウムフタロシアニンが加水分解しやすいこ
とによる。すなわち、水中で撹拌することによって、水
と接触した結晶表面が容易に水と反応して、ヒドロキシ
ガリウムフタロシアニンに変化する。このとき、顔料バ
ルクは水と接触しないため、ハロゲン化ガリウムフタロ
シアニンの状態を維持している。結晶の一部をヒドロキ
シガリウムフタロシアニンに変化させることにより、ハ
ロゲン化ガリウムフタロシアニン結晶の高感度な特性を
保持したまま、結着樹脂中での分散性の悪さが改善され
る。
【0010】ハロゲン化ガリウムフタロシアニンの静電
気的な極性は著しく負に偏っており、結着樹脂や溶剤の
極性との調和がとれないため、ハロゲン化ガリウムフタ
ロシアニン結晶が凝集しやすく、分散性を悪化させてい
ると考えられる。そこで結晶の一部をヒドロキシガリウ
ムフタロシアニンに変化させることにより、極性が弱ま
り、結着樹脂や溶剤との静電気的な調和がとれ、ハロゲ
ン化ガリウムフタロシアニン結晶の凝集が起こりにくく
なり、その結果、分散性が改善される。また、水との接
触処理は、それによって分散性を悪化するハロゲン化ガ
リウムフタロシアニン結晶中のイオン性不純物が除去さ
れるため、分散性の改善に効果を有している。
【0011】次に、上記の変性ハロゲン化ガリウムフタ
ロシアニン結晶を用いた本発明の電子写真感光体につい
て説明する。本発明の電子写真感光体において、導電性
支持体としては、電子写真感光体において使用されるも
のであれば、如何なるものでも使用することができる。
また、必要に応じて、導電性支持体の表面は、画質に影
響のない範囲で各種の処理を行うことができる。例え
ば、表面の陽極酸化処理、液体ホーニング等による粗面
化処理、薬品処理、着色処理等を行うことができる。
【0012】導電性支持体上には、少なくとも電荷発生
層と電荷輸送層とが積層された感光層が設けられるが、
その積層の順序はいずれが導電性支持体側にあってもよ
い。本発明において、電荷発生層は、上記した変性ハロ
ゲン化ガリウムフタロシアニン結晶が適当な結着樹脂中
に分散されて構成される。この場合、結着樹脂は存在し
なくてもよい。また、変性ハロゲン化ガリウムフタロシ
アニン結晶は公知の他の電荷発生材料と併用して含有さ
せてもよい。結着樹脂としては、公知のものならば如何
なるものでも使用することができる。例えば、ポリカー
ボネート、ポリスチレン、ポリエステル、メタクリル酸
エステル重合体、ポリビニルブチラール、ポリビニルホ
ルマール、酢酸ビニル重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル
共重合体、セルロースエステル、セルロースエーテル、
ポリブタジエン、ポリウレタン、エポキシ樹脂等があげ
られる。
【0013】電荷発生材料と結着樹脂の配合比(重量)
は、40:1〜1:4、好ましくは20:1〜1:2で
ある。電荷発生材料の比率が高すぎる場合には塗布液の
安定性が低下し、低すぎる場合は感度が低下するので、
上記の範囲に設定するのが好ましい。塗布液を作製する
ために使用する溶剤としては、メタノール、エタノー
ル、n−ブタノール、ベンジルアルコール、、メチルセ
ロソルブ、エチルセロソルブ、アセトン、メチルエチル
ケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸エチル、
n−酢酸ブチル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、塩
化メチレン、クロロホルム、ベンゼン、トルエン、キシ
レン、クロロベンゼン、ジメチルホルムアミド、ジメチ
ルアセトアミド等の有機溶剤、或いはこれらの混合溶剤
をあげることができる。分散手段としては、サンドミ
ル、コロイドミル、アトライター、ボールミル、ダイノ
ミル、コボールミル、ロールミル等の手段が利用でき
る。塗布方法としては、ブレードコーティング法、ワイ
ヤーバーコーティング法、スプレーコーティング法、浸
漬コーテイング法、ビードコーティング法、カーテンコ
ーティング法等の方法を用いることができる。電荷発生
層の膜厚は、0.01〜5μm、好ましくは0.03〜
2μmの範囲が適当である。
【0014】電荷輸送層は、電荷輸送材料と成膜性樹脂
より構成されるものであって、電荷輸送材料層として
は、N,N′−ジフェニル−N,N′−ビス−(m−ト
リル)ベンジジン、4−ジエチルアミノベンズアルデヒ
ド−2,2−ジフェニルヒドラゾン、p−(2,2−ジ
フェニルビニル)−N,N−ジフェニルアニリン等、公
知のものであれば如何なるものでも使用することができ
る。成膜性樹脂としては、例えば、ポリカーボネート、
ポリアリレート、ポリスチレン、ポリエステル、スチレ
ン−アクリロニトリル共重合体、ポリスルホン、ポリメ
タクリル酸エステル、スチレン−メタクリル酸エステル
共重合体、ポリオレフィン等があげられる。これらの中
でも、耐久性の点でポリカーボネートが好適である。電
荷輸送材料と成膜性樹脂の配合比(重量)は、5:1〜
1:5、好ましくは3:1〜1:3である。電荷輸送材
料の比率が高すぎる場合には電荷輸送層の機械的強度が
低下し、低すぎる場合には感度が低下するので、上記の
範囲に設定するのが好ましい。また、電荷輸送材料が成
膜性を有する場合には、上記成膜性樹脂を省くこともで
きる。電荷輸送層は、上記電荷輸送材料と成膜性樹脂と
を適当な溶剤に溶解し、塗布することによって形成する
が、膜厚は5〜50μm、好ましくは10〜40μmの
範囲に設定される。塗布は、上記電荷発生層において記
載したいずれかの方法によって行うことができる。
【0015】本発明の電子写真感光体は、必要に応じ
て、感光層と導電性支持体との間に下引き層を設けても
よい。下引き層は、導電性気体からの不必要な電荷の注
入を阻止するために有効であり、感光体の帯電性を高く
する作用がある。さらに、感光層と導電性支持体との接
着性を向上させる作用もある。下引き層を構成する材料
としては、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリド
ン、ポリビニルピリジン、セルロースエーテル類、セル
ロースエステル類、ポリアミド、ポリウレタン、カゼイ
ン、ゼラチン、ポリグルタミン酸、澱粉、スターチアセ
テート、アミノスターチ、ポリアクリル酸、ポリアクリ
ルアミド等があげられる。また、上記樹脂の代わりに、
ジルコニウムキレート化合物、ジルコニウムアルコキシ
ド等の有機ジルコニウム化合物とシランカップリング剤
を用いることもできる。有機ジルコニウム化合物の代表
的なものとしては、ジルコニウムテトラブトキシド、ジ
ルコニウムテトラアセチルアセトネート、ジルコニウム
ジプロポキシジアセチルアセトネート、トリブトキシジ
ルコニウムアセチルアセトネート等があげられる。
【0016】シランカップリング剤としては、ビニルト
リクロルシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルト
リエトキシシラン、ビニルトリス−2−メトキシエトキ
シシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−グリシド
キシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシ
プロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリ
エトキシシラン、γ−クロルプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−2−アミノエチルプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−
ウレイドプロピルトリエトキシシラン、β−3,4−エ
ポキシシクロヘキシルエチルトリメトキシシラン等をあ
げることができる。有機ジルコニウム化合物とシランカ
ップリング剤との混合割合は、Zr/Siのモル比が、
1/1〜5/1の範囲にあることが好ましい。Zrの割
合が上記の範囲よりも大きくなると、電荷発生層を塗布
する際のヌレ性が劣化し、ムラのある塗膜が形成され
る。また、Siの割合が上記の範囲よりも大きくなる
と、残留電位が増大するので好ましくない。
【0017】一方、有機ジルコニウム化合物とシランカ
ップリング剤と結着樹脂との混合物を使用することもで
きる。このときの結着樹脂としては、前述のものを用い
ることができる。結着樹脂の有機ジルコニウム化合物と
シランカップリング剤に対する混合割合は、必要に応じ
て設定され、下引き層の膜厚を厚くしたい場合は、結着
樹脂の含有量を多くし、下引き層の膜厚を薄くしたい場
合は少なくすればよい。さらにまた、下引き層として、
微粒子無機粉体を上記結着樹脂と混合、分散した溶液を
塗布、乾燥させて形成したものを設けてもよい。微粒子
無機粉体としては、酸化チタン、酸化アンチモン、酸化
錫、酸化亜鉛、酸化アルミナ、酸化インジウム、酸化マ
グネシウム、シリカ、三酸化モリブデン、酸化第2銅等
が使用される。
【0018】本発明において、下引き層の膜厚は、一般
に0.01〜5μm、好ましくは0.05〜2μmに設
定される。下引き層を形成するためには、塗布液を調製
することが必要になるが、エタノール、メタノール、プ
ロパノール、ブタノール等のアルコール類、アセトン、
メチルエチルケトン等のケトン類、トルエン、キシレン
等の芳香族炭化水素類、酢酸エチル、セロソルブアセテ
ート等のエステル類を単独または混合して使用すること
ができる。塗布液を塗布する際には、例えば、浸漬コー
ティング法、スプレーコーティング法、ブレードコーテ
ィング法、スピンナーコーティング法、ビードコーティ
ング法、カーテンコーティング法等のコーティング法を
用いることができ、乾燥は10〜200℃、好ましくは
30〜180℃の範囲の温度で、5分〜6時間、好まし
くは、10分〜2時間の範囲で送風乾燥機により、また
は静止乾燥下で行うことができる。さらに、本発明の電
子写真感光体は、耐刷性を改善するために、感光層の上
に保護層を設けてもよい。本発明の電子写真感光体は、
電子写真複写機に効果的に使用されるが、さらにレーザ
ービームプリンター、LEDプリンター、CRTプリン
ター、マイクロフィルムリーダー、普通紙ファクシミ
リ、電子写真製版システム等に適用可能である。
【0019】
【実施例】次に、実施例によって本発明をさらに詳しく
説明する。なお、実施例において、「部」は「重量部」
を意味する。 合成例1 1,3−ジイミノイソインドリン30部、3塩化ガリウ
ム9.1部をキノリン230部中に入れ、200℃にお
いて3時間反応させた後、生成物を濾別し、N,N−ジ
メチルホルムアミドおよびメタノールで洗浄し、次いで
湿ケーキを乾燥した後、クロロガリウムフタロシアニン
結晶28部を得た。得られたクロロガリウムフタロシア
ニン結晶の粉末X線回折図を図1に示す。また、元素分
析値は、次の通りであった。なお、括弧内の値は、塩素
含有率における理論値%に対する実測値%の百分率
(%)を示す。 C H N Cl 理論値% 62.22 2.61 18.14 5.74 実測値% 62.18 2.67 18.08 5.75(100%)
【0020】合成例2 合成例1で得られたクロロガリウムフタロシアニン結晶
3部を、自動乳鉢(Lab Mill UT−21型、
ヤマト科学社製)で3時間粉砕した。得られたクロロガ
リウムフタロシアニン結晶の粉末X線回折図を図2に示
す。
【0021】合成例3 合成例2で得られたクロロガリウムフタロシアニン結晶
0.5部を、1mmφのガラスビーズ60部と共にベン
ジルアルコール20部中で、室温にて24時間ボールミ
リングした後、濾別し、酢酸エチル100部で洗浄し、
クロロガリウムフタロシアニン結晶を得た。得られたク
ロロガリウムフタロシアニン結晶の粉末X線回折図を図
3に示す。 合成例4 合成例2で得られたクロロガリウムフタロシアニン結晶
3部を、1mmφのガラスビーズ60部と共に塩化メチ
レン20部中で、室温にて24時間ボールミリングした
後、濾別し、酢酸エチル100部で洗浄し、クロロガリ
ウムフタロシアニン結晶を得た。得られたクロロガリウ
ムフタロシアニン結晶の粉末X線回折図を図4に示す。 合成例5 合成例2で得られたクロロガリウムフタロシアニン結晶
3部を、1mmφのガラスビーズ60部と共にメタノー
ル20部中で、室温にて24時間ボールミリングした
後、濾別し、メタノール100部で洗浄し、クロロガリ
ウムフタロシアニン結晶を得た。得られたクロロガリウ
ムフタロシアニン結晶の粉末X線回折図を図5に示す。
【0022】実施例1 合成例1で得られたクロロガリウムフタロシアニン結晶
5部を、脱イオン水(pH:7.4)100部と共に、
室温において24時間撹拌した。このとき、上澄み液の
pH値をpHメーターで測定したところ、3.5を示し
た。その後、これを濾別し、結晶の一部がヒドロキシガ
リウムフタロシアニンに変化したクロロガリウムフタロ
シアニン結晶を得た。得られたクロロガリウムフタロシ
アニン結晶の粉末X線回折図は、図1と同一のスペクト
ルを示した。また、元素分析値は、次の通りであった。 C H N Cl 理論値% 62.22 2.61 18.14 5.74 実測値% 61.98 2.72 18.10 5.31(93%) 元素分析値より、塩素の含有率が低下しており、明らか
にクロロガリウムフタロシアニン結晶の加水分解が起こ
ったことが確認できた。また、上澄み液のpH値から、
加水分解により生じた塩化水素の影響で酸性に変化した
ことが分かった。
【0023】実施例2 合成例2で得られたクロロガリウムフタロシアニン結晶
0.5部を、脱イオン水20部と共に、100℃で2時
間加熱撹拌した。このとき、上澄み液のpH値をpHメ
ーターで測定したところ、3.9を示した。その後、こ
れを濾別し、結晶の一部がヒドロキシガリウムフタロシ
アニンに変化したクロロガリウムフタロシアニン結晶を
得た。得られたクロロガリウムフタロシアニン結晶の粉
末X線回折図は、図2と同一のスペクトルを示した。ま
た、元素分析値は、次の通りであった。 C H N Cl 理論値% 62.22 2.61 18.14 5.74 実測値% 62.08 2.75 18.09 5.23(91%)
【0024】実施例3 合成例3で得られたクロロガリウムフタロシアニン結晶
0.5部を、蒸留水25部と共に、100℃で2時間加
熱撹拌した。このとき、上澄み液のpH値をpHメータ
ーで測定したところ、4.4を示した。その後、これを
濾別し、結晶の一部がヒドロキシガリウムフタロシアニ
ンに変化したクロロガリウムフタロシアニン結晶を得
た。得られたクロロガリウムフタロシアニン結晶の粉末
X線回折図は、図3と同一のスペクトルを示した。ま
た、元素分析値は、次の通りであった。 C H N Cl 理論値% 62.22 2.61 18.14 5.74 実測値% 62.18 2.70 18.06 5.15(90%)
【0025】実施例4 合成例4で得られたクロロガリウムフタロシアニン結晶
3部を、2mmφのガラスビーズ60部と共に脱イオン
水20部中で室温において24時間ボールミリングし
た。このとき、上澄み液のpH値をpHメーターで測定
したところ、3.4を示した。その後、これを濾別し、
脱イオン水10部で洗浄し、結晶の一部がヒドロキシガ
リウムフタロシアニンに変化したクロロガリウムフタロ
シアニン結晶を得た。得られたクロロガリウムフタロシ
アニン結晶の粉末X線回折図は、図4と同一のスペクト
ルを示した。また、元素分析値は、次の通りであった。 C H N Cl 理論値% 62.22 2.61 18.14 5.74 実測値% 62.11 2.69 18.06 5.10(89%)
【0026】実施例5 合成例5で得られたクロロガリウムフタロシアニン結晶
0.5部を、蒸留水20部と共に、室温で48時間加熱
撹拌した。このとき、上澄み液のpH値をpHメーター
で測定したところ、4.2を示した。その後、これを濾
別し、結晶の一部がヒドロキシガリウムフタロシアニン
に変化したクロロガリウムフタロシアニン結晶を得た。
得られたクロロガリウムフタロシアニン結晶の粉末X線
回折図は、図5と同一のスペクトルを示した。また、元
素分析値は、次の通りであった。 C H N Cl 理論値% 62.22 2.61 18.14 5.74 実測値% 62.14 2.65 17.99 5.17(90%)
【0027】実施例6 まず、特開平2−87154号公報に記載されているア
ルミニウムパイプの湿式ホーニング処理を、次のように
して行った。40mmφ×319mmの鏡面アルミニウ
ムパイプを用意し、液体ホーニング装置を用いて、研磨
剤(グリーンデシックGC#400、昭和電工社製)1
0kgを水40リットルに懸濁させ、それをポンプで6
リットル/分の流量でガンに送液し、吹き付け速度60
mm/分、空気圧0.85kgf/cm2 で吹き付け、
アルミニウムパイプを100rpmで回転させながら、
軸方向に移動させ、湿式ホーニング処理を行った。この
ときの中心線平均粗さRaは0.15μmであった。次
に、ポリビニルブチラール(エスレックBM−1、積水
化学工業社製)8部をn−ブチルアルコール152部に
加え、撹拌溶解し、5重量%のポリビニルブチラール溶
液を作製した。次に、トリブトキシジルコニウム・アセ
チルアセトネートの50%トルエン溶液(ZC540、
松本交商社製)100部、γ−アミノプロピルトリエト
キシシラン(A1110、日本ユニカー社製)10部お
よびn−ブチルアルコール130部を混合した溶液を、
上記のポリビニルブチラール溶液中に加え、撹拌機で撹
拌し、下引き層形成用の塗布液を作製した。この塗布液
をアルミニウムパイプ上に浸漬塗布し、165℃におい
て15分間加熱乾燥し、膜厚1.5μmの下引き層を形
成した。
【0028】一方、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹
脂(VMCH、ユニオンカーバイド社製)3部を、予め
n−ブチルアルコール100部に溶解した溶液に、実施
例1で得られたクロロガリウムフタロシアニン結晶1部
を加え、24時間サンドミルで分散し、n−ブチルアル
コールで希釈し、固形分濃度3.0重量%の電荷発生層
形成用塗布液を調製した。得られた塗布液を、前記下引
き層の上にリング塗布機により塗布し、100℃におい
て10分間加熱乾燥して、膜厚0.20μmの電荷発生
層を形成した。また、分散後の前記クロロガリウムフタ
ロシアニン結晶の結晶型をX線回折によって調べたとこ
ろ、分散前の結晶型と同一であり、全く変化していない
ことを確認した。次に、形成された電荷発生層の上に電
荷輸送層を形成した。すなわち、N,N′−ジフェニル
−N,N′−ビス(3−メチルフェニル)−[1,1′
−ビフェニル]−4,4′−ジアミン4部を電荷輸送材
料とし、ポリカーボネートZ樹脂(粘度平均分子量3
9,000)6部と共に、モノクロロベンゼン40部に
溶解した。得られた塗布液を、浸漬塗布装置によって前
記電荷発生層上に塗布し、100℃で60分間加熱乾燥
して、膜厚20μmの電荷輸送層を形成し、電子写真感
光体を作製した。
【0029】実施例7 電荷発生材料として、実施例1に代えて実施例2で得ら
れたクロロガリウムフタロシアニン結晶を使用した以外
は、実施例6と全く同様にして電子写真感光体を作製し
た。 実施例8 電荷発生材料として、実施例1に代えて実施例3で得ら
れたクロロガリウムフタロシアニン結晶を使用した以外
は、実施例6と全く同様にして電子写真感光体を作製し
た。 実施例9 電荷発生材料として、実施例1に代えて実施例4で得ら
れたクロロガリウムフタロシアニン結晶を使用した以外
は、実施例6と全く同様にして電子写真感光体を作製し
た。 実施例10 電荷発生材料として、実施例1に代えて実施例5で得ら
れたクロロガリウムフタロシアニン結晶を使用した以外
は、実施例6と全く同様にして電子写真感光体を作製し
た。
【0030】比較例1 電荷発生材料として、実施例1に代えて合成例1で得ら
れたクロロガリウムフタロシアニン結晶を使用した以外
は、実施例6と全く同様にして電子写真感光体を作製し
た。 比較例2 電荷発生材料として、実施例1に代えて合成例2で得ら
れたクロロガリウムフタロシアニン結晶を使用した以外
は、実施例6と全く同様にして電子写真感光体を作製し
た。 比較例3 電荷発生材料として、実施例1に代えて合成例3で得ら
れたクロロガリウムフタロシアニン結晶を使用した以外
は、実施例6と全く同様にして電子写真感光体を作製し
た。 比較例4 電荷発生材料として、実施例1に代えて合成例4で得ら
れたクロロガリウムフタロシアニン結晶を使用した以外
は、実施例6と全く同様にして電子写真感光体を作製し
た。 比較例5 電荷発生材料として、実施例1に代えて合成例5で得ら
れたクロロガリウムフタロシアニン結晶を使用した以外
は、実施例6と全く同様にして電子写真感光体を作製し
た。
【0031】これらの電子写真感光体に対して、レーザ
ープリンター改造スキャナー(XP−15改造機、富士
ゼロックス社製)を用いて、20℃、50%RHの環境
下で、グリッド印加電圧−600Vのスコロトロン帯電
器で帯電し(A)、780nmの半導体レーザーを用い
て、1秒後に12.0エルグ/cm2 の光を照射して放
電を行い(B)、さらに3秒後に50エルグ/cm2
赤色LED光を照射して除電を行う(C)というプロセ
スによって、各部の電位を測定した。評価において、
(A)の電位VH が高い程、感光体の受容電位が高いの
で、コントラストを高くとることができ、(B)の電位
VL が低い程、高感度であり、(C)の電位VRPが低い
程、残留電位が少なく、画像メモリーやカブリが少ない
感光体ということができる。また、5000回繰り返し
帯電、露光後の各部の電位の測定も行った。さらに、こ
れらの電子写真感光体に対して、レーザープリンター
(XP−11、富士ゼロックス社製)を用いて、30
℃、85%RHの環境下で画質の評価を行った。それら
の結果を表1に示す。
【0032】
【表1】
【0033】
【発明の効果】本発明の変性ハロゲン化ガリウムフタロ
シアニンは、結晶の一部がヒドロキシガリウムフタロシ
アニンに変化したものであるから、これを電荷発生材料
として電荷発生層に含有させた電子写真感光体は、高感
度で良好な電子写真特性を示し、カブリや黒点のない優
れた画質特性を有するものとなる。また、本発明の変性
ハロゲン化ガリウムフタロシアニン結晶の製造方法は、
工程が簡単なため、複雑な設備を必要とせず、コストの
低減がはかられ、良好な特性を有する変性ハロゲン化ガ
リウムフタロシアニン結晶を安定して得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 合成例1で得られたクロロガリウムフタロシ
アニン結晶の粉末X線回折スペクトル図である。
【図2】 合成例2で得られたクロロガリウムフタロシ
アニン結晶の粉末X線回折スペクトル図である。
【図3】 合成例3で得られたクロロガリウムフタロシ
アニン結晶の粉末X線回折スペクトル図である。
【図4】 合成例4で得られたクロロガリウムフタロシ
アニン結晶の粉末X線回折スペクトル図である。
【図5】 合成例5で得られたクロロガリウムフタロシ
アニン結晶の粉末X線回折スペクトル図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 徳好 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 諏訪部 正明 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 滝本 整 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結晶の一部がヒドロキシガリウムフタロ
    シアニンに変化したことを特徴とするハロゲン化ガリウ
    ムフタロシアニン結晶。
  2. 【請求項2】 ハロゲン化ガリウムフタロシアニンの結
    晶を水と接触させ、結晶の一部をヒドロキシガリウムフ
    タロシアニンに変化させることを特徴とするハロゲン化
    ガリウムフタロシアニン結晶の製造方法。
  3. 【請求項3】 導電性支持体上に少なくとも、電荷発生
    層および電荷輸送層を順次積層してなる電子写真感光体
    において、電荷発生層が、結晶の一部がヒドロキシガリ
    ウムフタロシアニンに変化したハロゲン化ガリウムフタ
    ロシアニン結晶を含むことを特徴とする電子写真感光
    体。
  4. 【請求項4】 ハロゲン化ガリウムフタロシアニン結晶
    が、CuKα特性X線に対するブラッグ角度(2θ±
    0.2°)の少なくとも、11.0°、13.5°およ
    び27.1°に強い回折ピークを有することを特徴とす
    る請求項3記載の電子写真感光体。
  5. 【請求項5】 ハロゲン化ガリウムフタロシアニン結晶
    が、CuKα特性X線に対するブラッグ角度(2θ±
    0.2°)の少なくとも、7.4°、16.6°、2
    5.5°および28.3°に強い回折ピークを有するこ
    とを特徴とする請求項3記載の電子写真感光体。
  6. 【請求項6】 ハロゲン化ガリウムフタロシアニン結晶
    が、CuKα特性X線に対するブラッグ角度(2θ±
    0.2°)の少なくとも、6.8°、17.3°、2
    3.6°および26.9°に強い回折ピークを有するこ
    とを特徴とする請求項3記載の電子写真感光体。
  7. 【請求項7】 ハロゲン化ガリウムフタロシアニン結晶
    が、CuKα特性X線に対するブラッグ角度(2θ±
    0.2°)の少なくとも、8.7〜9.2°、17.6
    °、27.4°および28.8°に強い回折ピークを有
    することを特徴とする請求項3記載の電子写真感光体。
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